JPH07122230B2 - 広ニップ型ウェットプレス及びその圧力輪郭の制御方法 - Google Patents
広ニップ型ウェットプレス及びその圧力輪郭の制御方法Info
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- JPH07122230B2 JPH07122230B2 JP4295693A JP29569392A JPH07122230B2 JP H07122230 B2 JPH07122230 B2 JP H07122230B2 JP 4295693 A JP4295693 A JP 4295693A JP 29569392 A JP29569392 A JP 29569392A JP H07122230 B2 JPH07122230 B2 JP H07122230B2
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Description
に、広面積のプレス接触部分を有する製紙機械のプレス
及びその制御方法に関する。特に、本発明は、マシン方
向へ伸長するニップ負荷の輪郭が選択的にコントロール
されるような、広面積のプレス接触部分を有する製紙機
械のプレスに関する。さらにまた、本発明は2本の平行
軸のまわりにピボット状に装着されたシューを有する広
面積型、即ち伸長ニップ型製紙機械プレス及びその圧力
輪郭の制御方法に関する。
の従来の最良の形態をもつ典型的な実施例は、滑らかで
連続する支持面を有する支持ロールと、彎曲した凹面を
備えたシューとを有する。このシューの曲率半径は支持
ロール表面の曲率半径よりわずかに大きい。脱水処理さ
れる紙ウエブはそのウエブの一側に少くとも1枚のフェ
ルトを配置し、普通、そのウエブの他側に第2のフェル
トを配置してシュー表面と支持ロールとの間の広いニッ
プ、即ち伸長ニップを通過する。
あるフェルトとの間には、或いは、シューの紙ウエブ側
にフェルトがない場合にはシューの表面と紙ウエブとの
間には、ベルトがあって、このベルトはフェルトと共に
移動する第1表面を有し、さらに、シューとすべり接触
する第2表面とを有する。
表面を移動するシューとベルトと紙ウエブとの間の広い
面積に圧力を加える。支持ロールの表面を移動するベル
トと、フェルトとウエブとの力学的力と加圧シューの表
面との間に平衡状態を得るために、加圧シューは米国特
許第4,425,190号(クロニン)に図示かつ記載
されているような円筒形杆のまわりでピボット動きを
し、前記円筒形杆はクロスマシン方向へ縦方向に支持ロ
ールの回転軸と平行をなして伸長する。
にする。その平衡状態において、ベルトとシューとの間
のニップを通過する潤滑剤を含む、紙ウエブ、フェルト
及びベルトに作用する水力学的力は、加圧シューを支持
する円筒形杆のまわりで釣り合う。
或る製紙機械のプレスカップルにおいて共働する対向ロ
ール間の普通のニップを通る時、紙ウエブが露出する狭
い接触面積を実質的にこえるような広面積のプレス部分
にわたって紙ウエブの脱水を行う。しかしながら、製紙
機械のブレス操作時の脱水工程は、紙が最適状態で形成
されるのに関連して、すぐれた品質をもつ紙の仕上げ製
品を得るように、さらに、例えば破断強度や、引っぱり
強度、肌理、表面のなめらかさ、繊維の分布や容積のよ
うなパラメータに関する品質の組合わせを得るように調
整するのが望ましい。そのような調整は製造される紙の
等級に関連してマシン速度、ニップ負荷、圧力輪郭の関
数である。
ッププレスでは、シューの形状寸法やその移動範囲に融
通性がなく、また、操作時、支持ロールに対する調整に
より操作上の融通性が制限された。シューはピボットを
1つしか有しないので、製紙機械が一旦、所与の速度に
達すると、シューに作用する流体力学的力はこれらの力
によって決定される支持ロールに対する位置にそのシュ
ーを位置づける。この位置により、紙ウエブに作用する
脱水の圧力輪郭が決まる。
