JPH0711867Y2 - ヒューエルホースのビニールホース装着装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案はヒューエルホースの外周にビニールホースを自
動的に装着するビニールホース装着装置に関する。

＜従来の技術＞ 自動車の燃料タンクの燃料は金属製のヒューエルパイプ
を通してエンジンに供給され、ヒューエルパイプの寸法
誤差や振動吸収のため、エンジン側とヒューエルパイプ
や燃料タンク側とヒューエルパイプは可撓性を有するヒ
ューエルホースでつながれているものがある。

ヒューエルホースは曲げて使用されることが多いため、
第４図に示すように、ヒューエルホース１の外周にはビ
ニールホース２が装着され、直接傷が付かないように保
護されている。ヒューエルホース１の外周にビニールホ
ース２を装着する作業は、作業者の手作業によってビニ
ールホース２を適宜長さに切断し、手でヒューエルホー
ス１の外周に挿入していた。

＜考案が解決しようとする課題＞ 従来、ヒューエルホース１へのビニールホース２の装着
は、ビニールホース２の切断から挿入までを作業者の手
作業によって行なっているため、作業能率が悪く品質も
一定しないものであった。また、冬場等気温が低い場合
にはビニールホース２が硬化して、ヒューエルホース１
への挿入が困難となり作業能率が一層悪くなっていた。
このため、これらの作業を自動化することが考えられる
が、一般的な自動化手法を適用しただけでは、ビニール
ホースの切断とヒューエルホースへのビニールホースの
装着を別々の装置により行うものにしかならず、十分に
能率を向上できない問題がある。

本考案は上記状況に鑑みてなされたもので、ビニールホ
ースの切断からヒューエルホースへの挿入までが自動的
に連続して行なえるヒューエルホースのビニールホース
装着装置を提供し、もってビニールホース装着作業の能
率向上と品質安定化を図ることを目的とする。

＜課題を解決するための手段＞ 上記目的を達成するための本考案の構成は、ヒューエル
ホースの外周にビニールホース片を装着するビニールホ
ース装着装置であって、ビニールホースの長さ方向に往
復動可能に設けられ往動時にのみ前記ビニールホースを
把持する第一ホルダと、該第一ホルダの往動端より前記
往動方向側に位置して該第一ホルダの往復動方向に直交
する方向に往復移動可能に設けられると共に復動端に位
置した状態において往動端にある上記第一ホルダより端
部寄りの箇所で前記ビニールホースを把持する第二ホル
ダと、前記第一ホルダと該第二ホルダとの間に設けられ
該第二ホルダの移動方向に沿って移動可能で前記ビニー
ルホースの該第二ホルダに把持された部分を前記ビニー
ルホース片とすべく前記第二ホルダが前記復動端に位置
する状態で前記ビニールホースを切断するよう構成され
たカッタと、前記第二ホルダの復動端における上記ビニ
ールホース片の軸線方向と同一軸線上にヒューエルホー
スを供給するヒューエルホース供給機構と、前記第二ホ
ルダの往動端でビニールホース片内に前記ヒューエルホ
ースを挿入すべく前記ヒューエルホースを軸線方向に移
動させる挿入機構とからなることを特徴とする。

＜作用＞ 第一ホルダによりビニールホースを把持し第一ホルダを
往動させて往動端で第二ホルダにより第一ホルダより端
部寄りの箇所でビニールホースを把持する。カッタを移
動させてビニールホースの切断を行ってビニールホース
片とすると共に、切断後第一ホルダは復動して再びビニ
ールホースを把持する。第二ホルダの往動端にはヒュー
エルホース供給機構によってヒューエルホースがビニー
ルホース片と同一軸線上に供給される。第二ホルダに把
持されて切断されたビニールホース片は第二ホルダの往
動で移動され、往動端では挿入機構によりヒューエルホ
ースが移動されてビニールホース片内にヒューエルホー
スが挿入される。その後、第二ホルダからビニールホー
ス片を装着したヒューエルホースが外されて第二ホルダ
が元の位置に戻り、上記動作が繰り返えされる。

