JP2007273491A - 光電変換素子、繊維状構造体、織物、布地および壁紙材料 - Google Patents

光電変換素子、繊維状構造体、織物、布地および壁紙材料 Download PDF

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Abstract

【課題】究極的には理論最大効率に迫る極めて高い光電変換効率を得ることができ、しかも大面積化も極めて容易な光電変換素子を提供する。
【解決手段】全体として面状の光電変換素子において、光電変換素子の主面に垂直に入射する光の進行方向に対して、この光の入射により光電変換素子内の光電変換層中に生成されるキャリアの正味の移動方向を垂直とする。光電変換素子は、その主面に沿った方向に順次配置されたp型半導体層13およびn型半導体層14により構成されるpn接合からなり、その主面に沿った方向にp型半導体層13と接して配置されたp電極11およびn型半導体層14と接して配置されたn電極12を有する。光電変換素子の全体の形状は円形、三角形、四角形、六角形などの各種の形状であってよい。
【選択図】図2

Description

この発明は、光電変換素子、繊維状構造体、織物、布地および壁紙材料に関し、例えば太陽光発電に適用して好適なものである。
光電変換材料として半導体を用いた従来の太陽電池としては、アモルファスまたは結晶シリコンを用いた太陽電池、GaAs結晶を用いた太陽電池、有機半導体を用いた太陽電池などが知られている。これらの太陽電池の光電変換効率の最高値としては、結晶シリコンを用いたもので24.7%、GaAs薄膜を用いたもので24.5%、アモルファスシリコン(a−Si)/Cu(In,Ga)Se2 (CIGS)接合を用いたもので14.6%であり、マルチ接合を用いたものとしてはGaInP/GaAs/Geを用いたもので32%、GaInP/GaAs/GaInAsを用いたもので37.9%が報告されており(非特許文献1参照。)、有機半導体を用いたものとしてはペンタセン/C60を用いたもので2.7%が報告されている(非特許文献2参照。)。
また、p−i−n構造の有機半導体セルの特性向上(非特許文献3参照。)や、3つ〜6つのpn接合を基板上垂直方向に積層させたマルチ接合太陽電池など、太陽電池の新しい可能性を示す報告がなされている。また、アモルファス半導体層と透明導電薄膜とからなる単位光起電力セルを複数積層させた光起電力装置が提案されている(特許文献1参照。)。また、多層の光電変換層を積層させた構造が提案されている(特許文献2、3参照。)。また、ベータ崩壊をエネルギー源とし、これから発生するフォトンに対して光電変換を行うニュークリアーバッテリーが提案されている(特許文献2参照。)。また、巻き取り可能なシート状の光電変換装置が提案されている(特許文献4、5参照。)。また、細長い中心軸のまわりに配置された光電変換層を設けた太陽電池構造が提案されている(特許文献6参照。)。
なお、AuやAlの蒸着薄膜において原子層精度でフラットな表面を得られることが報告されている(特許文献7参照。)。また、ロールツーロール(roll-to-roll)プロセスが太陽電池作製に十分適用可能であることが示されている(非特許文献4参照。)。さらに、コントロール実験として、ITO/Mg、ITO/Alなどの異種の金属電極で単純に真性(イントリンシック)半導体をサンドイッチした構造で、太陽電池動作が示されている(非特許文献5参照。)。また、太陽電池の光電変換効率としては、理論的には多くのバンドギャップを用いることで約70%の高効率が得られることが以前より期待されている(非特許文献6参照。)。
Green, Prog. PV Res. Appl.,13(2005)387 Yoo, APL 85(2004)5237 Taima et. al.,APL,85(2004)6412 Takano, JJAPL,43(2004)277 Dimroth et.al., 31st IEEE PV Specialist Conf.,Florida,3-7 Jan.2005 C. H. Henry, J. Appl. Phys.51(1980)4494 特開昭60−74685号公報 米国特許第6340788号明細書 特開昭59−99780号公報 特開2003−282910号公報 特開2004−523681号公報 特開昭63−232467号公報 特開2004−149818号公報
上述の従来の太陽電池においては、基本的に、光吸収を十分に行うためには半導体層は厚い方が望ましい。他方、光吸収により半導体層中に生成されたキャリア(電子、正孔)を電極へ効率よく収集するには、ドリフトまたは拡散途中でのキャリアのロスを極力抑えるために半導体層は薄い方がよいが、半導体層に垂直に入射する光の進行方向と半導体層中に生成されたキャリアのドリフトまたは拡散の方向とが互いに平行であるため、その両立は極めて困難である。
この問題について改めて説明する。図15は従来の太陽電池の基本構成を示す。図15に示すように、従来の太陽電池は、p型半導体層101とn型半導体層102とによりpn接合を構成し、p型半導体層101上にp電極103を形成し、n型半導体層102上にn電極104を形成したものであり、全体として板状の形状を有する。この太陽電池においては、一方の主面105に垂直に入射する光106の進行方向と、この光106の入射によりpn接合中に生成される電子および正孔がドリフトまたは拡散によりそれぞれn電極104およびp電極103に向かう方向、言い換えるとキャリアの正味の移動方向とが平行になっている。このため、光106の吸収を十分に行うためにp型半導体層101およびn型半導体層102を厚くしようとすると、p電極103とn電極104との間の距離が大きくなってしまうため、光吸収の増大とキャリアの収集効率の向上とを両立させることは極めて困難であり、ひいてはこれが光電変換効率の向上を妨げていた。
また、従来の太陽電池は、量産性に富むものはその多くが単一のバンドギャップを用いているため、光電変換効率としては、図16の破線で示すように最大でも30%程度しか得られない問題があった。これを補うために、太陽電池をスタック構造としたり、マルチ接合構造や互いにバンドギャップが異なる複数種の半導体を用いて太陽電池を構成したりする試み(非特許文献5参照。)もあるが、これらの太陽電池はいずれも大面積化が容易ではないという問題がある。理論的には、図16に示すように、多くのバンドギャップを用いることで約70%の高効率が得られることが期待されている(非特許文献6参照。)ものの、未だに実現されていないという問題があった。
また、従来の、一体型のマルチ接合太陽電池では、各接合が互いに直列接続となっているため、最小の容量の接合で光電流が制限されることから、多くのバンドギャップを用いているにもかかわらず、高い光電変換効率は得られていなかった。同時に、太陽電池の大面積化も、多数の格子定数の異なる半導体物質を基板上垂直方向に成長させているので、容易ではなかった。このため、このマルチ接合太陽電池の使用に際しては、光レンズを用いた太陽光の集束が必要であることから、砂漠などパラボラアンテナを設置できる大規模な土地などが必要であり、巨大なシステムが必要だった。
