JPH07124865A - アブレイシブウオータージェットの研摩材スラリー送給方法 - Google Patents

アブレイシブウオータージェットの研摩材スラリー送給方法

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JPH07124865A
JPH07124865A JP35557491A JP35557491A JPH07124865A JP H07124865 A JPH07124865 A JP H07124865A JP 35557491 A JP35557491 A JP 35557491A JP 35557491 A JP35557491 A JP 35557491A JP H07124865 A JPH07124865 A JP H07124865A
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JP
Japan
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abrasive
water jet
tank
slurry
passage
Prior art date
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Application number
JP35557491A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Matsumura
裕之 松村
Kiwa Ikemoto
喜和 池本
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ガーネットサンド等の高価な研磨材を安定し
て再供給する。 【構成】 ワーク7に対しジェット6によって加工に供
された研摩材はキャッチャータンク9において沈澱し、
通路11により回収分離装置17により再使用可能な粒
度分布のものが回収され、研摩材スラリータンク12'
に送給されてミキサー20により均一分散状態に攪拌さ
れ、循環通路21によりポンプ10''を介し均一分散状
態のまま循環しヘッダー22を介しミキシングチャンバ
2に送給され、このようにして均一分散状態で供給する
ことにより、中断後の再稼働に際しての目詰り等がな
く、安定して研摩材の供給が行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】開示技術は金属製機械部品等の切
削加工に用いるアブレイシブウオータージェットの研摩
材スラリーのリサイクル有効利用状態での循環の技術分
野に属する。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、近代文明の隆盛を培ってい
る各種の機械装置等は複数部品から成り立っており、
又、これらの機械部品等は種々の金型等から成形加工さ
れている場合が多い。
【0003】したがって、かかる機械部品や金型等は、
当然のことながら、設計通りに正確に成形加工される必
要があり、従来は、例えば、カッター等による機械的切
削加工や剥離、そして、バーナー等による溶断等が成さ
れており、近時は、レーザー等によるビーム手段等も用
いられるようになってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さりながら、旧来の機
械的切断においては加工面粗さ等の点から二次切削加工
等の仕上げ加工を必要とし、作業工程が煩瑣でコスト高
になるという不利点があった。
【0005】又、溶断等の手段では母材における熱変質
が生ずる不具合があり、汎用性に欠けるきらいがあっ
た。
【0006】そして、ビーム切断等においてはビーム発
生装置や真空装置等複雑な付帯装置を用いなければなら
ず、又、装置が大がかりになり、コスト高になることは
勿論のこと、その管理制御が著しく複雑で高度の熟練を
要し、汎用性に欠けるきらいがある不具合があった。
【0007】而して、近時、高圧力水を細径のジェット
で超高速にて噴出し、そのジェットのエネルギーを用い
てワークの切断、切削、剥離等の加工を行うことが出来
る技術が開発され、ワークも単に木材、合成樹脂は勿論
のこと、セラミック等にも適用が可能となり、対象とす
るワークはセラミックばかりでなく、金属等に対しても
適用可能となるようにされ、様々なワークの各種の複雑
