JPH07121932B2 - ジヒドロベンゾフラノン誘導体 - Google Patents

ジヒドロベンゾフラノン誘導体

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JPH07121932B2
JPH07121932B2 JP7413088A JP7413088A JPH07121932B2 JP H07121932 B2 JPH07121932 B2 JP H07121932B2 JP 7413088 A JP7413088 A JP 7413088A JP 7413088 A JP7413088 A JP 7413088A JP H07121932 B2 JPH07121932 B2 JP H07121932B2
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牧雄 北澤
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泰志 中野
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は医薬品として有用なジヒドロベンゾフラノン誘
導体に関するものである。
さらに詳しく述べれば、本発明は胃、十二指腸潰瘍治療
剤として有用な、一般式 (式中のR1は水素原子または低級アルコキシ基であり、
R2およびR3は水素原子または低級アルキル基であり、 はピペリジノ基またはモルホリノ基であり、Yは水酸基
またはアセトキシ基である)で表されるジヒドロベンゾ
フラノン誘導体を提供するものである。
〔従来の技術〕
本発明のようなジヒドロベンゾフラノン誘導体として、
既にいくつかの化合物が知られている。例えば、ジャー
ナル オブ ファーマシューティカル サイエンセズ
(J.Pharm.Sci.)69巻、164ページ(1980年)に、血小
板凝集抑制作用および抗炎症作用を有する化合物の代謝
物の製造中間体として、式 で表される化合物が報告されている。
また、公開特許公報・昭58-135877号には、消炎、鎮
痛、解熱剤として、一般式 (式中のR11、R12、R14およびR15は水素原子または低級
アルキル基であり、R13は水素原子またはハロゲン原子
であり、nは0または1である)で表される化合物が報
告されている。
さらに、公告特許公報・昭59-31511号、公開特許公報・
昭54-98752号、同昭55-2623号、同昭55-64582号、同昭5
5-147271号、同昭56-5473号、同昭56-154477号および同
昭56-154478号には、胃液分泌抑制作用、消炎作用、鎮
痛作用などを有する、一般式 (式中、環Aはベンゼン環またはナフタレン環を示し、
該ベンゼン環またはナフタレン環は低級アルキル基、ニ
トロ基、ハロゲン原子、置換されていてもよいアミノ
基、置換されていてもよい水酸基、アシル基、スルファ
モイル基、カルボキシル基低級アルコキシカルボニル
基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されて
いてもよいウレイド基、置換されていてもよいチオウレ
イド基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニ
ル基、低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよ
いアミノメチル基、シアノ基およびフェニル基の少なく
とも1個以上で置換されていてもよい)で表される化合
物が報告されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らはストレスによる潰瘍に対して有効でしかも
副作用の少ない化合物を見出すべく検討した結果、ある
種のジヒドロベンゾフラノン誘導体が実験潰瘍、特にス
トレス潰瘍に対して効果を示し、しかも毒性が少なく、
ヒトを含む哺乳動物の胃、十二指腸潰瘍治療剤として有
用であることを見出し、本発明を成すに至った。
本発明はこのような知見に基づくものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の前記一般式(I)で表されるジヒドロベンゾフ
ラノン誘導体はラットを用いた拘束水浸ストレス潰瘍に
対して顕著な抑制効果を示し、毒性も低く、胃、十二指
腸潰瘍治療剤として有用である。
本発明の前記一般式(I)の化合物は新規化合物であ
り、以下のようにして製造することができる。
例えば、一般式(I)の化合物でYが水酸基である、一
般式 (式中のR1、R2、R3および は前記と同じ意味をもつ)で表される化合物は、一般式 (式中のR1、R2、R3および は前記と同じ意味をもつ)で表される化合物に塩基、例
えば水酸化ナトリウムの存在下にホルムアルデヒドを反
応させることによって製造することができ、一般式
(I)の化合物でYがアセトキシ基である、一般式 (式中のR1、R2、R3および は前記と同じ意味をもつ)で表される化合物は上記の反
応で得た一般式(Ia)の化合物を適当なアセチル化剤、
例えば無水酢酸で処理することにより製造することがで
きる。
また、前記一般式(I)の化合物は、一般式 (式中のR1およびYは前記と同じ意味をもつ)で表され
る化合物と、一般式 (式中のR2、R3および は前記と同じ意味をもつ)で表される化合物とを塩基例
えばトリエチルアミンと存在下、酢酸パラジウムおよび
トリフェニルホスフィンまたはトリス(2−メチルフェ
ニル)ホスフィンを用いて反応させることにより製造す
ることができる。
さらに、前記一般式(I)の化合物は、一般式 (式中のR1、R2およびR3は前記と同じ意味をもつ)で表
される化合物またはその反応性官能的誘導体と、ピペリ
ジンまたはモルホリンを反応させ、必要に応じ脱アセチ
ル化することによっても製造することができる。
これらの製造方法において製造中間体として用いられる
一般式(II)、(III)および(V)の化合物も新規化
合物であり、以下のようにして製造することができる。
例えば、前記一般式(II)の化合物は、一般式 (式中のR1は前記と同じ意味をもつ)で表される化合物
と前記一般式(IV)の化合物を反応させることにより製
造することができる。また、前記一般式(II)の化合物
がピペリジンである化合物は、一般式 (式中のR1、R2およびR3は前記と同じ意味をもつ)で表
