JPH07122649A - Cmosトランジスタの製造方法 - Google Patents

Cmosトランジスタの製造方法

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JPH07122649A
JPH07122649A JP5267550A JP26755093A JPH07122649A JP H07122649 A JPH07122649 A JP H07122649A JP 5267550 A JP5267550 A JP 5267550A JP 26755093 A JP26755093 A JP 26755093A JP H07122649 A JPH07122649 A JP H07122649A
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Mizuki Segawa
瑞樹 瀬川
Hiroaki Nakaoka
弘明 中岡
Yoshiaki Kato
義明 加藤
Takashi Nakabayashi
隆 中林
Atsushi Hori
敦 堀
Yoji Masuda
洋司 益田
Ichiro Matsuo
一郎 松尾
Shohei Shinohara
昭平 篠原
Takashi Uehara
隆 上原
Mitsuo Yasuhira
光雄 安平
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゲート電極の空乏化を防ぎつつ、実効チャネ
ル長の減少による短チャネル効果の増大及びパンチスル
ー耐圧の劣化を防止することができ、これにより電気的
特性及び信頼性に優れた微細なCMOSトランジスタを
実現する。 【構成】 まず、半導体基板上にゲート絶縁膜を介して
Nチャネルトランジスタ及びPチャネルトランジスタの
各ゲート電極を形成する。次に、各ゲート電極に第1の
熱処理を行なった後に、Nチャネルトランジスタのゲー
ト電極をマスクとしてNチャネルトランジスタのソース
又はドレインとなるN型高濃度拡散層を形成する。次
に、N型高濃度拡散層に第1の熱処理よりも低温の第2
の熱処理を行なった後に、Pチャネルトランジスタのゲ
ート電極をマスクとしてPチャネルトランジスタのソー
ス又はドレインとなるP型高濃度拡散層を形成する。そ
の後、P型高濃度拡散層に第2の熱処理よりも低温の第
3の熱処理を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高集積度化され且つ高
信頼性を有する微細なCMOSトランジスタの製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、LSIの高集積化に伴ないCMO
Sトランジスタの一層の微細化が要望されている。
【0003】この微細化に伴なって、 トランジスタのチャネル長の短縮化がもたらす短チ
ャネル効果によるトランジスタ特性の劣化 浅いソース及びドレインの形成がもたらす寄生抵抗
及びコンタクト抵抗の増大 ゲート電極の微細化がもたらす電極抵抗の増大 等の問題が顕在化してきている。
【0004】トランジスタの一層の微細化を実現するた
めには上記の課題の解決を図っていかなければならな
い。
【0005】ところで、従来は、ゲート電極並びにN型
及びP型不純物の拡散層に対する熱処理は、ゲート電極
並びにN型及びP型不純物の拡散層等の各構成要素を形
成した後の工程である製造工程の最後の方の工程におい
て、上記各構成要素の活性化と層間絶縁膜の平坦化とを
兼ねる熱処理により行なわれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に、製造工程の最後の方において各構成要素の活性化と
層間絶縁膜の平坦化とを兼ねる熱処理を行なうと、以下
に説明するような問題がある。
【0007】例えば、ゲート電極として多結晶シリコン
層上に高融点金属シリサイド層を堆積したポリサイド構
造を有する典型的なCMOSトランジスタの場合、 図23に示すようにゲート電極に対する熱処理温度
が低ければゲート電極が空乏化するので、ゲート不純物
を活性化するために熱処理温度を比較的高温(例えば9
00℃)にすることが好ましく、また、図24に示すよ
うにゲート電極に対する熱処理温度が低ければゲート電
極のシート抵抗が増大するので、ゲート電極の低抵抗化
のためにやはり比較的高温の熱処理が好ましい。もし、
熱処理温度が低いと、ゲート電極の空乏化が発生したり
及びゲート電極の抵抗が増加したりしてトランジスタ特
性の劣化を招くという問題がある。
【0008】 また、図25に示すように、トランジ
スタの短チャネル効果及びパンチスルー耐圧の劣化を防
止するためには、ソース又はドレインを形成する不純物
拡散層の活性化が十分に行なわれると共にトランジスタ
の実効チャネル長が減少しないような熱処理温度が要求
される。
【0009】 一方、表面チャネル型のPチャネルト
ランジスタ(デュアルゲートトランジスタ)を形成する
ため、Pチャネルトランジスタのゲート電極に例えばボ
ロンのようなP型不純物を導入した場合、P型不純物の
拡散係数が大きいため、熱処理温度が高いと、P型不純
物がゲート酸化膜を突き抜けて基板中に拡散し、しきい
値電圧の変動を引き起こしてしまう。
【0010】上記のように、熱処理温度に対する相反す
る要求を満たすためには、トランジスタの各構成要素に
対して最適の熱処理温度により熱処理を行なうことが極
めて重要になってくる。
【0011】ところで、これまでのゲート長(設計ルー
ル)では、一括した熱処理を行なっても特に問題は起こ
らなかったが、CMOSトランジスタの微細化に伴っ
て、各構成要素に適した熱処理温度と一括の熱処理を行
なう場合の熱処理温度との間のの格差が顕著になってき
た。
【0012】チャネル長がサブミクロン以下の微細なC
MOSトランジスタの電気的特性を向上させ、微細なC
MOSトランジスタの信頼性を向上させるには、 ゲ
ート不純物の不活性化によるゲート電極の空乏化を防止
すること、 実効チャネル長の減少による短チャネル
効果の増大及びパンチスルー耐圧の劣化を防止するこ
と、 P型ゲート電極の不純物のゲート酸化膜の突き
抜けを防止すること、等の課題を解決して行かなければ
ならない。
【0013】今後、設計ルールがハーフミクロン又はク
ォーターミクロンと微細になり、CMOSトランジスタ
の微細化の進展につれ、ますます上記の課題を解決する
必要性が増大してくる。
【0014】上記に鑑み、本発明は、CMOSトランジ
スタが微細化しても、ゲート電極が空乏化したり、短チ
ャネル効果が増大したり、パンチスルー耐圧が劣化した
り、P型ゲート電極の不純物がゲート酸化膜を突き抜け
たりしないようなCMOSトランジスタの製造方法を提
供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、各ゲート電極に対する熱処理、N型高濃
度拡散層に対する熱処理及びP型高濃度拡散層に対する
熱処理を、それぞれの設計ルールに応じて複数回に分け
て行ない、比較的高温の熱処理が求められる構成要素に
対しては高温の熱処理を先に行ない、比較的低温の熱処
理が求められる構成要素については、比較的高温の熱処
理が完了した後に形成すると共に比較的低温の熱処理を
施すものである。
【0016】具体的に請求項1の発明が講じた解決手段
は、CMOSトランジスタの製造方法を、半導体基板上
にゲート絶縁膜を介してNチャネルトランジスタ及びP
チャネルトランジスタの各ゲート電極を形成する工程
と、Nチャネルトランジスタのソース又はドレインとな
るN型高濃度拡散層を形成する工程と、Pチャネルトラ
ンジスタのソース又はドレインとなるP型高濃度拡散層
を形成する工程と、上記各ゲート電極に対する熱処理、
上記N型高濃度拡散層に対する熱処理及び上記P型高濃
度拡散層に対する熱処理のうちの少なくとも2つの熱処
理を互いに独立に行ない且つ後に行なう熱処理を先に行
なう熱処理よりも低い温度で行なう工程とを備えている
構成とするものである。
【0017】請求項2の発明は、シングルドレイン構造
を有する極めて微細なCMOSトランジスタの製造に適
する方法であって、CMOSトランジスタの製造方法
を、半導体基板上にゲート絶縁膜を介してNチャネルト
ランジスタ及びPチャネルトランジスタの各ゲート電極
を形成する工程と、上記各ゲート電極に第1の熱処理を
行なう工程と、上記Nチャネルトランジスタのゲート電
極をマスクとしてNチャネルトランジスタのソース又は
ドレインとなるN型高濃度拡散層を形成する工程と、上
記N型高濃度拡散層に上記第1の熱処理よりも低温の第
2の熱処理を行なう工程と、上記Pチャネルトランジス
タのゲート電極をマスクとしてPチャネルトランジスタ
のソース又はドレインとなるP型高濃度拡散層を形成す
る工程と、上記P型高濃度拡散層に上記第2の熱処理よ
りも低温の第3の熱処理を行なう工程とを備えている構
成とするものである。
【0018】請求項3の発明は、シングルドレイン構造
を有する微細なCMOSトランジスタの製造に適する方
法であって、CMOSトランジスタの製造方法を、半導
体基板上にゲート絶縁膜を介してNチャネルトランジス
タ及びPチャネルトランジスタの各ゲート電極を形成す
る工程と、上記Nチャネルトランジスタのゲート電極を
マスクとしてNチャネルトランジスタのソース又はドレ
インとなるN型高濃度拡散層を形成する工程と、上記各
ゲート電極及びN型高濃度拡散層に第1の熱処理を行な
う工程と、上記Pチャネルトランジスタのゲート電極を
マスクとしてPチャネルトランジスタのソース又はドレ
インとなるP型高濃度拡散層を形成する工程と、上記P
型高濃度拡散層に上記第1の熱処理よりも低温の第2の
熱処理を行なう工程とを備えている構成とするものであ
る。
【0019】請求項4の発明は、Nチャネルトランジス
タ及びPチャネルトランジスタ共にLDD構造を有する
極めて微細なCMOSトランジスタの製造に適する方法
であって、CMOSトランジスタの製造方法を、半導体
基板上にゲート絶縁膜を介してNチャネルトランジスタ
及びPチャネルトランジスタの各ゲート電極を形成する
工程と、上記各ゲート電極に第1の熱処理を行なう工程
と、上記Nチャネルトランジスタのゲート電極をマスク
としてNチャネルトランジスタのソース又はドレインと
なるN型低濃度拡散層を形成する工程と、上記N型低濃
度拡散層に上記第1の熱処理よりも低温の第2の熱処理
を行なう工程と、上記Pチャネルトランジスタのゲート
電極をマスクとしてPチャネルトランジスタのソース又
はドレインとなるP型低濃度拡散層を形成する工程と、
上記各ゲート電極の側面にサイドウオールを形成する工
程と、上記Nチャネルトランジスタのゲート電極及びサ
イドウオールをマスクとしてNチャネルトランジスタの
ソース又はドレインとなるN型高濃度拡散層を形成する
工程と、上記Pチャネルトランジスタのゲート電極及び
サイドウオールをマスクとしてPチャネルトランジスタ
のソース又はドレインとなるP型高濃度拡散層を形成す
る工程と、上記P型低濃度拡散層、上記N型高濃度拡散
層及び上記P型高濃度拡散層に上記第2の熱処理よりも
低温の第3の熱処理を行なう工程とを備えている構成と
するものである。
【0020】請求項5の発明は、Nチャネルトランジス
タ及びPチャネルトランジスタ共にLDD構造を有する
微細なCMOSトランジスタの製造に適する方法であっ
て、CMOSトランジスタの製造方法を、半導体基板上
にゲート絶縁膜を介してNチャネルトランジスタ及びP
チャネルトランジスタの各ゲート電極を形成する工程
と、上記Nチャネルトランジスタのゲート電極をマスク
としてNチャネルトランジスタのソース又はドレインと
なるN型低濃度拡散層を形成する工程と、上記各ゲート
