JPH07122706B2 - 光学変調素子 - Google Patents

光学変調素子

Info

Publication number
JPH07122706B2
JPH07122706B2 JP9617286A JP9617286A JPH07122706B2 JP H07122706 B2 JPH07122706 B2 JP H07122706B2 JP 9617286 A JP9617286 A JP 9617286A JP 9617286 A JP9617286 A JP 9617286A JP H07122706 B2 JPH07122706 B2 JP H07122706B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
conductive film
optical modulation
potential
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9617286A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62251726A (ja
Inventor
正彦 江成
光俊 久野
寿 進藤
修三 金子
勉 豊野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP9617286A priority Critical patent/JPH07122706B2/ja
Priority to US07/033,578 priority patent/US4824218A/en
Priority to DE19873711823 priority patent/DE3711823A1/de
Publication of JPS62251726A publication Critical patent/JPS62251726A/ja
Publication of JPH07122706B2 publication Critical patent/JPH07122706B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、表示パネルのための光学変調素子の駆動法に
関し、詳しくは双安定性を有する液晶物質、特に強誘電
性液晶を用いた表示パネル、とくに階調表示に適した液
晶光学素子の駆動法に関する。
〈従来の技術〉 従来のアクテイブマトリクス駆動方式を用いた液晶テレ
ビジヨンパネルでは、薄膜トランジスタ(TFT)を画素
毎のマトリクス配置し、TFTにゲートオンパルスを印加
してソースとドレイン間を導通状態とし、このとき映像
画像信号がソースから印加され、キヤパシタに蓄積さ
れ、この蓄積された画像信号に対応して液晶(例えばツ
イステツド・ネマチツク;TN−液晶)が駆動し、同時に
映像信号の電圧を変調することによって階調表示が行な
われている。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかし、この様なTN液晶を用いたアクテイブマトリクス
駆動方式のテレビジヨンパネルでは、使用するTFTが複
雑な構造を有しているため、構造工程数が多く、高い製
造コストがネツクとなっているうえに、TFTを構成して
いる薄膜半導体(例えば、ポリシリコン,アモルフアス
シリコン)を広い面積に亘って被膜形成することが難し
いなどの問題点がある。
一方、低い製造コストで製造できるものとしてTN液晶を
用いたパツシブマトリツクス駆動方式の表示パネルが知
られているが、この表示パネルでは走査線(N)が増大
するに従って、1画面(1フレーム)を走査する間に1
つの選択点に有効な電界が印加されている時間(デユー
テイー比)が1/Nの割合で減少し、このためクロストー
クが発生し、しかも高コントラストの画像とならないな
どの欠点を有している上、デユーテイー比が低くなると
各画素の階調を電圧変調により制御することが難しくな
るなど、高密度配線数の表示パネル、特に液晶テレビジ
ヨンパネルには適していない。
〈問題点を解決するための手段〉及び〈作用〉 本発明の目的は、前述の欠点を解消したもので、詳しく
は広い面積に亘って高密度画素をもつ表示パネルの駆動
法、とくに階調表示に適した光学変調素子の駆動方式を
提供することにある。
すなわち本発明は対向する一対の導電膜間に光学変調物
質が配された画素を行列状に複数配列し、行毎に複数の
画素を共通に接続した第1の電極群と、列毎に複数の画
