JPH07118198A - メタクリル酸の分離方法 - Google Patents

メタクリル酸の分離方法

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JPH07118198A JP20517794A JP20517794A JPH07118198A JP H07118198 A JPH07118198 A JP H07118198A JP 20517794 A JP20517794 A JP 20517794A JP 20517794 A JP20517794 A JP 20517794A JP H07118198 A JPH07118198 A JP H07118198A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イソブチレン等を気相接触酸化して得られる
生成ガスから、高沸点不純物によるトラブルが少なく、
分離操作が簡単で効率的なメタクリル酸の分離方法を提
供することを目的とする。 【構成】 イソブチレン等を気相接触酸化して得られる
反応生成ガスを2〜3段階の凝縮器を用いて冷却、凝縮
させ、第一凝縮器においてメタクリル酸の一部とメタク
リル酸以上の沸点を有する副生物の実質的に全量を捕集
し、第二凝縮器以降で残りのメタクリル酸を水と共に捕
集し、第一凝縮器での凝縮液は蒸留してメタクリル酸を
水と共に留出させて高沸点副生物を分離し、得られたメ
タクリル酸含有留出液を第二凝縮器以降で得られたメタ
クリル酸水溶液と合し、該メタクリル酸水溶液から抽出
溶媒としてメタクリル酸メチル単独又はメタクリル酸メ
チルとn−ヘプタンの混合溶媒を用いてメタクリル酸を
抽出することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はメタクリル酸の分離方法
に関し、詳しくはイソブチレン等を接触気相酸化して得
られる反応生成ガスからメタクリル酸を分離する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】イソブチレン、t−ブチルアルコール、
メタクロレイン等の接触気相酸化によるメタクリル酸の
製造方法においては、反応生成ガスは冷却して水溶液と
して捕集し、このメタクリル酸水溶液から有機溶媒を用
いてメタクリル酸を抽出し、次いで蒸留等で精製する方
法が一般的である。
【0003】反応生成ガス中にはメタクリル酸以外にテ
レフタル酸等の芳香族カルボン酸類、マレイン酸類、ア
ルデヒド類、重合物等の種々の副生物が存在し、これら
が器壁へ付着したり、反応生成ガスを冷却して得られる
水溶液中に懸濁したり、抽出時の界面にスカムとして析
出して分液を困難にしたり、またメタクリル酸の精製時
にメタクリル酸の重合を促進したりし、メタクリル酸の
分離操作に支障を来している。
【0004】これらの問題解決のために、種々の提案が
なされている。反応生成ガスを急冷する前に高沸点不純
物を選択的に凝縮、付着させる方法(特開昭58−52
239号)、反応生成ガスを多段凝縮させ、1段目で実
質的に高沸点副生物の全量を凝縮させてメタクロレイン
及びメタクリル酸と分離し、凝縮液中のメタクリル酸を
炭化水素溶媒で抽出、回収する方法(特公平3−331
43号)、メタクリル酸水溶液から抽出分離する際に、
予め溶媒と接触させてポリマーを析出させ、これを分離
した後に抽出する方法(特公昭60−16927号)、
メタクリル酸水溶液に重亜硫酸塩を添加して抽出工程に
おけるスカムの発生を防止する方法(特公昭62−45
218号)等が知られている。
【0005】また、メタクリル酸の抽出溶媒として、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキ
サン、ヘプタン等の脂肪族飽和炭化水素、シクロヘキサ
ン等の脂環式炭化水素を用いる方法(特公昭55−16
495号)、キシレン等とメタクリル酸のエステルを用
