JPH07119410A - 蒸気タービンプラント及びその制御方法 - Google Patents

蒸気タービンプラント及びその制御方法

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JPH07119410A
JPH07119410A JP27158193A JP27158193A JPH07119410A JP H07119410 A JPH07119410 A JP H07119410A JP 27158193 A JP27158193 A JP 27158193A JP 27158193 A JP27158193 A JP 27158193A JP H07119410 A JPH07119410 A JP H07119410A
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JP
Japan
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drain
reheater
steam
pressure
reheaters
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Application number
JP27158193A
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English (en)
Inventor
Atsuhiro Kurosawa
淳浩 黒沢
Hitoshi Ishimaru
石丸  等
Takuji Nishinomiya
卓司 西宮
Masamitsu Hirono
正光 広野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、プラント過渡運転時に於い
て、再熱器からのドレン排出不良を防止するものであ
る。 【構成】原子炉,高圧タービン,再熱器,低圧タービ
ン,その他,付属設備にて構成される原子力再熱プラン
トの再熱器ドレン系統に於いて、再熱器からドレンタン
クに至るドレン配管の途中に、再熱器で凝縮したドレン
を復水器に強制排出可能ならしめるバイパス系統(非常
用ダンプ系統)並びにこの系統を作動させる制御装置
(非常用ダンプ弁制御装置)で構成される。 【効果】再熱器からのドレン排出阻害又は、ドレン配管
中でドレンが閉塞する事象を防止でき、低圧タービン,
再熱器本体に発生する過大な熱応力及び再熱器内部伝熱
チューブに発生し得る繰り返し熱応力の発生防止を図る
事ができ、長時間の安全な運転が可能となるので、プラ
ントシステムの信頼性向上の効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力タービン設備に
係り、特に高圧タービン3の抽気並びに高圧タービン3
に供給される蒸気の一部を用いて高圧タービン3の排気
を再熱する再熱器4,5にて凝縮された水を回収する系
統構成並びにその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に近い公知例として特開昭58−15
3007号「蒸気タービン湿分分離器の圧力制御装置」があ
るが、再熱器のドレン制御に関するものは示されていな
い。
【0003】以下、従来の技術について説明する。
【0004】図2は、従来の一般的な原子力再熱プラン
トの系統構成を示している。高圧タービン3の抽気の一
部を加熱源としている第1段再熱器4,高圧タービンに
供給される蒸気の一部を加熱源とする第2段再熱器5、
これら各々の再熱器4,5にて凝縮された水を一時的に
回収するドレンタンク6,7、このドレンタンク6,7
の水位20,21を制御する水位調整弁8〜11、又、
再熱器内部伝熱チューブ内は気相と液相の二相流で流れ
ており、この二相流の不安定流動を防止する為のベント
系統、その他付属設備で構成されている。