電極及び上記N型低濃度拡散層に第1の熱処理を行なう
工程と、上記Pチャネルトランジスタのゲート電極をマ
スクとしてPチャネルトランジスタのソース又はドレイ
ンとなるP型低濃度拡散層を形成する工程と、上記Nチ
ャネルトランジスタ及びPチャネルトランジスタの各ゲ
ート電極の側面にサイドウオールを形成する工程と、上
記Nチャネルトランジスタのゲート電極及びサイドウオ
ールをマスクとしてNチャネルトランジスタのソース又
はドレインとなるN型高濃度拡散層を形成する工程と、
上記Pチャネルトランジスタのゲート電極及びサイドウ
オールをマスクとしてPチャネルトランジスタのソース
又はドレインとなるP型高濃度拡散層を形成する工程
と、上記P型低濃度拡散層、上記N型高濃度拡散層及び
上記P型高濃度拡散層に上記第1の熱処理よりも低温の
第2の熱処理を行なう工程とを備えている構成とするも
のである。
【0021】請求項6の発明は、Nチャネルトランジス
タがLDD構造を有し、Pチャネルトランジスタがシン
グルドレイン構造を有する極めて微細なCMOSトラン
ジスタの製造に適する方法であって、CMOSトランジ
スタの製造方法を、半導体基板上にゲート絶縁膜を介し
てNチャネルトランジスタ及びPチャネルトランジスタ
の各ゲート電極を形成する工程と、上記各ゲート電極に
第1の熱処理を行なう工程と、上記Nチャネルトランジ
スタのゲート電極をマスクとしてNチャネルトランジス
タのソース又はドレインとなるN型低濃度拡散層を形成
する工程と、上記N型低濃度拡散層に上記第1の熱処理
よりも低温の第2の熱処理を行なう工程と、上記Pチャ
ネルトランジスタのゲート電極をマスクとしてPチャネ
ルトランジスタのソース又はドレインとなるP型高濃度
拡散層を形成する工程と、上記Nチャネルトランジスタ
のゲート電極の側面にサイドウオールを形成する工程
と、上記Nチャネルトランジスタのゲート電極及びサイ
ドウオールをマスクとしてNチャネルトランジスタのソ
ース又はドレインとなるN型高濃度拡散層を形成する工
程と、上記N型高濃度拡散層及び上記P型高濃度拡散層
に上記第2の熱処理よりも低温の第3の熱処理を行なう
工程とを備えている構成とするものである。
【0022】請求項7の発明は、Nチャネルトランジス
タがLDD構造を有し、Pチャネルトランジスタがシン
グルドレイン構造を有する微細なCMOSトランジスタ
の製造に適する方法であって、CMOSトランジスタの
製造方法を、半導体基板上にゲート絶縁膜を介してNチ
ャネルトランジスタ及びPチャネルトランジスタの各ゲ
ート電極を形成する工程と、上記Nチャネルトランジス
タのゲート電極をマスクとしてNチャネルトランジスタ
のソース又はドレインとなるN型低濃度拡散層を形成す
る工程と、上記各ゲート電極及び上記N型低濃度拡散層
に第1の熱処理を行なう工程と、上記Pチャネルトラン
ジスタのゲート電極をマスクとしてPチャネルトランジ
スタのソース又はドレインとなるP型高濃度拡散層を形
成する工程と、上記Nチャネルトランジスタのゲート電
極の側面にサイドウオールを形成する工程と、上記Nチ
ャネルトランジスタのゲート電極及びサイドウオールを
マスクとしてNチャネルトランジスタのソース又はドレ
インとなるN型高濃度拡散層を形成する工程と、上記P
型高濃度拡散層及び上記N型高濃度拡散層に上記第1の
熱処理よりも低温の第2の熱処理を行なう工程とを備え
ている構成とするものである。
【0023】請求項8の発明は、ポリサイドゲート電極
を有するCMOSトランジスタの製造方法であって、請
求項1〜7の構成に、上記各ゲート電極は、N型又はP
型の不純物が導入された多結晶シリコンと該多結晶シリ
コンの上に積層された高融点金属のシリサイドとからな
る積層構造を有しているという構成を付加するものであ
る。
【0024】請求項9の発明は、ポリシリコンゲート電
極を有するCMOSトランジスタの製造方法であって、
請求項1〜7の構成に、上記Nチャネルトランジスタの
ゲート電極にN型不純物を導入する工程と、上記Pチャ
ネルトランジスタのゲート電極にP型不純物を導入する
工程とをさらに備えているという構成を付加するもので
ある。
【0025】請求項10の発明は、ポリサイドゲート電
極を有し、Nチャネルトランジスタ及びPチャネルトラ
ンジスタ共にLDD構造を有する微細なCMOSトラン
ジスタの製造に適する方法であって、CMOSトランジ
スタの製造方法を、半導体基板上にゲート絶縁膜を介し
て多結晶シリコン層を堆積した後に上記多結晶シリコン
層上に高融点金属シリサイド層を堆積する工程と、上記
高融点金属シリサイド層上に第1の絶縁膜を堆積した後
に上記高融点シリサイド層及び第1の絶縁膜に対してド
ライエッチングを行なうことによってNチャネルトラン
ジスタ及びPチャネルトランジスタの各ゲート電極を形
成する工程と、上記各ゲート電極の上面及び各側面に第
2の絶縁膜を堆積する工程と、上記Nチャネルトランジ
スタのゲート電極をマスクとしてNチャネルトランジス
タのソース又はドレインとなるN型低濃度拡散層を形成
する工程と、上記各ゲート電極及び上記N型低濃度拡散
層に第1の熱処理を行なう工程と、上記Pチャネルトラ
ンジスタのゲート電極をマスクとして上記Pチャネルト
ランジスタのソース又はドレインとなるP型低濃度拡散
層を形成する工程と、上記各ゲート電極の各側面にサイ
ドウォールを形成する工程と、上記Nチャネルトランジ
スタのゲート電極及びサイドウォールをマスクとしてN
チャネルトランジスタのソース又はドレインとなるN型
高濃度拡散層を形成する工程と、上記Pチャネルトラン
ジスタのゲート電極及びサイドウォールをマスクとして
Pチャネルトランジスタのソース又はドレインとなるP
型高濃度拡散層を形成する工程と、上記P型低濃度拡散
層、上記N型高濃度拡散層及び上記P型高濃度拡散層に
上記第1の熱処理よりも低温の第2の熱処理を行なう工
程とを備えている構成とするものである。
【0026】請求項11の発明は、ポリサイドゲート電
極を有し、NチャネルトランジスタがLDD構造を有し
且つPチャネルトランジスタがシングルドレイン構造を
有する微細なCMOSトランジスタの製造に適する方法
であって、CMOSトランジスタの製造方法を、半導体
基板上にゲート絶縁膜を介して多結晶シリコン層を堆積
した後に上記多結晶シリコン層上に高融点金属シリサイ
ド層を堆積する工程と、上記高融点金属シリサイド層上
に第1の絶縁膜を堆積した後に上記高融点金属シリサイ
ド層及び第1の絶縁膜に対してドライエッチングを行な
うことによってNチャネルトランジスタ及びPチャネル
トランジスタの各ゲート電極を形成する工程と、上記各
ゲート電極の上面及び各側面に第2の絶縁膜を堆積する
工程と、上記Nチャネルトランジスタのゲート電極をマ
スクとしてNチャネルトランジスタのソース又はドレイ
ンとなるN型低濃度拡散層を形成する工程と、上記各ゲ
ート電極及び上記N型低濃度拡散層に第1の熱処理を行
なう工程と、上記各ゲート電極の各側面にサイドウォー
ルを形成する工程と、上記Nチャネルトランジスタのゲ
ート電極及びサイドウォールをマスクとしてNチャネル
トランジスタのソース又はドレインとなるN型高濃度拡
散層を形成する工程と、上記Pチャネルトランジスタの
ゲート電極及びサイドウォールをマスクとしてPチャネ
ルトランジスタのソース又はドレインとなるP型高濃度
拡散層を形成する工程と、上記N型高濃度拡散層及び上
記P型高濃度拡散層に上記第1の熱処理よりも低温の第
2の熱処理を行なう工程とを備えている構成とするもの
である。
【0027】請求項12の発明は、デュアルゲート電極
を有するシングルドレイン構造のCMOSトランジスタ
の製造に適する方法であって、CMOSトランジスタの
製造方法を、半導体基板上にゲート絶縁膜を介してNチ
ャネルトランジスタ及びPチャネルトランジスタの各ゲ
ート電極を形成する工程と、上記Nチャネルトランジス
タのゲート電極にN型高濃度不純物を導入してN型ゲー
ト電極を形成すると共に上記Nチャネルトランジスタの
ゲート電極をマスクとしてNチャネルトランジスタのソ
ース又はドレインとなる領域にN型高濃度不純物を導入
してN型高濃度拡散層を形成する工程と、上記N型ゲー
ト電極及びN型高濃度拡散層に第1の熱処理を行なう工
程と、Pチャネルトランジスタのゲート電極にP型高濃
度不純物を導入してP型ゲート電極を形成すると共に上
記Pチャネルトランジスタのゲート電極をマスクとして
Pチャネルトランジスタのソース又はドレインとなる領
域にP型高濃度不純物を導入してP型高濃度拡散層を形
成する工程と、上記P型ゲート電極及びP型高濃度拡散
層に上記第1の熱処理よりも低温の第2の熱処理を行な
う工程とを備えている構成とするものである。
【0028】請求項13の発明は、デュアルゲート電極
を有するLDD構造のCMOSトランジスタの製造に適
する方法であって、CMOSトランジスタの製造方法
を、半導体基板上にゲート絶縁膜を介してNチャネルト
ランジスタ及びPチャネルトランジスタの各ゲート電極
を形成する工程と、上記Nチャネルトランジスタのゲー
ト電極をマスクとしてNチャネルトランジスタのソース
又はドレインとなるN型低濃度拡散層を形成する工程
と、上記N型低濃度拡散層に第1の熱処理を行なう工程
と、上記Pチャネルトランジスタのゲート電極をマスク
としてPチャネルトランジスタのソース又はドレインと
なるP型低濃度拡散層を形成する工程と、上記各ゲート
電極の側面にサイドウオールを形成する工程と、上記N
チャネルトランジスタのゲート電極にN型高濃度不純物
を導入してN型ゲート電極を形成すると共に上記Nチャ
ネルトランジスタのゲート電極及びサイドウオールをマ
スクとしてNチャネルトランジスタのソース又はドレイ
ンとなる領域にN型高濃度不純物を導入してN型高濃度
拡散層を形成する工程と、上記P型低濃度拡散層、上記
N型ゲート電極及びN型高濃度拡散層に上記第1の熱処
理温度よりも低温の第2の熱処理を行なう工程と、上記
Pチャネルトランジスタのゲート電極にP型高濃度不純
物を導入してP型ゲート電極を形成すると共に上記Pチ
ャネルトランジスタのゲート電極及びサイドウオールを
マスクとしてPチャネルトランジスタのソース又はドレ
インとなる領域にP型高濃度不純物を導入してP型高濃
度拡散層を形成する工程と、上記P型ゲート電極及びP
型高濃度拡散層に上記第2の熱処理よりも低温の第3の
熱処理を行なう工程とを備えている構成とするものであ
る。
【0029】
【作用】請求項1の構成により、各ゲート電極に対する
熱処理、N型高濃度拡散層に対する熱処理及びP型高濃
度拡散層に対する熱処理のうちの少なくとも2つの熱処
理を互いに独立に行なうため、各ゲート電極に対する最
適な熱処理温度、N型高濃度拡散層に対する最適な熱処
理温度、及びP型高濃度拡散層に対する最適な熱処理温
度を設定することができるので、ゲート不純物の不活性
化に伴なうゲート電極の空乏化、実効チャネル長の現象
による短チャネル効果の増大及びパンチスルー耐圧の劣
化、並びにP型不純物のゲート酸化膜の突き抜けをそれ
ぞれ防止することができる。
【0030】また、後に行なう熱処理を先に行なう熱処
理よりも低い温度で行なうため、低い熱処理温度が求め
られる構成要素に対して低い熱処理を施した後に高温の
熱処理が施される事態を避けることができる。
【0031】請求項2の構成により、活性化のために比
較的高温の熱処理温度が求められる各ゲート電極には比
較的高温の熱処理が行なわれるのでゲート電極の空乏化
を防止できる。
【0032】N型高濃度拡散層に対してはゲート電極よ
りも低温の熱処理が行なわれるのでNチャネルトランジ
スタのソース・ドレイン間のパンチスルー耐圧の劣化を
防止できる。また、N型高濃度拡散層に対しては、P型
高濃度拡散層よりも高温の熱処理が行なわれるので、N