＜実施例＞ 第１図には本考案の一実施に係るヒューエルホースのビ
ニールホース装着装置の正面、第２図にはその平面、第
３図にはその側面を示してある。

枠体11の下部にはビニールホース12を巻回保持するドラ
ム13が設けられ、枠体11の上面部には第一ホルダ14が往
復動自在（矢印Ｘ方向：第１図、第２図中左右方向）に
設けられている。第一ホルダ14は、ドラム13から上方に
延び滑車15を巻回して略水平となったビニールホース12
を把持するようになっており、第一ホルダ14は第一エア
シリンダ16によって往復駆動される。枠体11の上面部に
おける第一ホルダ14の往動端近傍の往動方向側（第２図
中左側）には第二ホルダが設けられ、第二ホルダ17は第
一ホルダ14の往復動方向に直交する方向（矢印Ｙ方向：
第２図中上下方向、第３図中左右方向）に往復動自在
で、第二エアシリンダ18によって往復駆動される。第二
ホルダ17は復動端（第２図中上側）に位置した状態にお
いて、往動端にある第一ホルダ14より端部寄り（第２図
中左側）の箇所でビニールホース12を把持する。また、
枠体11の上面部における第一ホルダ14と第二ホルダ17と
の間にはカッタ19が設けられ、カッタ19は第二ホルダ17
の往復動方向に沿った平行な方向（矢印Ｚ方向：第２図
中上下方向、第３図中左右方向）に往復駆動自在となっ
ている。カッタ19は往動することによって往動端にある
第二ホルダ17と往動端にある第一ホルダ14とに把持され
たビニールホース12の切断を行う。ビニールホース12が
切断されると、第二ホルダ17で把持された部位のビニー
ルホース12がビニールホース片20となり、第二ホルダ17
が往動して切断されたビニールホース片20を枠体11の前
面側（第２図中下方：二点鎖線の状態）に位置させる。

枠体11の前面側上方にはホッパー21が設けられ、ホッパ
ー21内には多数のヒューエルホース22が収納されてい
る。ホッパー21内のヒューエルホース22は最下段のもの
から順次排出され、上部から補給される（ヒューエルホ
ース供給機構）。最下段のヒューエルホース22は、第二
ホルダにより枠体11の前面側に移動されたビニールホー
ス片20と略一直線状態とされ、ビニールホース片20の軸
線方向と同一軸線上に供給された状態になる。ホッパー
21の下部には、最下段のヒューエルホース22を枠体11の
前面側に移動されたビニールホース片20の方向、即ち、
軸線方向（矢印Ｓ方向：第１図、第２図中左側）に移動
させる第三エアシリンダ23が設けられている。ホッパ21
のヒューエルホース22の出口近傍にはローラ24が設けら
れ、第三エアシリンダ23で移動されたヒューエルホース
22はローラ24によってビニールホース片20（第二ホルダ
17によって枠体11の前面側に移動された状態）に挿入さ
れるようになっている。つまり、第三エアシリンダ23と
ローラ24とで挿入機構が構成されている。

次に上記構成のビニールホース装着装置の作用を説明す
る。図示の状態は第一ホルダ14が第一エアシリンダ16の
駆動で前進（往動）した状態になっている。

初めの状態は第一ホルダ14が第１図、第２図中点線の位
置に後退状態（復動）で、ビニールホース12を把持して
いる。ビニールホース12はビニールホース片20の長さ分
延在させて第一ホルダ14に把持される。第一エアシリン
ダ16の駆動で第一ホルダ14が前進（往動）し、ビニール
ホース12のビニールホース片20の部位が第二ホルダ17と
対向する。復動端にある第二ホルダ17によりビニールホ
ース12のビニールホース片20の部位を把持し、カッタ19
を前進させて第一ホルダ14と第二ホルダ17との間のビニ
ールホース12を切断する。これにより第二ホルダ17でビ
ニールホース片20を把持した状態となる。第一ホルダ14
はビニールホース12の把持を解放し、元の位置に後退し
て再びビニールホース12を把持して待機する。