される化合物またはその反応性官能的誘導体とピペリジ
ンを反応させて、一般式 (式中のR1、R2およびR3は前記と同じ意味をもつ)で表
される化合物を得、次いでこれに塩化メチレン中、無水
塩化アルミニウムの存在下2−ブロモプロピオニルブロ
ミドを反応させて、一般式 (式中のR1、R2およびR3は前記と同じ意味をもつ)で表
される化合物を製造し、これを適当な溶媒、例えばメタ
ノール中塩基、例えば炭酸水素ナトリウムで処理するこ
とにより製造することができる。
この一般式(II)の化合物の製造方法で出発原料として
用いられる前記一般式(VI)の化合物は、一般式 (式中のR1は前記と同じ意味をもつ)で表される化合物
に無水塩化アルミニウムの存在下2−ブロモプロピオニ
ルブロミドを反応させるかあるいは、一般式 (式中のR1は前記と同じ意味をもつ)で表されるベンズ
アルデヒド誘導体にエチルマグネシウムブロミドを反応
させて、一般式 (式中のR1は前記と同じ意味をもつ)で表される化合物
を製造し、これを適当な酸化剤、例えばピリジニウムク
ロロクロメートで酸化して、一般式 (式中のR1は前記と同じ意味をもつ)で表されるプロピ
オフェノン誘導体とし、これを臭素で処理してブロム化
後、脱メチル化することにより、一般式 (式中のR1は前記と同じ意味をもつ)で表される化合物
を得、これを適当な溶媒、例えばメタノール中、塩基例
えば炭酸水素ナトリウムで処理することにより製造する
ことができる。
これらの製造方法において出発原料として用いられる一
般式(VII)、(X)および(XI)の化合物はいずれも
公知化合物であり、市販品として入手できるかあるいは
文献記載の方法により容易に製造することができる。
本発明の前記一般式(I)の化合物の二番目の製造方法
で出発原料として用いられる前記一般式(III)の化合
物は、前記一般式(VI)の化合物に、塩基例えば水酸化
ナトリウムの存在下ホルムアルデヒドを反応させ、必要
に応じアセチル化することにより製造することができ
る。
本製造方法でもう一方の出発原料として用いられる一般
式(IV)の化合物は公知化合物であり、市販品として入
手できるかあるいは文献記載の方法により容易に製造す
ることができる。
前記一般式(I)の化合物の三番目の製造方法におい
て、出発原料として用いられる前記一般式(V)の化合
物は以下のようにして製造することができる。
すなわち、前記一般式(VII)の化合物を常法によりエ
ステル化したのち、無水塩化アルミニウムの存在下、2
−ブロモプロピオニルブロミドを反応させて、一般式 (式中のR1、R2およびR3は前記と同じ意味をもつ)で表
される化合物を得、次いでこれを塩基、例えば炭酸水素
ナトリウムで処理して一般式 (式中のR1、R2およびR3は前記と同じ意味をもつ)で表
される化合物を得たのち、これを塩基、例えば水酸化ナ
トリウムの存在下ホルムアルデヒドを反応させ、次いで
適当なアセチル化剤、例えば無水酢酸を用いてアセチル
化することにより製造することができる。
本発明の前記一般式(I)の化合物は、二重結合による
幾何異性体が存在するが、本発明においてはE体、Z体
またはその混合物のいずれかに限定するものではない。
更に前記一般式(I)の化合物は1個の不斉炭素を有し
ており、それに基づく光学異性体が存在するが、本発明
においてはR体、S体またはその混合物のいずれも含ま
れる。
本発明の前記一般式(I)の化合物はウィスター系雄性
ラットを用いた拘束水浸ストレス潰瘍実験において、体
重1kg当たり100mgの経口投与で抑制率約30〜70%程度の
抗潰瘍作用を示し、ICR系雄性マウスを用いた経口単回
投与での急性毒性試験で、体重1kg当たり1000mgの投与
でも強い毒性作用は認められず、ヒトを含む哺乳動物の
胃、十二指腸潰瘍治療剤として極めて有用である。
本発明の前記一般式(I)の化合物を潰瘍治療剤として
用いる場合、単味のままあるいは適当な医薬品添加物と
混合したのち、種々の剤型に調剤して投与される。
このような剤型としては、散在、顆粒剤、細粒剤、錠
剤、カプセル剤、シロップ剤、液剤または坐剤などのよ
うな経口投与用剤および非経口投与用剤をあげることが
できる。
また、実際の治療に用いる場合の至適投与量は患者の年
令、体重、性別、症状の度合等によって適宜決定される
が、概ね経口投与の場合、成人1日当たり10mg〜500m
g、非経口投与の場合、成人1日当たり1mg〜1000mgの範
囲内で1回〜数回に分けて投与される。
〔発明の効果〕
本発明の一般式(I)で表される化合物はウィスター系
雄性ラット(8週齢)を用いた拘束水浸ストレス潰瘍実
験において、体重1kg当たり100mgの経口投与で約30〜70
%程度の抑制効果を示す。
また、本発明の一般式(I)の化合物は毒性が低く、IC
R系雄性マウス(6〜7週齢)に体重1kg当たり1000mgを
経口投与した場合でもほとんど死亡例がみられない。
このように、本発明の一般式(I)で表される化合物は
強い抗ストレス潰瘍作用を示し、しかも低毒性であるの
で、ヒトを含む哺乳動物の胃、十二指腸潰瘍治療剤とし
て有用である。
〔実施例〕 本発明の内容を以下の参考例および実施例を用いてさら
に詳細に説明する。
なお、各参考例および実施例中の化合物の融点はすべて
未補正である。
参考例1 無水塩化アルミニウム16.0gの乾燥塩化メチレン30ml懸
濁液に氷冷撹拌下、4−ブロモアニソール15.0mlを加え
たのち、加熱還流下に撹拌しながら2−ブロモプロピオ
ニルブロミド13.0mlを滴下し、16時間加熱還流させた。
反応液を氷水中に注ぎ、塩酸で酸性としたのち、塩化メ
チレンで抽出し、水洗後無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。減圧下に溶媒を留去後、残留物をジエチルエーテル
−ヘキサンより再結晶し、融点95〜96℃の2,5′−ジブ
ロモ−2′−ヒドロキシプロピオフェノン28.9gを得
た。
元素分析値:(C9H8Br2O2として) C% H% 計算値 35.10 2.62 実測値 35.09 2.71 IR(KBr):νCO 1635cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.90(3H,d,J=6.6Hz),5.24(1H,q,J=6.6Hz),6.9
4(1H,d,J=8.8Hz),7.58(1H,dd,J=2.2and8.8Hz),7.
