JPH07121716B2 - フィン付プロペラボスキャップ - Google Patents

フィン付プロペラボスキャップ

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JPH07121716B2
JPH07121716B2 JP62175769A JP17576987A JPH07121716B2 JP H07121716 B2 JPH07121716 B2 JP H07121716B2 JP 62175769 A JP62175769 A JP 62175769A JP 17576987 A JP17576987 A JP 17576987A JP H07121716 B2 JPH07121716 B2 JP H07121716B2
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propeller
fins
fin
boss
cap
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理一 小倉
初 恋塚
利則 竹下
嘉雄 河野
一之 大内
高志 塩津
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大阪商船三井船舶株式会社
株式会社西日本流体技研
ミカドプロペラ株式会社
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H1/00Propulsive elements directly acting on water
    • B63H1/02Propulsive elements directly acting on water of rotary type
    • B63H1/12Propulsive elements directly acting on water of rotary type with rotation axis substantially in propulsive direction
    • B63H1/14Propellers
    • B63H1/28Other means for improving propeller efficiency
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    • B63H1/28Other means for improving propeller efficiency
    • B63H2001/283Propeller hub caps with fins having a pitch different from pitch of propeller blades, or a helix hand opposed to the propellers' helix hand

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば船舶の推進器等に多用されるスクリュ
ープロペラの特性を改善するための技術に係り、詳しく
は、スクリュープロペラのボスに取付けるキャップの新
規な構成に関する。
[従来技術] スクリュープロペラのプロペラ特性(特に推進器効率)
を向上させるために、ブレードの枚数、形状、展開面
積、ピッチ等に関しては設計技術の研究が従来から鋭意
進められ、現在ではその成果は事実上限界に近い状態に
まで到達しており、従って、今後この方面からの研究に
よつて大幅なプロペラ特性の改善を期待することは極め
て困難な状況にある。
一方、スクリュープロペラの推進器効率はボス付近にお
いて低いことが知られている。そのためにボス付近の推
進器効率を高めようと、プロペラ後流側に小径のプロペ
ラを設けることが過去何度か提案されている(たとえば
実開昭56−30195、実開昭57−139500等)。しかしなが
ら、このような試みはいずれも実際には成功していない
ようである。トルクが増す割には推力が上がらず、結局
推進器効率は改善されなかつたのであろうと思われる。
第3図に例示するように、通常のスクリュープロペラ31
は、ボス32の周囲に複数枚のブレード33を設けて構成さ
れ、そのボス32を介して回転駆動用シャフト34に取り付
けられると共に、そのボス32のシヤフト側と反対側に
は、ボス32の下流側に生じる渦流をできるだけ小さくす
