JP3115172B2 - 記録用紙、及びそれを用いた画像形成方法 - Google Patents

記録用紙、及びそれを用いた画像形成方法

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JP3115172B2 JP05299039A JP29903993A JP3115172B2 JP 3115172 B2 JP3115172 B2 JP 3115172B2 JP 05299039 A JP05299039 A JP 05299039A JP 29903993 A JP29903993 A JP 29903993A JP 3115172 B2 JP3115172 B2 JP 3115172B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録用紙に関し、更に
詳しくはインクジェット記録装置及び電子写真記録装置
のいずれにおいても使用可能で、特に記録面に特殊なコ
ーティングを施していない、所謂普通紙タイプの記録用
紙及び該記録用紙を用いる画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、記録用紙に
直接インクを噴射する方式であって、従来の記録装置に
比べランニングコストが安く、静かで且つカラー記録が
容易な記録方法として注目されている。この様な記録方
式において用いられるインクは安全性、印刷特性の面か
ら水系のインクが用いられ、又、被記録材はインクの被
記録材への吸収が早く且つ異色インクの重複があっても
インクの溢れ等を招じないこと、インクドットの広がり
が適正であること、又、ドット形状が真円に近いこと、
更にドットエッジが鮮明であること、当然の事としてド
ット濃度が高く、且つドットのコントラストを際立たせ
る為に十分白色度が高いことが要求されている。
【0003】一方、電子写真記録装置において使用され
る記録用紙としては、適度な表面電気抵抗値及び表面平
滑度を有し、トナーの転写性が良好であること、トナー
の定着性が良好であること、紙粉の発生が少なく、発生
した紙粉が感光体や帯電ローラー等に付着し画像不良を
発生しないこと、及び記録用紙が転写ドラムでの吸着不
良等が発生しないこと等が要求されている。
【0004】上記インクジェット記録用紙に対しては、
上記従来の要求に応える為に、特開平1−135682
号公報に開示されている様な専用のコート紙の使用が提
案されている。これに対し、モノクロ記録やビジネスカ
ラー記録の分野では、低価格で汎用性のある記録用紙、
即ち電子写真記録分野で一般に用いられている様な普通
紙の使用が望まれている。一方、電子写真記録装置用の
記録用紙としては、近年になって、紙の保存性等の問題
から従来の酸性紙に代えて中性紙が使用される様にな
り、例えば、特開昭51−13244号公報、特開昭5
9−162561号公報及び特公平2−54543号公
報には、電子写真記録特性に優れる中性紙のトナー転写
用紙が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、従
来の電子写真記録用普通紙をインクジェット記録方式に
用いた場合にはインクの吸収性に乏しく、多量のインク
が付与されるとインクの溢れ等を生じてしまうという問
題があり、更に紙の繊維に沿ってインクが吸収されてし
まう為に、インクドットの形状が不鮮明になる等の不都
合が発生する。これらの問題点を解決する手段として、
本願出願人らは以前に、インク中に記録ノズルの乾燥に
よる目詰りを防止する目的で含有されている高沸点有機
溶剤(多価アルコール等)の量を減らすと共に、染料の
溶解助剤としてアンモニア、尿素及びその誘導体、アミ
ノアルコール、アルキルアミン、アミノ酸等を含ませる
と共に、このインクを用いて記録する記録用紙に内添し
たものを用いるインクジェット記録方式を提案してい
る。
【0006】又、近年、電子写真記録用普通紙として主
流になりつつある中性紙のトナー転写用紙をインクジェ
ット記録方式の記録用紙として使用すると、インクジェ
ット記録の際に用いられる黒色インクにおいて、ブロン
ズといわれる画像の茶変現象が現れるという問題があ