型不純物の拡散係数が比較的小さいにも拘らずN型高濃
度拡散層の活性化を図ることができる。
【0033】P型高濃度拡散層に対してはN型高濃度拡
散層に対するよりも低温の熱処理が行なわれるので、P
型不純物の拡散係数が大きいにも拘らずPチャネルトラ
ンジスタのソース・ドレイン間のパンチスルー耐圧の劣
化を防止できる。
【0034】請求項3の構成により、活性化のために比
較的高温の熱処理温度が求められる各ゲート電極及びN
型高濃度拡散層に対しては、比較的高温の熱処理が行な
われるので、ゲート電極の空乏化の防止及びN型高濃度
拡散層の活性化を図ることができる。
【0035】P型高濃度拡散層に対しては比較的低温の
熱処理が行なわれるので、P型不純物の拡散係数が大き
いにも拘らずPチャネルトランジスタのソース・ドレイ
ン間のパンチスルー耐圧の劣化を防止できる。
【0036】請求項4の構成により、活性化のために比
較的高温の熱処理温度が求められる各ゲート電極には比
較的高温の熱処理が行なわれるのでゲート電極の空乏化
を防止できる。
【0037】N型低濃度拡散層に対しては、P型低濃度
拡散層、N型高濃度拡散層及びP型高濃度拡散層よりも
高温の熱処理が行なわれるため、N型低濃度拡散層の不
純物が活性化されるのでNチャネルトランジスタのチャ
ネル抵抗が低減する。
【0038】P型低濃度拡散層、N型高濃度拡散層及び
P型高濃度拡散層に対しては、N型低濃度拡散層に対す
るよりも低温の熱処理が行なわれるので、Nチャネルト
ランジスタ及びPチャネルトランジスタのソース・ドレ
イン間のパンチスルー耐圧の劣化を防止しつつ不純物拡
散層の活性化を図ることができる。
【0039】請求項5の構成により、活性化のために比
較的高温の熱処理が求められる各ゲート電極及びN型低
濃度拡散層には比較的高温の熱処理が行なわれるため、
ゲート電極の空乏化を防止できると共に、N型低濃度拡
散層の不純物が活性化されるのでNチャネルトランジス
タのチャネル抵抗が低減する。
【0040】P型低濃度拡散層、N型高濃度拡散層及び
P型高濃度拡散層に対しては、N型低濃度拡散層に対す
るよりも低温の熱処理が行なわれるので、Nチャネルト
ランジスタ及びPチャネルトランジスタのソース・ドレ
イン間のパンチスルー耐圧の劣化を防止しつつ不純物拡
散層の活性化を図ることができる。
【0041】請求項6の構成により、活性化のために比
較的高温の熱処理温度が求められる各ゲート電極には比
較的高温の熱処理が行なわれるのでゲート電極の空乏化
を防止できる。
【0042】N型低濃度拡散層には第3の熱処理よりも
高い熱処理温度の第2の熱処理が施されN型低濃度拡散
層の不純物が活性化されるので、Nチャネルトランジス
タのチャネル抵抗が低減する。
【0043】N型高濃度拡散層及びP型高濃度拡散層に
対しては、N型低濃度拡散層に対するよりも低温の熱処
理が行なわれるので、Pチャネルトランジスタのソース
・ドレイン間のパンチスルー耐圧の劣化を防止しつつ不
純物拡散層の活性化を図ることができる。
【0044】請求項7の構成により、活性化のために比
較的高温の熱処理温度が求められる各ゲート電極及びN
型低濃度拡散層には比較的高温の熱処理が行なわれるの
で、ゲート電極の空乏化を防止できると共にN型低濃度
拡散層の不純物が活性化されNチャネルトランジスタの
チャネル抵抗が低減する。
【0045】N型高濃度拡散層及びP型高濃度拡散層に
対しては、N型低濃度拡散層に対するよりも低温の熱処
理が行なわれるので、Nチャネルトランジスタ及びPチ
ャネルトランジスタのソース・ドレイン間のパンチスル
ー耐圧の劣化を防止しつつ不純物拡散層の活性化を図る
ことができる。
【0046】請求項8の構成により、ゲート電極として
ポリサイドゲート電極を形成することができる。
【0047】請求項9の構成により、ゲート電極として
ポリシリコンゲート電極を形成することができる。
【0048】請求項10の構成により、活性化のために
比較的高温の熱処理が求められる各ゲート電極及びN型
低濃度拡散層には第1の熱処理が行なわれるため、ゲー
ト電極の空乏化を防止できると共にN型低濃度拡散層の
不純物が活性化されるので、Nチャネルトランジスタの
チャネル抵抗が低減する。この場合、第1の熱処理を各
ゲート電極の上面及び各側面に第2の絶縁膜を形成した
後に行なうので、つまり比較的高温の第1の熱処理をポ
リサイドゲート電極を構成する高融点金属のシリサイド
を第2の絶縁膜により覆った状態で行なうので、高融点
金属のシリサイドの異常酸化を防止できる。
【0049】P型低濃度拡散層、N型高濃度拡散層及び
P型高濃度拡散層に対しては、N型低濃度拡散層に対す
るよりも低温の熱処理が行なわれるので、Nチャネルト
ランジスタ及びPチャネルトランジスタのソース・ドレ
イン間のパンチスルー耐圧の劣化を防止しつつ不純物拡
散層の活性化を図ることができる。
【0050】請求項11の構成により、活性化のために
比較的高温の熱処理が求められる各ゲート電極及びN型
低濃度拡散層には比較的高温の第1の熱処理が行なわれ
るため、請求項10の構成と同様に、高融点金属のシリ
サイドの異常酸化を防止しつつ、ゲート電極の空乏化を
防止できると共にNチャネルトランジスタのチャネル抵
抗を低減することができる。
【0051】また、N型高濃度拡散層及びP型高濃度拡
散層に対しては、N型低濃度拡散層に対するよりも低温
の熱処理が行なわれるので、Nチャネルトランジスタ及
びPチャネルトランジスタのソース・ドレイン間のパン
チスルー耐圧の劣化を防止しつつ不純物拡散層の活性化
を図ることができる。
【0052】請求項12の構成により、拡散係数の比較
的小さいN型不純物が導入されたN型ゲート電極及びN
型高濃度拡散層に対しては比較的高温の熱処理が行なわ
れるためN型不純物の活性を十分に図ることができる。
【0053】また、拡散係数の比較的大きいP型不純物
が導入されたP型ゲート電極に対しては比較的低温の熱
処理が行なわれるため、P型不純物がゲート酸化膜を突
き抜けてN型拡散層に拡散し、しきい値電圧が変動する
事態を防止できる。また、拡散係数の比較的大きいP型
不純物が導入されたP型高濃度拡散層に対しても比較的
低温の熱処理が行なわれるため、Pチャネルトランジス
タのソース・ドレイン間のパンチスルー耐圧の劣化を防
止することができる。
【0054】請求項13の構成により、N型低濃度拡散
層には比較的高温の第1の熱処理が行なわれるため、N
型低濃度拡散層の不純物が十分に活性化され、Nチャネ
ルトランジスタのチャネル抵抗が低減する。
【0055】また、比較的拡散係数が大きいP型不純物
が導入されているが不純物濃度の低いP型低濃度拡散
層、拡散係数が比較的小さいN型不純物が導入されたN
型ゲート電極及びN型高濃度拡散層に対してはやや高温
の熱処理が行なわれるため、P型低濃度拡散層、N型ゲ
ート電極及びN型高濃度拡散層の不純物の活性化を的確
に図ることができる。
【0056】さらに、比較的拡散係数が大きいP型不純
物が高濃度に導入されているP型ゲート電極及びP型高
濃度拡散層に対しては比較的低温の熱処理が行なわれる
ため、P型不純物がゲート酸化膜を突き抜けてN型拡散
層に拡散し、しきい値電圧が変動する事態を防止できる
と共に、Pチャネルトランジスタのソース・ドレイン間
のパンチスルー耐圧の劣化を防止することができる。
【0057】
【実施例】以下、本発明に係るCMOSトランジスタの
製造法の各実施例について説明する。
【0058】本発明は、CMOSトランジスタの各構成
要素に対して行なう熱処理工程を複数回に分けることに
よって、各構成要素に対して最適の温度の熱処理を加え
るものである。
【0059】図18は、以下に説明するCMOSトラン
ジスタの製造方法のうちシングルゲートを有するCMO
Sトランジスタの製造方法(第1、第2及び第3の実施
例に相当する。)の各工程の流れを示し、図19はデュ
アルゲートを有するCMOSトランジスタの製造方法
(第4及び第5の実施例に相当する。)の各工程の流れ
を示している。図20はシングルゲートを有するCMO
Sトランジスタの各構成要素に対して行なう熱処理工程
を示し、図21はデュアルゲートを有するCMOSトラ
ンジスタの各構成要素に対して行なう熱処理工程を示し
ている。
【0060】図22は、CMOSトランジスタの各構成
要素が最適になるような熱処理条件を示しており、CM
OSトランジスタの微細度をあらわすゲート長と各構成
要素に対する最適の熱処理温度との関係を示している。
例えばゲート長が0.5ミクロンのLDD構造のCMO
Sトランジスタの場合、ゲート電極及びNチャネルトラ
ンジスタのLDD(低濃度拡散層)については900℃
が最適な熱処理温度であり、Nチャネルトランジスタの
ソース及びドレイン(高濃度拡散層)、Pチャネルトラ
ンジスタのLDD(低濃度拡散層)、Pチャネルトラン
ジスタのソース及びドレイン(高濃度拡散層)について
は850℃が最適な熱処理温度であることを示してい
る。
【0061】デュアルゲートのCMOSトランジスタの
場合、Nチャネルトランジスタのゲート電極にN型の不
純物を導入し、Pチャネルトランジスタのゲート電極に
P型の不純物を導入しており、ゲート電極に添加される
不純物の活性化のための熱処理についても、Nチャネル
トランジスタとPチャネルトランジスタとでは最適な熱
処理温度が異なってくる。
【0062】(第1実施例)以下、第1の実施例に係る
CMOSトランジスタの製造方法を図面を参照しながら
説明する。
【0063】図1(a)(b)(c)、図2(a)
(b)及び図3(a)(b)は、ポリサイドゲート電極
からなるシングルゲートを有するシングルドレイン構造
のCMOSトランジスタの製造方法の各工程を示す要部
断面図である。
【0064】まず、図1(a)に示すように、P型シリ
コン基板1の上にまずP型拡散層2及びN型拡散層3を
それぞれ形成した後、約700nmの膜厚を有するLO
COS酸化膜4及び約20nmの膜厚を有するゲート酸
化膜5をそれぞれ所定の領域に形成する。
【0065】次に、図1(b)に示すように、減圧CV
D法により多結晶シリコン層6を250nmの膜厚に堆
積する。多結晶シリコン層6の上に例えばタングステン
シリサイドなどの高融点金属シリサイド層7を例えば減
圧CVD法により200nmの膜厚に堆積した後、イオ
ン注入法によって高融点金属シリサイド層7の中に例え
ばヒ素(As)などのN型不純物を導入する(加速エネ
ルギー40keV、ドーズ量4×1015cm-2)。この
N型不純物は、後の工程で行なわれるすべての熱処理に
よって多結晶シリコン層6中に拡散されて活性化され
る。その後、高融点金属シリサイド層7の上に第1の絶
縁膜8を150nmの膜厚に堆積する。
【0066】次に、所定のレジストパターンを形成した
後(図示せず)、図1(c)に示すように、ドライエッ
チング技術を用いてゲートパターニングを行なう。この
とき、ゲート電極の側面から高融点金属シリサイド層7
が露出しており、この状態で熱処理を行なうと高融点金
属シリサイド層7が異常酸化を起こすので、この時点で
は熱処理を行なうことはできない。
【0067】次に、図2(a)に示すように、第2の絶
縁膜9を20nmの膜厚に堆積する。その後、N型チャ
ネルトランジスタ領域に、ゲート電極、第1の絶縁膜9
(垂直部)及びレジストパターン(図示せず)をマスク
としてイオン注入法によりN型不純物であるヒ素イオン
を注入(加速エネルギー40keV、ドーズ量5×10
15cm-2)することによってP型拡散層2上にN型高濃
度拡散層13を形成した後、ゲート電極及びN型高濃度
拡散層13を活性化するための第1の熱処理(900
℃、20分)を行なう。
【0068】次に、図2(b)に示すように、P型チャ
ネルトランジスタ領域に、ゲート電極、第2の絶縁膜9