91(1H,d,J=2.2Hz),11.82(1H,s) 2,5′−ジブロモ−2′−ヒドロキシプロピオフェノン2
3.0gにメタノール150mlと炭酸水素ナトリウム9.4gを加
え、撹拌下に3時間加熱還流させた。反応液を減圧下に
濃縮し、水を加え、塩酸で酸性としてのち、ジエチルエ
ーテルで抽出し、水洗後無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。減圧下に溶媒を留去後、残留物をシリカゲルフラッ
シュカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ベンゼン/
ヘキサン=3/1)で精製し、融点45〜47℃の5−ブロモ
−2−メチル−3(2H)−ベンゾフラノン14.9gを得
た。
元素分析値:(C9H7BrO2として) C% H% 計算値 47.61 3.11 実測例 47.28 2.95 IR(KBr):νco 1715cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.53(3H,d,J=7.1Hz),4.67(1H,q,J=7.1Hz),7.0
2(1H,d,J=8.8Hz),7.68(1H,dd,J=2.2and8.8Hz),7.
78(1H,d,J=2.2Hz) 5−ブロモ−2−メチル−3(2H)−ベンゾフラノン6.
11gにメタノール50mlと37%ホルマリン6mlを加え、氷冷
撹拌下に2規定水酸化ナトリウム水溶液15.5mlを加えた
のち、室温で3時間反応させた。減圧下に反応液を濃縮
後、水を加え、塩酸で酸性としたのち、ジエチルエーテ
ルで抽出し、水洗後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
減圧下に溶媒を留去し、残留物をシリカゲルフラッシュ
カラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルム)
で精製後、ジエチルエーテル−ヘキサンより再結晶し、
融点79〜81℃の5−ブロモ−2−ヒドロキシメチル−2
−メチル−3(2H)−ベンゾフラノン5.52gを得た。
元素分析値:(C10H9BrO3として) C% H% 計算値 46.72 3.53 実測例 46.70 3.31 IR(SBr):νOH 3425cm-1 νCO 1685cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.44(3H,S),1.78(1H,dd,J=5.5and7.7Hz),3.82
(1H,dd,J=5.5and12.1Hz),3.92(1H,dd,J=7.7and12.
1Hz),7.05(1H,d,J=8.8Hz),7.70(1H,dd,J=2.2and
8.8Hz),7.78(1H,d,J=2.2Hz) 参考例2 4−メトキシケイ皮酸50.5gに乾燥ベンゼン400mlと塩化
チオニル100mlを加え、2時間加熱還流後反応液を減圧
下に濃縮乾固した。この残留物の乾燥塩化メチレン100m
l溶液を、ピペリジン43mlとトリエチルアミン100mlの乾
燥塩化メチレン200ml溶液に氷冷撹拌下に滴下したの
ち、室温で3時間反応させた。反応液を希塩酸、水、炭
酸水素ナトリウム水溶液および水で順次洗ったのち、無
水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧下に溶媒を留去した。
残留物を塩化メチレン−ヘキサンより再結晶し、融点82
〜85℃の1-(4−メトキシシンナモイル)ピペリジン6
1.4gを得た。
元素分析値:(C15H19NO2として) C% H% N% 計算値 73.44 7.81 5.71 実測値 73.20 7.92 5.70 IR(KBr):νCO 1635cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.55〜1.75(6H,m),3.55〜3.7(4H,m),3.83(3H,
s),6.78(1H,d,J=15.4Hz),6.89(2H,d,J=8.8Hz),
7.47(2H,d,J=8.8Hz),7.62(1H,d,J=15.4Hz) 1-(4−メトキシシンナモイル)ピペリジン45.0gの乾
燥塩化メチレン160ml溶液に、氷冷撹拌下に無水塩化ア
ルミニウム48.9gを加えたのち、加熱還流下に撹拌しな
がら2−ブロモプロピオニルブロミド21.4mlを滴下後3
時間加熱還流させた。反応液を氷水中に注ぎ、塩酸で酸
性としたのち、塩化メチレンを加え1時間撹拌後有機層
を分取した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液および
水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧下に溶媒
を留去した。残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロ
マトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルム/酢酸エチル
=1/1)で精製し、アモルファスの1-〔3-(2−ブロモ
プロピオニル)−4−ヒドロキシシンナモイル〕ピペリ
ジン35.1gを得た。
IR(KBr):νCO 1640cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.5〜1.75(6H,m),1.92(3H,d,J=6.6Hz),3.5〜3.
75(4H,m),5.34(1H,q,J=6.6Hz),6.81(1H,d,J=15.
