JPH07119250A - 屋根の棟部の棟瓦施工法及び棟瓦固定用金具 - Google Patents
屋根の棟部の棟瓦施工法及び棟瓦固定用金具Info
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- JPH07119250A JPH07119250A JP5264984A JP26498493A JPH07119250A JP H07119250 A JPH07119250 A JP H07119250A JP 5264984 A JP5264984 A JP 5264984A JP 26498493 A JP26498493 A JP 26498493A JP H07119250 A JPH07119250 A JP H07119250A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 強風や地震発生等による外圧に影響されるこ
となく、安定した固定強度を確保することができ、簡単
に施工できる棟瓦用の固定金具を得る。 【構成】 棟部2の棟母屋9・9に取付固定可能な脚部
10dと心棒11が嵌合される嵌合部10aと前記心棒
11を支持する突出部10c・10cを有する正面視略
逆Y字状の部材にて棟瓦用の固定金具10を構成し、該
固定金具10を瓦1を葺く前の棟部2の野地板8・8の
頂部上面に所定間隔ごとに配置して棟母屋9・9に釘止
めし、前記固定金具10の嵌合部10aに心棒11を嵌
合させて架設し、該心棒11に銅線6を結び付け、該銅
線6にて練り土5にて固定して積み上げた棟瓦Kを縛り
付ける。
となく、安定した固定強度を確保することができ、簡単
に施工できる棟瓦用の固定金具を得る。 【構成】 棟部2の棟母屋9・9に取付固定可能な脚部
10dと心棒11が嵌合される嵌合部10aと前記心棒
11を支持する突出部10c・10cを有する正面視略
逆Y字状の部材にて棟瓦用の固定金具10を構成し、該
固定金具10を瓦1を葺く前の棟部2の野地板8・8の
頂部上面に所定間隔ごとに配置して棟母屋9・9に釘止
めし、前記固定金具10の嵌合部10aに心棒11を嵌
合させて架設し、該心棒11に銅線6を結び付け、該銅
線6にて練り土5にて固定して積み上げた棟瓦Kを縛り
付ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、瓦葺き屋根の棟部に棟
瓦を固定する為の金具の構成及びそれを用いた棟瓦の施
工法に関する。
瓦を固定する為の金具の構成及びそれを用いた棟瓦の施
工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、瓦葺き屋根の棟部に固定される棟
瓦は、台風等の影響で強風が吹く地域や地震が多発する
地域等の特性によって様々な仕様で施工され、その作法
も異なっており、主な施工方法としては「大まわし」や
「心しばり」と呼ばれているものがある。前記「大まわ
し」による施工方法とは、図6に示す如く、瓦21を葺
いた後の棟部22に左右一組で三段ののし瓦23と棟丸
瓦24を積み上げてなる棟瓦K’を盛り形を整えて土盛
りした練り土25にて固定し、屋根の傾斜方向に這わせ
て配置した所定寸法の針金(例えば銅線)26を下から
二段目と三段目ののし瓦23と棟丸瓦24に巻き付けて
結び、前記のし瓦23と棟丸瓦24を連結固定するもの
である。
瓦は、台風等の影響で強風が吹く地域や地震が多発する
地域等の特性によって様々な仕様で施工され、その作法
も異なっており、主な施工方法としては「大まわし」や
「心しばり」と呼ばれているものがある。前記「大まわ
し」による施工方法とは、図6に示す如く、瓦21を葺
いた後の棟部22に左右一組で三段ののし瓦23と棟丸
瓦24を積み上げてなる棟瓦K’を盛り形を整えて土盛
りした練り土25にて固定し、屋根の傾斜方向に這わせ
て配置した所定寸法の針金(例えば銅線)26を下から
二段目と三段目ののし瓦23と棟丸瓦24に巻き付けて
結び、前記のし瓦23と棟丸瓦24を連結固定するもの
である。
【0003】また、前記「心しばり」による施工方法と
は、図7に示す如く、前述と同様に瓦21を葺いた後の
棟部22にのし瓦23と棟丸瓦24にてなる棟瓦K’を
練り土25にて固定するのであるが、前記棟丸瓦24の
