JPH07120309A - カメラの測光装置 - Google Patents

カメラの測光装置

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Publication number
JPH07120309A
JPH07120309A JP5267147A JP26714793A JPH07120309A JP H07120309 A JPH07120309 A JP H07120309A JP 5267147 A JP5267147 A JP 5267147A JP 26714793 A JP26714793 A JP 26714793A JP H07120309 A JPH07120309 A JP H07120309A
Authority
JP
Japan
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light receiving
light
camera
dimming
photometric device
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Pending
Application number
JP5267147A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Iwasaki
宏之 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Exposure Control For Cameras (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被写体からの光束の透過率を部分的に減少さ
せることにより、受光手段の受光領域のうち受光量が所
定値以上である領域への光量を制限する。 【構成】 液晶表示装置から成る減光部3と、CCD受
光素子から成る受光部2と、CPU1とを備えるカメラ
の測光装置に適用され、液晶表示装置のすべての液晶画
素を全透過させた状態で被写体光を受光し、受光量が所
定値以上である領域の液晶画素の透過率を減少させ、受
光量が所定値より小さい基準値以下である領域の透過率
を増加させて、再度被写体光を受光する。これにより、
被写界の一部に輝度の極端に高い部分があっても、受光
部2の出力がCCD受光素子の飽和電圧を越えなくな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被写界を複数の測光領
域に分割して測光し、各測光領域の明るさに関する情報
から露出値を演算するカメラの測光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のカメラの測光装置として、例えば
図12に示すようなものがある。図12は主にビデオカ
メラ等に用いられる測光装置であり、被写体からの光束
を集光する撮影レンズ101と、複数の異なる開口部を
有する円盤状の絞り部材102と、絞り部材102を通
過した光束を受光する受光部103とからなる。図12
の測光装置では、被写体の明るさに応じて円盤状の絞り
部材102を回転させ、所定の開口部を光軸上に移動さ
せる。開口部を通過した光束は受光部103上に結像さ
れる。また、被写界を分割測光するカメラの測光装置が
知られている(例えば本出願人による特開平4−251
230号公報参照)。この種の分割測光を行うカメラの
測光装置では、撮影画面を中央部と複数の周辺部とに分
割して測光し、主要被写体とその周囲との輝度分布に基
づいて、所定のアルゴリズムにより最適な露出値を算出
する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、被写界
の輝度変化が大きい場合、すなわち図10(a)に示す
ように、被写界中に太陽等の輝度の高い箇所が部分的に
存在する場合に分割測光を行うと、受光素子の性質上、
被写界中の輝度の高い箇所の影響を強く受けるという問
題がある。このため、実質的には明るい被写体だけを測
光しているのと同じ結果になり、いくら絞りを絞っても
被写界全体の明るさを変えることしかできず、被写界中
の輝度分布を変えることはできない。したがって、図1
0(a)に示すように、太陽の手前に人物がいるような
配置で測光を行うと、主要被写体である人物の測光が不
可能になる。また、CCD(Charge Coupled Device)
