JPH07118530A - 給紙ロール用シリコーンゴム組成物 - Google Patents

給紙ロール用シリコーンゴム組成物

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JPH07118530A
JPH07118530A JP26337993A JP26337993A JPH07118530A JP H07118530 A JPH07118530 A JP H07118530A JP 26337993 A JP26337993 A JP 26337993A JP 26337993 A JP26337993 A JP 26337993A JP H07118530 A JPH07118530 A JP H07118530A
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JP
Japan
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paper
silicone rubber
roll
rubber
paper feed
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JP26337993A
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English (en)
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Seisuke Sakyo
靖介 佐京
Yoji Shimizu
清水  洋二
Masahiro Ikeda
昌弘 池田
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 紙送り枚数が増えても摩擦係数を保持し安定
した給紙能力を有するロールであって、特には電子複写
機用として好適な給紙ロールを製作するためのシリコー
ンゴム組成物を提供する。 【構成】 ジオルガノポリシロキサン、補強性シリカ充
填剤および有機過酸化物からなるシリコーンゴム組成物
に、平均粒径が1〜500μmの球状粒子を添加してな
ることを特徴とする給紙ロール用シリコーンゴム組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、給紙ロール用シリコー
ンゴム組成物に関し、特には電子複写機用として好適な
信頼性、中でも安定した紙送り能力の持続性を有する給
紙ロール用のシリコーンゴム組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般にゴムロール材料として、イソプレ
ンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、1,2−ポ
リブタジエンゴム(1,2−BR)、スチレン−ブタジ
エンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ニト
リルゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン
−プロピレンゴム(EPM、EPDM)、クロロスルホ
ン化ポリエチレン(CSM)、アクリルゴム(ACM、
ANN)、エピクロルヒドリンゴム(CO、ECO)、
多硫化ゴム(T)、ウレタンゴム(U)、フッ素ゴム
(FKM、FZ)、シリコーンゴム(Q)、ポリノルボ
ルネンゴム等の種々のゴム材料を挙げることができる。
給紙用ゴムロールに要求されるのは、確実に紙を送ると
いうことである。そのため現在まで紙との摩擦係数の高
いエチレン−プロピレンゴム、ポリノルボルネンゴムを
主に使用し、紙送りの信頼性を得てきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、電子複写機に
は、両面コピーや自動給紙装置などの機構が急速に普及
してきている。ところが、一度電子複写機の定着部を通
過した紙には定着ロールへの紙の巻き付き防止のために
シリコーンオイルが付着するので、このような紙を再給
紙しようとすると給紙ロールにおいてスリップ障害を起
こすことになる。スリップを起こさせず再給紙するため
には、紙に付着したシリコーンオイルを、ロールを構成
するゴム中に吸収させるのが一つの対応策として挙げら
れる。しかし、シリコーンオイルはその特異な分子構造
のゆえに他種材料との相溶性が悪く、シリコーンオイル
を吸収するにはシリコーンゴムを使用せざるを得ない状
況である。
【0004】また、給紙ロールの紙を送る力はロールと
紙との摩擦係数で表されるが、従来高摩擦係数材料とし
て使用されてきたエチレン−プロピレンゴム、ポリノル
ボルネンゴムは、いずれも紙送り枚数が進むにつれ摩擦
係数の低下をきたし、そのため、これを見越して初期の
摩擦係数を高めに設定することが行われている。一方、
シリコーンゴムは初期の摩擦係数がエチレン−プロピレ
ンゴム、ポリノルボルネンゴムより約30%低く、従来
は給紙用ゴムロールに使用不可能であった。しかし近
年、上記の理由によりシリコーンゴムへの期待が高まっ