形状の切断、切削等が出来るようになってきた。
【0008】更に、ノズルヘッドにミキシングチャンバ
を設けて供給される高圧力水に対し微粒状のガーネット
サンド等の研摩材を混入させてジェットの運動エネルギ
ーを増加させるようにしたアブレイシブウオータージェ
ットも開発されて実用化が可能であるようにさえなって
きており、複雑機械部品や精密金型等の成形加工に寄与
するようになってきている。
【0009】即ち、図3に示す様に、かかるアブレイシ
ブウオータージェット装置1においては、ミキシングチ
ャンバ2に図示しない高圧力水源からの高圧力水供給通
路3、及び、ガーネットサンド等の研摩材供給通路4が
接続されてノズル5からアブレイシブジェット6として
超高速で噴出され金属パネル7等に対する切断8等を行
うようにされている。
【0010】したがって、かかるアブレイシブウオータ
ージェットは高い加工エネルギーを有していることから
加工面が滑らかで、しかも、設計通りの精密な切削加工
面等が得られることから、複雑曲面を有する機械部品や
金型の成形加工に広く用いられるようにはなってきては
いるが、加工精度を上げるべく高圧力水に混入されるガ
ーネットサンド等の研摩材は所定サイズの細径の粒径の
分布であることが厳しく求められることになり、そのた
め、使用する研摩材が相当高価で、結果的に、製品成形
がコスト高につくという問題があり、これに対処するに
湿式、乾式であれ、使用済みの研摩材を回収して再利用
するリサイクル方式が該研摩材に適用されるシステムの
開発が研究されるようになってきた。
【0011】そこで、図4に示す様に、ワーク7を臨ま
せる所定サイズの方形等のプールタイプのキャッチャー
タンク9を設けて、使用済みの研摩材をスラリー状に
し、一旦貯留させてスラリーポンプ10により通路11
を介し貯留タンク12に貯留させ、通路14を介しサブ
スラリータンク15を介し送給装置16によりミキシン
グチャンバ2にリサイクルに送給するようにした技術が
開発されてはいる。
【0012】而して、かかるシステムではスラリータン
ク9と12、或いは、サブスラリータンク15との間に
は循環経路が形成されてはいるものの、ミキシングチャ
ンバ2の近傍に至るまで循環経路が形成されていないた
めにサブスラリータンク15における研摩材の沈降現象
が生じ、実際にミキシングチャンバ2に対し送給装置1
6で中途から送給しようとしても、特に、一旦停止され
た後に再び送給をしようとしても、目詰まり等が生じて
立上がりが出来ないという不具合があり、又、所定の刺
激により立上がり送給が再開されたとしてもその立上が
り時のスラリー13の濃度が高く、ワーク7に対する加
工精度にバラツキが生ずる等のデメリットがあった。
【0013】又、使用済みの研摩材をキャッチャータン
クに貯留した後は通常廃棄する処分が成されていること
から一種の産業廃棄物としての公害問題をも引き起こす
不具合があり、リサイクルのシステムにより使用済み研
摩材の再利用が図られるようになってきている。
【0014】しかしながら、研摩材をノズルヘッドにお
いて高圧力水に攪拌して混合させるにはミキシングチャ
ンバへ送給するに際し、目詰まり等が生じないようにし
なければならず、特に、湿式リサイクルにおいては研摩
材のスラリータンクからの再供給に際し、中途で重力沈
降等が生ずることから目詰まりが生じ、したがって、種
々の都合により装置による加工を中断して再使用にする
に際し、立上がりが悪く、その都度、ノズルヘッドを補
修、点検、調整、管理等をしなければならないという作
業上煩瑣なマイナス点があった。
【0015】
【発明の目的】この出願の発明の目的は上述従来技術に
基づく優れた加工能力を有するアブレイシブウオーター
ジェットにおけるガーネットサンド等の研摩材のリサイ
クル方式によるノズルヘッドへの送給における問題点を
解決すべき技術的課題とし、アブレイシブウオータージ
ェットの利点をフルに活かしながら、又、高価なガーネ
ットサンド等の研摩材のリサイクルによる再利用のメリ
ットを充分活かせるようにし、アブレイシブウオーター
ジェットの中断、再使用に際し、常にアブレイシブの立
上がりが設計通りに出来るようにして各種機械製造産業
における加工技術利用分野に益する優れたアブレイシブ
ウオータージェットの研摩材スラリー送給方法を提供せ
んとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段・作用】上述目的に沿い先
