JPH0712658U - 内燃機関におけるコネクティングロッド用ピストンピン - Google Patents

内燃機関におけるコネクティングロッド用ピストンピン

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JPH0712658U
JPH0712658U JP10778191U JP10778191U JPH0712658U JP H0712658 U JPH0712658 U JP H0712658U JP 10778191 U JP10778191 U JP 10778191U JP 10778191 U JP10778191 U JP 10778191U JP H0712658 U JPH0712658 U JP H0712658U
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JP
Japan
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piston pin
piston
connecting rod
internal combustion
combustion engine
Prior art date
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Pending
Application number
JP10778191U
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English (en)
Inventor
悟司 中村
忠寿 鈴木
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
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Publication date
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  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コネクティングロッドの小端部とピストンを
連結するピストンピンの油膜形成が確実に行なえ、耐摩
耗性を向上させる。 【構成】 コネクティングロッド4の小端部5とピスト
ン2を連結するピストンピン3の表面に微小な凹凸を無
数にランダムに形成し、ピストンピン3の表面の面粗さ
を、パラメータRMSで表示したとき、RMS0.10
μmとし、かつ表面粗さのパラメータSK値がマイナス
となるようにし、ピストンピン3表面の油膜形成率を向
上させ、ピストンピン3及びピストン2のボス穴部分の
摩耗発生を少なくし、小端部とピストンピン間に軸受を
組込み使用した場合、ピストンピン3の傾きを防止し、
軸受の長寿命化を図る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、内燃機関におけるコネクティングロッド用ピストンピンに関する 。
【0002】
【従来の技術】
例えば、2サイクル内燃機関においては、図1に示すように、クランクピン1 とピストン2のピストンピン3をコネクティングロッド4で連結し、コネクティ ングロッド4の小端部5とピストンピン3の間及び上記ロッド4の大端部6とク ランクピン1の間に針状ころ軸受7、8を介装した構造が採用されている。
【0003】 上記コネクティングロッド4の小端部5におけるピストンピン3及び周辺部で はその構造上各種の問題点を内在しており、例えば、(I)シリンダ摺動面の摩 耗、(II)爆発に伴うピストンピンの撓み、(III )ピストンの傾き、(IV)ピ ストンピン及びボス穴の摩耗等がある。
【0004】 こうした状況下での対策として、上記(I)に対しては分散メッキの工業化、 (II)に対しては限界肉厚の設定、(III )に対してはコネクティングロッド小 端部規制化によって対応しており、特にコネクティングロッドの傾き防止として は、コネクティングロッドを外径面の球面化(実開昭63−171719号)や コネクティングロッド両幅面のスラスト軸受化(実開平1−91121号)が提 案されている。
【0005】 ところで、前記(IV)のピストンピン3及びボス穴の摩耗は、ピストンピン3 が鋼製であるのに対し、ピストン2の材質がアルミニウム製であり、両者の線膨 脹係数に差があるため、熱変化により両者の嵌め合い部に隙間が生じることによ り発生する。
【0006】 ピストンピン3及びボス穴の摩耗は該ピン3の傾きを生じ、小端部5の針状こ ろ軸受7においてはエッジロードが生じやすく、また、保持器耐久性の低下原因 となる。
【0007】 このため、ピストンピン及びボス穴に対して摩耗対策を講じる必要がある。
【0008】 また、4サイクル内燃機関においては、図2に示すように、コンロッド4の小 端部5とピストンピン3をタイトフィットに圧入して結合し、ピストンピン3と ピストン2はボス穴9にピストンピン3をルーズに嵌合して結合した構造になっ ており、従ってピストン2のボス穴9とピストンピン3の間が揺動運動をし、4 サイクル内燃機関でもピストンピン3及びボス穴9の摩耗対策が必要になる。
【0009】 従来から知られている前記ピストンピン及びボス穴の摩耗対策として、ピスト ンピンの表面に各種化成処理を施したり、ボス穴部分の摩耗対策を行なって耐摩 耗性を向上させる方法が採られている。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、ピストンピン表面の化成処理やボス穴部分の摩耗対策はコスト的に 高くつくという問題がある。
【0011】 また、化成処理を施すとピストンピン3のころ軌道面となる表層はポーラスを 生じて粗面化し、2サイクル内燃機関の場合は小端部5に針状ころ軸受7を使用 するため、軌道面と針状ころの油膜切れ(金属接触)を招き、このような化成処 理をそのまま2サイクル内燃機関のピストンピンに採用することはできない。
【0012】 即ち、ピストンピンの軌道面表層が粗面化するのに対し、針状ころの表面は超 仕上加工によって鏡面になっており、針状ころ表面の油膜形成が不十分となり、 ピーリング発生により軸受寿命が低下するという問題が生じる。
【0013】 そこでこの考案の課題は、上記のような問題点を解決するため、ピストンピン 表面の面粗さの評価を軸方向だけでなく転がり方向にも着目し、軸方向と円周方 向の表面粗さを一定範囲に抑えることで油膜形成が有利に行なえ、ピストンピン に化成処理を施さずに摩耗対策が図れる内燃機関におけるコネクティングロッド 用ピストンピンを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決するため、この考案は、コネクティングロッドとピス トンを結合するピストンピンの表面に、RMS0.10μm以上の微小な凹凸を 無数にランダムに形成し、ピストンピン表面の表面粗さのパラメータSK値をマ イナスとした構成を採用したものである。
