JPH07125803A - 荷物保管装置におけるフロントパネルの取り付け装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】直方体状に形成した枠体の内部に荷物収容部を
設けて成る荷物保管装置おいて、左右に並設したり、他
の装置類の横に密接して設置したりした場合であって
も、内部の修理や保守・点検を容易に行えるようにす
る。 【構成】枠体１の前面にフロントパネル９ａ，９ｂを着
脱自在に装着し、このフロントパネル９ａ，９ｂを取り
外すことにより、内部に人が入り込みできるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば、工場や倉庫に
おける荷物搬送ラインの中途部に設置して、荷物を一時
的に保管するようにした荷物保管装置において、その前
面を構成するフロントパネルの取り付け装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】この種の荷物保管装置として、図１１に
模式的に示すものがある。すなわちこの荷物保管装置
は、直方体状に形成した枠体１′のうち中途高さ部位
に、前向きに開口した荷物出し入れ部２′を設け、枠体
１′の内部のうち前後略中央部にリフト装置４′を昇降
自在に設け、このリフト装置４′を挟んだ後方の部位
と、荷物出し入れ部４′の上方の部位とをそれぞれ荷物
保管部５′とし、これら荷物保管部５′の箇所における
枠体１′の内側面に、荷物Ｗの縁部を支持する棚受け
６′を左右一対ずつ形成して、任意の高さの棚受け６′
に、リフト装置４′にて荷物Ｗを出し入れできるように
構成したものである。

【０００３】そして、安全及び外観向上のために、フロ
ントパネル９′を、枠体１の前面に、枠体１の内部から
ねじ込んだねじにて固定しており、内部の修理や保守・
点検に際しては、人が枠体１の左右側面から内部に入る
ようにしていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の荷
物保管装置は、同種のものを左右に重て台重ねた状態で
設置したり、或いは、他の装置類の横に密着して設置し
たりすることがある。このような態様で設置した場合に
は、内部の修理や保守・点検に際しては、人が荷物出し
入れ部２′から内部に潜り込まねばならず、修理や保守
・点検が頗る厄介であると言う問題があった。

【０００５】本発明は、この問題を解消することを目的
とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、直方体状に形成した枠体における前面の上下
中途高さ部位に荷物出し入れ部を設け、前記枠体の内部
に、荷物を支持する棚受けを上下多段に形成して成る荷
物保管部と、該荷物保管部と前記荷物出し入れ部との間
に荷物を移動するための昇降自在なリフト装置とを設け
て成る荷物保管装置において、前記枠体における前面の
うち荷物出し入れ部よりも上方の部位を開口し、この開
口部にフロントパネルを着脱自在に装着する構成にし
た。

【０００７】

【発明の作用・効果】このように構成すると、フロント
パネルを取り外すことにより、枠体の前面を開口するこ
とができるから、荷物保管装置の前面から内部に手を入
れたり、内部の荷物等を枠体の前面から取り出して装置
の内部に人が入り込んだりすることができる。

【０００８】従って本発明によると、荷物保管装置を左
右に並設したり、他の装置類の横に密着して設置したり
した場合であっても、修理や保守・点検を至極容易に行
うことができる効果を有する。また、請求項２の構成に
すると、フロントカバーを取り外してから、最下段のフ
ロントパネルにおける固定部に対するねじを取り外すこ
とにより、最下段のフロントパネルを取り外し、次い
で、下から２番目のフロントパネルの固定部に対するね
じを取り外してそのフロントパネルを枠体から取り外
す、と言うようにしてフロントパネルを順次取り外すこ
とができる一方、各フロントパネルを取り付けた状態で
は、各フロントパネルにおける下固定部は下段のフロン
トパネル又はフロントカバーで覆われているから、外観
が悪化することもなく、更に、各フロントパネルはねじ
にて枠体に固定されているから、振動等によって外れる
ことはなく、強固に取り付けられる。

【０００９】従って請求項２の構成にすると、外観を悪
化したり取り付け強度を低下したりすることなく、フロ
ントパネルを容易に着脱できる効果を有する。

【００１０】

【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本発明における荷物保管装置は、上下方向及び左
右方向並びに前後方向に延びる棒材を溶接する等して形
成した直方体状の枠体１を備えており、図１及び図２に
示すように、枠体１の前面のうち下端よりの中途高さ部
位に、ローラ３を備えた荷物出し入れ部２を設けてい
る。