述特許請求の範囲を要旨とするこの出願の発明の構成は
前述課題を解決するために、所定高圧の圧力水にガーネ
ットサンド等の所定粒径の粉粒体の研摩材を混入状態に
し、所定のワークに対し超高速で噴出させて設定通りの
切削、切断、剥離、孔開け等の加工を行うにノズルヘッ
ドのミキシングチャンバに対し所定の高圧力水を供給す
ると共に、研摩材を供給して攪拌混合しノズルよりワー
クに対し噴出させ、使用に供された研摩材はキャッチャ
ータンク内にて沈降し、使用済みの研摩材は該キャッチ
ャータンクより研摩材スラリータンクに回収され、該ス
ラリータンクからはミキシングチャンバに接続するヘッ
ダーに均一分散状態でリサイクルに循環され、設定通り
の濃度で該ヘッダーからミキシングチャンバに供給され
て循環経路に目詰まり等がなく、装置の中断等がされて
も安定して研摩材がノズルヘッドのミキシングチャンバ
に供給されて常に設計通りのアブレイシブウオータージ
ェットが行われるようにした技術的手段を講じたもので
ある。
【0017】
【実施例】次に、この出願の発明の実施例を図1、図2
に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0018】尚、図3以下と同一態様部分は同一符号を
用いて説明するものとする。
【0019】図1に示す実施例はアブレイシブウオータ
ージェットの湿式仕様の態様であり、ノズルヘッド1は
同様の構造であり、そのミキシングチャンバ2には図示
しない高圧力水源に接続される高圧力水通路3が接続さ
れると共に、ガーネットサンド等の所定粒径分布の研摩
材送給通路4が接続されてノズル5をワーク7に指向さ
せて超高速の高圧のアブレイシブウオータージェット6
を噴出して、該ワーク7のパネルに切断8を付与するよ
うにされている。
【0020】而して、該ワーク7は方形等の所定サイズ
のプールタイプのキャッチャータンク9の上に臨まされ
て上記アブレイシブウオータージェット加工が成される
ようにされている。
【0021】そして、該キャッチャータンク9からは研
摩材のリサイクル回収再利用のための回収通路11が接
続されてこの出願の発明の時点において周公知のマグネ
ット式のスクリーン等の分離回収装置17が介設されて
ポンプ10' を介し通路11によりスラリータンク12
' に接続されている。
【0022】そして該スラリータンク12' に於いては
回収された研摩材スラリーに対し適宜のミキサー20が
臨まされて沈降を防止し、可及的に均一濃度に分散攪拌
することが出来るようにされている。
【0023】そして、該研摩材スラリータンク12' に
於いては循環通路21が循環ポンプ10''、及び、ミキ
シングチャンバ2の送給通路4に対するヘッダー22を
介装して臨まされている。
【0024】そして、該ヘッダー22からは開閉バルブ
23を介し、通路24がノズルヘッド1のミキシングチ
ャンバ2に対する研摩材送給通路4に通路24が接続さ
れている。
【0025】したがって、当該実施例においてはキャッ
チャータンク9にてワーク7の切断加工に供された研摩
材がリサイクルされて再使用に供するようにされてい
る。
【0026】上述構成において、キャッチャータンク9
上にワーク7が所定の姿勢でセットされ、高圧力水通路
3から所定の高圧力水が送給され、初期使用の研摩材が
供給されてワーク7に対するアブレイシブウオータージ
ェットによる切断加工が開始されると、ミキシングチャ
ンバ2に於いて高圧力水に混入され攪拌された研摩材ス
ラリーはジェット6として所定の高速で噴出されワーク
7を切断し、キャッチャータンク9内にて運動エネルギ
ーを吸収されて分散沈殿する。
【0027】そこで、該キャッチャータンク9からは回
収通路11を介し分離回収装置17に回収されて再使用
に供し得る粒度分布の研摩材のみが回収されてポンプ1
0'により通路11を介し研摩材スラリータンク12'
に供給される。
【0028】而して、該研摩材スラリータンク12' に
於いてはミキサー20が常時稼動されていることにより
研摩材スラリーは常に攪拌作用を受けて沈殿せず、分散
状態を維持され、均一分散状態にされた所定濃度の研摩
材スラリーはポンプ10''により循環通路21を循環
し、ヘッダー22より通路24、24を介しミキシング
チャンバ2にリサイクル裡に再供給され、研摩材は分離
回収装置17により再使用に供される粒径分布にされて
