JPH07119152A - 硬質法面の緑化方法 - Google Patents

硬質法面の緑化方法

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JPH07119152A
JPH07119152A JP27032793A JP27032793A JPH07119152A JP H07119152 A JPH07119152 A JP H07119152A JP 27032793 A JP27032793 A JP 27032793A JP 27032793 A JP27032793 A JP 27032793A JP H07119152 A JPH07119152 A JP H07119152A
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清一 森
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンクリート・モルタル吹付面等の硬質法面
に、植物の生育に最適な比較的多孔質で安定保持性を有
するサンドベース層と厚層基材表層からなる、植生深床
層を効率よく形成できる硬質法面の緑化方法を提供する
こと。 【構成】 硬質法面2に貫通孔20を設け、これらの一
部に羽根板付アンカー7を打設し、特定配合の基板砂を
吹付けてサンドベース層4Aを形成し、その上に特定配
合物からなる厚層基材を吹付けて厚層基材表層5を形成
し、2層構造からなる植生深床層4Bを形成して硬質法
面20上を緑化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリート吹付面、
モルタル吹付面等の硬質法面に芝生、ツタ類等を植生さ
せ、硬質法面を効率良く緑化することができる、モアグ
リーン植生工法とも称される、硬質法面の緑化方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート吹付面、モルタル吹
付面等の硬質法面を緑化するに当っては、例えばウイン
グロック植生工法(図16)、グリーンポケット工法
(図18)、連続長繊維混入有機系緑化基盤材吹付工法
(以下、便宜上ロービングショット工法という)(図1
9)、植生ウォール工法(図20)等が採用されてい
る。
【0003】上記ウイングロック植生工法は、図16に
示すごとく、例えば勾配が1:0.5よりも小さい比較
的緩かなコンクリート吹付面、モルタル吹付面等の硬質
法面2に一定のピッチで貫通孔20を設け、この貫通孔
20の所定孔に羽根板付アンカー7(図17参照)を打
設し、次いで羽根板付アンカー7の上端部まで基盤砂4
を硬質法面2上に吹付け、その上面に金網51を張設し
てから、種子、堆肥等の有機系混合物を吹付けて有機系
植物表層59を形成する方法(例えば特公平3−681
74号公報)である。
【0004】また、上記グリーンポケット工法は、図1
8に示すごとく、例えば勾配が1:0.5よりも大きい
比較的急なコンクリート吹付面、モルタル吹付面等の硬
質法面2に、一定の大きさ(例えばヨコ0.2〜0.6
m×タテ0.2〜0.4m)の比較的大きな打抜き窓2
1を形成し、この窓21を形成した部分にグリーンポケ
ットと称する、吹付部41、客土袋42、安全マット4
3、リブネット44、排水口40等からなる植生部を形
成する工法(例えば特公昭58−42335号公報)で
ある。
【0005】そして、上記ロービングショット工法は、
図19に示すごとく、例えば給糸装置81から連続して
供給される連続長繊維82を混入した有機質系緑化基盤
材83をエアー圧送吹付装置84により硬質法面85に
吹付けて、連続長繊維82を硬質法面85に這わせなが
らモルタル吹付面86を形成する地盤表面強化工法(例
えば特公昭53−47602号公報、特公昭64−27
38号公報)である。
【0006】上記植生ウォール工法は、図20に示すご
とく、法面緑化と土留工を兼ねた大型ブロック積工法で
ある。即ち、図20・図21に示すごとく、特殊な所定
形状を呈する大型ブロック8を布積状(図21参照)に
積み上げ、この大型ブロック8の空洞部80内に緑化基
盤材や土砂を充填して植生する緑化方法である。
【0007】また、この他にも、図22に示すごとく既
設のコンクリート吹付面、モルタル吹付面等の硬質法面
2に直接、厚みが7〜8cmの緑化基盤材58を吹付け
て、植生床を形成する厚層基材吹付工法等がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術には、次のような問題がある。前記ウイングロッ
ク植生工法においては、図23に示すごとく、基盤砂4
を吹付る硬質法面2が急斜面であったり、硬質法面2上
に凹凸部48があると、この凹凸部48および羽根板付
アンカー7の後方下方側のサンドベース層4Aが急勾配
であるため、不安定になり下方へ移動し易くなる。
【0009】即ち、羽根板付アンカー7の後方下方側に
おいて、サンドベース層4Aの一部がズリ落ちるオーバ
ーハング現象49を生じる場合がある。また、上記金網
51を張設する作業が長時間を要する場合には、サンド
ベース層4Aの形成後で有機系植生表層59の形成前に
おいて降雨があると、サンドベース層4Aの一部が流亡
するおそれがある。
【0010】また、前記基盤砂4中のバインダーである
セメントの配合量が多い場合には、サンドベース層4A
が硬く固化して植物6の根61がこのサンドベース層4
A内に深く侵入しにくくなり、根61の伸長が妨げられ
るおそれがある。
【0011】一方、前記グリーンポケット工法において
は、図24に示すごとく、硬質法面2に切削機等を用い
て比較的大きな窓21を明けてグリーンポケットを形成
するため、作業が煩雑で多大な労力と、コンクリート吹
