JPH07125415A - 記録用紙、及びそれを用いた画像形成方法 - Google Patents

記録用紙、及びそれを用いた画像形成方法

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JPH07125415A
JPH07125415A JP5299038A JP29903893A JPH07125415A JP H07125415 A JPH07125415 A JP H07125415A JP 5299038 A JP5299038 A JP 5299038A JP 29903893 A JP29903893 A JP 29903893A JP H07125415 A JPH07125415 A JP H07125415A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット記録装置及び電子写真記録装
置のいずれにおいても使用可能で、特に記録面に特殊な
コーティングを施していない、所謂普通紙タイプの記録
用紙、及び該記録用紙を用いる画像形成方法を提供する
こと。 【構成】 中性紙処方をベースにした記録用紙であっ
て、地合い変動率が6%以下であり、且つ不透明度が8
5%以上であることを特徴とする記録用紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録用紙に関し、更に
詳しくはインクジェット記録装置及び電子写真記録装置
のいずれにおいても使用可能で、特に記録面に特殊なコ
ーティングを施していない、所謂普通紙タイプの記録用
紙及び該記録用紙を用いる画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、記録用紙に
直接インクを噴射する方式であって、従来の記録装置に
比べランニングコストが安く、静かで且つカラー記録が
容易な記録方法として注目されている。この様な記録方
式において用いられるインクは、安全性、印刷特性の面
から水系のインクが用いられ、又、被記録材はインクの
被記録材への吸収が早く、且つ異色インクの重複があっ
てもインクの溢れ等を招じないこと、インクドットの広
がりが適正であること、又、ドット形状が真円に近いこ
と、更にドットエッジが鮮明であること、当然の事とし
てドット濃度が高く、且つドットのコントラストを際立
たせる為に十分白色度が高いことが要求されている。
【0003】従来、この様な要求に応える為に、特開平
1−135682号公報に開示されている様な専用のコ
ート紙の使用が提案されている。これに対し、モノクロ
記録やビジネス記録の分野では、低価格で汎用性のある
記録用紙、即ち電子写真記録方式の分野で一般に用いら
れている様な普通紙でもインクジェット記録方式に使用
し得ることが望まれている。
【0004】しかしながら、この電子写真記録方式用普
通紙をインクジェット記録方式に用いた場合には、イン
クの吸収性が乏しく、多量のインクが付与されるとイン
クの溢れ等を生じてしまう。又、紙の繊維に沿ってイン
クが吸収されてしまう為に、インクドットの形状が不鮮
明になる等の不都合が発生する。更に、近年、この電子
写真記録方式用普通紙において、紙の保存性からの要求
で、酸性紙から中性紙にその主流が移りつつある。これ
らの紙の場合、インクジェット記録方式の際に用いられ
る黒色インクにおいて、ブロンズといわれる画像の茶変
現象が現れるという問題がある。
【0005】これらの問題点を解決する手段として、本
願出願人は以前にインク中に記録ノズルの乾燥による目
詰りを防止する目的で含有されている高沸点有機溶剤の
量を減らすと共に、インクの溶解助剤としてアンモニ
ア、尿素及びその誘導体、アミノアルコール、アルキル
アミン、アミノ酸等を含ませると共に、このインクを用
いて記録する紙に内添したものを用いるインクジェット
記録方法を提案している。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、こ