いることにより何等支障はなく、ワーク7の切断加工に
供される。
【0029】勿論、かかるリサイクルの循環における研
摩材の歩留りは低下するが、その消耗分は適宜に新規研
摩材として研摩材スラリータンク12' 等に補給的に供
給すれば良い。
【0030】次に、図2に示す実施例は乾式仕様の態様
であり、アブレイシブウオータージェットのノズルヘッ
ド1、及び、キャッチャータンク9は上述図1の実施例
同様であるが、該キャッチャータンク9から回収通路1
1' を介して接続されているマグネットタイプのスクリ
ーン方式等の分離回収装置17にはロータリー式のスプ
レードライヤー等の適宜の脱水乾燥装置17' が接続さ
れて通路11''により研摩材循環タンク15' に接続さ
れている。
【0031】そして、該研摩材循環タンク15' にはそ
の底部から上部にかけて循環通路21' が循環ポンプ2
5を介して臨まされており、又、底部にはフィーダー1
6'がエアフィーダー26を有してミキシングチャンバ
2の研摩材送給通路4に接続されている。
【0032】尚、研摩材循環タンク15' はミキシング
チャンバ2に対し可及的に接近した位置でフィーダー1
6' もミキシングチャンバ2に近接し、したがって、通
路21' の長さは可及的に短くされ、循環通路21' が
回収された研摩材を目詰まりなく循環させて安定してミ
キシングチャンバ2に供給することが出来るようにされ
ている。
【0033】而して、当該実施例において前述実施例同
様にワーク7に対しアブレイシブウオータージェットに
よる切断加工が成され、キャッチャータンク9に沈殿し
た使用済みの研摩材は通路11' により分離回収装置1
7に於いて再使用可能な粒度分布のものが回収され、脱
水乾燥装置17' により所定に乾燥されて研摩材循環タ
ンク15' に供給され、該研摩材循環タンク15' に於
いては循環通路21'により循環ポンプ25により循環
されてブリッジ等を起こすことなく、該研摩材循環タン
ク15' 内に於いて循環用に貯留され、フィーダー16
' から所定の分散状態でミキシングチャンバ2に供給さ
れる。
【0034】勿論、当該実施例においても研摩材の消耗
分は研摩材循環タンク15' に於いて適宜に新しい研摩
材を補給することによって対応することが出来る。
【0035】
【発明の効果】以上、この出願の発明によれば、基本的
に極めて秀れた加工能力を有するアブレイシブウオータ
ージェット使用において、高価なガーネットサンド等の
研摩材を一旦使用後にその都度、廃棄することなく、リ
サイクルに循環させて再使用に供しコストダウンを図る
ことが出来ると共に、廃棄による産業廃棄物公害等を招
かなくて済むという優れた効果が奏される。
【0036】而して、研摩材のリサイクルにおいて、そ
の循環経路にて研摩材を攪拌して常に所定の均一状態に
分散し、ノズルヘッドのミキシングチャンバに供給する
ことによりアブレイシブウオータージェットを種々の都
合から一旦停止し、再稼働するに際しアブレイシブの目
詰り等が生ぜず、直ちに立上がりが行え、常に安定して
設計通りのアブレイシブウオータージェットが行えると
いう優れた効果が奏される。
【0037】又、研摩材を設定通りの分散状態で循環さ
せるために、ミキシングチャンバの研摩材への供給にお
いて安定した濃度や粒度分布が保て、これによっても設
計通りのアブレイシブウオータージェットが行えるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の1実施例に湿式態様の模式図
である。
【図2】乾式態様の模式図である。
【図3】アブレイシブウオータージェットの部分断面模
式図である。
【図4】従来技術に基づくアブレイシブウオータージェ
ットの研摩材再利用の模式図である。
【符号の説明】
9 キャッチャータンク 7 ワーク 5 ジェットノズル 6 アブレイシブウオータージェット 2 ミキシングチャンバ 12' スラリータンク 22 ヘッダー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 アブレイシブウオータージェットの
研摩材スラリー送給方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】開示技術は金属製機械部品等の切
削加工に用いるアブレイシブウオータージェットの研摩
材スラリーの安定供給のための技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、近代文明の隆盛を培ってい
