JPH07125430A - 感熱記録体の製造方法 - Google Patents

感熱記録体の製造方法

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JPH07125430A
JPH07125430A JP5291552A JP29155293A JPH07125430A JP H07125430 A JPH07125430 A JP H07125430A JP 5291552 A JP5291552 A JP 5291552A JP 29155293 A JP29155293 A JP 29155293A JP H07125430 A JPH07125430 A JP H07125430A
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JP
Japan
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layer
coating
coating layer
electron beam
gloss
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Application number
JP5291552A
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English (en)
Inventor
Katsuaki Matsubayashi
克明 松林
Shuji Saito
修二 斉藤
Masahiro Kamiya
昌博 神谷
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
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  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画質が良好で、高い光沢と写像性を有するこ
とに加えて、優れたプリント特性を有する感熱記録体を
提供する。 【構成】 感熱発色層上に電子線照射により硬化し得る
不飽和有機化合物を含む内側塗工層を形成し、別に高平
滑成型面上に白色顔料と電子線照射により硬化し得る不
飽和有機化合物とを含有する外側塗工層を形成し、該内
側塗工層と外側塗工層を圧着し、電子線照射により硬化
一体化して光沢層を形成し、ついで該光沢層を成型面か
ら剥離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱記録体に関するもの
である。さらに詳しくは、本発明は、画質が良好で、高
い光沢、写像性を有する記録画像が得られることに加え
て優れたプリント特性を有する感熱記録体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】感熱記録体は、一般に紙、合成紙、又は
プラスチックフィルム等からなる支持体上の片面上に、
電子供与性ロイコ染料のような無色又は淡色の発色性物
質と、電子受容性のフェノール化合物のような有機酸性
顕色剤と、接着剤とを主成分として含む感熱発色層を設
けたものであって、これら発色性染料と顕色剤とを熱エ
ネルギーによって反応させて発色記録画像をえることが
できる。このような感熱記録体は、記録装置がコンパク
トでしかも安価であり、かつ保守が容易であることなど
の利点を有し、ファクシミリや自動券売機、科学計測機
の記録用媒体としてだけでなく、POSラベル、CA
D、CRT医療画像用等の各種プリンター、プロッター
の出力媒体として広く使用されている。
【0003】その中で記録画像の均一性、高解像度が必
要なCRT医療計測用の画像プリンター及び、寸法安定
性、細線記録の必要なCADプロッターには複層構造を
有する合成紙や、必要に応じて無機顔料を含有する2軸
延伸した熱可塑性樹脂フィルムを基材とした感熱記録体
が使用されている。一方、ビデオプリンター用紙等の高
付加価値感熱記録体には高画質に加え、高い光沢、写像
性を有することが要望されている。ただし、記録画像の
均一性、解像性といった画質に加え、高い光沢、写像性
を有するためには、基材の地合、クッション性等に加え
て感熱記録体最表面層を高平滑にする必要がある。
【0004】感熱記録体の最表面層を高平滑にするに
は、例えば、特開昭62−279980号公報に提案さ
れているような紫外線、電子線により硬化する塗料を使
用する方法がある。しかし、この方法では、硬化時の収
縮により表面にさざ波状模様が生じるため、高い光沢は
得られても高い写像性を得ることができず、品質的に不
十分であった。
【0005】一方、感熱記録体最表面層を高平滑にする
と、最表面層と感熱記録ヘッドとの接触面積が増えるこ
とにより、感熱記録ヘッドの走行跡あるいは感熱記録ヘ
ッドが最表面層を削りその削り粕が感熱記録ヘッドに付
着することによって生じる印字障害が顕著になることに
加えて、高湿時に感熱記録ヘッドと最表面層が粘着しや
すくなることにより走行不良が生じる等、高平滑にする
ことに対する技術的課題が指摘されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の感熱記
録体の有する上記問題点を解消し、画質が良好で高い光
沢、写像性を有することに加え、優れたプリント特性を
有する感熱記録体を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するために鋭意検討を重ねた結果、感熱記録体に光
沢層を設ける場合、電子線照射により硬化し得る不飽和
有機化合物を主成分とする塗料を、基材感熱発色層上も
しくは中間層を感熱発色層上に設けた場合は中間層上に
塗工し、高い平滑表面を有する成型面と圧着させた後、
電子線により硬化させるか、あるいは該成型面上に該塗
料を塗工し、基材感熱発色層もしくは中間層を感熱発色
層上に設けた場合は中間層と貼り合わせた後、電子線に
より硬化させ、その後該成型面を剥離させることで、該
成型面の有する高い平滑性を電子線により硬化された光
沢層表面に転写させ、硬化収縮に伴うさざ波状模様が全
くなく高い光沢と写像性を付与することができることを
見いだし、さきに特許出願した(特願平5−20203
9号)。
【0008】しかし、印字障害、走行不良等のプリント
特性の点からも改善するためには、白色顔料を高配合し
塗膜硬度をあげて感熱記録ヘッドによる光沢層の変形を