【００１１】また、枠体１の内部のうち前後方向に沿っ
た略中央部に、荷物積み降ろし用のリフト装置４を上下
昇降自在に配置し、リフト装置４を挟んだ後方の部位の
全体と、リフト装置４を挟んだ前方の部位のうち前記荷
物取り出し口２よりも上方の部位とを、それぞれ荷物収
容部５としている。これら荷物収容部５における枠体１
の左右内側面には、図２及び図３に示すように、相対向
した状態で前後方向に延びる断面Ｌ字状の棚受け６が上
下多段に設けられており、これら左右の棚受け６で、荷
物Ｗを収納したトレー（図示せず）の左右側縁を支持す
るようにしている。前記トレーは、前記リフト装置４に
て棚受け６に積み下ろしするようにしている。

【００１２】荷物出し入れ部２の下方にはモータ７を配
置しており、このモータ７で駆動されるチェーン８にて
リフト装置４を昇降する。前記枠体１の前面のうち荷物
出し入れ部２の上方部位は開口しており、この開口部
は、上下に並設した複数枚（実施例では５枚）のフロン
トパネル９ａ，９ｂで覆われている。このフロントパネ
ル９ａ，９ｂの取り付け構造を、図６〜図１０に基づい
て説明する。

【００１３】枠体１の前面を構成する断面Ｃ字状等の左
右両支柱１０に、図８に示すように、当該支柱１０のう
ち荷物出し入れ部２よりも上方を覆う上サイドカバー１
１と、これよりも下方を覆う下サイドカバー１２とを装
着している。前記上サイドカバー１１には、支柱１０の
左右端部寄り部位から前向きに突出する突状部１１ａが
形成されており、左右両サイドカバー１１の突条部１１
ａで挟まれた部位に、各フロントパネル９ａ，９ｂを配
置している。

【００１４】前記左右支柱１０の前面間には、各フロン
トパネル９ａ，９ｂの下端部に対応した部位に、左右長
手のステー部材１３がねじ１４にて着脱自在に装架され
ている一方、前記各フロントパネル９ａ，９ｂにおける
下端部の裏面には、水平片１５ａと垂下片１５ｂとを有
する左右長手のブラケット１に５固着し、このブラケッ
ト１５の垂下片１５ｂを、前記ステー部材１３にねじ１
６にて固定している。

【００１５】また、最上段のフロントパネル９ａを除い
た各フロントパネル９ｂの上端に、上段に位置したフロ
ントパネル９ａ，９ｂの下端部裏面に接当する上向きの
係止片１７を折り曲げ形成している。前記ブラケット１
５における水平片１５ａの下面には、下段に位置したフ
ロントパネル９ｂの前後位置を規制するための規制片１
８を固着している。

【００１６】各フロントパネル９ａ，９ｂのうち最上段
に位置したフロントパネル９ａの上端には、下向き鉤状
の係止片１９を設けており、この係止片１９を、ステー
部材１３の上向き垂直片１３ａに係止している。上下に
隣接したフロントパネル９ａ，９ｂの間には、スポンジ
やゴム等の弾性材から成るクッション体２０を、左右の
全長にわたって又は部分的に介挿している。このクッシ
ョン体２０は、上下いずれかのフロントパネル９ａ，９
ｂに接着剤にて接着している。図６における符号２１
は、枠体１の上面を覆うトップカバーである。

【００１７】最下段に位置したフロントパネル９ｂにお
けるブラケット１５は、前記下サイドカバー１３の上端
部に取り付けたフロントカバー２２で覆われている。前
記フロントカバー２２は、その前面がオーバーハング状
になるようにして、後ろ向き開口の中空状に形成されて
おり、その左右両端部の裏面に、横向きの係止部２３を
形成する一方、前記下サイドカバー１２の上端部前面
に、斜め前方に向けて延びる上下一対の係合片２４ａを
備えた係合部材２４を、溶接又はねじ止め等の適宜手段
て固着し、該係合部材２４の上下支持片２４ａと下サイ
ドカバー１２との間に、フロントカバー２２の係止部２
３を落とし込むようにしている。

【００１８】以上の構成において、最上段のフロントパ
ネル９ａの係止片１９を最上段のステー部材１３に係止
してから、ブラケット１５をねじ１６にて上から２番目
のステー部材１３に固着し、次いで、上から２番目のフ
ロントパネル９ｂを、その係止片１７を上段のフロント
パネル９ａの下端裏面に係止してからブラケット１５を
ねじ１６にてステー部材１３に固着する、と言う操作を
繰り返すことにより、各フロントパネル９ａ，９ｂを枠
体１に固定することができる。

