JPH07118835A - 巻取式真空蒸着方法 - Google Patents

巻取式真空蒸着方法

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JPH07118835A
JPH07118835A JP28584793A JP28584793A JPH07118835A JP H07118835 A JPH07118835 A JP H07118835A JP 28584793 A JP28584793 A JP 28584793A JP 28584793 A JP28584793 A JP 28584793A JP H07118835 A JPH07118835 A JP H07118835A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate film
film
positive ions
cooling roller
roller
Prior art date
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Pending
Application number
JP28584793A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Suzuki
哲雄 鈴木
Masatoshi Sato
昌敏 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明の目的は、緻密な蒸着膜を作成でき、
生産コスト等を低減することの可能な巻取式真空蒸着方
法を提供することである。 【構成】この発明の巻取式真空蒸着方法は、送出ローラ
より送り出された基板フィルムを冷却ローラの回転とと
もに連続走行させながら、冷却ローラ下方の蒸発源より
蒸発した蒸発物質を基板フィルムに蒸着した後、その蒸
着した基板フィルムに、冷却ローラの近傍に配置された
正イオン供給手段より正イオンを照射し、その後、基板
フィルムを巻取ローラで巻き取ることを特徴とするもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は食品包装分野等に利用
されるSiOX 等のガスバリア性のよい蒸着フィルムを
製造する巻取式真空蒸着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の巻取式真空蒸着方法に用いられる
装置は図4に示されており、同図において、真空槽1内
の右上部には送出ローラ2が配設され、その送出ローラ
2より送り出されたプラスチックや紙の基板フィルム3
は送出側ガイドローラ4を経由して真空槽1内の中央の
冷却ローラ5に送られる。冷却ローラ5に送られてきた
基板フィルム3は冷却ローラ5の回転とともに連続走行
し、その冷却ローラ5より離脱する。離脱した基板フィ
ルム3は巻取側ガイドローラ6を経由して真空槽1内の
左上部の巻取ローラ7に巻き取られる。冷却ローラ5下
方の真空槽1内の下部には電子ビーム蒸発源8が配設さ
れ、その電子ビーム蒸発源8より蒸発した蒸発物質(図
示せず)は冷却ローラ5の回転とともに走行している基
板フィルム3上に蒸着され、その基板フィルム3上に薄
膜(図示せず)を形成する。しかし、冷却ローラ5と電
子ビーム蒸発源8との間には可動シャツター9が配設さ
れ、この可動シャツター9が冷却ローラ5方向への蒸発
物質の飛散を遮蔽しているときには、基板フィルム3上
に薄膜を形成することは出来ない。
【0003】なお、図中、10は真空槽1内の上部と下
部とを仕切る仕切板、11は電子ビーム蒸発源8に電子
ビームを照射する電子銃、12は電子ビーム蒸発源8内
の蒸発材料である。
【0004】このような装置を用いた巻取式真空蒸着方
法は、送出ローラ2より送り出された基板フィルム3を
冷却ローラ5に送出側ガイドローラ4を経由して送る。
冷却ローラ5に送られてきた基板フィルム3は冷却ロー
ラ5の回転とともに連続走行してから、その冷却ローラ
5より離脱し、その後、巻取側ガイドローラ6を経由し
て巻取ローラ7に巻き取られる。このとき、可動シャツ
ター9を可動させて、冷却ローラ5方向への蒸発物質の
飛散を遮蔽しなくすると、電子ビーム蒸発源8の蒸発材
料12より蒸発した蒸発物質は冷却ローラ5の回転とと
もに連続走行している基板フィルム3上に蒸着され、そ
の基板フィルム3上に薄膜が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の巻取式真空蒸着
方法で、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム
(以下、PETフィルムという)で出来た12μm厚の
基板フィルム3に酸化ケイ素(以下、SiOX という)
薄膜を蒸着してガスバリアフィルムを作成したとき、そ
のガスバリア性は、酸素透過率が3cc/m2 ・da
y、水蒸気透湿度が3g/m2 ・dayであった。その
ため、ガスバリア性の向上、即ち、ガス透過率を低下さ
せるためには、薄膜の膜厚を厚くしても効果はなく、蒸
着速度をかなり遅くするなどして蒸着膜を緻密にしなけ
ればならなかった。しかしながら、蒸着速度を遅くする
と、生産速度を低下させ、生産コスト等を増大させる等
の問題が起きた。
【0006】この発明の目的は、従来の問題を解決し
て、緻密な蒸着膜を作成でき、生産コスト等を低減する
ことの可能な巻取式真空蒸着方法を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の巻取式真空蒸着方法は、送出ローラより
送り出された基板フィルムを冷却ローラの回転とともに
連続走行させながら、冷却ローラ下方の蒸発源より蒸発
した蒸発物質を基板フィルムに蒸着した後、その蒸着し
た基板フィルムに、冷却ローラの近傍に配置された正イ
オン供給手段より正イオンを照射し、その後、基板フィ
ルムを巻取ローラで巻き取ることを特徴とするものであ
る。
【0008】
【作用】この発明は、蒸着した基板フィルムに正イオン
供給手段より正イオンを照射するようにしているので、
緻密な蒸着膜を作成でき、生産コスト等を低減すること
が可能になる。
【0009】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。この発明の実施例の方法に用いられ
る巻取式真空蒸着装置は従来の装置を改良したもので、
その全体が図1に示されている。同図において、従来の
装置を示す図4の符号と同符号のものは従来のものと同
一につき、その説明を省略する。
【0010】図1に示される巻取式真空蒸着装置は従来
の装置を改良したもので、この装置を図1の全体図の他
