JPH07122768A - 光起電力素子及びその製造方法 - Google Patents

光起電力素子及びその製造方法

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JPH07122768A
JPH07122768A JP5266263A JP26626393A JPH07122768A JP H07122768 A JPH07122768 A JP H07122768A JP 5266263 A JP5266263 A JP 5266263A JP 26626393 A JP26626393 A JP 26626393A JP H07122768 A JPH07122768 A JP H07122768A
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doping
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勇蔵 森
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    • H01L31/04Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof adapted as photovoltaic [PV] conversion devices
    • H01L31/042PV modules or arrays of single PV cells
    • H01L31/047PV cell arrays including PV cells having multiple vertical junctions or multiple V-groove junctions formed in a semiconductor substrate
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マイクロマシン等に搭載可能な、小型でかつ
高電圧を取り出すことのできる光起電力素子を得る。 【構成】 単結晶シリコンウエハなどのベース半導体層
の所定領域に不純物をドープすることによりn型半導体
層31及びp型半導体層32を形成し、これらの半導体
層から構成される光電変換ユニット33を、低抵抗層3
4を介して直列に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光起電力素子及びその
製造方法に関するものであり、特に複数の光起電力セル
が直列に接続された高電圧が取り出し可能な光起電力素
子及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】マイク
ロマシン等に搭載する光起電力素子としては、高電圧を
発生させることが可能な光起電力素子が求められてい
る。シリコンなどの半導体を接合した光起電力素子では
一つのセルで取り出される電圧は0.6〜0.8V程度
であり、高電圧を得るためには、これらのセルを直列に
接続する必要がある。
【0003】複数のセルを直列に接続した光起電力素子
の構造としては、複数のセルを光の進行方向に重ねて配
列したタンデム構造の素子が知られている。このような
タンデム構造においては、各セルを通過する毎に順次光
が吸収されるものであるため、異なる禁止帯幅(Eg)
のpn接合を有するセルを重ね、順次各材料に応じた光
を吸収させている。従って、各セルが異なる材料から形
成されているため、多数のセルを積層して、例えば50
〜500V程度の高い電圧を発生させることは困難であ
った。
【0004】また、光の進行方向に対し垂直方向に複数
のセルを配列し直列に接続した光起電力素子として、集
積型非晶質シリコン太陽電池が知られている。図10
は、このような集積型非晶質シリコン太陽電池の構造を
示す斜視図である。また図11は、図10に一点鎖線で
囲んで示す部分を拡大した斜視図である。図10及び図
11を参照して、ガラス基板などの透明基板1上に複数
のセル10が面方向に沿って配列されており、これらの
セル10は直列に接続されている。図11を参照して、
各セル10は、ITOからなる透明電極膜2、pn接合
が形成された非晶質シリコン層3、及びAlなどの金属
から形成された裏面電極4から構成されている。各セル
10は、隣接するセル間で裏面電極4と透明電極膜2と
を接続することにより直列に接続されている。
【0005】このような集積型非晶質シリコン太陽電池