また、特許文献1〜5で提案された光電変換素子では、入射する光の進行方向と光の入射により生成されるキャリアの移動方向とは平行であるため、光吸収の最適化とキャリアの捕集の最適化との両立が困難である。また、特許文献2で提案されたニュークリアーバッテリーでは、発生する大多数のフォトンの進行方向と光の入射により生成されるキャリアの移動方向とは非直交的であり、特許文献6で提案された太陽電池構造でも、大多数の入射太陽光と光の入射により生成されるキャリアの移動方向とは非直交的であり、いずれも光吸収の最適化とキャリアの捕集の最適化との両立が困難である。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、究極的には理論最大効率に迫る極めて高い光電変換効率を得ることができ、しかも大面積化も極めて容易な光電変換素子を提供することである。
この発明が解決しようとする他の課題は、究極的には理論最大効率に迫る極めて高い光電変換効率を得ることができ、しかも例えば衣服に用いることで人間の体から輻射される赤外線により発電を行うことができる光電変換素子を提供することである。
上記課題およびその他の課題は、添付図面を参照した本明細書の以下の記述により明らかとなるであろう。
上記課題を解決するために、第1の発明は、
全体として面状の光電変換素子であって、
上記光電変換素子の主面に垂直に入射する光の進行方向に対して、この光の入射により上記光電変換素子内の光電変換層中に生成されるキャリアの正味の移動方向が垂直であることを特徴とするものである。
第2の発明は、
光電変換素子であって、
上記光電変換素子に最も高い光電変換効率を与える方向から入射する光について、上記光電変換素子に入射する上記光の進行方向と上記光電変換素子内のpn接合面とが平行であることを特徴とするものである。
ここで、この光電変換素子においては、典型的には、pn接合面が光電変換素子の主面に沿った方向に複数、好適には少なくとも10以上、より好適には100以上、繰り返し配置される。
第3の発明は、
光電変換素子であって、
上記光電変換素子に垂直に入射する光の進行方向と上記光電変換素子内のp電極およびn電極とが平行であることを特徴とするものである。
ここで、この光電変換素子はpn接合面を有し、そのp型半導体層にp電極がオーミック接触し、そのn型半導体層にn電極がオーミック接触している。
第4の発明は、
全体として面状の光電変換素子であって、
上記光電変換素子の主面に垂直なpn接合面を有することを特徴とするものである。
ここで、典型的には、光電変換素子の主面に垂直なpn接合面がこの主面に沿った方向に複数、好適には少なくとも10以上、より好適には100以上、繰り返し配置される。
第5の発明は、
全体として面状の光電変換素子であって、
上記光電変換素子の主面に沿った方向に順次配置された第1の導電型の第1の半導体層および第2の導電型の第2の半導体層により構成された接合を有することを特徴とするものである。
典型的には、光電変換素子の主面に沿った方向に第1の半導体層と接して配置された第1の電極および第2の半導体層と接して配置された第2の電極を有する。第1の半導体層および第2の半導体層を構成する半導体としては無機半導体、有機半導体のいずれを用いてもよく、単結晶、多結晶、アモルファス(非晶質)のいずれであってもよい。この光電変換素子はその主面に沿った方向に第1の半導体層と接して配置された第1の電極および第2の半導体層と接して配置された第2の電極を有する。例えば、第1の半導体層はp型半導体層、第2の半導体層はn型半導体層であり、これらのp型半導体層およびn型半導体層によりpn接合が構成され、第1の電極はp電極(アノード電極)、第2の電極はn電極(カソード電極)である。第1の電極、第1の半導体層、第2の半導体層および第2の電極は、典型的には、所定の中心の周りに渦巻き状または同心形状に形成されるが、これに限定されるものではない。光電変換素子(あるいは光電変換層)の全体形状は円形、三角形、四角形、六角形などの各種の形状の板状であってよい。光電変換素子(あるいは光電変換層)は、典型的には、主面に沿った方向に上記の接合を複数、好適には少なくとも10以上、より好適には100以上含む。これらの接合は互いに並列に接続してもよいし、直列に接続してもよい。これらの接合を互いに並列に接続した構造の一部を図1A(光電変換層の主面に垂直方向から見た図)に示す。図1Aにおいて、符号1はp型半導体層、2はn型半導体層、3はp電極、4はn電極を示す。このように接合を互いに並列に接続した場合には、この光電変換素子から大きな光電流を取り出すことができる。これらの接合を互いに直列に接続した構造の一部を図1B(光電変換層の主面に垂直方向から見た図)に示す。図1Bにおいて、p電極3はn電極も兼用するものである。このように接合を互いに直列に接続した場合には、この光電変換素子から大きな光起電力を取り出すことができる。
第1の電極および第2の電極は、典型的には、それぞれ第1の半導体層および第2の半導体層と接した形でストリップ状またはリボン状に形成されるが、これらの第1の電極および第2の電極の少なくとも一方を、光電変換素子の主面に垂直な方向に延びる細いワイヤー状に形成してもよい。こうすることで、光電変換素子に入射する光が第1の電極および第2の電極により吸収される確率が大幅に減少し、入射光を有効に利用することができる。
典型的には、第1の半導体層および第2の半導体層は互いに同種の半導体からなり、第1の半導体層および第2の半導体層の、光電変換素子の主面に垂直な方向の厚さが、その半導体のバンドギャップエネルギーと等しいエネルギーを有する光のその半導体中における吸収長以上である。こうすることで、この光の吸収量を十分に大きくすることが可能である。ここで、吸収長とは、入射光の強度が1/e(eは自然対数の底)に減衰する深さである。
光電変換効率を理論最大効率に近づける観点より、好適には、第1の半導体層および第2の半導体層は光電変換素子に入射する光の進行方向に複数の部分に分割され、これらの部分を構成する半導体のバンドギャップは上記の光の進行方向に沿って手前から奥側に段階的に減少している。この場合、典型的には、これらの部分の第1の半導体層および第2の半導体層は互いに同種の半導体からなる。第1の半導体層および第2の半導体層を上記のように分割することに応じて、第1の電極および第2の電極の少なくとも一方も上記の各部分毎に分割して形成する。この場合、好適には、これらの複数の部分のそれぞれの部分の上記の光の進行方向の厚さがそのバンドギャップエネルギーと等しいエネルギーを有する光のこの部分における吸収長以上である。こうすることで、光電変換素子に例えば太陽光が入射した場合、この太陽光はバンドギャップが一番大きい半導体にまず入射し、最終的にバンドギャップが一番小さい半導体に入射することになり、この過程で太陽光スペクトルのうちの短い波長の光から長い波長の光に亘って順次吸収され、しかもこの吸収量は最大化される。このため、第1の半導体層および第2の半導体層の分割数および使用する半導体の種類によって、太陽光スペクトルの主要部あるいは実質的に全部の光を光電変換することができ、究極的には光電変換効率を理論最大効率に近づけることができる。