いる方法(特公昭49−41413号、特公昭62−1
5542号)、キシレン等とヘキサン、ヘプタン等を用
いる方法(特開昭63−211249号)、キシレン等
の芳香族炭化水素または酢酸エステル類を用いる方法
(特公昭62−45218号)、酢酸イソプロピル、メ
チルエチルケトン、ジイソプロピルエーテル等を用いる
方法(特公平3−33143号)等が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の方
法は、分離した高沸点不純物の処理が困難であったり、
高沸点不純物の影響をさけるために抽出能力の低い抽出
溶媒を使わざるをえなかったり、抽出能力は高いが水を
同伴する等のために抽出分離操作が煩雑になったり、排
水負荷が高い等、工業的に必ずしも満足できるものでは
ない。本発明は上記従来の問題点を解消し、効率的なメ
タクリル酸の分離方法を提供することを目的とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、イソ
ブチレン、tert−ブチルアルコール、メタクロレイン、
tert−ブチルメチルエーテルを気相接触酸化して得られ
る反応生成ガスを凝縮し、得られるメタクリル酸水溶液
からメタクリル酸を抽出分離する方法において、反応生
成ガスを2〜3段階の凝縮器を用いて冷却、凝縮させ、
第一凝縮器においてメタクリル酸の一部とメタクリル酸
以上の沸点を有する副生物の実質的に全量を捕集し、第
二凝縮器以降で残りのメタクリル酸を水と共に捕集し、
第一凝縮器の凝縮液は蒸留してメタクリル酸を水と共に
留出させて高沸点副生物を分離し、得られたメタクリル
酸含有留出液を第二凝縮器以降で得られたメタクリル酸
水溶液と合し、該メタクリル酸水溶液から抽出溶媒とし
てメタクリル酸メチル単独又はメタクリル酸メチルとn
−ヘプタンの混合溶媒を用いてメタクリル酸を抽出する
ことを特徴とするメタクリル酸の分離方法である。
【0008】本発明におけるメタクリル酸製造用の原料
ガスとしては、イソブチレン、tert−ブチルアルコー
ル、メタクロレイン、tert−ブチルメチルエーテル及び
これらの混合物が用いられる。
【0009】本発明の実施態様の一例を示す図1をもと
に本発明を詳細に説明する。イソブチレンおよび分子状
酸素を含むガスが反応部Aに原料供給ライン1から導入
される。反応部は通常、2段反応器で構成され、第一反
応器にはMo−Bi系触媒が用いられ、イソブチレンが
主にメタクロレインに酸化される。この反応ガスは第二
反応器に導入され、Mo系ヘテロポリ酸触媒を用いてメ
タクロレインがメタクリル酸に酸化される。分子状酸素
の使用量は、通常、イソブチレンに対して約0.5〜2
0モル倍の範囲で行われる。原料ガスには窒素、炭酸ガ
ス等の不活性ガスを含んでいても良い。通常、反応は常
圧下、250〜450℃で、原料ガスを空間速度300
〜5000hr-1(STP)で供給して行われる。反応は
固定床、流動床等の方式に特に限定されるものではな
い。
【0010】反応生成ガスは第一凝縮器Bに導入され、
凝縮液を冷却循環して反応生成ガスに接触させて約65
〜85℃、好ましくは約70〜80℃に冷却してメタク
リル酸の一部とメタクリル酸以上の沸点を有する副生物
を実質的に全量捕集する。未凝縮ガスは第二凝縮器Cで
凝縮液を冷却、循環してガスと接触させて約30〜55
℃、好ましくは約35〜50℃に冷却して、メタクリル
酸、水及び副生するアクリル酸、酢酸等を実質的に全量
捕集する。
【0011】第一凝縮器Bの凝縮液は、通常、スラリー
成分(テレフタル酸等)を濾過、除去した後、高沸点物
分離塔Hで蒸留して凝縮中に含まれるメタクリル酸、水
等を留出、回収する。留出液は第二凝縮器Cの凝縮液と
合わせて以後の処理が行われる。高沸点物である塔底液
は高沸点物排出ライン9から廃棄される。
【0012】凝縮器で凝縮しない主としてメタクロレイ
ンと不活性ガスからなるガスはメタクロレイン回収部D