受光素子等の電荷蓄積型の受光素子を用いて測光を行う
場合、受光素子自体に測光上限があるため、高輝度領域
の測光が正確に行なえないという問題がある。
【0004】本発明の目的は、被写体からの光束の透過
率を部分的に減少させることにより、受光手段の受光領
域のうち受光量が所定値以上である領域への光量を制限
するようにしたカメラの測光装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】実施例を示す図1に対応
づけて本発明を説明すると、本発明は、被写体からの光
束を受光し、受光量に応じた光電変換信号を出力する受
光手段2を有するカメラの測光装置に適用され、被写体
からの光束の透過率を部分的に減少させて受光手段2へ
入射する光量を制限する減光手段3と、受光手段2の受
光領域のうち受光量が所定値以上である領域への光量を
制限するように減光手段3を制御する制御手段1と、を
備えることにより上記目的は達成される。請求項2に記
載の発明は、請求項1に記載のカメラの測光装置におい
て、受光手段2を、複数領域に分割された複数の受光部
を有するように構成し、減光手段3を、各受光部にそれ
ぞれ対応する複数の減光部を有するように構成するもの
である。請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のカ
メラの測光装置において、レリーズスイッチの半押し時
に繰り返し測光を行うようにし、制御手段1により、先
の測光で透過率が減少された受光領域の透過率を、その
受光領域の今回の受光量が所定値より小さい基準値以下
になったときに増加するように制御するものである。
【0006】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
されたカメラの測光装置において、減光手段3を、受光
領域の一部の領域に対応して設置するものである。請求
項5に記載の発明は、請求項1に記載されたカメラの測
光装置において、受光手段2を、複数領域に分割された
複数の受光部を有するように構成し、減光手段3を、複
数の受光部のうち少なくとも2つ以上の受光部が占める
領域に対応する減光部を複数有するように構成するもの
である。請求項6に記載の発明は、請求項1に記載され
たカメラの測光装置において、減光手段3を、複数領域
に分割された複数の減光部を有するように構成し、受光
手段2を、複数の減光部のうち少なくとも2つ以上の減
光部が占める領域に対応する受光部を複数有するように
構成するものである。請求項7に記載の発明は、請求項
1〜6のいずれかに記載されたカメラの測光装置におい
て、受光手段2を、電荷蓄積型光電変換素子をマトリク
ス状に配置して構成したものである。
【0007】
【作用】請求項1に記載の発明では、受光手段2の受光
領域のうち受光量が所定値以上である領域について、制
御手段1は減光手段3に対して被写体からの光束の透過
率を部分的に減少させる。これにより、受光手段2に入
射される光量が部分的に制限される。請求項2に記載の
発明では、複数の受光部のうち所定量以上の受光量の受
光部は、それらの受光部にそれぞれ対応する複数の減光
部により減光される。請求項3に記載の発明では、制御
手段1によって繰り返し行われる作用により、受光領域
の受光量が所定値以上であれば減光手段3の透過率が減
少され、受光量が所定値より小さい基準値以下になると
透過率が増加される。請求項4に記載の発明では、減光
手段3は受光領域の一部に対応して設置されているた
め、受光手段2には減光手段3を透過した光束と透過し
ない光束とが入射される。請求項5に記載の発明では、
1つの減光部を透過した光束は少なくとも2つ以上の受
光部に入射される。請求項6に記載の発明では、すくな
くとも2つ以上の減光部を透過した光束は1つの受光部
に入射される。
【0008】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0009】
【実施例】図1は本発明によるカメラの測光装置の一実
施例のブロック図である。図1において、1は後述する
カメラの測光制御を含めてカメラ内のすべての処理を行
うCPUである。2はCPU1からの指示に応じて被写
界の測光を行う受光部である。この受光部2は、図2に
示すように、横20個、縦12個の240領域に均等に
分割されており、各領域にはそれぞれ、不図示のCCD
受光素子が設けられる。CCD受光素子では、光電変
換、電荷蓄積および電荷の転送が行われ、CCD受光素
