JPH07119869A

JPH07119869A - 管体継手構造

Info

Publication number: JPH07119869A
Application number: JP5269189A
Authority: JP
Inventors: Kosei Hattori; 孝正服部
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1993-10-27
Filing date: 1993-10-27
Publication date: 1995-05-12

Abstract

(57)【要約】【目的】簡易且つ確実に管体を連結することができ、
且つ継手からの管体の抜けを確実に阻止できる製作容易
な管継手構造を提供することを目的とする。【構成】管体2aと管体2bとの連結に際し、少なくとも
一方の管体に継手本体１を外嵌せしめて連結する管体継
手構造において、管体の外周面に形成された溝部６に、
無端環状で且つ拡縮自在なリング体５が装着され且つリ
ング体５を内壁7aにて押圧係止するリング状の押圧体７
が前記管体の外周面と継手本体１の内周面間に嵌入され
てなることを特徴とする管体継手構造。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は管体継手構造、さらに詳
しくは、各種の管体を連結する場合に適用される管体継
手構造の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の管体継手構造に使用され
る管体と継手本体を結合するためのリング体には図６に
示すような一部切欠部5dを有するものが存在する。

【０００３】即ち、上記のリング体は、一部切欠部5dを
有し、該切欠部5dからリング体５の径を拡張して管体に
嵌着し、押圧体の内壁によって管体の外周面に形成され
た溝部に装着され、且つ押圧体を管体と継手本体間に押
圧して挿入せしめ、管体と継手本体とを確実且つ強固に
連結しうることとなる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特に４
〜５ｍ以上の長さの管体を継手本体１に挿入する際に
は、管体が長尺であるため、図８に示すように両者が芯
ずれした状態でセットされることがある。特に、このよ
うな状態で前記押圧体７を嵌入すると、リング体５の切
欠部5dを押圧体７が管体に対して斜め方向の力で押圧す
ることとなり、リング体５の切欠部5dが管体の溝部６か
ら抜脱した状態になる。このような状態のまま管体を使
用すると管体に加わる内圧や外圧によって管体内の流体
が漏洩するばかりではなく、さらには、リング体５が溝
部６から完全に外れ、その結果管体が継手本体１から抜
脱するという致命的な問題点を有していたのである。

【０００５】本発明は上記従来の問題点を解決するため
になされたものであり、簡易且つ確実に管体を連結する
ことができ、且つ継手からの管体の抜けを確実に阻止で
きる製作容易な管継手構造を提供することを課題とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】即ち、上記課題を解決す
るために、管体2aと管体2bとの連結に際し、少なくとも
一方の管体に継手本体１を外嵌せしめて連結する管体継
手構造において、管体の外周面に形成された溝部６に、
無端環状で且つ拡縮自在なリング体５が装着され且つリ
ング体５を内壁7aにて押圧係止するリング状の押圧体７
が前記管体の外周面と継手本体１の内周面間に嵌入され
てなることにある。

【０００７】

【作用】従って、上記構成を特徴とする管体継手構造に
あっては、先ず管体の溝部にリング体を嵌着し、次に押
圧体を該押圧体の先端部内壁がリング体に係合する位置
まで管体と継手本体間に嵌入する。

【０００８】この場合において、リング体は拡縮自在の
無端環状であるため、管体に装着する際にはリング体の
径を容易に拡張することができ管体に装着することがで
きる。さらに装着後には、内向きに弾発力がリング体に
働き、確実に管体の溝部に装着されることになる。その
ため、例えば管体と継手本体とが多少芯ずれした等の状
態でセットされて、リング体に管体に対して斜め方向か
らの力が加わっても、リング体には切欠部がなく、且つ
内向きに弾発力を有する状態で管体に嵌着されているた
め溝部から外れることがない。その結果、連結部分の漏
洩等が確実に防止でき、さらには不用意な管体の抜脱を
阻止できて、管体と継手本体とを確実且つ強固に連結し
うることとなる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図面に従っ
て説明する。