る各種の機械装置等は複数部品から成り立っており、
又、これらの機械部品等は種々の金型等から成形加工さ
れている場合が多い。
【0003】したがって、かかる機械部品や金型等は、
当然のことながら、設計通りに正確に成形加工される必
要があり、従来は、例えば、カッター等による機械的切
削加工や剥離、そして、バーナー等による溶断等が成さ
れており、近時は、レーザー等によるビーム手段等も用
いられるようになってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さりながら、旧来の機
械的切断においては加工面粗さ等の点から二次切削加工
等の仕上げ加工を必要とし、作業工程が煩瑣でコスト高
になるという不利点があった。
【0005】又、溶断等の手段では母材における熱変質
が生ずる不具合があり、汎用性に欠けるきらいがあっ
た。
【0006】そして、ビーム切断等においてはビーム発
生装置や真空装置等複雑な付帯装置を用いなければなら
ず、又、装置が大がかりになり、コスト高になることは
勿論のこと、その管理制御が著しく複雑で高度の熟練を
要し、汎用性に欠けるきらいがある不具合があった。
【0007】而して、近時、高圧力水を細径のジェット
で超高速にて噴出し、そのジェットのエネルギーを用い
てワークの切断、切削、剥離等の加工を行うことが出来
る技術が開発され、ワークも単に木材、合成樹脂は勿論
のこと、石材、セラミックス(主として焼成前)等に対
しても適用可能となるようにされ、様々なワークの各種
の複雑形状の切断、切削等が出来るようになってきた。
【0008】更に、ノズルヘッドにミキシングチャンバ
を設けて供給される高圧力水に対し微粒状のガーネット
サンド等の研摩材を混入させてジェットの運動エネルギ
ーを増加させるようにしたアブレイシブウオータージェ
ットも開発されて実用化が可能であるようにさえなって
きており、金属、セラミックス、及び、複合材料等の複
雑機械部品や精密金型等の成形加工に寄与するようにな
ってきている。
【0009】即ち、図3に示す様に、かかるアブレイシ
ブウオータージェット装置1においては、ミキシングチ
ャンバ2に図示しない高圧力水源からの高圧力水供給通
路3、及び、ガーネットサンド等の研摩材供給通路4が
接続されてノズル5からアブレイシブジェット6として
超高速で噴出され金属パネル7等に対する切断8等を行
うようにされている。
【0010】したがって、かかるアブレイシブウオータ
ージェットは高い加工エネルギーを有していることから
加工面が滑らかで、しかも、設計通りの精密な切削加工
面等が得られることから、複雑曲面を有する機械部品や
金型の成形加工に広く用いられるようにはなってきては
いるが、加工精度を上げるべく高圧力水に混入されるガ
ーネットサンド等の研摩材は所定サイズの細径の粒径の
分布であることが厳しく求められることになり、そのた
め、使用する研摩材が相当高価で、結果的に、製品成形
がコスト高につくという問題があり、これに対処するに
使用済みの研摩材を回収して再利用するリサイクル方式
と該研摩材に適用されるシステムの開発が研究されるよ
うになってきた。
【0011】そこで、図4に示す様に、ワーク7を臨ま
せる所定サイズの方形等のプールタイプのキャッチャー
タンク9を設けて、使用済みの研摩材をスラリー状に
し、一旦貯留させてスラリーポンプ10により通路11
を介し貯留タンク12に貯留させ、通路14を介し必要
に応じて併用するサブスラリータンク15を介し送給装
置16によりミキシングチャンバ2にリサイクルに送給
するようにした技術が開発されてはいる。
【0012】而して、かかるシステムではスラリータン
ク9と12、或いは、サブスラリータンク15との間に
は循環経路が形成されてはいるものの、貯留タンクとミ
キシングチャンバ2の近傍に至るまでの間で循環経路が
形成されていないためにサブスラリータンク15におけ
る研摩材の沈降現象が生じ、実際にミキシングチャンバ
2に対し送給装置16で中途から送給しようとしても、
特に、一旦停止された後に再び送給をしようとしても、
通路14や送給装置16において目詰まり等が生じて立
上がりが出来ないという不具合があり、又、所定の刺激
により立上がり送給が再開されたとしてもその立上がり
時のスラリーの濃度が高く、ワーク7に対する加工精度
にバラツキが生ずる等のデメリットがあった。