減少させること、オリゴマーを主成分に用い電子線照射
により硬化する塗膜の強靱性を向上させ感熱記録ヘッド
によると最表面層の摩耗量を減少させることが有効であ
ることが明らかになった。
【0009】そのため、本発明者らはかかる改善を達成
するために更に鋭意検討を重ねた結果、高配合した白色
顔料と電子線照射により硬化し得る不飽和有機化合物を
主成分とする塗料を高平滑な成型面上に塗布し外側塗工
層を形成し、必要に応じて予備乾燥、電子線照射を施
し、ついで、白色顔料を高配合した外側塗工層の成型面
からの剥離及び感熱発色層、又は中間層との接着性を向
上させるために、感熱発色層又は中間層上に設けた電子
線照射により硬化し得る不飽和有機化合物を主成分とす
る内側塗工層と圧着させ、外側塗工層と内側塗工層から
なる光沢層を形成した後に電子線照射を施し該光沢層を
硬化、一体化させ、しかる後に該成型面から該光沢層を
剥離することで、高平滑な成型面の有する高い平滑性を
電子線照射により硬化された光沢層表面に転写させ、硬
化収縮に伴うさざ波状模様が全くなく高い光沢と写像性
を付与し、また硬化塗膜の硬度と強靱性を向上させるこ
とで、印字障害、走行不良等を解消した優れたプリント
特性を有することを見いだし本発明を完成した。
【0010】すなわち本発明は、基材の少なくとも片面
上に感熱発色層を設け、該感熱発色層上に必要に応じて
中間層を設けた後、該感熱発色層又は該中間層上に電子
線硬化性光沢層を形成する感熱記録体の該電子線硬化性
光沢層形成工程において、該感熱発色層又は該中間層上
に電子線照射により硬化し得る不飽和有機化合物を含む
塗料を塗工して内側塗工層を形成し、これとは別に高平
滑な成型面上に、白色顔料(A)と電子線照射により硬
化し得る不飽和有機化合物(B)とをA/Bの重量比で
40/60〜95/5の割合で主成分として含有する塗
料を塗工して外側塗工層を形成し、必要に応じて予備乾
燥、電子線照射を施した後、該外側塗工層と前記内側塗
工層を圧着させ、外側塗工層と内側塗工層からなる光沢
層を形成した後に電子線照射を施し、該光沢層を硬化、
一体化させ、しかる後に該成型面から該光沢層を剥離す
ることを特徴とする感熱記録体の製造方法に関するもの
である。
【0011】本発明の方法を図面により説明する。図1
及び図2は本発明に使用できる装置の例の概略構成図で
ある。図1に示された構成図は、高平滑を有する成型面
として金属製円筒形回転体を用い、外側塗工層用の白色
顔料と電子線照射により硬化し得る不飽和有機化合物を
主成分として含有する塗料を前記回転体に予め塗工して
回転体の上に外側塗工層を形成し、これとは別に、シー
ト状基材に電子線照射により硬化し得る不飽和有機化合
物を主成分として含有する塗料を塗工して内側塗工層を
形成し、この内側塗工層を前記回転体上の白色顔料を含
有する外側塗工層上に圧着して積層した光沢層を形成
し、この光沢層に電子線照射を施して硬化し、一体化さ
せ、得られた光沢層を前記回転体から剥離するという本
発明の方法を実施する一連の工程を示したものである。
【0012】図1においては、第1塗料9が第1塗料容
器8内に収容されており、この第1塗料9はオフセット
グラビアコーターのような適宜の第1塗工装置10によ
って、矢印の方向に走行するシート状基材11の裏面上
に塗工され第1塗工層12が形成される。
【0013】次いで、硬化設備1の金属製円筒形回転体
5の周面では回転体が矢印の方向に回転しながら塗工層
の形成、乾燥及び積層が行われる。前記回転体5の周面
に対抗して配置された第2塗料容器2内には第2塗料3
が収容されていて、この第2塗料3はオフセットグラビ
アコーターのような第2塗工装置4により、回転体の成
型面上に塗工され、第2塗工層7aが形成される。この
第2塗工層7aは必要に応じて赤外線又は/及び熱風の
乾燥装置6′で予備乾燥して、第2乾燥塗工層7′が形
成される。ここで第2乾燥塗工層7′を第1電子線照射
装置6から必要に応じて電子線を照射して第2硬化塗工
層7bとしても良い。なお、第2塗工層7a、第2乾燥
塗工層7′と第2硬化塗工層7bをまとめて第2塗工層
7と呼ぶことにする。
【0014】次に、前記第1塗工層12を有するシート
状基材11は、ガイドロール13に導かれて、回転体5
の周面上に送り込まれ、同じく予め形成されている前記
成型面上に第2塗工層7の上に前記第1塗工層12を圧
着し、第1塗工層12と第2塗工層7とを積層した後、
第2電子線照射装置14から電子線をシート状基材11
を通して照射し、積層した光沢層を硬化、一体化させ
る。このようにして形成された感熱記録体16は、剥離
ロール15により回転体5から剥離され巻取られる。
【0015】図2に示された本発明の感熱記録体に製造
方法においては、図1の回転体5の代わりに走行するシ
ート状材料17の一つの面を成型面として外側塗工層の
形成、乾燥及び積層が行われる。図2において、第2塗
料容器2の中の第2塗料3は、第2塗工装置4によっ
て、矢印の方向に走行するシート状材料17の一つの面
上に塗工され、第2塗工層7aが形成される。この第2
塗工層7aに必要に応じて赤外線又は/及び熱風の乾燥
装置6′で予備乾燥して、第2乾燥塗工層7′が形成さ
れる。ここで第2乾燥塗工層7′に第1電子線照射装置
6から必要に応じて電子線を照射して第2硬化塗工層7
bとしても良い。なお、第2塗工層7a、第2乾燥塗工
層7′と第2硬化塗工層7bをまとめて第2塗工層7と
呼ぶことにする。
【0016】シート状材料17に形成されている第2塗
工層7は、ガイドロール13によりシート状基材11の
第1塗工層12と圧着して積層され、第2電子線照射装
置14から電子線をシート状材料17を通して照射し、
積層した光沢層を硬化、一体化する。このようにして形
成された感熱記録体16は、シート状材料17から剥離
ロール15を介して剥離され巻取られる。
【0017】シート状材料を成型面とする場合には第1
電子線照射装置及び第2電子線照射装置とも図2に示す
位置とは反対側に設置することも可能である。また、図
1における金属製円筒形回転体5の周速度及び図2にお
けるシート状材料17の走行速度は、シート状基材11
の送り速度と同じように設定することが必要である。前
記金属製円筒形回転体は、その材質と形状を特に限定す
るものではないが、ステンレススチール、銅、クローム
等の材質で鏡面仕上げされた平滑な周面を有することが
好ましい。さらに必要に応じて、硬化して光沢層の剥離