【００１９】そして、フロントカバー２２を、上下サイ
ドカバー１１，１２の前面に沿って下方にスライドさせ
て、係止部２３を、係合部材２４の係合片２４ａと下サ
イドカバー１２との間に落とし込み係止することによ
り、フロントカバー２２は枠体１に脱落不能に取付けら
れる。この状態で、フロントパネル９ａ，９ｂのブラケ
ット１４やステー部材１３は、下段に位置したフロント
パネル９ｂで覆われており、且つ、最下段に位置したフ
ロントパネル９ｂのブラケット１４及び最下段のステー
部材１３はフロントカバー２２で覆われているから、外
観をすっきりさせることができる。

【００２０】また、上から２段目以下のフロントパネル
９ｂは、その上端の係止片１７を上段のフロントパネル
９ａ，９ｂの裏面に接当した状態で、ねじ１４にてステ
ー部材１３に固定されているから、着脱が容易なフロン
トパネル９ａ，９ｂでありながら枠体１に強固に取り付
けられる。そして、前記の装着とは逆に手順で、先ずフ
ロントカバー２２を取り外してから、各フロントパネル
９ａ，９ｂを下から順に外していくと、枠体１の前面が
開口するから、枠体１の前面から内部に手を入れて部材
を修理したり、枠体１の前面から人が内部に入り込んで
修理や保守・点検をしたりすることができる。

【００２１】なお、荷物保管部５の荷物Ｗやトレーは、
枠体１の前方に引き出せるようにしている。実施例のよ
うにステー部材１３を左右支柱１０間に装架した場合
は、装置内部に人が出入りするに際しては、各ステー部
材１３を取り外すことになる。なお、このようにステー
部材１３で左右支柱１０を連結すると、各ステー部材１
３が枠体１の補強部材の役割を果たすので、強度がアッ
プする利点がある。

【００２２】本発明において、フロントパネルの枚数
や、上下フロントパネルの係止構造、或いはフロントカ
バーを着脱自在に装着する手段等は、上記のような実施
例に限らず、他の種々の手段を採用できることは言うま
でもない。

【図面の簡単な説明】

【図１】荷物保管装置の概略斜視図である。

【図２】フロントパネルを省略した状態での図１のII−
II視概略断面図である。

【図３】図２のIII − III視概略側面図である。

【図４】図２のIV−IV視概略断面図である。

【図５】図１のＶ−Ｖ視断面図である。

【図６】図１のVI−VI視断面図である。

【図７】図１のＶII−ＶII視断面図である。

【図８】要部の分離斜視図である。

【図９】フロントカバーの取り付け状態を示す図であ
る。

【図１０】フロントパネルの着脱の手順を示す図であ
る。

【図１１】従来技術を示す概略斜視図である。

【符号の説明】

１ 枠体 ２ 荷物出し入れ部 ４ ローラ ５ 荷物保管部 ６ 棚受け １０ 支柱 １１，１２ サイドカバー １３ ステー部材 １５ ブラケット １７ 係止片 ２２ フロントカバー ２３ 係合部材

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】直方体状に形成した枠体における前面の上
   下中途高さ部位に荷物出し入れ部を設け、前記枠体の内
   部に、荷物を支持する棚受けを上下多段に形成して成る
   荷物保管部と、該荷物保管部と前記荷物出し入れ部との
   間に荷物を移動するための昇降自在なリフト装置とを設
   けて成る荷物保管装置において、 前記枠体における前面のうち荷物出し入れ部よりも上方
   の部位を開口し、この開口部にフロントパネルを着脱自
   在に装着したことを特徴とする荷物保管装置におけるフ
   ロントパネルの取り付け装置。
2. 【請求項２】「請求項１」において、前記フロントパネ
   ルを上下に分離した複数枚に構成し、これら各フロント
   パネルのうち最上段のフロントパネルを除いた他のフロ
   ントパネルの上端に、上段に位置したフロントパネルに
   おける下端の裏面に接当する係止片を設け、前記各フロ
   ントパネルの下部裏面に、前記枠体にねじ止めするよう
   にした取り付け片を、当該取り付け片が下段に位置した
   フロントパネルで覆われるように形成し、更に、前記枠
   体に、最下段のフロントパネルの下部を覆うフロントカ
   バーを着脱自在に装着したことを特徴とする荷物保管装
   置におけるフロントパネルの取り付け装置。