4Hz),7.04(1H,d,J=8.8Hz),7.61(1H,d,J=15.4H
z),7.74(1H,dd,J=2.2and8.8Hz),7.89(1H,d,J=2.2
Hz),12.05(1H,s) 1-〔3-(2−ブロモプロピオニル)−4−ヒドロキシシ
ンナモイル〕ピペリジン35.0gにメタノール400mlと炭酸
水素ナトリウム8.5gを加え、40℃で5時間撹拌した。反
応液を減圧下に濃縮後水を加え、塩酸で酸性としたの
ち、塩化メチレンで抽出し、水洗後無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、残留物をシリカ
ゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:
クロロホルム/酢酸エチル=1/1)で精製後、ジエチル
エーテルより再結晶し、融点129〜130.5℃の1-〔3-(2,
3−ジヒドロ−2−メチル−3−オキソ−5−ベンゾフ
ラニル)アクリロイル〕ピペリジン24.4gを得た。
元素分析値:(C17H19NO3として) C% H% N% 計算値 71.56 6.71 4.91 実測値 71.33 6.76 4.67 IR(KBr):νCO 1710,1645cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.55(3H,d,J=7.1Hz),1.55〜1.8(6H,m),3.45〜
3.75(4H,m),4.71(1H,q,J=7.1Hz),6.87(1H,d,J=1
5.4Hz),7.12(1H,d,J=8.2Hz),7.64(1H,d,J=15.4H
z),7.76(1H,dd,J=2.2and8.2Hz),7.85(1H,d,J=2.2
Hz) 参考例3 2,4−ジメトキシケイ皮酸5.21gに乾燥ベンゼン100mlと
塩化チオニル9mlを加え、2時間加熱還流後反応液を減
圧下に濃縮乾固した。この残留物の乾燥塩化メチレン70
ml溶液を、ピペリジン3.8mlとトリエチルアミン7.0mlの
乾燥塩化メチレン30ml溶液に氷冷撹拌下に滴下したの
ち、室温で17時間反応させた。反応液を希塩酸、水、炭
酸水素ナトリウム水溶液および水で順次洗ったのち、無
水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧下に溶媒を留去した。
残留物をクロロホルム−ヘキサンより再結晶し、融点11
1〜112℃の1-(2,4−ジメトキシシンナモイル)ピペリ
ジン4.83gを得た。
元素分析値:(C16H21NO3として) C% H% N% 計算値 67.79 7.69 5.09 実測値 69.53 7.77 4.99 IR(KBr):νCO 1635cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.55〜1.75(6H,m),3.55〜3.7(4H,m),3.83(3H,
s),3.86(3H,s),6.45〜6.55(2H,m),6.91(1H,d,J=
15.4Hz),7.42(1H,d,J=8.8Hz),7.83(1H,d,J=15.4H
z) 1-(2,4−ジメトキシシンナモイル)ピペリジン1.50gを
乾燥塩化メチレン15mlに溶かし、無水塩化アルミニウム
1.46gを氷冷撹拌下に加え、加熱還流下に撹拌しながら
2−ブロモプロピオニルブロミド0.58mlを滴下後、4時
間加熱還流させた。反応液を氷水中に注ぎ、塩酸で酸性
とし、塩化メチレンを加え3時間撹拌したのち、有機層
を分取した。有機層を水で洗い、無水硫酸マグネシウム
で乾燥後減圧下に溶媒を留去した。残留物をシリカゲル
フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロ
ロホルム/酢酸エチル=1/1)で精製後、塩化メチレン
−ヘキサンより再結晶し、融点194〜196℃の1-〔5-(2
−ブロモプルピオニル)−4−ヒドロキシ−2−メトキ
シシンナモイル〕ピペリジン0.98gを得た。
元素分析値:(C18H22BrNO4として) C% H% N% 計算値 54.56 5.60 3.53 実測値 54.29 5.73 3.29 IR(KBr):νCO 1640cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.5〜1.75(6H,m),1.91(3H,d,J=6.6Hz),3.5〜3.
75(4H,m),3.93(3H,s),5.28(1H,q,J=6.6Hz),6.47
(1H,s),6.96(1H,d,J=15.4Hz),7.71(1H,d,J=15.4
Hz),7.88(1H,s),12.47(1H,s) 1-〔5-(2−ブロモプロピオニル)−4−ヒドロキシ−
2−メトキシシンナモイル〕ピペリジン0.82gにメタノ
ール30mlと炭酸水素ナトリウム0.35gを加え、40℃で3
時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮後水を加え、塩酸
で酸性としたのち、塩化メチレンで抽出し、水洗後無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去した
のち、残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグ
ラフィー(溶出溶媒:クロロホルム)で精製し、アモル
ファスの1-〔3-(2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−2−
メチル−3−オキソ−5−ベンゾフラニル)アクリロイ
ル〕ピペリジン0.55gを得た。
IR(KBr):νCO 1700,1640cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.53(3H,d,J=7.1Hz),1.55〜1.75(6H,m),35〜3.
