JPH07117150B2 - 車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置 - Google Patents

車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置

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JPH07117150B2
JPH07117150B2 JP25575790A JP25575790A JPH07117150B2 JP H07117150 B2 JPH07117150 B2 JP H07117150B2 JP 25575790 A JP25575790 A JP 25575790A JP 25575790 A JP25575790 A JP 25575790A JP H07117150 B2 JPH07117150 B2 JP H07117150B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置に
関するものである。
従来の技術 変速比が自動的に変化させられる車両用ベルト式無段変
速機が知られている。このベルト式無段変速機では、有
効径が可変の一対の可変プーリに巻き掛けられて動力を
伝達する伝動ベルトが備えられており、入力トルクに関
連して変化させられる制御油圧に基づいて伝動ベルトの
挟圧力が発生させられるようになっている。このベルト
式無段変速機では、伝動ベルトが制御油圧(ライン圧)
により挟圧され、その挟圧力に従ってトルク伝達容量が
決定されるようになっている。
たとえば本出願人が先に出願した特願平−2−134489号
に記載されているように、上記ベルト式無段変速機に
は、その伝動ベルトに挟圧力を付与するために基本油圧
を調圧する調圧弁と、制御信号値に応じて連続的に変化
する出力信号圧を上記調圧弁に供給し、その調圧弁によ
り調圧される基本油圧をずらすリニヤ弁とを備え、予め
記憶された関係からそれぞれ算出した基本油圧および最
適圧力の差が解消されるようにリニヤ弁の出力信号圧を
調節する形式の油圧制御装置が設けられる場合がある。
このような形式の油圧制御装置では、調圧弁によりスロ
ットル弁開度および変速比に基づいて調圧された基本油
圧が、最適油圧と一致するようにリニヤ弁の出力信号圧
によりずらされることから、正確に最適油圧とされた制
御油圧が得られるので、動力損失が好適に改善されると
ともに、伝動ベルトの耐久性が向上する利点がある。
発明が解決すべき課題 ところで、上記油圧制御装置に備えられる調圧弁は、通
常、スロットル開度検知弁から出力されるスロットル弁
開度に対応した大きさのスロットル圧と、変速比検知弁
から出力される変速比に対応した大きさの変速比圧とに
基づいて作動することにより基本油圧を発生させるよう
に構成されているため、固体差などに起因して実際の基
本油圧がその計算値とずれることがあり、このような場
合には、伝動ベルトの挟圧力を制御するための制御油圧
値の精度が得られなくなる欠点があった。
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、
その目的とするところは、基本油圧を発生させる調圧弁
の固体差などに起因して制御油圧の調圧精度が低下する
ことのない車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置を
提供することにある。
課題を解決するための手段 斯る目的を達成するための本発明の要旨とするところ
は、伝動ベルトを介して動力が伝達される車両用ベルト
式無段変速機において、その伝動ベルトに挟圧力を付与
するために基本油圧を少なくともスロットル圧および変
速比圧に基づいて調圧可能な調圧弁と、制御信号値に応
じて連続的に変化する出力信号圧を前記調圧弁に供給
し、その調圧弁により調圧される油圧を、前記基本油圧
より低い最適圧力とするリニヤ弁とを備え、予め記憶さ
れた関係からそれぞれ算出した基本油圧および最適圧力
の差が解消されるようにリニヤ弁の出力信号圧を調節す
る形式の油圧制御装置であって、(a)前記調圧弁によ
り調圧された油圧を検出する油圧センサと、(b)前記
出力信号圧の前記調圧弁に対する供給を停止させる出力
信号圧停止手段と、(c)その出力信号圧停止手段によ
り前記調圧弁に対する出力信号圧の供給を停止させた状
態で、前記油圧センサにより実際の基本油圧を検出さ
せ、その基本油圧に基づいて前記基本油圧を算出するた
めの関係を構成する学習手段とを、含むことにある。
作用および発明の効果 このようにすれば、学習手段において、出力信号圧停止
手段により前記調圧弁に対する出力信号圧の供給を停止
させた状態で、前記油圧センサにより実際の基本油圧が
検出され、その基本油圧に基づいて前記基本油圧を算出
するための関係が構成される。このため、調圧弁の固体
差により基本油圧の出力特性が変化しても、修正後の関