(垂直部)及びレジストパターン(図示せず)をマスク
としてイオン注入法によりP型不純物であるボロンイオ
ンを注入(加速エネルギー20keV、ドーズ量5×1
15cm-2)することによってP型高濃度拡散層14を
形成する。
【0069】次に、図3(a)に示すように、第2の絶
縁膜9の上に層間絶縁膜15を形成した後、活性化と層
間絶縁膜15の平坦化とを兼ねた第2の熱処理(850
℃、30分)を行なう。
【0070】次に、図3(b)に示すように、コンタク
トホール及び金属配線パターン16を形成し、ポリサイ
ドゲート電極を有するシングルドレイン構造のCMOS
トランジスタを得る。
【0071】ゲート電極の空乏化を防止できる程度にゲ
ート不純物を活性化するためには、900℃程度の比較
的高温の熱処理が必要となる。ところが、層間絶縁膜1
5を形成した後につまりP型高濃度拡散層14が形成さ
れた後に、比較的高温の熱処理を行なうと、P型高濃度
拡散層14中のボロンの拡散係数が大きいため、浅い接
合が形成されず、ソース・ドレイン間のパンチスルー耐
圧が劣化するので、微細なCMOSトランジスタの実現
が不可能となる。
【0072】そこで、第1実施例では、特に第2の絶縁
膜9を形成して高融点金属シリサイド層7が表面に露出
しない状態にしておいてから、比較的高温の第1の熱処
理によってNチャネルトランジスタのソース・ドレイン
となるN型高濃度拡散層13の活性化及びゲート電極の
活性化を行なっている。このように第2の絶縁膜9を形
成した後に比較的高温の熱処理を行なうため、高融点金
属シリサイド層7の異常酸化を防止しつつゲート不純物
の活性化を図ることが可能になるのである。
【0073】また、P型高濃度拡散層14の活性化は比
較的低温の第2の熱処理により行なうので、微細なCM
OSトランジスタの実現が可能となる。
【0074】尚、図18に示すように、第1実施例の変
形例として、ゲート電極形成後であってN型高濃度拡散
層13を形成する前に比較的高温の第1の熱処理を行な
い、N型高濃度拡散層13を形成した後に、第1の熱処
理よりも若干低温の第2の熱処理を行なってもよい。こ
の場合には第1実施例における第2の熱処理は必然的に
第3の熱処理となる。
【0075】ゲート長がさらに微細になってくると、比
較的拡散係数の小さいヒ素が導入されたNチャネルトラ
ンジスタのソース・ドレインとなるN型高濃度拡散層1
3においても、ソース・ドレイン間のパンチスルー耐圧
が劣化するようになる。従って、N型高濃度拡散層13
を形成するための熱処理と、ゲート電極を活性化するた
めの熱処理と分けて行ない、第1の熱処理を行なった後
にN型高濃度拡散層13を形成し、該N型高濃度拡散層
13を活性化するための熱処理を第1の熱処理よりも低
く第3の熱処理よりも高い温度で行なうことによって、
さらに微細なCMOSトランジスタの実現が可能とな
る。
【0076】(第2実施例)以下、第2の実施例に係る
CMOSトランジスタの製造方法を図面を参照しながら
説明する。
【0077】図4(a)(b)(c)、図5(a)
(b)(c)、図6(a)(b)及び図7(a)(b)
はポリサイドゲート電極からなるシングルゲートを有す
るLDD構造のCMOSトランジスタの製造方法の各工
程を示す要部断面図である。
【0078】まず、第1の実施例と同様に、図4
(a)、(b)、(c)に示すように、P型シリコン基
板1の上に、P型拡散層2、N型拡散層3、LOCOS
酸化膜4、ゲート酸化膜5、多結晶シリコン層6、高融
点金属シリサイド層7及び第1の絶縁膜8をそれぞれ形
成する。
【0079】次に、図5(a)に示すように、第2の絶
縁膜9を20nmの膜厚に堆積する。
【0080】次に、図5(b)に示すように、所定のレ
ジストパターン(図示せず)を形成した後、N型チャネ
ルMOSトランジスタとなるP型拡散層2上に、上記レ
ジストパターン、ゲート電極及び第2の絶縁膜9(垂直
部)をマスクとして、イオン注入法により例えばリン
(P)イオンなどのN型不純物を注入(加速エネルギー
40keV、ドーズ量4×1013cm-2)することによ
ってP型拡散層2上にN型低濃度拡散層10を形成した
後、活性化のための第1の熱処理(900℃、20分)
を行なう。
【0081】この900℃の温度下における20分とい
う比較的高温の熱処理は、浅い接合を必要とするP型低
濃度拡散層11(図5(c)参照)、N型高濃度拡散層
13(図6(a)参照)及びP型高濃度拡散層14(図
6(b)参照)が形成された後に行なうことは避けるこ
とが好ましい。以後の熱処理工程における熱処理温度が
より低い温度に制約されるためである。900℃の温度
下における20分という比較的高温の熱処理によって、
N型低濃度拡散層10の不純物が活性化されてチャネル
抵抗が低減すると共に、イオン注入によって乱れた結晶
性が回復するので移動度が改善される。
【0082】さらに、900℃の温度下における20分
という比較的高温の熱処理によって、多結晶シリコン層
6と高融点金属シリサイド層7とからなるゲート電極の
抵抗が低減すると共に、ゲート不純物が活性化されるた
めゲート電極の空乏化を防止することもできる。
【0083】次に、所定のレジストパターン(図示せ
ず)を形成した後、図5(c)に示すように、P型チャ
ネルMOSトランジスタとなるN型拡散層3上に、上記
のレジストパターン、ゲート電極及び第2の絶縁膜9
(垂直部)をマスクとしてイオン注入法により例えばボ
ロン(B)イオンなどのP型不純物を注入(加速エネル
ギー20keV、ドーズ量2×1013cm-2)すること
によってP型低濃度拡散層11を形成する。
【0084】次に、第2の絶縁膜9の表面に酸化膜を2
00nmの膜厚に堆積した後、エッチバック法を用いて
上記酸化膜をエッチングすることにより、図6(a)に
示すように、ゲート電極の側面にサイドウォール12を
形成する。このとき、高融点金属シリサイド層7の上面
には第1の絶縁膜8が形成されているので、通常行われ
ている20%程度のオーバーエッチングによっては高融
点金属シリサイド層7の上面が露出することはない。
【0085】次に、N型チャネルトランジスタ領域にゲ
ート電極、サイドウォール12及びレジストパターン
(図示せず)をマスクとして、イオン注入法によりN型
不純物であるヒ素イオンを注入(加速エネルギー40k
eV、ドーズ量5×1015cm-2)することによってN
型高濃度拡散層13を形成する。
【0086】次に、図6(b)に示すように、P型チャ
ネルトランジスタ領域にゲート電極、サイドウォール1
2及びレジストパターン(図示せず)をマスクとして、
イオン注入法によりP型不純物であるボロンイオンを注
入(加速エネルギー20keV、ドーズ量5×1015
-2)することによってP型高濃度拡散層14を形成す
る。
【0087】次に、図7(a)に示すように層間絶縁膜
15を形成した後、活性化と層間絶縁膜15の平坦化と
を兼ねる第2の熱処理(850℃、30分)を行なう。
【0088】次に、図7(b)に示すように、コンタク
トホール及び金属配線パターン16を形成して、ポリサ
イドゲート電極を有するLDD構造のCMOSトランジ
スタを得る。
【0089】ゲート電極の空乏化を防止できる程度にゲ
ート不純物を活性化するためには、900℃程度の比較
的高温の熱処理が必要である。ところが、ポリサイドゲ
ートの場合、高融点金属シリサイド層7が表面に露出し
た状態で熱処理を行なうと異常酸化が起きるため、従来
の方法によると、ゲート不純物の活性化のための熱処理
はサイドウォール12となる酸化膜の形成後か又は層間
絶縁膜15の形成後に行わなければならない。
【0090】また、900℃程度の比較的高温の熱処理
を行なうと、P型低濃度拡散層11中及びP型高濃度拡
散層14中のボロンの拡散係数が大きいため、浅い接合
の形成ができず、ソース・ドレイン間のパンチスルー耐
圧が劣化する。
【0091】さらに、ゲート長がハーフミクロン以下に
微細になってくると、比較的拡散係数の小さいヒ素が導
入されたNチャネルトランジスタのソース・ドレインと
なるN型高濃度拡散層13においても、ソース・ドレイ
ン間のパンチスルー耐圧が劣化するようになり、微細な
CMOSトランジスタの実現が不可能となる。
【0092】そこで、第2の実施例では、特に第2の絶
縁膜9を形成して高融点金属シリサイド層7が表面に露
出しない状態にしておいてからゲート電極に対して比較
的高温の熱処理を行なっているため、高融点金属シリサ
イド層7の異常酸化を防止しつつゲート不純物の活性化
が可能となる。
【0093】また、Nチャネルトランジスタのソース・
ドレインとなるN型低濃度拡散層10に比較的高温の熱
処理を行なっているため、N型低濃度拡散層10の不純
物を十分に活性化できるのでチャネル抵抗が低減する。
一方、P型低濃度拡散層11、N型高濃度拡散層13及
びP型高濃度拡散層14の活性化は比較的低温である第
2の熱処理により行なうので、Nチャネルトランジスタ
及びPチャネルトランジスタのソース・ドレイン間のパ
ンチスルー耐圧が劣化せず、微細なCMOSトランジス
タの実現が可能となる。
【0094】尚、図18に示すように、第2実施例の変
形例として、ゲート電極形成後であってN型低濃度拡散
層10を形成する前に比較的高温の第1の熱処理を行な
ってゲート不純物を活性化しておいてから、N型低濃度
拡散層10を形成し、該N型低濃度拡散層10に対して
第1の熱処理よりも若干低温の第2の熱処理を行なって
もよい。この場合には第2実施例における第2の熱処理
は必然的に第3の熱処理となる。
【0095】ゲート長がさらに微細になってくると、N
チャネルトランジスタのソース・ドレインとなるN型低
濃度拡散層10においても、より浅い接合の形成が限界
となり、ソース・ドレイン間のパンチスルー耐圧が劣化
するようになる。従って、N型低濃度拡散層10を形成
するための熱処理と、ゲート電極を活性化するための熱
処理とを分けて行ない、第1の熱処理を行なった後にN
型低濃度拡散層10を形成し、該N型低濃度拡散層10
を活性化するための熱処理を第1の熱処理よりも低く第
3の熱処理よりも高い温度で行なうことによって、さら
に微細なCMOSトランジスタの実現が可能となる。
【0096】(第3実施例)以下、第3の実施例に係る
CMOSトランジスタの製造方法を図面を参照しながら
説明する。
【0097】図8(a)(b)(c)、図9(a)
(b)(c)及び図10(a)(b)(c)は、ポリサ
イドゲート電極からなるシングルゲートをを有し、Nチ
ャネルトランジスタはLDD構造でPチャネルトランジ
スタはシングルドレイン構造であるCMOSトランジス
タの製造方法の各工程を示す要部断面図である。
【0098】まず、図8(a)(b)(c)及び図9
(a)(b)に示すように、第2の実施例と同様に、P
型シリコン基板1の上に、P型拡散層2、N型拡散層
3、LOCOS酸化膜4、ゲート酸化膜5、多結晶シリ
コン層6、高融点金属シリサイド層7、第1の絶縁膜
8、第2の絶縁膜9及びN型低濃度拡散層10をそれぞ
れ形成した後、活性化のための第1の熱処理(900
℃、20分)を行なう。
【0099】次に、第2の絶縁膜9の表面に酸化膜を2
00nmの膜厚に堆積した後、エッチバック法を用いて
上記酸化膜をエッチングすることにより、図9(c)に
示すように、ゲート電極の側面にサイドウォール12を
形成する。このとき、高融点金属シリサイド層7の上面
には、第1の絶縁膜8が形成されているので、通常行わ
れている20%程度のオーバーエッチングによっては高
融点金属シリサイド層7の上面が露出することはない。
その後、N型チャネルトランジスタ領域にゲート電極、
サイドウォール12及びレジストパターン(図示せず)
をマスクとして、イオン注入法によりN型不純物である
ヒ素イオンを注入(加速エネルギー40keV、ドーズ