第6の発明は、
全体として面状の光電変換素子であって、
上記光電変換素子の主面に沿った方向に順次配置された第1の電極と真性半導体層、ノンドープ半導体層またはアンインテンショナリードープト半導体層と第2の電極とにより構成され、上記第1の電極および上記第2の電極は互いに仕事関数が異なる導電材料からなる接合を有することを特徴とするものである。
この接合は、互いに仕事関数が異なる導電材料からなる第1の電極および第2の電極の間に挟まれた真性半導体層、ノンドープ半導体層またはアンインテンショナリードープト(unintentionally doped)半導体層からなると言い換えることもできる。これらの真性半導体層、ノンドープ半導体層またはアンインテンショナリードープト半導体層を構成する半導体は、無機半導体、有機半導体のいずれであってもよく、単結晶、多結晶、アモルファスのいずれであってもよい。第1の電極および第2の電極の導電材料の組み合わせとしては、例えば、ITO/Mg、ITO/Alなどが挙げられる(非特許文献5参照。)。これらの第1の電極と真性半導体層、ノンドープ半導体層またはアンインテンショナリードープト半導体層と第2の電極とは、典型的には、所定の中心の周りに渦巻き状または同心形状に形成されるが、これに限定されるものではない。光電変換素子は、典型的には、その主面に沿った方向に第1の電極と真性半導体層、ノンドープ半導体層またはアンインテンショナリードープト半導体層と第2の電極とからなる接合を複数、好適には少なくとも10以上、より好適には100以上有する。この場合も、これらの接合は互いに並列に接続してもよいし、直列に接続してもよい。
第1の電極および第2の電極は、典型的には、ストリップ状またはリボン状に形成されるが、これらの第1の電極および第2の電極の少なくとも一方を、光電変換素子の主面に垂直な方向に延びる細いワイヤー状に形成してもよい。このワイヤー状の第1の電極または第2の電極の太さは、例えば、入射光の波長と同程度またはそれ以下とする。こうすることで、光電変換素子に入射する光が第1の電極および第2の電極により吸収される確率が大幅に減少し、入射光を有効に利用することができる。
典型的には、真性半導体層、ノンドープ半導体層またはアンインテンショナリードープト半導体層の、上記主面に垂直な方向の厚さが、これらの真性半導体層、ノンドープ半導体層またはアンインテンショナリードープト半導体層を構成する半導体のバンドギャップエネルギーと等しいエネルギーを有する光のその半導体中における吸収長以上である。
光電変換効率を理論最大効率に近づける観点より、好適には、真性半導体層、ノンドープ半導体層またはアンインテンショナリードープト半導体層は光電変換素子に入射する光の進行方向に複数の部分に分割され、これらの部分を構成する半導体のバンドギャップは上記の光の入射進行に沿って手前から奥側に段階的に減少している。この場合、好適には、これらの複数の部分のそれぞれの部分の上記の光の進行方向の厚さがそのバンドギャップエネルギーと等しいエネルギーを有する光のその部分における吸収長以上である。こうすることで、光電変換素子に例えば太陽光が入射した場合、この太陽光はバンドギャップが一番大きい半導体にまず入射し、最終的にバンドギャップが一番小さい半導体に入射することになり、この過程で太陽光スペクトルのうちの短い波長の光から長い波長の光に亘って順次吸収され、しかもこの吸収量は最大化される。このため、真性半導体層、ノンドープ半導体層またはアンインテンショナリードープト半導体層の分割数および使用する半導体の種類によって、太陽光スペクトルの主要部あるいは実質的に全部の光を光電変換することができ、究極的には光電変換効率を理論最大効率に近づけることができる。
光電変換素子(あるいは光電変換層)の厚さは、必要に応じて選ばれるが、一般的には1μm以上1mm以下である。また、第1の半導体層、第2の半導体層、真性半導体層、ノンドープ半導体層、アンインテンショナリードープト半導体層、第1の電極および第2の電極の厚さは、必要に応じて選ばれるが、第1の半導体層、第2の半導体層、真性半導体層、ノンドープ半導体層およびアンインテンショナリードープト半導体層の厚さは一般的には第1の電極および第2の電極の厚さの1倍以上、典型的には10倍以上である。具体的には、第1の半導体層、第2の半導体層、真性半導体層、ノンドープ半導体層およびアンインテンショナリードープト半導体層の厚さは一般的には10nm以上10μm以下、第1の電極および第2の電極の厚さは一般的には10nm以上1μm以下である。第1の半導体層、第2の半導体層、真性半導体層、ノンドープ半導体層およびアンインテンショナリードープト半導体層を構成する半導体としては、CdSe、PbS、PbSeなどのII−VI族化合物半導体、InP、GaN、GaAsN、GaPNなどのIII−V族化合物半導体、SiやSiGeなどのIV族半導体、Six Gey Sn1-x-y Oなどを用いることができる。さらに、第1の半導体層、第2の半導体層、真性半導体層、ノンドープ半導体層およびアンインテンショナリードープト半導体層は、これらの半導体からなる微粒子により構成することもできる。第1の半導体層、第2の半導体層、真性半導体層、ノンドープ半導体層およびアンインテンショナリードープト半導体層を構成する半導体として有機半導体を用いる場合、この有機半導体は一般的にはヘテロジャンクション型あるいはバルクヘテロジャンクション型の構造を有する。ヘテロジャンクション型構造の有機半導体においては、p型有機半導体およびn型有機半導体を、それぞれp電極およびn電極と接触するように接合する。バルクヘテロジャンクション型構造の有機半導体は、p型有機半導体分子とn型有機半導体分子との混合物からなり、p型有機半導体とn型有機半導体とが互いに入り組んで互いに接触した微細構造を有する。有機半導体の材料としては、有機太陽電池の材料として一般的に報告されているものは全て用いることができるが、具体的には、ポリアセチレン(好ましくは二置換型ポリアセチレン)、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)、ポリピロール、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリアニリン、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン)(PDAF)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−co−ビチオフェン)(F8T2)、ポリ(1−ヘキシル−2−フェニルアセチレン)(PHX PA)(発光材料としては青色の発光を示す)、ポリ(ジフェニルアセチレン)誘導体(PDPA−n Bu)(発光材料としては緑色の発光を示す)、ポリ(ピリジン)(PPy)、ポリ(ピリジルビニレン)(PPyV)、シアノ置換型ポリ(p−フェニレンビニレン)(CNPPV)、ポリ(3,9−ジ−tert−ブチルインデノ[1,2−b]フルオレン(PIF)などを用いることができる。