頂部中央の二箇所に孔部が開口されており、該孔部に野
地板28に打ち付ける針金固定用釘27に立上げた状態
に結び付けた針金26の両端側を貫通して結び、三段目
ののし瓦23の上面に棟丸瓦24を固定するものであ
る。
は、図7に示す如く、前述と同様に瓦21を葺いた後の
棟部22にのし瓦23と棟丸瓦24にてなる棟瓦K’を
練り土25にて固定するのであるが、前記棟丸瓦24の
頂部中央の二箇所に孔部が開口されており、該孔部に野
地板28に打ち付ける針金固定用釘27に立上げた状態
に結び付けた針金26の両端側を貫通して結び、三段目
ののし瓦23の上面に棟丸瓦24を固定するものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の技
術において、「大まわし」による施工方法では、図6に
示す如く、棟瓦K’は、のし瓦23と棟丸瓦24とが針
金26を介して固定されているだけで、棟母屋29や野
地板28等の構造体に固定されておらず、練り土25の
付着力だけでその形態が維持されており、年月の経過に
伴い練り土25の付着力が低下すると、棟瓦K’を拘束
するものが無くなり、地震等の外圧によってズレや脱落
が発生し易くなるとともに、強風等の外圧によっては浮
き上がり飛散し崩壊するという不具合が生じていた。
術において、「大まわし」による施工方法では、図6に
示す如く、棟瓦K’は、のし瓦23と棟丸瓦24とが針
金26を介して固定されているだけで、棟母屋29や野
地板28等の構造体に固定されておらず、練り土25の
付着力だけでその形態が維持されており、年月の経過に
伴い練り土25の付着力が低下すると、棟瓦K’を拘束
するものが無くなり、地震等の外圧によってズレや脱落
が発生し易くなるとともに、強風等の外圧によっては浮
き上がり飛散し崩壊するという不具合が生じていた。
【0005】また、「心しばり」による施工方法では、
図7に示す如く、棟瓦K’の棟丸瓦24が構造体である
野地板28に針金26及び針金固定用釘27を介して固
定されているだけで、のし瓦23は練り土25の付着力
に頼っており、強風や地震等の外圧を受けると棟丸瓦2
4が浮き上がり、のし瓦23がズリ落ちて棟瓦K’が崩
壊するという不具合が生じていた。そこで、本発明は、
強風や地震発生等による外圧に影響されることなく、安
定した固定強度を確保することができる棟瓦用の固定金
具及びその施工法を提供する。
図7に示す如く、棟瓦K’の棟丸瓦24が構造体である
野地板28に針金26及び針金固定用釘27を介して固
定されているだけで、のし瓦23は練り土25の付着力
に頼っており、強風や地震等の外圧を受けると棟丸瓦2
4が浮き上がり、のし瓦23がズリ落ちて棟瓦K’が崩
壊するという不具合が生じていた。そこで、本発明は、
強風や地震発生等による外圧に影響されることなく、安
定した固定強度を確保することができる棟瓦用の固定金
具及びその施工法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めの手段として、本発明は、屋根瓦を葺く前に棟部の野
地板に所定間隔をおいて棟瓦固定用金具を固定し、該棟
瓦固定用金具に一段目ののし瓦を葺いた後に心棒を嵌合
し、前記のし瓦毎に心棒に針金を結び付け、その上にの
し瓦と棟瓦を葺いて前記針金にて固定し、前記棟瓦固定
用金具は略逆Y字状に形成して、下部の脚部を屋根の傾
斜に合わせて山型に形成し、上部の立上り部の上端部に
心棒を嵌合する嵌合部を設けたものである。
めの手段として、本発明は、屋根瓦を葺く前に棟部の野
地板に所定間隔をおいて棟瓦固定用金具を固定し、該棟
瓦固定用金具に一段目ののし瓦を葺いた後に心棒を嵌合
し、前記のし瓦毎に心棒に針金を結び付け、その上にの
し瓦と棟瓦を葺いて前記針金にて固定し、前記棟瓦固定
用金具は略逆Y字状に形成して、下部の脚部を屋根の傾
斜に合わせて山型に形成し、上部の立上り部の上端部に
心棒を嵌合する嵌合部を設けたものである。
【0007】
【作用】次に、作用について説明すると、棟部の棟母屋
に棟瓦固定用金具が取付固定されて、一段目ののし瓦を
葺いた後に心棒が嵌合支持されて、該心棒に針金が結び
付けられて、該針金にてその上に葺いたのし瓦と棟瓦が
縛り付けられて、強固に棟瓦が構造体である棟母屋に固
定されるようになる。