に導入し、メタクリル酸を含有する水溶液に吸収し、次
いで酸素含有ガスを導入してメタクロレインを放散、分
離し、このメタクロレインは反応部Aに循環、回収され
る。メタクロレインを吸収時に排出されるガスは必要に
より同伴するメタクリル酸を洗浄後、排ガス処理工程
(図示していない)を経て廃棄、又は一部が反応部に回
収される。メタクロレインの吸収液の酸濃度はメタクリ
ル酸換算で約5〜35wt%、好ましくは約10〜30wt
%である。吸収液の供給温度は約0〜15℃、好ましく
は約0〜10℃である。
【0013】第二凝縮器の凝縮液には若干のメタクロレ
インが含まれる。この凝縮液は高沸点物分離塔Hの留出
液及び余剰のメタクロレイン回収部の液と合わされ、メ
タクロレイン分離塔Eに導入され、蒸留してメタクロレ
インを分離し、メタクロレインはメタクロレイン回収部
Dへ回収される。
【0014】脱メタクロレインしたメタクリル酸含有水
溶液はメタクリル酸抽出塔Fに供給され、抽出溶媒とし
てメタクリル酸メチル単独又はメタクリル酸メチルとn
−ヘプタンの混合溶媒を用いてメタクリル酸を抽出す
る。抽出後の水溶液は抽出残水排出ライン7から排水処
理工程へ送られる。抽出溶液は抽出溶媒回収塔Gで抽出
溶媒、水、酢酸、アクリル酸等を留去し、メタクリル酸
抽出塔Fに循環、再使用される。抽出溶媒回収塔の塔底
のライン8から粗メタクリル酸が分離され、通常、これ
は更に精製して製品メタクリル酸とすると共に、エステ
ル化してメタクリル酸メチルが製造される。
【0015】各種抽出溶媒のメタクリル酸の分配係数等
の物性を表1に示す。キシレン、n−ヘプタン等の芳香
族炭化水素、脂肪族炭化水素は分液性は良いが、メタク
リル酸の抽出性能が低い。粗メタクリル酸水溶液に高沸
点不純物などが多いと抽出性能の高い溶媒を用いた場合
は不純物も多く抽出し、また分液性も悪くなるので炭化
水素系の溶媒が用いられる。本発明においては、予め高
沸点不純物を除去しているので抽出性能の高い溶媒を用
いることができる。
【0016】抽出溶媒回収塔にて、塔頂液にメタクリル
酸を同伴させずに溶媒と共にアクリル酸、酢酸を留出さ
せ、塔底液のメタクリル酸中へアクリル酸を出さないよ
うにするためには、沸点がメタクリル酸(沸点:161
℃)、アクリル酸(沸点:141℃)より低く離れた溶
媒が好ましい。例えばキシレン(沸点:140℃)が存
在すると塔頂液にメタクリル酸が同伴され、抽出残水中
のメタクリル酸が多くなり、ロスになるので好ましくな
い。従来は抽出時の問題に対処するために用いていた芳
香族炭化水素は予め高沸点不純物を除くことによって用
いる必要がなくなる。
【0017】
【表1】 MAA :メタクリル酸 MEK:メチル
エチルケトン MIBK:メチルイソブチルケトン XY :キシレ
ン MMA :メタクリル酸メチル ※MAAの分配係数 25℃で抽出溶媒と0.2重量%MAA水溶液を等重量
混合して測定
【0018】脂肪族ケトンは抽出性能が高いが、油水の
相溶性が高く、分液後の油相、水相にそれぞれ水分、油
分の溶解量が多くなり、その分離にエネルギーを要し、
好ましくない。また、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等
のエステル類は抽出性能は高いが、抽出又は回収操作中
に一部加水分解し、酢酸、イソプロピルアルコール、ブ
チルアルコール等が生成するので、場合により精製を必
要とし、更には製品メタクリル酸、又はメタクリル酸メ
チルに混入し好ましくない。当然のことながら沸点がメ
タクリル酸の沸点と近いものは、溶媒とメタクリル酸の
分離が困難になるので好ましくない。
【0019】溶媒としてメタクリル酸メチルはメタクリ
ル酸の抽出性能が高く、沸点もメタクリル酸とアクリル
酸の分離に都合が良く、また一部が加水分解してメタク
リル酸とメチルアルコールが生成したとしても、通常、
同時にメタクリル酸とメチルアルコールからメタクリル