付面を取り壊した残材28の除去作業とを必要とし、コ
スト高となる。
【0012】また、前記ロービングショット工法におい
ては、図19に示すごとく、作業者の技術の熟練度の差
異により、連続長繊維82が硬質法面2上を均一に這わ
ずに、ムラ89を生じる場合がある。
【0013】一方、前記植生ウォール工法は、これに使
用する大型ブロック8の運搬や積み上げ作業が煩雑で、
多大の労力を必要とする。そのため、かかる作業に長時
間を要する。また、この工法は、比較的緩やかな硬質法
面には適用できない場合がある。つまり、この工法は前
記勾配が1:0.3〜0.5の場合には最適であるが、
1:0.5よりも緩やかな硬質法面には不適当である。
【0014】また、前記厚層基材吹付工法においては、
図22に示すごとく、緑化基盤材58の厚みが最大7〜
8cm位であるため、植物の根が十分な長さに伸びない
か、伸びても既設のコンクリート吹付面、モルタル吹付
面等の硬質法面に突き当り、根先が地表に露出する根返
り現象69を生じて、日照等により根61の一部が枯死
する場合がある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明の採った手段は、実施例におい
て使用する図面符号を用いて説明すると、「コンクリー
ト吹付面、モルタル吹付面、硬質岩法面、擁壁面等の硬
質法面2に貫通孔20を設け、該貫通孔20の所定孔に
羽根板付アンカー7を打設し、次に該羽根板付アンカー
7の頭部を突出させた状態で、砂86〜92重量%と、
水5〜10重量%と、バインダー0.5〜4重量%と、
緑化基盤材1〜4重量%と残部が植物生育材よりなる基
盤砂4を前記硬質法面2に吹き付けて、これにより厚み
が6〜30cmのサンドベース層4Aを形成し、次いで
該サンドベース層4Aの上方に厚みが2〜8cmの厚層
基材表層5を形成するに当り、有機系活性肥料と、腐植
酸物質と、高分子凝集剤と鉱物焼成軽量材等からなる厚
層基材50に植物種子を加えてこれらを吹付け、これに
より厚みが8〜38cmの2層構造の植生深床層4Bを
形成し、該植生深床層4Bに芝生、ツタ類を植生して、
前記硬質法面を緑化することを特徴とする硬質法面の緑
化方法」である。
【0016】また、請求項2に係る発明の採った手段
は、「基盤砂4は、毛管孔隙量が30〜70容量%であ
ることを特徴とする請求項1に記載の硬質法面の緑化方
法」である。
【0017】そして、請求項3に係る発明の採った手段
は、「厚層基材表層5は、有機系活性肥料82〜90重
量%と、鉱物焼成軽量材6〜12重量%と、腐植酸物質
1〜4重量%と、高分子凝集剤0.5〜3重量%と残部
が植物種子とよりなることを特徴とする請求項1、また
は請求項2に記載の硬質法面の緑化方法」である。
【0018】請求項4に係る発明の採った手段は、「前
記羽根板付アンカー7は、その後方側において、ネット
状物723等の保持部材を有することを特徴とする請求
項1、請求項2、または請求項3のいずれかに記載の硬
質法面緑化方法」である。
【0019】前記貫通孔20は、例えば孔径が20〜6
0mmで、既設のコンクリート吹付面、モルタル吹付面
等の硬質法面の厚み2(T1)10〜30cm位の全体
を貫通した孔であり、その穿孔法としては各種の削岩機
86等を用いる。また、貫通孔20は1m2 当り、例え
ば4〜10個設ける。ここで、該貫通孔20のうち、例
えば菱形千鳥状(図14参照)を呈するような該菱形の
頂点の所定孔位置に羽根板付アンカー7を打設する。そ
して、残りの他の貫通孔20には、例えば地山3側の浸
透水31を集めて、サンドベース層4A側へ吸水し易く
するための導水管1(例えば毛細管作用を有する植生用
筒体)を嵌挿したり、基盤砂4を充分に注入充填するこ
とが好ましい(図1、図4参照)。
【0020】前記基盤砂4は、例えば既設のコンクリー
ト吹付面、モルタル吹付面等の勾配が比較的緩かな
(1:0.5以下)硬質法面2の表面にエアー圧送機8
4等を用いて吹付ける(図3参照)。これにより、厚み
が6〜30cmのサンドベース層4Aを形成する。該サ
ンドベース層4Aの厚みが6cm未満であると、植物6
の根張りが不充分となり不利である。
【0021】一方、サンドベース層4Aの厚みが30c
mを越えると硬質法面2上におけるサンドベース層4A
の保持性が低下したり、それに見合う前記根張りの向上
効果を期待し難い。また、基盤砂4は、砂86〜92重
量部と、水5〜10重量部と、バインダー0.5〜4重
量部と、緑化基盤材1〜4重量部と残部が植物生育材よ
りなることが好ましい。これにより、毛管孔隙量が30
〜70容量%であるサンドベース層4Aを形成すること
ができ、固相(砂、有機物、バインダー、植物性育材
等)と気相(空気、その他のガス)と液相(動水、毛管
水等)との割合である。三相分布を植物の生育上好まし
い状態にすることができる。上記砂が86重量%未満で
あると毛管孔隙量が小さくなり、一方92重量%を超え
ると植物の生育に適さない。
【0022】また、前記バインダーが0.5重量%未満
であるとサンドベース層4Aの内部の粘着力および安定
度(強度)が低下したり、硬質法面2への密着力および
結合力が小さくなり、一方4重量%を超えるとサンドベ
ース層4Aが固くなり過ぎて植物の根張りが悪くなる。
【0023】前記砂は、例えば粒径が0.2〜2.0m
mの粗砂、0.02〜0.2mmの細砂、0.002〜
0.02mmの微砂等が適当な割合で混合された川砂、
山砂を用いる。また、山砂には、粒径が0.002mm
未満のシルト(粘土)が含有されることがある。
【0024】前記厚層基材50は、有機系活性肥料が8
2〜90重量%と、鉱物焼成軽量材が6〜12重量%
と、腐植酸物質が1〜4重量%と、高分子凝集剤が0.