係から算出される基本油圧が実際の基本油圧と好適に近
似させられるので、調圧弁の固体差などに起因する制御
油圧調圧精度の低下が防止されるのである。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第2図において、エンジン10の動力は、ロックアップク
ラッチ付流体継手12、ベルト式無段変速機(以下、CVT
という)14、前後進切換装置16、中間ギヤ装置18、およ
び差動歯車装置20を経て駆動軸22に連結された駆動輪24
へ伝達されるようになっている。
流体継手12は、エンジン10のクランク軸26と接続されて
いるポンプ羽根車28と、CVT14の入力軸30に固定されポ
ンプ羽根車28からのオイルにより回転させられるタービ
ン羽根車32と、ダンパ34を介して入力軸30に固定された
ロックアップクラッチ36と、後述の係合側油路322に接
続された係合側油室33および後述の解放側油路324に接
続された解放側油室35とを備えている。流体継手12内は
常時作動油で満たされており、たとえば車速が所定値以
上となったとき、或いはポンプ羽根車28とタービン羽根
車32との回転速度差が所定値以下になると係合側油室33
へ作動油が供給されるとともに解放側油室35から作動油
が流出されることにより、ロックアップクラッチ36が係
合して、クランク軸26と入力軸30とが直結状態とされ
る。反対に、上記車速が所定値以下になったとき、或い
は上記回転速度差が所定値以上になると、解放側油室35
へ作動油が供給されるとともに係合側油室33から作動油
が流出されることにより、ロックアップクラッチ36が解
放される。
CVT14は、その入力軸30および出力軸38にそれぞれ設け
られた同径の可変プーリ40および42と、それら可変プー
リ40および42に巻き掛けられた伝動ベルト44とを備えて
いる。可変プーリ40および42は、入力軸30および出力軸
38にそれぞれ固定された固定回転体46および48と、入力
軸30および出力軸38にそれぞれ軸方向の移動可能かつ軸
回りの相対回転不能に設けられた可動回転体50および52
とから成り、可動回転体50および52が油圧アクチュエー
タとして機能する一次側油圧シリンダ54および二次側油
圧シリンダ56によって移動させられることによりV溝幅
すなわち伝動ベルト44の掛り径(有効径)が変更され
て、CVT14の変速比γ(=入力軸30の回転速度Nin/出力
軸38の回転速度Nout)が変更されるようになっている。
可変プーリ40および42は同径であるため、上記油圧シリ
ンダ54および56は同様の受圧面積を備えている。通常、
油圧シリンダ54および56のうちの従動側に位置するもの
の圧力は伝動ベルト44と張力と関連させられる。
前後進切換装置16は、よく知られたダブルピニオン型遊
星歯車機構であって、その出力軸58に固定されたキャリ
ヤ60により回転可能に支持され且つ互いに噛み合う一対
の遊星ギヤ62および64と、前後進切換装置16の入力軸
(CVT14の出力軸)38に固定され且つ内周側の遊星ギヤ6
2と噛み合うサンギヤ66と、外周側の遊星ギヤ64と噛み
合うリングギヤ68と、リングギヤ68の回転を停止するた
めの後進用ブレーキ70と、上記キャリヤ60と前後進切換
装置16の入力軸38とを連結する前進用クラッチ72とを備
えている。後進用ブレーキ70および前進用クラッチ72は
油圧により作動させられる形式の摩擦係合装置であっ
て、それらが共に係合しない状態では前後進切換装置16
が中立状態とされて動力伝達が遮断される。しかし、前
進用クラッチ72が係合させられると、CVT14の出力軸38
と前後進切換装置16の出力軸58とが直結されて車両前進
方向の動力が伝達される。また、後進用ブレーキ70が係
合させられると、CVT14の出力軸38と前後進切換装置16
の出力軸58との間で回転方向が反転されるので、車両後
進方向の動力が伝達される。
第3図は、車両用動力伝達装置を制御するための第2図
の油圧制御回路を詳しく示している。オイルポンプ74は
本油圧制御回路の油圧源を構成するものであって、流体
継手12のポンプ羽根車28とともに一体的に連結されるこ
とにより、クランク軸26によって常時回転駆動されるよ
うになっている。オイルポンプ74は図示しないオイルタ
ンク内へ還流した作動油をストレーナ76を介して吸入
し、また、戻し油路78を介して戻された作動油を吸入し
て第1ライン油路80へ圧送する。本実施例では、第1ラ
イン油路80内の作動油がオーバーフロー(リリーフ)型
式の第1調圧弁100によって戻し油路78およびロックア
ップクラッチ圧油路92へ漏出させられることにより、第
1ライン油路80内の第1ライン油圧Pl1が調圧されるよ
うになっている。また、減圧弁型式の第2調圧弁102に
よって第1ライン油圧Pl1が減圧されることにより第2
ライン油路82内の第2ライン油圧Pl2が調圧されるよう
になっている。この第2ライン油圧Pl2は、前記伝動ベ