【0005】この様な原子力再熱プラントに於いて、従
来の再熱器のドレン系統は、再熱器4,5,出口部とド
レンタンク6,7を均圧配管にて均圧し、再熱器で凝縮
された水は重力流れのみで何ら制御されることなくドレ
ンタンク6,7に回収されていた。
【0006】この為、プラント負荷急減等の圧力減少時
に於いては、ドレンタンク6,7の内圧が減少し、ドレ
ンタンク6,7内の高温の凝縮水が減圧による自己蒸発
を起こし、再熱器4,5から排出される凝縮水の流れを
阻害する事により、低圧タービン12、又は、再熱器本
体に悪影響を及ぼすことが懸念される。これを解決する
手段として従来は、プラント負荷急減時等の圧力減少時
に於いては、ドレンタンク6,7の水位調整弁8〜11
を先行的に急開し、ドレンタンク内の高温の凝縮水を復
水器14に排出し、ドレンタンク6,7内での減圧によ
る自己蒸発(フラッシュエネルギ)を極力小さくするこ
とで再熱器4,5からのドレン排出阻害を低減する方法
が取られていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来、原子力再熱プラ
ントに於ける再熱器のドレン系統では、高温の飽和水ド
レンが重力流れのみで何ら制御されることなくドレンタ
ンク6,7に一時回収され、ドレンタンク水位調整弁8
〜11で水位制御が行われるのみで給水加熱器13もし
くは復水器14に排出されていた。従来はドレンタンク
水位調整弁8〜11による水位制御にてドレンタンク内
滞溜ドレン量を極力少なくする事によりフラッシュエネ
ルギを低減し、再熱器4,5から排出されるドレン流れ
の阻害を図っていた。しかし、再熱器4,5からドレン
タンク6,7に至るドレン配管途中でのフラシュエネル
ギの低減を図ることはできなかった。このドレン配管
は、配管熱伸びによる配管応力を低減させる目的で再熱
器4,5からドレンタンク6,7までの配管ルートが決
められ、このドレン配管容積も大きくなる事により配管
内ドレン水によるフラッシュエネルギが非常に大きくな
ってしまうケースもある。この為、ドレン流れの阻害を
防止するには、配管内で持っているフラッシュエネルギ
についても低減させることが必要と考えられる。
【0008】又、この系統では、プラント負荷急減時に
ドレンタンク6,7内圧が急激に減少すると共にドレン
配管途中においても高温の飽和水が減圧による自己蒸発
を起す為、再熱器4,5からの凝縮水排出を妨げ、再熱
器4,5出口部にて水位上昇を引き起こす。これによ
り、再熱器4,5内部の伝熱チューブを水没させて再熱
器4,5による熱交換効率の低下を招き、再熱器出口蒸
気温度を変化させることになる。これは、低圧タービン
に過大な熱応力を発生させる要因となり、再熱器本体に
対してもメタル温度変化による過大な熱応力を発生させ
る要因となる。又、伝熱チューブが水没する事により再
熱器内部の伝熱チューブにも過大な熱応力を発生させ、
チューブリーク等の不具合が発生することが予想され、
再熱器4,5の連続運転が出来なくなることが懸念され
る。
【0009】近年では、発電所内建屋のコンパクト化に
よって、再熱器4,5もコンパクト化されつつあり、特
に再熱器4,5内のドレン配管並びに再熱器4,5から
ドレンタンク6,7までの配管ルート,設置レベルの関
係から従来の再熱器に比べドレンが閉塞しやすいケース
が考えられる。
【0010】本発明は、プラント負荷急減等のプラント
状態を検知し、再熱器4,5にて凝縮された水を常に再
熱器4,5或いは給水加熱器13外へ排出させ、再熱器
内伝熱チューブの水没を防止させることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、図1に示す
様に再熱器4,5で凝縮した水を重力流れのみにてドレ
ンタンク6,7に一時回収した後、復水器14又は給水
加熱器13に排出する再熱器4,5のドレン系統に於い
て、再熱器4,5からドレンタンク6,7に至るドレン