これらの有機半導体のドーパントについては、ドナーとしてはアルカリ金属(Li、Na、K、Cs)を用いることができ、アクセプタとしてはハロゲン類(Br2 、I2 、CI2 )、ルイス酸(BF3 、PF5 、AsF5 、SbF5 、SO3 )、遷移金属ハロゲン化物(FeCl3 、MoCl5 、WCl5 、SnCl4 )、有機アクセプタ分子としてはTCNE、TCNQを用いることができる。また、電気化学ドーピングに用いられるドーパントイオンは、陽イオンとしてはテトラエチルアンモニウムイオン(TEA+ )、テトラブチルアンモニウムイオン(TBA+ )、Li+ 、Na+ 、K+ 、陰イオンとしてはClO4 - 、BF4 - 、PF6 - 、AsF6 - 、SbF6 - などを用いることができる。有機半導体としてはさらに、高分子電解質を用いることもできる。この高分子電解質の具体例を挙げると、ポリアニオンとしては、サルフォネートポリアニリン、ポリ(チオフェン−3−酢酸)、サルフォネートポリスチレン、ポリ(3−チオフェンアルカンサルフォネート)など、ポリカチオンとしては、ポリアリルアミン、ポリ(p−フェニレン−ビニレン)前躯体高分子、ポリ(p−メチルピリジニウムビニレン)、プロトン化ポリ(p−ピリジルビニレン)、ポロトン(2−N−メチルピリジニウムアセチレン)などを用いることができる。第1の電極および第2の電極としては、Au、Ni、Alなどの金属のほか、ITOなどの各種の導電性酸化物などを用いることができる。
第5および第6の発明に関連して説明したことは、その性質に反しない限り、第1〜第4の発明においても同様に成立する。
第1〜第6の発明による光電変換素子は繊維状構造体に用いることができる。具体的には、この繊維状構造体は、その構造の少なくとも一部にこれらの光電変換素子の構造あるいは断面構造を有する。この繊維状構造体を用いて例えば織物、布地、壁紙材料などを作ることができる。
第7の発明は、
全体として矩形の断面形状を有する繊維状の光電変換素子であって、
上記光電変換素子の少なくとも一側面に垂直に入射する光の進行方向に対して、この光の入射により上記光電変換素子内の光電変換層中に生成されるキャリアの正味の移動方向が垂直であることを特徴とするものである。
繊維状の光電変換素子(あるいは光電変換層)の太さは必要に応じて選ばれ、この繊維状の光電変換素子からなる繊維状構造体を用いて織物あるいは布地を作り、これを用いて例えば衣服を作る場合には一般的には0.1〜1mm、例えば壁紙を作る場合には一般的に0.1〜5mmであるが、これに限定されるものではない。
第7の発明においては、その性質に反しない限り、第1〜第6の発明に関連して説明したことが成立する。
第1〜第7の発明において、光電変換素子には、太陽電池のほか、光センサーなども含まれる。また、必要に応じて、第1〜第7の発明に係る光電変換素子を複数組み合わせてモジュール化あるいはシステム化してもよい。
この発明によれば、全体として面状の光電変換素子の主面あるいは繊維状の光電変換素子の少なくとも一側面に垂直に入射する光の進行方向に対して、この光の入射により光電変換層中に生成されるキャリアの正味の移動方向が垂直であるので、光電変換層の厚さの最大化による光の吸収量の最大化と電極間距離の最小化とを両立させることができ、光電変換効率の大幅な向上を図ることができる。特に、第1の半導体層および第2の半導体層あるいは真性半導体層、ノンドープ半導体層もしくはアンインテンショナリードープト半導体層に入射する光の進行方向に複数の部分に分割し、これらの部分を構成する半導体のバンドギャップをこの光の進行方向に沿って手前から奥側に段階的に減少させることにより、分割数および使用する半導体の種類の選択次第で、太陽光スペクトルの主要部あるいは全部の波長の光を吸収して光電変換することができ、究極的には理論最大効率に迫る光電変換効率を得ることができる。また、この光電変換素子は、半導体材料と導電材料とを用いて例えばロールツーロールプロセスで容易に作製することができるため、大面積化も容易である。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
図2AおよびBはこの発明の第1の実施形態による太陽電池を示す。ここで、図2Aは上面図(平面図)、図2Bはこの太陽電池の直径方向の断面図である。図2AおよびBに示すように、この太陽電池は、p電極11とn電極12とが、それらの間にp型半導体層13とn型半導体層14とからなるpn接合を挟んで渦巻き状に形成されたもので、全体として円形の面状の形状(薄い円板形状)を有する。この場合、p電極11の外側および内側ともp型半導体層13、n電極12の外側および内側ともn型半導体層14になっており、この太陽電池は動径方向で見るとp型半導体層13とn型半導体層14とからなるpn接合が並列接続された構造を有する。
これらのp型半導体層13およびn型半導体層14を構成する半導体は、無機半導体、有機半導体のいずれであってもよく、例えばすでに挙げたものの中から使用したいバンドギャップを有するものを選ぶことができ、その形態も単結晶、多結晶、アモルファスのいずれであってもよい。また、これらのp型半導体層13およびn型半導体層14を構成する半導体としては互いに同種のものが用いられる。
p電極11およびn電極12はそれぞれp型半導体層13およびn型半導体層14とオーミック接触する導電材料により構成される。
この太陽電池の各部の寸法の例を挙げると、p型半導体層13およびn型半導体層14の厚さはそれぞれ70〜100nm、p電極11およびn電極12の厚さはそれぞれ100nm程度である。この円板状の太陽電池の厚さは、p型半導体層13およびn型半導体層14を構成する半導体のバンドギャップと等しいエネルギーの光のこの半導体における吸収長以上に選ばれ、具体的には1μm〜1mm程度に選ばれる。こうすることで、この光をp型半導体層13およびn型半導体層14でほぼ完全に吸収することができる。
次に、この太陽電池の製造方法の一例について説明する。図3はこの太陽電池をロールツーロールプロセスで製造するのに用いる製造装置を示す。ここでは、p型半導体層13およびn型半導体層14を半導体微粒子を用いて形成する場合について説明するが、p型半導体層13およびn型半導体層14の形成方法はこれに限定されるものではない。
図3に示すように、例えば所定幅の薄い平坦なテープ状の樹脂製ベースフィルム21の一方の面にあらかじめp電極11を形成したものと、これと同じ幅の薄い平坦なテープ状の樹脂製ベースフィルム22の一方の面にあらかじめn電極12を形成したものとを用意する。これらの樹脂製ベースフィルム21、22は一般的には図示省略したローラに巻き付けられた状態で用意されるが、これに限定されるものではない。