上でのシューに対するニップ負荷力の或る組合わせが変
化するまでこの位置に保持される。或るマシン速度で、
或るニップ負荷の時、圧力輪郭は或る等級の紙を製造す
るために最適状態となるか、或いはそれに近い状態とな
る。
ニップ負荷を上げるか、或いはその両方の或る組合わせ
にしても、製造される紙の等級にとって、必ずしも最適
状態の圧力輪郭とはならない。さらに、マシン速度およ
び/またはニップ負荷が変化する時、最適でない圧力輪
郭を修正するためになす手段が何もない、なぜなら、そ
のシューは、それが固定ピボット上にある時、伸長ニッ
プを通過するマシンの構成要素の水力学的力によっての
み位置づけられるからである。
ューが複数の縦方向へ伸長する平行溝を有し、そのよう
な溝の選択された1つに位置づけられるピボット杆上で
シューがピボット状に装着されるように形成されてき
た。そのような形態のものが米国特許No.4,973,
384(クロニン)に図示かつ記載されている。
ことはできるが、ピボット杆がシューの選択された溝に
位置づけられているのを変えるには、これを変更するた
め長い時間、製紙機械を停止させねばならない。この事
は製造時間のロスにより費用が高くつくばかりでなく、
各溝に対する圧力輪郭もまた固定されるので、伸長ニッ
ププレスの操作もまた、ピボット溝のどれが選択される
かに拘らず、或る等級の紙の場合、比較的狭い範囲内の
マシン速度とニップ負荷の或る組合わせに対してしか最
適状態とはならない。
伸長ニップ型製紙プレスの操作時、物理的条件に関する
これらの事実により、そのような各プレスは基本的に、
比較的狭い範囲のパラメータ内にある特定ニップ圧で、
特定操作速度で、特定の紙製品を製造するように設計さ
れねばならない。
ップ型製紙機械プレスの問題と欠点は本発明によって排
除できる。加圧シューは2本の平行杆上にピボットに支
持され、その各平行杆は別々のピストンにより加圧支持
される。対応する支持杆の下に縦方向に一線に並ぶ1本
以上のピストン部材をもつピストンが、ピストン杆に種
々の力をかけて加圧シューの面を種々の力で押圧する。
方の杆の軸線が紙ウエブの移動方向へみて支持ロールの
回転軸に沿って伸びる面、即ちこの実施例では、加圧シ
ューを支持する他方の杆の縦軸より下流に位置するよう
に配置される。加圧シューを、支持ロールの軸線を通る
面、又はそれより下流に位置する1本の支持杆上にピボ
ット接続させた広面積型プレスの操作時、移動ベルトと
固定支持シュー面との間の界面に潤滑剤を送ると、水力
学的状態が生じ、加圧シューの上流面近くの加圧力は事
実上、その1本の円筒形ピボット杆の近くの最終圧より
小さくなる。
力をかけることができることにより、有効ニップ負荷合
成力の位置は加圧シューが1個のピボットで支持される
場合のニップラインから移動した想像上のニップライン
を有する。この事は総加圧ゾーン内の圧力輪郭を変化さ
せて上流表面部分にかかる最大圧力を低下させ、加圧ゾ
ーンの下流表面部分の圧力を上昇させることを可能にす
る。
れながら変化すると、ウエブが最大ニップ圧位置へ達す
る前に、紙ウエブにかかる圧力を一層制御して作用させ
るので、紙ウエブは最大ニップ圧位置へ達する前に一層
脱水された状態となる。そのような制御は最大ニップ負
荷、マシン速度或いは紙の等級とは無関係に行われる。
従って、紙ウエブは、繊維の押しつぶしを生じさせるよ
うなニップ負荷でもってウエブがもっと多くの水分を含
んでいる時に生じる繊維の押しつぶれ現象を受けること
なしに所定のニップ負荷で最大ニップ負荷力に耐えるこ
とができる。
変えることによって、製紙メーカーは可変自在な一層ゆ
るやかな圧力輪郭を設定し、この圧力輪郭は、従来の型
の単一ピボットシューの伸長ニッププレスにおいてウエ
ブが低速でプレスされる時、有効かつ効果的なものとし
て湿った紙ウエブをプレスしながら、もっと高速で製紙
機械を操作する時、より広い幅を提供する。
を使用することにより、同一加圧シューを使って、伸長