【0013】更に、目詰まりが生じた場合はその都度、
ノズルヘッドを補修、点検、調整、管理等をしなければ
ならないという作業上煩瑣なマイナス点があった。
【0014】
【発明の目的】この出願の発明の目的は上述従来技術に
基づく優れた加工能力を有するアブレイシブウオーター
ジェットにおけるガーネットサンド等の研摩材の湿式供
給方式によるノズルヘッドへの送給における問題点を解
決すべき技術的課題とし、アブレイシブウオータージェ
ットの利点をフルに活かしながら、アブレイシブウオー
タージェットの中断、再使用に際し、常にアブレイシブ
の立上がりが設計通りに出来るようにして各種機械製造
産業における加工技術利用分野に益する優れたアブレイ
シブウオータージェットの研摩材スラリー送給方法を提
供せんとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段・作用】上述目的に沿い先
述特許請求の範囲を要旨とするこの出願の発明の構成は
前述課題を解決するために、所定高圧の圧力水にガーネ
ットサンド等の所定粒径の粉粒体の研摩材を混入状態に
し、所定のワークに対し超高速で噴出させて設定通りの
切削、切断、剥離、孔開け等の加工を行うにノズルヘッ
ドのミキシングチャンバに対し所定の高圧力水を供給す
ると共に、研摩材を供給して攪拌混合しノズルよりワー
クに対し噴出させ、使用に供された研摩材はキャッチャ
ータンク内にて一旦回収され、更に必要に応じて使用済
みの研摩材は該キャッチャータンクより研摩材スラリー
タンクに回収され、循環使用される。研摩材スラリーは
該スラリータンクとミキシングチャンバに接続するヘッ
ダー間で均一分散状態でループ状に循環され、設定通り
の濃度で該ヘッダーからミキシングチャンバに供給され
て循環経路に目詰まり等がなく、装置の中断等がされて
も安定して研摩材がノズルヘッドのミキシングチャンバ
に供給されて常に設計通りのアブレイシブウオータージ
ェットが行われるようにした技術的手段を講じたもので
ある。
【0016】
【実施例】次に、この出願の発明の実施例を図1、図2
に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0017】尚、図3以下と同一態様部分は同一符号を
用いて説明するものとする。
【0018】図1に示す実施例はアブレイシブウオータ
ージェットの湿式仕様の態様であり、ノズルヘッド1は
同様の構造であり、そのミキシングチャンバ2には図示
しない高圧力水源に接続される高圧力水通路3が接続さ
れると共に、ガーネットサンド等の所定粒径分布の研摩
材送給通路4が接続されてノズル5をワーク7に指向さ
せて超高速の高圧のアブレイシブウオータージェット6
を噴出して、該ワーク7のパネルに切断8を付与するよ
うにされている。
【0019】而して、該ワーク7は方形等の所定サイズ
のプールタイプのキャッチャータンク9の上に臨まされ
て上記アブレイシブウオータージェット加工が成される
ようにされている。
【0020】そして、該キャッチャータンク9からは研
摩材のリサイクル回収再利用のための回収通路11が接
続されてこの出願の発明の時点において周公知のマグネ
ット式のスクリーン等の分離回収装置17が介設されて
ポンプ10' を介し通路11によりスラリータンク12
' に接続されている。
【0021】そして該スラリータンク12' に於いては
回収された研摩材スラリーに対し適宜のミキサー20が
臨まされて沈降を防止し、可及的に均一濃度に分散攪拌
することが出来るようにされている。
【0022】そして、該研摩材スラリータンク12' に
於いては循環通路21が循環ポンプ10''、及び、ミキ
シングチャンバ2の送給通路4に対するヘッダー22を
介装して臨まされている。
【0023】そして、該ヘッダー22からは開閉バルブ
23を介し、通路24がノズルヘッド1のミキシングチ
ャンバ2に対する研摩材送給通路4に通路24が接続さ
れている。
【0024】したがって、当該実施例においてはキャッ
チャータンク9にてワーク7の切断加工に供された研摩
材がリサイクルされて再使用に供するようにされてい
る。
【0025】上述構成において、キャッチャータンク9
上にワーク7が所定の姿勢でセットされ、高圧力水通路
3から所定の高圧力水が送給され、初期使用の研摩材が
供給されてワーク7に対するアブレイシブウオータージ
ェットによる切断加工が開始されると、ミキシングチャ