るために、円錐状のボスキャップ35が連設されている。
本発明者はこのようなプロペラボスキャップ後流におい
ても相当のハブ渦36が発生していることに着目し、従来
の小径付加プロペラではこのハブ渦を増加させてしまう
であろうと考え、このハブ渦を減少させる別の手段につ
いて鋭意研究を重ねた。その結果、整流フイン付ボスキ
ャップをプロペラに付加することによつて、ハブ渦が減
少し推進器効率が高まることを見出し、非常に簡便かつ
経済性有利に実施可能でありながら、相当大きなプロペ
ラ特性(推進器効率)の改善効果が期待できる全く新規
な技術を開発することに成功した。
[発明の構成] すなわち本発明は、スクリュープロペラのボスに取付け
るキャップであって、 (a)該プロペラの後側において該ボスに取付けるキャ
ップ本体と、 (b)該キャップ本体上に該キャップ本体の周囲に沿っ
て間隔をあけて立設した複数個のフインと を有し、 (イ)該フィンの個数は各プロペラブレードにつき等し
く、 (ロ)該フィンはプロペラブレード根部の幾何学的ピッ
チ角εに対して−20゜〜+30゜の傾きα(−20゜≦α−
ε≦30゜)を有し、 (ハ)該フィンの前縁はプロペラブレード根部の後縁と
プロペラ前後方向に等しいか又はこの後縁より後方であ
つて、隣接するプロペラブレード根部の隙間の位置にあ
り、そして (ニ)該フィンの該キャップ本体の軸線から最大直径は
該ボスのキャップ取付け端部の直径より大でプロペラ直
径の33%以下である、 ことを特徴とする、前記キャップを提供する。
後述する実施例中に示すように、フィンはボスキャップ
に対してレーキ角またはキャンバをもたせて取付けるこ
とができる。
[作用] 本発明のボスキャップに設ける整流フィンはそれ自体で
推力を発生させるためのものではなく、ボスキャップ後
流における水流を、ハブ渦の発生を減らす方向に案内す
るための整流板の作用をする。
この整流作用により、ボスキャップ後流のハブ渦が拡散
されてプロペラ翼面上の渦による誘起抗力が減少し、そ
の結果トルクを増大させることなくプロペラ特性(推進
器効率)の大幅な向上がもたらされる。
従って、一般的な傾向として、本発明は特にハブ渦が強
いプロペラピッチ比(H/D)の高いプロペラに対してよ
り高い効果を発揮する。
また、本発明によれば、スクリュープロペラの特性改善
を、極めて困難でかつ高価につくそのスクリュープロペ
ラ自体に対する改良により実現せんとするのでは無く、
その付属物たる小さなプロペラボスキャップに対する僅
かな改良にて達成し得るものであるから、極めて簡便か
つ経済性有利に実現できると共に、既存の船舶に既に装
着されているスクリュープロペラの効率改善も、プロペ
ラボスキャップだけの交換あるいは加工という非常に容
易かつ経済的な手段で達成可能である。
[実施例] 以下、本発明の実施例について添付図面を参照しつつ詳
細に説明する。
次表1に示す諸元をもつ模型プロペラを使って水槽試験
を行う。水槽は回流式のもので観測部寸法は長さ5.0m、
幅2.0m、深さ1.0m、最大流速2.0m/s、流速の均一性は1.
5%以内のものである。
表 1 型式 CP24 CP26 直径(mm) 220.0 220.0 ピツチ比 0.8 1.2 展開面積比 0.55 0.55 ボス比 0.18 0.18 翼厚比 0.05 0.05 翼断面形状 MAU MAU 翼数 4 4 プロペラ特性測定装置の側面を一部断面図として第4図
に示す。水槽上方の固定台(図示してない)に固定した
プロペラオープンボート(41)は先端部にプロペラ(4
2)を着脱自在に取付けてこれを回転させる駆動機構(4
3)、スラスト検出器(44)及びトルク検出器(45)を
内蔵している。
図示してないが、別にプロペラ回転数を小野測器製のデ
ィジタルカウンターTM−225により、そして流速をJIS型
ピトー管と東洋ボールドウィン社製の差圧変換器DPLU−
0.02の併用により計測する。これらスラストとトルク及
び流速により変換された圧力等のアナログ信号を、別に
設けた制御台において、マイクロコンピューターに内蔵
されたA/D変換器によつてディジタル化した後、物理量
に変換し、プリンターで印刷し、またはX−Yプロッタ
ーでプロットする構成としてある。
プロペラ回転数はほぼ一定に保ち、流速を変化させるこ
とにより前進率(J)を変え、スラスト係数(KT)、ト
ルク係数(KQ)を計測する。回転数は7.5r.p.s.〜9.0r.