5〜3重量%と残部が植物種子とよりなることが好まし
い。
【0025】前記有機系活性肥料82重量%未満である
と植物の生育が悪くなり、一方90重量%を超えると腐
植酸物質、高分子凝集剤、鉱物焼成軽量材等の他の有効
成分の含有量が少なくなる。
【0026】前記鉱物焼成軽量材が6重量%未満である
と厚層基材50が多孔質でなくなると共に、嵩比重が大
きくなって保持力が低下したり、一方12重量%を超え
ると他の有効成分の含有量が少なくなる。
【0027】前記腐植酸物質が1重量%未満であると植
物の生育が悪くなり、一方4重量%を超えると他の有効
成分の含有量が少なくなる。
【0028】前記高分子凝集剤が0.5重量%未満であ
ると厚層基材50の内部の粘着性が低下したり、サンド
ベース層への密着性および結合力が小さくなる。一方高
分子凝集剤が3重量%を超えると、厚層基材の内部粘着
性が大きくなり過ぎて吹付けが困難になるなどの支障を
生じる。
【0029】前記植物種子としては、例えば芝生、ケン
タッキー31、クリーピング、チモシー、ヤマハギ等が
ある。上記有機系活性肥料としては、例えばバーク堆
肥、ピートモス、腐葉土(緑肥)等の各種植物系再生利
用材がある。上記高分子凝集剤としては、例えばアクリ
ル系樹脂、ポリビニル系(PVC)樹脂、メラミン樹脂
等の粘着性高分子材料がある。上記鉱物焼成軽量材とし
ては、例えば真珠岩焼死発泡体、黒曜石焼成発泡体、ひ
る石焼成発泡体、珪藻土焼成粒等がある。上記腐植酸物
質としては、例えばモミガラ、稲ワラ、落葉等の腐植酸
物質、緑肥等の各種植物系再生利用材がある。
【0030】一方、前記サンドベース層4Aを構成する
バインダーとしては、例えば各種セメント、水ガラス、
石膏、その他有機系高分子物質等がある。
【0031】前記緑化基盤材としては、例えばヤシガ
ラ、稲ワラ等の有機系繊維状物、有機系活性肥料、腐葉
土、ピートモス、バーク堆肥、その他の腐植酸物質等が
ある。
【0032】前記植物生育材としては、例えば窒素
(N)、燐酸(P)、カリ(K)等の固形肥料、または
化成肥料、石灰(Ca)、マンガン(Mn)、モリブデ
ン(Mo)等の微量要素、その他各種の植生生育促進剤
等ある。
【0033】前記サンドベース層4Aは、上記砂質系混
合物よりなる基盤砂4によって形成され、その毛管孔隙
量が30〜70容量%であることが好ましく、通気性、
保水性に優れる。毛管孔隙量が30容量%未満であると
通気性が低下し、他方毛管孔隙量が70容量%を超える
と固相占有率が低下する。
【0034】前記厚層基材表層5の厚みは、2〜8cm
であり、この厚みが2cm未満であると、前記サンドベ
ース層4Aの覆蓋(マルチング)効果が不十分となり、
植物の生育上好ましくない。一方、厚層基材表層5の厚
みが8cmを超えると保持性が悪くなると共に経済上好
ましくなく、それに見合う効果を期し難い。
【0035】そして、前記サンドベース層4A及びこの
上面に形成する該厚層基材表層5の2層によって、厚み
が8〜38cmの植生深床層4Bが形成される。植生深
床層の厚みが8cm未満であると、植物の生育や根張り
が不十分となり、一方38cmを超えると保持性が悪く
なると共に植物の根張り等の諸効果の向上を期し難い。
上記サンドベース層4Aの毛管孔隙量が適当な30〜7
0容量%である場合においては、前記貫通孔20を通じ
て地山3よりサンドベース層4Aへ導入された浸透水3
1がサンドベース層4Aの毛管孔隙間を毛管現象の作用
で移動するサンドドレーン効果をもたらし、サンドベー
ス層4Aは植物6の生育に最適の三相分布を呈すること
になる。
【0036】そのため、サンドベース層4A及び厚層基
材表層5からなる植生深床層4Bにおいては、植物6の
生育が促進され、特にサンドベース層4Aにおいて植物
6の根張りが良くなる。そのため、根61により、植生
深床層4Bが硬質法面2上で安定保持され、降雨等の水
の移動に対しても安定な植生深床層4Bが形成される。
この状態は、例えば盆栽用植木鉢等における適正な三相
分布状態に近似しているものと考えられる。例えば、固
相が30〜50容量%で、気相及び液相がそれぞれ25
〜35容量%の三相分布を呈している。これは、基盤砂
4の適正配合比による効果である。
【0037】上記羽根板付アンカー7は、羽根板に凹凸
状のリブ(図8参照)を設けることが好ましい。これに
より、サンドベース層4Aへの密着性が向上し、サンド
ベース層4Aの保持性が増す。また、羽根板72は、そ
の断面が増大してその応力抵抗が増し、従来のアンカー
(図17参照)に比し厚みを薄くすることができると共
に軽量となる。この羽根付アンカー7は、連続長繊維8
2を係止するためのフック部73を有する(図11参
照)ことが好ましく、また、羽根板付アンカーは、羽根
板の上方部において厚層基材表層5、連続長繊維82を