子からの出力は、不図示のA/D変換器でデジタル値に
変換された後、CPU1に送出される。図2では、受光
部の左下隅のCCD受光素子の座標を(1,1)、右上
隅の座標を(20,12)としている。
【0010】図1に戻って、3は被写界中の高輝度部分
の輝度を減少させる減光部であり、不図示の被写体と受
光部2との間の受光部2の近傍に配置される。この減光
部3は、図3に示すように、受光部2の240領域のそ
れぞれに対応して分割されており、後述するように、2
40画素のTFT型(Thin Film Transistor;薄膜トラ
ンジスタ)の液晶表示装置によって構成される。以下、
液晶表示装置の各領域を液晶画素と呼ぶ。各液晶画素を
透過した光束は、各液晶画素に対応する各CCD受光素
子にそれぞれ入射される。各液晶画素には、それぞれ異
なる電圧を印加することができ、これにより、各液晶画
素ごとに光束の透過率が変化する。
【0011】液晶表示装置の動作方式には、液晶の旋光
性を利用するツイステッドネマティック方式(以下、T
N方式と呼ぶ)や2色性の色素を液晶に混入して配向さ
せるゲストホスト方式(以下、GS方式と呼ぶ)等があ
る。 図4(a),(b)は、TN方式とGS方式にお
いて、液晶に印加する電圧と液晶の透過率との関係を示
す図である。図示のように、いずれの方式も液晶に印加
する電圧を変化させることで液晶の透過率が変化する。
またTN方式の方がGS方式よりも光の透過率の変化幅
が大きく、高いコントラストが得られる。
【0012】図5(a)は、TN方式を用いて液晶をア
クティブマトリクス駆動させるTFT型の液晶表示装置
の構造を示す図である。2枚の偏向板11A,11B
は、偏向方向が互いに90°異なっており、その間に2
枚のガラス基板12A,12Bに挟まれた液晶層13が
設けられる。ガラス基板12Bは、複数の領域(液晶画
素)に分割されており、各液晶画素にはそれぞれTFT
と容量が配設されている。図5(b)はガラス基板12
B上の液晶画素の等価回路である。走査線に対応するゲ
ート線Gに電圧を印加すると、そのゲート線Gに接続さ
れているTFTがすべてオンする。その状態で、データ
線Dを介してデータを入力すると、図示のTFTに接続
されている容量Cに、そのデータが電荷の形で蓄積され
る。液晶の抵抗は十分高いため、その後TFTをオフし
ても、蓄積されたデータは保持される。このようなTF
T方式の液晶表示装置では、液晶画素ごとに設けられた
TFTをそれぞれ電圧駆動するため、高いコントラスト
が得られるとともに、クロストーク(隣接画素間の影
響)を抑えることができる。
【0013】図1に戻って、4は開放絞り値や射出瞳位
置等のカメラに装着されたレンズの各種情報が格納され
ているレンズ内ROMである。CPU1はこのレンズ内
ROM4に格納されているデータと受光部1での受光量
とに基づいて、所定のアルゴリズムに基づいて露出演算
を行い、その演算結果に基づいて絞り5の絞り量とシャ
ッタ6のシャッタ速度を決定する。
【0014】図6は図1に示す測光装置の被写体光束の
光路を示すカメラの断面図である。不図示の被写体から
の光束は、撮影レンズ21を通過してクイックリターン
ミラー22で上方に反射され、拡散スクリーン23上に
結像する。拡散スクリーン23上の被写体像はコンデン
サレンズ24を介してペンタプリズム25へ導かれ、そ
の一部が接眼レンズ26を通過して撮影者の目に入射さ
れ、他の一部は測光用プリズム27で上方に反射されて
測光用レンズ28を介して減光部3の液晶表示装置に入
射される。液晶表示装置では、入射された光束が部分的
に減衰され、受光部2の各CCD受光素子に入射され
る。各CCD受光素子からの受光信号はデジタル信号に
変換された後、図1に示すCPU1に入力されて以下の
処理が行われる。
【0015】図7は図1に示すCPU1の動作を示すメ
インフローチャートであり、不図示のレリーズスイッチ
が半押しされるとカメラの不図示の電源が投入され、C
PU1はこのフローチャートの処理を開始する。ステッ
プS1では、レリーズスイッチが半押しされてからの経
過時間を測定するため、タイマをスタートさせる。ステ
ップS2では、後述する図8の処理によって、受光部2
で被写体光を受光する時間(以下、蓄積時間と呼ぶ)を
各CCD受光素子ごとに設定する。
【0016】CCD受光素子の出力電圧V、感度S、C
CD受光素子上の照度Lおよび蓄積時間tとの関係は
(1)式で示される。
【数1】V=S×L×t ・・・(1) (1)式に示すように、照度Lが大きいほど、または蓄