を容易にするために、前記回転体の表面にシリコーンオ
イルやワックス等の剥離剤を予め塗工しておくこともで
きる。
【0018】図2で示されるシート状材料は、その材質
と形状を限定するものではないが、具体的にはプラスチ
ックシート、アルミニウム箔のような金属箔等の高平滑
を有し比較的厚さの薄いものが適当である。厚くなると
柔軟性が乏しくなり、圧着や剥離の工程で折り曲がり易
くなる。また、必要に応じて、硬化した光沢層の剥離を
容易にするために、シート状材料の表面にシリコーンオ
イルやワックス等の剥離剤を予め塗工しておくこともで
きる。シート状材料は、エンドレスベルト状に加工して
使用しても差し支えない。
【0019】電子線照射に用いられる電子線加速器とし
ては、とくにその方式に限定はなく、例えばエクレトロ
ンカーテン方式、スキャニング方式などの電子線照射装
置を使用することができる。これらの中でも比較的安価
で大出力の得られるエレクトロンカーテン方式のものが
有効に用いられる。電子線照射の際の加速電圧は100
kV以上であることが好ましく、吸収線量としては、基
材への損傷を最小限に抑える点から、硬化が十分な範囲
内でできるだけ少ないことが好ましい。
【0020】本発明で使用する基材は、ポリオレフィン
系樹脂と白色無機顔料を加熱混練し、ダイから押し出
し、縦方向に延伸したものの両面にポリオレフィン系樹
脂と白色無機顔料からなるフィルムを1〜2層積層し、
横方向に延伸して半透明化あるいは不透明化して製造さ
れる合成紙、及びポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリス
チレン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂単独又は混合物
を加熱混練し、ダイから押し出し2軸延伸して得られた
フィルムや、これらの樹脂に白色無機顔料を混合し、2
軸延伸した不透明フィルムのほか、上質紙、中質紙、ロ
ール紙、再生紙、塗工紙等のパルプ繊維から製造された
ものが使用できる。パルプ繊維からなる支持体は画像の
均一性を良くするため、あらかじめ塗工層を設けた後、
感熱層を塗工することが望ましい。
【0021】本発明の感熱発色層は、無色、又は淡色の
電子供与性ロイコ染料、加熱により該ロイコ染料を発色
させる有機酸性物質及び接着剤を主成分として含有する
ほか、必要に応じて架橋剤、顔料、熱可融性物質を添加
した感熱発色層塗料を塗工することにより設けることが
できる。感熱発色層の乾燥後の塗工量は、発色感度、発
色濃度の点で一般に3〜15g/m2 が好ましい。
【0022】塗工方法はエアナイフ方式、メイヤーバー
方式、ブレード方式、リバースロール方式、スリットダ
イ方式等の従来から当業者で使用されている方式を利用
することができる。また感熱発色層の表面をスーパーカ
レンダー、グロスカレンダー、マシンカレンダー等によ
り平滑化処理を行うことにより塗工性を高め、記録濃
度、感度を向上させることができる。
【0023】発色性染料としては、顕色剤と加熱下に反
応して発色することができる無色又は淡色の電子供与性
ロイコ染料が用いられる。本発明に用いられる発色性染
料は、例えば、2,2−ビス{4−〔6′−(N−シク
ロヘキシル−N−メチルアミノ)−3′−メチルスピロ
(フタリド−3,9′−キサンテン)−2′−イルアミ
ド〕フェニル}プロパン、3−ジエチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−
N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−ジメチルアミノ−7−クロロアニリ
ノフルオラン、3−〔N−エチル−N−(p−メチルフ
ェニル)アミノ〕−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(メタトリフルオロメチ
ル)アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テト
ラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−(N−エチル−イソペンチル)アミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N,
N−ジブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン等のフルオラン系染料の少なくとも1員からなる
ものである。
【0024】本発明に用いられる顕色剤は、発色性染料
と加熱下に反応してこれを発色させることのできる電子
受容性有機酸性物質からなるものである。このような顕
色剤は、常温以上、好ましくは70℃以上で液化又は気
化して、上記発色性染料と反応してこれらを発色させる
ものである。顕色剤は発色濃度を最高とするため、通
常、発色性染料1重量部に対し1〜5重量部、好ましく
は1.5〜3重量部の割合で混合使用される。
【0025】顕色剤は、例えば、4,4′−イソプロピ
リデンジフェノール(ビスフェノールA)、4,4′−
イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、4,
4′−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノー
ル)、4,4′−イソプロピリデンビス(2,6−t−
ブチルフェノール)、4,4′−sec−ブチリデンジ
フェノール、4,4′−シクロヘキシリデンジフェノー
ル、4−t−ブチルフェノール、4−フェニルフェノー
ル、4−ヒドロキシジフェノキシド、4,4′−ジヒド
ロキシジフェニルスルホン、2,4′−ジヒドロキシジ
フェニルスルホン、3,3′−ジヒドロキシジフェニル
スルホン、3,3′−ジアミノ−4,4′−ジヒドロキ
シジフェニルスルホン、3,3′−ジアリル−4,4′
−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3′−ジクロ
ロ−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−
ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′
−イソプロピルオキシジフェニルスルホン、4−ヒドロ
キシ−4′−ベンジルオキシジフェニルスルホン、2,