量5×1015cm-2)することによってN型高濃度拡散
層13を形成する。
【0100】次に、図10(a)に示すように、P型チ
ャネルトランジスタ領域にゲート電極、サイドウォール
12及びレジストパターン(図示せず)をマスクとし
て、イオン注入法によりP型不純物であるボロンイオン
を注入(加速エネルギー20keV、ドーズ量5×10
15cm-2)することによってP型高濃度拡散層14を形
成する。
【0101】次に、図10(b)に示すように層間絶縁
膜15を形成した後、活性化と層間絶縁膜15の平坦化
とを兼ねる第2の熱処理(850℃、30分)を行な
う。その後、コンタクトホール及び金属配線パターン1
6を形成して、図10(c)に示すようなCMOSトラ
ンジスタを得る。
【0102】ゲート電極の空乏化を防止できる程度にゲ
ート不純物を活性化するためには、900℃程度の比較
的高温の熱処理が必要である。ところが、ポリサイドゲ
ートの場合、高融点金属シリサイド層7が表面に露出し
た状態で熱処理を行なうと異常酸化が起きるため、従来
の方法によると、活性化のための第2の熱処理はサイド
ウォール12となる酸化膜の形成後か又は層間絶縁膜1
5の形成後に行わなければならない。
【0103】また、900℃程度の比較的高温の熱処理
を行なうと、P型高濃度拡散層14中のボロンは拡散係
数が大きいため、浅い接合の形成ができず、ソース・ド
レイン間のパンチスルー耐圧が劣化する。さらに、ゲー
ト長がハーフミクロン以下に微細になってくると、比較
的拡散係数の小さいヒ素が導入されたNチャネルトラン
ジスタのソース・ドレインとなるN型高濃度拡散層13
においても、ソース・ドレイン間のパンチスルー耐圧が
劣化するようになり、微細なCMOSトランジスタの実
現が不可能となる。
【0104】そこで、第3の実施例では、特に第2の絶
縁膜9を形成して高融点金属シリサイド層7が表面に露
出しない状態にしておいてからゲート電極に対して比較
的高温の熱処理を行なっているため、高融点金属シリサ
イド層7の異常酸化を防止しつつ、ゲート不純物の活性
化が可能となる。
【0105】また、P型高濃度拡散層14及びN型高濃
度拡散層13の活性化は比較的低温である第2の熱処理
により行なうので、微細なCMOSトランジスタの実現
が可能となる。
【0106】尚、図18に示すように、第3の実施例の
変形例として、ゲート電極形成後であってN型低濃度拡
散層10を形成する前に比較的高温の第1の熱処理を行
なってゲート不純物を活性化しておいてから、N型低濃
度拡散層10を形成し、該N型低濃度拡散層10に対し
て第1の熱処理よりも若干低温の第2の熱処理を行なっ
てもよい。この場合には第3の実施例における第2の熱
処理は必然的に第3の熱処理となる。
【0107】ゲート長がさらに微細になってくると、N
チャネルトランジスタのソース・ドレインとなるN型低
濃度拡散層10においても、より浅い接合の形成が限界
となり、ソース・ドレイン間のパンチスルー耐圧が劣化
するようになる。従って、N型低濃度拡散層10を形成
するための熱処理と、ゲート電極を活性化するための熱
処理とを分けて行ない、第1の熱処理を行なった後にN
型低濃度拡散層10を形成し、該N型低濃度拡散層10
を活性化するための熱処理を第1の熱処理よりも低く第
3の熱処理よりも高い温度で行なうことによって、さら
に微細なCMOSトランジスタの実現が可能となる。
【0108】(第4の実施例)以下、第4の実施例に係
るCMOSトランジスタの製造方法を図面を参照しなが
ら説明する。
【0109】図11(a)(b)(c)、図12(a)
(b)及び図13(a)(b)は、ポリサイドゲート電
極からなるデュアルゲートを有するシングルドレイン構
造のCMOSトランジスタの各製造工程を示す要部断面
図である。
【0110】まず、図11(a)に示すように、P型シ
リコン基板1の上にP型拡散層2及びN型拡散層3をそ
れぞれ形成した後、膜厚約700nmのLOCOS酸化
膜4及び膜厚約20nmのゲート酸化膜5をそれぞれ所
定の領域に形成する。
【0111】次に、図11(b)に示すように、減圧C
VD法により多結晶シリコン層6を250nmの膜厚に
堆積した後、多結晶シリコン層6の上に例えばタングス
テンシリサイドなどの高融点金属シリサイド層7を例え
ば減圧CVD法により200nmの膜厚に形成する。
【0112】次に、所定のレジストパターンを形成した
後(図示せず)、図11(c)に示すように、ドライエ
ッチング技術を用いてゲートパターニングを行なう。
【0113】次に、図12(a)に示すように、絶縁膜
9を20nmの膜厚に堆積する。その後、N型チャネル
トランジスタ領域及びゲート電極に絶縁膜9(垂直部)
及びレジストパターン(図示せず)をマスクとして、イ
オン注入法によりN型不純物であるヒ素イオンを注入
(加速エネルギー40keV、ドーズ量5×1015cm
-2)することによって、N型高濃度拡散層13を形成す
ると共にNチャネルトランジスタのゲート電極へのN型
不純物の導入を行なう。
【0114】次に、活性化のための第1の熱処理(90
0℃、20分)を行なう。この900℃の温度下におけ
る20分という比較的高温の熱処理は浅い接合を必要と
するP型高濃度拡散層14(図12(b)参照)が形成
された後に導入することはできない。その理由は、P型
高濃度拡散層14が形成された後に熱処理を行なう場合
には、この熱処理の熱処理温度が低い温度に制約される
ためである。
【0115】例えばボロンのような拡散係数の大きい不
純物がPチャネルトランジスタのゲート電極に導入され
た後に比較的高温の熱処理を行なうと、ボロンがゲート
酸化膜を突き抜けてN型拡散層3に拡散してしまい、し
きい値電圧の変動が引き起こされてしまう。この900
℃の温度下における20分という比較的高温の熱処理に
よる活性化を、Pチャネルトランジスタのゲート電極に
導入された不純物に対して行なわずにNチャネルトラン
ジスタのゲート電極に導入された不純物にのみ行なうこ
とによって、多結晶シリコン層6と高融点金属シリサイ
ド層7とによって構成されるゲート電極の抵抗を低減で
きると共にゲート電極の空乏化を防止できる。
【0116】次に、図12(b)に示すように、P型チ
ャネルMOSトランジスタ領域及びゲート電極に、絶縁
膜9(垂直部)及びレジストパターン(図示せず)をマ
スクとしてイオン注入法によりP型不純物であるボロン
イオンを注入(加速エネルギー20keV、ドーズ量5
×1015cm-2)することによってP型高濃度拡散層1
4を形成する。
【0117】次に、図13(a)に示すように層間絶縁
膜15を形成した後、活性化と層間絶縁膜15の平坦化
とを兼ねる第2の熱処理(850℃、30分)を行な
う。
【0118】次に、図13(b)に示すように、コンタ
クトホール及び金属配線パターン16を形成して、ポリ
サイドゲート電極からなるデュアルゲートを有するシン
グルドレイン構造のCMOSトランジスタを得る。
【0119】P型高濃度拡散層14中及びP型チャネル
トランジスタのゲート電極中に導入されるボロン等の不
純物は拡散係数が大きいため、P型チャネルトランジス
タのゲート電極中に導入される不純物を、N型高濃度拡
散層13中及びN型チャネルトランジスタのゲート電極
中に導入される不純物を活性化するための熱処理の温度
によって活性化すると、浅い接合の形成が不可能になる
と共に、ゲート不純物がP型チャネルトランジスタのゲ
ート酸化膜を突き抜けてN型拡散層3に拡散してしま
う。
【0120】ところが、第4実施例においては、P型チ
ャネルトランジスタのゲート不純物を比較的低温の第2
の熱処理により活性化するため、浅い接合の形成が可能
となり、ゲート不純物がゲート酸化膜を突き抜けること
はない。これによって、Nチャネル及びPチャネルの両
方が優れた特性を有する微細なデュアルゲートのCMO
Sトランジスタを実現できる。
【0121】(第5の実施例)以下、第5の実施例に係
るCMOSトランジスタの製造方法を図面を参照しなが
ら説明する。
【0122】図14(a)(b)(c)、図15(a)
(b)(c)、図16(a)(b)及び図17(a)
(b)は、ポリサイドゲート電極からなるデュアルゲー
トを有するLDD構造のCMOSトランジスタの要部断
面図である。
【0123】まず、図14(a)(b)(c)に示すよ
うに、P型シリコン基板1の上にP型拡散層2、N型拡
散層3、LOCOS酸化膜4、ゲート酸化膜5、多結晶
シリコン層6、高融点金属シリサイド層7をそれぞれ形
成した後、ドライエッチング技術を用いてゲートパター
ニングを行なう。
【0124】次に、図15(a)に示すように、絶縁膜
9を20nmの膜厚に堆積する。
【0125】次に、図15(b)に示すように、所定の
レジストパターン(図示せず)を形成した後、N型チャ
ネルMOSトランジスタとなるP型拡散層2上に、絶縁
膜9(垂直部)、ゲート電極及び上記レジストパターン
をマスクとしてイオン注入法により例えばリン(P)イ
オンなどのN型不純物を注入(加速エネルギー40ke
V、ドーズ量4×1013cm-2)することによってP型
拡散層2上にN型低濃度拡散層10を形成した後、活性
化のための第1の熱処理(900℃、20分)を行な
う。
【0126】この900℃の温度下における20分とい
う比較的高温の熱処理は、浅い接合を必要とするP型低
濃度拡散層11、N型高濃度拡散層13及びP型高濃度
拡散層14が形成された後に導入することは避けること
が好ましい。その理由は、これらの拡散層が形成された
後に熱処理を行なう場合には、この熱処理における熱処
理温度が低温に制約されるためである。
【0127】また、例えばボロンのような拡散係数の大
きい不純物がPチャネルトランジスタのゲート電極に導
入された後に比較的高温の熱処理を行なうと、ボロンが
ゲート酸化膜を突き抜けてN型拡散層3に拡散してしま
い、しきい値電圧の変動が引き起こされてしまう。従っ
て、第1の熱処理は、Pチャネルトランジスタのゲート
電極に不純物が導入される前に行なうことが好ましい。
【0128】また、900℃の温度下における20分と
いう比較的高温の熱処理によって、N型低濃度拡散層1
0の不純物が活性化されてチャネル抵抗が低減すると共
に、イオン注入によって乱れた結晶性が回復するので移
動度が改善される。
【0129】次に、図15(c)に示すように、所定の
レジストパターン(図示せず)を形成した後、P型チャ
ネルMOSトランジスタとなるN型拡散層3上に、絶縁
膜9(垂直部)、ゲート電極及び上記レジストパターン
をマスクとしてイオン注入法により例えばボロン(B)
イオンなどのP型不純物を注入(加速エネルギー20k
eV、ドーズ量2×1013cm-2)することによりP型
低濃度拡散層11を形成する。
【0130】次に、絶縁膜9の表面に酸化膜を200n
mの膜厚に堆積した後、エッチバック法を用いて上記酸
化膜をエッチングすることにより、図16(a)に示す
ように、ゲート電極の側面にサイドウォール12を形成
する。その後、N型チャネルトランジスタ領域及びゲー
ト電極にゲート電極、絶縁膜9(垂直部)及びレジスト
パターン(図示せず)をマスクとしてイオン注入法によ
りN型不純物であるヒ素イオンを注入(加速エネルギー
40keV、ドーズ量5×1015cm-2)することによ
って、N型高濃度拡散層13を形成すると共にNチャネ
ルトランジスタのゲート電極へのN型不純物の導入を行
なう。
【0131】次に、活性化のための第2の熱処理(87
5℃、20分)を行なう。この875℃の温度下におけ
る20分というやや高温の熱処理は浅い接合を必要とす
るP型高濃度拡散層14が形成された後に導入すること
はできない。その理由は、P型高濃度拡散層14が形成
された後に熱処理を行なう場合には、この熱処理におけ