樹脂製ベースフィルム21上にp電極11を形成したものをローラー23の回転により送りながら、ローラー24の表面にあらかじめ塗布されたp型半導体材料としての半導体微粒子を含む溶液を塗布することで、このp電極11上にp型半導体層13を形成する。一方、樹脂製ベースフィルム22上にn電極12を形成したものをローラー25の回転により送りながら、ローラー26の表面にあらかじめ塗布されたp型半導体材料としての半導体微粒子を含む溶液を塗布することで、このn電極12上にn型半導体層14を形成する。こうして樹脂製ベースフィルム21上に形成されたp型半導体層13と樹脂製ベースフィルム22上に形成されたn型半導体層14とはローラー23とローラー25との間で互いに接触して接合される。樹脂製ベースフィルム21はローラー23を離れた後、ローラー23の中心とローラー25との中心とを結ぶ直線に対して垂直な方向より鋭角な方向に引っ張られるようになっている。このため、樹脂製ベースフィルム21がローラー23を離れた直後にp電極13からこの樹脂製ベースフィルム21が剥がされる。こうして、樹脂製ベースフィルム22上にn電極12、n型半導体層14、p型半導体層13およびp電極11が順次形成されたものの最上層のp電極11上に、ローラー27の表面にあらかじめ塗布されたp型半導体材料としての半導体微粒子を含む溶液を塗布することでp型半導体層13を形成する。続いて、このp型半導体層13上に、ローラー28の表面にあらかじめ塗布されたn型半導体材料としての半導体微粒子を含む溶液を塗布することで、このn電極12上にn型半導体層14を形成する。樹脂製ベースフィルム22はローラー29によりさらに送られるが、この樹脂製ベースフィルム22はローラー29を離れた後、ローラー27、28、29による送り方向からそれる方向に引っ張られるようになっている。このため、樹脂製ベースフィルム22がローラー29を離れた直後にn電極12からこの樹脂製ベースフィルム22が剥がされる。こうして、n電極12/n型半導体層14/p型半導体層13/p電極11/p型半導体層13/n電極12からなる積層構造を有するテープが形成される。こうして形成されたテープはローラー30で巻き取られる。
以上のようにして、図2AおよびBに示す目的とする太陽電池が製造される。
この第1の実施形態によれば、p電極11とn電極12とが間にp型半導体層13およびn型半導体層14をはさんで渦巻き状に形成されて円形の面状(薄い円板状)に太陽電池が構成されており、この太陽電池の主面に垂直に入射する光の進行方向に対して、p型半導体層13およびn型半導体層14からなるpn接合に光が入射することにより生成されるキャリアの正味の移動方向が垂直になっているため、p型半導体層13およびn型半導体層14からなるpn接合による光の吸収量の増大とp電極11およびn電極12によるキャリアの収集効率の増大とを両立させることができる。そして、この太陽電池では、単位面積当たりのpn接合の面積が極めて大きいため、この太陽電池の主面に垂直方向に光を入射させたとき、p型半導体層13およびn型半導体層14の光吸収領域を増大させることができる。このため、光電変換効率が高く、しかもフレキシブルな太陽電池を実現することができる。
また、図3において、例えばローラー26がn型半導体層14を、ローラー27がp型半導体層13を形成したとして、ローラー27とローラー28とで塗布する半導体層の極性を互いに逆にするようにしてもよい。こうすることで、図1Bに示した多重直列(高電圧)構造(すなわち、n電極12またはp電極11の上下の半導体層の極性が互いに異なる場合)と図1Bに示した並列(大容量)構造(すなわち、n電極12またはp電極11の上下の半導体層の極性が互いに等しい場合)とを極めて容易に作り分けることができる。さらに、多重直列(高電圧)構造は、人体など環境温度よりは温度が高いものの相対的には温度の高くない物体からの黒体輻射を光電変換する際に使いやすい電圧にすることができるという点で、極めて有効となる。
次に、この発明の第2の実施形態による太陽電池について説明する。第1の実施形態による太陽電池が単一のバンドギャップを利用するものであるのに対し、この太陽電池では複数のバンドギャップを利用する。
この太陽電池の平面形状は図2に示す太陽電池と同様である。図4にこの太陽電池の詳細構造を模式的に示す。図4において、p電極11とn電極12とが背中合わせになる部位には樹脂などの各種の絶縁体からなるテープ41が設けられており、このテープ41によりp電極11とn電極12とが互いに電気的に絶縁されている。この場合、n電極12は全面電極であり、n型半導体層14とオーミック接触しているのに対し、p電極11は円板の厚さ(W)方向に互いに分離された細長いn個の微小p電極11−1〜11−nからなる。これらの微小p電極11−1〜11−nの幅はそれぞれW1 、W2 、…、Wn であり、これらは互いに同一であっても異なっていてもよい。符号42は芯材を示す。
p型半導体層13およびn型半導体層14のバンドギャップEg は、光入射面から円板の厚さ方向にn段階(n≧2)に段階的に減少しており、光入射面側から順にEg1、Eg2、…、Egn(Eg1>Eg2>…>Egn)となっている。p型半導体層13およびn型半導体層14のうちのバンドギャップEg がEgk(1≦k≦n)の領域をEgk領域と呼ぶ。このEgk領域のp型半導体層13と微小p側電極11−kとがオーミック接触している。これらのEgk領域は一体になっていても互いに分離されていてもよい。微小p電極11−kとn電極12との間にEgk領域が挟まれた構造が微小太陽電池を構成し、n電極12を共通電極としたこれらのn個の微小太陽電池によりこの太陽電池が構成されている。
gkは次のように設定することができる。例えば、AM1.5太陽光スペクトルの全波長範囲またはその主要な波長範囲(入射エネルギーが高い部分を含む範囲)において、波長をn個の区間に分ける。そして、これらの区間に短波長側(高エネルギー側)から順に1、2、…、nというように番号を付け、k番目の区間の最小光子エネルギーに等しくEgkを選ぶ。こうすることで、k番目の区間の光子エネルギーを有する光子がEgk領域に入射すると電子−正孔対が発生し、光電変換が行われる。また、この場合、このk番目の区間の光子エネルギーを有する光子が各Egk領域に到達して十分に吸収されるように、光入射面からこのEgk領域までの深さを選ぶ。これによって、この太陽電池の光入射面に入射する太陽光は、まずEg1領域に入射してそのスペクトルのうち光子エネルギーがEg1以上のものが吸収されて光電変換され、続いてEg2領域に入射してそのスペクトルのうち光子エネルギーがEg2以上でEg1より小さいものが吸収されて光電変換され、最終的にEgn領域に入射してそのスペクトルのうち光子エネルギーがEgn以上でEgn-1より小さいものが吸収されて光電変換される。この結果、太陽光スペクトルのほぼ全範囲あるいは主要な波長範囲の光を光電変換に使用することができる。
gkの理想的な設定例について説明する。図15にAM1.5太陽光スペクトルの光子密度nphと光子エネルギーhνとの関係を示す。ここでは、AM1.5太陽光スペクトルの光子エネルギーをエネルギー幅Δの10個の区間に等分するものとする。この場合の理論最大光電変換効率は約70%にもなり、これは例えばEg =1.35eVの従来の太陽電池の理論最高光電変換効率31%の倍以上である。