り、窒素化合物を含む上記インクを用いたインクジェッ
ト記録方式では、更にブロンズが顕著に表れるという問
題がある。
【0007】又、かかる中性紙は電子写真記録用として
用いる場合にも、特に紙粉の発生を抑え、且つ感光ドラ
ム、定着ローラー及び給紙等の紙搬送ローラー類の摩耗
を抑え、転写ドラムでの吸着不良を防止するといった、
複写機特性を充分満足させるものは未だ得られていな
い。この様な状況において、インクジェット記録方式の
優れた特性の故にインクジェット記録方式が普及される
と共に、電子写真記録方式にもインクジェット記録方式
にも共通して使用可能な記録用紙に対する要望が非常に
大きくなっている。
【0008】従って、本発明の目的は、インクジェット
記録装置及び電子写真記録装置のいずれにおいても使用
可能で、特に記録面に特殊なコーティングを施しておら
ず、且つインク付与量が多い高濃度部分でもブロンズが
発生しない、所謂普通紙タイプの記録用紙及び該記録用
紙を用いる画像形成方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決する為の手段】上記の目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、中性紙処方をベ
ースにした記録用紙であって、窒素化合物を含有する液
状インクの浸透を遅延させる浸透遅延剤を記録面に含
み、前記インク中の窒素化合物に起因して生じるアンモ
ニア若しくはアンモニウムイオンを吸着する物質が内添
され、且つ茶変現象を防止する為に水溶性無機塩の含有
量が0.01〜0.2重量%の範囲に調整され、表面電
気抵抗値が10 9 〜10 12 Ωに調整されていることを特
徴とするインクジェット用兼電子写真用記録用紙(以下
単に「記録用紙」という)、及び該記録用紙を使用する
画像形成方法である。
【0010】
【作用】中性紙処方をベースにした記録用紙に、窒素化
合物を含有する液状インクの浸透を遅延させる浸透遅延
剤を記録面に含有させ、更に前記インク中の窒素化合物
に起因して生じるアンモニア若しくはアンモニウムイオ
ンを吸着する物質を内添し、更に該記録用紙に水溶性無
機塩を0.01〜0.2重量%含有せしめることによっ
て、インクジェット記録装置及び電子写真記録装置のい
ずれにおいても使用可能で、特に記録面に特殊なコーテ
ィングを施しておらず、且つインク付与量が多い高濃度
部分でもブロンズが発生しない、所謂普通紙タイプの記
録用紙を提供することが出来る。特にインクジェツト記
録画像において発生するブロンズは記録用紙中に存在す
る水溶性無機塩の量を調整することによって大きく制御
出来ることを見出した。
【0011】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明に用いることが可能
な記録用紙は、LBKP及びNBKPに代表される化学
パルプ、サイズ剤及び填料を主体とし、その他の抄紙助
剤を必要に応じて用い常法により抄紙される。使用され
るパルプ材としては、機械パルプや古紙再生パルプを併
用してもよいし、又、これを主材としても何ら問題はな
い。
【0012】上記紙に内添されるサイズ剤としては、例
えば、ロジンサイズ、AKD、アルニケル無水コハク
酸、石油樹脂系サイズ、エピクロルヒドリン、カチオン
澱粉及びアクリルアミド等が挙げられる。但し、電子写
真記録装置にて用いる記録用紙としては、このサイズ剤
の表面自由張力が小さいものを用いると、記録装置で使
用されるトナー樹脂の定着性を阻害することがある為、
使用されるトナーにより適宜選択すればよい。
【0013】本発明の記録用紙は、紙の表面強度や記録
性を良くする為に、上記の様にして得られた記録用紙の
表面を通常使用される澱粉等を用いて表面サイズプレス
処理して得られる。本発明において、記録用紙の表面p
Hは、最終的には上記のサイズプレス処理により調整さ
れる。好ましくは上記のサイズプレス液が、カチオン性
化合物を含むことにより上記範囲内にpH領域に調整さ
れる。
【0014】本発明でいうカチオン性化合物とは、第1
級乃至第3級アミノ基又は第4級アンモニウム基、ピリ