【００１０】図１及び図２において、１はステンレス製
の筒状の継手本体で、継手本体１内周面に形成された切
欠部３にはパッキン４が装着され、該パッキン４の後端
から可動リング８が装着されて各管体2a，2bと継手本体
１間のシールが図られている。また、10は継手本体１の
内周面所定位置に形成した凹溝であり、該凹溝10に装着
した止めリング９により、前記可動リング８の離脱防止
を図られている。また、13は継手本体１の後端部内周面
に形成されているネジ部である。

【００１１】５は、図３に示すように、３ヵ所に切断部
5cが形成され、且つ断面略真円状のリング体本体5aの表
面全周にスプリング5bが巻装されて拡縮自在に形成され
た真円無端環状のリング体であり、該リング体５は各管
体2a，2bの先端側外周面に周設した溝部６に内向きに弾
発力が加わる状態、即ちリング体５が拡張した状態で装
着されてなる。

【００１２】７は管体2a，2bに嵌入せしめて前記リング
体５を内壁7aにて押圧するための後端部に環状凸部11を
有する押圧体であり、図２の如くその先端部内壁7aはリ
ング体５に係合しうるようにテーパ状に形成されてな
る。12は該押圧体７の先端部外周面に形成されたネジ部
である。尚、押圧体７の内径は管体に挿入可能なように
管体の外径に比して若干大なる寸法に形成されている。

【００１３】次に、以上のような構成からなる各管体と
継手本体１とを連結する場合には、先ずリング体５を前
記のように管体に嵌入してその溝部６に嵌着するのであ
るが、リング体５はリング体本体5aの３カ所に形成され
た切断部5cからリング体本体5aが拡張しさらにスプリン
グも拡張することによって容易にリング体５全体の径を
広げることができ、管体の溝部６に容易に装着すること
ができるのである。さらに、装着した後には、リング体
５はスプリングによって内向きに縮小しようとする弾性
力が加わる状態で管体に嵌着されてなるため、溝部６に
確実に装着され、溝部６から離脱するおそれがないので
ある。

【００１４】次に、管体に押圧体７を該押圧体７の内壁
7aが前記リング体５を押圧するまで螺入しする。このよ
うにリング体５及び押圧体７を装着されてなる管体を前
記継手本体１に該押圧体７の先端が継手本体１の凹部３
に嵌着された可動リング８に当接するまで挿入する。そ
の結果、押圧体７は可動リング８を介してパッキン４を
押圧するためパッキン４に均一な押圧が加わることとな
り、より一層継手本体１と管体７のシール性が高まるこ
ととなるのである。

【００１５】この時、もし管体が芯ずれした状態で継手
本体１に挿入されていたとしても、前記リング体５は切
欠部のない無端環状であり、且つスプリングによって内
向きの弾発力を有するために押圧体７に押圧されても、
該リング体５が管体の溝部６から離脱することがないの
である。

【００１６】以上に説明したようにして、両管体2a，2b
の連結作業が極めて簡易に且つ確実に行えるのである。

【００１７】尚、上記実施例においては、リング体５を
リング体本体5aの全周をスプリングコイル5bにて形成し
てなるが、図４に示すようにリング体の一部にスプリン
グを設けたリング体でもよいのである。この場合、5aは
断面略円状のリング体本体で、該リング体本体5aには切
断部5cを有し且つ外周にネジ溝が刻設された小径部5aが
３カ所に形成されてなる。5bは小径部5eの外周のネジ溝
の谷部に巻装されているスプリングであり、該スプリン
グ5bによってリング体５は真円無端環状で且つ拡縮自在
のリング体に形成されてなる。このようなリング体５も
上記実施例と同様に、容易にその径を拡張することによ
って管体に装着することができ、また装着後もスプリン
グによる弾発力によって強固に管体に装着され、該溝部
６からリング体５が離脱するおそれがなく使用すること
ができるのである。要はリング体５は切欠部がない無端
環状であり、且つ、溝部６から外れることがないように
内向きの弾発力を有する拡縮自在な構造であればよいの
である。また、上記実施例ではリング体５のリング体本
体5aの断面形状は略真円状としたが、例えば断面が略長
方形等でもよくその断面形状は問わない。