ニップ型プレスの加圧ゾーン内の合成力の位置を移動さ
せ、圧力輪郭を変化させることができる。それはまた、
広面積のプレスに関連して水力学的圧力と力をマシン方
向へ圧力輪郭に沿って移動させ、コントロールすること
ができる。
は、ウエブが伸長ニップから送られた後、そのウエブが
再度湿るのを防ぐ力を増すために、最大ニップ圧の位置
をシューの面に沿って後方へ移動させることができる。
件のもとで安定したシューを有する製紙機械用シュー型
広面積のプレスを提供することである。
負荷の位置が移動できるような、シュー型広面積の製紙
プレスを提供することである。
ンの輪郭を選択的に変化させうるような、シュー型広面
積の製紙機械プレス及びその圧力輪郭の制御方法を提供
することである。
は、最大ニップ圧の位置がシューの加圧ゾーン内で移動
できるようにしたシュー型広面積の製紙機械プレスを提
供することである。
行杆により支持されるようにした、広面積型製紙機械に
1個のシューを備えることである。
個の加圧ピストンによって駆動されるような広面積型製
紙機械プレスに1個のシューを備えることである。
ーの支持が、専ら、支持ロールの回転軸とシューのピボ
ットを通る面に沿って行われるだけではないようにし
た、支持ロールを有するシュー型の広面積の製紙機械プ
レスを提供することである。
その他の目的、特徴、効果は添付図面に関連して次の好
ましい実施例の説明を読む時、この技術に熟達した者に
とって容易に明らかとなるであろう。
機械プレスと呼ばれる広面積ニップのためのシュー10
は支持ロール14の円筒形表面に並置された凹面12を
有する。広面積ニップは全体を符号16で示す。支持ロ
ール14は一部しか示されていないが、その縦軸線18
と共軸をなすジャーナル(図示せず)のまわりで回転す
るように回転自在に装着される。シュー10は第1ピボ
ット杆20のまわりにピボット状に支持され、この第1
ピボット杆20は、第1支持ピストン22に一側が支持
された状態で装着されている。第1ピボット杆の他側は
シューの半円形溝24に支持されている。
ット杆26があって、その第2ピボット杆の一側はシュ
ーの半円形溝28内にピボット状に乗る。第2ピボット
杆の他側は第2支持ピストン30に支持される。溝2
4,28は平行をなし、シューの下面32の長さに沿っ
て縦方向へ伸長する。かくして、シューが製紙機械のプ
レス部分で操作位置に装着される時、溝24,28はク
ロスマシン方向へ伸長し、支持ロールの回転軸18と平
行をなす。第1、第2支持ピストン22,30は図2に
示すように梁材34に装着され、それらのピボット杆を
シュー10との支持・駆動係合関係となるようにする。
表面15との間には、ベルト36、第1フェルト38、
紙ウエブW及び第2フェルト40が介在する。シューの
凹面は好ましくは、円筒形曲率半径が支持ロール14の
曲率半径よりわずかに大きくなるように形成される。シ
ューが第1及び第2支持ピストン22,30によって押
圧され、支持ロールの表面にわたってベルト、第1及び
第2フェルト、そして紙ウエブとに係合する時、二頭矢
印42で示す弧状加圧ゾーンが生じ、これはプレスの広
面積ニップ、即ち伸長ニップのマシン方向への長さを表
わす。その弧状加圧ゾーンの長さは矢印43で示すマシ
ンの移動方向へ見て、この実施例では約10インチであ
る。
もってつくられているので、シューの先行辺縁にわたっ
てベルト、フェルト及び紙ウエブが収歛し易くし、シュ
ーの尾部辺縁からこれらの構成要素が拡開し易くしてい
る。プレスの先行側では、ノズル48がオイルのような
潤滑油を移動ベルト36とシューの先行辺縁44との間
の界面へスプレーし、ベルトのすべり面とシューの固定
表面との間を潤滑する。シューの上でのベルト、フェル
ト、ウエブの配置や、シュー上でのベルトの潤滑方法は
製紙業界でよく知られているので、これ以上説明しな
い。
の縦回転軸線18を通り、シューと第1ピストンの溝に