積時間tが長いほど出力電圧Vは大きくなるため、照度
Lに応じて蓄積時間tを変えることにより、各CCD受
光素子の出力電圧Vを所定範囲内に収めることができ
る。一般に、CCD受光素子の標準的な感度は約10V
/Lx・S、CCD受光素子の飽和電圧(測光上限電
圧)は2V、雑音レベル(受光素子や測光回路等が発生
する雑音の合計値;測光下限電圧)は16mVであるた
め、蓄積時間を1msとすると、受光部2で受光できる
被写体の輝度範囲は約1.6〜200Lxとなる。この
値を輝度値に換算すると約2.3〜9.3BVとなり、
日中屋外の輝度範囲をほぼカバーできる。しかし、被写
界中に太陽等の輝度の極端に高い箇所がある場合、その
箇所では受光素子の出力電圧Vが飽和電圧に達してしま
い、正確な輝度値が算出できない。したがって、そのよ
うな場合には、後述するように(1)式に基づいて蓄積
時間tを小さくして、出力電圧Vが飽和電圧を越えない
ようにする。
【0017】ステップS3では、後述する図9の処理に
よって、減光部3の液晶表示装置の透過率を液晶画素ご
とに設定する。例えば図10(a)に示すように、太陽
の手前に人物がいるような配置で撮影を行う場合には、
図10(b)に示すように、太陽からの光束を受光する
領域に対応する液晶画素の透過率を減少させる。ステッ
プS4では、ステップS2,S3の条件の下で測光を行
い、CCD受光素子からの受光信号を取得する。ステッ
プS5では、後述する図11の処理によって、各受光素
子ごとに輝度値の算出を行う。ステップS6では、周知
のアルゴリズムに基づいて適正露出値を演算する。ステ
ップS7では、レリーズスイッチが全押しされたか否か
を判定する。判定が肯定されるとステップS8に移行
し、ステップS6で演算された露出値に基づいて絞り量
およびシャッタ速度を制御して撮影を行い、処理を終了
する。ステップS7で判定が否定されるとステップS9
に移行し、タイマ計測時間が所定時間を経過したか否か
を判定する。判定が肯定されると処理を終了し、判定が
否定されるとステップS2に戻って上記の測光を繰り返
す。
【0018】このように、本実施例では、レリーズスイ
ッチが半押しの間は上記測光を繰り返し行うようにした
ため、信頼性の高い測光結果が得られる。
【0019】図8はメインフローチャートのステップS
2で行う、CCD受光素子の蓄積時間の設定処理を示す
フローチャートである。ステップS21では、レリーズ
スイッチが半押しされた後の最初の処理か否かを判定す
る。最初の処理の場合、前回の測光データと比較して蓄
積時間を設定することができないため、ステップS22
に移行して、標準的な蓄積時間である1mSを蓄積時間
tとして選択してリターンする。最初の処理でないと判
定されるとステップS23に移行し、前回測光した全デ
ータ(図2に示す240領域のすべて)の中から、液晶
画素を全透過させた(透過率を最大にした)状態で測光
した領域を選択し、その中で受光素子の出力電圧が最も
小さい値VFminを検出する。
【0020】ステップS24では、VFminが16mV未
満か、すなわち雑音レベルより小さいか否かを判定す
る。受光素子の出力電圧が雑音レベルより小さいと、雑
音との区別ができなくなるため、その場合にはステップ
S25に移行し、蓄積時間tを現在の蓄積時間tpreの
4倍、すなわち2EV分露出量を増やしてリターンす
る。これにより、例えば現在の受光素子の出力電圧の最
小値VFminが4mVしかなくても、次回は雑音レベル以
上の電圧値にすることができる。ステップS24で判定
が否定されるとステップS26に移行し、被写界中の最
低輝度に対応する受光素子の出力電圧VFminが約20m
Vとなるように、(2)式に従って蓄積時間tを算出す
る。
【数2】t=tpre×20/VFmin ・・・(2) 前述したように、受光素子の雑音レベルは一般に16m
V未満であるため、受光素子の出力電圧が16mV以上
であれば測光できるはずであるが、受光素子自体のばら
つき等を考慮して、余裕を見て最低電圧が20mVとな
るように、(2)式にしたがって蓄積時間tを設定す
る。
【0021】図8のフローチャートによれば、最低電圧
VFminが16mV未満の場合には、ステップS25の処
理によって蓄積時間tを大きくするため、被写界中の最
低輝度部分も正確に測光を行えるようになる。また、ス
テップS26では、被写界中の最低輝度部分の出力電圧
値が20mVとなるように蓄積時間tを設定するため、