配管の途中から復水器本体14,低圧の給水加熱器、又
は、復水器接続となる配管に、ドレンを強制排出可能な
バイパス系統(非常用ダンプ系統)を設ける。これによ
り、プラント負荷急減時等の圧力減少時には、上記バイ
パス系統(非常用ダンプ系統18,19)にて、ドレン
を重力流れから常時低圧の復水器14等への差圧流れと
して強制排出し、再熱器4,5からのドレン排出不良を
防止する。
【0012】
【作用】通常、再熱器4,5内部の加熱チューブ内のド
レン流動は、気相と液相の二相流れとなっている。プラ
ント負荷急減等の圧力減少時には、ドレンタンク6,7
内及びドレン配管中のドレン水が減圧による自己蒸発を
起こし、再熱器4,5からのドレン流れを阻害又は、閉
塞させてしまうことが予想される。再熱器からのドレン
がドレン配管途中にて閉塞してしまった場合、再熱器出
口部の水位が上昇し、再熱器内部の加熱チューブが水没
する事により、非再熱蒸気の温度が急激に低下し、再熱
器本体及び、低圧タービン本体の急激な温度変化を生
み、温度の熱応力発生の要因となる。又、ドレンの閉塞
によりチューブ内での凝縮水の流動不安定が発生し再熱
器4,5内部のチューブ材に繰り返し熱応力が発生する
事により、チューブ材の寿命を大きく消費する要因とな
る。
【0013】本発明は、再熱器4,5からドレンタンク
6,7に至るドレン配管途中にドレンを低圧の給水加熱
器、又は復水器14へ強制排出可能な(バイパス系統非
常用のダンプ系統18,19)を設けることにより、重
力流れから復水器14或いは給水加熱器へ差圧流れとし
て、ドレンを排出することができ、ドレン配管中のフラ
ッシュエネルギによるドレン流れの閉塞を防止すること
ができる。
【0014】上記により、再熱器4,5内部の加熱チュ
ーブ,低圧タービン、又は再熱器本体の厚肉構造材に対
して伝熱チューブの水没及び伝熱チューブ内の流動不安
定により温度の急変が発生し過大な熱応力及び繰り返し
熱応力が発生することを防止する事が可能となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0016】図1は、本発明の一実施例であり、原子炉
1,高圧タービン3,再熱器4,5,低圧タービン1
2、その他付属設備にて構成される原子力再熱プラント
の概略系統図を示す。
【0017】再熱器4,5のドレン系統に於いて、再熱
器4,5からドレンタンク6,7に至るドレン配管の途
中に、再熱器4,5で凝縮したドレンを復水器14に強
制排出可能ならしめるバイパス系統(非常用ダンプ系統
18,19)を設けている。本発明は、プラント負荷急
減等によってドレン配管内並びにドレンタンク6,7内
で減圧によるドレン自己蒸発が起こり、これによって再
熱器4,5からのドレン排出が妨げられ、加熱チューブ
が水没する事により、再熱器及び低圧タービンでの過度
な熱応力の発生、更に再熱器4,5内加熱チューブに繰
り返し熱応力が発生し、再熱器4,5が連続運転不可能
となる様な事象を防止するものである。
【0018】尚、タービン負荷の状況等は、再熱器廻り
の圧力・温度等の状態量を常に監視することで把握で
き、上記の様な事象を早急に検知し、前記したバイパス
系統(非常用ダンプ系統18,19)を活用することで
可能ならしめるものである。図3から図17は、本発明
を採用した原子力再熱プラントの再熱器4,5廻りの系
統構成概略並びに非常用ダンプ弁29〜32の操作条件
を示す。
【0019】上記した再熱器4,5廻りの系統は、高圧
タービン抽気を加熱源とする第1段再熱器4,この加熱
源となる蒸気の止め弁22,高圧タービン3に供給され
る蒸気の一部を加熱源とする第2段再熱器5,この加熱
源となる蒸気の止め弁23と流量調整弁24,ドレンタ
ンク6,7の水位を制御する水位調整弁8〜11,非常
用ダンプ系統18,19,非常用ダンプ弁29〜32の
制御装置17にて構成される。
【0020】1.図3は、再熱器4,5の加熱源となる