をマイクロマシン等に搭載する場合には、ポリイミドな
どの可撓性絶縁基板上にセルを形成している。図12
は、このような可撓性基板上に集積型非晶質シリコン太
陽電池を形成する製造工程を示す図である。図12
(a)を参照して、可撓性絶縁基板11上に金属電極1
4を形成する。次に図12(b)に示すように、レーザ
ービーム20を照射して、金属電極14を各セルごとに
分割する。次に図12(c)に示すように、pn接合を
備えた非晶質シリコン層13を形成し、図12(d)に
示すようにレーザービーム20を照射して各セルごとに
分割する。次に、図12(e)に示すように、ITOな
どの透明電極12を形成し、図12(f)に示すように
レーザービーム20を照射して各セルごとに分割する。
隣接するセル間で金属電極14と透明電極12とを接続
することにより各セルを直列に接続した集積型構造の非
晶質シリコン太陽電池が得られる。マイクロマシンに搭
載する際には、図12(g)に示すように、可撓性基板
11を所望の形状に変形させて搭載することができる。
【0006】このような従来の集積型太陽電池で、上述
のような例えば50〜500V程度の高電圧を得るため
には、より多数のセルを集積しなければならず、より大
面積のものとなり、マイクロマシン等に搭載可能な小型
のものとすることができなかった。
【0007】また、従来の集積型太陽電池では、内部直
列抵抗が高く、スペクトル応答の波長域が狭いという問
題があった。本発明の目的は、より多数のセルをより小
さな面積で集積すること、及び内部抵抗を低減し、波長
スペクトル応答を広くすることが可能な光起電力素子及
びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の光起電力素子
は、ベース半導体層の所定領域に不純物をドープするこ
とにより形成される一導電型半導体層と、ベース半導体
層の所定領域に不純物をドープすることにより形成さ
れ、かつ一導電型半導体層と半導体接合を形成する他導
電型半導体層とを備え、半導体接合を形成する一導電型
半導体層及び他導電型半導体層から構成される光電変換
ユニットがベース半導体層に複数形成されており、かつ
光電変換ユニットの半導体接合面が受光面と略垂直にな
るように各光電変換ユニットが形成され、各光電変換ユ
ニットが直列に接続されていることを特徴としている。
【0009】本発明において、各光電変換ユニットを直
列に接続するための接続方法は特に限定されるものでは
なく、例えば、ドーピングによりベース半導体層を低抵
抗化した低抵抗層や別体の導電層により接続させること
ができる。例えば隣接する光電変換ユニット間に高濃度
のドープによりp+ + 接合部等を形成し接続させても
よいし、W、Cu、Ti、Al系金属などを隣接する光
電変換ユニット間にドープし低抵抗層を形成してもよ
い。また、隣接する光電変換ユニット間の端面上等に導
電層を形成し、これによって接続させてもよい。
【0010】また、本発明において用いられるベース半
導体層の材質は特に限定されるものではなく、太陽電池
として使用し得るものであればよく、シリコン及びGa
Asなどの化合物半導体を用いることができる。また結
晶構造も特に限定されるものではなく、単結晶、多結
晶、及び非晶質の半導体を用いることができる。高い変
換効率を得るためには、単結晶を用いることが好まし
い。
【0011】本発明の製造方法は、上述の光起電力素子
を製造することのできる方法であり、ベース半導体層を
準備する工程と、ベース半導体層において直列に接続す
るように設定された複数の光電変換ユニットの領域内に
不純物をドープし一導電型半導体層を形成する工程と、
光電変換ユニットの領域内に不純物をドープし一導電型
半導体層と半導体接合を形成する他導電型半導体層を形
成する工程とを備えている。
【0012】また、本発明の製造方法では、さらに、光
電変換ユニット間のベース半導体層の領域に上記低抵抗
層または導電層を形成する工程を備えることができる。
【0013】
【作用】本発明の光起電力素子は、ベース半導体層の所
定領域に不純物をドープすることにより、半導体接合を
有する一導電型半導体層及び他導電型半導体層を形成し
ており、このようにして形成される一導電型半導体層と
他導電型半導体層を光電変換ユニットとし、この光電変
換ユニットの半導体接合面が受光面と略垂直になるよう
に形成し、各光電変換ユニットを直列に接続させてい
る。
【0014】ベース半導体層への不純物ドープにより各