の様にインクジェット記録用紙としての特性を十分に付
与しても、電子写真記録方式用普通紙は、通常高速の抄
紙マシンを用いて製造される為、紙の面内において厚み
に分布を生じてしまい、インクの吸収性にムラを生じ、
特にベタ画像を形成した際に濃度のムラとして現れると
いう問題が生じる。この問題を解決する為に、紙の製造
後にカレンダー処理を施し、紙の厚みを整えることが必
要とされる。
【0007】しかしながら、単にカレンダー処理にて紙
の厚みを均一化すると、紙密度が上がりすぎてしまい、
インクの吸収を阻害するだけでなく、紙と紙との間の摩
擦係数が上がりすぎてしまい、電子写真記録装置等で使
用する際に、重なったまま送られる所謂重送という現象
を引き起こす可能性がある。
【0008】従って、本発明の目的は、インクジェット
記録装置及び電子写真記録装置のいずれにおいても使用
可能で、特に記録面に特殊なコーティングを施していな
い、所謂普通紙タイプの記録用紙、及び該記録用紙を用
いる画像形成方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明に
よって達成される。即ち、本発明は、中性紙処方をベー
スにした記録用紙であって、地合い変動率が6%以下で
あり、且つ不透明が85%以上であることを特徴とする
記録用紙である。
【0010】
【作用】本発明者等は、中性紙処方をベースとした記録
用紙であって、特に好ましくはインクの浸透を遅延させ
る浸透遅延剤をその記録面に含み、インク中の窒素化合
物に起因するアンモニア若しくはアンモニウムイオンを
吸着する物質を内添した記録用紙において、この記録用
紙の面内における厚みをある一定以上の面積で均一化す
ると共に、表面の平滑度を適度に調整することで上記本
発明の目的を達成した。
【0011】詳述すると、一般に地合いと呼ばれるこの
記録用紙の面内における厚み部分は、レーザー光を用い
た地合い計で測定が可能であり、この時の記録用紙の厚
みが薄い部分の幅とその個数分布から、記録用紙の地合
いの指標である地合い変動率が積算出来、記録用紙の単
位面積中何%の部分が薄い部分に当たるかを示すことが
可能で、具体的には、レーザー光の紙に対する全体の平
均透過率で測定された記録用紙の全透過率の標準偏差を
割ったもので求められ、この指標で示すと、地合い変動
率が約6%以下、好ましくは4.5%以下の記録用紙に
おいて、本発明の効果であるインクジェット記録を記録
用紙全面に渡って行った場合、濃度ムラを殆ど感じない
レベルとなる。
【0012】又、記録用紙の繊維の凹凸に起因する電子
写真記録用トナーの均一転写を達成する為、記録用紙表
面の粗さを図1に示すカレンダーパートにて調整し、
J.TAPPINo.5B法の測定方法による表面平滑
度が80秒以上、好ましくは95秒以上であるが、記録
用紙の記録装置への繰り出しにおける安定性を確保する
為に、記録用紙間の摩擦係数のばらつきを抑える目的
で、最大200秒以下、好ましくは160秒以下が最も
望ましい形態となる。
【0013】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明の記録用紙は、LB
KP及びNBKPに代表される化学パルプ、サイズ剤及
び填料を主体とし、その他の抄紙助剤を必要に応じて用
い常法により抄紙される。使用されるパルプ材として
は、古紙再生パルプを用いてもよし、又、これを主材と
しても何ら問題はない。
【0014】サイズ剤としては、ロジンサイズ、AK
D、アルニケル無水コハク酸、石油樹脂系サイズ、エピ
クロルヒドリン、カチオン澱粉、アクリルアミド等が挙
げられる。但し、電子写真記録装置にて用いる記録用紙
としては、このサイズ剤の表面自由張力が小さいものを
用いると、記録装置で使用されるトナー樹脂の定着性を
阻害することがある為、使用されるトナーにより適宜選
択すればよい。
【0015】本発明の記録用紙は、水抽出pHが6以
上、好ましくは7以上のものとして調整される。水抽出