素を共通に接続した第2の電極群と、を備えた光学変調
素子において、前記第1の電極は前記導電膜とそれより
低抵抗の電送ラインとを有し、隣接する2つの電送ライ
ンへの異なる電圧の印加によって前記画素を構成する前
記一対の導電膜間に電位差勾配が生じるように、前記光
学変調素子を駆動する駆動手段を備え、前記駆動手段は
前記光学変調素子の両端部に駆動回路を有しており、該
駆動回路は、該隣接する2つの電送ラインのうち一方に
は該電送ラインの一端から、他方には該電送ラインの他
端から、それぞれ電圧を印加する回路であることを特徴
とする光学変調素子である。
本発明によれば、電送ラインに沿った電位の変動を防止
し、電位差勾配法に基づく階調表示が正確に行える。
〈実施例〉 以下、本発明を図面に従って説明する。本発明の駆動法
で用いる光学変調物質としては、加えられる電界に応じ
て第1の光学的安定状態(例えば明状態を形成するもの
とする)と第2の光学的安定状態(例えば暗状態を形成
するものとする)を有する、すなわち電界に対する少な
くとも2つの安定状態を有する物質、特にこのような性
質を有する液晶が用いられる。
本発明の駆動法で用いる事ができる双安定性を有する液
晶としては、強誘電性を有するカイラルスメクチツク液
晶が最も好ましく、その内カイラルスメクチツクC相
(SmC*)、H相(SmH*)、I相(SmI*)、F相(SmF
*)やG相(SmG*)の液晶が適している。この強誘電
性液晶については、“ル・ジユルナール・ド・フイジイ
ク・レツトル”(“LE JOURNAL DE PHYSIQUE LETTRE")
第36巻(L-69)1975年の「フエロエレクトリツク・リキ
ツド・クリスタルス」(「Ferroelectric Liquid Cryst
als」);“アプライド・フイジイツクス・レターズ”
(“Applied Physics Letters")第36巻,第11号,1980
年の「サブミクロ・セカンド・バイステイブル・エレク
トロオプテイツク・スイツチング・イン・リキツド・ク
リスタルス」(「Submicro Second Bistable Electroop
tic Switchng in Liquid Crystels」);“固体物理16
(141)1981「液晶」等に記載されており、本発明では
これらに開示された強誘電性液晶を用いることができ
る。
より具体的には、本発明法に用いられる強誘電性液晶化
合物の例としては、デシロキシベンジリデン−P′−ア
ミノ−2−メチルブチルシンナメート(DOBAMBC)、ヘ
キシルオキシベンジリデン−P′−アミノ−2−クロロ
プロピルシンナメート(HOBACPC)および4−o−(2
−メチル)−ブチルレゾルシリデン−4′−オクチルア
ニリン(MBRA8)等が挙げられる。
これらの材料を用いて、素子を構成する場合、液晶化合
物が、SmC*、SmH*、SmI*、SmF*、SmG*となるよう
な温度状態に保持する為、必要に応じて素子をヒーター
が埋め込まれた銅ブロツク等により支持することができ
る。
第1図は、強誘電性液晶セルの例を模式的に描いたもの
である。11と11′は、In2O3,SnO2やITO(インジウム−
テイン−オキサイド)等の透明電極がコートされた基板
(ガラス板)であり、その間に液晶分子層12がガラス面
に垂直になるよう配向したSmC*相の液晶が封入されて
いる。太線で示した線13が液晶分子を表わしており、こ
の液晶分子13は、その分子に直交した方向に双極子モー
メント(P⊥)14を有している。基板11と11′上の電極
間に一定の閾値以上の電圧を印加すると、液晶分子13の
らせん構造がほどけ、双極子モーメント(P⊥)14はす
べて電界方向に向くよう、液晶分子13の配向方向を変え
ることができる。液晶分子13は細長い形状を有してお
り、その長軸方向と短軸方向で屈折率異方性を示し、し
たがって例えばガラス面の上下に互いにクロスニコルの
位置関係に配置した偏光子を置けば、電圧印加極性によ
って光学特性が変わる液晶光学変調素子となることは、
容易に理解される。さらに液晶セルの厚さを充分に薄く
した場合(例えば1μ)には、第2図に示すように電界
を印加していない状態でも液晶分子のらせん構造はほど
け(非らせん構造)、その双極子モーメントP又はP′
は上向き(24)または下向き(24′)のどちらかの配向
状態をとる。このようなセルに第2図に示す如く一定の
閾値以上の極性の異る電界EまたはE′を付与すると、