係止するための突起部74を有する(図12参照)こと
が好ましい。
【0038】また、前記羽根板付アンカー7は、その羽
根板の中央断面形状がL字形または逆T字形(図15
(イ)参照)となるよう構成することが好ましい。これ
により、従来のグリーンポケット(図18参照)また
は、大型ブロック(図21参照)を小型化して、その代
わりとして使用することができる。また、上記逆T字形
の羽根板には、後方側にネット状物質のサンドベース層
4Aおよび厚層基材表層5を保持するための後方斜面ネ
ット状物723からなる保持部材を有する(図15
(イ)参照)ことが好ましい。この羽根板は、鋼材、ア
ルミニウム合金等の金属材料、強化プラスチック材料ま
たは、エンジニアリングプラスチックス材料等からなる
板またはネット状物(図15(イ)参照)により、構成
することができる。
【0039】なお、前記斜面2は、例えば既設コンクリ
ート吹付面、モルタル吹付面、擁壁面、硬質岩盤等であ
る。
【0040】
【発明の作用】以上のようにして構成した本発明の作用
につき、実施例の図面符号を用いて説明する。前記サン
ドベース層4Aは、砂86〜92重量%と、水5〜10
重量%と、セメント等のバインダー0.5〜4重量%と
緑化基盤材1〜4重量%と残部植物生育材よりなる砂質
系混合物を使用することにより、上記サンドベース層4
Aが、ポーラスな多孔質状態で固まり、透水性、通気性
及び保水性に優れることになる。そのため、サンドベー
ス層4Aにおいては、植物6の根61が充分に水を利用
して大きく生育し、根張りが促進されることになる(図
1参照)。
【0041】一方上記貫通孔20内に植物6の根61が
侵入して地山3側へ伸長する。また、上記貫通孔20に
より、サンドベース層4Aと地山3との間で空気の流通
が円滑に行われ、植生深床層4B全体の通気性が向上す
る。そのため、植物6の根61に酸素が充分に供給さ
れ、根61の呼吸作用が盛んになり、植物の生育が促進
される。
【0042】前記硬質法面2上に、厚みが8〜30cm
のサンドベース層4Aを形成することにより、植物6の
根張り効果が増大する。その理由としては、上記サンド
ベース層4Aは砂質系混合物よりなり、例えば砂が占め
る割合が86〜92重量部となることにより、多孔質状
態となるからである。そのため、サンドベース層4Aの
毛管孔隙量が比較的大きくなり、毛管現象の作用により
サンドベース層4Aの毛管孔隙内で充分に水分を保持す
ることができる。その結果、サンドベース層4Aにおい
ては、植物6が利用できる毛管水や動水が増加し、植物
6の生育を促進することになる。また、サンドベース層
4Aにおいて毛管孔隙量が大きくなると、空気の流通が
良くなり通気性が向上するため、その結果として根61
の生育が促進されることになる。
【0043】一方、サンドベース層4Aは、例えばセメ
ント等のバインダーを0.5〜4重量%、特に好ましく
は1〜2重量%含有することが肝要となる。そのため、
サンドベース層4Aは植物の根張りに対して適正な硬度
(例えば25±2mm)を保ちつつ、硬質法面に強固に
接合密着して硬質法面上を滑り落ちる等の下方移動を防
止することができる。
【0044】また、前記サンドベース層4Aは、例えば
バーク堆肥、ピートモス等の緑化基盤材を1〜4重量
%、特に好ましくは2〜3重量%含有することが肝要と
なる。そのため、サンドベース層4Aは前記緑化基盤材
がサンドベース層4A内で腐食した後において植物に緑
肥として利用されたり、緑化基盤材が存在していた部分
に空隙部を生じて、その結果この空隙部内に根が侵入し
て植物の根張りが良好な状態になる。
【0045】また、前記植物生育材中に過燐酸石灰等の
酸性系肥料が含有される場合においては、前記バインダ
ーとしてのセメントのアルカリ性物質の一部と中和反応
を生じて、サンドベース層4Aが中和される傾向にあ
り、植物に好ましい状態になる。
【0046】また、前記植物生育材中に緩効性又は遅効
性肥料が含有される場合においては、かかる肥料が長期
間にわたって植物に利用されるため、追肥が不要となっ
たり微量で良いこととなる。
【0047】前記厚層基材表層5においては、有機系活
性肥料と腐植酸物質と高分子凝集剤と鉱物焼成軽量材と
植物種子とを含有することにより、植物生育材に富み、
比較的多孔質な厚層基材表層が形成される。それ故、該
植物種子の早期発芽および短期間内における幼苗の良好
な生育がもたらされる。そのため、既設コンクリートま
たはモルタル吹付法面の上面を早期に緑化し、景観の向
上やサンドベース層4A等のマルチング(覆蓋)効果が
生じる。
【0048】その結果、前記サンドベース層4Aの風雨
に対する風化侵食防止効果と、既設のコンクリートまた
はモルタル吹付法面のクラック発生等の老朽化防止効果
が生じる。特に、前記厚層基材が有機系活性肥料82〜
90重量%と、鉱物焼成軽量材6〜12重量%と、腐植