pHとは、JIS−P−8133に既定された試験片約
1.0gを、蒸留水7mlに浸した際の抽出液のpHを
JIS−Z−8802に従って測定したものである。p
Hが前記の範囲に満たない場合には、記録用紙自体の長
期にわたる保存性が低下するだけでなく、インク中の染
料が十分な発色性を示さない場合がある。
【0016】この様にして調整される記録用紙のステキ
ヒト・サイズ度は、低過ぎると付着したインク滴が滲み
すぎ、鮮明な画像や文字が形成されにくくなり、又、高
すぎるとインクがいつまでたっても記録用紙層中に吸収
されない為、付着したインクの乾燥性が悪くなる。この
為、ステキヒト・サイズ度が16〜40秒の範囲内であ
ることが好ましい。
【0017】本発明は、その記録用紙の記録面が、イン
クの浸透遅延剤を含むことが好ましい。この場合、本発
明の記録用紙の記録面に付着したインクは、浸透遅延剤
の作用により、0.01秒〜数秒程度、記録用紙層中へ
の浸透が遅れ、記録用紙の記録面上で水等の低沸点溶剤
の大部分を蒸発させた後に記録用紙層中に浸透する。こ
の効果により、インクが必要以上に滲まず、又、染料が
記録面付近に留まる為、コントラストの高いドットが形
成される。
【0018】浸透遅延剤として好ましい材料としては、
例えば、カゼイン、澱粉、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導
体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミド等、インクに
対して膨潤性のある親水性樹脂、SBRラテックス、ア
クリルエマルジョン、スチレン/マレイン酸共重合体、
スチレン/アクリル酸共重合体等の親水性部分と疎水性
部分を分子内に有する樹脂、シリコンオイル、パラフィ
ン、ワックス、フッ素化合物等、揆水性を有する物質、
及び前記のサイズ剤等が挙げられる。これらの材料は、
記録面中に0.1〜3g/m2 程度付与される。上記範
囲内であれば、インクの浸透を遅延する効果を保持し、
且つ、多価アルコール等の不揮発性溶剤を含む蒸発残留
分であるインクは、記録用紙層中に浸透及び吸収される
為、インク定着性が極端に低下することがない。
【0019】本発明の記録用紙は、好ましくは、記録用
紙層中に、特にインクジェット記録に用いるインク中の
窒素化合物より発生するアンモニア又はアンモニウムイ
オンを吸着する物質を内添してなる。この様な物質とし
ては、例えば、微粉珪酸、珪酸アルミニウム、ケイソウ
土、カオリン、カオリナイト、ハロイサイト、ナクライ
ト、ディッカイト、パイロフィライト、セリサイト、二
酸化チタン、ベントナイト、活性白土等の填料;アクリ
ル酸又はメタクリル酸等のモノマーの単独重合体、又は
他の一般的モノマーとの共重合体、マレイン酸、メタク
リル酸等のα、β不飽和酸の単独重合体又は他の一般的
モノマーとの共重合体、スルホン酸基を有するポリマ
ー、多価カルボン酸と多価アルコールとのエステル、多
価カルボン酸で変性した酸性セルロース誘導体或はナト
リウム、カリウム等、これらのアルカリ金属塩等のポリ
マー;ラウリル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウ
ム、ラウリルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラ
ウリルエーテルリン酸ナトリウム、アルキルベンゼンス
ルホン酸、アルキルスルホコハク酸等の塩類等の界面活
性剤等が挙げられる。
【0020】一般にインクジェット記録では、エッジが
シャープで均一であり、記録用紙面上での適度なインク
の滲みを有し、濃度の高いドットを形成する(印字品位
の良い画像を形成する)為には、インクと記録用紙との
双方の構成として、記録面に付着したインク滴が瞬時に
記録用紙層内に吸収されず、記録用紙表面でのインク溶
媒の蒸発がある程度完了してから、インクが記録用紙層
内に吸収されることが望ましい。