支持された第1ピボット杆20の縦軸線21を通って伸
長する。この実施例の第1ピストン22は幅が6インチ
となるように選択され、第2ピストン30は3インチ幅
となるように選択される。ポンプ50が加圧液圧流体を
弁52を通して下流ライン54へ供給し、そこから第2
液圧ライン56が弁58へ伸長し、それから第2ピスト
ン30のピストン室60へ通じる。同様に、液圧ライン
54は第1ピストン22のピストン室62へ通じる。
4の長さに沿って伸長する複数の整列した円筒形ピスト
ンの形で具体化することもでき、また、それらは一本の
直線部材にして事実上、伸長ニップのクロスマシン方向
の長さだけ、梁材内を連続して伸長するように具体化す
ることもできる。いずれの場合も、図2に示すように、
梁材の横断面の形は第1及び第2ピストンによってかけ
られるニップの負荷力の設計上の両限界値間で梁材の中
立軸線を保つように設計されている。
有効なニップ負荷力の位置をマシンの移動方向43へシ
フトさせるための第1及び第2ピストンの操作が例示さ
れている。3A図では、両ピストンは非作動状態にあ
り、シューは支持ロールと接触しない。3A〜3E図の
全図において、フェルトと紙ウエブは両方とも省略する
ことにより図面を明瞭にしている。
とも同一液圧力で、この場合、例えば1,000ポント
/平方インチ(psi )の圧力で駆動される。この場合1
直線インチ当り9,000ポンドのニップ負荷力の位置
が面Pより下流、2.17インチの所にある。図3C に
おいて、第1ピストンの液圧力は1000psi のままで
あるが、第2ピストンの液圧力は弁58によって500
psi まで低下している。この結果、1直線インチ当り7
500ポンドのニップ負荷力の位置は面Pの下流1.3
インチのところにある。
ストン室に互いに異る液圧がかかると、総ニップ負荷力
が変化し、かつまた、シューの面にかかる負荷力の位置
も変化する。この実施例の図3Dでは、第1ピストンに
かかる液圧力は弁52の操作により769psi に設定さ
れ、第2ピストン室の液圧力は弁58の操作により46
1psiに設定される。その結果、面Pの下流1.5イン
チのシュー面上の位置に、1直線インチ当り6,000
ポンドの有効ニップ負荷力がかかる。最後に、3E図に
示すように、第1ピストンの下のピストン室62に1,
000psi の液圧力がかけられ、第2ピストンの下のピ
ストン室60には液圧力がかけられない場合、第2ピス
トン杆26はシューとの支持接触から離れ、その結果1
直線インチ当り6,000ポンドのニップ負荷力がシュ
ーの面Pにかけられる。
力は、第1ピストン22及び第2ピストン30によって
かけられる液圧力の合計に釣り合う力である。説明上、
図1に示すようなベクトル64と考えられる、結果的に
生じる有効合成ニップ負荷力の位置は第1ピボット杆2
0と第2ピボット杆26との間の位置であり、そのニッ
プ負荷力のベクトルは第1及び第2ピストン22,30
によって反対方向へ第1及び第2ピボット杆にかけられ
る力に釣り合う。図3B〜3Eに示す力のベクトル64
b,64c,64d,64eは実際上、想像上のもので
ある。
面にかかる反動力は実際には、図1に示す弧状加圧ゾー
ン42に対して広い面積のニップの圧力によってかけら
れる分配圧であって、これは少くとも一部は、支持ロー
ルとシューとの間にはさまれたベルト、フェルト及びウ
エブ間の界面に、液圧力によって生じるものである。基
本的に、結果的に生じる有効合成ニップ負荷力ベクトル
と、その位置は数学的道具であって、これは図7に関連
して下文で詳述するように、加圧ゾーンの圧力の輪郭が
変化する現象を説明するのに役立つ。
ン30は第1ピストン22より大きさが小さい。なぜな
ら、シューを支持ロールへ向って第1ピボット杆に関し
てピボット回転させるのに、第1ピボット杆20から第
2ピボット杆26へ向う下流方向の距離によって与えら
れるてこを第2ピストン30が利用できるからである。
