JPH07118396A - ポリプロピレンの成形体 - Google Patents

ポリプロピレンの成形体

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JPH07118396A
JPH07118396A JP26862393A JP26862393A JPH07118396A JP H07118396 A JPH07118396 A JP H07118396A JP 26862393 A JP26862393 A JP 26862393A JP 26862393 A JP26862393 A JP 26862393A JP H07118396 A JPH07118396 A JP H07118396A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polypropylene
syndiotactic
measured
molded product
molded
Prior art date
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Pending
Application number
JP26862393A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Asanuma
浅沼  正
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP26862393A priority Critical patent/JPH07118396A/ja
Publication of JPH07118396A publication Critical patent/JPH07118396A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】溶液状態で測定したシンジオタクティックペン
タッド分率が0.7 以上のシンジオタクティックポリプロ
ピレンの成形体であって、高分解能固体13C-NMRで測定
されたスペクトルにおいて、48.4、39.9、27.0、21.4pp
m にのみピークが観測される結晶構造のコンフォメーシ
ョンが単一であるシンジオタクティックポリプロピレン
成形体。 【効果】物性の良好なポリプロピレンの成形体を提供で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシンジオタクティックポ
リプロピレンの成形体に関する。詳しくは結晶構造中に
特定のコンフォメーションのみを有する成形体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特殊なメタロセン触媒を用いることで得
られることが最近になって発見されたシンジオタクティ
ックポリプロピレン( 特開平2-41303)は透明性に優れ、
しかも比較的物性バランスに優れたポリプロピレンとし
てその用途が期待されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方シンジオタクティ
ックポリプロピレンは、安定なコンフォメーションとし
て幾つか構造が存在することが知られている(高分子加
工、41巻、28(1992))。これらのコンフォメーション
は高次構造である結晶構造から推定されたものである
が、最近、固体NMRを用いるとコンフォメーションが
直接測定できることが報告された(Makroml.Chem.,Rapi
d Commun.vol.13,305 (1992))。
【0004】ポリマーのコンフォメーションが均一なシ
ンジオタクティックポリプロピレンの成形体は、従来の
X線回折的には均一であるがコンフォメーションは均一
でない成形体に比べて物性が異なることが期待される。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決してコンフォメーションとしても均一なポリプロピ
レンについて鋭意探索し特定の方法で得られたものが従
来に無くコンフォメーションとしても均一であることを
見出し本発明を完成した。
【0006】即ち本発明は、溶液状態で測定したシンジ
オタクティックペンタッド分率が0.7 以上のシンジオタ
クティックポリプロピレンの成形体であって、高分解能
固体 13C-NMR で測定されたスペクトルにおいて、48.4、
39.9、27.0、21.4ppm にのみピークが観測される結晶構
造のコンフォメーションが単一であるシンジオタクティ
ックポリプロピレン成形体である。
【0007】本発明においてシンジオタクティックポリ
プロピレンとは、結晶性でシンジオタクティック構造を
有するポリプロピレンであればよく、プロピレンの単独
重合体のみならずプロピレンと少量の他のオレフィンの
ランダム共重合体、あるいはブロック共重合体も含まれ
る。例えば、135 ℃の1,2,4-トリクロロベンゼン溶液で
測定した13C-NMR スペクトルにおいてテトラメチルシラ
ンを基準として20.2ppm に観測されるピーク強度がプロ
ピレン単位のメチル基に帰属されるピーク強度の総和の
0.7 以上であるポリプロピレンが利用される。
【0008】シンジオタクティックポリプロピレンを製
造するに用いる触媒としては、J.A.EWENらによるJ.Am.C
hem.Soc.,1988,110,6255- 6256に記載された化合物が例
示できるが、異なる構造の触媒であっても、プロピレン
の単独重合を行った時得られるポリプロピレンのシンジ
オタクティックペンタッド分率が0.7 以上のポリプロピ
レンを製造することができるようなものであれば利用で
きる。
【0009】具体的には、上記文献に記載されたイソプ
ロピル(シクロペンタジエニル-1-フルオレニル) ハフ
ニウムジクロリド、あるいはイソプロピル(シクロペン
タジエニル-1- フルオレニル) ジルコニウムジクロリド
とアルミノキサンからなる触媒が例示される。またその
他の構造のメタロセン化合物としては、例えば、特開平
2-173104に多くの化合物が開示されている。ここでアル
ミノキサンとしては、下記一般式(化1)、(化2)の
2種類の構造(式中、Rは炭素数1〜3の炭化水素残
基、nは1〜50の整数。)のものが知られており、これ
らはいずれでも使用でき、特にRがメチル基であるメチ
ルアルミノキサンでnが5以上、好ましくは10以上のも
のが利用される。
【0010】
【化1】
【0011】
【化2】
【0012】上記遷移金属化合物に対するアルミノキサ
ンの使用割合としては10〜1000000モル倍、通常50〜500
0モル倍である。またアルミノキサンに変え、有機アル
ミニウムと安定なアニオンを形成する化合物を併用する
