JPH07121962B2 - 嵩密度の高いカルボキシメチルセルロースの製造方法 - Google Patents
嵩密度の高いカルボキシメチルセルロースの製造方法Info
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- JPH07121962B2 JPH07121962B2 JP9497392A JP9497392A JPH07121962B2 JP H07121962 B2 JPH07121962 B2 JP H07121962B2 JP 9497392 A JP9497392 A JP 9497392A JP 9497392 A JP9497392 A JP 9497392A JP H07121962 B2 JPH07121962 B2 JP H07121962B2
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Description
ース(以下、CMCと略す)の製造方法に関し、特に最
終製品とした場合嵩密度が大で白色度が高く粉体流動性
にも優れるCMCを提供しようとするものである。
粘剤、分散剤、保護コロイド剤、石油ボーリング用泥水
添加剤などとして広く一般に使用されている。その製造
方法は、一般にセルロースにアルカリの存在下でモノク
ロル酢酸などを作用させて製造する。反応後または反応
後に精製工程を経たCMCは含有する水或いは溶剤を乾
燥工程を経て乾燥すると、不均一な大きさの固塊として
得られるため、通常このものを粉砕工程を経て粉末状と
したものを最終製品としている。そのため、製品の嵩密
度は小さくならざるを得ず製品の嵩高性が大きくなるた
め、包装材料費、輸送運賃並びに倉庫保管料が割高とな
るような好ましくない結果をもたらしている。また、一
般に嵩密度の小さい粉体は流動性が悪く、粉体の取扱い
が容易でない。
決する目的で、CMCを顆粒状とする提案がなされ良好
な結果を収めている。CMCを顆粒状化する方法として
は、予め粉末状とされたCMCを特定の含水率に調整
し、2本の相互に反対方向に回転するロール間を通過さ
せてフレーク状とし、次いでこれを粉砕、分級すること
により達成される(特開昭54-160460)。
法によれば嵩密度の高いCMCを得ることは可能であっ
たが、一方、CMCを顆粒状化するには粉末状CMCを
得た上で更にCMCを特定の含水率に調整しなければな
らなかった。CMCを合一させる装置が必要であるな
ど、工程およびその管理が煩雑となる欠点があった。そ
こで、本発明者等は上記欠点を解決するため粉末状CM
Cに於いても、その嵩密度を大きくする製造方法に就き
鋭意検討した結果、粉末状CMCの製造方法に於いては
もとより他の粉末状高分子の製造方法に於いても全く例
を見ない新規な、未乾燥状態のCMCを混練機を通過さ
せた後、乾燥させることにより良好な結果が得られるこ
とを見出し本発明に到達した。従って、本発明の目的は
粉末状で嵩密度が大きく粉体流動性にも優れるCMCの
製造方法を提供することにある。
反応終了後、或いは反応終了後に精製工程を経て来たC
MCを混練機に通過させた後、乾燥、粉砕することを特
徴とするCMCの製造方法によって達成された。即ち、
反応終了後、或いは反応終了後に精製工程を経て来たC
MCを、残留溶媒量が揮発分として30〜70重量%の
範囲に調整する。次いで、混練機に通し該CMCを良く
混練した後、乾燥、粉砕することにより得られる。
形態が微細な塊状であった。一方、混練機を通さないで
得られるCMCは、その形態が繊維状であった。従っ
て、両者の形態の比較から未乾燥のCMCを混練機に通
すことによりCMCが部分的にゲル化を生じるため嵩密
度が大きくなる。本発明で使用する反応終了後のCMC
とは特に限定されるものではなく、セルロースにアルカ
リの存在下でモノクロル酢酸などを作用させるなどの公
知の反応方法によって製造されるCMCを指す。また、
反応終了後、精製工程を経て来たCMCとは、前記反応
方法により製造されたCMCをメタノールやエタノール
などの有機溶媒と水との混合溶媒中に通し、CMCに含
有している塩化ナトリウムなどの不純物を除去する操作
が実施されたものを指す。
るものではなく、公知の混練機を適宜選択して使用する
ことができるが、好ましくは2軸混練機で且つその軸回
転方向は原料投入口から見てお互いに向かい合うものが
望ましい。本発明に於いて、混練機に通す前のCMC中
に残留する溶媒量は揮発分として30〜70重量%の範囲が
好ましいとしたのは、揮発分を30重量%未満とすると混
練機に通したCMCの白色度が低下し、また混練機には
過大な負荷が掛かり安定的に混練機を運転することが困
難となるためである。またCMC中に残留する溶媒量を
揮発分として70重量%超とすると混練機を通したCMC
の形態が殆んど繊維状のままであり嵩密度の改善効果が
少ないことと、乾燥工程での負荷が増大するなどのた
め、何れも好ましくない。
明はこれによって限定されるものではない。
6gと水酸化ナトリウム96.4g水248gに溶解し
たものを添加する。温度を25℃に保ちながらシート状
パルプ214gを投入する。この温度を保ちながら90