4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4−ジヒド
ロキシ−4′−メチルジフェニルスルホン、及び3,4
−ジヒドロキシジフェニル−p−トリスルホンなどから
選ばれた少なくとも1員からなるものである。
【0026】本発明において、感熱発色層に含まれる接
着剤は水溶性樹脂及び水分散性樹脂のいずれも使用可能
である。例えば、ポリビニルアルコール、澱粉、変性澱
粉、アラビアゴム、ゼラチン、カゼイン、キトサン、メ
チルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリア
クリル酸塩、ポリアクリルアマイド、ポリエステル樹
脂、スチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合樹脂、メチルビニルエーテル
−無水マレイン酸共重合樹脂、イソプロピレン−無水マ
レイン酸共重合樹脂等の水溶性樹脂、及び、酢酸ビニル
エマルジョン、アクリル酸エステル共重合エマルジョ
ン、メタクリル酸エステル共重合エマルジョン、ポリウ
レタンエマルジョン、ポリ塩化ビニルエマルジョン、S
BRラテックス、MBRラテックス等の乳化物で最低造
膜温度が20℃以下の造膜性の良好な水分散性樹脂を単
独又は混合して使用することができる。
【0027】しかし、前記発色性染料及び顕色剤の各分
散液と混合したときに混合液が発色したり、凝集した
り、あるいは高粘度になったりしないことが必要であ
り、また形成された感熱記録層皮膜が強靱であること、
減感作用がないことが必要である。感熱発色層中の接着
剤の配合量は感熱発色層の固形分に対し8〜20重量%
が望ましく、8重量%未満では塗膜強度が低い欠点があ
るし、20重量%を越すと感度が低下する問題がある。
【0028】また感熱発色層の耐水性を向上させるため
には、樹脂を硬化させるための架橋剤を使用することが
てきる。例えば、グリオキザール、ジアルデヒドデン
粉、グルタルアルデヒド等のジアルデヒド系化合物、ポ
リエチレンイミン等のポリアミン系化合物、エポキシ系
化合物、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、グリセリング
リシジルエーテル等のジグリシジル系化合物、ジメチロ
ールウレア化合物、アジリジン化合物、ブロックイソシ
アネート化合物、並びに過硫酸アンモニウムや塩化第二
鉄、及び塩化マグネシウム、四ホウ酸ソーダ、四ホウ酸
カリウム等の無機化合物又はホウ酸、ホウ酸トリエステ
ル、ホウ素系ポリマーを感熱発色層の固形分に対し1〜
10重量%の範囲で用いることができる。
【0029】顔料は、感熱発色層の白色度向上、スティ
ック、カスの減少のため、白色度が高く、平均粒径が5
μm以下の微粒子顔料を使用することができる。例え
ば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、ク
レー、タルク、焼成クレー、シリカ、ケイソウ土、合成
ケイ酸アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化ア
ルミニウム、硫酸バリウム、表面処理された炭酸カルシ
ウムやシリカなどの無機顔料、並びに、尿素−ホルマリ
ン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂、ポリスチ
レン樹脂等の有機顔料が使用できる。顔料の配合量は、
発色濃度を低下させないため、感熱発色層の固形分に対
して40重量%以下が望ましい。
【0030】熱可融性物質としては、例えば、ステアリ
ン酸アミド、ステアリン酸ビスアミド、オレイン酸アミ
ド、バルミチル酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド、ベヘニン
酸アミド等の脂肪酸アミド類、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバ
ロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワッ
クス類(又は滑剤)、テレフタル酸ジメチルエステル、
テレフタル酸ジブチルエステル、テレフタル酸ジベンジ
ルエステル、イソフタル酸ジブチルエステル、1−ヒド
ロキシナフトエ酸フェニルエステル、1,2−ジ(3−
メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタ
ン、1−フェノキシ−2−(4−メチルフェノキシ)エ
タン、炭酸ジフェニル、p−ベンジルビフェニル、2,
2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、4,4′−ブチリデンビス(6−t−ブチル
−3−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−
メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブ
タン、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−
ブチルフェノール)、2,4−ジ−t−ブチル−3−メ
チルフェノール、4,4′−チオビス(3−メチル−6
−t−ブチルフェノール)等のヒンダードフェノール
類、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)
−ベンゾトリアゾール、及び2−ヒドロキシ−4−ベン
ジルオキシベンゾフェノン等の増感剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤等がある。
【0031】熱可融性物質は、一般に顕色剤1重量部に
対して4重量部以下の割合で感熱発色層に含まれている
ことが好ましい。更に、感熱発色層塗料のヌレを良くし
ハジキをなくすため、アセチレングリコール、ジアルキ
ルスルホコハク酸塩等のヌレ性向上剤や顔料の分散剤、
消泡剤、蛍光染料等を添加することができる。
【0032】本発明の感熱記録体には光沢層と感熱発色
層との密着性、光沢層塗工、硬化時の地発色防止等の点
から感熱発色層と光沢層の間に中間層を設けることは有
効である。この場合、感熱発色層上に水溶性及び/又は
水分散性樹脂、顔料、滑剤及び架橋剤を主成分として含
有する塗料を乾燥後の塗工量が1.0〜5.0g/m2
となるように塗工してえることができる。塗工量が1.