に、図2の断面図および図3の斜視図を参照しながら説
明すると、ガス導入口20を持つ水冷される筒状の放電
管21の両端部を絶縁物22a、22bで閉塞し、か
つ、これらの絶縁物22a、22bの各中央部に水冷さ
れる電極管23を貫通させ、筒状の放電管21内に電極
管23を絶縁物22a、22bを介して配設している。
また、放電管21の長手方向に複数のイオン吹き出し口
24を設け、放電管21と電極管23との間で起きた放
電により発生した正イオンを、複数のイオン吹き出し口
24より基板フィルム3の幅方向に基板フィルム3の幅
と同一長さだけ吹き出させ、その吹き出した正イオンを
冷却ローラ5より巻取ローラ7に送られる蒸着した基板
フィルム3に照射している。このようなことを可能にす
る電気回路は、放電管21と電極管23との間に直流電
源25を接続すると共に、放電管21と冷却ローラ5と
の間にバイアス電源26を接続している。バイアス電源
26の接続は、放電管21を正電圧、冷却ローラ5を負
電圧になるようにしている。
【0011】したがって、このような装置において、最
初、従来と同様に、電子ビーム蒸発源8より蒸発した蒸
発物質(図示せず)を基板フィルム3に蒸着していると
き、蒸発物質中の負イオンや蒸発材料からの二次電子
は、蒸着された基板フィルム3上の薄膜(図示せず)中
に閉じ込められ、冷却ローラ5と薄膜とが基板フィルム
3を介して静電気を持つようになる。
【0012】しかしながら、その後、放電管21と電極
管23との間で起きた放電により発生した正イオンを複
数のイオン吹き出し口24より基板フィルム3の幅方向
に基板フィルム3の幅と同一長さだけ吹き出させ、その
吹き出した正イオンを冷却ローラ5より離脱する前の蒸
着した基板フィルム3に照射するようにしているので、
この正イオンにより、基板フィルム3上の薄膜中に閉じ
込められた蒸発物質中の負イオンや蒸発材料からの二次
電子は中和され、静電気が消滅すると共に、薄膜が緻密
になり、ガスバリア性が向上するようになる。
【0013】例えば、厚み12μmのPETフィルムの
基板フィルム3にSiOxの薄膜を蒸着して、ガスバリ
アフィルムを作製するとき、その製作条件を次のように
した。 ガス導入口20より導入する導入ガスをアルゴン その導入ガスの圧力を2.0×10-3Torr 放電電圧を500V 放電電流を300mA バイアス電圧を0V
【0014】このような製作条件の下で作製されたガス
バリアフィルムには、次のような効果が得られた。 正イオン照射のないときの水蒸気透湿度は3g/
2 .dayであるのに対し、正イオン照射のあるとき
の水蒸気透湿度は2.0g/m2 .dayである。 正イオン照射のないときの酸素透過率は3cc/
2 .dayであるのに対し、正イオン照射のあるとき
の酸素透過率は0.86cc/m2 .dayである。 したがって、基板フィルム3に正イオンを照射すること
により、薄膜が緻密化し、ガスバリア性が向上すること
がわかる。
【0015】ところで、上記実施例において、放電管2
1内での放電はグロー放電であるが、電極管23内等に
磁石を入れて、グロー放電の代わりに、マグネトロン放
電にして、放電電圧を下げてもよい。また、ガスバリア
フィルムの他に光学部品等に施される耐食、防湿を目的
とした保護膜等にもこの発明の方法を応用できる。
【0016】
【発明の効果】この発明は、蒸着した基板フィルムに正
イオン供給手段より正イオンを照射するようにしている
ので、緻密な蒸着膜を作成でき、生産コスト等を低減す
ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の方法に用いる装置の全体図
【図2】この発明の実施例の方法に用いる装置の要部の
断面図
【図3】この発明の実施例の方法に用いる装置の要部の
斜視図
【図4】従来の巻取式真空蒸着装置の説明図
【符号の説明】
1・・・・・・・真空槽 2・・・・・・・送出ローラ 3・・・・・・・基板フィルム 5・・・・・・・冷却ローラ 7・・・・・・・巻取ローラ 8・・・・・・・電子ビーム蒸発源 20・・・・・・ガス導入口 21・・・・・・放電管 22a・・・・・絶縁物 22b・・・・・絶縁物 23・・・・・・電極管 24・・・・・・イオン吹き出し口 25・・・・・・直流電源 26・・・・・・バイアス電源

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送出ローラより送り出された基板フィルム
    を冷却ローラの回転とともに連続走行させながら、冷却
    ローラ下方の蒸発源より蒸発した蒸発物質を基板フィル
    ムに蒸着した後、その蒸着した基板フィルムに、冷却ロ
    ーラの近傍に配置された正イオン供給手段より正イオン
    を照射し、その後、基板フィルムを巻取ローラで巻き取
    ることを特徴とする巻取式真空蒸着方法。
JP28584793A 1993-10-20 1993-10-20 巻取式真空蒸着方法 Pending JPH07118835A (ja)

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JP28584793A JPH07118835A (ja) 1993-10-20 1993-10-20 巻取式真空蒸着方法

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JPH07118835A true JPH07118835A (ja) 1995-05-09

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JP28584793A Pending JPH07118835A (ja) 1993-10-20 1993-10-20 巻取式真空蒸着方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006088024A1 (ja) 2005-02-16 2006-08-24 Ulvac, Inc. 巻取式真空成膜装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006088024A1 (ja) 2005-02-16 2006-08-24 Ulvac, Inc. 巻取式真空成膜装置
US7670433B2 (en) 2005-02-16 2010-03-02 Ulvac, Inc. Vacuum deposition apparatus of the winding type

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