ており、シリコーンゴムでも摩擦係数低下分を見越して
初期の摩擦係数を上げる努力がなされているが、未だに
不十分なままである。このような状況から、紙送り枚数
が増えても摩擦係数を保持するような給紙ロール用シリ
コーンゴムが求められていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決するため鋭意検討の結果、通紙による摩擦係数の
低下が紙粉の付着によるものであり、その付着を防ぐに
はμmレベルでの表面粗さを大きくするのが極めて有効
であることを見出し、ロールのゴム表面が摩耗してもな
お、表面粗さを大きく保つようなシリコーンゴム組成物
の配合を見出して本発明に至った。すなわち本発明は上
記の課題を解決したものであり、本発明はジオルガノポ
リシロキサン、補強性シリカ充填剤および有機過酸化物
からなるシリコーンゴム組成物に、平均粒径が1〜50
0μmの球状粒子を添加してなることを特徴とする給紙
ロール用シリコーンゴム組成物に関するものである。
【0006】以下に本発明について詳細に説明する。本
発明のシリコーンゴム組成物の第一成分であるジオルガ
ノポリシロキサンには、シリコーン生ゴムとして知られ
るものをいずれも単独または併用して使用することがで
きる。このジオルガノポリシロキサンは1分子中に少な
くとも2個のアルケニル基を有することが好ましい。使
用されるジオルガノポリシロキサンの例としてはジメチ
ルシロキサン/メチルビニルシロキサン共重合体、ジメ
チルシロキサン/メチルフェニルシロキサン共重合体、
メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサ
ン/メチルビニルシロキサン共重合体、ジメチルシロキ
サン/メチルアリルシロキサン共重合体などが挙げられ
る。これらのジオルガノポリシロキサンは分子末端がシ
ラノール基、トリメチルシリル基、ジメチルビニルシリ
ル基、メチルフェニルビニルシリル基などの公知の基で
封鎖されたをいずれも使用することができる。
【0007】第二成分の補強性シリカ充填剤はシリコー
ンゴムの物性値を改善するために添加されるものであ
り、これには煙霧質シリカ、湿式シリカなどが例示され
るが、これらの充填剤はその表面をシラン、シロキサン
などで処理して疎水化したものであってもよい。なお、
この充填剤の添加量はゴム硬度を上昇させすぎず、ニッ
プ巾を小さくせず、給紙能力を低下させないためには3
0重量部以下とすることがよく、他方、物性を低下させ
ず、摩擦係数を低下させないためには10重量部以上と
するのがよいので、上記したジオルガノポリシロキサン
(生ゴム)100重量部に対して10〜30重量部の範
囲とするのが好ましい。
【0008】第三成分の有機過酸化物はシリコーンゴム
組成物を硬化させるための硬化剤(加硫剤)であり、ベ
ンゾイルパーオキサイド、ビス(2,4−ジクロロベン
ゾイル)パーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ
−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,
5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンなど公知の
ものを適宜選択して用いることができるが、好ましくは
非アシル系有機過酸化物を用いるのがよい。非アシル系
有機過酸化物を用いることにより、圧縮歪み特性の良い
ロールが得られるとともに、紙との摩擦係数も大きくな
るからである。この有機過酸化物の添加量は十分な加硫
ゴムの物性を得るための適量であればよいが、通常は前
記のジオルガノポリシロキサン(生ゴム)100重量部
に対して好ましくは0.1〜3重量部、より好ましくは
0.3〜2重量部の範囲とされる。
【0009】本発明の給紙ロール用シリコーンゴム組成
物は上記の第一成分〜第三成分及び球状粒子を配合した
ものであるが、この球状粒子はその平均粒径が1μm未
満のものであると不均一分散になり易く、表面粗さを大
きくすることもできない。このため通紙による紙粉の付
着を防ぐ効果が発現されない。また、平均粒径が500
μmを超えるものであるとロール表面の凹凸が大きくな
り過ぎ、紙粉の付着を防ぐ効果以上に摩擦係数自体を低
くしてしまう。したがって、球状粒子の平均粒径は1〜
500μmとされる。
【0010】また、この球状粒子は球状で上記の平均粒
径を有するものであればセラミックス、金属、プラスチ
ック等材質を問わないが、シリコーンゴム組成物中での
相溶性の良い球状シリカパウダー、球状シリコーンゴム
パウダー、ガラスビーズ等が好ましい。さらには給紙用
ゴムロールとして、より高摩擦係数が要求される場合
は、硬度が低く給紙能力に悪影響の少ない球状シリコー
ンゴムパウダーがより好ましい。なお、この球状粒子の
添加量は、球状粒子を除くシリコーンゴム組成物100
重量部に対し、紙粉の付着を防ぐ観点から10重量部以
上、加工性を悪くせず、かつ同時に一般物性も低下させ
ないために100重量部以下とするのが好ましい。
【0011】本発明の給紙ロール用シリコーンゴム組成
物をコンパウンディングする方法としては、まず、前記