ルト44の張力を制御するために調圧されるから、本実施
例の張力制御圧に対応する。
まず、第2調圧弁102の構成を説明する。第4図に示す
ように、第2調圧弁102は、第1ライン油路80と第2ラ
イン油路82との間を開閉するスプール弁子110、スプリ
ングシート112、リターンスプリング114、プランジャ11
6を備えている。スプール弁子110の軸端には、順に径が
大きい第1ランド118、第2ランド120、第3ランド122
が順次形成されている。第2ランド120と第3ランド122
との間には第2ライン油圧Pl2がフィードバック圧とし
て絞り124を通して導入される室126が設けられており、
スプール弁子110が第2ライン油圧Pl2により閉弁方向へ
付勢されるようになっている。また、スプール弁子110
の第1ランド118の端面側には、絞り128を介して後述の
変速比圧Prが導かれる室130が設けられており、スプー
ル弁子110が変速比圧Prにより閉弁方向へ付勢されるよ
うになっている。第2調圧弁102内においてはリターン
スプリング114の開弁方向の付勢力がスプリングシート1
12を介してスプール弁子110に付与されている。また、
プランジャ116にはランド117とそれよりやや大径のラン
ド119とが形成されており、そのランド117の端面側には
後述のスロットル圧Pthを作用させるための室132が設け
られて、スプール弁子110がこのスロットル圧Pthにより
開弁方向へ付勢されるようになっている。
したがって、第1ランド118の受圧面積をA1、第2ラン
ド120の断面の面積をA2、第3ランド122の断面の面積を
A3、プランジャ116のランド117の受圧面積をA4、リター
ンスプリング114の付勢力をWとすると、スプール弁子1
10は次式(1)が成立する位置において基本的に平衡さ
せられる。すなわち、スプール弁子110が式(1)にし
たがって移動させられることにより、ポート134aに導か
れている第1ライン油路80内の作動油がポート134bを介
して第2ライン油路82へ流入させられる状態と、ポート
134bに導かれている第2ライン油路82内の作動油がドレ
ンに連通するドレンポート134cへ流される状態とが繰り
返されて、第2ライン油圧Pl2が発生させられるのであ
る。上記第2ライン油路82は比較的閉じられた系である
ので、第2調圧弁102は上記のように相対的に高い油圧
である第1ライン油圧Pl1を減圧することにより第2ラ
イン油圧Pl2を第8図に示すように発生させるのであ
る。
Pl2=(A4・Pth+W−A1・Pr)/(A3−A2) ・・・・
(1) なお、上記スプール弁子110の第1ランド118と第2ラン
ド120との間には、後述の第1リレー弁380を通して信号
圧PsolLが導入される室136が設けられており、スプール
弁子110がその信号圧PsolLにより閉弁方向へ付勢される
と、その大きさに応じて第2ライン油圧Pl2が減圧され
るようになっている。また、前記プランジャ116のラン
ド117とランド119との間には、上記第1リレー弁380お
よび後述の第2リレー弁440、絞り135を介して制御圧P
solLを作用させて第2ライン油圧Pl2を昇圧させるため
の昇圧用油室133が設けられており、第2ライン油圧Pl2
が上記信号圧PsolLに応じて増圧されるようになってい
る。上記の場合における第2ライン油圧Pl2の特性につ
いては後で詳述する。
第1調圧弁100は、第5図に示すように、スプール弁子1
40、スプリングシート142、リターンスプリング144、第
1プランジャ146、およびその第1プランジャ146の第2
ランド155と同径の第2プランジャ148をそれぞれ備えて
いる。スプール弁子140は、第1ライン油路80に連通す
るポート150aとドレンポート150bまたは150cとの間を開
閉するものであり、その第1ランド152の端面にフィー
ドバック圧としての第1ライン油圧Pl1を絞り151を介し
て作用させるための室153が設けられており、この第1
ライン油圧Pl1によりスプール弁子140が開弁方向へ付勢
されるようになっている。スプール弁子140と同軸に設
けられた第1プランジャ146の第1ランド154と第2ラン
ド155との間にはスロットル圧Pthを導くための室156が
設けられており、また、第2ランド155と第2プランジ
ャ148との間には一次側油圧シリンダ54内の油圧Pinを分
岐油路305を介して導くための室157が設けられており、
さらに第2プランジャ148の端面には第2ライン油圧Pl2
を導くための室158が設けられている。前記リターンス
プリング144の付勢力は、スプリングシート142を介して
スプール弁子140の閉弁方向に付与されているので、ス
プール弁子140の第1ランド152の受圧面積をA5、第1プ
ランジャ146の第1ランド154の断面積をA6、第2ランド
155および第2のプランジャ148の断面積をA7、リターン