る熱処理温度がより低温に制約されるためである。
【0132】例えばボロンのような拡散係数の大きい不
純物がPチャネルトランジスタのゲート電極に導入され
た後にやや高温の熱処理を行なうと、ボロンがゲート酸
化膜を突き抜けてN型拡散層3に拡散してしまい、しき
い値電圧の変動が引き起こされてしまう。この875℃
の温度下における20分というやや高温の熱処理による
活性化を、Pチャネルトランジスタのゲート電極に導入
された不純物に対して行なわずにNチャネルトランジス
タのゲート電極に導入された不純物にだけ行なうことに
よって、多結晶シリコン層6と高融点金属シリサイド層
7とによって構成されるゲート電極の抵抗が確実の低減
すると共にゲート電極の空乏化を防止できる。
【0133】次に、図16(b)に示すように、P型チ
ャネルMOSトランジスタ領域及びゲート電極にゲート
電極、絶縁膜9(垂直部)及びレジストパターン(図示
せず)をマスクとしてイオン注入法によりP型不純物で
あるボロンイオンを注入(加速エネルギー20keV、
ドーズ量5×1015cm-2)することによりP型高濃度
拡散層14を形成する。
【0134】次に、図17(a)に示すように層間絶縁
膜15を形成した後、活性化と層間絶縁膜15の平坦化
とを兼ねる第3の熱処理(850℃、30分)を行な
う。
【0135】次に、図17(b)に示すように、コンタ
クトホール及び金属配線パターン16を形成して、ポリ
サイドゲート電極からなるデュアルゲートを有するシン
グルドレイン構造のCMOSトランジスタを得る。
【0136】P型高濃度拡散層14中及びP型チャネル
トランジスタのゲート電極中に導入されるボロン等の不
純物は拡散係数が大きいため、P型チャネルトランジス
タのゲート電極中に導入される不純物を、N型高濃度拡
散層13中及びN型チャネルトランジスタのゲート電極
中に導入される不純物を活性化するための熱処理温度に
よって活性化すると、浅い接合の形成が不可能であり、
ゲート不純物がP型チャネルトランジスタのゲート酸化
膜を突き抜けてN型拡散層3に拡散してしまう。ところ
が、第5実施例においては、P型チャネルトランジスタ
のゲート不純物をやや高温の第2の熱処理により活性化
するため、浅い接合の形成が可能となり、ゲート不純物
がゲート酸化膜を突き抜けることはない。これによっ
て、Nチャネル及びPチャネルの両方が優れた特性を有
する微細なデュアルゲートのCMOSトランジスタを実
現できる。
【0137】尚、上記の第1、第2、第3、第4及び第
5の実施例においては、ポリサイドゲート電極を有する
CMOSトランジスタであったが、これに代えて、通常
用いられるポリシリコンゲート電極を有するCMOSト
ランジスタであってもよい。また、サリサイドゲート電
極を有するCMOSトランジスタであっても同様であ
る。
【0138】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係るCMOSトランジスタの製造方法によると、各ゲー
ト電極に対する熱処理、N型高濃度拡散層に対する熱処
理及びP型高濃度拡散層に対する熱処理のうちの少なく
とも2つの熱処理を互いに独立に行ない且つ後に行なう
熱処理を先に行なう熱処理よりも低い温度で行なうた
め、各ゲート電極に対する最適な熱処理温度、N型高濃
度拡散層に対する最適な熱処理温度、及びP型高濃度拡
散層に対する最適な熱処理温度を確保できるので、ゲー
ト不純物不活性化に伴なうゲート電極の空乏化、実効チ
ャネル長の現象による短チャネル効果の増大及びパンチ
スルー耐圧の劣化、並びにP型不純物のゲート酸化膜の
突き抜けをそれぞれ防止することができ、これにより、
電気的特性及び信頼性に優れたハーフミクロン又はクォ
ーターミクロン以下の微細なCMOSトランジスタを確
実に製造することが可能になる。
【0139】請求項2の発明に係るCMOSトランジス
タの製造方法によると、各ゲート電極に比較的高温の第
1の熱処理を行なった後にN型高濃度拡散層を形成し、
該N型高濃度拡散層に第1の熱処理よりも低温の第2の
熱処理を行なった後にP型高濃度拡散層を形成し、その
後、該P型高濃度拡散層に第2の熱処理よりも低温の第
3の熱処理を行なうため、ゲート電極の空乏化を防止で
き、Nチャネルトランジスタのソース・ドレイン間のパ
ンチスルー耐圧の劣化を防止しつつN型高濃度拡散層の
活性化を図ることができ、Pチャネルトランジスタのソ
ース・ドレイン間のパンチスルー耐圧の劣化を防止でき
るので、電気的特性及び信頼性に優れたシングルドレイ
ン構造を有する極めて微細なCMOSトランジスタを確
実に製造することが可能になる。
【0140】請求項3の発明に係るCMOSトランジス
タの製造方法によると、各ゲート電極及びN型高濃度拡
散層に比較的高温の第1の熱処理を行なった後にP型高
濃度拡散層を形成、その後、該P型高濃度拡散層に第1
の熱処理よりも低温の第2の熱処理を行なうため、ゲー
ト電極の空乏化の防止及びN型高濃度拡散層の活性化を
図ることができると共に、Pチャネルトランジスタのソ
ース・ドレイン間のパンチスルー耐圧の劣化を防止でき
るので、電気的特性及び信頼性に優れたシングルドレイ
ン構造を有する微細なCMOSトランジスタを確実に製
造することが可能になる。
【0141】請求項4の発明に係るCMOSトランジス
タの製造方法によると、各ゲート電極に比較的高温の第
1の熱処理を行なった後にN型高濃度拡散層を形成し、
該N型低濃度拡散層に第1の熱処理よりも低温の第2の
熱処理を行なった後にP型低濃度拡散層、N型高濃度拡
散層及びP型高濃度拡散層を形成し、その後、これらP
型低濃度拡散層、N型高濃度拡散層及びP型高濃度拡散
層に第2の熱処理よりも低温の第3の熱処理を行なうた
め、ゲート電極の空乏化を防止でき、N型低濃度拡散層
の不純物が活性化することによりチャネル抵抗を低減で
き、Nチャネルトランジスタ及びPチャネルトランジス
タのソース・ドレイン間のパンチスルー耐圧の劣化を防
止しつつ不純物拡散層の活性化を図ることができるの
で、電気的特性及び信頼性に優れたNチャネルトランジ
スタ及びPチャネルトランジスタ共にLDD構造を有す
る極めて微細なCMOSトランジスタを確実に製造する
ことが可能になる。
【0142】請求項5の発明に係るCMOSトランジス
タの製造方法によると、Nチャネルトランジスタのゲー
ト電極及びN型低濃度拡散層に比較的高温の第1の熱処
理を行なった後にP型低濃度拡散層、N型高濃度拡散層
及びP型高濃度拡散層を形成し、その後、P型低濃度拡
散層、N型高濃度拡散層及びP型高濃度拡散層に第1の
熱処理よりも低温の第2の熱処理を行なうため、ゲート
電極の空乏化を防止でき且つNチャネルトランジスタの
チャネル抵抗の低減を図ることができると共に、Nチャ
ネルトランジスタ及びPチャネルトランジスタのソース
・ドレイン間のパンチスルー耐圧の劣化を防止しつつ不
純物拡散層の活性化を図ることができるので、電気的特
性及び信頼性に優れたNチャネルトランジスタ及びPチ
ャネルトランジスタ共にLDD構造を有する微細なCM
OSトランジスタを確実に製造することが可能になる。
【0143】請求項6の発明に係るCMOSトランジス
タの製造方法によると、各ゲート電極に第1の熱処理を
行なった後にN型低濃度拡散層を形成し、該N型低濃度
拡散層に第1の熱処理よりも低温の第2の熱処理を行な
った後にN型高濃度拡散層及びP型高濃度拡散層を形成
し、その後、これらN型高濃度拡散層及びP型高濃度拡
散層に第2の熱処理よりも低温の第3の熱処理を行なう
ため、ゲート電極の空乏化を防止でき、Nチャネルトラ
ンジスタのチャネル抵抗を低減でき、Nチャネルトラン
ジスタ及びPチャネルトランジスタのソース・ドレイン
間のパンチスルー耐圧の劣化を防止しつつ不純物拡散層
の活性化を図ることができるので、電気的特性及び信頼
性に優れたNチャネルトランジスタがLDD構造を有し
且つPチャネルトランジスタがシングルドレイン構造を
有する極めて微細なCMOSトランジスタを確実に製造
することが可能になる。
【0144】請求項7の発明に係るCMOSトランジス
タの製造方法によると、各ゲート電極及びN型低濃度拡
散層に第1の熱処理を行なった後にP型高濃度拡散層及
びN型高濃度拡散層を形成し、その後、これらP型高濃
度拡散層及びN型高濃度拡散層に第1の熱処理よりも低
温の第2の熱処理を行なうため、ゲート電極の空乏化を
防止できると共にNチャネルトランジスタのチャネル抵
抗を低減でき、Nチャネルトランジスタ及びPチャネル
トランジスタのソース・ドレイン間のパンチスルー耐圧
の劣化を防止しつつ不純物拡散層の活性化を図ることが
できるので、電気的特性及び信頼性に優れたNチャネル
トランジスタがLDD構造を有し且つPチャネルトラン
ジスタがシングルドレイン構造を有する微細なCMOS
トランジスタを確実に製造することが可能になる。
【0145】請求項8の発明に係るCMOSトランジス
タの製造方法によると、各ゲート電極は、N型又はP型
の不純物が導入された多結晶シリコンと該多結晶シリコ
ンの上に積層された高融点金属のシリサイドとからなる
積層構造を有しているので、ポリサイドゲート電極を有
する微細なCMOSトランジスタを確実に製造すること
が可能になる。
【0146】請求項9の発明に係るCMOSトランジス
タの製造方法によると、Nチャネルトランジスタのゲー
ト電極にN型不純物を導入する工程と、上記Pチャネル
トランジスタのゲート電極にP型不純物を導入する工程
とをさらに備えているため、ポリシリコンゲート電極を
有する微細なCMOSトランジスタを確実に製造するこ
とが可能になる。
【0147】請求項10の発明に係るCMOSトランジ
スタの製造方法によると、ポリサイドゲート電極の上面
及び各側面に第2の絶縁膜を堆積した後に各ゲート電極
及びN型低濃度拡散層に第1の熱処理を行ない、第1の
熱処理を行なった後にP型低濃度拡散層、N型高濃度拡
散層及びP型高濃度拡散層を形成し、その後、これらP
型低濃度拡散層、N型高濃度拡散層及びP型高濃度拡散
層に第1の熱処理よりも低温の第2の熱処理を行なうた
め、ゲート電極の空乏化を防止できると共にNチャネル
トランジスタのチャネル抵抗を低減できる。この場合、
各ゲート電極の上面及び各側面に第2の絶縁膜を形成し
ておいてから比較的高温の第1の熱処理を行なうので、
高融点金属のシリサイドの異常酸化を防止しつつゲート
電極の活性化を図ることができる。また、Nチャネルト
ランジスタ及びPチャネルトランジスタのソース・ドレ
イン間のパンチスルー耐圧の劣化を防止しつつ不純物拡
散層の活性化を図ることができる。
【0148】このため、請求項10の発明によると、ポ
リサイドゲート電極を有し且つNチャネルトランジスタ
及びPチャネルトランジスタ共にLDD構造を有する微
細なCMOSトランジスタを確実に製造することが可能
になる。
【0149】請求項11の発明に係るCMOSトランジ
スタの製造方法によると、ポリサイド電極の上面及び各
側面に第2の絶縁膜を堆積した後に各ゲート電極及びN
型低濃度拡散層に第1の熱処理を行ない、第1の熱処理
を行なった後にN型高濃度拡散層及びP型高濃度拡散層
を形成し、その後、これらN型高濃度拡散層及びP型高
濃度拡散層に第1の熱処理よりも低温の第2の熱処理を
行なうため、高融点金属のシリサイドの異常酸化を防止
しつつ、ゲート電極の空乏化の防止及びNチャネルトラ
ンジスタのチャネル抵抗の低減を図ることができると共
に、Nチャネルトランジスタ及びPチャネルトランジス
タのソース・ドレイン間のパンチスルー耐圧の劣化を防
止しつつ不純物拡散層の活性化を図ることができる。
【0150】このため、請求項11の発明によると、ポ
リサイドゲート電極を有すると共に、Nチャネルトラン
ジスタがLDD構造を有し且つPチャネルトランジスタ