75(4H,m),3.95(3H,s),4.69(1H,q,J=7.1Hz),6.54
(1H,s),6.90(1H,d,J=15.4Hz),7.83(1H,s),7.88
(1H,d,J=15.4Hz) 参考例4 5−ブロモ−2,3−ジメトキシベンズアルデヒド3.00gの
乾燥ジエチルエーテル50ml溶液を、臭化エチル0.96mlと
金属マグネシウム0.31gより調製したエチルマグネシウ
ムブロミドの乾燥ジエチルエーテル20ml溶液に、室温で
撹拌下に滴下した。1.5時間反応後、10%塩酸20mlを加
え、有機層を分取し、水洗後無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。減圧下に溶媒を留去し、油状の3-(1−ヒドロ
キシプロピル)−4,5−ジメトキシブロモベンゼン3.27g
を得た。このものは精製することなく次の工程に使用し
た。
IR(neat):νOH 3400cm-1 NMR(CDCl3) δ:0.96(3H,t,J=7.2Hz),1.65〜1.85(2H,m),2.22
(1H,dr-s),3.84(3H,s),3.85(3H,s),483(1H,t,J
=6.6Hz),6.95(1H,d,J=2.2Hz),7.11(1H,d,J=2.2H
z) ピリジニウムクロロクロメート3.85gの乾燥塩化メチレ
ン25ml懸濁液に室温で撹拌下に3-(1−ヒドロキシプロ
ピル)−4,5−ジメトキシブロモベンゼン3.26gの乾燥塩
化メチレン25ml溶液を加えたのち、室温で5.5時間反応
させた。反応液にジエチルエーテル200mlを加え上澄液
をデカントしたのち、不溶物にジエチルエーテルを加え
数回抽出し、デカントした上澄液と合わせ減圧下に濃縮
後、残留物にジエチルエーテルを加え不溶物を除いたの
ち、減圧下に溶媒を留去した。残留物をシリカゲルフラ
ッシュカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ベンゼン
/クロロホルム1/1)で精製し、油状の5′−ブロモ−
2′,3′−ジメトキシプロピオフェノン3.10gを得た。
IR(neat):νCO 1680cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.17(3H,t,J=7.1Hz),2.94(2H,q,J=7.1Hz),3.8
6(3H,s),3.88(3H,s),7.12(1H,d,J=2.2Hz),7.26
(1H,d,J=2.2Hz) 5′−ブロモ−2′,3′−ジメトキシプロピオフェノン
2.99gの乾燥クロロホルム20ml溶液に氷冷撹拌下に臭素
0.57mlを滴下したのち、室温で1時間反応させた。減圧
下に反応液を濃縮乾固したのち、残留物を乾燥塩化メチ
レン1mlに溶かし、氷冷撹拌下に無水塩化アルミニウム
1.54gを加えたのち、撹拌下に4時間加熱還流させた。
反応液を氷水中に注ぎ、塩酸で酸性としたのち、塩化メ
チレンを加え1時間撹拌後、有機層を分取し、水洗後無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去
し、残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラ
フィー(溶出溶媒:ベンセン)で精製後、ヘキサンより
再結晶し、融点74〜77℃の2,5′−ジブロモ−2′−ヒ
ドロキシ−3′−メトキシプロピオフェノン2.24gを得
た。
元素分析値(C10H10Br2O3として) C% H% 計算値 35.54 2.98 実測値 35.40 2.94 IR(KBr):νCO 1635cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.90(3H,d,J=6.6Hz),3.91(3H,s),5.24(1H,q,J
=6.6Hz),7.14(1H,d,J=1.6Hz),7.52(1H,d,J=1.6H
z),12.03(1H,s) 2,5′−ジブロモ−2′−ヒドロキシ−3′−メトキシ
プロピオフェノン2.22gにメタノール30mlおよび炭酸水
素ナトリウム0.58gを加え、40℃で3.5時間撹拌した。反
応液を減圧下に濃縮後、水を加え、塩酸で酸性としたの
ち、ジエチルエーテルで抽出し、水洗後無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、油状の5−
ブロモ−7−メトキシ−2−メチル−3(2H)−ベンゾ
フラノン1.68gを得た。このものは精製することなく次
の工程に使用した。
IR(neat):νCO 1715cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.56(3H,d,J=7.1Hz),3.96(3H,s),4.72(1H,q,J
=7.1Hz),7.18(1H,d,J=2.2Hz),7.38(1H,d,J=2.2H
z) 5−ブロモ−7−メトキシ−2−メチル−3(2H)−ベ
ンゾフラノン1.67gにメタノール30mlと37%ホルマリン
1.5mlを加え、氷冷撹拌下に2規定水酸化ナトリウム水
溶液3.3mlを加えたのち、室温で3時間反応させた。反
応液を減圧下に濃縮し、残留物に水を加え、塩酸で酸性
としたのち、ジエチルエーテルで抽出し、水洗後無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去後、残
留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー
(溶出溶媒:クロロホルム)で精製し、油状の5−ブロ
モ−2−ヒドロキシメチル−7−メトキシ−2−メチル
−3(2H)−ベンゾフラノン0.92gを得た。
IR(neat):νOH 3400cm-1 νCO 1710cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.46(3H,s),1.95(1H,dd,J=6.1and7.7Hz),3.8〜
4.0(5H,m),7.19(1H,d,J=1.7Hz),7.37(1H,d,J=1.
7Hz) 参考例5 3-(4−メトキシフェニル)−2−メチルアクリル酸を
出発原料とし、参考例3と同様にして下記の化合物を製
造した。
1-〔3-(4−メトキシフェニル)−2−メチルアクリロ
イル〕ピペリジン 性状:油状 〔シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶
出溶媒:クロロホルム/エタノール=100/1)で精製〕 収率:97.9% IR(neat):νCO 1615cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.5〜1.75(6H,m),2.09(3H,d,J=1.7Hz),3.45〜
3.65(4H,m),3.82(3H,s),6.46(1H,br-s),6.90(2
H,d,J=8.8Hz),7.27(2H,d,J=8.8Hz) 1-〔3-〔3-(2−ブロモプロピオニル)−4−ヒドロキ
シフェニル〕−2−メチルアクリロイル〕ピペリジン 融点:124〜125℃ (エタノール−ジエチルエーテル) 収率:85.9% 元素分析値:(C18H22BrNO3として) C% H% N% 計算値 56.85 5.83 3.68 実測値 56.73 5.94 3.73 IR(KBr):νCO 1635cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.5〜1.8(6H,m),1.92(3H,d,J=6.6Hz),2.11(3
H,d,J=1.6Hz),3.4〜3.65(4H,m),5.29(1H,q,J=6.6
Hz),6.45(1H,br-s),7.02(1H,d,J=8.8Hz),7.4(1
H,dd,J=2.2and8.8Hz),7.77(1H,d,J=2.2Hz),11.91
(1H,s) 1-〔3-(2,3−ジヒドロ−2−メチル−3−オキソ−5
−ベンゾフラニル)−2−メチルアクリロイル〕ピペリ
ジン 性状:油状 〔シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶
出溶媒:クロロホルム/エタノール=100/1)で精製〕 収率:85.3% IR(neat):νCO 1715cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.45〜1.75(9H,m),2.09(3H,d,J=1.7Hz),3.4〜
3.65(4H,m),4.68(1H,q,J=7.1Hz),6.48(1H,br-
s),7.11(1H,d,J=8.8Hz),7.56(1H,dd,J=2.2and8.8
Hz),7.61(1H,d,J=2.2Hz) 参考例6 3-(4−メトキシフェニル)−2−ブテン酸を出発原料
とし、参考例3と同様にして下記の化合物を製造した。
1-〔3-(4−メトキシフェニル)−2−ブテノイル〕ビ
ペリジン 性状:油状 〔シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶
出溶媒:クロロホルム)で精製〕 収率:89.9% IR(neat):νCO 1630cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.5〜1.75(6H,m),2.22(3H,d,J=1.1Hz),3,4〜3.