双極子モーメント電界EまたはE′の電界ベクトルに対
応して上向き24または下向き24′と向きを変え、それに
応じて液晶分子は第1の安定状態23(明状態)か、ある
いは第2の安定状態23′(暗状態)の何れか一方に配向
する。
この様な強誘電性液晶を光学変調素子として用いる利点
を2つあげる。第1に応答速度が極めて速いこと、第2
に液晶分子の配向が双安定性を有することである。第2
の点を例えば第2図によって説明すると、電界Eを印加
すると液晶分子は第1の安定状態23に配向するが、この
状態は電界を切ってもこの第1の安定状態23が維持さ
れ、又、逆向きの電界E′を印加すると、液晶分子は第
2の安定状態23′に配向してその分子の向きを変える
が、やはり電界を切ってもこの状態に保ち、それぞれの
安定状態でメモリー機能を有している。このような応答
速度の速さと、双安定性が有効に実現されるには、セル
としては出来るだけ薄い方が好ましく、一般的には0.5
μ〜20μ、特に1μ〜5μが適している。この種の強誘
電性液晶を用いたマトリクス電極構造を有する液晶−電
気光学装置は、例えばクラークとラガバルにより、米国
特許第4,367,924号明細書で提案されている。
次に、本発明で用いる液晶光学素子の詳細を第3図を参
照して説明する。
第3図中の31は、一方の基板である。32は表示導電膜で
あり31の基板上に積層されている。33は、低抵抗の金属
フイルムからなる電送電極であり、表示導電膜32上に等
間隔に平行に並んで積層されている。また基板31に対し
て図示されていない他方の基板が対向しており、該他方
の基板上の図中画素Aの領域に対応する領域には対向導
電膜(対向電極;ストライプ形状の電極)34が配置され
ている。表示用導電膜32と対向電極34との間には、前述
した光学的変調物質がサンドイツチされている。
前記により構成される液晶光学素子では、電送電極33に
印加された信号電圧により表示用導電膜32の面内に電位
勾配を付与することによって対向電極34との間の電界に
電位差勾配を生じさせる。この際、電送電極33aと33cを
基準電位点VE(例えば0ボルト)に接続し、電送電極33
bに所定の信号電圧Vaを印加すると、第5図(a)の如
く電送電極間33aと33bあるいは33bと33cの導電膜32の面
内の長さ方向l1とl2にVaの電位勾配を付与することがで
きる。この時、強誘電性液晶の反転閾値電圧VthをVaと
した時、対向電極34に−Vbを印加すると、第5図(b)
に示す様に導電膜32の面内の長さ方向m1とm2に対応する
強誘電性液晶に反転閾値電圧Vth以上の電位差Va+Vbが
印加されることになり、かかるm1とm2に対応した領域が
例えば明状態から暗状態に反転することができる。従っ
て、本発明では画素毎に階調に応じた値でVbを印加する
ことによって階調性を表現することができる。この際、
対向電極34に印加する電圧信号−Vbを階調情報に応じて
その電圧値(波高値)を変調してもよく、又は階調情報
に応じてそのパルス幅を変調してもよく若しくはそのパ
ルス数を変調することによって階調性を制御することが
できる。
又、本発明では前述の階調信号を印加するに先立って、
画素を明状態か暗状態のうち何れか一方の状態にする消
去ステツプを経てから、その状態を反転させる反転電圧
が階調に応じて制御されて強誘電性液晶に印加される様
にしておくことが必要である。
さらに、本発明の好ましい具体例を挙げて説明する。
第3図においてガラス基板31上にスパツタリング法によ
って約200Åの厚さの透明導電膜であるSnO2膜を形成し
表示用導電膜32とした。このSnO2膜のシート抵抗105Ω
/□であった。次いで、1000Å厚でAlを前述のSnO2膜上
に真空蒸着し、再びパターニングすることにより第3図
の如く電送電極33を複数本形成した。本例では電送電極
33の間隔を230μとした、この電送電極33のシート抵抗
は約0.4Ω/□であり、その幅を約20μとした。一方、
対向基板には領域Aをカバーするような、ITO膜を対向
電極34として設けた。この対向電極34となるITO膜のシ
ート抵抗は約20Ω/□であった。
このようにして作製された2つの基板のそれぞれの表面
に液晶配向膜として約500Åのポリビニルアルコール層
を形成し、ラビング処理を施した。
次に、2つの基板を対向させ、間隙が約1μとなるよう
調節し、強誘電性液晶(p−n−オクチルオキシ安息香
酸−P′−(2−メチルブチルオキシ)フエニルエステ
ルとp−η−ノニルオキシ安息香酸−P′−(2−メチ