のジオルガノポリシロキサン、補強性シリカ充填剤、有
機過酸化物および球状粒子を均一に混合して組成物とす
る。混合するための方法は公知のシリコーンゴムコンパ
ウンドの製造方法でよく、例えば、加圧ニーダー、バン
バリーミキサー、ミキシングロール、プラネタリーミキ
サー等で均一に混練すればよい。硬化剤の有機過酸化物
は成形加工の直前に通常のミキシングロールにて均一に
混合すればよい。また、この混練に際しては、前記組成
物へ顔料を添加することにより自由に着色することが可
能である。
【0012】次に、上記の配合物を芯体の外周部におい
て加圧加熱により成形するが、その方法としては、加圧
加熱により硬化可能な方法、例えばプレス成形法、射出
成形法、トランスファー成形法等によればよい。また、
必要に応じて150〜250℃、1〜24時間の熱気加
硫で二次加硫して有機過酸化物の分解残渣や低分子シロ
キサンを除去するとよい。さらに、これらの成形方法を
適用するにあたって、金型内にロールの芯体をセットし
ておいてその外周部へ組成物を一体成形したり、組成物
のみをあらかじめ成形しておいてロール芯体へ圧入、接
着する方法等、適宜選択することができる。また、ロー
ル形状の仕上げとして、通常の円筒研削盤等を用いて表
面を研磨加工することも可能である。
【0013】
【実施例】次に本発明の実施例、及び比較例を挙げる。 (実施例1)有機過酸化物加硫型のジオルガノポリシロ
キサン100重量部に、補強性シリカ充填剤として煙霧
質シリカ15重量部と1重量部の分散剤を加えてミキシ
ングロールにて混練したのち、さらに加硫剤として2,
5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)
ヘキサン0.8重量部を加え、通常の製造法により均一
に混練して組成物とした。この後、平均粒径が20μm
である球状粒子からなるシリコーンゴムパウダー[信越
化学工業(株)製]50重量部を添加し、加圧ニーダー
にて混練してシリコーンゴム組成物を調製した。この組
成物を、円筒状に加工したキャビティーを有する金型内
に充填し加熱加圧硬化した後、円筒研削盤にて表面研磨
し、内径9mmφ、外径20mmφの円筒状成形品を得
た。この成形品を外径10mmφのプラスチック製コア
に圧入しロールを得た。
【0014】(比較例1)比較のために、シリコーンゴ
ムパウダーを添加しない他は同一配合内容のコンパウン
ドを用い、実施例1と同様の加工方法によりロールを作
製した。
【0015】(普通紙による走行試験)市販の普通紙複
写機の給紙機構部分(カセットより紙を1枚ずつ取り出
し搬送する部分)をユニットとして取り出し、シーケン
サーにより動作速度が制御できるような処理を施した装
置を通紙試験機として使用した。(図1参照) この通紙試験機により、上記実施例1及び比較例1で得
たロールをサンプルとして、ロール回転数485rp
m、ロール周速度500mm/sec、通紙速度60枚
/minの条件で、普通紙としてゼロックス社製の商品
名KF110(A4サイズ)を用い、横方向に走行させ
た。200枚を1バッチとして50バッチ(1万枚)ご
とに新しい紙に入れ換えて試験を継続した。摩擦係数の
測定を試験前、1万枚通紙後、その後は1万枚通紙する
ごとに3万枚まで行った。測定には新東科学社製の表面
性測定機HEIDON−14を使用し、図2に示すよう
な方法で測定を行った。測定条件は、ロール回転数24
4rpm、荷重200gf、使用紙はゼロックス社製P
紙ワイヤーサイドとした。結果は図3のグラフに示すと
おり、シリコーンゴムパウダーを添加したロールの方が
通紙試験による摩擦係数の低下が少なく抑えられた。
【0016】
【発明の効果】本発明の給紙ロール用シリコーンゴム組
成物を用いることにより、紙粉の付着を抑え、通紙によ
る給紙ロールの摩擦係数の低下を抑えることができる。
これにより従来摩擦係数が不足して使用不可能であった
シリコーンゴムを給紙用ゴムロールに使用可能とすると
同時に、ロール清掃、ロール交換の期間を延長できる。
また、シリコーンゴムは紫外線、オゾン、高温、低温等
の環境に対する安定性が高く、このようにして得られた
給紙ロールは耐環境性にすぐれており、本発明の産業上
の利用価値は高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】通紙試験機の給紙機構部分の配置を示す図であ
る。
【図2】摩擦係数の測定方法の概念図である。
【図3】通紙試験による摩擦係数の変化を示すグラフで
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジオルガノポリシロキサン、補強性シリ
    カ充填剤および有機過酸化物からなるシリコーンゴム組
    成物に、平均粒径が1〜500μmの球状粒子を添加し
    てなることを特徴とする給紙ロール用シリコーンゴム組
    成物。
JP26337993A 1993-10-21 1993-10-21 給紙ロール用シリコーンゴム組成物 Pending JPH07118530A (ja)

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