ビニールホース片20を把持した第二ホルダ17は第二エア
シリンダ18の駆動により第２図中点線位置（枠体11の前
面側）に移動する（往動）。第三エアシリンダ23の駆動
によってホッパー21の最下段のヒューエルホース22がビ
ニールホース片20側（第１図、第２図中矢印Ｓ方向）に
移動される。移動されたヒューエルホース22はローラ24
を介してビニールホース片20側に送られ、第二ホルダ17
に把持されたビニールホース片20内にヒューエルホース
22が挿入される。これにより、ヒューエルホース22の外
周にビニールホース片20が装着されたことになり、第二
ホルダ17の把持が解放されてビニールホース片20が装着
されたヒューエルホース22は図示しない排出手段もしく
は作業者により排出される。排出後、第二ホルダ17は第
二エアシリンダの駆動により元の位置に後退（復動）す
る。

以上の動作を繰り返すことにより、ビニールホース12の
切断からヒューエルホース22へのビニールホース片20の
装着が自動的にしかも連続して行なえる。

上述したビニールホース装着装置では、第二ホルダ17が
ビニールホース12を保持した状態でカッタ19による切断
が行われてビニールホース片20が形成されることにな
り、このまま第二ホルダ17が往動端に移動してヒューエ
ルホース22が挿入されることになるので、切断時から挿
入時まで第二ホルダ17はビニールホース12を保持したま
まで良く、切断から挿入までの間にビニールホース12を
保持し直す必要がない。

＜考案の効果＞ 本考案のヒューエルホースのビニールホース装着装置
は、ビニールホースの切断からヒューエルホースへの挿
入がビニールホースを保持し直すことなく第二ホルダで
保持したまま自動的に連続して行える。この結果、装置
を簡素化できると同時に切断から挿入までを効率良く自
動化でき、ヒューエルホースのビニールホース装着作業
の能率が飛躍的に向上し、品質安定化が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係るヒューエルホースのビ
ニールホース装着装置の正面図、第２図はその平面図、
第３図はその側面図、第４図はビニールホースが装着さ
れたヒューエルホースの斜視図である。 図面中、 12はビニールホース、14は第一ホルダ、16は第一エアシ
リンダ、17は第二ホルダ、18は第二エアシリンダ、19は
カッタ、20はビニールホース片、22はヒューエルホー
ス、23は第三エアシリンダ、24はローラである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ヒューエルホースの外周にビニールホース
   片を装着するビニールホース装着装置であって、 ビニールホースの長さ方向に往復動可能に設けられ往動
   時にのみ前記ビニールホースを把持する第一ホルダと、 該第一ホルダの往動端より前記往動方向側に位置して該
   第一ホルダの往復動方向に直交する方向に往復移動可能
   に設けられると共に復動端に位置した状態において往動
   端にある上記第一ホルダより端部寄りの箇所で前記ビニ
   ールホースを把持する第二ホルダと、 前記第一ホルダと該第二ホルダとの間に設けられ該第二
   ホルダの移動方向に沿って移動可能で前記ビニールホー
   スの該第二ホルダに把持された部分を前記ビニールホー
   ス片とすべく前記第二ホルダが前記復動端に位置する状
   態で前記ビニールホースを切断するよう構成されたカッ
   タと、 前記第二ホルダの復動端における上記ビニールホース片
   の軸線方向と同一軸線上にヒューエルホースを供給する
   ヒューエルホース供給機構と、 前記第二ホルダの往動端で該ビニールホース片内に前記
   ヒューエルホースを挿入すべく前記ヒューエルホースを
   軸線方向に移動させる挿入機構と からなることを特徴とするヒューエルホースのビニール
   ホース装着装置。