0g/m2 未満であれば塗膜が均一に形成されないた
め、ピンホールや塗工欠陥が存在し、画質、表面性を低
下させる原因となる。塗工量が5.0g/m2 を越すと
感度が低下し、印字濃度が薄くなる欠点がある。塗工方
式は感熱発色層の塗工に利用した方法と同様な方法が利
用できる。
【0033】また中間層の表面をスーパーカレンダー、
グロスカレンダー、マシンカレンダー等により平滑化処
理を行うことにより、光沢層の塗工性を高め、記録濃
度、感度、光沢を向上させることができる。中間層の樹
脂は、中間層固形分に対し20〜80重量%、顔料は2
0〜80重量%の範囲が良好であり、樹脂の配合比が8
0重量%を越すと記録時にスティックが発生する問題が
ある。また、樹脂の配合比が20重量%未満では、塗膜
のバリヤー性が低く地発色が起きる塗料では、塗料の浸
透防止能力が不足し、また感熱発色層と光沢層の密着性
の改善効果も減少する。また、中間層に使用される樹
脂、顔料、滑剤及び架橋剤は、感熱発色層に使用される
ものの中から適宜選択して使用することができる。
【0034】本発明の光沢層を形成する外側塗工層とし
ては、白色顔料(A)と電子線照射により硬化し得る不
飽和有機化合物(B)とをA/Bの重量比で40/60
〜95/5の割合で主成分として含有する塗料を乾燥後
の塗工量が1.0〜10.0g/m2 となるように塗工
して得ることができる。塗工量が10.0g/m2 を越
すと感度が低下し、感熱発色層の塗工量を増やすことで
対処しても、印字濃度が低くなる欠点がある。塗工量が
1.0g/m2 未満では、硬化後成型面からの剥離性が
劣ることに加え、高い写像性、光沢度を得ることが難し
い。
【0035】白色顔料の配合量は、硬化塗膜の硬度を上
げる点からできるだけ多い方が好ましいが、成型面から
の良好な剥離性、硬化塗膜の高い表面性を得るために、
A/Bの重量比で95/5以下が好ましい。また所望の
硬度を得るためにはA/Bの重量比で40/60以上が
望ましい。
【0036】本発明光沢層を形成する外側塗工層塗料に
配合される白色顔料は、光沢層の硬度、白色度向上、印
字障害、走行不良減少のため、白色度が高く、平均粒径
が5μm以下の微粒子顔料を使用することができる。例
えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、
クレー、タルク、焼成クレー、シリカ、ケイソウ土、合
成ケイ酸アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化
アルミニウム、硫酸バリウム、表面処理された炭酸カル
シウムやシリカなどの無機顔料、並びに、尿素−ホルマ
リン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂、ポリス
チレン樹脂等の有機顔料が使用できる。
【0037】本発明の光沢層を形成する外側塗工層塗料
を配合される電子線によって硬化する不飽和有機化合物
としては、エチレン性不飽和結合を1つ以上有するアク
リレートあるいはメタクリレート系モノマーあるいはオ
リゴマー等を使用することができ、必要な強靱性を得る
ためにはオリゴマーを主成分とする配合が望ましい。
【0038】エチレン性不飽和結合を1つ以上有するモ
ノマーは特に限定するものではないが、例えば単官能モ
ノマーとしてはN−ビニルピロリドン、アクリロニトリ
ルあるいはその誘導体、スチレンあるいはその誘導体、
アクリルアミド等のアミド基含有モノマー、ベンジルア
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリ
ルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノニ
ルフェノキシエチルアクリレート、ε−カプロラクトン
付加物のアクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアク
リレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、N,
N−ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、N,N−ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、3−フェノ
キシプロピルアクリレート、2−メトキシエチル(メ
タ)アクリレート等のアクリレートあるいはメタクリレ
ート、あるいはエチレン性不飽和結合を2つ以上有する
モノマーとしては、ヘキサンジオールジアクリレート、
ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレング
リコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジ
アクリレート、、テトラエチレングリコールジアクリレ
ート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチ
ロールプロパンテトラアクリレート、エチレンオキサイ
ド変性ビスフェノールAのジアクリレートをあげること
ができる。
【0039】また、滑剤としての性能を付与されたもの
として、ステアリル変性ペンタエリスリトールジアクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレートのような脂肪酸
変性のアクリレートあるいはメタクリレート、シリコー
ン変性(メタ)アクリレート、フッ素変性(メタ)アク
リレート等がある。これらエチレン性不飽和結合を1つ
以上有する化合物は、必要に応じ1種又は2種以上を混
合して使用してもよい。
【0040】エチレン性不飽和結合を1つ以上有するア
クリレートあるいはメタクリレートオリゴマーとして
は、例えばウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエス
テルアクリレートオリゴマー、ブタジエン変性アクリレ
ートオリゴマー等を1種又は2種以上を混合して使用し
てもよい。
【0041】以上のエチレン性不飽和結合を有するモノ
マー、オリゴマーに白色顔料を分散させた塗料の粘度が
高い場合は、有機溶剤で希釈したものを塗工後乾燥さ
せ、あるいは取扱いを容易にするためエマルジョン化し
たもの、また水溶性を有する場合は水で希釈したものに
置き換えて使用し、塗工後乾燥させ、その後電子線によ
り硬化させることが有効である。本発明の電子線により