に棟瓦固定用金具が取付固定されて、一段目ののし瓦を
葺いた後に心棒が嵌合支持されて、該心棒に針金が結び
付けられて、該針金にてその上に葺いたのし瓦と棟瓦が
縛り付けられて、強固に棟瓦が構造体である棟母屋に固
定されるようになる。
【0008】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。図1は、
本発明の実施例を示す斜視図、図2は、同じく正面図、
図3は、固定金具10の先端部10aと心棒11の嵌合
部分を示す斜視図、図4は、固定金具10の斜視図、図
5は、他の実施例を示す正面図である。
本発明の実施例を示す斜視図、図2は、同じく正面図、
図3は、固定金具10の先端部10aと心棒11の嵌合
部分を示す斜視図、図4は、固定金具10の斜視図、図
5は、他の実施例を示す正面図である。
【0009】図1・図2において、屋根頂部の棟部2に
配置されている棟母屋9・9の上面には、野地板8・8
が山形に配置されており、該野地板8・8の上面には、
瓦桟13・13に引っかけるように瓦(和瓦)1・1・
・・が載置固定されている。前記野地板8・8の頂部で
ある棟部2には、所定間隔ごとに固定金具10・10・
・・が跨設されており、該固定金具10・10・・・上
部には、心棒11が架設されている。該心棒11には、
所定間隔ごとに針金6・6・・・が結び付けられてお
り、前記棟部2には、左右一組で本実施例では三段のの
し瓦3・3・・・と棟丸瓦4を積み上げてなる棟瓦Kが
配置されている。該棟瓦Kは、練り土5の付着力にて固
定され、前記針金6・6・・・にて下から二段目と三段
目ののし瓦3・3・・・と棟丸瓦4が縛り付けられてい
る。
配置されている棟母屋9・9の上面には、野地板8・8
が山形に配置されており、該野地板8・8の上面には、
瓦桟13・13に引っかけるように瓦(和瓦)1・1・
・・が載置固定されている。前記野地板8・8の頂部で
ある棟部2には、所定間隔ごとに固定金具10・10・
・・が跨設されており、該固定金具10・10・・・上
部には、心棒11が架設されている。該心棒11には、
所定間隔ごとに針金6・6・・・が結び付けられてお
り、前記棟部2には、左右一組で本実施例では三段のの
し瓦3・3・・・と棟丸瓦4を積み上げてなる棟瓦Kが
配置されている。該棟瓦Kは、練り土5の付着力にて固
定され、前記針金6・6・・・にて下から二段目と三段
目ののし瓦3・3・・・と棟丸瓦4が縛り付けられてい
る。
【0010】前記固定金具10は、図3・図4に示す如
く、正面視略逆Y字状に形成されており、下部の脚部1
0bが棟部2の傾斜に対応して山型に形成され、該脚部
10bには野地板8・8を介して棟母屋9・9に釘止め
できるように、棟母屋9・9の位置に合わせて釘孔10
e・10e・・・が開口され、上部の立上り部10dは
平面視コの字状に折り曲げ形成して、該立上り部10d
上端には、前記心棒11を嵌合するための正面視三角形
状の嵌合部10aが形成され、その嵌合部10aの首部
には小片を内側に折り曲げた突出部10c・10cを形
成して、前記心棒11を嵌合したときに支持してガタつ
きを防ぐようにしている。この固定金具10の製造は一
枚の鋼板を板金加工して得られるものであって、嵌合部
10aと釘孔10e・10e・・・を打ち抜き加工し
て、コ字状に折り曲げて、更に、脚部10bをハ状に折
り曲げれば、簡単に構成できるものである。
く、正面視略逆Y字状に形成されており、下部の脚部1
0bが棟部2の傾斜に対応して山型に形成され、該脚部
10bには野地板8・8を介して棟母屋9・9に釘止め
できるように、棟母屋9・9の位置に合わせて釘孔10
e・10e・・・が開口され、上部の立上り部10dは
平面視コの字状に折り曲げ形成して、該立上り部10d
上端には、前記心棒11を嵌合するための正面視三角形
状の嵌合部10aが形成され、その嵌合部10aの首部
には小片を内側に折り曲げた突出部10c・10cを形
成して、前記心棒11を嵌合したときに支持してガタつ
きを防ぐようにしている。この固定金具10の製造は一
枚の鋼板を板金加工して得られるものであって、嵌合部
10aと釘孔10e・10e・・・を打ち抜き加工し
て、コ字状に折り曲げて、更に、脚部10bをハ状に折
り曲げれば、簡単に構成できるものである。
【0011】また、前記心棒11は、下面が開放された