各Egkの設定は、各Egk領域を構成する半導体の組成を変えることにより行うことができる。具体的には、各Egk領域を別種の半導体により構成する。無機半導体を用いる場合について具体例をいくつか挙げると次のとおりである。n=2の最も簡単な場合には、例えば、Eg1領域をGaAs(Eg =1.43eV)、Eg2領域をSi(Eg =1.11eV)により構成する。また、n=3の場合には、例えば、Eg1領域をGaP(Eg =2.25eV)、Eg2領域をGaAs(Eg =1.43eV)、Eg3領域をSi(Eg =1.11eV)により構成する。また、n=4の場合には、例えば、Eg1領域をGaP(Eg =2.25eV)、Eg2領域をGaAs(Eg =1.43eV)、Eg3領域をSi(Eg =1.11eV)、Eg4領域をGe(Eg =0.76eV)により構成する。また、n=5の場合には、例えば、Eg1領域を直径1.9nm程度のCdSe微粒子(吸収ピーク波長445nm)、Eg2領域を直径4.0nm程度のCdSe微粒子(吸収ピーク波長585nm)、Eg3領域を直径2nm程度のPbSe微粒子(吸収ピーク波長800nm)、Eg4領域を直径4.5nm程度のPbSe微粒子(吸収ピーク波長1100nm)、Eg5領域を直径90nm程度のPbSe微粒子(吸収ピーク波長2300nm)により構成する。さらに、GaInNx As1-x やGaInNx 1-x を用いてxの制御だけでn〜10の場合のEgk領域を構成することも可能である。加えて、Teを含ませると大きなボウイング(bowing)を示すことが知られているII−VI族化合物半導体を用いてEgk領域を構成してもよい。
この太陽電池の製造方法は、基本的には第1の実施形態と同様な製造方法を用いることができる。ただし、この場合、樹脂テープ21を剥離しない。バンドギャップが異なる半導体の各部を形成するには、例えば、半導体微粒子を塗布形成する。この塗布には、各種の方法を用いることができ、具体的には、例えばインクジェットプリンタなどを用いることができ、この方法で例えば100μm以下の幅で半導体ストライプを容易に形成することができる。より狭い幅、例えば幅数μm程度の半導体ストライプを塗布形成する方法としては、次のような方法がある。
図5A〜Dはこの半導体ストライプの塗布形成に用いる塗布装置、特にノズル部を模式的に示し、図5Aは上面図、図5Bは下面図、図5Cは図5AのC−C線に沿っての断面図、図5Dは図5DのD−D線に沿っての断面図である。ここでは、5種類の半導体ストライプを塗布形成する場合について説明するが、これに限定されるものではない。
図4A〜Dに示すように、この塗布装置のノズル43は、上面43aから下面43bに貫通した5個の開口部44〜47を有する。これらの開口部44〜47は矩形の断面形状を有し、先端部(下面43b側の部分)に向かって先すぼまりの形状を有する。これらの開口部44〜47の内部には図示省略した塗布液供給機構により塗布液が供給され、この開口部44〜47の先端から外部に塗布液が吐出されるようになっている。開口部44〜47の先端の矩形の辺の長さa、bは形成しようとする半導体ストライプの幅に応じて決められるが、例えば1〜10μm程度であり、開口部44〜47の間隔cも例えばこれと同程度とすることができる。
一例として、このノズル43を用いてn側電極12上にn型半導体ストライプを形成する方法について説明する。なお、p型半導体ストライプや金属ストライプも同様に形成することができる。
開口部44〜47の内部に例えばそれぞれバンドギャップがEg1、Eg2、Eg3、Eg4、Eg5(Eg1>Eg2>Eg3>Eg4>Eg5)の半導体材料を溶媒に溶かした塗布液を入れる。そして、ノズル43の下面43aをテープ41に近接させ、テープ41を長手方向に送りながら、塗布液に上から圧力を加えることで開口部44〜47の先端から外部に塗布液を吐出する。こうすることで、テープ41上に、バンドギャップがそれぞれEg1、Eg2、Eg3、Eg4、Eg5のn型半導体層14−1、14−2、14−3、14−4、14−5を形成する。例えば、バンドギャップがEg1の材料として直径90nm程度のPbSe微粒子(吸収ピーク波長2300nm)、バンドギャップがEg2の材料として直径4.0nm程度のCdSe微粒子(吸収ピーク波長585nm)、バンドギャップがEg3の材料として直径2nm程度のPbSe微粒子(吸収ピーク波長800nm)、バンドギャップがEg4の材料として直径4.5nm程度のPbSe微粒子(吸収ピーク波長1100nm)、バンドギャップがEg5の材料として直径90nm程度のPbSe微粒子(吸収ピーク波長2300nm)を用いる。
この第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点に加えて、次のような利点を得ることができる。すなわち、例えば従来のアモルファスSi太陽電池では太陽光スペクトルのうち光子エネルギーが1.12eVより小さい波長の光は利用することができないのに対し、この第2の実施形態によれば、Egk領域の設計により、太陽光スペクトルの全部または主要部の光を光電変換に利用することができ、光電変換効率の飛躍的な向上を図ることができる。
次に、この発明の第3の実施形態による太陽電池について説明する。
この太陽電池においては、第1または第2の実施形態による太陽電池における薄膜状のp電極11およびn電極12の代わりに、金属などの導電材料からなるワイヤーを用いる。図8にこの太陽電池の一部の平面図を示す。図8に示すように、この場合、太陽電池の主面に垂直な方向に互いに平行に延びる多数のワイヤー51によりp電極11が形成されており、同じく太陽電池の主面に垂直な方向に互いに平行に延びる多数のワイヤー52によりn電極12が形成されている。
この第3の実施形態によれば、第1または第2の実施形態と同様な利点に加えて、それぞれワイヤー51、52によりp電極11およびn電極12が形成されていることにより、太陽電池に入射する光がこれらのp電極11およびn電極12により吸収される確率が大幅に低減し、入射光を極めて有効に利用することができるという利点を得ることができる。
次に、この発明の第4の実施形態による光電変換素子について説明する。
図9はこの光電変換素子を示す。図9に示すように、この光電変換素子61は、矩形の断面形状を有する繊維状の形状を有するものである。この光電変換素子61の断面の一辺の長さは例えば0.1mm〜1mm程度であり、長さは必要に応じて選ばれる。この光電変換素子61は、例えば、第1または第2の実施形態による製造方法により、第1または第2の実施形態による太陽電池における接合と同様な接合62(詳細構造は省略するが、図9Bに示す断面63は、例えば、図4に示されたテープ状構造のエッジのような構造を持つ)を例えば10〜100周期繰り返し積層したものを形成し、これを長手方向に例えばストライプ状に切断することにより製造することができるが、これに限定されるものではなく、他の方法により製造してもよい。