蒸気流量25,26と再熱器4,5にて凝縮したドレン
量27,28の偏差により、再熱器4,5からの凝縮ド
レン流れの状態を監視し、非常用ダンプ弁29,30を
制御する系統を示す。これら流量偏差が規定値(偏差:
X%)以上になった際には、空気作動式非常用ダンプ弁
29,30をすみやかに急開して強制的にドレンを復水
器14に排出する。又、上記流量偏差が規定値以内に復
帰した時点で非常用ダンプ弁29,30を閉弁させる。
【0021】尚、この非常用ダンプ系統18,19で
は、プラント負荷急減等の急激な圧力減少時に早急なド
レン排出が必要とされ、急開可能な空気作動弁29,3
0を使用するが、この代替えとして図4に示す様な調整
弁を使用した系統もある。
【0022】図5は非常用ダンプ弁29〜32の基本操
作を示す。
【0023】第1段及び第2段再熱器4,5において再
熱器4,5入口上記流量並びに再熱器4,5出口ドレン
流量を非常用ダンプ弁制御装置17に取り込み、計算機
33にてこれらの流量偏差34,35を出す。この流量
偏差34,35が設定器36,37に規定される規定値
(偏差:X%)以上であれば、非常用ダンプ弁29〜3
2急開となる。流量偏差34,35が規定値以内に復帰
すれば閉弁させる。又、再熱器の加熱源である蒸気が遮
断された場合(加熱蒸気止め弁22,23)に於いても
遅れ時間(t秒)を持って閉弁させる(再熱器4,5の
加熱蒸気源が断たれれば、熱交換による凝縮ドレンが無
くなる)。
【0024】更に、非常用ダンプ弁29〜32開にて、
復水器14に過剰なドレン排出を防ぐ為に、弁急開後に
規定時間(t秒)を持たせて閉弁させる。
【0025】2.図6は上記実施例1に代わるものとし
て、プラント運転状態変化により、再熱器4,5に与え
る影響が顕著に現われる加熱源の蒸気圧力38,39の
変化率によって空気作動式非常用ダンプ弁を制御するも
のである。
【0026】図7には、空気作動式非常用ダンプ弁2
9,30の代替えとして調整弁31,32を使用した系
統を示す。
【0027】図8は、上記の系統に於ける非常用ダンプ
弁29〜32の基本操作を示す。第1段及び第2段再熱
器4,5に於いて、各々の再熱器4,5に供給される加
熱蒸気の圧力38,39を非常用ダンプ弁制御装置17
に取り込み、計算機33にてこれらの圧力変化率40,
41を出す。この圧力変化率40,41が設定器36,
37に規定される規定値(変化率:X)以上であれば、
非常用ダンプ弁29〜32急開となる。圧力変化率が規
定値以内に復帰すれば閉弁させる。又、再熱器4,5の
加熱源である蒸気が遮断された場合(加熱蒸気止め弁2
2,23閉)においても遅れ時間(t秒)を持って閉弁
させる(再熱器4,5の加熱蒸気源が断たれれば、熱交
換による凝縮ドレンが無くなる)。
【0028】更に、非常用ダンプ弁29〜32開にて、
復水器14に過剰なドレン排出を防ぐ為に、弁急開後に
規定時間(t秒)を持たせて閉弁させる。
【0029】3.図9は上記実施例に代わるものとし
て、プラント運転状態変化により、再熱器4,5に与え
る影響が顕著に現われる加熱源である蒸気の温度変化率
によって空気作動式非常用ダンプ弁29,30を制御す
る系統を示す。
【0030】図10には、空気作動式非常用ダンプ弁2
9,30の代替えとして調整弁31,32を使用した系
統を示す。
【0031】図11は、上記の系統に於ける非常用ダン
プ弁29〜32の基本操作を示す。第1段及び第2段再
熱器4,5に於いて、各々の再熱器4,5に供給される
加熱蒸気の圧力を非常用ダンプ弁制御装置17に取り込
み、計算機33にてこれらの温度変化率44,45を出
す。この温度変化率が設定器36,37に規定される規
定値(変化率:X)以上であれば、非常用ダンプ弁29
〜32急開とさせ、温度変化率が規定値以内に復帰すれ
ば閉弁させる。又、再熱器4,5の加熱源である蒸気が
遮断された場合(加熱蒸気止め弁22,23閉)におい