7(4H,m),3.82(3H,s)6.21(1H,br-s),6.88(2H,d,J
=8.8Hz),7.41(2H,d,J=8.8Hz) 1-〔3-〔3-(2−ブロモプロピオニル)−4−ヒドロキ
シフェニル〕−2−ブテノイル〕ピペリジン 性状:油状 〔シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶
出溶媒:クロロホルム)で精製〕 収率:97.4% IR(neat):νCO 1635cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.5〜1.75(6H,m),1.92(3H,d,J=6.6Hz),2.24(3
H,d,J=1.1Hz),3.4〜3.7(4H,m),5.35(1H,q,J=6.6H
z),6.24(1H,br-s),7.02(1H,d,J=8.8Hz),7.63(1
H,dd,J=2.2and8.8Hz),7.89(1H,d,J=2.2Hz),11.91
(1H,s) 1-〔3-(2,3−ジヒドロ−2−メチル−3−オキソ−5
−ベンゾフラニル)−2−ブテノイル〕ピペリジン 性状:油状 〔ジリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶
出溶媒:クロロホルム/酢酸エチル=4/1)で精製〕 収率:95.8% IR(neat):νCO 1715cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.45〜1.75(9H,m),2.23(3H,d,J=1.1Hz),3.4〜
3.7(4H,m),4.69(1H,q,J=7.1Hz),6.26(1H,br-s),
7.11(1H,d,J=8.8Hz),7.7〜7.8(2H,m) 実施例1 5−ブロモ−2−ヒドロキシメチル−2−メチル−3
(2H)−ベンゾフラノン0.74g、4−アクリロイルモル
ホリン0.36ml、トリエチルアミン0.44ml、酢酸パラジウ
ム19mgおよびトリフェニルホスフィン45mgの混合物をア
ルゴン気流中100℃で6時間加熱した。冷後反応液に10
%塩酸を加え酸性としたのち、塩化メチレンで抽出し、
水洗後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒
を留去し、残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマ
トグラフィー(溶出溶媒:クロロホルム/酢酸エチル=
1/1)で精製後、塩化メチレン−ヘキサンより再結晶
し、融点185〜188℃の4-〔3-(2,3−ジヒドロ−2−ヒ
ドロキシメチル−2−メチル−3−オキソ−5−ベンゾ
フラニル)アクリロイル〕モルホリン0.41gを得た。
元素分析値:(C17H19NO5として) C% H% N% 計算値 64.34 6.03 4.41 実測値 64.16 6.01 4.54 IR(KBr):νOH 3400cm-1 νCO 1700,1645cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.46(3H,s),1.9(1H,br),3,55〜3.8(8H,m),3.8
5(1H,d,J=11.5Hz),3.95(1H,d,J=11.5Hz),6.80(1
H,d,J=15.4Hz),7.15(1H,d,J=8.8Hz),7.68(1H,d,J
=15.4Hz),7.77(1H,dd,J=2.2and8.8Hz),7.84(1H,
d,J=2.2Hz) 実施例2 5−ブロモ−2−ヒドロキシメチル−2−メチル−3
(2H)−ベンゾフラノン1.38g、1−アクリロイルピペ
リジン0.75g、トリエチルアミン0.68g、酢酸パラジウム
24mgおよびトリス(2−メチルフェニル)ホスフィン65
mgを用い、実施例1と同様に反応させ処理後、塩化メチ
レン−ヘキサンより再結晶し、融点180〜183℃の1-〔3-
(2,3−ジヒドロ−2−ヒドロキシメチル−2−メチル
−3−オキソ−5−ベンゾフラニル)アクリロイル〕ピ
ペリジン0.80gを得た。
元素分析値:(C18H21NO4として) C% H% N% 計算値 68.55 6.71 4.44 実測例 68.42 6.98 4.24 IR(KBr):νOH 3320cm-1 νCO 1710,1640cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.45(3H,s),1.55〜1.75(6H,m),2.55(1H,br),
3.5〜3.7(4H,m),3.85(1H,d,J=12.1Hz),3.94(1H,
d,J=12.1Hz),6.84(1H,d,J=15.4Hz),7.12(1H,d,J
=8.8Hz),7.58(1H,d,J=15.4Hz),7.73(1H,dd,J=1.