ルブチルオキシ)フエニルエステルを主成分とした液晶
組成物)を注入した。表示用導電膜32と対向電極34が重
なる部分画素Aの形状は、230μ×230μであって、液晶
注入後の静電容量は約3PFであった。但し、画素Aの幅
とした。
このようにして形成した液晶セルの両側に、偏光板をク
ロスニコルにして配設し、光学特性を観測した。
第4図は電気信号の印加方法を模式的に示したものであ
り、第6図及び第7図は電気信号である。第6図は、第
4図の駆動回路43で発生するシグナル(a)の波形を、
第7図(a)〜(e)は第4図の駆動回路44で発生する
シグナル(b)の波形を表わしている。
さて、シグナル(a)として、−12Vの200μsecパルス
を又はシグナル(b)として、8Vの200μsecパルスをあ
らかじめ同期して与える(これを消去パルスと呼ぶ)消
去ステツプを設ける。すると、液晶は第1の安定状態に
スイツチングされ、画素A全体が明状態となる(このよ
うにクロス偏光板を配置した)。この状態より、第7図
(a)〜(e)に示されるような種々のパルスをシグナ
ル(b)として電送電極33に駆動回路43からのパルスと
同期させて印加したときの画素Aの光学的状態を第8図
に示す。この際、駆動回路43からのパルスは第6図のパ
ルスと同一のものでもよい。
パルス印加電圧−2V(第7図(a)に対応)と−5V(第
7図(b)に対応)では全く明状態81からの変化は生じ
ない(第8図(a)に対応)が、パルス印加電圧−8V
(第7図(c)に対応)では電送電極33の近傍の液晶は
暗状態82へスイツチングする(第8図(b)に対応)。
さらに、印加電圧を−14V(第7図(d)に対応)と長
くした場合には、暗状態82の領域は図示の如く広くなり
(第8図(c)に対応)、印加電圧20V(第7図(e)
に対応)で画素A全体が暗状態82にスイツチングされる
(第8図(d)に対応)。このようにして、階調性のあ
る画像を形成することができる。
又、第10図(a)〜(e)に示されるような種々のパル
ス幅の異なるシグナル(b)と第9図に示されるよう
な、三角波であるシグナル(a)を同期して与えたとき
でも、前記に第8図に図示した光学的状態変化を示すこ
とができる。この際、第9図に示すパルスを電送電極に
印加し、このパルスと同期して第10図(a)〜(e)に
示すパルスを階調に応じて対向電極34に印加することに
よって階調性を表現することができる。
尚、第4図中、41は強誘電性液晶、好ましくは双安定状
態下のカイラルスメクチツク液晶、42は対向基板を表わ
している。
又、本発明では前述の例で使用したアルミニウム(Al)
の電送電極33の他に銀、銅、金、クロムなどの金属を電
送電極33として使用することができ、好ましくはそのシ
ート抵抗を102Ω/□以下とすることができる。又、電
位勾配が付与される導電膜32としては10KΩ/□〜10MΩ
/□のシート抵抗をもつ透明導電膜を用いることができ
る。かかるシート抵抗は、透明導電膜の膜厚を調節する
ことによって適当な値に設計することができる。
第11図は、本発明による階調表現方式をマトリクス駆動
に適用した際の具体例を表わしている。
第11図に示す表示パネルは、ガラス基板31の上にストラ
イプ状導電膜111(111a,111b,111c)が複数配列され、
さらにそれぞれのストライプ状導電膜111の長手方向に
おける両端部には低抵抗の電送電極ライン112(112a,11
2b,112c)と113(113a,113b,113c)が配線されている。
基板31と対向する対向基板(図示せず)に設けたストラ
イプ状の導電膜からなるストライプ状対向電極114(114
a,114b)が配置され、前述のストライプ状導電膜111と
対向電極114との間に強誘電性液晶が配置される。
第12図は第11図に示した表示パネルの電気的等価回路を
示したもので、121はストライプ状導電膜111の抵抗で、
122と123はストライプ状導電膜111の長手方向における
両端部に電気的に接続させて配線されている電送電極の
抵抗である。尚、それぞれの抵抗は集中しているもので
はなく、一様に分布している。いま、ストライプ状導電
膜111のシート抵抗を106Ω/□、電送電極ライン112と1
13のシート抵抗を0.4Ω/□とする。また、電送電極ラ
イン112と113の巾を10μm、長さを200mm、電送電極112
と113の間隔を250μmとして、端子124を接地し、端子1
25に1Vを印加し、端子126と127を開放にした。