ジン、ピリジニウム、イミダゾール、イミダゾリニウ
ム、スルホニウム及びホスホニウム等の官能基を主鎖又
は側鎖に有する化合物であり、好ましくはこれらの強酸
塩である。この様なカチオン性化合物の例としては、例
えば、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリジア
リルアミン、ポリジメチルアミノエチルメタアクリレー
ト、及びその塩等のビニル系カチオン化合物のホモポリ
マー或は上記の官能基を有するビニルモノマーを他のビ
ニル化合物と一部共重合させたカチオン変性ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミ
ド等、或はグリシジルアンモニウムクロライド等を用い
て、分子内の水酸基等の官能基に上記のカチオン性官能
基を付加したカチオン化ヒドロキシエチルセルロース、
カチオン化澱粉等が挙げられる。
【0015】以上の様に調製される本発明の記録用紙
は、先ず第一に電子写真記録用として適性を有する様に
調整される。即ち、表面電気抵抗値(JIS C 21
11(20℃/65%RH))は109〜1012Ωの範
囲内とする。上記範囲外であるとトナーの転写不良やド
ラムからの分離不良等の現象が発生する恐れがある。
又、記録用紙の搬送性やカール適性の面では、坪量(J
IS P 8124)が60〜90g/m2、密度(J
IS P 8118)が0.6〜0.8g/cm3、抄
造時の水分含有量(JIS P 8127)が3.5〜
7重量%、剛直度(JIS P 8143)がMD方法
で50〜130cm3/100、CD方向で25〜10
0cm3/100程度の範囲内が好ましく、更に白色度
(JISP 8123)は75%以上、不透明度(JI
S P 8138)は80%以上、表面平滑度(JIS
P 8119)は10〜60秒程度が好ましい。
【0016】本発明の第1の特徴は、以上の様にして形
成される記録用紙の記録面が、インクの浸透遅延剤を含
むことである。本発明の記録用紙の表面に付着したイン
クは、上記の浸透遅延剤の作用により、0.01秒〜数
秒程度、紙層中への浸透が遅れ、記録用紙表面上で水等
の低沸点溶剤の大部分を蒸発させた後に紙層中に浸透す
る。この効果により、インクが必要以上に紙面で滲ま
ず、又、染料が記録面付近に留まる為、コントラストの
高いドットが形成される。
【0017】浸透遅延剤として好ましい材料としては、
例えば、カゼイン、澱粉、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導
体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミド等、インクに
対して膨潤性のある親水性樹脂、SBRラテックス、ア
クリルエマルジョン、スチレン/マレイン酸共重合体、
スチレン/アクリル酸共重合体等の親水性部分と疎水性
部分を分子内に有する樹脂、シリコンオイル、パラフィ
ン、ワックス、フッ素化合物等、撥水性を有する物質、
及び前記のサイズ剤等が挙げられる。これらの材料は、
記録面に0.1〜3g/m2 程度付与される。上記範囲
内であれば、インクの浸透を遅延する効果を保持し、且
つ、多価アルコール等の不揮発性溶剤を含む蒸発残留分
であるインクは、紙層中に浸透及び吸収される為、イン
ク定着性が極端に低下することがない。
【0018】本発明の第2の特徴は、インクジェット記
録の際に紙層中にインク中の窒素化合物より発生し、ブ
ロンズの発生を促進するアンモニア又はアンモニウムイ
オンを吸着する物質を内添させることである。
【0019】この様な吸着物質としては、例えば、微粉
珪酸、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、カオリン、カオ
リナイト、ハロイサイト、ナクライト、ディッカイト、
パイロフィライト、セリサイト、二酸化チタン、ベント
ナイト、活性白土等の填料;アクリル酸又はメタクリル
酸等のモノマーの単独重合体、又は他の一般的モノマー
との共重合体、マレイン酸、メタクリル酸等のα、β不
飽和酸の単独重合体又は他の一般的モノマーとの共重合