酸物質1〜4と、高分子凝集剤0.5〜3重量%と残部
が植物種子とによりなる場合においては、該植物種子の
早期発芽および幼苗の早期成長促進効果がもたらされ
る。そのため、前記サンドベース層4Aの断熱保温効果
が増大し、潤いのある自然環境の早期修復および景観向
上が可能となる。
【0049】
【実施例】
(実施例1)本発明の実施例である硬質法面の緑化方法
につき、図1〜図14を用いて説明する。本例において
は、まず図2に示すごとく、例えば高速道路等の近傍に
既存するコンクリート吹付面又はモルタル吹付面の硬質
法面2(厚みT1が10cm位)に削岩機86を用いて
貫通孔20を多数設ける。これらの貫通孔20は、孔径
が40〜60mmで硬質法面2に1m2 当り5〜7個設
ける。
【0050】上記硬質法面2は、例えば亀裂等が一部生
じつつあるような老朽化状態にある既設の勾配が1:
0.5よりも緩やかな斜面を対象とする。
【0051】次に、図14に示すごとく、例えば9個の
貫通孔20のうち4個の所定孔に対して、羽根板付アン
カー7を打設し、略菱形千鳥状のアンカー配列にする。
【0052】次いで、図3に示すごとく、上記羽根板付
きアンカーの頭部近傍位置Cまで、基盤砂4を前記硬質
法面2に対して圧送機84で吹き付け厚み(T2)が約
12cmのサンドベース層4Aを形成する。なお、前記
羽根板付アンカー7を打設した所定孔以外の貫通孔20
には、予め導水管1(図3参照)を嵌挿したり、基盤砂
4を充分注入充填しておく。
【0053】そして、図1、図4に示すごとく、前記サ
ンドベース層4Aの上方には厚み(T3)が約3cmの
厚層基材表層5を形成する。これにより、トータル厚み
(T)が約15cmの2層からなる植生深床層4Bが形
成される。
【0054】その結果、図1に示すごとく、上記植生深
床層4Bには、例えば、芝生、ツタ類、ヤマハギ等が植
生し、前記硬質法面2の上面を緑化することができる。
【0055】ここで、上記基盤砂4としては、微砂、粗
砂、細砂などが適当に混合された川砂を用いる。そし
て、基盤砂4は、川砂89重量%と、水7重量%と、セ
メント等のバインダー2重量%と、バーク堆肥等の緑化
基盤材1.5重量%と、残部0.5重量%が固形肥料、
微量要素(モリブデン、硼酸等)等の植物生育材により
なる砂質系混合物により構成する。これにより、植物の
根張りの良いサンドベース層4Aが形成される。
【0056】前記厚層基材表層5は、バーク堆肥、ピー
トモス、パーライト、腐植土、ヤシガラ繊維等の植物基
材に、前記芝生等の植物種子を混合したものにより構成
する。この厚層基材表層5は、主として植物種子の発芽
に適した植生床となるものである。
【0057】前記羽根板付アンカー7は、図9〜図12
に示すごとく、アンカー軸71の頭部において長繊維係
止部73を有するものおよび上記羽根板72の上端部に
おいて、長繊維係止用の突起部74を有するものも用い
る。これにより、羽根板付アンカー7は、ロービングシ
ョット工法により厚層基材表層5を形成する時、前記連
続長繊維82を容易に係止でき、該連続長繊維82をサ
ンドベース層4A上に均一に配置することができる。
【0058】以上のようにして、図14に示すごとく、
平面が略菱形千鳥状の連続した羽根板付アンカー7を打
設した所定孔と、所定孔以外の貫通孔に導水管1(図3
参照)、又は前記基盤砂4を充填した貫通孔20を硬質
法面2に多数配設する。
【0059】一方、前記サンドベース層4Aの毛管孔隙
量を、所定の方法により測定したところ、その平均値
(n=10)が45±2容量%であった。そのため、前
記貫通孔20を通じて地山3よりサンドベース層4Aへ
導入された浸透水31が基盤砂4の毛管孔隙間を毛管現
象の作用で移動するサンドドレーン効果をもたらし、サ
ンドベース層4Aは植物6の生育に最適の三相分布を呈
することになる。
【0060】そのため、サンドベース層4Aおよび厚層
基材表層5からなる植生深床層4Bにおいては、植物6
の生育が促進され、特にサンドベース層4Aにおいて植
物6の根張りが良くなる。また、根61により植生深床
層4Bが硬質法面2上で安定に保持され、降雨などの水
の移動に対しても安定な植生深床層4Bが形成される。
【0061】一方、本例においては、図13に示すごと
く、厚層基材表層5(図1参照)を形成するに当り、連
続長繊維82を用い、これを係止するための係止部7
3、および突起部74(図10〜12参照)を設けた羽
根板付アンカー7を用いて、ロービングショット工法を
採用している。
【0062】その結果、図5に示すごとく、従来のウイ
ングロック植生工法(図16参照)において必要とされ
ていたラス張り58、およびこれを設けるための鉄筋5
9等の構造体を省き、短時間で容易に厚層基材表層5を
形成することができる。
【0063】そのため、本例によれば、施工性に優れか