【００１８】さらに、上記実施例では押圧体７を断面略
Ｌ字状の環状凸部11を有する形状に形成したが、押圧体
７の形状はこれに限定されるものではなく、継手本体１
と管体2a,2b の間に嵌装されて且つリング体を押圧する
ことができる形状であればよい。

【００１９】また、上記実施例では可動リング８を介し
てパッキン４を押圧する構成にしたが、可動リング８は
必ずしも必要なものではなく、パッキンのみを使用して
直接パッキン４に押圧体７が押圧を加える構成でもよい
のである。さらに、例えば図５に示すように、継手本体
１の内面に凹部14を形成し、該凹部14の内部にパッキン
４を収納してもよく、この場合には押圧体７は直接パッ
キン４を押圧することはなく、継手本体１によって押圧
されたパッキン４によって管体と継手本体１をシールす
ることとなる。また、図６に示すように接着材15で管体
７と継手本体１をシールすることも可能であり、シール
手段にパッキン４を使用することは条件ではない。

【００２０】また、連結対象となる管体はステンレス製
のものに限らず、鋳鉄製等の管体にももちろん適用可能
であり、管体の具体的な材質等も問うものではない。

【００２１】その他、継手本体１の形状等の具体的な構
成も本発明の意図する範囲内において全て任意に設計変
更自在である。

【００２２】

【発明の効果】叙上のように、本発明は切欠部のない環
状で且つ内向きに弾発力を有するリング体を管体に周設
された溝部に嵌着するものであるため、該管体を継手本
体に挿入する際において、例えばリング体に斜めからの
力が加えられても、押圧体に押圧されることによってリ
ング体が管体の溝部から外れることがない。従って、従
来のごとく管体のリング体が溝部から外れたまま連結さ
れてしまい、かかる連結部分から流体が漏洩したり、管
体が継手本体から不用意に抜脱することもなく確実且つ
強固に連結できるという効果を奏する。

【００２３】さらに、環状で且つ内向きに弾発力を有す
るリング体であるため、管体に装着する際には容易にリ
ング体の径を拡張することができ、ワンタッチで管体に
装着することができる。また装着後には内向きに弾発力
を有するため管体に確実に装着でき、一層確実に管体と
継手を連結できるのである。

【００２４】また、上記のような手順で管体をセットし
ていくために、容易に且つ短時間で管体を接続すること
ができるという作業上の効果も得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す管体継手構造の半裁断
面図。

【図２】管体と継手本体との連結状態を示す要部拡大断
面図。

【図３】（イ）はリング体の正面図、（ロ）はリング体
の要部半裁拡大断面図。

【図４】（イ）は他実施例のリング体の正面図、（ロ）
は他実施例のリング体の要部半裁拡大断面図。

【図５】他実施例の管体と継手本体との連結状態を示す
要部拡大断面図。

【図６】他実施例の管体と継手本体との連結状態を示す
要部拡大断面図。

【図７】従来のリング体を示す正面図。

【図８】従来のリング体を管体に装着した状態を示す半
裁断面図。

【符号の説明】

１…継手本体 2a…管体 2b…管体５…リング体６…溝部７…押圧体

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】管体(2a)と管体(2b)との連結に際し、少
なくとも一方の管体に継手本体(1) を外嵌せしめて連結
する管体継手構造において、管体の外周面に形成された
溝部(6) に、無端環状で且つ拡縮自在なリング体(5) が
装着され且つリング体(5) を内壁(7a)にて押圧係止する
リング状の押圧体(7) が前記管体の外周面と継手本体
(1) の内周面間に嵌入されてなることを特徴とする管体
継手構造。
【請求項２】前記リング体(5) がスプリング材からな
ることを特徴とする請求項１記載の管体継手構造。
【請求項３】前記リング体(5) の一部のみがスプリン
グ材からなることを特徴とする請求項１記載の管体継手
構造。