体、スルホン酸基を有するポリマー、多価カルボン酸と
多価アルコールとのエステル、多価カルボン酸で変性し
た酸性セルロース誘導体或はナトリウム、カリウム等、
これらのアルカリ金属塩等のポリマー;ラウリル硫酸ナ
トリウム、セチル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン
ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナト
リウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナ
トリウム、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルスル
ホコハク酸等の塩類等の界面活性剤等が挙げられるが、
本発明において特に好ましい材料は合成珪酸アルミニウ
ム若しくはカオリン鉱物である。
【0020】本発明の最大の特徴は上記の如く構成され
る記録用紙中に含まれる水溶性無機塩の量を0.01〜
0.2重量%の範囲に調整することである。通常電子写
真記録用に使用されている普通紙には、水溶性無機塩は
殆ど含有されていないが、本発明では普通紙を抄造する
際又は抄造後に上記範囲の量の水溶性無機塩を含有させ
る。含有させる水溶性無機塩は水中で容易に解離して溶
解するものではればいかなる無機塩でもよい。水溶性無
機塩を紙中に含有させる方法はいずれの方法でもよい
が、例えば、抄造時であれば、サイズプレス液中の水溶
性無機塩の量を調整する等の処理により、又、抄造後で
あれば、水溶性無機塩量を調整した水溶液をコーティン
グする等の処理により、普通紙中の水溶性無機塩の量を
0.01〜0.2重量%に調整することが出来る。
【0021】これらの水溶性無機塩のうちで、特にイン
クジェット記録の際の最もブロンズ発生を抑制し得るも
のは、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム及び塩化カリ
ウムであるので、この3種の無機塩の合計含有量を上記
範囲の含有量とするのが好ましい。水溶性無機塩の含有
量が0.01重量%未満であると、電子写真記録用に用
いた場合に転写電流不足の為に転写不良になる等の点で
好ましくなく、一方、0.2重量%を越えるとブロンズ
の発生防止、及び電子写真記録に用いた場合に転写電界
が弱くなる為に転写不良になる等の点で好ましくない。
【0022】以上の様に、エッジがシャープで均一であ
り、記録用紙面上での適度なインクの滲みを有し、且つ
濃度の高いドットを形成する(印字品位の良い画像を形
成する)為には、インクと記録用紙との双方の構成とし
て、記録面に付着したインク滴が瞬時に紙層内に吸収さ
れず、記録用紙表面でのインク溶媒の蒸発がある程度完
了してから、インクが紙層内に吸収されることが望まし
い。
【0023】本発明では、インク中の窒素化合物より発
生するアンモニアやアンモニウムイオンを吸着する物質
が記録用紙に内添されている為、特に、窒素化合物を含
むインクと中性紙を用いたインクジェット記録方法にお
ける利点を保ちつつ、印字品位が良好でブロンズの発生
のないインクジェット記録用紙が提供される。又、本発
明の記録用紙は、従来の中性のPPC用紙と比べても、
記録特性以外の表面形状や物理特性について大きな変更
を伴わない為、電子写真記録用のトナー転写記録用紙及
びインクジェット記録用紙の双方に適用可能である。
【0024】本発明のインクジェット記録方法に使用さ
れるインクは、記録剤としては直接染料、酸性染料、塩
基性染料、反応性染料及び食用色素に代表される水溶性
染料や分散染料或は顔料等を含むが、特に酸性染料又は
直接染料を使用するのが主流である。この様な記録剤
は、インク中において約0.1〜20重量%を占める割
合で使用されている。溶媒は、通常、水又は水と水溶性
有機溶剤との混合溶媒であり、特に水と水溶性有機溶剤
との混合溶媒であって、水溶性有機溶剤としてインクの
乾燥防止効果を有する多価アルコール等を含有するもの
が好ましい。又、酸性染料或は直接染料を使用する場合
には、染料の溶解助剤として、アンモニア(アンモニウ
ムイオン)、尿素又はその誘導体、アミノアルコール、