第13図は、その時の電位分布を示している。第13図
(a)の曲線131は、電送電極ライン112の長手方向(端
子124と126の間)における電位分布を示した電位曲線で
ある。又、第13図(b)の曲線132は、電送電極ライン1
13の長手方向(端子125と127の間)における電位分布を
示した電位曲線である。第13図(c)の曲線133は、電
送電極ライン112と113で挟まれたストライプ状導電膜11
1の短手方向における電位差がストライプ状導電膜111の
長手方向で分布している状態を示した電位差曲線であ
る。第13図(c)から判る様に端子124と125の側でのス
トライプ状導電膜111の短手方向方向における電位差は1
Vとなっているが、その電位差は端子124と125から離れ
ていくに従って減少し、端子126と127の側では、その電
位差はほとんど0Vに近づいている。
ところで、高密度に電送電極ラインを配線することによ
って高密度な電位勾配を形成する表示パネルでは、スト
ライプ状導電膜の抵抗値が電送電極ラインの抵抗値に比
べ無視できないほど小さくなり、ストライプ状導電膜を
流れるリーク電流が増大し、接触端から遠ざかるにつ
れ、第13図(a)に示す様に接地電位は上昇し、同時に
第13図(b)に示す様に印加電位が下降し、この結果第
13図(c)に示す様に電送電極ライン間の電位差が接触
端から遠ざかるに従って減少してしまう。
これを解決するには、例えば(1)電送電極ラインの抵
抗値を下げること、又(2)ストライプ状導電膜の抵抗
値を上げることの2つの方法があるが、(1)の場合で
は、電送電極ラインの巾を太くすることになり、このた
め開口率の低下をまねき、又その厚さを増すと、平面性
が失われ液晶の配向欠陥を誘起する。(2)の場合で
は、導電膜の厚さを減らすことになり、このため抵抗値
むらが増し、またその膜厚が小さすぎると、液晶に充電
するための時間を多く要し、不安定さが増してしまう。
第14図は、本発明の駆動法で用いた素子の等価回路図で
ある。本発明は、第14図に示す様に、電送電極ライン11
2の2端子124と126のうち、端子124を開放とした上で、
端子126を接地し、もう一方の電送電極ライン113の2端
子125と127のうち、端子127を開放とした上で、端子125
を信号印加端子とした。又、前述した点以外は、第12図
に示した例と同一とした。
第15図は、その時の電位分布を示している。第15図
(a)の曲線151は、電送電極ライン112の長手方向(端
子124と126の間)における電位分布を示した電位曲線で
ある。又、第15図(b)の曲線152は、電送電極ライン1
13の長手方向(端子125と127の間)における電位分布を
示した電位曲線である。第15図(c)の153は、電送電
極ライン112と113で挟まれたストライプ状導電膜111の
短手方向における電位差がストライプ状導電膜111の長
手方向で分布している状態を示した電位差曲線である。
このにように電位勾配を与える為に印加した電位点から
の電送方向151aと152aを互いに逆方向とする事によって
第15図(c)に示す如く電位差の急激な変化を抑えるこ
とができる。これに対し、第13図で示した様に、電位点
からの電送方向131aと132aを互いに同一方向とした場合
では、電位差の急激な変化を生じている。
第16図は第3図に示した表示パネルの電気的等価回路を
示したもので、162は表示用導電膜32の抵抗で、163a,16
3b,163c……は、低抵抗の金属フイルムからなる電送電
極ライン33の抵抗である。尚それぞそれの抵抗は集中し
ているものではなく一様に分布している。160a,160b,16
0c……、160a′,160b′,160c′……は、電送電極ライン
の端で160a,160c,160e……は、駆動回路164に接続さ
れ、160b,160d,……は、開放である。また、160b′,160
d′,……は、駆動回路165に接続され160a′,160c′,16
0e′,……は開放である。
いま、駆動回路164の出力S1,S2を接地電位にし、駆動回
路165の出力S1′に1Vを出力する。このとき、電送電極
ライン33bと33a、33bと33cの間にほぼ一様な電位差が生
じる。次に、駆動回路165の出力S1′,S2′を接地電位に
し、駆動回路164の出力S2に1Vを出力する。このとき電
送電極ライン33cと33b、33cと33dの間にほぼ一様な電位
差が生じる。
本実施例の様に電位勾配を与える為に印加した電位点か