ても遅れ時間(t秒)を持って閉弁させる(再熱器4,
5の加熱蒸気源が断たれれば、熱交換による凝縮ドレン
が無くなる)。
【0032】更に、非常用ダンプ弁29〜32開にて、
復水器14に過剰なドレン排出を防ぐ為に、弁急開後に
規定時間(t秒)を持たせて閉弁させる。
【0033】4.図12は、前記実施例に代わるものと
して、再熱器4,5の加熱源である蒸気圧35,39と
ドレンタンク6,7内圧力46,47の偏差によって空
気作動式非常用ダンプ弁29,30を制御する系統を示
す。
【0034】図13は、空気作動式非常用ダンプ弁2
9,30の代替えとして調整弁31,32を使用した系
統を示す。
【0035】図14は、蒸気系統に於ける非常用ダンプ
弁制御装置17に取り込み、計算機33にて加熱蒸気圧
力38,39とドレンタンク6,7内圧力46,47の
偏差を出す。
【0036】この圧力偏差48,49が設定器36,3
7に規定される規定値(圧力偏差:X%)以上であれ
ば、非常用ダンプ弁29〜32急開させ、圧力偏差4
8,49が規定値以内に復帰すれば閉弁させる。又、再
熱器4,5の加熱源である蒸気が遮断された場合(加熱
蒸気止め弁22,23閉)に於いても遅れ時間(t秒)
を持って閉弁させる(再熱器4,5の加熱蒸気源が断た
れれば、熱交換による凝縮ドレンが無くなる)。
【0037】更に、非常用ダンプ弁29〜32開にて、
復水器14に過剰なドレン排出を防ぐ為に、弁急開後に
規定時間(t秒)を持たせて閉弁させる。
【0038】5.図15は、前記実施例に代わるものと
して、再熱器4,5の加熱源である蒸気温度42,43
とドレンタンク6,7内ドレン温度50,51の偏差に
よって空気作動式非常用ダンプ弁29,30を制御する
系統を示す。
【0039】図16は、空気作動式非常用ダンプ弁2
9,30の代替えとして調整弁31,32を使用した系
統を示す。
【0040】図17は、上記系統に於ける非常用ダンプ
弁29〜32の基本操作を示す。
【0041】第1段及び第2段再熱器4,5の加熱源で
ある蒸気温度42,43並びにドレンタンク6,7内ド
レン温度50,51を非常用ダンプ弁制御装置17に取
り込み、計算機33にて温度偏差52,53を出す。こ
の圧力偏差52,53が設定器36,37に規定される
規定値(温度偏差:X%)以上であれば、非常用ダンプ
弁29〜32急開させ、温度偏差52,53が規定値以
内に復帰すれば閉弁させる。又、再熱器4,5の加熱源
である蒸気が遮断された場合(加熱蒸気止め弁22,2
3閉)においても遅れ時間(t秒)を持って閉弁させる
(再熱器の加熱蒸気源が断たれれば、熱交換による凝縮
ドレンが無くなる)。
【0042】更に、非常用ダンプ弁29〜32開にて、
復水器14に過剰なドレン排出を防ぐ為に、弁急開後に
規定時間(t秒)を持たせて閉弁させる。
【0043】以上により、常にプラント運転状態を監視
し、プラント負荷急減等の圧力減少を早急に検知して非
常用ダンプ系統を急開させ、再熱器で凝縮したドレンを
復水器に強制排出することが可能となる。これにより、
再熱器ドレン系統にて起こる減圧によるドレン自己蒸発
を低減することができ、ドレン流動阻害,ドレン閉塞事
象防止の効果がある。
【0044】又、本発明は、従来より行われているプラ
ント負荷急減等の圧力減少時の再熱器ドレンタンク水位
調整弁の急開によるドレン強制排出方法と組み合わせる
ことでドレン配管内並びにドレンタンク内のドレン水の
持つフラッシュエネルギを低減させることも効果的であ
る。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果がある。
【0046】常にプラント運転状態を監視し、負荷急減
等の減力減少時には、すみやかに非常用ダンプ系統1
8,19を開き、再熱器からの凝縮ドレンを常時低圧の
復水器14等に強制排出することで、ドレン配管中のド
レンによるフラッシュエネルギの低減を図る効果があ
る。
【0047】これによって、再熱器からのドレン排出阻