酸メチルが製造されており、分離も容易であり、不純物
の混入等が問題になることはない。
【0020】溶媒としてメタクリル酸メチルを単独で用
いた場合には、水の同伴が少し多くなり、その分抽出溶
媒回収塔での分離エネルギーが多くなるので、n−ヘプ
タンを加えた混合溶媒を用いて行うのがより好ましい。
通常、混合溶媒中のn−ヘプタン含量は約5〜40wt
%である。n−ヘプタンが多すぎると抽出性能が低くな
り、少な過ぎると水の同伴を抑制する効果が少なくな
る。
【0021】溶媒としてメタクリル酸メチルを用いた場
合に、メタクリル酸含有水溶液から副生した酢酸が多く
抽出されるので、抽出液から酢酸を経済的に回収するこ
とが可能になる。この場合、まず抽出溶媒回収塔で抽出
液から抽出溶媒であるメタクリル酸メチル又はメタクリ
ル酸メチルとn−ヘプタンを留去し、次いで塔底液を酢
酸回収塔に導入し、酢酸を留出させ回収する。酢酸回収
塔の塔底液をメタクリル酸回収塔にてアクリル酸塔を留
去し、塔底から粗メタクリル酸を取得する。
【0022】
【発明の効果】本発明の方法は特定の高沸点物の分離方
法と特定の抽出溶媒を組み合わせたものであり、この組
み合わせによって、従来の方法に比べて高沸点不純物に
よるトラブルが少なく、分離操作が安定化し、効率的に
メタクリル酸を分離することが可能となった。
【0023】
【実施例】
実施例1 図1に示すフローで、イソブチレンの酸化反応を行い、
反応生成ガスからメタクリル酸の分離を行った。各装置
の条件を表2に、また主要ラインの各成分の流量(単
位:kg/hr)を表3に示す。
【0024】反応生成ガスを第一凝縮器Bに導入し、凝
縮液を冷却循環して反応生成ガスに接触させて冷却して
メタクリル酸の一部とメタクリル酸以上の沸点を有する
副生物を実質的に全量捕集した。未凝縮ガスは第二凝縮
器Cで凝縮液を冷却、循環してガスと接触させて冷却
し、メタクリル酸、水及び副生するアクリル酸、酢酸等
を実質的に全量捕集した。第一凝縮器の凝縮液は、スラ
リー成分を濾過、除去した後、高沸点物分離塔Hで蒸留
して凝縮中に含まれるメタクリル酸、水等を留出、回収
した。塔底液は高沸点物排出ライン9から抜き出した。
【0025】凝縮器で凝縮しない主としてメタクロレイ
ンと不活性ガスからなるガスはメタクロレイン回収部D
に導入し、メタクリル酸を含有する水溶液に吸収、放散
してメタクロレインを分離し、反応部に循環した。メタ
クロレインの吸収時に排出されるガスは排ガス燃焼設備
で有機物を燃焼し、その一部を反応部に回収した。
【0026】第二凝縮器の凝縮液には若干のメタクロレ
インが含まれる。この凝縮液は高沸点物分離塔Hの留出
液及び余剰のメタクロレイン回収部の液と合してメタク
ロレイン分離塔Eに導入し、蒸留してメタクロレインを
分離し、メタクロレインはメタクロレイン回収部Dへ回
収した。
【0027】脱メタクロレインしたメタクリル酸含有水
溶液はメタクリル酸抽出塔Fに供給し、抽出溶媒として
メタクリル酸メチルのみを用いてメタクリル酸を抽出し
た。抽出後の水溶液は抽出残水排出ライン7から抜き出
し、排水とした。抽出溶液は抽出溶媒回収塔Gで抽出溶
媒、水、酢酸、アクリル酸等を留去し、メタクリル酸抽
出塔Fに循環、再使用した。抽出溶媒回収塔の塔底から
粗メタクリル酸を取得した。
【0028】この方法では、高沸点物が付着して分離操
作に支障をきたすことがなくなり、1年間連続運転が可
能であった。なお。抽出溶媒としてメタクリル酸メチル
とn−ヘプタンの混合溶媒を用いて行った場合も同様の
結果が得られた。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】比較例1 図2に示すフローで、イソブチレンの酸化反応を行い、
反応生成ガスからメタクリル酸の分離を行った。各装置
の条件を表4に、また主要ラインの各成分の流量(単
位:kg/hr)を表5に示した。
【0032】反応生成ガスは第一凝縮器Bに導入され、
凝縮液を冷却循環して反応生成ガスに接触させて冷却し