硬化する組成物中にこれらの組成物に可溶な重合体を加
えてもよいが、重合体の配合量が多過ぎると塗膜の硬化
性が低下し、耐傷性、耐有機溶剤性等の点から好ましく
ない。
【0042】エチレン性不飽和結合を有さない非反応性
の滑剤は必要に応じて使用することはできるが、他の非
反応性物質同様、硬化性の低下が問題とならない範囲で
配合することが望ましい。光沢層を形成する外側に使用
される非反応性滑剤は、ステアリン酸亜鉛、ステアリン
酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、
パラフィンワックス、エステルワックス等のワックス
類、ラウリルリン酸エステル、オレイルリン酸エステ
ル、ステアリルリン酸エステル等のアルキルリン酸エス
テル及びアルカリ金属塩、又はアミン塩、ラウリルスル
ホン酸エステル、オレイルスルホン酸エステル、ステア
リルスルホン酸エステル等のアルキルスルホン酸エステ
ル及びアルカリ金属塩、又はアミン塩、モノミリスチン
酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、モノオレ
イン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、ジオレ
イン酸グリセリル等のグリセリル脂肪酸エステル、モノ
ラウリン酸ジグリセリル、ジラウリン酸ジグリセリル、
モノラウリン酸テトラグリセリル、モノラウリン酸ヘキ
サグリセリル、モノラウリン酸デカグリセリル等のポリ
グリセリル脂肪酸エステル、ジメチルポリシロキサン及
びその各種変性物質等があり、その中から減感作用、消
色作用、地発色作用のないものを選択する必要がある。
【0043】前記白色顔料を電子線照射により硬化する
不飽和有機化合物に分散するには、スリーロールミル、
ツーロールミル、カウレスディゾルバー、ホモミキサ
ー、サンドグラインダー、ペイントコンディショナー及
び超音波分散機等を使用することができる。また外側塗
工層塗料の塗工方法はオフセットグラビア方式、エアナ
イフ方式、メイヤーバー方式、ブレード方式、リバース
ロール方式、スリットダイ方式等の従来から当業者で使
用されている方式を利用することができる。
【0044】本発明の光沢層を形成する内側塗工層とし
ては、電子線照射により硬化する不飽和有機化合物を主
成分として含有する塗料を乾燥後の塗工量が1.0〜1
0.0g/m2 となるように塗工して得ることができ
る。塗工量が10.0g/m2を越すと感度が低下し、
感熱発色層の塗工量を増やすことで対処しても、印字濃
度が低くなる欠点がある。塗工量が1.0g/m2 未満
では、内側塗工層塗料に要求される白色顔料を高配合し
た外側塗工層の成型面からの剥離、及び感熱発色層又は
中間層との接着を十分に達成することが難しい。
【0045】本発明の光沢層を形成する内側塗工層塗料
層に使用される電子線照射により硬化する不飽和有機化
合物としては、外側塗工層塗料に使用したものの中から
適宜選択して使用することができる。また、必要に応じ
て白色顔料、滑剤等を外側塗工層塗料に使用したものの
中から適宜選択して使用することができる。
【0046】本発明の電子線硬化性光沢層を形成する外
側塗工層と内側塗工層を圧着した後、電子線照射により
硬化、一体化する方法として、高平滑な成型面上に塗工
した外側塗工層と感熱発色層又は中間層上に塗工した内
側塗工層を圧着させ、感熱記録体の反対面からあるいは
成型面側から電子線を照射して硬化させる方法と、高平
滑な成型面上に塗工した外側塗工層上に直接内側塗工層
塗料を塗工して、その後感熱発色層又は中間層と圧着さ
せ、感熱記録体の反対面からあるいは成型面側から電子
線を照射して硬化させる方法がある。後者の方法は、内
側塗工層塗料の粘度が高く外側塗工層塗料への浸透が少
なければ、前者の方法と同様に実施できる。
【0047】上述のようにして形成される光沢層の表面
は高平滑性を有し、高い光沢と写像性を示すが、具体的
にはJIS−Z−8714で規定される75度光沢が8
0%以上であること、またJIS−K−7105で規定
される像鮮鋭度のうち光学くしの幅2mmを使用した時
の値を写像性の尺度にした場合、80%以上、好ましく
は90%の値を示すことが望ましい。
【0048】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、これらに限定されるものではない。なお、特に断
わらない限り、部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を
示す。 実施例1 市販の合成紙(王子油化合成紙(株)製、商標:ユポF
PG80)の片面上に次に示す感熱発色層塗料を乾燥後
の塗工量が5.5g/m2 となるようにバー塗工方式で
塗工し、その上に中間層塗料を乾燥後の塗工量が1.5
g/m2 になるように塗工後、更にその上に光沢層を形
成する内側塗工層塗料を3.0g/m2塗工し内側塗工
層を形成した。これとは別に75μmPETフィルム
(東レ製、商標:ルミラーT)上に外側塗工層塗料を乾
燥後の塗工層が3.0g/m2 になるように塗工し外側
塗工層を形成し、該外側塗工層と該内側塗工層を圧着さ
せ、外側塗工層と内側塗工層からなる光沢層を形成し、
PETフィルム側からエレクトロンカーテン型電子線加
速器(ESI社製)により加速電圧175kV、PET
フィルム下の吸収線量3.0Mradの電子線を照射し
て光沢層を硬化、一体化させ、硬化後PETフィルムを
光沢層から剥離して感熱記録体を得た。
【0049】 ・感熱発色層の塗料調整 A液(感熱発色性染料分散液) 3−(N,N−ジブチル)アミノ−6−メチル −7−アニリノフルオラン 20部 10%ポリビニールアルコール水溶液 20部 水 10部 B液(顕色剤分散液) 4−ヒドロキシ−4′−イソプロピルオキシジフェニルスルホン 50部 10%ポリビニールアルコール水溶液 50部 水 25部
【0050】A液、B液をそれぞれ別々にウルトラビス
コミルで分散、粉砕し、平均粒径が1.0±0.3μm
となるように調整した。A液 30部、B液 90部、
60%炭酸カルシウムスラリー52部、10%ポリビニ
ルアルコール水溶液 40部、SBRラテックス(固形
分50%、旭化成、商標:L−1537) 28部、ス
テアリン酸アミド(固形分26.5%、中京油脂製、商
標:セロゾールA−877) 11部、水82部を混合
し、感熱発色層塗料とした。