ンバ2に於いて高圧力水に混入され攪拌された研摩材ス
ラリーはジェット6として所定の高速で噴出されワーク
7を切断し、キャッチャータンク9内にて運動エネルギ
ーを吸収されて分散沈殿する。
【0026】そこで、該キャッチャータンク9からは回
収通路11を介し分離回収装置17に回収されて再使用
に供し得る粒度分布の研摩材のみが回収されてポンプ1
0'により通路11を介し研摩材スラリータンク12'
に供給される。
【0027】而して、該研摩材スラリータンク12' に
於いてはミキサー20が常時稼動されていることにより
研摩材スラリーは常に攪拌作用を受けて沈殿せず、分散
状態を維持され、均一分散状態にされた所定濃度の研摩
材スラリーはポンプ10''により循環通路21を循環
し、ヘッダー22より可及的に短くされた通路24、2
4を介しミキシングチャンバ2にリサイクル裡に再供給
され、研摩材は分離回収装置17により再使用に供され
る粒径分布にされていることにより何等支障はなく、ワ
ーク7の切断加工に供される。
【0028】勿論、かかるリサイクルの循環における研
摩材の歩留りは低下するが、その消耗分は適宜に新規研
摩材として研摩材スラリータンク12' 等に補給的に供
給すれば良い。又、分離回収装置17はポンプ10' の
吐出側に位置しても良い。
【0029】
【発明の効果】以上、この出願の発明によれば、基本的
に極めて秀れた加工能力を有するアブレイシブウオータ
ージェット使用において、高価なガーネットサンド等の
研摩材を湿式供給方式にて目詰まり、沈降等なく安定し
てノズルへ供給可能となる。湿式供給方式は研摩材のリ
サイクル使用が比較的容易であるため、研摩材を一旦使
用後にその都度、廃棄することなく、リサイクルに循環
させて再使用に供しコストダウンを図ることが出来ると
共に、廃棄による産業廃棄物公害等を招かなくて済むと
いう優れた効果が奏される。
【0030】而して、研摩材の供給において、その循環
経路にて研摩材を流動攪拌して常に所定の均一状態に分
散し、ノズルヘッドのミキシングチャンバに供給するこ
とによりアブレイシブウオータージェットを種々の都合
から一旦停止し、再稼働するに際しアブレイシブの目詰
り等が生ぜず、直ちに立上がりが行え、常に安定して設
計通りのアブレイシブウオータージェットが行えるとい
う優れた効果が奏される。
【0031】又、研摩材を設定通りの分散状態で循環さ
せるために、ミキシングチャンバの研摩材への供給にお
いて安定した濃度や粒度分布が保て、これによっても設
計通りのアブレイシブウオータージェットが行えるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の1実施例に湿式態様の模式図
である。
【図2】アブレイシブウオータージェットの部分断面模
式図である。
【図3】従来技術に基づくアブレイシブウオータージェ
ットの湿式供給による研摩材再利用の模式図である。
【符号の説明】 9 キャッチャータンク 7 ワーク 5 ジェットノズル 6 アブレイシブウオータージェット 2 ミキシングチャンバ 12' スラリータンク 22 ヘッダー
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャッチャータンクに臨ませたワークに対
    するジェットノズルからのアブレイシブウオータージェ
    ットに対するミキシングチャンバへの研摩材スラリーの
    リサイクル送給方法において、上記キャッチャータンク
    に接続するスラリータンクと上記ミキシングチャンバへ
    のヘッダーとの間に研摩材スラリーを分散状態で循環す
    るようにしたことを特徴とするアブレイシブウオーター
    ジェットの研摩材スラリー送給方法。
  2. 【請求項2】上記研摩材スラリーをスラリータンクにて
    均一分散状態に混合攪拌するようにしたことを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載のアブレイシブウオーター
    ジェットの研摩材スラリー送給方法。
JP35557491A 1991-12-24 1991-12-24 アブレイシブウオータージェットの研摩材スラリー送給方法 Pending JPH07124865A (ja)

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