光電変換ユニットを形成しているので、多数の光電変換
ユニットを直列に接続させて形成することができる。こ
のため従来よりも高い電圧を取り出すことが可能とな
る。
【0015】また、本発明の光起電力素子では、取り出
された光発生電流が常に光電変換ユニット間の接続部に
対し垂直方向に流れるので、内部直列抵抗を低減させる
ことができる。さらに、光生成されたキャリアは全て光
電変換ユニット間の接続部に達するので、広い波長域に
わたってスペクトル応答を得ることができる。
【0016】また、従来のタンデム構造の光起電力素子
では、光電変換セルを順次積層して形成する必要がある
ため、多数のセルを積層する場合には長時間を要した
が、本発明の光起電力素子では、各光電変換ユニットを
同時に形成することができるので、短時間で、かつ簡易
な製造工程で製造することができる。
【0017】
【実施例】図1は、本発明に従う一実施例を示す斜視図
である。本実施例では、ベース半導体層として単結晶シ
リコンウエハを用いている。本発明においてベース半導
体層の厚みは特に限定されるものではないが、ドープし
た不純物の拡散距離及び光が侵入し有効に光電変換し得
る距離等を考慮すれば、一般に1μm〜100μm程度
の厚みが好ましい。
【0018】図1を参照して、本実施例の光起電力素子
30では、単結晶シリコンウエハに不純物をドープする
ことによりn型半導体層31及びp型半導体層32が形
成されており、その界面において半導体接合が形成され
ている。このような半導体接合の形成されたn型半導体
層31及びp型半導体層32から光電変換ユニット33
が構成されており、この光電変換ユニット33が低抵抗
体層34を介して直列に接続されるよう配置されてい
る。本実施例では、この光電変換ユニット33が渦巻き
状に配置されている。この光起電力素子30からの電圧
の取り出しは、素子の外側の端部35と中心部の端部3
6から取り出すことができる。また、本実施例では、渦
巻き状のコーナー部に低抵抗体層が形成されているの
で、必要に応じてコーナー部の低抵抗層を端子として電
圧を取り出すことも可能である。
【0019】また、本実施例において光電変換ユニット
33の内側の列と外側の列の間に設けられる間隙部37
には、酸素、窒素、炭素等を注入等することにより絶縁
層が形成されている。
【0020】図2は、図1に示す実施例の光起電力素子
30を模式的に示す図である。図2に示すように、n型
半導体層31とp型半導体層32からなる光電変換ユニ
ット33が低抵抗体層34を介して直列に接続されてお
り、光40はこの光電変換ユニット33の半導体接合面
に対して実質的に平行に入射する。すなわち、半導体接
合面は光起電力素子30の受光面に対し略垂直になるよ
うに形成されている。このため、光40は、各光電変換
ユニット33に対し同等の条件で入射する。従って、本
発明に従えば、従来のタンデム式のように異なる構成の
セル配列する必要がなく、同じ構成の光電変換ユニット
を直列に接続することができ、これによって高い電圧を
得ることができる。
【0021】また、本発明に従えば、ベース半導体層に
形成するp型及びn型半導体層の領域の面積をコントロ
ールすることにより、各光電変換ユニットの受光面の面
積を自由に調整することができる。また使用するベース
半導体層の厚みを調整することにより、光電変換ユニッ
トの受光面からの距離を自由に設定することができる。
従って、本発明に従えば、各光電変換ユニットの形状
を、最も光電変換効率の高い寸法形状で構成させること
ができる。
【0022】図3及び図4は、図1に示す実施例の光起
電力装置を製造する工程の一例を示す図であり、図3は
斜視図、図4は断面図である。図3(a)を参照して、
まず真性半導体であるベース半導体層としての単結晶シ
リコンウエハ50を用意する。通常半導体分野において
用いられる単結晶シリコンウエハの厚みは約300μm
程度であるが、上述のように本発明においてはこの厚み
よりもやや薄いものが好ましい。
【0023】図3(b)を参照して、まずPなどの不純
物を単結晶シリコンウエハ50の所定領域上にドープす
る。図4(a)は、この不純物がドープされた後の状態
を示しており、この実施例においてはイオンビーム照射
により不純物をドープしている。最近では、MeVのオ
ーダーの加速電圧でイオン注入可能なことが知られてお
り、このような高電圧を用いれば10μm程度の幅の領
域にも不純物をドープすることができる。
【0024】次に図3(c)を参照して、n型半導体層