この説明に関連して、ニップ負荷、又はニップ負荷力と
いう用語は、第1及び第2ピストンにより、その対応す
るピボット杆を介してシューへ向ってかけられる圧力の
力を指して言い、それはクロスマシン幅の直線1インチ
当りのポンド単位の力(PLI )で表わされる。
の下のピストン室62内の液圧が1,000psi であっ
て、幅6インチ、長さ200インチの矩形ピストン6の
面の面積が1,200平方インチである場合、そのニッ
プ負荷力は1,200平方インチ×1,000ポンド/
平方インチ/ニップ面の幅200インチ=6,000PL
I (ポンド/直線インチ)となる。言いかえれば、ニッ
プ負荷力はシューを駆動し、そのシューを支持ロールに
対して押圧するように作用する一直線インチ当りのポン
ド単位で表わされる。これと同じ用語が第2ピストンに
関して利用され、また、第2ピボット杆を介してシュー
へ向うニップ負荷力に関して利用される。
がかけられる時、支持ロール上のベルト、フェルト及び
ウエブに対してシューのPLI 単位での所定のニップ負荷
力を生じさせるためには、第1ピストンだけを使ってニ
ップ負荷力を与える際に必要な圧力より低い圧力です
む。さらに、PLI 単位での或る与えられたニップ負荷力
において、第2ピストンに対し、低い液圧力を作用させ
るほど対応する、合成ニップ負荷力は図4に示すように
面Pから下流方向へ向って少いオフセット点に維持され
る。言いかえれば、結果的に生じる有効合成ニップ負荷
力64は第2ピストンにかけられる液圧力次第で面Pか
らの特定のオフセット位置に位置づけられる。
第2ピストン30に液圧力がかかると、第1ピストン2
2に必要とされる液圧力は小さくなる。第1ピストンと
第2ピストンを寸法づけるために選択された形状寸法に
より、この場合、第1ピストンが6インチ幅を有し、第
2ピストンが3インチ幅を有するが、小型ピストンに或
る液圧力がかかると、その液圧力の半分が、小型ピスト
ンに圧力をかけないで所与のニップ負荷力を生じさせて
保持するため第1ピストンにかけられる実際の液圧力、
又は変更した液圧力に達するように第1ピストンのみに
かけられる液圧力から差し引かれることがわかった。
される液圧力は、図3B〜3Eに示すベクトル64b,
64c,64d,64eと、面Pから下流へのそれらの
オフセット65b,65c,65dで示すような結果的
に生じる有効なニップ負荷力を生じさせるため第1及び
第2ピボット杆を介してシューにかけられる所望のニッ
プ負荷力次第で決まる。
ば、面Pから下流へ2インチの片寄り位置で(図4)シ
ューに4000PLI のニップ負荷をかけたい場合(図
5)、第2ピストン30には約410psi の液圧力が必
要となる。図5を参照すれば、第2ピストンに410ps
i の液圧力がかかってニップ負荷が4,000PLI の
時、4,000PLI ニップ負荷を保持するために第1ピ
ストンに必要とされる液圧力は約462psi である。
200psi をわずかにこえる液圧力が第2ピストンにか
かると、第1ピストンに567psi にわずかに足りない
液圧力がかけられる場合、4,000PLI のニップ負荷
が保持される。図4のグラフと図5の図表が開示するも
のは、図1に示すような加圧ゾーンの伸長ニップの圧力
輪郭を変えるために第1及び第2ピストンにかけられる
液圧力の関係である。
複数の間隔をおいて位置する平行溝24a,24b,2
4c,24d,24e,24f,24gを有するシュー
を、伸長ニップ型製紙機械において、標準の溝位置24
cから種々の片寄り距離をおいてテストした。その標準
溝位置は、図1と同じように、溝24cのピボット杆の
中心を通り、支持ロールの回転軸(図6には示さない)
を通って伸長する面Pから全く片寄っていなかった。負
方向の片寄りは、図6に示すように、標準溝、即ち中心
溝24cから左にある溝24a,24bであった。その
他の片寄りは中心溝24cから右方であった。シューが
特定溝内に、即ち、特定の片寄りをもって位置する一本