角パイプ状で所定の長さを有する連結可能な軽量鋼材で
あって複数本連結して棟の長さに合わせ配設され、図3
に示す如く、下面が前記固定金具10の嵌合部10aに
嵌合可能なように両側面側から内側にU字状に折り曲げ
られて嵌合部11aが形成されており、その両端折曲部
11c・11cの内側の面が前記固定金具10の突出部
10c・10cの外側の面に当接するように形成されて
いる。
角パイプ状で所定の長さを有する連結可能な軽量鋼材で
あって複数本連結して棟の長さに合わせ配設され、図3
に示す如く、下面が前記固定金具10の嵌合部10aに
嵌合可能なように両側面側から内側にU字状に折り曲げ
られて嵌合部11aが形成されており、その両端折曲部
11c・11cの内側の面が前記固定金具10の突出部
10c・10cの外側の面に当接するように形成されて
いる。
【0012】次に、前記棟瓦Kの施工手順を説明する
と、野地板8・8の上面に瓦1・1・・・を葺く前に棟
部2の野地板8・8の頂部に固定金具10・10・・・
を所定間隔ごとに配置し、棟母屋9・9に釘14・14
・・・によって平行に固定し、その後に瓦1・1・・・
を下から棟に向かって葺き、棟部2に一回目の練り土5
を前記固定金具10の嵌合部10aが突出するように盛
り形を整えて土盛りして一段目ののし瓦3・3・・・を
練り土5に馴染むように押し付け、心棒11を上方から
固定金具10・10・・・に向けて押さえつけて嵌合部
10a・10a・・・に嵌合させて架設し、所定の長さ
の針金6・6・・・を一段目ののし瓦3・3・・・ごと
に配置して前記心棒11に結び付け、両端を瓦1・1・
・・の傾斜方向に延出する。又は、のし瓦3・3・・・
を葺いた後に針金6・6・・・を一段目ののし瓦3・3
・・・ごとに配置して、心棒11を固定金具10・10
・・・に嵌合してから、針金6を心棒11に結び付けて
両端を瓦1・1・・・の傾斜方向に延出する。
と、野地板8・8の上面に瓦1・1・・・を葺く前に棟
部2の野地板8・8の頂部に固定金具10・10・・・
を所定間隔ごとに配置し、棟母屋9・9に釘14・14
・・・によって平行に固定し、その後に瓦1・1・・・
を下から棟に向かって葺き、棟部2に一回目の練り土5
を前記固定金具10の嵌合部10aが突出するように盛
り形を整えて土盛りして一段目ののし瓦3・3・・・を
練り土5に馴染むように押し付け、心棒11を上方から
固定金具10・10・・・に向けて押さえつけて嵌合部
10a・10a・・・に嵌合させて架設し、所定の長さ
の針金6・6・・・を一段目ののし瓦3・3・・・ごと
に配置して前記心棒11に結び付け、両端を瓦1・1・
・・の傾斜方向に延出する。又は、のし瓦3・3・・・
を葺いた後に針金6・6・・・を一段目ののし瓦3・3
・・・ごとに配置して、心棒11を固定金具10・10
・・・に嵌合してから、針金6を心棒11に結び付けて
両端を瓦1・1・・・の傾斜方向に延出する。
【0013】そして、前記一段目ののし瓦3・3・・・
の上に二回目の練り土5を土盛りし、該練り土5に二段
目ののし瓦3・3・・・を押し付け、三回目の練り土5
を土盛りし、該練り土5に三段目ののし瓦3・3・・・
を押し付け、最後に棟丸瓦4用の練り土5を土盛りし、
前記三段目ののし瓦3・3・・・の上に棟丸瓦4・4・
・・を載置し、前記針金6・6・・・を下から二段目と
三段目ののし瓦3・3・・・と棟丸瓦4・4・・・に巻
き付けて結び、前記のし瓦3と棟丸瓦4を縛り付けて連
結固定する。
の上に二回目の練り土5を土盛りし、該練り土5に二段
目ののし瓦3・3・・・を押し付け、三回目の練り土5
を土盛りし、該練り土5に三段目ののし瓦3・3・・・
を押し付け、最後に棟丸瓦4用の練り土5を土盛りし、
前記三段目ののし瓦3・3・・・の上に棟丸瓦4・4・
・・を載置し、前記針金6・6・・・を下から二段目と
三段目ののし瓦3・3・・・と棟丸瓦4・4・・・に巻
き付けて結び、前記のし瓦3と棟丸瓦4を縛り付けて連
結固定する。
【0014】このように本実施例においては、従来の
「大まわし」の施工方法を改良したものであって、針金
6・6・・・を固定金具10・10・・・に嵌合して架
設した心棒11に巻き付けて棟瓦Kを構造体である野地
板8・8と棟母屋9・9に一体化させて固定し、練り土
5の付着力が低下しても強風や地震等の外圧により棟瓦