アルキルアミン、アミノ酸等の窒素化合物を含むものが
多い。インクに使用される染料自体も従来公知の酸性染
料又は直接染料が使用可能であるが、特に好ましいもの
は以下の黒色染料である。
【0025】
【化1】
【0026】
【化2】 (但し、上記式中のMはNa又はLi、RはH又はアル
キル基、X1 〜X5 はH、SO31 又はCOOY2
1 及びY2 はNa、Li、K又はNH4 である。)
【0027】本発明の記録用紙を使用するインクジェッ
ト記録方式としては、インクの小滴を種々の駆動原理を
利用して、ノズルより吐出して記録を行わせる従来公知
のインクジェット記録方式のいずれのものにも適用可能
である。その中でも本発明は、特開昭54−59936
号公報に記載される方法で熱エネルギーの作用を受けた
インクが急激な体積変化を生じ、この状態変化による作
用力によってインクをノズルから吐出させるインクジェ
ット記録方式に特に有効に使用出来る。
【0028】又、本発明の記録用紙を使用する電子写真
記録方式自体は周知であり、その装置の1例を図1及び
図2に示す。先ず、図1に示す如く光導電特性を有する
感光体3を、一次帯電器5により帯電させた後、露光し
て静電潜像を形成し、現像手段として現像器6に保有さ
れている1成分又は2成分現像剤における現像剤のトナ
ー8を用いて上記静電潜像を現像し、トナー像を形成し
た後、別途搬送されてきた本発明の記録用紙4に転写手
段としての転写帯電器7によって、上記感光体上のトナ
ー像を転写させる。続いて、図2に示す2つのローラー
9及びローラー10(又は1つのローラーと1つのベル
ト)によって構成された定着手段としての定着器12に
よって、熱、圧力又は両者の作用によって上記の如く転
写されたトナー像を記録用紙4に定着させ、最終の複写
画像を得る。
【0029】上記転写工程において発生する記録用紙4
に未定着のトナー及び記録用紙4から発生する紙粉は、
転写工程に配置されたクリーナー部1により除去され、
感光体3がクリーニングされる。感光体3に当接したク
リーニング部材2(例えば、クリーニングブレード)に
より感光体表面をクリーニングした後、再度帯電等の工
程が繰り返される。更に図2に示す様に定着器12にお
いて未定着のトナー及び記録用紙4から発生する紙粉
は、定着ローラー9に当接されたクリーニング部材11
によって清浄されると共に、シリコンオイルの如き離型
剤が定着ローラー9に塗布されている。以上の例は電子
写真記録方式において本発明の記録用紙を使用して画像
を形成する1例の方法を説明したものであって、本発明
の記録用紙は他の公知のいずれの電子写真記録装置にお
いても使用することが出来るのは当然である。
【0030】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中部又は%とあるのは特に断
りのない限り重量基準である。 実施例1 原料パルプとしてLBKP90部にNBKP10部を混
合し、叩解した後に、アンモニア吸着物質としてカオリ
ン(土屋カオリン製)10部、アルケニル無水コハク酸
0.2部、カチオン化澱粉0.5部を配合して、常法に
より坪量63g/m2 及びステキヒトサイズ度23秒の
中性の記録用紙を得た。この記録用紙に対して、表面サ
イズ剤として下記組成の浸透遅延剤溶液(濃度2%)を
調製し、エアスプレーにより記録面に1g/m2 の割合
で塗布した。浸透遅延剤溶液の固形分組成 : 酸化澱粉(MS−3800、日本食品製) 95部 スチレン/マレイン酸共重合体(オキシラック、日本触媒化学製) 5部 続いて、塩化ナトリウムを0.1%含有するサイズプレ
ス液に浸した後、乾燥させて本発明の記録用紙(A)を
調製した。この記録用紙の塩化ナトリウム含有量は0.
04g/m2 (重量比0.06%)%であり、坪量は6
4g/m2 である。
【0031】比較例及び他の実施例 実施例1におけるサイズプレス液中の塩化ナトリウムの
量を種々変化させて、記録用紙中の塩化ナトリウム濃度
が、夫々 0.006%(記録用紙B、比較例1)、0.01%
(記録用紙C、実施例2)、0.03%(記録用紙D、
実施例3)、0.1%(記録用紙E、実施例4)、0.
15%(記録用紙F、実施例5)、0.2%(記録用紙
G、実施例6)及び0.25%(記録用紙H、比較例
2)である記録用紙を作製した。
【0032】上記の各記録用紙に対して、インクジッェ
ット記録装置と電子写真記録装置で画像形成を行い、夫
々の画像を評価した。夫々の記録条件は以下の通りであ
る。 (インクジェット記録装置による画像評価) (1)装置:バブルジェット方式のインクジェットプリ
ンタ(印字密度400DPI) (2)インク組成I 染料(前記具体例の化合物を混合した黒色染料) 3部 ジエチレングリコール 5部 エタノール 5部 尿素 5部 水 82部
【0033】(3)評価方法 上記装置によりインク組成Iのインクを各記録用紙に印
字し、その100%ベタ部のブロンズ及び画像境界部の
滲みを目視評価した。具体的には以下の通り行った。被
検者7人に対して、50mm×50mmの100%ベタ
部を印字したサンプルを見せ、ブロンズ及び白地との境
界部の滲みについて5段階評価を行わせた。5段階評価
は下記の基準による。 1‥‥全く実用にならない。 2‥‥実用上問題あり。 3‥‥実用レベルぎりぎり。 4‥‥実用上問題なし。 5‥‥全く問題なし。 ブロンズ及び滲みの夫々について7人の評価点を平均
し、平均点が3.5以上をOKレベルとし、3.5未満
をNGレベルとした。
【0034】(電子写真記録装置による画像評価) (1)装置と記録方法 図1に示した電子写真記録装置において、光導電性を有
する感光体3を一次帯電器5にて帯電させた後、露光し
て静電潜像を形成し、現像器6に保有されている1成分
現像剤又は2成分現像剤中のトナー8を用いて上記静電
潜像を顕像化しトナー像を形成した後、転写帯電器7に
より記録用紙上にトナー像を転写した。その後更に図示
していない定着器で画像を定着した。 (2)評価方法 上記装置により記録用紙Aに100%ベタ画像記録を行
い、出力画像を目視評価して転写が正常に行われている
かを評価した。評価基準はインクジェット記録方法にお
けるブロンズ及び滲みと同様にした。 評価結果 下記表1の結果が得られた。
【0035】
【表1】
【0036】又、更にインクジェット記録方法について
は、下記に他のインク組成J、K及びLを用いて前記と
同様に記録及び評価を同時に行ったが上記と同様な結果
が得られた。 (インク組成J)インク組成Iにおいて、染料を構造式
のみに置き換えた以外はインク組成Iと同じ。 (インク組成K)インク組成Iにおいて、染料を構造式
との混合物とし、尿素をエタノールアミンに置き換
えた以外はインク組成Iと同じ。 (インク組成L)インク組成Iにおいて、染料を構造式
のみに置き換えた以外はインク組成Iと同じ。
【0037】上記表1によれば、本発明の記録用紙A、
C〜Gは、比較例の記録用紙B及びHに比較して、電子
写真記録方式用記録用紙としてもインクジェツト方式用
記録用紙としても顕著に優れていることが明らかであ
る。以上の結果からして、上記比較例のうち、記録用紙
Bに対する転写性は、転写電流を増加させると良好にな
った。これは塩化ナトリウムが少ないと、記録用紙の抵
抗が高くなり、転写に必要な電流が多くなる為と考えら
れる。又、記録用紙Hに対する転写性は転写電流を減少
させると良好になった。これは塩化ナトリウムが多すぎ
ると記録用紙の抵抗が低くなり過ぎ、電流が強すぎる
と、電荷が逃げて転写電界が弱くなる為と考えられる。
但し、転写電流をこれらの記録用紙の転写性が良好とな
る様に合わせると、他の普通紙では転写不良が発生し、
実用性がなかった。
【0038】又、記録用紙Hでブロンズが顕著になるの
は、塩化ナトリウムが多いと無機イオンの為に、染料の
析出が促進されてしまう為と考えられる。これらの結果
からして、インクジェット記録方式と電子写真記録方式
のいずれにおいても良好な画像が得られる記録用紙は、
記録用紙全体における塩化ナトリウム(水溶性無機塩)
の重量比率を0.01〜0.2重量%に制御して製造す
ることが必要である。以上の通り、記録用紙中の塩化ナ
トリウムの重量比率を0.01〜0.2重量%の範囲に
制御することで、インクジェット記録方式と電子写真記
録方式のいずれにおいても良好な画像が得られる記録用
紙が提供される。
【0039】又、以上の実施例においては、塩化ナトリ
ウムをサイズプレス剤に適量配合して記録用紙に含まれ
る塩化ナトリウムの重量比率を管理したが、配合量はサ
イズプレス剤が紙中に留まる歩留まりを考慮して決定す
ればよい。本実施例では、サイズプレス剤中の塩化ナト
リウムの配合量が0.1%の時に、記録用紙中に0.0
4g/m2 の塩化ナトリウムが残った。又、以上の実施
例では、塩化ナトリウムをサイズプレス剤中に配合する
ことで、記録用紙中に含まれる塩化ナトリウムの重量比
率を制御したが、本発明はこの方法に限られず、浸透遅
延剤水溶液中に塩化ナトリウムを添加しておいてもよ
い。又、上記実施例では塩化ナトリウムを使用したが、
その代わりに他の種々の無機塩を用いても同様の結果が
得られる。又、インクジェット記録用のインクの染料と
しては構造式、、、及び等を用いても同様の
結果が得られる。
【0040】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明によれば、イン
クの吸収むら、トナーの転写むらがなく、均一な画像が
得られるインクジェット記録用兼電子写真記録共用中性
普通紙が提供される。
【0041】
【図面の簡単な説明】
【図1】電子写真記録方式による複写を説明する図。
【図2】電子写真記録方式における定着工程を説明する
図。
【符号の説明】
1:クリーナー部 2:クリーニング部材 3:感光体 4:記録用紙 5:一次帯電器 6:現像器 7:転写帯電器 8:トナー 9,10:ローラー 11:クリーニング部材 12:定着器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下村 義信 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 竹内 達夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 高田 吉宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 高橋 正義 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−191068(JP,A) 特開 昭59−162561(JP,A) 特開 昭51−13244(JP,A) 特開 昭62−140877(JP,A) 特開 平3−27976(JP,A) 特開 平2−167772(JP,A) 特開 平6−8617(JP,A) 特開 平6−183136(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/00 G03G 7/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中性紙処方をベースにした記録用紙であ
    って、窒素化合物を含有する液状インクの浸透を遅延さ
    せる浸透遅延剤を記録面に含み、前記インク中の窒素化
    合物に起因して生じるアンモニア若しくはアンモニウム
    イオンを吸着する物質が内添され、且つ茶変現象を防止
    する為に水溶性無機塩の含有量が0.01〜0.2重量
    %の範囲に調整され、表面電気抵抗値が10 9 〜10 12
    Ωに調整されていることを特徴とするインクジェット用
    兼電子写真用記録用紙。
  2. 【請求項2】 前記水溶性無機塩が、塩化ナトリウム、
    塩化マグネシウム及び塩化カリウムからなる群から選ば
    れる少なくとも1種である請求項1に記載の記録用紙。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の記録用紙
    に対し、窒素化合物を含有するインクの小滴を記録信号
    に応じて記録ヘッドのオリフィスから吐出して付着させ
    ることにより、該記録用紙に記録画像を形成することを
    特徴としたインクジェット記録方式による画像形成方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載の記録用紙
    に対し、感光体上に形成されたトナー像を静電的に転写
    し、該記録用紙上に転写されたトナー像を、熱及び/又
    は圧力を付加して定着させ、記録画像を形成することを
    特徴とした電子写真記録方式による画像形成方法。
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