p.s.で、プロペラ中心没水深度は300mmとした。水流の
方向は矢印の向きとする。
プロペラに取付けるボスキャップとして、丸味をもつた
円錐形状をもち、基底部分の直径35mm、高さ25.6mm、の
ものを用意する。ボスキャップのプロペラに対する取付
け手段はそれ自体公知の手段によればよく、本例におい
てはボルトナット締めによる。
ボスキャップに取付けるフィンとして第5図に平面図で
示した6種の山形形状(A)〜(F)をもつものを用意
した。各各厚さ1mmの平板から作ったものであり、寸法
は次表2に示すとおりである。
表 2 フィン形状 幅(X軸方向) 高さ(Y軸方向) (A) 20mm 20mm (B) 26mm 16.5mm (C) 26mm 21mm (D) 26mm 28.5mm (E) 26mm 34mm (F) 26mm 39.5mm ボスキャップへのフィンの取付け位置を第6図に示す。
本図ではプロペラブレード61の根部62の後縁Oを基準点
としてこの基準点Oがプロペラ軸線63上に見える位置で
図示している。aはフィン64の前縁から基準点Oとプロ
ペラ軸線63とを含む平面までの円周上の距離を意味する
(矢印の回転方向を+としている)。bはフィン64の前
縁から基準点Oを含む円周までの表面上の距離を意味す
る。αはプロペラ軸線63と直交する平面に対するフィン
64の角度を意味する。εはプロペラブレード根部62の幾
何学的ピッチ角を意味する。
なお、本明細書においてプロペラブレード根部の幾何学
的ピッチ角εとは、プロペラブレード根部のノーズテイ
ルラインを基準とするものであり、詳しくは、プロペラ
軸線を中心としボス半径を半径とする円筒面とプロペラ
ブレード表面またはその延長である仮想表面との相貫線
により切取られた円筒面を展開した展開図において、相
貫線の描くブレード断面のノーズテイルラインと、円筒
母線と直交する直線との成す角度を言う。
フィン64はレーキ角を付けない場合は本図の紙面に垂直
の方向に取付ける。取付けはボスキャップに溝を切って
フィン下部を溝内に挿入し接着剤で固定して行う。第5
図に示したフィン下部の破線は、固定後のフィン方面と
ボスキャップ表面との交線の一例を示す。
実験例1 型式No.CP26のプロペラ(ε=67.4゜)および第5図
(C)のフィンを使って水槽試験を行つた。フィンはプ
ロペラブレート1枚につき1枚、計4枚を各各a=10m
m、b=5mm、α=66゜の位置に取付けた。このとき、フ
ィンの最大直径、すなわちフィンを取付けた状態でプロ
ペラ軸線から半径方向に最も離れたフィン端部とプロペ
ラ軸線との距離の2倍(2r)とプロペラ直径(2R)との
比率r/Rは0.23である。この状態でのプロペラ1、ボス
2、プロペラブレード3、シャフト4、ボスキャップ
5、フィン6の位置を第1図に正面図で第2図に側面図
で示す。また比較のために、フィンを取付けない場合の
試験をも行つた。前進率(J)を0.0〜1.1まで変化させ
たときのスラスト係数(KT)およびトルク係数(KQ)を
測定し、プロペラ効率(η=J.KT/2πKQ)を算出した。
フィンを取付けない場合に対するフィンを取付けた場合
のプロペラ効率の増加率(dη)を%で算出した。結果
を次表3〜4に示す。
表3〜4の結果を、横軸に前進率(J)を、縦軸にスラ
スト係数(KT)、トルク係数×10(KQ×10)およびプロ
ペラ効率(η)をとつて図示すれば第7図のとおりであ
る。図中、T2、Q2およびP2は各各表3のKT、KQ×10およ
びηを表わす曲線を、T3、Q3およびP3は各各表4のKT、
KQ×10およびηを表わす曲線を、指している。本図およ
び表4から、J=0.05〜1.10の全範囲で約4〜8%も、
そして常用されるJ=0.9において7.66%も、プロペラ
効率が増加していることがわかる。
なお、本実施例において水槽上方からボスキャップ後端
付近に細管を近付けて供気したところ、フィンを取付け
ない場合はプロペラ軸線方向に直線状に多数の気泡が並
んだが、フィンを取付けた場合はこの気泡は拡散してし
まつた。ハブ渦がフィンにより相当に減少しているため
であると考えられる。
実験例2 実験例1と同様の試験を異なるフィン取付け位置につい
て、すなわち異なるa、b、αについて行つた。常用さ
れる前進率(J)=0.9のときのプロペラ効率増加率を
まとめて次表5に示す。
表5に示したプロペラブレード根部に対するフィンの位
置関係を第8図に示す。第8図は基線X上に第6図のプ
ロペラプレード根部の後縁0を置き、この基線Xから角
度ε方向にプロペラブレード根部のノーズテイルライン
の長さをもつ線分として、プロペラブレードの位置を示
す。隣接するプロペラブレードの1個の位置を基線X上
に後縁O間の円周方向距離を置いて示してある。フィン
の位置は、基線X方向に第6図のaを、そして基準点O