害又は、ドレン配管中でドレンが閉塞する事象を防止で
き、低圧タービン,再熱器本体に発生する過大な熱応力
及び再熱器内部伝熱チューブに発生し得る繰り返し熱応
力の発生防止を図る事ができ、長時間の安全な運転が可
能となる。
【0048】この結果、タービン及び再熱器の連続運転
不可能となる様な事態を招くことなく運転できるプラン
トシステムの信頼性向上の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した原子力再熱プラントの概略系
統図を示す。
【図2】従来の原子力再熱プラントの概略系統図を示
す。
【図3】再熱器の加熱源となる蒸気と再熱器で凝縮した
ドレンの流量偏差によって非常用ダンプ弁(空気作動
弁)の制御を行う系統概略図を示す。
【図4】再熱器の加熱源となる蒸気と再熱器で凝縮した
ドレンの流量偏差によって非常用ダンプ弁(調整弁)の
制御を行う系統概略図を示す。
【図5】再熱器の加熱源となる蒸気と再熱器で凝縮した
ドレンの流量偏差による非常用ダンプ弁の操作条件を示
す図である。
【図6】再熱器の加熱源となる蒸気の圧力変化率によっ
て非常用ダンプ弁(空気作動弁)の制御を行う系統概略図
を示す。
【図7】再熱器の加熱源となる蒸気の圧力変化率によっ
て非常用ダンプ弁(調整弁)の制御を行う系統概略図を
示す。
【図8】再熱器の加熱源となる蒸気の圧力変化率による
非常用ダンプ弁操作条件を示す図である。
【図9】再熱器の加熱源となる蒸気の温度変化率によっ
て非常用ダンプ弁(空気作動弁)の制御を行う系統概略
図を示す。
【図10】再熱器の加熱源となる蒸気の温度変化率によ
って非常用ダンプ弁(調整弁)の制御を行う系統概略図
を示す。
【図11】再熱器の加熱源となる蒸気の温度変化率によ
る非常用ダンプ弁の操作条件を示す図である。
【図12】再熱器の加熱源となる蒸気の圧力と再熱器で
凝縮したドレンを回収するドレンタンクの圧力との偏差
によって非常用ダンプ弁(空気作動弁)の制御を行う系
統概略図を示す。
【図13】再熱器の加熱源となる蒸気の圧力と再熱器で
凝縮したドレンを回収するドレンタンクの圧力との偏差
によって非常用ダンプ弁(調整弁)の制御を行う系統概
略図を示す。
【図14】再熱器の加熱源となる蒸気の圧力と再熱器で
凝縮したドレンを回収するドレンタンクの圧力との偏差
による非常用ダンプ弁の操作条件を示す図である。
【図15】再熱器の加熱源となる蒸気の温度と再熱器で
凝縮したドレンを回収するドレンタンクの温度との偏差
によって非常用ダンプ弁(空気作動弁)の制御を行う系
統概略図を示す。
【図16】再熱器の加熱源となる蒸気の温度と再熱器で
凝縮したドレンを回収するドレンタンクの温度との偏差
によって非常用ダンプ弁(調整弁)の制御を行う系統概
略図を示す。
【図17】再熱器の加熱源となる蒸気の温度と再熱器で
凝縮したドレンを回収するドレンタンクの温度との偏差
による非常用ダンプ弁の操作条件を示す図である。
【符号の説明】
1…原子炉、2…蒸気加減弁、3…高圧タービン、4…
第1段再熱器、5…第2段再熱器、6…第1段再熱器側
ドレンタンク、7…第2段再熱器側ドレンタンク、8…
第1段再熱器ドレンタンク水位調整弁(給水加熱器
側)、9…第2段再熱器ドレンタンク水位調整弁(給水
加熱器側)、10…第1段再熱器ドレンタンク水位調整
弁(復水器側)、11…第2段再熱器ドレンタンク水位
調整弁(復水器側)、12…低圧タービン、13…給水
加熱器、14…復水器、15…非常用ダンプ弁(第1段
再熱器側)、16…非常用ダンプ弁(第2段再熱器
側)、17…非常用ダンプ弁制御装置、18…非常用ダ
ンプ系統(第2段再熱器側)、19…非常用ダンプ系統
(第2段再熱器側)、20…第1段再熱器ドレンタンク
水位計、21…第2段再熱器ドレンタンク水位計、22
…第1段再熱器加熱蒸気止め弁、23…第2段再熱器加
熱蒸気止め弁、24…第2段再熱器加熱蒸気流量調整