測光上限電圧と測光下限電圧との電圧差(ダイナミック
レンジ)を広げることができ、測光精度が高くなる。
【0022】図9は、メインフローチャートのステップ
S3で行う、減光部3に対する透過率設定処理を示すフ
ローチャートである。ステップS41では、レリーズス
イッチが半押しされた後の最初の処理か否かを判定す
る。最初の処理の場合、前回の測光データと比較して減
光制御を行うことができないため、ステップS42に移
行して、図5に示すTFT型の液晶表示装置内のすべて
の液晶画素をオフ状態、すなわち全透過させる。ステッ
プS43では、すべての測光領域(測光領域の横方向位
置を示す変数をi、縦方向位置を示す変数をjとする)
について、フラグF(i,j)を「0」にしてリターン
する。このフラグF(i,j)は、測光領域(i,j)
の液晶画素(以下、液晶画素(i,j)と呼ぶ)の透過
率を減少させるか否かを示すフラグであり、このフラグ
が「1」の場合は液晶画素の透過率を減少させ、「0」
の場合は液晶を全透過させることを示す。
【0023】ステップS41で最初の処理でないと判定
されるとステップS44に移行し、変数i,jをともに
1にする。ステップS45では、測光領域(i,j)に
おけるCCD受光素子の出力電圧V(i,j)が1.8
Vを越えているか否かを判定する。受光素子に飽和電圧
を越えるような明るさの光が入射されると、出力電圧V
はすべて飽和電圧値になってしまい、正確な測光ができ
ない。そこで、出力電圧が2Vに近い1.8Vを越えた
と判定されるとステップS46に移行し、フラグF
(i,j)を「1」に設定する。ステップS47では、
液晶画素(i,j)をオン状態にして液晶画素(i,
j)の透過率を減少させ、ステップS51に移行する。
この場合、CCD受光素子の出力電圧V(i,j)が1
/16倍になるように、液晶画素(i,j)の透過率を
減少させる。
【0024】これにより、本来ならCCD受光素子の出
力電圧が4Vとなるような明るさの光束が入射された場
合、液晶画素の透過率を減少させて、光の強度を1/1
6倍、すなわち露出量を4EV分小さくして受光する。
したがって、受光素子の出力電圧は4÷16=250m
V程度に減少し、問題なく測光を行えるようになる。ス
テップS45において、1.8Vを越えていないと判定
されるとステップS48に移行し、出力電圧V(i,
j)が64mVより小さいか否かを判定する。64mV
より小さいと判定されるとステップS49に移行し、フ
ラグF(i,j)を0とする。このように、フラグF
(i,j)をいったん「1」に設定した後は、出力電圧
V(i,j)が64mVより小さくなるまで、フラグ値
を変化させないようにするため、フラグ値が頻繁に切り
替わることがなく、測光結果が安定する。すなわち、フ
ラグが「1」になるような明るさの光束が入射される
と、光の強度は1/16倍に減衰するが、それによりフ
ラグが「0」に変化することはない。
【0025】ステップS50では、液晶画素(i,j)
をオフ状態にしてステップS51に移行する。これによ
り、液晶画素(i,j)は全透過されるため、測光領域
(i,j)の出力電圧V(i,j)を大きくすることが
できる。例えば、フラグF(i,j)が「1」のときの
出力電圧V(i,j)が63mVの場合、ステップS5
0の処理によって出力電圧V(i,j)は63×16=
約1Vに増大するが、これによって測光上限を越えるこ
とはない。ステップS48で判定が否定されるとステッ
プS51に移行し、変数iを1加算し、ステップS52
では変数iが20を越えたか否かを判定する。判定が否
定されるとステップS45に戻り、判定が肯定されると
ステップS53に移行する。ステップS53では変数i
を1に設定し、ステップS54では変数jを1加算す
る。ステップS55では、変数jが12を越えたか否か
を判定し、判定が否定されるとステップS45に戻り、
判定が肯定されるとリターンする。
【0026】このように、図9のフローチャートでは、
出力電圧が飽和電圧に近い値またはそれ以上になると、
フラグを「1」にして液晶画素の透過率を減少させるた
め、被写界中に輝度の高い箇所があっても、CCD受光
素子の出力電圧が飽和電圧を越えることがなく、正確な
測光が行える。また、液晶画素の透過率の変化によって
フラグの値が変化しないようにしたため、安定した測光
結果が得られる。
【0027】図11は、メインフローチャートのステッ
プS5で行う、輝度値の算出処理を示すフローチャート
である。ステップS61では、測光領域を指定する変数