てメタクリル酸の一部とメタクリル酸以上の沸点を有す
る副生物を実質的に全量捕集した。未凝縮ガスは第二凝
縮器Cで凝縮液を冷却、循環してガスと接触させて冷却
して、メタクリル酸、水及び副生するアクリル酸、酢酸
等を実質的に全量捕集した。第二凝縮器の凝縮液は第一
凝縮器に回収した。
【0033】凝縮器で凝縮しない主としてメタクロレイ
ンと不活性ガスからなるガスはメタクロレイン回収部D
に導入し、メタクリル酸を含有する水溶液に吸収、放散
してメタクロレインを分離し、反応部に循環した。メタ
クロレインの吸収時に排出されるガスは排ガス燃焼設備
で有機物を燃焼し、その一部を反応部に回収した。メタ
クロレイン回収部の凝縮液は第一凝縮器に回収した。
【0034】第一凝縮器の凝縮液には若干のメタクロレ
インが含まれる。この凝縮液はメタクロレイン分離塔E
に導入し、蒸留してメタクロレインを分離し、メタクロ
レインはメタクロレイン回収部Dへ回収した。
【0035】脱メタクロレインしたメタクリル酸含有水
溶液はスラリー成分を濾過、除去した後、メタクリル酸
抽出塔Fに供給し、抽出溶媒としてメタクリル酸メチル
とキシレンの混合溶媒を用いてメタクリル酸を抽出し
た。抽出後の水溶液は抽出残水排出ライン7から抜き出
し、排水とした。抽出溶液は抽出溶媒回収塔Gで抽出溶
媒、水、酢酸、アクリル酸等を留去し、メタクリル酸抽
出塔Fに循環、再使用した。抽出溶媒回収塔の塔底から
粗メタクリル酸を取得した。
【0036】この方法では、高沸点物が付着して分離操
作が支障をきたし、例えばメタクリル酸抽出塔は3カ月
に1回程度の洗浄が必要であった。
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様の一例を示すフローシートで
ある。
【図2】比較例におけるフローシートである。
【符号の説明】
A 反応部 B 第一凝縮器 C 第二凝縮器 D メタクロレイン回収部 E メタクロレイン分離塔 F メタクリル酸抽出塔 G 抽出溶媒回収塔 H 高沸物分離塔 1 原料ガス供給ライン 7 抽出残水排出ライン 8 メタクリル酸排出ライン 9 高沸物排出ライン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソブチレン、tert−ブチルアルコー
    ル、メタクロレイン、tert−ブチルメチルエーテルを気
    相接触酸化して得られる反応生成ガスを凝縮し、得られ
    るメタクリル酸水溶液からメタクリル酸を抽出分離する
    方法において、反応生成ガスを2〜3段階の凝縮器を用
    いて冷却、凝縮させ、第一凝縮器においてメタクリル酸
    の一部とメタクリル酸以上の沸点を有する副生物の実質
    的に全量を捕集し、第二凝縮器以降で残りのメタクリル
    酸を水と共に捕集し、第一凝縮器の凝縮液は蒸留してメ
    タクリル酸を水と共に留出させて高沸点副生物を分離
    し、得られたメタクリル酸含有留出液を第二凝縮器以降
    で得られたメタクリル酸水溶液と合し、該メタクリル酸
    水溶液から抽出溶媒としてメタクリル酸メチル単独又は
    メタクリル酸メチルとn−ヘプタンの混合溶媒を用いて
    メタクリル酸を抽出することを特徴とするメタクリル酸
    の分離方法。
  2. 【請求項2】 反応生成ガスの第一凝縮器における凝縮
    温度が65〜85℃である請求項1記載のメタクリル酸
    の分離方法。
  3. 【請求項3】 メタクリル酸メチルとn−ヘプタンの混
    合溶媒中のn−ヘプタン含量が5〜40wt%である請
    求項1記載のメタクリル酸の分離方法。
  4. 【請求項4】 第一凝縮器の凝縮液中のスラリー分を濾
    過、分離した後、蒸留する請求項1記載のメタクリル酸
    の分離方法。
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