弁、25…第1段再熱加熱蒸気流量、26…第2段再熱
器加熱蒸気流量、27…第1段再熱器ドレン量、28…
第2段再熱器ドレン量、29…第1段再熱器側非常用ダ
ンプ弁(空気作動弁)、30…第2段再熱器側非常用ダ
ンプ弁(空気作動弁)、31…第1段再熱器側非常用ダ
ンプ弁、32…第2段再熱器側非常用ダンプ弁、33…
計算器、34…第1段再熱器側流量偏差、35…第2段
再熱器側流量偏差、36…設定器(第1段再熱器側)、
37…設定器(第2段再熱器側)、38…第1段再熱器
加熱蒸気圧力、39…第2段再熱器加熱蒸気圧力、40
…第1段再熱器加熱蒸気圧力変化率、41…第2段再熱
器加熱蒸気圧力変化率、42…第1段再熱器加熱蒸気温
度、43…第2段再熱器加熱蒸気温度、44…第1段再
熱器加熱蒸気温度変化率、45…第2段再熱器加熱蒸気
温度変化率、46…第1段再熱器ドレンタンク圧力、4
7…第2段再熱器ドレンタンク圧力、48…第1段再熱
器側温度偏差、49…第2段再熱器側温度偏差、50…
第1段再熱器ドレンタンクドレン温度、51…第2段再
熱器ドレンタンクドレン温度、52…第1段再熱器側温
度偏差、53…第2段再熱器側温度偏差。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西宮 卓司 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 広野 正光 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉から供給される主蒸気の熱エネルギ
    によって駆動される高圧タービンと、前記主蒸気の流量
    を調整する蒸気加減弁と、前記高圧タービンの排気を再
    熱する再熱器と、この再熱器で再熱された蒸気の熱エネ
    ルギによって駆動される低圧タービン、又、前記再熱器
    で凝縮された水をドレンタンクに一時回収した後で給水
    加熱器、もしくは復水器に排出する再熱器のドレン系統
    よりなる蒸気タービンに於いて、 前記高圧タービン排気を、再熱器にて再熱した際に発生
    する高温の飽和ドレンを回収する再熱器のドレン系統
    に、再熱器からドレンタンクに至るドレン配管途中から
    常時低圧である給水加熱器、又は、復水器にバイパス系
    統(非常用ダンプ系統)を設置することで、プラント負
    荷急減の様な圧力減少が発生した場合に再熱器からのド
    レンを強制的に再熱器外へ排出することを可能とするこ
    とを特徴とする蒸気タービンプラント。
  2. 【請求項2】請求項1において、タービン負荷、又は、
    再熱器出入口,再熱器の加熱源となる蒸気,再熱器から
    排出されるドレンのいずれかの圧力、もしくは温度,流
    量の変化を検出することによって、負荷急減等による再
    熱器廻りの圧力減少を早急に検出し、前記バイパス系統
    (非常用ダンプ系統)を作動させることを特徴とする蒸
    気タービンプラントの制御方法。
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JP2005282512A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Kobe Steel Ltd 余剰蒸気の有効利用装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005282512A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Kobe Steel Ltd 余剰蒸気の有効利用装置
JP4486391B2 (ja) * 2004-03-30 2010-06-23 株式会社神戸製鋼所 余剰蒸気の有効利用装置

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