つ材料費の節減によるコストダウンが可能な法面緑化工
法を実施することができる。また、厚層基材表層5の形
成前に降雨等により、サンドベース層4Aの一部が流亡
することがない。しかも、図1に示すごとく、前記植生
深床層4Bは従来よりも深いため、根返し(図2参照)
を生じない。
【0064】前記サンドベース層4Aにおいて、表1に
示すごとく、セメント等のバインダー量を0〜6重量%
と変えた場合における植物6の成立本数(生育数)と草
丈(生育高さ)につき実験し、その観察結果をまとめ
た。
【表1】
【0065】この実験によると、バインダー量が4重量
%までは、成立本数および草丈に大差がなかったのに対
し、バインダー量が6重量%以上になると植物の生育に
障害を生じることが判明した。それ故、本例において
は、基盤砂におけるバインダー量は4重量%以下でかつ
0.5重量%以上であることが好ましいことが判明し
た。
【0066】一方、前記厚層基材表層5において、図2
5および図26に示すごとく、バインダー量を0.8〜
6重量%に変更し、また、砂とバインダー(セメント)
のみ、砂90重量%とバインダー(セメント)0.8重
量%と水8重量%と残部がピートモス、バーク堆肥等の
緑化基盤材からなる基盤砂(養生剤ドロゲンSの使用
区)を用いた本例における植物の成立本数および草丈に
つき実験し、その観察結果をまとめた。
【0067】上記実験によると、砂とバインダーのみの
試験区は、本例よりも成立本数および草丈が約4〜6割
に減少することが判明した。それ故、本例においては、
厚層基材表層5に有機系活性肥料と鉱物焼成軽量材と腐
植酸物質と高分子凝集剤とが特定の割合で含有されてい
ることが好ましいと判明した。
【0068】また、前記厚層基材表層5について、降雨
による侵食量と養生剤ドロゲンSの使用量(kg/m
3 )との関係について実験をしたところ、図27に示す
結果となった。なお、比較例1は、砂と高分子凝集剤
(酢ビ系高分子凝集剤A)、比較例2は、砂と高分子凝
集剤(酢ビ高分子凝集剤B)とよりなる表層としたもの
である。
【0069】上記実験によると、本例は比較例1および
2に比較して、降雨による侵食量(g)が、4分の1か
ら3分の1以下になることが判明した。それ故、本例に
おいては、厚層基材表層を形成するに当り、特定配合割
合の有機系活性肥料と、腐植酸物質と、高分子凝集剤
と、鉱物焼成軽量材と植物種子とからなる厚層基材(例
えば商品名「イビコンポ」および「養生剤ドロゲンS」
の適正配合物)を用いることにより、耐水性および耐食
性に優れた厚層基材表層5を形成することが好ましいと
判明した。
【0070】以上の結果、本例で示すごとく、サンドベ
ース層4Aにおいては、砂86〜92重量%と、特に好
ましくは89〜90重量%と、水5〜10重量%、特に
好ましくは7〜9重量%と、セメント等のバインダー
0.5〜4重量%、特に好ましくは1〜2重量%と、バ
ーク堆肥等の緑化基盤材1〜4重量%、特に好ましくは
2〜3重量%と、残部が固形肥料および微量要素の植物
生育材を含有することが好ましいと判明した。
【0071】また、前記高層基材表層5は、特定配合か
らなる有機系活性肥料と、腐植酸性物質と、高分子凝集
剤と、鉱物焼成軽量材と植物種子とからなる厚層基材
(例えば商品名「イビコンポ」および「養生剤ドロゲン
S」の適正混合物)を使用して形成することが好ましい
と判明した。
【0072】(実施例2)本例は、図15(イ)、
(ロ)に示すごとく、実施例1の緑化方法において、後
方斜面ネット状物723を有する羽根板付アンカー7を
用いて、従来のグリーンポケット工法(図18参照)お
よび植生ウォール工法(図22参照)に代えて、簡便な
モアグリーン工法を一部採用するものである。
【0073】また、本例においては、上記羽根板72の
後方下方側において、川砂89重量%と水7.0重量%
と、セメント等のバインダー1.5重量%と、バーク堆
肥等の緑化基板材2.0重量%と残部が固形肥料、微量
要素等の植物生育材および植物種子等からなるバインダ
ーリッチの基盤砂4を用いて、厚みが約8cmのサンド
ベース層4Aを形成した。
【0074】また、上記羽根板72の後方下方側以外の
硬質法面2においては、川砂89重量%と、水7.0重
量%と、セメント等のバインダー1.0重量%と、バー
ク堆肥等の緑化基盤材2.5重量%と残部が植物種子か
らなるバインダーが少ない基盤砂4を用いて、厚みが約
11〜12cmのサンドベース層4Aを形成した。
【0075】そして、上記羽根板72の後方下方側にお
いては、有機系活性肥料87重量%と、鉱物焼成軽量材
8重量%と、腐植酸物質2重量%と、高分子凝集剤2重
量%と残部が植物種子とよりなる厚層基材(例えば、商
品名「イビコンポ」および「養生剤ドロゲンS」の適正
配合物)を用いて、厚みが約7cmの厚層基材表層5