において基線Xに直交する基線Y方向に第6図のbを、
そして基線Xから角度α方向に第5図に破線で示したフ
ィンとボスキャップとの交線の長さをもつ線分として示
してある。表5および第8図から、フィン前縁位置は隣
接するプロペラブレード根部の隙間すなわちノーズテイ
ルライン延長線の間にあれば相当のプロペラ効率改善が
成されることがわかる。
実験例3 実験例1と同様の試験をαのみを変えて行った。前進率
(J)=0.9のときのプロペラ効率増加率を次表6に示
す。
表6の結果を実験例2の場合と同様に図示すれば第9図
のとおりである。表6および第9図から−20゜≦α−ε
≦30゜の範囲にあれば相当のプロペラ効率改善が成され
ることがわかる。
実験例4 実験例2と同様の試験を型式No.CP24のプロペラ(ε=5
7.4゜)および第5図(A)(C)のフィンを使って行
つた。このプロペラで常用される前進率(J)=0.6の
ときのプロペラ効率増加率をまとめて次表7に示す。
表7の結果を実験例2の場合と同様に図示すれば第10図
のとおりである。フィン形状(A)(C)間には大差な
く、フィン位置は第9図の場合と同様に前縁が隣接する
プロペラブレード根部の隙間に、そして傾きが−20゜≦
α−ε≦30゜の範囲に、あればよいことがわかる。
実験例5 実験例4のNo.6の試験を、フィン面を第6図の紙面垂直
方向からプロペラ回転方向に±30゜のレーキ角をつけ
て、繰返した。結果を次表8に示す。
表8からフィン面にプロペラ回転方向にマイナスのレー
キ角をつけるとdηがさらに高まる傾向があることがわ
かる。第11図にフィンの取付位置を第6図と同様な側面
図で示す。また第11図A−A線断面図を第12図に示す。
実験例6 実験例4のNo.7の試験を、フィン枚数および取付位置を
変更して、繰返した。結果を次表9に示す。
第13図にプロペラブレードとフィンとの位置関係を第8
〜10図と同様なXY平面で示す。4枚のプロペラブレード
B1〜B4に対して、フィン枚数2では図中1/Fと2/2の位置
に、フィン枚数3では図中1/F、2/3および3/3の位置
に、フィン枚数4では図中1/F、2/4、3/4および4/4の位
置に、そしてフィン枚数5では図中1/F、2/5、3/5、4/5
および5/5の位置に、フィンが位置している。第13図か
ら解るように、フィン枚数2ではプロペラブレードB2〜
B3間およびB4〜B1間の、フィン枚数3ではプロペラブレ
ードB3〜B4間の、隙間に位置するフィンが無く、またフ
ィン枚数5ではプロペラブレードB3〜B4間の隙間に位置
するフィンが2枚となり、不均一となつている。
表8に示されるようにプロペラブレード根部の隙間に位
置するフィンの個数は均一でなければならない。
実験例7 実験例1と同様の試験を幅は同じで高さの異なる第5図
(B)〜(F)のフィンを使って行つた。プロペラブレ
ード1枚につき1枚、計4枚の同一形式のフィンを各各
a=10mm、b=5mm、α=66゜の位置に取付けた。前進
率(J)=0.9のときのプロペラ効率増加率をまとめて
次表に示す。
表10の結果を、横軸にr/Rを、縦軸にdηをとつて図示
すれば第14図のとおりである。
形式No.CP26のプロペラのボス比は0.18であるので、フ
ィンの最大直径はボスのキャップ取付端部の直径より大
でプロペラ直径の33%以下であれば、相当のプロペラ効
率改善が成されることがわかる。
実験例8 実験例1と同様の試験を、第5図(C)のフィンを半径
50mmの円弧状に曲げたものを使つて行つた。フィンはプ
ロペラ回転方向に凸に曲げたものと(C−OUT)と凹に
曲げたもの(C−IN)の2種類を用意した。プロペラブ
レード1枚につき1枚、計4枚の同一形式のフィンを各
各a=10mm、b=5mm、α=66゜(円弧の弦の方向の角
度)の位置に取付けた。前進率(J)=0.9のときのプ
ロペラ効率増加率をまとめて次表11に示す。
上の結果から、フィン形状は平面に限られず、正または
負のキャンバをもたせてよいことがわかる。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明によれば、スクリュープロ
ペラのボスに取付けるキャップの周囲に整流フィンを設
けることにより、ボスキャップの後流における水流を、
ハブ渦の発生を減らす方向に案内する。すなわち第3図
に示したように、プロペラを出た後プロペラ圧力面側に
回りこんでいる水流を、プロペラ翼と同じ向方向に案内
する。一般に、有限幅を有する、三次元翼はその翼端部
に於いて、翼の部分に生じている拘束渦と等しい大きさ
の自由渦を生じる。スクリュープロペラの各翼は、この
有限幅を有する三次元翼に他ならないので、その、幅方
向の端部にあたる、翼端部付近及び翼根部付近において
自由渦を発生する。この自由渦の内、翼根部付近より発