【0051】 ・中間層塗料(固形分15%) 60%カオリナイトクレー(平均粒径0.6μm)分散液 72部 カルボン酸変性ポリビニルアルコール水溶液(固形分10%) (日本合成化学(株)製、商標:ゴーセナールT−330) 200部 アクリルエマルジョン (固形分40%、日本触媒(株)製、商標:SC−2250) 55部 ジメチロール尿素溶液 (固形分30%、昭和電工(株)製、商標:J−001) 33部 40%ステアリン酸亜鉛分散液(平均粒径0.9μm) (中京油脂(株)製、商標:ハイミクロンF−930) 13部 水 295部 を混合し、中間層塗料とした。
【0052】 ・光沢層外側塗工層塗料 重質炭酸カルシウム (日東粉化工業製、商標:NS−1000) 70部 ウレタンアクリレートエマルジョン (固形分40%、荒川化学製、商標:FM90) 65部 ポリシロキサン(固形分33%、東レダウコーニングシリコーン製、 商標:SM7025) 12部 水 40部 を混合し、光沢層外側塗工層塗料とした。
【0053】 ・光沢層内側塗工層塗料 ウレタンアクリレートオリゴマー (荒川化学製、商標:BS550) 70部 トリメチロールプロパントリアクリレート 30部 を混合し、光沢層内側塗工層塗料とした。なお、光沢層
を設ける前に、反対面にバック層塗料を乾燥後の塗工層
が1.5g/m2 となるようにバー塗工方式で塗工した
後、スーパーカレンダーで平滑処理を行った。
【0054】 ・バック層塗料 ポリスチレンスルホン酸ソーダ(固形分33%) (三洋化成(株)製、商標:ケミスタットSA−9) 30部 SBRラテックス(固形分50%) (日本合成ゴム(株)製、商標:0528) 70部 10%酸化澱粉水溶液 (王子コーンスターチ(株)製、商標:エースA) 150部 60%カオリナイトクレースラリー 67部 水 83部 を混合し、バック層塗料とした。
【0055】実施例2 市販の合成紙(王子油化合成紙(株)製、商標:ユポF
PG80)の片面上に実施例1に示す感熱発色層塗料を
乾燥後の塗工量が5.0g/m2 となるようにバー塗工
方式で塗工し、その上に実施例1に示す中間層塗料を乾
燥後の塗工量が1.5g/m2 になるように塗工後、更
にその上に下記に示す光沢層内側塗工層塗料を3.5g
/m2 塗工し内側塗工層を形成した。これとは別にクロ
ムメッキを施した高平滑金属板上に外側塗工層塗料を乾
燥後の塗工層が3.0g/m2 になるように外側塗工層
を形成し、該外側塗工層と該内側塗工層を圧着させ、外
側塗工層と内側塗工層からなる光沢層を形成し、感熱記
録体バック層側からエレクトロンカーテン型電子線加速
器(ESI社製)により加速電圧175kV、内側塗工
層下の吸収線量3.0Mradの電子線を照射して光沢
層を硬化、一体化させ、硬化後金属板を光沢層から剥離
して感熱記録体を得た。なお、反対面には、実施例1と
同様光沢層を設ける前にバック層塗料を乾燥後の塗工層
が1.5g/m2 となるようにバー塗工方式で塗工した
後、スーパーカレンダーで平滑処理を行った。
【0056】 ・光沢層外側塗工層塗料 軽質炭酸カルシウム (白石工業製、商標:ブリリアント−15) 30部 1級カオリン (エンゲルハード製、商標:UW−90) 40部 ウレタンアクリレートエマルジョン (固形分40%、Zenica社製、商標:NR440) 65部 ポリシロキサン(固形分33%、東レダウコーニング シリコーン製、商標:SM7025) 12部 水 45部 を混合し、光沢層外側塗工層塗料とした。
【0057】 ・光沢層内側塗工層塗料 ウレタンアクリレートオリゴマー (荒川化学製、商標:BS551) 70部 トリプロピレングリコールジアクリレート 30部 を混合し、光沢層内側塗工層塗料とした。
【0058】実施例3 市販の合成紙(王子油化合成紙(株)製、商標:ユポF
PG80)の片面上に実施例1に示す感熱発色層塗料を
乾燥後の塗工量が5.0g/m2 となるようにバー塗工
方式で塗工し、その上に実施例1に示す中間層塗料を乾
燥後の塗工量が2.0g/m2 になるように塗工後、更
にその上に光沢層塗料を形成する内側塗工層塗料を4.
0g/m2 塗工し内側塗工層を形成した。これとは別に
75μmPETフィルム(東レ製、商標:ルミラーT)
上に外側塗工層塗料を乾燥後の塗工量が3.0g/m2
になるように塗工し外側塗工層を形成し、該外側塗工層
と該内側塗工層を圧着させ、外側塗工層と内側塗工層か
らなる光沢層を形成し、PETフィルム側からエレクト
ロンカーテン型電子線加速器(ESI社製)により加速
電圧175kV、PETフィルム下の吸収線量3.0M
radの電子線を照射して光沢層を硬化、一体化させ、
硬化後PETフィルムを光沢層から剥離して感熱記録体
を得た。なお、反対面には、実施例1と同様光沢層を設
ける前にバック層塗料を乾燥後の塗工層が1.5g/m
2 となるようにバー塗工方式で塗工した後、スーパーカ
レンダーで平滑処理を行った。
【0059】 ・光沢層外側塗工層塗料 炭酸カルシウム (備北粉化工業製、商標:ライトンA) 62部 ウレタンアクリレートオリゴマー (ダイセルUCB製、商標:EB294) 35部 ポリシロキサン(固形分30%、サンノプコ社製、 商標:ペレノールS43) 10部 トルエン 40部 を混合し、光沢層外側塗工層塗料とした。
【0060】 ・光沢層内側塗工層塗料 ウレタンアクリレートオリゴマー (荒川化学製、商標:BS551) 70部 トリプロピレングリコールジアクリレート 30部 を混合し、光沢層内側塗工層塗料とした。
【0061】比較例1 実施例1において、光沢層外側塗工層塗料を以下に変更
したものを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱
記録体を作成した。 ・光沢層外側塗工層塗料 重質炭酸カルシウム (日東粉化工業製、商標:NS−1000) 22部 ウレタンアクリレートエマルジョン (固形分40%、荒川化学製、商標:EM90) 185部 ポリシロキサン(固形分33%、東レダウコーニング シリコーン製、商標:SM7025) 12部 を混合し、光沢層外側塗工層塗料とした。
【0062】比較例2 市販の合成紙(王子油化合成紙(株)製、商標:ユポF
PG80)の片面上に実施例1に示す感熱発色層塗料を
乾燥後の塗工量が5.5g/m2 となるようにバー塗工
方式で塗工し、その上に実施例1に示す中間層塗料を乾
燥後の塗工量が1.5g/m2 になるように塗工後、こ
れとは別に75μmPETフィルム(東レ製、商標:ル
ミラーT)上に光沢層塗料を3.0g/m2 塗工し、光
沢層塗工面を中間層に圧着させ、PETフィルム側から