がシングルドレインを有する微細なCMOSトランジス
タを確実に製造することが可能になる。
【0151】請求項12の発明に係るCMOSトランジ
スタの製造方法によると、N型ゲート電極及びN型高濃
度拡散層に第1の熱処理を行なった後にP型ゲート電極
及びP型高濃度拡散層を形成し、その後、これらP型ゲ
ート電極及びP型高濃度拡散層に第1の熱処理よりも低
温の第2の熱処理を行なうため、N型ゲート電極及びN
型高濃度拡散層に導入された拡散係数の比較的小さいN
型不純物の活性を十分に図ることができ、また、P型ゲ
ート電極に導入された拡散係数の比較的大きいP型不純
物がゲート酸化膜を突き抜けてN型拡散層に拡散し、し
きい値電圧が変動する事態を防止できると共にPチャネ
ルトランジスタのソース・ドレイン間のパンチスルー耐
圧の劣化を防止することができる。
【0152】請求項13の発明に係るCMOSトランジ
スタの製造方法によると、N型低濃度拡散層に第1の熱
処理を行なった後にP型低濃度拡散層、N型ゲート電極
及びN型高濃度拡散層を形成し、これらP型低濃度拡散
層、N型ゲート電極及びN型高濃度拡散層に第1の熱処
理温度よりも低温の第2の熱処理を行なった後にP型ゲ
ート電極及びP型高濃度拡散層を形成し、その後、これ
らP型ゲート電極及びP型高濃度拡散層に上記第2の熱
処理よりも低温の第3の熱処理を行なうため、Nチャネ
ルトランジスタ及びPチャネルトランジスタのチャネル
抵抗をそれぞれ的確に低減でき、N型ゲート電極及びN
型高濃度拡散層に導入された拡散係数の比較的小さいN
型不純物の活性を十分に図ることができ、Pチャネルト
ランジスタのしきい値電圧が変動する事態を防止でき、
Pチャネルトランジスタのソース・ドレイン間のパンチ
スルー耐圧の劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るCMOSトランジス
タの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施例に係るCMOSトランジス
タの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係るCMOSトランジス
タの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施例に係るCMOSトランジス
タの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図5】本発明の第2実施例に係るCMOSトランジス
タの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施例に係るCMOSトランジス
タの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図7】本発明の第2実施例に係るCMOSトランジス
タの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図8】本発明の第3実施例に係るCMOSトランジス
タの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図9】本発明の第3実施例に係るCMOSトランジス
タの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図10】本発明の第3実施例に係るCMOSトランジ
スタの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図11】本発明の第4実施例に係るCMOSトランジ
スタの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図12】本発明の第4実施例に係るCMOSトランジ
スタの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図13】本発明の第4実施例に係るCMOSトランジ
スタの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図14】本発明の第5実施例に係るCMOSトランジ
スタの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図15】本発明の第5実施例に係るCMOSトランジ
スタの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図16】本発明の第5実施例に係るCMOSトランジ
スタの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図17】本発明の第5実施例に係るCMOSトランジ
スタの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図18】本発明の第1、第2及び第3の実施例並びに
該第1、第2及び第3の実施例の各変形例に係るシング
ルゲート電極を有するCMOSトランジスタの製造方法
の概略工程を示す図である。
【図19】本発明の第4及び第5の実施例並びに該第4
及び第5の実施例の各変形例に係るデュアルゲート電極
を有するCMOSトランジスタの製造方法の概略工程を
示す図である。
【図20】図18に示したCMOSトランジスタの製造
方法において各構成要素に施される熱処理を示す図であ
る。
【図21】図19に示したCMOSトランジスタの製造
方法において各構成要素に施される熱処理を示す図であ
る。
【図22】CMOSトランジスタのゲート長と、該CM
OSトランジスタのゲート電極、Nチャネルトランジス
タの低濃度拡散層及び高濃度拡散層、並びにPチャネル
トランジスタの低濃度拡散層及び高濃度拡散層をそれぞ
れ最適なものに形成するために必要な熱処理温度との関
係を示す図である。
【図23】CMOSトランジスタのゲート電極に対する
熱処理温度と該ゲート電極の空乏化との関係を示す特性
図である。
【図24】CMOSトランジスタのゲート電極に対する
熱処理温度と該ゲート電極の抵抗との関係を示す特性図
である。
【図25】CMOSトランジスタのゲート電極に加える
熱処理温度を変化させた場合におけるゲート長としきい
値電圧との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板(半導体基板) 2 P型拡散層 3 N型拡散層 4 LOCOS酸化膜 5 ゲート絶縁膜 6 多結晶シリコン層 7 高融点金属シリサイド層 8 絶縁膜(第1の絶縁膜) 9 絶縁膜(第2の絶縁膜) 10 N型低濃度拡散層(N型LDD拡散層) 11 P型低濃度拡散層(P型LDD拡散層) 12 サイドウォール(第3の絶縁膜) 13 N型高濃度拡散層 14 P型高濃度拡散層 15 層間絶縁膜 16 金属配線パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/324 Z (72)発明者 中林 隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 堀 敦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 益田 洋司 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 (72)発明者 松尾 一郎 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 (72)発明者 篠原 昭平 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 上原 隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 安平 光雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上にゲート絶縁膜を介してN
    チャネルトランジスタ及びPチャネルトランジスタの各
    ゲート電極を形成する工程と、Nチャネルトランジスタ
    のソース又はドレインとなるN型高濃度拡散層を形成す
    る工程と、Pチャネルトランジスタのソース又はドレイ
    ンとなるP型高濃度拡散層を形成する工程と、上記各ゲ
    ート電極に対する熱処理、上記N型高濃度拡散層に対す
    る熱処理及び上記P型高濃度拡散層に対する熱処理のう
    ちの少なくとも2つの熱処理を互いに独立に行ない且つ
    後に行なう熱処理を先に行なう熱処理よりも低い温度で
    行なう工程とを備えていることを特徴とするCMOSト
    ランジスタの製造方法。
  2. 【請求項2】 半導体基板上にゲート絶縁膜を介してN
    チャネルトランジスタ及びPチャネルトランジスタの各
    ゲート電極を形成する工程と、上記各ゲート電極に第1
    の熱処理を行なう工程と、上記Nチャネルトランジスタ
    のゲート電極をマスクとしてNチャネルトランジスタの
    ソース又はドレインとなるN型高濃度拡散層を形成する
    工程と、上記N型高濃度拡散層に上記第1の熱処理より
    も低温の第2の熱処理を行なう工程と、上記Pチャネル
    トランジスタのゲート電極をマスクとしてPチャネルト
    ランジスタのソース又はドレインとなるP型高濃度拡散
    層を形成する工程と、上記P型高濃度拡散層に上記第2
    の熱処理よりも低温の第3の熱処理を行なう工程とを備
    えていることを特徴とするCMOSトランジスタの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 半導体基板上にゲート絶縁膜を介してN
    チャネルトランジスタ及びPチャネルトランジスタの各
    ゲート電極を形成する工程と、上記Nチャネルトランジ
    スタのゲート電極をマスクとしてNチャネルトランジス
    タのソース又はドレインとなるN型高濃度拡散層を形成
    する工程と、上記各ゲート電極及びN型高濃度拡散層に
    第1の熱処理を行なう工程と、上記Pチャネルトランジ
    スタのゲート電極をマスクとしてPチャネルトランジス
    タのソース又はドレインとなるP型高濃度拡散層を形成
    する工程と、上記P型高濃度拡散層に上記第1の熱処理
    よりも低温の第2の熱処理を行なう工程とを備えている
    ことを特徴とするCMOSトランジスタの製造方法。
  4. 【請求項4】 半導体基板上にゲート絶縁膜を介してN
    チャネルトランジスタ及びPチャネルトランジスタの各
    ゲート電極を形成する工程と、上記各ゲート電極に第1
    の熱処理を行なう工程と、上記Nチャネルトランジスタ
    のゲート電極をマスクとしてNチャネルトランジスタの
    ソース又はドレインとなるN型低濃度拡散層を形成する
    工程と、上記N型低濃度拡散層に上記第1の熱処理より
    も低温の第2の熱処理を行なう工程と、上記Pチャネル
    トランジスタのゲート電極をマスクとしてPチャネルト
    ランジスタのソース又はドレインとなるP型低濃度拡散
    層を形成する工程と、上記各ゲート電極の側面にサイド
    ウオールを形成する工程と、上記Nチャネルトランジス
    タのゲート電極及びサイドウオールをマスクとしてNチ
    ャネルトランジスタのソース又はドレインとなるN型高
    濃度拡散層を形成する工程と、上記Pチャネルトランジ
    スタのゲート電極及びサイドウオールをマスクとしてP
    チャネルトランジスタのソース又はドレインとなるP型
    高濃度拡散層を形成する工程と、上記P型低濃度拡散
    層、上記N型高濃度拡散層及び上記P型高濃度拡散層に