i,jをともに1に初期設定する。ステップS62で
は、フラグF(i,j)が「1」か否かを判定する。
「1」でない、すなわち液晶画素(i,j)が全透過状
態であると判定されるとステップS63に移行し、変数
f1を1にしてステップS65に移行する。この変数f
1は液晶画素の透過率に応じて変化する値である。ステ
ップS62で「1」と判定されるとステップS64に移
行し、変数f1を16に設定してステップS65に移行
する。ステップS65では、レンズ内ROM4からの開
放絞り値、射出瞳位置等のデータに基づいて、測光領域
(i,j)の補正係数k(i,j)を算出する。
【0028】ステップS66では、(4)式に基づいて
輝度値BV(i,j)を算出する。
【数3】 BV(i,j)=log{V(i,j)×f1×k(i,j)/t} /log2 ・・・(4) ステップS67では、変数iを1加算し、ステップS6
8では、変数iが20を越えたか否かを判定する。判定
が否定されるとステップS62に戻り、判定が肯定され
るとステップS69に移行して変数iを1にし、ステッ
プS70では変数jを1加算する。ステップS71で
は、変数jが12を越えたか否かを判定し、判定が否定
されるとステップS62に移行し、12を越えたと判定
されるとリターンする。
【0029】図11のフローチャートでは、輝度値を算
出する際に、液晶画素の透過率を減少させて受光した領
域については、その分を変数f1で補正して輝度値を算
出するようにしたため、受光素子が実際に受光した受光
量にかかわらず、実際の被写体の輝度分布に応じた輝度
値を算出できる。
【0030】上記実施例では、液晶表示装置の透過率を
2段階に切り替えているが、透過率を多段階に切り替え
るようにしてもよい。その場合には、図4に示す液晶の
透過率特性に合わせて、液晶に印加する電圧、フラグ値
および変数f1の値を複数種類用意すればよい。上記実
施例では、減光部3にTFT型の液晶表示装置を用いた
が、本発明は種々の方式の液晶表示装置を適用できる。
また、複数の液晶パネルを重ねた液晶表示装置を用い、
それぞれのパネルに印加する電圧を変えることで透過率
を変えてもよい。上記実施例では、受光素子として電荷
蓄積型の受光素子であるCCD受光素子を用いたが、電
荷を蓄積させずに光電変換によって受光素子に流れる電
流を直接検出して測光を行ってもよい。電荷蓄積型でな
い受光素子(例えば、SPD:シリコンフォトダイオー
ド等)を用いて測光を行うと、受光素子から出力される
電流は被写体輝度によって大きく変化するため、従来は
対数圧縮処理が必要であったが、減光部3で光束を減衰
させることで、対数圧縮処理が不要となる。
【0031】上記実施例の受光領域と減光領域はそれぞ
れ1対1に対応しているが、例えば1つの受光領域に2
つの減光領域を対応させ、その逆に2つの受光領域に1
つの減光領域を対応させる等、受光領域と減光領域との
対応関係が1対1でなくてもよい。また、受光領域の一
部だけ、例えば被写界の天側だけに減光領域を設けても
よい。上記実施例では、減光部3に液晶表示装置を用い
ているが、光束の透過率を変更できる装置であれば液晶
表示装置に限定されず、例えばエレクトロクロミック装
置等を用いてもよい。
【0032】このように構成した実施例にあっては、受
光部2が受光手段に、減光部3が減光手段に、CPU1
が制御手段に、それぞれ対応する。
【0033】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、減光手段によって被写体からの光束の透過率を部
分的に減少させるため、受光領域中に輝度の高い領域が
あっても、正確な測光が行える。請求項2に記載の発明
によれば、減光手段を複数の受光部にそれぞれ対応して
設けたため、分割測光時に光束の透過率を部分的に減少
できる。請求項3に記載の発明によれば、受光領域の受
光量が所定値以上であれば減光手段の透過率を減少さ
せ、受光量が所定値より小さい基準値以下になると透過
率を増加させる処理を、レリーズスイッチの半押し時に
繰り返し行うようにしたため、信頼性の高い測光が行え
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカメラの測光装置の一実施例のブ
ロック図である。
【図2】受光部の受光領域の詳細を示す図である。
【図3】減光部の減光領域の詳細を示す図である。
【図4】液晶に印加する電圧と液晶の透過率との関係を
示す図である。