31の隣接部分に、Bなどの不純物をドープすることに
よりp型半導体層32を形成する。図4(b)は、この
ような不純物ドープ後の状態を示しており、n型半導体
層31とp型半導体層32により光電変換ユニット33
が構成される。なおこの実施例では、p型半導体層32
もイオンビーム照射により形成される。
【0025】次に、図3(d)に示すように、各光電変
換ユニット33の境界領域に低抵抗体層34を形成す
る。この低抵抗体層34は、上述のようにW、Cu、T
iなどの金属イオンビームを照射することにより形成さ
れている。このような金属イオンの注入により、半導体
層がシリサイド化金属となり低抵抗体層34となる。図
4(c)はこのような金属イオンビーム照射後の状態を
示しており、光電変換ユニット33が低抵抗体層34を
介して直列に接続された状態となっている。
【0026】なお、イオン注入はマスクやレジスト膜を
用いて所定領域に注入させてもよい。次に、光電変換ユ
ニット33の内側の例と外側の例の間の間隙部37の部
分に酸素イオン等を注入することにより絶縁層を形成す
る。
【0027】図5は、レーザードーピングにより不純物
をドープする実施例を示す断面図である。図5(a)に
示すように、Pなどの不純物ガスを含有する雰囲気でレ
ーザービーム70を照射することによりベース半導体層
50の所定領域にn型半導体層31を形成する。これに
より図3(b)に示すのと同様の状態となる。
【0028】次に図5(b)を参照して、Bなどの不純
物ガスを含有する雰囲気においてレーザービーム70を
照射することによりn型半導体層31の隣接部分にp型
半導体層32を形成する。これによって光電変換ユニッ
ト33が構成される。これにより図3(c)に示すのと
同様の状態となる。
【0029】次に、図5(c)に示すように、Al系金
属、Ti系金属などの金属系元素を含む雰囲気中でレー
ザー30を光電変換ユニット33の境界領域に照射する
ことにより、光電変換ユニット33の境界領域に低抵抗
体層34を形成する。これにより、図3(d)と同様の
状態となる。
【0030】次に、上述と同様にして光電変換ユニット
の内側の列と外側の列との間の間隙部に絶縁層を形成す
る。以上のようにして単結晶シリコンウエハ上に直列に
接続された複数の光電変換ユニットを形成することがで
き、これにより従来より高い電圧を発生させることが可
能となる。例えば、一辺0.3mm角の素子に1000
個の光電変換ユニットを形成し、これを直列に接続する
ことにより、500Vの高電圧を取り出すことが可能と
なる。
【0031】上記実施例では、光電変換ユニット33の
間の領域全体に低抵抗層34を形成してるが、図6に示
すように、低抵抗層34は表面層近傍の一部のみに形成
させてもよい。
【0032】図7は、本発明における低抵抗層の他の例
を示す断面図である。図7に示す低抵抗層38には、P
とBの両方の不純物がドープされており、これによりこ
の低抵抗層38においては不純物準位が多くなり、オー
ミック接合可能な層となる。このような低抵抗層38
は、n型半導体層31を形成する際に図示するAの領域
にドープし、p型半導体層32を形成する際に図示する
Bの領域にドープすることにより、それらの重複部分に
おいて形成されるものである。
【0033】本発明における低抵抗層は、上記実施例の
低抵抗層に限定されるものではなく、種々の方法により
形成させることができ、上述のように高濃度のドープに
よるp+ + 接合部を光電変換ユニットの境界部分に形
成し、これを低抵抗層としてもよい。
【0034】本発明においては、このようなベース半導
体層へのドーピングにより形成する低抵抗層の他に、別
体の導電層を形成させて光電変換ユニット間を接続させ
ることもできる。
【0035】図8は、このような導電層により接続した
実施例を示しており、光電変換ユニット33間のベース
半導体層の領域が絶縁層であったり真性半導体層である
場合には、図8に示すように、光電変換ユニット33間
の領域のベース半導体層の端面上に導電層39を形成し
光電変換ユニット33間を接続することができる。この
場合、図8に矢印で示すようにキャリアは光電変換ユニ
ット33間の境界領域において表面に移動する。このよ
うな接続構造の場合には、表面へのキャリア移動が問題
とならないようにベース半導体層の厚みが設定される。
導電層39は、金属により形成してもよいし、ITO等
の透明導電膜を用いて形成してもよい。また、導電層3
9は表面から内部に形成されても同様の効果が得られ