Kが脱落もしくは浮き上がりを起こさないようにしてお
り、前記固定金具10・10・・・の取付ピッチをのし
瓦3一枚当たりの働き巾より長く設定(例えば1mm間
隔)し、これら固定金具10・10・・・間に心棒11
を架け渡して固定している。
「大まわし」の施工方法を改良したものであって、針金
6・6・・・を固定金具10・10・・・に嵌合して架
設した心棒11に巻き付けて棟瓦Kを構造体である野地
板8・8と棟母屋9・9に一体化させて固定し、練り土
5の付着力が低下しても強風や地震等の外圧により棟瓦
Kが脱落もしくは浮き上がりを起こさないようにしてお
り、前記固定金具10・10・・・の取付ピッチをのし
瓦3一枚当たりの働き巾より長く設定(例えば1mm間
隔)し、これら固定金具10・10・・・間に心棒11
を架け渡して固定している。
【0015】また、前記固定金具10は、その弾性を利
用して角度の異なる棟部(寄棟等)にも取付固定可能で
あり、前記固定部材10の嵌合部10aの形状は、他に
丸みをおびた四角形状や半円形状等の心棒11と対応し
た嵌合可能な形状に構成することもできる。なお、取り
付ける手間はかかるが、前記固定金具10・10・・・
をのし瓦3一枚ごとに設け、その先端部に針金6を結び
付ける構成も可能である。
用して角度の異なる棟部(寄棟等)にも取付固定可能で
あり、前記固定部材10の嵌合部10aの形状は、他に
丸みをおびた四角形状や半円形状等の心棒11と対応し
た嵌合可能な形状に構成することもできる。なお、取り
付ける手間はかかるが、前記固定金具10・10・・・
をのし瓦3一枚ごとに設け、その先端部に針金6を結び
付ける構成も可能である。
【0016】また、他の実施例としては、図5に示す如
く、従来の「心しばり」の施工方法を流用し、棟丸瓦4
の頂部中央の二箇所に開口されている孔部4a・4aに
貫通させて結ぶ針金6を固定金具10・10・・・に嵌
合して架設した心棒11に結び付けて棟丸瓦4を構造体
である野地板8・8と棟母屋9・9に固定し、練り土5
の付着力が低下しても棟丸瓦4が浮き上がったり、のし
瓦3・3・・・がズリ落ちたりして棟瓦Kが崩壊しない
構成とすることも可能である。即ち、前述の如く一段目
ののし瓦3・3・・・を練り土5に押し付けた後に配置
した針金6・6・・・を固定金具10・10・・・に嵌
合して架設した心棒11に結び付けて立ち上げた状態と
し、練り土5を土盛りしながら二段目、三段目ののし瓦
3・3・・・及び棟丸瓦4を積み上げ、前記棟丸瓦4の
孔部4a・4aに針金6を貫通させて結び、棟瓦Kを固
定するのである。
く、従来の「心しばり」の施工方法を流用し、棟丸瓦4
の頂部中央の二箇所に開口されている孔部4a・4aに
貫通させて結ぶ針金6を固定金具10・10・・・に嵌
合して架設した心棒11に結び付けて棟丸瓦4を構造体
である野地板8・8と棟母屋9・9に固定し、練り土5
の付着力が低下しても棟丸瓦4が浮き上がったり、のし
瓦3・3・・・がズリ落ちたりして棟瓦Kが崩壊しない
構成とすることも可能である。即ち、前述の如く一段目
ののし瓦3・3・・・を練り土5に押し付けた後に配置
した針金6・6・・・を固定金具10・10・・・に嵌
合して架設した心棒11に結び付けて立ち上げた状態と
し、練り土5を土盛りしながら二段目、三段目ののし瓦
3・3・・・及び棟丸瓦4を積み上げ、前記棟丸瓦4の
孔部4a・4aに針金6を貫通させて結び、棟瓦Kを固
定するのである。
【0017】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、棟部の棟母屋に取
付固定されて野地板の上面に配置された棟瓦固定用金具
に嵌合支持される心棒に針金を結び付け、該針金にて棟
瓦を固定することにより、棟瓦を構造体である棟母屋に
連結固定することができるので、建築基準法の「屋根葺
き材は構造部材に取り付けるもの」に適合するようにな
り、台風等の強風時及び地震発生時等に受ける外圧によ
って生じる棟瓦の浮き上がり、ズレ、飛散及び崩壊を防
ぐことができるとともに、常時の棟瓦の耐久性を増すこ
とができる。
ような効果を奏するのである。即ち、棟部の棟母屋に取
付固定されて野地板の上面に配置された棟瓦固定用金具
に嵌合支持される心棒に針金を結び付け、該針金にて棟