7and8.8Hz),7.81(1H,d,J=1.7Hz) 実施例3 1-〔3-(2,3−ジヒドロ−2−メチル−3−オキソ−5
−ベンゾフラニル)アクリロイル〕ピペリジン24.3gを
メタノール180mlに溶かし、37%ホルマリン19mlを加え
たのち、氷冷撹拌下に2規定水酸化ナトリウム水溶液47
mlを加え、室温で3時間反応させた。反応液を減圧下に
濃縮後、水を加え、塩酸で酸性としたのち、塩化メチレ
ンで抽出し、水洗後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
減圧下に溶媒を留去し、残留物を塩化メチレン−ヘキサ
ンより再結晶し、1-〔3-(2,3−ジヒドロ−2−ヒドロ
キシメチル−2−メチル−3−オキソ−5−ベンゾフラ
ニル)アクリロイル〕ピペリジン21.4gを得た。
このものの物性は、実施例2で得られたものと一致し
た。
実施例4 1-〔3-(2,3−ジヒドロ−2−ヒドロキシメチル−2−
メチル−3−オキソ−5−ベンゾフラニル)アクリロイ
ル〕ピペリジン10.0gに乾燥ベンゼン100ml、酢酸ナトリ
ウム1.3gおよび無水酢酸15mlを加え、撹拌下に4時間加
熱還流させた。冷後反応液を水洗し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥したのち、減圧下に溶媒を留去した。残留物
をエタノールより再結晶し、融点152〜154℃の1-〔3-
(2−アセトキシメチル−2,3−ジヒドロ−2−メチル
−3−オキソ−5−ベンゾフラニル)アクリロイル〕ピ
ペリジン7.3gを得た。
元素分析値:(C20H23NO5として) C% H% N% 計算値 67.21 6.49 3.92 実測値 66.94 6.74 3.95 IR(KBr):νCO 1735,1710,1645cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.49(3H,s),1.55〜1.75(6H,m),1.92(3H,s),3.
55〜3.7(4H,m),4.26(1H,d,J=12.1Hz),4.48(1H,d,
J=12.1Hz),6.88(1H,d,J=15.4Hz),7.13(1H,d,J=
8.8Hz),7.65(1H,d,J=15.4Hz),7.79(1H,dd,J=2.2a
nd8.8hz),7.85(1H,d,J=2.2Hz) 実施例5 1-〔3-(2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−2−メチル−
3−オキソ−5−ベンゾフラニル)アクリロイル〕ピペ
リジン0.54gを用い、実施例3と同様に反応させ処理
後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー
(溶出溶媒:クロロホルム/エタノール=100/1)で精
製し、アモルファスの1-〔3-(2,3−ジヒドロ−2−ヒ
ドロキシメチル−6−メトキシ−2−メチル−3−オキ
ソ−5−ベンゾフラニル)アクリロイル〕ピペリジン0.
53gを得た。
IR(KBr):νOH 3375cm-1 νCO 1705,1635cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.45(3H,s),1.55〜1.75(6H,m),2.0(1H,br),3.
5〜3.75(4H,m),3.82(1H,d,J=11.5Hz),3.92(1H,d,
J=11.5Hz),3.94(3H,s),6.56(1H,s),6.88(1H,d,J
=15.4Hz),7.82(1H,s),7.88(1H,d,J=15.4Hz) 実施例6 1-〔3-(2,3−ジヒドロ−2−ヒドロキシメチル−6−
メトキシ−2−メチル−3−オキソ−5−ベンゾフラニ
ル)アクリロイル〕ピペリジン0.22gを用い、実施例4
と同様に反応させ処理後、シリカゲルフラッシュカラム
クロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルム)で精製
し、アモルファスの1-〔3-(2−アセトキシメチル−2,
3−ジヒドロ−6−メトキシ−2−メチル−3−オキソ
−5−ベンゾフラニル)アクリロイル〕ピペリジン0.23
gを得た。
IR(KBr):νCO 1735,1705,1645cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.48(3H,s),1.55〜1.75(6H,m),1.94(3H,s),3.
55〜3.7(4H,m),3.96(3H,s),4.25(1H,d,J=12.1H
z),4.46(1H,d,J=12.1Hz),6.56(1H,s),6.90(1H,
d,J=15.4Hz),7.84(1H,s),7.90(1H,d,J=15.4Hz) 実施例7 5−ブロモ−2−ヒドロキシメチル−7−メトキシ−2
−メチル−3(2H)−ベンゾフラノン0.91gを用い、反
応時間を16時間にした以外は実施例2と同様に反応させ
処理後、エタノールにより再結晶し、融点150〜153℃の
1-〔3-(2,3−ジヒドロ−2−ヒドロキシメチル−7−
メトキシ−2−メチル−3−オキソ−5−ベンゾフラニ
ル)アクリロイル〕ピペリジン0.38gを得た。
元素分析値:(C19H23NO5として) C% H% N% 計算値 66.07 6.71 4.06 実測値 65.83 7.00 4.01 IR(KBr):νOH 3400cm-1 νCO 1715,1640cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.48(3H,s),1.55〜1.75(6H,m),1.9(1H,br),3.
5〜3.75(4H,m),3.89(1H,d,J=12.1Hz),3.97(1H,d,
J=12.1Hz),4.00(3H,s),6.83(1H,d,J=15.4Hz),7.
19(1H,d,J=1.7Hz),7.44(1H,d,J=1.7Hz),7.57(1
H,d,J=15.4Hz) 実施例8 1-〔3-(2,3−ジヒドロ−2−ヒドロキシメチル−7−
メトキシ−2−メチル−3−オキソ−5−ベンゾフラニ
ル〕アクリロイル〕ピペリジン0.30gを用い、実施例4
と同様に反応させ処理後、塩化メチレン−ジエチルエー
テルより再結晶し、融点142〜143.5℃の1-〔3-(2−ア
セトキシメチル−2,3−ジヒドロ−7−メトキシ−2−
メチル−3−オキソ−5−ベンゾフラニル)アクリロイ
ル〕ピペリジン0.30gを得た。
元素分析値:(C21H25NO6として) C% H% N% 計算値 65.10 6.50 3.62 実測値 65.14 6.57 3.73 IR(KBr):νCO 1735,1715,1645cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.52(3H,s),1.55〜1.75(6H,m),1.92(3H,s),3.