この繊維状の形状を有する光電変換素子61、すなわち光電変換機能を有する繊維状構造体を用いて織物や布地を作ることができ、これを用いて衣服を作ることができる。一例を図10に示す。図10に示すように、この光電変換機能を有する繊維状構造体78を横糸および縦糸に用いて衣服を作ることができる。符号79はこの繊維状構造体78の断面を示す。人がこの衣服を着た場合、体から外部に輻射される赤外線がこの繊維状構造体78に入射して光電変換が行われることにより、発電を行うことが可能である。人の体温は概ね36℃程度であるから、人の体の表面からは波長約5〜10μmの赤外線が輻射され、そのパワーは50W程度であり、最大で約1.5Wの発電が可能である。
また、この繊維状構造体78よりなる織物あるいは壁紙材料を屋根裏部屋やボイラー横など高温の黒体輻射源の近傍に、この黒体輻射源とできるだけ温度差が大きいように、かつこの黒体輻射源と温度平衡に至らないように、張ることにより、効率よく黒体輻射を電気エネルギーに変換することができる。
次に、この発明の第5の実施形態について説明する。
図11〜図14はこの太陽電池の製造方法を示す。ここでは、バンドギャップがEg1、Eg2、Eg3、Eg4、Eg5、Eg6(Eg1>Eg2>Eg3>Eg4>Eg5>Eg6)の6種類のバルクヘテロジャンクション型有機半導体を用いた太陽電池を製造する場合について説明するが、これに限定されるものではない。
図11Aに示すように、まず、基板71を用意する。
次に、図11Bに示すように、基板71の全面にバンドギャップがEg6の有機半導体層72を塗布形成する。同様にして、図11Cに示すように、バンドギャップがEg5の有機半導体層73、バンドギャップがEg4の有機半導体層74、バンドギャップがEg3の有機半導体層75、バンドギャップがEg2の有機半導体層76およびバンドギャップがEg1の有機半導体層77を順次塗布形成する。
次に、図12Aに示すように、有機半導体層77の上方から、円板11aの一方の主面に多数の針状部11bが立設された構造を有するp電極11をITOなどの透明導電材料により形成したものを矢印で示すように近づけ、最終的に図12Bに示すように、針状部11bを有機半導体層72〜77に突き通すとともに、円板11aを有機半導体層77に密着させる。
次に、図13Aに示すように、基板71を有機半導体層72から剥離する。この状態を図13Bに示す。
次に、図14Aに示すように、有機半導体層72の下方から、円板12aの一方の主面に多数の針状部12bが立設された構造を有するn電極12を金属などの導電材料により形成したものを矢印で示すように近づけ、最終的に図14Bに示すように、針状部12bを有機半導体層72〜77に突き通すとともに、円板12aを有機半導体層72に密着させる。
この第5の実施形態によれば、Egk領域の設計により、太陽光スペクトルの全部または主要部の光を光電変換に利用することができ、光電変換効率の飛躍的な向上を図ることができるとともに、p電極11は透明に構成され、しかもn電極12の針状部12bは第3の実施形態と同様にワイヤー状に形成されていることにより、太陽電池に入射する光がこれらのp電極11およびn電極12により吸収されることがほとんどなく、入射光を極めて有効に利用することができるという利点を得ることができる。また、この太陽電池は上記のように極めて簡単に製造することができる。
次に、この発明の第6の実施形態による太陽電池について説明する。
この第6の実施形態による太陽電池においては、第2の実施形態におけるp型半導体層13とn型半導体層14とからなるpn接合の代わりに、真性半導体層、ノンドープ半導体層またはアンインテンショナリードープト半導体層を互いに仕事関数が異なる2種類の導電材料からなるアノード電極およびカソード電極(第1の電極および第2の電極)で挟んだ接合を用いる。その他のことは第2の実施形態による太陽電池と同様である。
この太陽電池では、図4に示す構造は、アノード電極、カソード電極ともに、全面に形成された単一平面電極、あるいは図8に断面構造を示すようなマルチワイヤー電極を用いることができ、簡単化できる。さらに、出力電圧は上記の2種の導電材料の仕事関数の差で与えられ、間に挟まれる真性半導体層、ノンドープ半導体層またはアンインテンショナリードープト半導体層のバンドギャップによらないので、光の吸収は太陽光の全スペクトル幅に広げつつ、かつ出力電圧は、これらの半導体層のバンドギャップによらず一定ということで極めて使い勝手の良い高効率な太陽電池が簡便かつ低コストで得られる。
以上、この発明の実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態において挙げた数値、材料、形状、配置などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じて、これらと異なる数値、材料、形状、配置などを用いてもよい。必要に応じて、上述の実施形態の二以上を組み合わせてもよい。
また、例えば、図4の構造において2層構造をとり、上方に紫外線を光電変換する半導体層として例えばGaInN層(厚さW1 )を、下方に紫外線より長波長の光を光電変換する半導体層としてアモルファスシリコン層(厚さW2 )を配置することにより、トータルの光電変換効率を高めつつ、かつ同時に光劣化の大きいアモルファスシリコン層を高い信頼性で用いることができる。また、アモルファスシリコンの代わりに、太陽光下での劣化が激しいとされる有機半導体材料を用いる場合についても全く同様に上述の手法を用いることができる。
また、第1、第2、第3、第5または第6の実施形態による太陽電池(より一般的には光電変換素子)を複数敷き詰めて太陽電池システム(光電変換システム)を構成してもよい。これらの太陽電池は直列または並列に接続することができる。太陽電池を六角形の面状に形成することにより、この六角形の形状を有する太陽電池を隙間なく一面に敷き詰めて太陽電池システムを構成することができる。
この発明を説明するための平面図である。 この発明の第1の実施形態による太陽電池を示す平面図および断面図である。 この発明の第1の実施形態による太陽電池の製造方法を説明するための略線図である。 この発明の第2の実施形態による太陽電池を示す斜視図である。 この発明の第2の実施形態による太陽電池の製造方法に用いられる塗布装置のノズルを示す上面図、下面図および断面図である。 この発明の第2の実施形態による太陽電池の製造方法における半導体ストライプの形成方法を説明するための断面図である。 この発明の第2の実施形態による太陽電池の製造方法における半導体ストライプの形成方法を説明するための斜視図である。 この発明の第3の実施形態による太陽電池を示す平面図である。 この発明の第4の実施形態による光電変換素子を示す側面図および斜視図である。 この発明の第4の実施形態による光電変換素子からなる繊維状構造体を用いて作られた衣服を示す略線図である。 この発明の第5の実施形態による太陽電池の製造方法を説明するための斜視図である。 この発明の第5の実施形態による太陽電池の製造方法を説明するための斜視図である。 この発明の第5の実施形態による太陽電池の製造方法を説明するための斜視図である。 この発明の第5の実施形態による太陽電池の製造方法を説明するための斜視図である。 従来の太陽電池を示す断面図である。 光子エネルギーと太陽光の光子密度との関係を示す略線図である。
符号の説明