のピボット杆を介して負荷が加えられた状態で、加圧ゾ
ーンに沿ってマシン方向へ異る弓状長さの位置で加圧ゾ
ーン42のニップ圧が測定された。
々の圧力輪郭を有する曲線が生じた。マイナス1インチ
の片寄り(溝24a)の場合の曲線と2インチの片寄り
(溝24g)の場合の曲線とで示される最も大きな差を
示す2曲線を比較すれば、図6のシューにおいて溝24
aのまわりでのピボット回転に対応するマイナス1イン
チの片寄りの場合、ニップ圧は加圧ゾーンの上流部分が
比較的高い(図7)。最大圧が生じるのは、800psi
よりわずかに低い比較的低レベル位置であり、また、約
6.5インチの加圧シューに沿って比較的上流位置であ
る。
に対応する圧力輪郭に関して言えば、加圧ゾーンのニッ
プ圧は加圧ゾーンの長い距離にわたってゆっくりと低レ
ベルで上昇する。それは加圧ゾーンに沿って約7.5イ
ンチまでは800psi のニップ圧レベルに達しない。し
かしながら、そのニップ圧は加圧ゾーンの長さに沿って
約10.4インチの所の約1,700psi のピーク値ま
でその時点から比較的急激に上昇する。
輪郭は望ましくない。なぜなら、紙ウエブが伸長ニップ
プレスを出る前にニップ圧が加圧ゾーン内の比較的長い
距離にわたって低下するからである。ピーク圧に到達し
た後、圧力が減退する距離が比較的長いので、その前に
ウエブからフェルトへ浸み出た水によってそのウエブが
再度、湿潤する。そのようにウエブが再度湿ることは勿
論、製紙プロセスとプレスの機能とにとって好ましくな
い。
ーの溝24g)に対応する輪郭において、ウエブがプレ
スから出る前に、加圧ゾーンの比較的短い距離にわたっ
てニップ圧が急激に低下することによりウエブが再び湿
ることはほとんどない。しかしながらこの2インチの片
寄りに対応する輪郭において、ピークニップ圧があまり
にも高くなるので製紙機械が所望の速度で作動するとき
押しつぶしを避けることができない。さらに、このオフ
セットの場合の加圧ゾーンのはじめの6インチ程度での
この比較的低い輪郭は、水分除去プロセスがあまりにゆ
っくりしているためにマシン速度を上昇させることがで
きないことを示している。
輪郭によってよりよい妥協点が示されており、この場
合、ニップ圧は2.0インチのオフセットに対応するニ
ップ圧に比較して一層迅速に上昇するが、それは最高約
1,100psi に達し、そこから再湿潤を避けるために
比較的急速に低下する。本発明のダブルピボット配置に
より、伸長ニップ型プレスの加圧ゾーンの有効なニップ
圧を調整し、例えば図7に示すように、可能な輪郭曲線
の上限と下限との範囲内のどの位置にもニップ輪郭を合
わせるように基本的には無限に調整可能にすることがで
きる。
ッププレス内で所望の脱水を行うようにつくられる特定
の等級の紙にかけられるように選択される。面Pからの
有効な合力のニップ負荷力の作用位置が決定される。そ
の合力は第1図では符号65で示す片寄り位置にベクト
ル力64として示される。液圧流体はポンプ50による
圧力のもとで第1、第2ピストンのピストン室へ導入さ
れる。その所定の片寄り(図4)のために第2ピストン
に適用されるべき液圧力において、上記ニップ負荷が決
まるように、弁52,58が調整される。
の液圧力は図5の図表から決定される。逆に、所与のオ
フセット位置での所定のニップ負荷(図4)に対して、
第2ピストンにかける必要のある液圧力が決定される。
かくして、図5に示す図表を使って、第1ピストンにか
けられる液圧力は、1直線インチ当りのポンド単位で示
す所望のニップ負荷を保持するように決定される。
ット杆へ駆動・負荷力を与え、これらの第1及び第2ピ
ボット杆はシューがピボット動き及び転換運動をして、
支持ロール上でベルトとのニップ圧係合及び係合離脱を
するように、シューを支持する。第1及び第2ピストン
にかかる液圧力の差は加圧ゾーンに種々の圧力輪郭を生
じさせる。
第2及び第1ピストン室の液圧力及び、面Pからの合力