55〜3.75(4H,m),4.01(3H,s),4.31(1H,d,J=12.1H
z),4.45(1H,d,J=12.1Hz),6.86(1H,d,J=15.4Hz),
7.23(1H,d,J=1.6Hz),7.46(1H,d,J=1.6Hz),7.61
(1H,d,J=15.4Hz) 実施例9 1-〔3-(2,3−ジヒドロ−2−メチル−3−オキソ−5
−ベンゾフラニル)−2−メチルアクリロイル〕ピペリ
ジン3.34gを用い、実施例3と同様に反応させ処理後、
酢酸エチル−ジエチルエーテルより再結晶し、融点135
〜137℃の1-〔3-(2,3−ジヒドロ−2−ヒドロキシメチ
ル−2−メチル−3−オキソ−5−ベンゾフラニル)−
2−メチルアクリロイル〕ピペリジン2.43gを得た。
元素分析値:(C19H23NO4として) C% H% N% 計算値 69.28 7.04 4.25 実測値 69.33 7.24 4.39 IR(KBr):νOH 3280cm-1 νCO 1710cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.46(3H,s),1.5〜1.9(7H,m),2.09(3H,d,J=1.7
Hz),3.45〜3.65(4H,m),3.84(1H,d,J=12.1Hz),3.9
3(1H,d,J=12.1Hz),6.47(1H,br-s),7.13(1H,d,J=
8.8Hz),7.55〜7.65(2H,m) 実施例10 1-〔3-(2,3−ジヒドロ−2−ヒドロキシメチル−2−
メチル−3−オキソ−5−ベンゾフラニル)−2−メチ
ルアクリロイル〕ピペリジン1.27gを用い実施例4と同
様に反応させ処理後、シリカゲルフラッシュカラムクロ
マトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルム/エタノール
=100/1)で精製し、油状の1-〔3-(2−アセトキシメ
チル−2,3−ジヒドロ−2−メチル−3−オキソ−5−
ベンゾフラニル)−2−メチルアクリロイル〕ピペリジ
ン1.32gを得た。
IR(neat):νCO 1740,1715cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.49(3H,s),1.5〜1.75(6H,m),1.93(3H,s),2.1
0(3H,d,J=1.7Hz),3.45〜3.65(4H,m),4.26(1H,d,J
=11,5Hz),4.47(1H,d,J=11.5Hz),6.48(1H,br-s),
7.13(1H,d,J=8.8Hz),7.55〜7.65(2H,m) 実施例11 1-〔3-(2,3−ジヒドロ−2−メチル−3−オキソ−5
−ベンゾフラニル)−2−ブテノイル〕ピペリジン9.03
gを用い、実施例3と同様に反応させ処理し、シリカゲ
ルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ク
ロロホルム/酢酸エチル=1/1)で精製後、塩化メチレ
ン−ジエチルエーテルより再結晶し、融点147〜149.5℃
の1-〔3-(2,3−ジヒドロ−2−ヒドロキシメチル−2
−メチル−3−オキソ−5−ベンゾフラニル)−2−ブ
テノイル〕ピペリジン5.76gを得た。
元素分析値:(C19H23NO4として) C% H% N% 計算値 69.28 7.04 4.25 実測値 69.23 7.10 4.37 IR(KBr):νOH 3280cm-1 νOH 1710cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.45(3H,s),1.5〜1.75(6H,m),2.07(1H,br-s),
2.23(3H,d,J=1.1Hz),3.4〜3.7(4H,m),3.84(1H,d,
J=11.5Hz),3.94(1H,d,J=11.5Hz),6.25(1H,br-
s),7.12(1H,d,J=8.8Hz),773(1H,d,J=1.7Hz),7.7
7(1H,dd,J=1.7and8.8Hz) 実施例12 1-〔3-(2,3−ジヒドロ−2−ヒドロキシメチル−2−
メチル−3−オキソ−5−ベンゾフラニル)−2−ブテ
ノイル〕ピペリジン1.00gを用い、実施例4と同様に反
応させ処理後、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグ
ラフィー(溶出溶媒:クロロホルム/エタノール=100/
1)で精製し、油状の1-〔3-(2−アセトキシメチル−
2,3−ジヒドロ−2−メチル−3−オキソ−5−ベンゾ
フラニル)−2−ブテノイル〕ピペリジン1.11gを得
た。
IR(neat):νCO 1740,1715cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.48(3H,s),1.55〜1.75(6H,m),1.93(3H,s),2.
25(3H,d,J=1.1Hz),3.4〜3.75(4H,m),4.26(1H,d,J
=12.1Hz),4.47(1H,d,J=12.1Hz),6.28(1H,br-s),
7.12(1H,d,J=8.8Hz),7.75(1H,d,J=2.2Hz),7.79
(1H,dd,J=2.2and8.8Hz)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 星野 紹英 (56)参考文献 特開 平1−246272(JP,A) 薬学雑誌,109(10),737−48(1989) 薬学雑誌,109(10),718−36(1989)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中のR1は水素原子または低級アルコキシ基であり、
    R2およびR3は水素原子または低級アルキル基であり、 はピペリジノ基またはモルホリノ基であり、Yは水酸基
    またはアセトキシ基である)で表されるジヒドロベンゾ
    フラノン誘導体。
  2. 【請求項2】一般式 (式中のR1、R2、R3およびYは前記と同じ意味をもつ)
    で表される請求項第1項記載のジヒドロベンゾフラノン
    誘導体。
  3. 【請求項3】一般式 (式中のR1、R2およびR3は前記と同じ意味をもつ)で表
    される請求項第2項記載のジヒドロベンゾフラノン誘導
    体。
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