【図5】TFT型の液晶表示装置の構造を示す図であ
る。
【図6】カメラの測光装置の被写体光束の光路を示す図
である。
【図7】CPUの動作を示すメインフローチャートであ
る。
【図8】CCD受光素子の蓄積時間の設定処理を示すフ
ローチャートである。
【図9】減光部に対する透過率設定処理を示すフローチ
ャートである。
【図10】被写界の一部に輝度の高い箇所がある例を示
す図である。
【図11】輝度値算出処理を示すフローチャートであ
る。
【図12】従来のカメラの測光装置の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1 CPU 2 受光部 3 減光部 4 レンズ内ROM 5 絞り 6 シャッタ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体からの光束を受光し、受光量に応
    じた光電変換信号を出力する受光手段を有するカメラの
    測光装置において、 前記被写体からの光束の透過率を部分的に減少させて前
    記受光手段へ入射する光量を制限する減光手段と、 前記受光手段の受光領域のうち受光量が所定値以上であ
    る領域への光量を制限するように前記減光手段を制御す
    る制御手段と、を備えたことを特徴とするカメラの測光
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたカメラの測光装置
    において、 前記受光手段は、複数領域に分割された複数の受光部を
    有し、 前記減光手段は、前記各受光部にそれぞれ対応する複数
    の減光部を有することを特徴とするカメラの測光装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載されたカメラの測光装置
    において、 レリーズスイッチの半押し時に繰り返し測光を行うよう
    にし、前記制御手段は、先の測光で透過率が減少された
    受光領域の透過率を、その受光領域の今回の受光量が前
    記所定値より小さい基準値以下になったときに増加する
    ように制御することを特徴とするカメラの測光装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載されたカメラの測光装置
    において、 前記減光手段は、前記受光領域の一部の領域に対応して
    設置されていることを特徴とするカメラの測光装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載されたカメラの測光装置
    において、 前記受光手段は、複数領域に分割された複数の受光部を
    有し、 前記減光手段は、前記複数の受光部のうち少なくとも2
    つ以上の受光部が占める領域に対応する減光部を複数有
    することを特徴とするカメラの測光装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載されたカメラの測光装置
    において、 前記減光手段は、複数領域に分割された複数の減光部を
    有し、 前記受光手段は、前記複数の減光部のうち少なくとも2
    つ以上の減光部が占める領域に対応する受光部を複数有
    することを特徴とするカメラの測光装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載されたカ
    メラの測光装置において、 前記受光手段は、電荷蓄積型光電変換素子をマトリクス
    状に配置したことを特徴とするカメラの測光装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007279099A (ja) * 2006-04-03 2007-10-25 Epson Imaging Devices Corp 表示装置
JP2016167761A (ja) * 2015-03-10 2016-09-15 株式会社デンソー 撮像装置
US11102419B2 (en) 2018-03-23 2021-08-24 Fujifilm Corporation Imaging control device, imaging apparatus, imaging control method, and imaging control program

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