ニップ負荷の位置を使って、これらのパラメータの選択
されたものから他のパラメータを決定し、それによって
所望のニップ圧の輪郭を生じさせることができる。これ
によって、製紙業者は伸長ニップ型製紙ブレスの加圧ゾ
ーンの圧力輪郭を変化させて、製造したいと思う紙の等
級に従ったニップ圧と、所定の速度で移動する紙ウエブ
から有効かつ効率的に脱水をすることができるようにす
る。
した好ましい実施例に関する前述の説明を読めば、この
技術に熟達した人にとって容易に明らかとなるであろ
う。そのような変形は請求項によって限定された本発明
の範囲内に含まれるものである。例えば、駆動手段が液
圧ピストン22,30として示されているが、その駆動
手段は電動アクチュエータにすることもできる。
の圧力を制御する制御装置は弁52,58で成るものと
して記載されているが、制御装置はそのようなアクチュ
エータにより与えられる出力を制御するため電動アクチ
ュエータへの電圧又は電流を制御する電気スイッチ等で
構成することもできる。同様に、溝は半円形として記載
し、支持手段はそのような半円形溝に配置されたピボッ
ト杆20,26として記載されているけれども、駆動手
段上にシューを支持する上で共働するピボット、又は溝
は、対応する尖端部材、即ち辺縁部材を切欠部内に適合
させたもので成る支持手段付の1個以上のピボット切欠
部で成るものとしてもよい。
製紙機械プレスをやや概略的に示す横断面図であって、
2個の別個のピストンによりピボット状に支持されたシ
ューを示す。
負荷がかけられる状態で示すシューの端面図であって、
シューにかかる有効な合成ニップ負荷力の位置の選択的
な動きを示す。
いて、第1ピストンに関して合成ニップ力の位置を変え
る上で、下流の支持ピストンにかかる液圧力をいかに変
化させうるかのグラフを示す。
持ピストンと第2支持ピストンの液圧力間の関係を示す
図表である。
持するよう複数の一線に並んだ溝を有する従来のシュー
の形態の端面図である。
本のピボット杆上に支持されたシューの圧力輪郭の曲線
を示す。
Claims (8)
- 【請求項1】 シューと、回転軸を有する回転自在な支
持ロールと、ループベルトと、紙ウエブと共にニップを
通過する1枚以上のループフェルトとを有し、前記1枚
以上のフェルトはウエブから押し出された水分を受容れ
るように位置づけられている、製紙機械において移動す
る紙ウエブを脱水するニップ型ウェットプレスにおい
て;前記シューは一体であって、前記1枚以上のフェル
トと紙ウエブとに重ねて前記ベルトを前記支持ロールの
表面に対して押圧し、それらの間に加圧ゾーンを形成す
る凹面と、2個のピボットを有するシュー支持面とを有
し、そのピボットの1つは前記支持ロールの回転軸を通
る半径方向の面内に位置された第1ピボットであり、他
のピボットは紙ウエブの移動方向においてその下流にあ
り;前記2個のピボットの各々は、前記シュー支持面に
縦方向に伸びている平行な第1及び第2の溝と、同第1
及び第2の溝に対応して配置された第1及び第2のピボ
ット杆とを有していて同ピボット杆の上で前記シューに
ピボット動きを与えるようになっており;前記シューの
前記2個のピボットのまわりで前記ベルトに対して同シ
ューを移動自在に支持する支持装置と;梁手段と;前記
加圧ゾーンの圧力輪郭を選択的に変化させるため、前記
シューのピボットの片方又は両方のまわりで同シューの
各ピボット動きを選択的に行わせるように前記シューに
接する前記2個のピボットを介して前記梁手段と相対的
に前記支持装置へ平行な作動力をかけるように構成され
た駆動手段を有することを特徴とする広ニップ型ウェッ
トプレス。 - 【請求項2】 前記駆動手段は別々の液圧手段を有し、
各液圧手段は前記支持手段の別々のピボットに操作的に
接続されていることを特徴とする請求項1に記載の広ニ
ップ型ウェットプレス。 - 【請求項3】 前記シューの2個のピボットの各々の位