ことも可能であり、そのような化合物の例としては特表
平1-501950、同1-502036などに開示されたものが利用で
きる。
【0013】また重合条件については特に制限はなく不
活性媒体を用いる溶媒重合法、或いは実質的に不活性媒
体の存在しない塊状重合法、気相重合法も利用できる。
【0014】重合温度としては−100 〜200 ℃、重合圧
力としては常圧〜 100kg/cm2 で行うのが一般的であ
る。好ましくは−100 〜100 ℃、常圧〜50kg/cm2 であ
る。
【0015】好ましい分子量としては、135 ℃テトラリ
ン溶液で測定した極限粘度として0.1 〜3.0程度である
のが一般的である。
【0016】本発明の成形体を成形する一つの方法とし
ては、加熱溶融して成形し、急冷して、実質的に非晶で
ある成形体とし、ついで、10℃以下で延伸しさらに、延
伸した状態に保持して40℃〜シンジオタクティックポリ
プロピレンの融点より低い温度で成形体を熱処理するこ
とでコンフォメーションが均一で物性の良好な成形物が
得られる。また急冷した成形体を50℃以下の比較的低温
で熱処理し結晶化をある程度進行させた後、融点より低
い、より高温で熱処理することによっても得られる。
【0017】
【実施例】以下に実施例を示しさらに本発明を説明す
る。
【0018】実施例1 常法にしたがって合成したイソプロピルシクロペンタジ
エニル-1- フルオレンをリチウム化し、四塩化ジルコニ
ウムと反応し再結晶することで得たイソプロピル(シク
ロペンタジエニル-1- フルオレニル) ジルコニウムジク
ロリド0.2gと東ソー・アクゾ(株)製メチルアルミノキ
サン(重合度16.1)30g を用い、内容積200 リットルの
オートクレーブでプロピレンを装入して20℃で重合圧力
3kg/cm 2-G となる様にプロピレンを追加しながら、20
℃で2時間重合し、ついでメタノールとアセト酢酸メチ
ルで脱灰処理し塩酸水溶液で洗浄し、ついで濾過して5.
6kgのシンジオタクティックポリプロピレンを得た。
【0019】このポリプロピレンは13C-NMR によればシ
ンジオタクティックペンタッド分率は0.935 であり、13
5 ℃テトラリン溶液で測定した極限粘度(以下、ηと略
記)は1.45、1,2,4−トリクロロベンゼンで測定し
た重量平均分子量と数平均分子量の比(MW/MN )は2.2
であった。
【0020】このポリプロピレンに2,6−ジ−t−ブ
チルパラクレゾール 0.1wt%を加えて造粒し、240 ℃で
金属板に挟んで溶融して成形し、一気に−70℃のドライ
アイスメタノール中にいれ、1時間保持することで非晶
成形体を得た。この成形体のWAXSのパターンは完全
に非晶であった。この成形体を切り出し 0.6×20×50mm
の短冊とし、5℃に保った冷浴中で1時間かけて10倍に
延伸した。この延伸物を延伸した状態で 120℃に設定し
た電気炉中で1時間処理した。この成形体から0.1×10
×50mmの延伸フイルムを切り出し、引張強さ:kg/cm2
ASTM D-638( 20℃) を測定したところ 740kg/cm2 であ
り、熱処理前の 680kg/cm2 に比較して優れていた。ま
たこのフイルムを約1mmに切断し400MHzの13C-NMR (日
本電子(株)製JEOL−GX400、CPMASモー
ド、contact time1ms、delay between pulse 5s 、hi
gh dipolar coupling )で測定した結果を図1の1に示
す。
【0021】比較例1 実施例1において、 240℃で金属板に挟んで溶融して成
形した後、そのまま室温に放置して約20min かけて20℃
とした。この成形体について 48.4ppmのピークに肩が観
測された図1の2に13C-NMR の測定結果を示す。また、
引張強さは 520kg/cm2 であった。
【0022】
【発明の効果】本発明の成形体は物性が良好であり工業
的に極めて価値がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリプロピレンの成形体の13C-NMR スペクトル
であり、1は実施例1で得られた本発明の成形体の13C-
NMR スペクトルを示し、2は比較例1で得られた成形体
13C-NMR スペクトルを示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶液状態で測定したシンジオタクティック
    ペンタッド分率が0.7 以上のシンジオタクティックポリ
    プロピレンの成形体であって、高分解能固体 13C-NMR で
    測定されたスペクトルにおいて、48.4、39.9、27.0、2
    1.4ppm にのみピークが観測される結晶構造のコンフォ
    メーションが単一であるシンジオタクティックポリプロ
    ピレン成形体。
JP26862393A 1993-10-27 1993-10-27 ポリプロピレンの成形体 Pending JPH07118396A (ja)

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JPH07118396A true JPH07118396A (ja) 1995-05-09

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ID=17461120

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JP26862393A Pending JPH07118396A (ja) 1993-10-27 1993-10-27 ポリプロピレンの成形体

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995030708A1 (en) * 1994-05-06 1995-11-16 Exxon Chemical Patents, Inc. Applications of isotactic polypropylene, processes and products thereof

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995030708A1 (en) * 1994-05-06 1995-11-16 Exxon Chemical Patents, Inc. Applications of isotactic polypropylene, processes and products thereof

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