エレクトロンカーテン型電子線加速器(ESI社製)に
より加速電圧175kV、PETフィルム下の吸収線量
3.0Mradの電子線を照射して光沢層を硬化させ、
硬化後PETフィルムを光沢層から剥離して感熱記録体
を得た。なお、反対面には、実施例1と同様光沢層を設
ける前にバック層塗料を乾燥後の塗工層が1.5g/m
2 となるようにバー塗工方式で塗工した後、スーパーカ
レンダーで平滑処理を行った。
【0063】 ・光沢層塗料 ウレタンアクリレートオリゴマー (ダイセルUCB製、商標:EB284) 55部 トリメチロールプロパントリアクリレート 35部 シリコーンアクリレート (ダイセルUCB製、商標:EB350) 7部 ポリシロキサン(固形分30%、サンノプコ製、 商標:ペレノールS43) 10部 を混合し、光沢層塗料とした。
【0064】比較例3 市販の合成紙(王子油化合成紙(株)製、商標:ユポF
PG80)の片面上に実施例1に示す感熱発色層塗料を
乾燥後の塗工量が5.0g/m2 となるようにバー塗工
方式で塗工し、その上に実施例1に示す中間層塗料を乾
燥後の塗工量が1.5g/m2 になるように塗工後、更
にその上に光沢層塗料を3.5g/m2塗工し、光沢層
塗料側からエレクトロンカーテン型電子線加速器(ES
I社製)により加速電圧175kV、光沢層塗料の吸収
線量3.0Mradの電子線を照射して光沢層を硬化さ
せ感熱記録体を得た。なお、反対面には、実施例1と同
様光沢層を設ける前にバック層塗料を乾燥後の塗工層が
1.5g/m2 となるようにバー塗工方式で塗工した
後、スーパーカレンダーで平滑処理を行った。
【0065】 ・光沢層塗料 ウレタンアクリレートオリゴマー (ダイセルUCB製、商標:EB284) 65部 トリメチロールプロパントリアクリレート 25部 シリコーンアクリレート (ダイセルUCB製、商標:EB350) 7部 ポリシロキサン(固形分30%、サンノプコ製、 商標:ペレノールS43) 10部 を混合し、光沢層塗料とした。
【0066】実施例1〜3、比較例1〜3で得られた1
10nm幅の感熱記録体の光沢、写像性及び市販の感熱
プリンター(ソニー(株)製、商標:UP−860)で
記録を行った場合の画質、印字障害、走行不良を以下に
示す方法で評価した。 (1)光沢 JIS−Z−8741の方法(入射角75度、受光角7
5度の鏡面光沢度)に従い、グロスメーター(日本電色
工業製、VG−10)で測定し5回の測定値を平均し
た。 (2)写像性 JIS−K−7105で規定される像鮮鋭度のうち光学
くしの幅2mmを使用した時の値を写像性とした。
【0067】(3)画質 記録物について、各5枚を視覚により、鮮明さ、コント
ラスト、画像の濃度ムラ等を判断し、5段階に評価した
(:良好、〜△:やや良好、△:普通、△〜×:やや不
良、×:不良)。 (4)印字障害 記録物について、各5枚を視覚により、感熱記録ヘッド
の走行跡、削り粕に由来する印字障害を判断し、5段階
に評価した(:良好、〜△:やや良好、△:普通、△〜
×:やや不良、×:不良)。 (5)走行不良 記録物について、各5枚を視覚により、走行長さ、横筋
状の記録ムラを判断し、5段階に評価した(:良好、〜
△:やや良好、△:普通、△〜×:やや不良、×:不
良)。
【0068】結果は表1に示す通りであり、実施例1〜
3のものは画質が良好で高い光沢、写像性を有する記録
画像が得られることに加えて優れたプリント特性を示し
たのに対し、比較例1〜3では、程度に差はあるがいず
れかで実施例1〜3より劣った。
【0069】
【表1】
【0070】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明の感熱
記録体は、画質が良好で高い光沢と写像性を有する記録
画像が得られることに加えて優れたプリント特性を示す
ものであり、実用上極めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る感熱記録体の2層構造を有する光
沢層を形成するために金属円筒形回転体を用いる工程概
略説明図。
【図2】本発明に係る感熱記録体の2層構造を有する光
沢層を形成するためにシート状材料を用いる工程概略説
明図。
【符号の説明】
1…硬化設備、2、8…塗料容器、3…第2塗料、4…
第2塗工装置、5…金属製円筒形回転体、6…第1電子
線照射装置、6′…赤外線又は/及び熱風の乾燥装置、
7a…第2塗工層、7′…第2乾燥塗工層、7b…第2
硬化塗工層、7…第2塗工層、9…第1塗料、10…第
1塗工装置、11…シート状基材、12…第1塗工層、
13…ガイドロール、14…第2電子線照射装置、15
…剥離ロール、16…感熱記録体、17…シート状材料

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の少なくとも片面上に感熱発色層を
    設け、該感熱発色層上に必要に応じて中間層を設けた
    後、該感熱発色層又は該中間層上に電子線硬化性光沢層
    を形成する感熱記録体の該電子線硬化性光沢層形成工程
    において、該感熱発色層又は該中間層上に電子線照射に
    より硬化し得る不飽和有機化合物を含む塗料を塗工して
    内側塗工層を形成し、これとは別に高平滑な成型面上
    に、白色顔料(A)と電子線照射により硬化し得る不飽
    和有機化合物(B)とをA/Bの重量比で40/60〜
    95/5の割合で主成分として含有する塗料を塗工して
    外側塗工層を形成し、必要に応じて予備乾燥、電子線照
    射を施した後、該外側塗工層と前記内側塗工層を圧着さ
    せ外側塗工層と内側塗工層からなる光沢層を形成した後
    に電子線照射を施し、該光沢層を硬化、一体化させ、し
    かる後に該成型面から該光沢層を剥離することを特徴と
    する感熱記録体の製造方法。
JP5291552A 1993-10-28 1993-10-28 感熱記録体の製造方法 Pending JPH07125430A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1231073A1 (en) * 2001-02-09 2002-08-14 Oji Paper Co., Ltd. Heat-sensitive recording material and process for production of the same

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