    上記第2の熱処理よりも低温の第3の熱処理を行なう工
    程とを備えていることを特徴とするCMOSトランジス
    タの製造方法。
  5. 【請求項5】 半導体基板上にゲート絶縁膜を介してN
    チャネルトランジスタ及びPチャネルトランジスタの各
    ゲート電極を形成する工程と、上記Nチャネルトランジ
    スタのゲート電極をマスクとしてNチャネルトランジス
    タのソース又はドレインとなるN型低濃度拡散層を形成
    する工程と、上記各ゲート電極及び上記N型低濃度拡散
    層に第1の熱処理を行なう工程と、上記Pチャネルトラ
    ンジスタのゲート電極をマスクとしてPチャネルトラン
    ジスタのソース又はドレインとなるP型低濃度拡散層を
    形成する工程と、上記Nチャネルトランジスタ及びPチ
    ャネルトランジスタの各ゲート電極の側面にサイドウオ
    ールを形成する工程と、上記Nチャネルトランジスタの
    ゲート電極及びサイドウオールをマスクとしてNチャネ
    ルトランジスタのソース又はドレインとなるN型高濃度
    拡散層を形成する工程と、上記Pチャネルトランジスタ
    のゲート電極及びサイドウオールをマスクとしてPチャ
    ネルトランジスタのソース又はドレインとなるP型高濃
    度拡散層を形成する工程と、上記P型低濃度拡散層、上
    記N型高濃度拡散層及び上記P型高濃度拡散層に上記第
    1の熱処理よりも低温の第2の熱処理を行なう工程とを
    備えていることを特徴とするCMOSトランジスタの製
    造方法。
  6. 【請求項6】 半導体基板上にゲート絶縁膜を介してN
    チャネルトランジスタ及びPチャネルトランジスタの各
    ゲート電極を形成する工程と、上記各ゲート電極に第1
    の熱処理を行なう工程と、上記Nチャネルトランジスタ
    のゲート電極をマスクとしてNチャネルトランジスタの
    ソース又はドレインとなるN型低濃度拡散層を形成する
    工程と、上記N型低濃度拡散層に上記第1の熱処理より
    も低温の第2の熱処理を行なう工程と、上記Pチャネル
    トランジスタのゲート電極をマスクとしてPチャネルト
    ランジスタのソース又はドレインとなるP型高濃度拡散
    層を形成する工程と、上記Nチャネルトランジスタのゲ
    ート電極の側面にサイドウオールを形成する工程と、上
    記Nチャネルトランジスタのゲート電極及びサイドウオ
    ールをマスクとしてNチャネルトランジスタのソース又
    はドレインとなるN型高濃度拡散層を形成する工程と、
    上記N型高濃度拡散層及び上記P型高濃度拡散層に上記
    第2の熱処理よりも低温の第3の熱処理を行なう工程と
    を備えていることを特徴とするCMOSトランジスタの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 半導体基板上にゲート絶縁膜を介してN
    チャネルトランジスタ及びPチャネルトランジスタの各
    ゲート電極を形成する工程と、上記Nチャネルトランジ
    スタのゲート電極をマスクとしてNチャネルトランジス
    タのソース又はドレインとなるN型低濃度拡散層を形成
    する工程と、上記各ゲート電極及び上記N型低濃度拡散
    層に第1の熱処理を行なう工程と、上記Pチャネルトラ
    ンジスタのゲート電極をマスクとしてPチャネルトラン
    ジスタのソース又はドレインとなるP型高濃度拡散層を
    形成する工程と、上記Nチャネルトランジスタのゲート
    電極の側面にサイドウオールを形成する工程と、上記N
    チャネルトランジスタのゲート電極及びサイドウオール
    をマスクとしてNチャネルトランジスタのソース又はド
    レインとなるN型高濃度拡散層を形成する工程と、上記
    P型高濃度拡散層及び上記N型高濃度拡散層に上記第1
    の熱処理よりも低温の第2の熱処理を行なう工程とを備
    えていることを特徴とするCMOSトランジスタの製造
    方法。
  8. 【請求項8】 上記各ゲート電極は、N型又はP型の不
    純物が導入された多結晶シリコンと該多結晶シリコンの
    上に積層された高融点金属のシリサイドとからなる積層
    構造を有していることを特徴とする請求項1〜7のいず
    れか1項に記載のCMOSトランジスタの製造方法。
  9. 【請求項9】 上記Nチャネルトランジスタのゲート電
    極にN型不純物を導入する工程と、上記Pチャネルトラ
    ンジスタのゲート電極にP型不純物を導入する工程とを
    さらに備えていることを特徴とする請求項1〜7のいず
    れか1項に記載のCMOSトランジスタの製造方法。
  10. 【請求項10】 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して
    多結晶シリコン層を堆積した後に上記多結晶シリコン層
    上に高融点金属シリサイド層を堆積する工程と、上記高
    融点金属シリサイド層上に第1の絶縁膜を堆積した後に
    上記高融点金属シリサイド層及び第1の絶縁膜に対して
    ドライエッチングを行なうことによってNチャネルトラ
    ンジスタ及びPチャネルトランジスタの各ゲート電極を
    形成する工程と、上記各ゲート電極の上面及び各側面に
    第2の絶縁膜を堆積する工程と、上記Nチャネルトラン
    ジスタのゲート電極をマスクとしてNチャネルトランジ
    スタのソース又はドレインとなるN型低濃度拡散層を形
    成する工程と、上記各ゲート電極及び上記N型低濃度拡
    散層に第1の熱処理を行なう工程と、上記Pチャネルト
    ランジスタのゲート電極をマスクとして上記Pチャネル
    トランジスタのソース又はドレインとなるP型低濃度拡
    散層を形成する工程と、上記各ゲート電極の各側面にサ
    イドウォールを形成する工程と、上記Nチャネルトラン
    ジスタのゲート電極及びサイドウォールをマスクとして
    Nチャネルトランジスタのソース又はドレインとなるN
    型高濃度拡散層を形成する工程と、上記Pチャネルトラ
    ンジスタのゲート電極及びサイドウォールをマスクとし
    てPチャネルトランジスタのソース又はドレインとなる
    P型高濃度拡散層を形成する工程と、上記P型低濃度拡
    散層、上記N型高濃度拡散層及び上記P型高濃度拡散層
    に上記第1の熱処理よりも低温の第2の熱処理を行なう
    工程とを備えていることを特徴とするCMOSトランジ
    スタの製造方法。
  11. 【請求項11】 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して
    多結晶シリコン層を堆積した後に上記多結晶シリコン層
    上に高融点金属シリサイド層を堆積する工程と、上記高
    融点金属シリサイド層上に第1の絶縁膜を堆積した後に
    上記高融点金属シリサイド層及び第1の絶縁膜に対して
    ドライエッチングを行なうことによってNチャネルトラ
    ンジスタ及びPチャネルトランジスタの各ゲート電極を
    形成する工程と、上記各ゲート電極の上面及び各側面に
    第2の絶縁膜を堆積する工程と、上記Nチャネルトラン
    ジスタのゲート電極をマスクとしてNチャネルトランジ
    スタのソース又はドレインとなるN型低濃度拡散層を形
    成する工程と、上記各ゲート電極及び上記N型低濃度拡
    散層に第1の熱処理を行なう工程と、上記各ゲート電極
    の各側面にサイドウォールを形成する工程と、上記Nチ
    ャネルトランジスタのゲート電極及びサイドウォールを
    マスクとしてNチャネルトランジスタのソース又はドレ
    インとなるN型高濃度拡散層を形成する工程と、上記P
    チャネルトランジスタのゲート電極及びサイドウォール
    をマスクとしてPチャネルトランジスタのソース又はド
    レインとなるP型高濃度拡散層を形成する工程と、上記
    N型高濃度拡散層及び上記P型高濃度拡散層に上記第1
    の熱処理よりも低温の第2の熱処理を行なう工程とを備
    えていることを特徴とするCMOSトランジスタの製造
    方法。
  12. 【請求項12】 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して
    Nチャネルトランジスタ及びPチャネルトランジスタの
    各ゲート電極を形成する工程と、上記Nチャネルトラン
    ジスタのゲート電極にN型高濃度不純物を導入してN型
    ゲート電極を形成すると共に上記Nチャネルトランジス
    タのゲート電極をマスクとしてNチャネルトランジスタ
    のソース又はドレインとなる領域にN型高濃度不純物を
    導入してN型高濃度拡散層を形成する工程と、上記N型
    ゲート電極及びN型高濃度拡散層に第1の熱処理を行な
    う工程と、Pチャネルトランジスタのゲート電極にP型
    高濃度不純物を導入してP型ゲート電極を形成すると共
    に上記Pチャネルトランジスタのゲート電極をマスクと
    してPチャネルトランジスタのソース又はドレインとな
    る領域にP型高濃度不純物を導入してP型高濃度拡散層
    を形成する工程と、上記P型ゲート電極及びP型高濃度
    拡散層に上記第1の熱処理よりも低温の第2の熱処理を
    行なう工程とを備えていることを特徴とするCMOSト
    ランジスタの製造方法。
  13. 【請求項13】 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して
    Nチャネルトランジスタ及びPチャネルトランジスタの
    各ゲート電極を形成する工程と、上記Nチャネルトラン
    ジスタのゲート電極をマスクとしてNチャネルトランジ
    スタのソース又はドレインとなるN型低濃度拡散層を形
    成する工程と、上記N型低濃度拡散層に第1の熱処理を
    行なう工程と、上記Pチャネルトランジスタのゲート電
    極をマスクとしてPチャネルトランジスタのソース又は
    ドレインとなるP型低濃度拡散層を形成する工程と、上
    記各ゲート電極の側面にサイドウオールを形成する工程
    と、上記Nチャネルトランジスタのゲート電極にN型不
    純物を高濃度に導入してN型ゲート電極を形成すると共
    に上記Nチャネルトランジスタのゲート電極及びサイド
    ウオールをマスクとしてNチャネルトランジスタのソー
    ス又はドレインとなる領域にN型不純物を高濃度に導入
    してN型高濃度拡散層を形成する工程と、上記P型低濃
    度拡散層、上記N型ゲート電極及びN型高濃度拡散層に
    上記第1の熱処理温度よりも低温の第2の熱処理を行な
    う工程と、上記Pチャネルトランジスタのゲート電極に
    P型不純物を高濃度に導入してP型ゲート電極を形成す
    ると共に上記Pチャネルトランジスタのゲート電極及び
    サイドウオールをマスクとしてPチャネルトランジスタ
    のソース又はドレインとなる領域にP型不純物を高濃度
    に導入してP型高濃度拡散層を形成する工程と、上記P
    型ゲート電極及びP型高濃度拡散層に上記第2の熱処理
    よりも低温の第3の熱処理を行なう工程とを備えている
    ことを特徴とするCMOSトランジスタの製造方法。
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