と、それ以外の硬質法面2においては厚みが約3〜4c
mの厚層基材表層5を形成した。
【0076】また、前記羽根板付アンカー7としては、
図15(イ)に示すごとく、後方斜面ネット状物723
を有し、かつその両端においてフック部721と打釘7
22とを有するものを用いた。
【0077】これにより、図15(ロ)に示すごとく、
羽根板付アンカー7の後方下方側Bにおいて、サンドベ
ース層4Aと厚層基材表層5とが、ほぼ同じ厚みの植生
深床層4Bであり、これらが前記後方斜面ネット723
によって、強固に保持されることになる。
【0078】一方、前記羽根板付アンカー7の前方上方
側Fにおいて単に植生袋60を載置することにより、簡
易なグリーンポケットを一部併用した植生床を形成し、
低木およびその他の緑草植物を植生することができた。
【0079】以上のごとく、本例によれば、従来のウイ
ングロック植生工法における問題点例えばサンドベース
層4Aの一部ズリ落ちオーバーハング現象49等を解消
した、グリーンポケット工法および、植生ウォール工法
に代わる植生工法を提供することができた。
【0080】そのため、本例においては、従来のグリー
ンポケット工法および植生ウォール工法の作業の煩雑さ
がない、簡便な緑化方法を行うことができた。
【0081】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に係る発明
においては、実施例1においても例示した如く、「コン
クリート吹付面、モルタル吹付面、硬質岩法面、擁壁面
等の硬質法面2に貫通孔20を設け、該貫通孔20の所
定孔に羽根板付アンカー7を打設し、次に該羽根板付ア
ンカー7の頭部を突出させた状態で頭部近傍位置Cま
で、砂86〜92重量%と、水5〜10重量%と、バイ
ンダー0.5〜4重量%と、緑化基盤材1〜4重量%と
残部が植物生育材よりなる基盤砂4を前記硬質法面2に
吹き付けて、これにより厚みが6〜30cmのサンドベ
ース層4Aを形成し、次いで該サンドベース層4Aの上
方に厚みが2〜8cmの厚層基材表層5を形成するに当
り、有機系活性肥料と、腐植酸物質と、高分子凝集剤と
鉱物焼成軽量材等からなる厚層基材50に植物種子を加
えてこれらを吹付け、これにより厚みが8〜38cmの
2層構造の植生深床層4Bを形成し、該植生深床層4B
に芝生、ツタ類を植生して、前記硬質法面を緑化するこ
とにその特徴があり、これにより、植物の生育に最適な
比較的多孔質で、硬質法面上において安定した保持性を
有するサンドベース層4Aおよび厚層基材表層5からな
る植生深床層4Bを効率よく形成できる、硬質法面の緑
化方法を提供することができる。
【0082】また、請求項2に係る緑化方法によれば、
特定配合割合からなる基盤砂4を用いているため、植物
6の生育に最適の毛管孔隙量を有するサンドベース層4
Aを形成することができる。
【0083】そして、請求項3に係る緑化方法によれ
ば、特定配合割合からなる厚層基材50を用いているた
め、植物種子の発芽や幼苗の生育に最適で、耐水性およ
び耐食性に優れたサンドベース層4Aの覆蓋(マルチン
グ)効果を有する厚層基材表層5を形成することができ
る。
【0084】請求項4に係る緑化方法によれば、羽根板
付アンカー7の前方上方側において、植生袋60を単に
載置することにより、簡便な植生床を一部併用し、従来
のグリーンポケット工法および植生ウォールに代えるこ
とができる。
【0085】また、羽根板付アンカー7の後方下方側に
おいて、サンドベース層4Aの一部がズリ落ちるオーバ
ーハング現象49(図15(ロ)参照)を生じることな
く、サンドベース層4A等を安定保持することができ
る。
【0086】従って、本発明によれば、コンクリート吹
付面、モルタル吹付面等の硬質法面2に芝生、ツタ類、
低木等を効率良く植生させ、植物の生育に最適な硬質法
面2の緑化方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1における硬質法面の植生状態を示
す断面図である。
【図2】 実施例1における硬質法面に貫通孔を設け
る状態を示す断面図である。
【図3】 実施例1におけるサンドベース層を形成す
る状態を示す断面図である。
【図4】 実施例1における厚層基材表層を形成する
状態を示す断面図である。
【図5】 実施例1にかかるウイングロック植生工法
の比較説明図である。
【図6】 実施例1において使用する羽根板付アンカ
ーの正面図である。
【図7】 実施例1において使用する羽根板付アンカ
ーの側面図である。
【図8】 実施例1において使用する羽根板付アンカ
ーのリブ部分の拡大側面図である。
【図9】 実施例1において使用する羽根板付アンカ
ーの説明図である。
【図10】 実施例1において使用する羽根板付アンカ
ーの別の態様の正面図である。