らの電送方向を互いに逆方向とし、また、2つの電位、
例えば基準電位点と印加信号電位点からの電送方向を交
互に換える事によって駆動回路の出力段を3ステートに
する必要がなく、開放端は常に高いインピーダンスを保
つことができる。
本実施例では印加電圧を1Vと接地電圧としたが、2つの
電位はいかなる電位であってもかまわない。
又、本発明では、第14図に示す電送電極ラインに接続し
たストライプ状導電膜を複数配列し、前記電送電極ライ
ンの端子125に順次走査信号を印加するとともに、この
ストライプ状導電膜と直交関係にあるストライプ状電極
に情報信号、好ましくは階調に応じたパルス幅、パルス
数又は波高値のパルス信号を走査信号と同期させて印加
することによって一画面の階調表示像を形成することが
できる。この際、本発明ではストライプ状導電膜の長手
方向に少なくとも2本、好ましくは2本又は3本の電送
電極ラインを電気的に接続し、隣り合う電送電極ライン
の電位点からの電送方向は、互いに逆方向となる。
又、第16図で示す表示パネルでは、電送電極ラインと直
交関係にあるストライプ状電極を対向電極として設け、
第1フイールドで駆動回路164から走査線S1,S2,S3,‥‥
に順次走査信号を出力し、かかる走査信号と同期させて
ストライプ状電極に情報信号を印加し、続く第2フイー
ルドで駆動回路165から走査線S1′,S2′,S3′……に順
次走査信号を出力し、かかる走査信号と同期させてスト
ライプ状電極に情報信号を印加することによって、1フ
レーム期間内で一画面の書込みを行なうことができる。
又、本発明では前述の強誘電性液晶の他にツイステツド
ネマチツク液晶、ゲストホスト液晶などを用いることが
できるが、最も好ましくは強誘電性液晶、特に少なくと
も2つの安定状態をもつ強誘電性液晶が適している。
〔発明の効果〕
本発明によれば、表示パネルへの高速書込みが可能であ
る上、、入力信号として電圧値、あるいはパルス幅ある
いはパルス数等によって変調された階調信号を印加する
ことにより、階調表示を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本発明で用いる強誘電性液晶素子
を模式的に示す斜視図である。第3図は本発明で用いる
一方の基板を表わす斜視図である。第4図は、本発明で
用いる液晶光学素子の断面図である。第5図(a)及び
(b)は、本発明で用いる電位勾配を模式的に表わす説
明図である。第6図及び第7図(a)〜(e)は、本発
明で用いるパルス波形を表わす説明図である。第8図
(a)〜(d)は、画素の階調性を表わす模式図であ
る。第9図及び第10図(a)〜(e)は、本発明で用い
る別のパルスの波形を表わす説明図である。第11図は、
本発明で用いる別の液晶光学素子を表わす斜視図であ
る。第12図は、本発明の素子の等価回路図で、第13図
(a)〜(c)はその時の電位分布を示す説明図であ
る。第14図は、本発明の素子で用いた等価回路図で、第
15図(a)〜(c)はその時の電位分布を示す説明図で
ある。第16図は、本発明の別の素子で用いた等価回路図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 修三 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 豊野 勉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−201217(JP,A) 特開 昭52−20851(JP,A) 特開 昭52−122098(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向する一対の導電膜間に光学変調物質が
    配された画素を行列状に複数配列し、行毎に複数の画素
    を共通に接続した第1の電極群と、列毎に複数の画素を
    共通に接続した第2の電極群と、を備えた光学変調素子
    において、 前記第1の電極は前記導電膜とそれより低抵抗の電送ラ
    インとを有し、 隣接する2つの電送ラインへの異なる電圧の印加によっ
    て前記画素を構成する前記一対の導電膜間に電位差勾配
    が生じるように、前記光学変調素子を駆動する駆動手段
    を備え、 前記駆動手段は前記光学変調素子の両端部に駆動回路を
    有しており、 該駆動回路は、該隣接する2つの電送ラインのうち一方
    には該電送ラインの一端から、他方には該電送ラインの