1、13…p型半導体層、2、14…n型半導体層、3、11…p電極、4、12…n電極、21、22…樹脂テープ、41…テープ、43…ノズル、44〜48…開口部、51、52…ワイヤー、61…太陽電池、71…基板、72〜77…有機半導体層、78…繊維状構造体、79…断面

Claims (29)

  1. 全体として面状の光電変換素子であって、
    上記光電変換素子の主面に垂直に入射する光の進行方向に対して、この光の入射により上記光電変換素子内の光電変換層中に生成されるキャリアの正味の移動方向が垂直であることを特徴とする光電変換素子。
  2. 光電変換素子であって、
    上記光電変換素子に最も高い光電変換効率を与える方向から入射する光について、上記光電変換素子に入射する上記光の進行方向と上記光電変換素子内のpn接合面とが平行であることを特徴とする光電変換素子。
  3. 光電変換素子であって、
    上記光電変換素子に垂直に入射する光の進行方向と上記光電変換素子内のp電極およびn電極とが平行であることを特徴とする光電変換素子。
  4. 全体として面状の光電変換素子であって、
    上記光電変換素子の主面に垂直なpn接合面を有することを特徴とする光電変換素子。
  5. 上記主面に垂直なpn接合面が上記主面に沿った方向に複数、繰り返し配置されたことを特徴とする請求項4記載の光電変換素子。
  6. 全体として面状の光電変換素子であって、
    上記光電変換素子の主面に沿った方向に順次配置された第1の導電型の第1の半導体層および第2の導電型の第2の半導体層により構成された接合を有することを特徴とする光電変換素子。
  7. 上記光電変換素子の上記主面に沿った方向に上記第1の半導体層と接して配置された第1の電極および上記第2の半導体層と接して配置された第2の電極を有することを特徴とする請求項6記載の光電変換素子。
  8. 上記第1の電極、上記第1の半導体層、上記第2の半導体層および上記第2の電極が所定の中心の周りに渦巻き状または同心形状に形成されていることを特徴とする請求項7記載の光電変換素子。
  9. 上記光電変換素子が上記主面に沿った方向に上記接合を複数有することを特徴とする請求項6記載の光電変換素子。
  10. 複数の上記接合が互いに並列または直列に接続されていることを特徴とする請求項9記載の光電変換素子。
  11. 上記第1の電極および上記第2の電極の少なくとも一方が上記主面に垂直な方向に延びるワイヤー状に形成されていることを特徴とする請求項7記載の光電変換素子。
  12. 上記第1の半導体層および上記第2の半導体層が互いに同種の半導体からなり、上記第1の半導体層および上記第2の半導体層の上記主面に垂直な方向の厚さが、上記半導体のバンドギャップエネルギーと等しいエネルギーを有する光の上記半導体中における吸収長以上であることを特徴とする請求項6記載の光電変換素子。
  13. 上記第1の半導体層および上記第2の半導体層は上記光の進行方向に沿って複数の部分に分割され、これらの部分を構成する半導体のバンドギャップは上記光の進行方向に沿って手前から奥側に段階的に減少していることを特徴とする請求項6記載の光電変換素子。
  14. 上記第1の半導体層および上記第2の半導体層は上記光の進行方向に沿って複数の部分に分割され、これらの部分の上記第1の半導体層および上記第2の半導体層は互いに同種の半導体からなり、これらの部分を構成する半導体のバンドギャップは上記光の進行方向に沿って手前から奥側に段階的に減少していることを特徴とする請求項6記載の光電変換素子。
  15. 上記複数の部分のそれぞれの部分の上記光の進行方向の厚さがそのバンドギャップエネルギーと等しいエネルギーを有する光の上記部分における吸収長以上であることを特徴とする請求項14記載の光電変換素子。
  16. 全体として面状の光電変換素子であって、
    上記光電変換素子の主面に沿った方向に順次配置された第1の電極と真性半導体層、ノンドープ半導体層またはアンインテンショナリードープト半導体層と第2の電極とにより構成され、上記第1の電極および上記第2の電極は互いに仕事関数が異なる導電材料からなる接合を有することを特徴とする光電変換素子。
  17. 上記第1の電極と上記真性半導体層、上記ノンドープ半導体層または上記アンインテンショナリードープト半導体層と上記第2の電極とが所定の中心の周りに渦巻き状または同心形状に形成されていることを特徴とする請求項16記載の光電変換素子。
  18. 上記光電変換素子の上記主面に沿った方向に上記接合を複数有することを特徴とする請求項16記載の光電変換素子。
  19. 複数の上記接合が並列または直列に接続されていることを特徴とする請求項18記載の光電変換素子。
  20. 上記第1の電極および上記第2の電極の少なくとも一方が上記主面に垂直な方向に延びるワイヤー状に形成されていることを特徴とする請求項16記載の光電変換素子。
  21. 上記真性半導体層、上記ノンドープ半導体層または上記アンインテンショナリードープト半導体層の上記主面に垂直な方向の厚さが、上記真性半導体層、上記ノンドープ半導体層または上記アンインテンショナリードープト半導体層を構成する半導体のバンドギャップエネルギーと等しいエネルギーを有する光の上記半導体中における吸収長以上であることを特徴とする請求項16記載の光電変換素子。
  22. 上記真性半導体層、上記ノンドープ半導体層または上記アンインテンショナリードープト半導体層は上記光の進行方向に沿って複数の部分に分割され、これらの部分を構成する半導体のバンドギャップは上記光の進行方向に沿って手前から奥側に段階的に減少していることを特徴とする請求項16記載の光電変換素子。
  23. 上記複数の部分の上記真性半導体層、上記ノンドープ半導体層または上記アンインテンショナリードープト半導体層の上記光の進行方向に沿った厚さは、その部分を構成する上記半導体のバンドギャップエネルギーと等しいエネルギーを有する上記光の、その部分を構成する半導体における吸収長以上であることを特徴とする請求項22記載の光電変換素子。
  24. 繊維状構造体であって、その構造の少なくとも一部に請求項1〜23のいずれか一項記載の光電変換素子の構造を有することを特徴とする繊維状構造体。
  25. 繊維状構造体であって、その構造の少なくとも一部に請求項1〜23のいずれか一項記載の光電変換素子の断面構造を有することを特徴とする繊維状構造体。
  26. 請求項25または26記載の繊維状構造体を用いたことを特徴とする織物。
  27. 請求項25または26記載の繊維状構造体を用いたことを特徴とする布地。
  28. 請求項25または26記載の繊維状構造体を用いたことを特徴とする壁紙材料。
  29. 全体として矩形の断面形状を有する繊維状の光電変換素子であって、
    上記光電変換素子の少なくとも一側面に垂直に入射する光の進行方向に対して、この光の入射により上記光電変換素子内の光電変換層中に生成されるキャリアの正味の移動方向が垂直であることを特徴とする光電変換素子。
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