置で同シューにかける力を別々に制御するよう前記液圧
手段の各々に組合わされた弁手段を有することを特徴と
する請求項2に記載の広ニップ型ウェットプレス。 - 【請求項4】 前記駆動手段は前記シューの対応する第
1及び第2ピボットに対して第1及び第2のニップ負荷
力をかける第1及び第2液圧ピストン手段を有し;一方
を他方の関数として、前記第1及び第2液圧ピストン手
段にかけられる液圧流体を制御し、前記第1及び第2の
負荷力を制御するため前記第1及び第2ピボットへの対
応する力を制御する第1及び第2弁手段を有することを
特徴とする請求項1に記載の広ニップ型ウェットプレ
ス。 - 【請求項5】 回転自在な支持ロールと;前記支持ロー
ルに向ってウエブに対してニップ圧をかけるため凹面を
有する一体のシューと;同シューの凹面と前記支持ロー
ル面の弧状部分との間の広面積ニップを通ってウエブと
共に同シューの表面を越えて移動するように配置されそ
れらの間に加圧ゾーンを形成するループベルト及び1枚
以上のループフェルトと;前記シューに形成されて縦方
向へ伸長し、前記支持ロールの回転軸と平行に伸長する
2個の間隔をおいて位置する平行溝と;同溝と平行かつ
対向して伸び同溝に対応した表面形状を有してそれらの
間に相対ピボット動きを与える2つの間隔を保たれた杆
であって、その杆の1つとそれに対応する溝はロール回
転軸を通る半径方向の面内に位置している杆と;前記2
本の杆とその溝の各々に支持係合するように操作的に組
合わされた第1及び第2駆動手段であって、その第1及
び第2駆動手段は平行な駆動力を与えるように構成され
ている駆動手段と;同第1及び第2駆動手段によるニッ
プ負荷力の適用を別々に制御するため同第1及び第2駆
動手段のそれぞれに操作的に接続された制御手段とを有
することを特徴とする製紙機械において移動する紙ウエ
ブから脱水する広ニップ型ウェットプレス。 - 【請求項6】 前記第1及び第2駆動手段は第1及び第
2液圧ピストンを有し、前記制御手段は前記液圧ピスト
ンの中の対応するピストンに接続される第1及び第2弁
を有することを特徴とする請求項5に記載の広ニップ型
ウェットプレス。 - 【請求項7】 回転可能な支持ロールと、ループベルト
と、1枚以上のループフェルトと、移動する紙ウエブに
わたってベルトに接触しウエブから前記1枚以上のフェ
ルトへ水分を浸み込ませるための凹面および支持面をも
つ一体のシューとを有する広ニップ型ウェットプレスに
おいて、移動する紙ウエブから脱水するため圧力輪郭を
コントロールする方法であって;ウエブの移動方向であ
るマシン方向へ互いに間隔をおいて位置する前記シュー
支持面の2つのピボット点のまわりで前記シューをピボ
ット状に支持し、そのピボット点の1つが前記支持ロー
ルの回転軸を通る半径方向の面内に位置された第1ピボ
ットであり;前記2つのピボット点の各々はシュー支持
面に縦方向に伸びている平行な第1及び第2の溝と、同
第1及び第2の溝に対応して配置された第1及び第2の
ピボット杆とを有していて同ピボット杆の上で前記シュ
ーにピボット動きを与えるようになっている工程と;前
記ベルトと、ウエブと、前記1枚以上のフェルトとを前
記支持ロールに対して押圧し、それに対して加圧ゾーン
を設定するためそれぞれ前記2個のピボット点を介して
平行なニップ負荷力を前記シューにかける工程と;他方
のピボットの下流にあるピボットにかけられるニップ負
荷力を制御し、それによって前記加圧ゾーン内のニップ
圧の輪郭を変化させる工程を有することを特徴とする広
ニップ型ウェットプレスにおける圧力輪郭の制御方法。 - 【請求項8】 前記上流ピボットにかけられるニップ負
荷力を前記下流ピボットにかけられるニップ負荷力の関
数として制御する工程を有することを特徴とする請求項
7に記載の広ニップ型ウェットプレスにおける圧力輪郭
の制御方法。
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