【0021】一方で、本発明者等の知見によれば、前述
したブロンズとはインク中の染料の一部が配向した形で
凝集し、記録用紙層内に吸収されず、記録用紙表面に折
出する為に、特に黒印字部が茶色く見える現象である。
従って、上記の方法で印字品位を良くすることと、ブロ
ンズの発生を抑制することは相反する問題である。更
に、窒素化合物を含むインクによる印字画像ではこの問
題は顕著である。これは、窒素化合物より発生するアン
モニア又はアンモニウムイオンが、記録用紙面上で溶媒
が蒸発する過程における染料の配向或は凝集を促進し、
残ったインク溶媒からの染料の折出を加速する為と考え
られる。水抽出pHが7以上の中性紙で、ブロンズが顕
著な理由も同様の理由であると推測される。
【0022】本発明の記録用紙では、インク中の窒素化
合物より発生するアンモニアやアンモニウムイオンを吸
着する物質を内添した場合、特に、窒素化合物を含むイ
ンクと中性紙を用いたインクジェット記録方法における
利点を保ちつつ、印字品位が良好でブロンズの発生のな
いインクジェット記録画像が提供される。又、本発明の
記録用紙は、従来の中性のPPC用紙と比べても、記録
特性以外の表面形状や物理特性について大きな変更を伴
わない為、電子写真記録用のトナー転写紙及びインクジ
ェット記録用紙の双方に適用可能である。
【0023】本発明のインクジェット記録方法に使用さ
れるインクは、前述の様に水を主成分とし、多価アルコ
ール等の有機溶剤、記録剤としての染料、染料の溶解助
剤としての窒素化合物、更に必要に応じてその他の添加
剤を含んで成るものである。インクに使用される染料自
体も従来公知の酸性染料又は直接染料が使用可能である
が、特に好ましいものは以下の黒色染料である。
【0024】
【化1】
【0025】
【化2】 (但し、上記式中のMはNa又はLi、RはH又はアル
キル基、X1 〜X5 はH、SO31 又はCOOY2
1 及びY2 はNa、Li、K又はNH4 である。)
【0026】本発明の記録用紙を用いることが可能なイ
ンクジェット記録方式としては、インクの小滴を種々の
駆動原理を利用して、ノズルより吐出して記録を行わせ
る従来公知のインクジェット記録方式のいずれのものに
も適用可能である。その中でも本発明は、特に特開昭5
4−59936号公報に開示された方法で、熱エネルギ
ーの作用を受けたインクが急激な体積変化を生じ、この
状態変化による作用力によってインクをノズルから吐出
させるインクジェット方式に特に有効に使用出来る。
【0027】又、本発明の記録用紙を使用する電子写真
記録方式自体は周知であり、その装置の1例を図2及び
図3に示す。図2に示す如く光導電特性を有する感光体
3を、一次帯電器5により帯電させた後、露光して静電
潜像を形成し、現像手段として現像器6に保有されてい
る1成分又は2成分現像剤における現像剤のトナー8を
用いて上記静電潜像を現像し、トナー像を形成した後、
別途搬送されてきた本発明の記録用紙4に転写手段とし
ての転写帯電器7によって、上記感光体上のトナー像を
転写させる。続いて、図2に示す2つのローラー9及び
ローラー10(又は1つのローラーと1つのベルト)に
よって構成された定着手段としての定着器12によっ
て、熱、圧力又は両者の作用によって、上記の如く転写
されたトナー像を記録用紙4に定着させ、最終の複写画
像を得る。
【0028】上記転写工程において発生する記録用紙4
に未定着のトナー及び記録用紙4から発生する紙粉は、
転写工程に配置されたクリーナー部1により除去され、
感光体3がクリーニングされる。感光体3に当接したク
リーニング部材2(例えば、クリーニングブレード)に
より感光体表面をクリーニングした後、再度帯電等の工
程が繰り返される。更に、図2に示す様に定着器12に
おいて未定着のトナー及び記録用紙4から発生する紙粉
は、定着ローラー9に当接されたクリーニング部材11
によって清浄されると共に、シリコンオイルの如き離型
剤が定着ローラー9に塗布されている。以上の例は電子