【0015】
【作用】
ピストンピンの表面をランダムで微小な凹凸に形成し、この微小な凹凸のパラ メータRMSを0.10μm以上とし、合わせてパラメータSK値をマイナスと したので、ピストンピン表面の油膜形成率が向上し、ピストンピン及びボス穴部 分の摩耗を減少させ、2サイクル内燃機関の場合は摩耗によって生じるピストン ピンの傾きを防止し、コネクティングロッド小端部軸受の長寿命化を図ることが できる。
【0016】
【実施例】
以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0017】 2サイクル内燃機関におけるコネクティングロッド4は、図1で示したように 、クランクピン1とピストン2のピストンピン3を連結し、小端部5とピストン ピン3の間及び大端部6とクランクピン1の間に針状ころ軸受7、8が介装され ている。また、4サイクル内燃機関におけるコネクティングロッド4は図2で示 したように、ピストンピン3が圧入され、ピストンピン3がピストン2のボス穴 に嵌合している。
【0018】 上記ピストンピン3は、その表面が、微小な凹凸を無数にランダムな方向に設 けた微小粗面3aに形成され、この微小粗面3aは、面粗さをパラメータRMS で表示したときRMS0.10μm以上とすると共に、表面粗さのパラメータS K値が軸方向、円周方向ともマイナス、例えば−1.6以下になっている。
【0019】 上記のようなピストンピン表面の粗面条件を得るための表面加工処理は、特殊 なバレル研磨によって、所望する仕上面を得ることができる。
【0020】 前記パラメータSK値とは、表面粗さの分布曲線の歪み度(SKEWNESS )を指し、ガウス分布のような対称形分布はSK値が0となるが、パラメータS K値を円周方向、軸方向ともマイナス、例えば−1.6以下とした設定値は、表 面凹部の形状、分布が加工条件により油膜形成に有利な範囲である。
【0021】 次に、ピストンピン表面の油膜形成率を確認するため、仕上げ面の異なる表面 処理を施した複数種類の軸を製作し、寿命試験を行なった結果について説明する 。
【0022】 試験軸は表面粗さ仕上げの異なる3種類を製作した。各試験軸の表面仕上げ面 粗さパラメータRMSでの特性値を表1に、各試験軸の加工種類を表2に示すと 共に、各試験軸における仕上げ面状況を図3に比較して示した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】 上記のような試験結果を表3に示しており、表3から明らかなように、この考 案の微小凹凸を形成した軸Cは油膜形成率が向上して耐摩耗性も向上し、この微 小凹凸をピストンピン3の表面に採用することにより、ピストンピン3及びピス トン2におけるボス穴9部分の摩耗を減少させることができる。
【0027】 また、摩耗によるピストンピン3の傾き発生がなく、2サイクル内燃機関にお いては、ピストンピン3の傾きを防止し、小端部5の針状ころ軸受7の油膜形成 率の向上により、針状ころ軸受の長寿命化を図ることができる。
【0028】 なお、ピストンピン3を使用する2サイクル内燃機関としては、自動2輪用、 チェンソーや刈払機等の農機用、船外機用等のエンジンを例示することができる 。
【0029】
【効果】
以上のように、この考案によると、ピストンピンの表面をランダムな微小凹凸 に形成し、この微小凹凸の軸方向及び円周方向の粗さを一定範囲に抑えるように したので、ピストンピン表面の油膜形成が有利となり、ピストンピン及びピスト ンボス穴部分の摩耗を減少させることができる。また、2サイクル内燃機関にお いては、ピストンピンの傾きを防止し、小端部軸受の長寿命化を図ることができ る。
【図面の簡単な説明】
【図1】2サイクル内燃機関におけるコネクティングロ
ッドの使用状態を示す断面図
【図2】4サイクル内燃機関におけるコネクティングロ
ッドの使用状態を示す断面図
【図3】試験軸の仕上げ面状況を示す概略図
【符号の説明】
1 クランクピン 2 ピストン 3 ピストンピン 4 コネクティングロッド 5 小端部 6 大端部 7、8 針状ころ軸受 9 ボス穴

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コネクティングロッドとピストンを結合
    するピストンピンの表面に、RMS0.10μm以上の
    微小な凹凸を無数にランダムに形成し、ピストンピン表
    面の表面粗さのパラメータSK値をマイナスとした内燃
    機関におけるコネクティングロッド用ピストンピン。
JP10778191U 1991-12-27 1991-12-27 内燃機関におけるコネクティングロッド用ピストンピン Pending JPH0712658U (ja)

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JP10778191U JPH0712658U (ja) 1991-12-27 1991-12-27 内燃機関におけるコネクティングロッド用ピストンピン

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JPH0712658U true JPH0712658U (ja) 1995-03-03

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ID=14467862

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JP10778191U Pending JPH0712658U (ja) 1991-12-27 1991-12-27 内燃機関におけるコネクティングロッド用ピストンピン

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001002712A1 (fr) * 1999-07-05 2001-01-11 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Element coulissant et piston pour moteur thermique

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