る。
【0036】図9は、導電層による接続構造の他の例を
示す断面図である。図9に示す実施例では光電変換ユニ
ット33間の境界領域に溝を形成し、一旦光電変換ユニ
ット間を分離した後、この溝を埋め込むように導電層3
9を形成させ、光電変換ユニット33間を接続してい
る。このような溝の形成は、例えば、レーザーアブレー
ションやエッチング等により形成することができる。
【0037】なお、上記各実施例においては図示してい
ないが、必要により受光面側に反射防止膜等を形成する
ことができる。また光電変換ユニット内での光吸収の効
率を高めるため、受光面に凹凸を形成させてもよい。
【0038】また、上記実施例においては、光電変換ユ
ニットを渦巻き状に配列した例を示しているが、本発明
はこれに限定されるものではなく、例えばジクザク状な
ど他の配列形状で光電変換ユニットを配列させてもよ
い。
【0039】また、図1に示す実施例において、光電変
換ユニットの列の間の間隙部37には絶縁層を形成して
いるが、この間隙部37には、溝を形成させてもよい。
この場合レーザービームによるアブレーションや化学的
エッチング等、あるいは反応ガス中でエネルギービーム
を照射してラジカル反応により除去加工等して溝を形成
させることができる。この際、図9に示すような光電変
換ユニット33間の溝を同時に形成させてもよい。
【0040】なお、本発明におけるベース半導体層は支
持板上に支持されていることが好ましく、特に上記のよ
うに溝を加工する場合には支持板上に支持されているこ
とが好ましい。
【0041】また、本発明においては、ベース半導体層
に不純物をドープしp型半導体層とn型半導体層を接合
させているが、この際不純物をドープしていない真性半
導体層の領域が接合部分に残され、この真性半導体層領
域を介してp型半導体層とn型半導体層との半導体接合
が形成されていてもよい。
【0042】また、本発明においては、まずベース半導
体層全体を一導電型半導体層とし、次にこれの所定領域
に不純物をドープして他導電型半導体層とし光電変換ユ
ニットを形成してもよい。
【0043】本発明の光起電力素子は、上述のようにマ
イクロマシン用光起電力素子として最適なものである
が、本発明の光起電力素子は、このような用途に限定さ
れるものではなく、その他の用途に用いられる光起電力
素子とすることができる。
【0044】
【発明の効果】本発明の光起電力素子は、ベース半導体
層の所定の領域に不純物をドープすることにより一導電
型半導体層と他導電型半導体層とからなる光電変換ユニ
ットを複数形成しており、これらの光電変換ユニットが
直列に接続されている。このため、従来よりも多数の光
電変換ユニットを直列に接続することができ、従来より
も高い電圧を発生させることができる。
【0045】また、本発明に従えば、内部抵抗が低く、
広い波長域にわたりスペクトル応答を得ることのできる
光起電力素子とすることができる。また、本発明の光起
電力素子はベース半導体層への不純物ドープにより形成
するため、微小領域に光電変換ユニットを形成すること
ができ、小型でかつ軽量の高電圧の光起電力素子とする
ことができる。従って、マイクロマシン用の光起電力素
子として最適なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図。
【図2】図1に示す実施例を模式的に示す図。
【図3】図1に示す実施例を製造する工程を示す斜視
図。
【図4】図1に示す実施例を製造する工程の一例を示す
断面図。
【図5】図1に示す実施例を製造する工程の他の例を示
す断面図。
【図6】本発明において低抵抗層により光電変換ユニッ
ト間を接続する他の実施例を示す断面図。
【図7】本発明において低抵抗層により光電変換ユニッ
ト間を接続するさらに他の実施例を示す断面図。
【図8】本発明において導電層により光電変換ユニット
間を接続する一実施例を示す断面図。
【図9】本発明において導電層により光電変換ユニット
間を接続する他の実施例を示す断面図。
【図10】従来の集積型非晶質シリコン太陽電池の構造
を示す斜視図。
【図11】図10に示す従来の集積型非晶質シリコン太
陽電池の拡大斜視図。
【図12】マイクロマシン搭載用の従来の集積型非晶質
シリコン太陽電池の製造工程を示す断面図。
【符号の説明】
30…光起電力素子 31…n型半導体層 32…p型半導体層 33…光電変換ユニット 34…低抵抗層 35,36…端部 37…間隙部 38…低抵抗層 39…導電層 40…光 50…ベース半導体層 60…イオンビーム 70…レーザービーム