分間撹拌、混合してアルセル反応を行った。次いで、モ
ノクロル酢酸108.5gを90%イソプロピルアルコ
ール200gに溶解したものを加え、この温度で30分
間保持した後、30分を要して70℃まで昇温し、この
温度で60分間エーテル化反応を行った。エーテル化終
了後、酢酸で中和し、75重量%メチルアルコール10
Lで2回精製し、遠心脱水機で脱液してCMC中の残留
溶媒量が揮発分として50重量%のCMCを得た。更
に、得られたCMCを径が50mm、L/Dが12で原
料投入口から見て互いに向き合う方向に回転している2
軸混練機 に単位時間当り10kgの割合で通し、その
後、乾燥、粉砕して粉末状のCMCを得た。
たCMC中の残留溶媒量が揮発分として50重量%のCM
Cを得た。更に、得られたCMCを実施例1と全く同様
の方法で乾燥、粉砕して粉末状のCMCを得た。
たCMC中の残留溶媒量が揮発分として28重量%のCM
Cを得た。更に、得られたCMCを実施例1と全く同様
の方法で2軸混練機に通した後、実施例1と全く同様の
方法で乾燥、粉砕して粉末状のCMCを得た。
た、CMC中の残留溶媒量が揮発分として75重量%のC
MCを得た。更に、得られたCMCを実施例1と全く同
様の方法で2軸混練機に通した後、実施例1と全く同様
の方法で乾燥、粉砕して粉末状のCMCを得た。
の性状を表1に示す。実施例1により得られたCMCの
顕微鏡写真(倍率100倍)参考図1に、又比較例1によ
り得られたCMCの顕微鏡写真(倍率100倍)を参考図
2として示す。
た。
よると、未乾燥状態のCMCを単に混練機に通すことに
より容易にCMCの嵩密度を大きくすることができ、従
来のようにCMCを顆粒状とすることなく粉体状のまま
でも嵩密度が改善される。それによりCMCの顆粒状化
のために必要であった、予め粉砕されたCMCの特定の
含水率への調整やCMCを合一させる装置が不要とな
り、連続的に安定して嵩密度の大きいCMCの製造が可
能となった。
Claims (2)
- 【請求項1】 未乾燥の未精製または精製カルボキシメ
チルセルロースを混練機に通した後、乾燥、粉砕して得
ることを特徴とする嵩密度の高いカルボキシメチルセル
ロースの製造方法。 - 【請求項2】 未乾燥のカルボキシメチルセルロース中
の残留溶媒量が、揮発分として30〜70重量%である請求
項1に記載の嵩密度の高いカルボキシメチルセルロース
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9497392A JPH07121962B2 (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | 嵩密度の高いカルボキシメチルセルロースの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9497392A JPH07121962B2 (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | 嵩密度の高いカルボキシメチルセルロースの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06107701A JPH06107701A (ja) | 1994-04-19 |
JPH07121962B2 true JPH07121962B2 (ja) | 1995-12-25 |
Family
ID=14124859
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9497392A Expired - Fee Related JPH07121962B2 (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | 嵩密度の高いカルボキシメチルセルロースの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07121962B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001302701A (ja) * | 2000-02-15 | 2001-10-31 | Shin Etsu Chem Co Ltd | アルカリセルロース及びセルロースエーテルの製造方法 |
US8436165B2 (en) * | 2007-02-16 | 2013-05-07 | Kao Corporation | Process for producing noncrystalline cellulose |
JP5301922B2 (ja) * | 2008-08-19 | 2013-09-25 | 花王株式会社 | 低結晶性セルロースの製造方法 |
-
1992
- 1992-03-23 JP JP9497392A patent/JPH07121962B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06107701A (ja) | 1994-04-19 |
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