写真記録方式において本発明の記録用紙を使用して画像
を形成する1例の方法を説明したものであって、本発明
の記録用紙は他の公知のいずれの電子写真記録装置にお
いても使用することが出来るのは当然である。
【0029】次に、本発明の記録用紙において、最も特
徴的な点である地合いに関して述べる。紙の地合いにつ
いては、抄紙マシンの種類によって、紙厚の変動してい
る部分の形状、大きさ及び個数等が異なるが、前述した
様に紙の密度が低く、紙厚が薄くなっている記録用紙面
全体の地合い変動率6%以下であれば、ほぼ目的の均一
画像が得られるが、抄紙条件によっては、極端に薄い部
分が人間の目の分解性のレベルである0.5〜2mm径
(円形換算)の大きさになることがある。この場合、地
合い変動率が6%以下であっても、印字後の画像の濃度
差が目立つ為、地合いの個数を限定し、1個/cm2
満になる如く、抄紙マシンにおけるワイヤーの振動、脱
水の速度等を調整する必要がある。
【0030】又、通常の長網抄紙マシンで製造される場
合、脱水速度を見かけ上上げる必要性から、ワイヤーの
速度を300m/sec以下に低下させ、地合いの向上
を図ることとなる。この場合に得られる地合いは、直径
10mmを越える記録用紙になる。又、地合い部分の厚
みが前述の如く極端に薄くなることを避けることが抄紙
条件の設定に必要となる。
【0031】上記の如く抄紙マシンの製造条件によるこ
となく、見た目の地合いを改善する目的で、記録用紙の
透明度を上げる方法もあるが、この方法では、本発明の
目的とする記録用紙の表面平滑度を達成し得ず、結果的
にインクの濃度ムラを生じてしまう。更に、紙の透明度
を上げることによって、裏写りが発生することとなり、
カラー画像としての品位が著しく低下する。これらの事
情に鑑み、本発明において必要とされる記録用紙は、J
IS−P8138による不透明度が85%、好ましくは
90%以上であり、かかる不透明度のレベルにおいて、
上記地合い変動率を達成出来るものである。
【0032】特に、電子写真記録装置において使用され
る際、記録用紙の地合い部の厚みとそうでない部分との
差が15μm以上あると、ベタ画像の転写性に著しい差
を生じ、地合い部の濃度が低下することとなる。これを
防ぐ為に、カレンダー処理にて記録用紙の厚みを整える
必要があり、目安として表面平滑度が80秒以上、好ま
しくは95秒以上であると、電子写真記録画像の転写性
の面で好ましい。
【0033】但し、坪量が75g/m2 未満の記録用紙
において、160秒を越える表面平滑度に仕上げた場
合、電子写真記録装置内における記録用紙の給紙時に重
送という問題を引き起こしてしまう。又、坪量が75g
/m2 〜210g/m2 である記録用紙において、20
0秒を越える表面平滑度を記録用紙に付与した場合に
も、同様の現象が発生する可能性がある。更に、200
秒を越える表面平滑度に記録用紙を仕上げると、紙の密
度が高くなりすぎ、インク吸収性を著しく阻害すること
となってしまう。又、記録用紙の表面平滑度アップを行
うに際して、通常の記録用紙の水分量を6%以上に上げ
て作ることが簡易な方法として採られるが、電子写真記
録装置及び、インクジェット記録装置等は記録用紙の抄
紙時の平衝水分量の環境で使われることは珍しく、記録
用紙自体の環境差による挙動を押さえる為に、4〜5重
量%の水分量で抄造することが好ましい。
【0034】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中部又は%とあるのは、特に
断りのない限り重量基準である。 実施例1 原料パルプLBKP100部を叩解した後に、カオリン
10部、アルケニル無水コハク酸0.2部及びカチオン
化澱粉0.5部を配合して、図1に示す常法の長網抄紙
マシンにて抄造した。尚、抄造時の速度は200m/m
inとし、但し脱水条件は500m/minの条件と同
じ設定にし、坪量73g/m2 及びステキヒト・サイズ
度23秒の紙を得た。得られた紙の地合い変動率は3.