生した部分がボスキャップに沿ってプロペラ軸の中心部
に集まり、強いハブ渦を形成する。本発明はこの自由渦
が形成された後、流れの下流部分において、フィンによ
り、自由渦を拡散させ自由渦がボスキャップに沿って集
中する事を防止する。この拡散整流作用により、トルク
を増大させることなくプロペラ特性(推進器効率)を大
幅に向上させる効果が得られる。
また、本発明によれば、極めて困難でかつ高価につくス
クリュープロペラ自体に対する改良を行わなくても、そ
の付属物たる小さなプロペラボスキャップに対する僅か
な改良にてプロペラ特性を大幅に改善できると共に、既
存の船舶に既に装着されているスクリュープロペラに対
しても、プロペラボスキャップだけの交換あるいは加工
という非常に容易かつ経済的な手段で適用可能である、
という種々の利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のフィン付プロペラボスキャップの一実
施例を取付けたプロペラの正面図、第2図はその側面図
である。 第3図は従来技術のフィン無プロペラボスキャップを取
付けたプロペラとそのボスキャップ後流に生じるハブ渦
を示す側面図である。 第4図は実験に用いたプロペラ特性測定装置を一部断面
で示した側面図である。 第5図は実験に用いたフィンの形状を示す平面図であ
り、第6図はそのフィンのプロペラボスキャップへの取
付け位置を示す側面図である。 第7図は実験例1の結果を示すプロペラ特性曲線図であ
り、第8〜10図は実験例2〜4におけるプロペラブレー
ド根部とフィンとの位置関係を示す線図的説明図であ
る。 第11図は実験例5におけるフィン取付けレーキ角を示す
ための側面図、第12図は第11図のA−A線断面図であ
る。 第13図は実験例6におけるプロペラブレード根部とフィ
ンとの位置関係を示す第8〜10図と同様な線図説明図で
ある。 第14図は実験例7の結果を示す線図的説明図である。 第1〜2図において、1……プロペラ、2……ボス、3
……プロペラブレード、4……シヤフト、5……ボスキ
ャップ、6……フィン。
フロントページの続き (72)発明者 恋塚 初 長崎県佐世保市棚方町283番地 株式会社 西日本流体技研内 (72)発明者 竹下 利則 三重県名張市蔵持芝出229−6 県営住宅 301号 (72)発明者 河野 嘉雄 大阪府八尾市堤町2丁目1−39 (72)発明者 大内 一之 東京都杉並区宮前5−17−22 (72)発明者 塩津 高志 千葉県習志野市八津1−13−3−104 (56)参考文献 特開 昭53−11490(JP,A) 特開 昭62−12495(JP,A) 特許5158(JP,C1)) 特許98264(JP,C2))

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スクリュープロペラのボスに取付けるキャ
    ップであって、 (a)該プロペラの後側において該ボスに取付けるキャ
    ップ本体と、 (b)該キャップ本体上に該キャップ本体の周囲に沿っ
    て間隔をあけて立設した複数個のフインと を有し、 (イ)該フィンの個数は各プロペラブレードにつき等し
    く、 (ロ)該フィンのプロペラブレード根部の幾何学的ピッ
    チ角εに対して−20゜〜+30゜の傾きα(−20゜≦α−
    ε≦30゜)を有し、 (ハ)該フィンの前縁はプロペラブレード根部の後縁と
    プロペラ前後方向に等しいか又はこの後縁より後方であ
    つて、隣接するプロペラブレード根部の隙間の位置にあ
    り、そして (ニ)該フィンの該キャップ本体の軸線からの最大直径
    は該ボスのキャップ取付け端部の直径より大でプロペラ
    直径の33%以下である、 ことを特徴とする、前記キャップ。
JP62175769A 1986-07-16 1987-07-14 フィン付プロペラボスキャップ Expired - Lifetime JPH07121716B2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10910186 1986-07-16
JP18157786 1986-07-31
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JP61-109101 1986-08-11
JP61-181577 1986-08-11
JP18889886 1986-08-11

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JPS63154494A JPS63154494A (ja) 1988-06-27
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