    他端から、それぞれ電圧を印加する回路であることを特
    徴とする光学変調素子。
  2. 【請求項2】前記光学変調物質は強誘電性液晶である特
    許請求の範囲第1項記載の光学変調素子。
JP9617286A 1986-04-09 1986-04-25 光学変調素子 Expired - Fee Related JPH07122706B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9617286A JPH07122706B2 (ja) 1986-04-25 1986-04-25 光学変調素子
US07/033,578 US4824218A (en) 1986-04-09 1987-04-02 Optical modulation apparatus using ferroelectric liquid crystal and low-resistance portions of column electrodes
DE19873711823 DE3711823A1 (de) 1986-04-09 1987-04-08 Lichtmoduliereinrichtung

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9617286A JPH07122706B2 (ja) 1986-04-25 1986-04-25 光学変調素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62251726A JPS62251726A (ja) 1987-11-02
JPH07122706B2 true JPH07122706B2 (ja) 1995-12-25

Family

ID=14157905

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9617286A Expired - Fee Related JPH07122706B2 (ja) 1986-04-09 1986-04-25 光学変調素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07122706B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62251726A (ja) 1987-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4747671A (en) Ferroelectric optical modulation device and driving method therefor wherein electrode has delaying function
US4818078A (en) Ferroelectric liquid crystal optical modulation device and driving method therefor for gray scale display
JPS6261931B2 (ja)
JPS6249604B2 (ja)
JPS6329733A (ja) 光学変調素子の駆動法
JP2805253B2 (ja) 強誘電性液晶装置
JP2542851B2 (ja) 光学変調素子
JPH0414766B2 (ja)
JPH0412458B2 (ja)
JPS6249607B2 (ja)
JPH0799415B2 (ja) 液晶装置
JPH07122706B2 (ja) 光学変調素子
JP2617709B2 (ja) 光学変調素子及びその駆動方法
JP2566149B2 (ja) 光学変調素子
JP2505744B2 (ja) 電極基板及び光学変調素子の製造法
JPH0414767B2 (ja)
JP2614220B2 (ja) ディスプレイ装置
JPH07122708B2 (ja) 光学変調素子
JPH07122709B2 (ja) 光学変調素子
JPH0823636B2 (ja) 光学変調素子の駆動法
JPH07122705B2 (ja) 光学変調素子の駆動法
JPS62150331A (ja) 液晶装置
JPH07122704B2 (ja) 光学変調素子
JPH0769547B2 (ja) 光学変調素子
JPS62231940A (ja) 光学変調素子

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees