JPH0712505U - 大型構造物の制振装置 - Google Patents

大型構造物の制振装置

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JPH0712505U
JPH0712505U JP4081893U JP4081893U JPH0712505U JP H0712505 U JPH0712505 U JP H0712505U JP 4081893 U JP4081893 U JP 4081893U JP 4081893 U JP4081893 U JP 4081893U JP H0712505 U JPH0712505 U JP H0712505U
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JP4081893U
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Inventor
俊治 山田
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 橋の支柱等大型構造物の制振において、2次
元(水平面)の振動の吸収,抑制を可能とし、制振装置
に使用する重錘の共振周波数を持たない(f=0)支持
ができ、かつコンパクトな制振装置を提供することを目
的とする。 【構成】 ケ−スの底部に立設した複数の支柱と、これ
ら支柱上に支持された重錘と、重錘の周囲にあってX軸
とY軸の2軸方向にそれぞれ設けられ重錘とケ−ス間に
連結されたばねダンパとからなり、前記支柱は上下端が
半径Rの球面の一部をなし、その長さLが重錘の振巾の
約5倍とし、かつ前記支柱の上下端面に突起を設け該突
起を重錘とケ−ス底部側に設けた穴にそれぞれ挿入して
位置を保持しうるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は橋の支柱等大型構造物の制振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
制振対象物に比べ小さな質量を適当なばね要素で支え、これにダンパ−と駆動 装置(電動又は油圧)を取付けた制振装置によって制振対象物の振動を受動的又 は能動的に吸収する技術は公知である。 図1は受動的な制振装置の一例である。これは長さLの支持材aで重錘mを支 持した振子型制振装置である。支持材aの中間部と本体との間にはダンパ−Dが 取り付けられている。振子が取付けられた本体が揺れると、重錘mも揺れるので 、ダンパ−Dでこの振動エネルギ−を吸収する。このとき本体の振動周波数にこ の制振装置の共振周波数を一致させておけば大きな制振効果が得られる。
【0003】 図2は図1の原理に基く具体的な構造例を示し、支持材aは板状のア−ムでこ れが本体に固設した支持軸bで回動可能に支持されている。この構造では制振方 向が1方向(X方向)に限られる。又ばね定数の変更はア−ムaの長さ変更を必 要とするが、この変更は簡単ではない。即ち共振周波数を低くするとア−ムaの 長さが大きくなる欠点がある。たとえば共振周波数fをf=0.1Hzにすると、 L=24.8mにもなり、これでは実用性にとぼしい。 図3は重錘mを4本のワイヤcで吊り下げたもので、この場合には2つのダン パ−Dの方向即ち互に直交する2軸方向の振動を吸収できる。しかし、各軸方向 の共振周波数を異った値にするのは容易でなく、また、低周波数にするためには ワイヤcの長さが大きくなるという問題がある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
橋の支柱等大型構造物の制振において、2次元(水平面)の振動の吸収,抑制 を可能とし、制振装置に使用する重錘の共振周波数を持たない(f=0)支持がで き、かつコンパクトな制振装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
ケ−スの底部に立設した複数の支柱と、これら支柱上に支持された重錘と、重 錘の周囲にあってX軸とY軸の2軸方向にそれぞれ設けられ重錘とケ−ス間に連 結されたばねとダンパとからなり、前記支柱は上下端が半径Rの球面の一部をな し、かつ前記支柱の上下端面に突起を設け該突起を重錘とケ−ス底部側に設けた 穴にそれぞれ挿入して位置を保持しうるようにした。 又重錘を支持する隣接する支柱対を自在継手を介し連結棒で連結して重錘の回 転を防止可能にした。
【0006】
【作用】
橋脚等の構造物が揺れると重錘1はX方向,Y方向に共振して大きく振れる。 このとき重錘1と橋脚6の相対的な動きが大きくなるが、重錘1とケ−ス7間の ダンパ−5が橋脚6と重錘1の相対的な動きに応じてエネルギ−を消費し、橋脚 6の振動エネルギ−が消費され、橋脚6の振動は急速に収まる。また最大振幅も 小さくなる。
【0007】
【実施例1】 図4に基いて重錘の支持について説明する。1は重錘で床面3上に複数の支柱 2で支持されている。支柱2は上下の端部2aが半径Rの球面の一部をなし、すべ て等長(長さ2R)である。支柱2の端部2aの中心には突起2bを設け、重錘1お よび床面3に設けた凹部2cに遊嵌している(図4(b))。 このように重錘1を端部2aが半径Rの球面の一部になるように作られた支柱2 で支えると、重錘1が水平方向に動いても床面3に対する高さは変らず、振子の ような復元力が働かない。従って、共振周波数は0となる。支柱2の端部2aは球 面に作られているので重錘1は水平面上の移動が可能となる。又柱2の長さは必 要ストロ−クの約5倍あれば良いのでコンパクトにできる。
【0008】 図5〜図6は図4で説明した制振原理を用いた制振装置を模式的に示したもの である。図のX方向,Y方向のバネ4は値を変えて、それぞれの軸方向の最適な 共振周波数となるように設定する。ダンパ−5はそれぞれの軸方向の振動エネル ギ−を吸収する。バネ4は重錘1の側端部にX軸とY軸にそれぞれ平行に2ケ所 取付けて重錘1が回転するのを防止する。 図6は図5の断面を示したものである。重錘1は長さがLで、端面2aをR=1 /2×Lの球面に仕上げた支柱2で支えている。支柱2の両端には長さがaの突 起2bが設けてある。重錘1の上にはストッパ8があり、重錘1との間にcのすき 間がある。すき間cの値をc<a、実用的値としてはc=1/2×a程度にして おくと、例えば地震のときなど、上下動によって重錘1が上方に持ち上がっても 、支柱2が外れる前に重錘1の上面がストッパ8に当り、支柱2が外れることは ない。なお球面の半径Rを支柱の長さLの1/2より少し大にしておくと、重錘 が移動したとき復元力が働き元に戻ることになる。
【0009】 さて、例えば図7に示すような大型の橋脚6は風等により揺動するが、その揺 動周波数はX方向とY方向で異なる。これに制振装置Aを取付ける。橋脚6の頂 部に設けた制振装置Aの質量は橋脚に比べ非常に小さく(数%以内)、橋脚6が 揺れると重錘1はX方向,Y方向両方向に共振して(X,Yとも共振するように バネ定数を決めている)大きく振れる。このとき重錘1と橋脚6の相対的な動き が大きくなるが、重錘1とケ−ス7との(ケ−スは橋脚に取付けられているので 橋脚と同じ動きをする)間にダンパ−5を取付けているので、橋脚6と重錘1の 相対的な動きに応じてエネルギ−を消費し、結局橋脚6の振動エネルギ−が消費 され、橋脚6の振動は急速に収まる。また最大振幅も小さくなる。
【0010】
【実施例2】 上述した実施例1の重錘1を、端面を支柱の長さLを直径とする球面にした支 柱2で支持した制振装置においては、その構成上、重錘1がその中心のまわりに 回転する。この為重錘1がケ−ス7に当ったり、最悪の場合には支柱2が倒れて しまうので好ましくない。このため前記実施例1の装置ではばね4を計8ケ取付 けて回転を防止している。しかしこの方法は簡単であるが、ばね定数を変えて共 振周波数を変えるのが難しいという問題点がある。ばね4がばね本来の機能と重 錘1の回転防止の両機能を兼ねているので、ばね定数を変える機構が複雑となる 。そこで本実施例に於ては重錘の回転防止を別の機構により実現し、ばねは真に ばね要素としての機能のみとすることができ、さらにばね定数も容易に変えるこ とのできるようにしたものである。
【0011】 図8(a)及び(b)は重錘の回転を防止する機構の2例を示す。図8(a)は重錘 を支持する支柱(4本又はそれ以上でも可)の内の2本を示し、1対の支柱2′, 2′は各支柱2′の中央部で両端に自在継手9aを備えた連結棒9で結んでいる。 従って支柱2′はY軸と平行な軸のまわりには、ある程度(連結棒のフォ−クに 当るまで)自由に回転できるが、X軸のまわりには2つの支柱2′は独立に回転 できない。X軸のまわりの回転に対しては連結棒9で結ばれているため、両方と も同じ角度だけしか回転することができない。このように連結棒9で連結された 支柱対2′,2′で重錘を支えると、重錘はX方向又はY方向に対しては自由に 動くことができるがZ軸のまわりに回転することは不可能である。
【0012】 図8(b)は自在継手の別形式を示す。これは連結棒9の端に垂直平板10が固 着されている。そしてこの垂直平板10は支柱2′に設けた平板10の上下方向 寸法aより若干大きな寸法の縦長穴11に挿入されている。この構造であると、 重錘は図8(a)と同様X軸とY軸方向へは自由に動くことができるがZ軸まわり に回転はできない。
【0013】 さて図4の場合には支柱2は1本づつ独立しており、図9(a)に示すように重 錘1はZ軸まわりに回転することができる。このときの支柱2−1と2−2に注 目して見ると、支柱2−1と2−2とは平行になっていない。図9(b)を見ると これがさらによくわかる。支柱2−1と2−2の中点を結ぶ線上で見ると、支柱 は互にねじられていることがわかる。そこで図8に示す如く支柱2′と2′の支 柱対を自在継手を介して連結棒9で連結すると、支柱の上下の間隔は床面と重錘 により決まっており、2本の支柱対で作られる面は連結棒9の存在によりねじれ を防止され、2本の支柱対は平行四辺形を保って動く。この様子を図10に示す 。このとき重錘1は床面に対して平行移動はするがZ軸まわりの回転は防止され る。
【0014】
【効果】
ケ−スの底部に立設した複数の支柱と、これら支柱上に支持された重錘と、重 錘の周囲にあってX軸とY軸の2軸方向にそれぞれ設けられ、重錘とケ−ス間に 連結されたばねとダンパとからなり、前記重錘の支柱は上下端が半径Rの球面の 一部をなし、かつ前記支柱上下端面に突起を設け該突起を重錘とケ−ス側に設け た穴にそれぞれ挿入した。 このような構成にしたので、1)水平面内のX,Y2軸の振動に対して制振で きる。2)X,Y2軸の各軸方向の共振周波数を異った値に設定することができ る。3)低い周波数(f=0.1Hz)でもコンパクト(支柱の長さ1m程度)に 構成できる。 又2本の支柱対を自在継手を介し連結棒9で連結することにより重錘1のZ軸 まわりの回転を防止して支持することが可能となり、ばねはばね要素の機能のみ 受け持つ。従って、ばね要素の構造の簡略化(回転を防ぐためばねをペアで使う 必要がない)やばね定数を容易に変えることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】公知制振装置の原理図。
【図2】図1の原理に基く具体例。
【図3】同じく図1の原理に基く具体例。
【図4】本考案を示し、(a)は重錘の支持構造を、(b)
は支柱の端部構造を示す。
【図5】図4の支持構造で実施した制振装置。
【図6】図5の縦断面図。
【図7】橋脚上に本考案制振装置を設置した例を示す。
【図8】第2実施例における支柱と連結棒の連結構造を
示す斜視図。
【図9】第2実施例における支柱の作動態様の説明図。
【図10】第1実施例における支柱の作動態様の説明
図。
【符号の説明】
1 重錘 2 支柱 2a 端部 2b 突起 3 床面 4 バネ 5 ダンパ− 6 橋脚 7 ケ−ス 8 ストッパ 9 自在継手 10 垂直平板 11 長孔

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケ−スの底部に立設した複数の支柱と、
    これら支柱上に支持された重錘と、重錘の周囲にあって
    X軸とY軸の2軸方向にそれぞれ設けられ重錘とケ−ス
    間に連結されたばねとダンパとからなり、前記支柱は上
    下端が半径Rの球面の一部をなし、かつ前記支柱の上下
    端面に突起を設け該突起を重錘とケ−ス底部側に設けた
    穴にそれぞれ挿入して位置を保持するようにしたことを
    特徴とする大型構造物の制振装置。
  2. 【請求項2】 重錘を支持する隣接する支柱対を自在継
    手を介し連結棒で連結した請求項1の大型構造物の制振
    装置。
JP4081893U 1993-07-27 1993-07-27 大型構造物の制振装置 Pending JPH0712505U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015098935A (ja) * 2013-11-20 2015-05-28 株式会社竹中工務店 制振装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015098935A (ja) * 2013-11-20 2015-05-28 株式会社竹中工務店 制振装置

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