瓦を固定することにより、棟瓦を構造体である棟母屋に
連結固定することができるので、建築基準法の「屋根葺
き材は構造部材に取り付けるもの」に適合するようにな
り、台風等の強風時及び地震発生時等に受ける外圧によ
って生じる棟瓦の浮き上がり、ズレ、飛散及び崩壊を防
ぐことができるとともに、常時の棟瓦の耐久性を増すこ
とができる。
【0018】また、施工手順は棟瓦固定用金具を瓦を葺
く前に固定する工程と心棒を棟瓦固定用金具に嵌合する
工程が増えるだけであって、その他は従来の「大まわ
し」と同じ施工手順で行え、棟丸瓦のピッチを計算した
り、一段目ののし瓦の施工に悪影響を与えたりすること
もないのである。また、棟瓦固定用金具は板金加工で簡
単に構成することができ、コスト上昇も低く抑えること
ができたのである。
く前に固定する工程と心棒を棟瓦固定用金具に嵌合する
工程が増えるだけであって、その他は従来の「大まわ
し」と同じ施工手順で行え、棟丸瓦のピッチを計算した
り、一段目ののし瓦の施工に悪影響を与えたりすること
もないのである。また、棟瓦固定用金具は板金加工で簡
単に構成することができ、コスト上昇も低く抑えること
ができたのである。
【図1】本発明の実施例を示す斜視図である。
【図2】同じく正面図である。
【図3】固定金具10の先端部10aと心棒11の嵌合
部分を示す斜視図である。
部分を示す斜視図である。
【図4】固定金具10の斜視図である。
【図5】他の実施例を示す正面図である。
【図6】従来の実施例を示す正面図である。
【図7】従来の他の実施例を示す正面図である。
3 のし瓦 4 棟丸瓦 6 針金 10 固定金具 11 心棒 K 棟瓦
Claims (2)
- 【請求項1】 屋根瓦を葺く前に棟部の野地板に所定間
隔をおいて棟瓦固定用金具を固定し、該棟瓦固定用金具
に一段目ののし瓦を葺いた後に心棒を嵌合し、前記のし
瓦毎に心棒に針金を結び付け、その上にのし瓦と棟瓦を
葺いて前記針金にて固定したことを特徴とする棟瓦施工
法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の棟瓦固定用金具を略逆
Y字状に形成して、下部の脚部を屋根の傾斜に合わせて
山型に形成し、上部の立上り部の上端部に心棒を嵌合す
る嵌合部を設けたことを特徴とする棟瓦固定用金具。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP26498493A JP3374934B2 (ja) | 1993-10-22 | 1993-10-22 | 棟瓦固定用金具 |
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JPH07119250A true JPH07119250A (ja) | 1995-05-09 |
JP3374934B2 JP3374934B2 (ja) | 2003-02-10 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014114547A (ja) * | 2012-12-06 | 2014-06-26 | Kazuhide Ukekawa | 屋根瓦 |
CN113833191A (zh) * | 2021-09-08 | 2021-12-24 | 中铁上海工程局集团有限公司 | 一种钢结构风雨楼金属琉璃瓦屋面体系构造 |
-
1993
- 1993-10-22 JP JP26498493A patent/JP3374934B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2014114547A (ja) * | 2012-12-06 | 2014-06-26 | Kazuhide Ukekawa | 屋根瓦 |
CN113833191A (zh) * | 2021-09-08 | 2021-12-24 | 中铁上海工程局集团有限公司 | 一种钢结构风雨楼金属琉璃瓦屋面体系构造 |
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JP3374934B2 (ja) | 2003-02-10 |
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