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース半導体層の所定領域に不純物をド
    ープすることにより形成される一導電型半導体層と、 前記ベース半導体層の所定領域に不純物をドープするこ
    とにより形成され、かつ前記一導電型半導体層と半導体
    接合を形成する他導電型半導体層とを備え、 前記半導体接合を形成する前記一導電型半導体層及び前
    記他導電型半導体層から構成される光電変換ユニットが
    前記ベース半導体層に複数形成されており、かつ各光電
    変換ユニットの半導体接合面が受光面と略垂直になるよ
    うに各光電変換ユニットが形成され、各光電変換ユニッ
    トが直列に接続されている、光起電力素子。
  2. 【請求項2】 前記光電変換ユニット間の前記ベース半
    導体層の領域の少なくとも一部にドーピングによる低抵
    抗層が形成されている、請求項1に記載の光起電力素
    子。
  3. 【請求項3】 前記低抵抗層が高濃度の不純物を含むp
    + + 接合部から形成されている、請求項2に記載の光
    起電力素子。
  4. 【請求項4】 前記低抵抗層が、前記一導電型半導体層
    の不純物と前記他導電型半導体層の不純物とを共にドー
    プすることにより形成されている、請求項2に記載の光
    起電力素子。
  5. 【請求項5】 前記低抵抗層が、金属をドープすること
    により形成されている、請求項2に記載の光起電力素
    子。
  6. 【請求項6】 前記光電変換ユニット間の領域の少なく
    とも一部に導電層が形成されており、隣接する光電変換
    ユニットがこの導電層により接続されている、請求項1
    に記載の光起電力素子。
  7. 【請求項7】 前記導電層が前記光電変換ユニット間の
    前記ベース半導体層の領域の端面上に形成されている、
    請求項6に記載の光起電力素子。
  8. 【請求項8】 前記導電層が前記光電変換ユニット間の
    前記ベース半導体層の領域に形成された溝に埋め込まれ
    て形成されている、請求項6に記載の光起電力素子。
  9. 【請求項9】 前記ベース半導体層が単結晶ウエハから
    形成されている、請求項1に記載の光起電力素子。
  10. 【請求項10】 ベース半導体層を準備する工程と、 前記ベース半導体層において直列に接続するように設定
    された複数の光電変換ユニットの領域内に不純物をドー
    プし一導電型半導体層を形成する工程と、 前記光電変換ユニットの領域内に不純物をドープし、前
    記一導電型半導体層と半導体接合を形成する他導電型半
    導体層を形成する工程とを備える、光起電力素子の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 ベース半導体層を準備する工程と、 前記ベース半導体層において直列に接続するように設定
    された複数の光電変換ユニット領域内に不純物をドープ
    し一導電型半導体層を形成する工程と、 前記光電変換ユニットの領域内に不純物をドープし、前
    記一導電型半導体層と半導体接合を形成する他導電型半
    導体層を形成する工程と、 前記光電変換ユニット間の前記ベース半導体層の領域の
    少なくとも一部に低抵抗層または導電層を形成する工程
    とを備える、光起電力素子の製造方法。
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JP2007180518A (ja) * 2005-11-29 2007-07-12 Nitto Denko Corp 光起電力装置及びその製造方法
JP2007273491A (ja) * 2006-03-08 2007-10-18 Hokkaido Univ 光電変換素子、繊維状構造体、織物、布地および壁紙材料
JP2012164961A (ja) * 2011-02-08 2012-08-30 Samsung Sdi Co Ltd 太陽電池およびその製造方法
JP2015532529A (ja) * 2012-09-28 2015-11-09 サンパワー コーポレイション 酸素イオン注入を用いる太陽電池におけるスペーサー形成

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