8%、又、地合い1個の大きさは、円形換算して平均直
径15mm、厚み差は約17μmであった。これに、酸
化澱粉95部及び、スチレン/マレイン酸共重合体5部
からなる浸透遅延剤水溶液を調製し、サイズプレス工程
にて1g/m2 塗布し、更にカレンダー工程にて表面平
滑度95秒になる如く圧力を調整して、本発明の記録用
紙Aを得た。得られた記録用紙Aの地合い厚み差は約7
μmに減少した。又、不透明度は86%であった。
【0035】比較例1 抄紙時の速度を400m/minとした他は、実施例1
と同じ条件で、比較例の記録用紙Bを得た。得られた記
録用紙の地合い変動率は7.5%であった。又、地合い
1個の大きさは、円形換算で平均直径10mm、厚み差
は13μmであった。又、不透明度は88%であった。
【0036】実施例2 図1に示す抄紙マシンのワイヤーパートにて脱水を行う
際に、抄造速度800m/minの抄紙条件に合わせ
て、脱水速度を400m/minの速度で抄造する以外
は実施例1と同じ処方で本発明の記録用紙Cを得た。得
られた記録用紙の地合い変動率は4.2%、地合い1個
の大きさは円形換算で1.5mm、表面平滑度は102
秒であった。又、不透明度は89%であった。
【0037】比較例2 脱水速度を250m/minと同じ条件にすると共に、
図1に示す抄紙マシンのカレンダーパートでの圧力を下
げて表面平滑度を60秒とした以外は、実施例1と同じ
条件で抄造を行い、比較例2の記録用紙Dを得た。得ら
れた記録用紙Dの地合い変動率は6.5%、地合い1個
の大きさは、円形換算で平均直径3mm、地合い部での
厚み差は22μmであった。又、不透明度は90%であ
った。
【0038】実施例3 浸透遅延剤水溶液AKDを100部に、ポリオキシエチ
レンラウリル硫酸エーテル0.2部とする以外は、実施
例1と同じ処方とし、図1に示す抄紙マシンのストック
インレットからの原料の排出量を増して、坪量85g/
2 の紙を得た。この紙の地合いの面積率及び大きさは
記録紙Aと同じであり、地合い厚み差は23μmであっ
た。次に、図1に示すカレンダーパートでこの紙を平滑
化し、表面平滑度120秒とし、地合い厚み差を8μm
として本発明の記録用紙Eを得た。又、不透明度は92
%であった。
【0039】比較例3 図1に示す抄紙マシンのカレンダーパートにおける圧力
を増し、表面平滑度205秒とする以外は、実施例3と
同じ条件で比較例3の記録用紙Fを得た。得られた記録
用紙の地合いの厚み差は2μmであった。又、不透明度
は86%であった。 比較例4 比較例1で製造した記録用紙Bに対して、アルケニル無
水コハク酸をAKDに替え、カオリンを炭酸カルシウム
に変更し、塗布液組成を澱粉100部のみとした以外
は、比較例2と同様にして記録用紙Gを得た。得られた
記録用紙Gは、カオリンを炭酸カルシウムに変更した
為、不透明度が81%に下がり、且つ地合い変動率は
4.1%であった。
【0040】評価 電子写真記録装置による評価 上記実施例及び比較例で得られたA〜Gの各記録用紙
に、電子写真記録装置としてキヤノン社製複写機NP9
800、CLC500を用いて画像形成を行い、以下の
評価を行った。評価結果を表1に示す。 評価項目 (1)転写ムラ 前記記録装置を用い、マクベス濃度計での測定値が0.