【図11】 実施例1において使用する羽根板付アンカ
ーの頭部拡大図である。
【図12】 実施例1にかかる羽根板付アンカーの他の
態様を示す正面図である。
【図13】 実施例1にかかる羽根板付アンカーの連続
長繊維の係止状態を示す断面図である。
【図14】 実施例1にかかる羽根板付アンカーの打設
配列状態を示す平面図である。
【図15】 実施例2にかかる硬質法面の植生状態を示
す断面図(ロ)および実施例2にかかる硬質法面の緑化
方法に使用する羽根板付アンカーの斜視図(イ)であ
る。
【図16】 従来のウイングロック植生工法による植生
状態を示す断面図である。
【図17】 従来の羽根板付アンカーの正面図(イ)お
よび側面図(ロ)である。
【図18】 従来のグリーンポケット工法による植生状
態を示す断面図である。
【図19】 従来のロービングショット工法の施工状態
を示す説明図である。
【図20】 従来の植生ウォール工法による植生状態を
示す断面図である。
【図21】 従来の植生ウォール工法において使用する
大型ブロックの斜視図である。
【図22】 従来の厚層基材吹付工法の植生状態を示す
断面図である。
【図23】 従来のウイングロック植生工法の問題点を
示す断面図である。
【図24】 従来のグリーンポケット工法の問題点を示
す断面図である。
【図25】 サンドベース層のバインダー量と植物成立
本数の関係を示すグラフである。
【図26】 サンドベース層のバインダー量と植物の生
育状態としての草丈との関係を示すグラフである。
【図27】 厚層基材表層としての養生剤の使用量と侵
食量との関係のグラフを示すグラフである。
【符号の説明】
1 導水管 2 硬質法面 20 貫通孔 3 地山 4 基盤砂 4A サンドベース層 4B 植生深床層 5 厚層基材表層 50 厚層基材 7 羽根板付アンカー 71 羽根板 72 アンカー軸 73 フック部 74 突起部 82 連続長繊維

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート吹付面、モルタル吹付面、
    硬質岩法面、擁壁面等の硬質法面に貫通孔を設け、該貫
    通孔の所定孔に羽根板付アンカーを打設し、次に該羽根
    板付アンカーの頭部を突出させた状態で、砂86〜92
    重量%と、水5〜10重量%と、バインダー0.5〜4
    重量%と、緑化基盤材1〜4重量%と、残部が植物生育
    材よりなる基盤砂を前記硬質法面に吹き付けて、これに
    より厚みが6〜30cmのサンドベース層を形成し、次
    いで該サンドベース層の上方に厚みが2〜8cmの厚層
    基材表層を形成するに当り、有機系活性肥料と、腐植酸
    物質と、高分子凝集剤と、鉱物焼成軽量材等からなる厚
    層基材に植物種子を加えてこれらを吹付け、これにより
    厚みが8〜38cmの2層構造の植生深床層を形成し、
    該植生深床層に芝生、ツタ類を植生して前記硬質法面を
    緑化することを特徴とする硬質法面の緑化方法。
  2. 【請求項2】 前記基盤砂は、毛管孔隙量が30〜70
    容量%であることを特徴とする請求項1に記載の硬質法
    面の緑化方法。
  3. 【請求項3】 前記厚層基材表層は、有機系活性肥料8
    2〜90重量%と、鉱物焼成軽量材6〜12重量%と、
    腐植酸物質1〜4重量%と、高分子凝集剤0.5〜3重
    量%と残部が植物種子とよりなることを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載の硬質法面の緑化方法。
  4. 【請求項4】 前記羽根板付アンカーは、その後方側に
    おいて、ネット状物等の保持部材を有することを特徴と
    する請求項1、請求項2、または請求項3のいずれかに
    記載の硬質法面緑化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002014612A1 (en) * 2000-08-16 2002-02-21 Kwong Cheung Lo System and method for slope stabilization
JP2003055932A (ja) * 2001-08-20 2003-02-26 Kojimagumi:Kk 河川浚渫土砂を利用した土手の補強工法

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WO2002014612A1 (en) * 2000-08-16 2002-02-21 Kwong Cheung Lo System and method for slope stabilization
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