6になる様に調整した単色ベタ画像印を行った。得られ
たベタ画像中に、目視にて画像濃度が周辺部より低い部
分としてのムラがあるものを転写ムラありとして×と
し、ムラのないものを転写ムラなしとして○とした。 (2)ガサツキ マクベス濃度計で測定した濃度が0.6になる如く調整
し、淡色のマゼンタ画像を形成した。この中間調の画像
では、200線の画像ラインが乱れており、白点として
認識出来るものをガサツキ×、色の滲みの如く見えるも
のをガサツキ△、白点及びガサツキのないものを○とし
た。 (3)画像裏写り マクベス濃度計で測定した濃度が0.6となる様に、マ
ゼンタ、シアン及びイエローのベタ画像を形成し、この
画像を裏面から観察し、色の識別が可能な場合を×、不
可能な場合を○とした。
【0041】インクジェット記録装置による評価 評価に用いる以下の組成を有するインクを作成した。 (インク組成) ・インクa: 染料(前記インクの具体例の化合物を混合したもの、但し、対イオン は、及 びについてはLi、についてはNaである。) 3部 ジエチレングリコール 5部 エタノール 5部 尿素 5部 水 82部 ・インクb:上記aの染料をのみに代えた以外はイン
クaと同様である。
【0042】・インクc:上記aの染料をとの混合
物とし、尿素をモノエタノールアミンに代えた以外はイ
ンクaと同様である。 ・インクd:上記aの染料をのみに代えた以外はイン
クaと同様である。
【0043】表1の組合わせとなる様に記録用紙A〜G
及びインクa〜dを用いて、1mm当たり14本の割合
で記録ノズルを有し、熱の作用によりインク滴を吐出さ
せるインクジェット方式の記録ヘッドを搭載したインク
ジェット記録装置により記録を行ない、記録適性を評価
した。その結果を表1に示す。
【0044】評価項目 (1)印字品位 ヘッドの走査方向と平行に幅1ドットの直線を印字し、
25cm離れた距離からの目視にて評価した。直線のエ
ッジが不透明でボケていたり、フェザリングの目立つも
のを×とし、鮮明な直線として視覚出来るものを○とし
た。
【0045】(2)ブロンズ 前記の記録装置を用いて記録用紙全面にベタ印字した。
印字部が黒く認識出来るものを○とし、ブロンズを発生
し、茶色いまだら模様の見えるものを×とした。評価結
果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】以上述ベタ様に本発明によれば、インク
の吸収ムラ及びトナーの転写ムラがなく、均一な画像が
得られるインクジェット記録用兼電子写真記録共用中性
普通紙、及びそれを用いた画像形成方法を提供すること
が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例及び比較例に使用された一般的な抄紙
マシンの構成を示す該略図である。
【図2】電子写真記録方式による複写を説明する図であ
る。
【図3】電子写真記録方式における定着工程を説明する
図である。
【符号の説明】
1:クリーナー部 2:クリーニング部材 3:感光体 4:記録用紙 5:一次帯電器 6:現像器 7:転写帯電器 8:トナー 9、10:ローラー 11:クリーニング部材 12:定着器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂木 守 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 片山 正人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鈴木 章雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 高田 吉宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中性紙処方をベースにした記録用紙であ
    って、地合い変動率が6%以下であり、且つ不透明度が
    85%以上であることを特徴とする記録用紙。
  2. 【請求項2】 地合い変動率が、4.5%以下である請
    求項1に記載の記録用紙。
  3. 【請求項3】 表面平滑度が、80秒以上200秒以下
    である請求項1に記載の記録用紙。
  4. 【請求項4】 電子写真記録方式による画像形成に適用
    される請求項1〜3のいずれかに記載の記録用紙。
  5. 【請求項5】 窒素化合物を含有する液状インクの浸透
    を遅延させる浸透遅延剤を記録面側に有し、前記インク
    中の窒素化合物に起因して生じるアンモニア若しくはア
    ンモニウムイオンを吸着する成分を内添してなり、イン
    クジェット記録方式による画像形成に適用される請求項
    1〜3のいずれかに記載の記録用紙。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載の記録用
    紙に対し、感光体上に形成されたトナー像を静電的に転
    写し、該記録用紙上に転写されたトナー像を、熱及び/
    又は圧力を付加して定着させ、記録画像を形成すること
    を特徴とした電子写真記録方式による画像形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4に記載の記録用紙に対し、
    窒素化合物を含有する液状インクの小滴を記録信号に応
    じて記録ヘッドのオリフィスから吐出して付着させるこ
    とにより、該記録用紙に記録画像を形成することを特徴
    としたインクジェット記録方式による画像形成方法。
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