スプリング144の付勢力をWとすると、スプール弁子140
は次式(2)が成立する位置において平衡させられ、第
1ライン油圧Pl1が調圧される。
Pl1=〔(Pin or Pl2)・A7+Pth(A6−A7)+W〕/A5
・・・・(2) 上記第1調圧弁100において、一次側油圧シリンダ54内
油圧Pinが第2ライン油圧Pl2(定常状態ではPl2=二次
側油圧シリンダ56内油圧Pout)よりも高い場合には、第
1プランジャ146と第2プランジャ148との間が離間して
上記一次側油圧シリンダ54内油圧Pinによる推力がスプ
ール弁子140の閉弁方向に作用するが、一次側油圧シリ
ンダ54内油圧Pinが第2ライン油圧Pl2よりも低い場合に
は、第1プランジャ146と第2プランジャ148とが当接す
ることから、上記第2プランジャ148の端面に作用して
いる第2ライン油圧Pl2による推力がスプール弁子140の
閉弁方向に作用する。すなわち、一次側油圧シリンダ54
内油圧Pinと第2ライン油圧Pl2とを受ける第2プランジ
ャ148がそれらの油圧のうちの高い方の油圧に基づく作
用力をスプール弁子140の閉弁方向に作用させるのであ
る。なお、スプール弁子140の第1ランド152と第2ラン
ド159との間に設けられた室160はドレンへ開放されてい
る。
第3図に戻って、スロットル圧Pthはエンジン10におけ
る実際のスロットル弁開度θthを表すものであり、スロ
ットル弁開度検知弁180によって発生させられる。ま
た、変速比圧PrはCVT14の実際の変速比を表すものであ
り、変速比検知弁182によって発生させられる。スロッ
トル弁開度検知弁180は、図示しないスロットル弁とと
もに回転させられるカム184と、このカム184のカム面に
係合し、このカム184の回動角度と関連して軸方向へ駆
動されるプランジャ186と、スプリング188を介して付与
されるプランジャ186からの推力と第1ライン油圧Pl1
よる推力とが平衡した位置に位置させられることにより
第1ライン油圧Pl1を減圧し、実際のスロットル弁開度
θthに対応したスロットル圧Pthを発生させるスプール
弁子190とを備えている。第6図は上記スロットル圧Pth
と実際のスロットル弁開度θthとの関係を示すものであ
り、スロットル圧Pthは油路84を通して第1調圧弁100、
第2調圧弁102、第3調圧弁220、およびロックアップク
ラッチ圧調圧弁310にそれぞれ供給される。
また、変速比検知弁182は、CVT14の入力側可動回転体50
に摺接してその軸線方向の変位量に等しい変位量だけ軸
線方向へ移動させられる検知棒192と、この検知棒192の
位置に対応して付勢力を伝達するスプリング194と、こ
のスプリング194からの付勢力を受ける一方、第2ライ
ン油圧Pl2を受けて両者の推力が平衡した位置に位置さ
せられることにより、ドレンへの排出流量を変化させる
スプール弁子198とを備えている。したがって、たとえ
ば変速比γが小さくなってCVT14の入力側の固定回転体4
6に対して可動回転体50が接近(V溝幅縮小)すると、
上記検知棒192が押し込まれる。このため、第2ライン
油路82からオリフィス196を通して供給され且つスプー
ル弁子198によりドレンへ排出される作動油の流量が減
少させられるので、オリフィス196よりも下流側の作動
油圧が高められる。この作動油圧が変速比圧Prであり、
第7図に示すように、変速比γの減少(増速側への変
化)とともに増大させられる。そして、このようにして
発生させられた変速比圧Prは、油路86を通して第2調圧
弁102および第3調圧弁220へそれぞれ供給される。
ここで、上記変速比検出弁182は、オリフィス196を通し
て第2ライン油路82から供給される第2ライン油路Pl2
の作動油の逃がし量を変化させることにより変速比圧Pr
を発生させるものであるから、変速比圧Prは第2ライン
油圧Pl2以上の値となることが制限されている一方、前
記(1)式に従って作動する第2調圧弁102では変速比
圧Prの増加に伴って第2ライン油圧Pl2を減少させる。
このため、変速比圧Prが所定値まで増加して第2ライン
油圧Pl2と等しくなると、それ以降は両者ともに飽和し
て一定となる。第8図は、第2調圧弁102において、上
記の変速比圧Prに関連して前記(1)式に従って調圧さ
れる基本出力圧(第2ライン油圧Pl2の最大値)Pmec
出力特性を示している。すなわち、変速比γに関連して
低圧側ライン油圧に求められる第9図に示す伝動ベルト
44の張力を最適値とするための最適制御圧、すなわち理
想圧Poptを示す曲線に比較的近似した特性が弁機構のみ
によって得られるのであり、連続的に制御される電磁式
圧力制御サーボ弁を用いて第2ライン油圧Pl2を発生さ
せる場合と比較して油圧回路が大幅に安価になる利点が
ある。上記第2調圧弁102の弁機構により得られる第8
図の基本油圧Pmecは、第2調圧弁102のスプール弁子110
やプランジャ116の受圧面積等に関連して機械的に定ま
る値であり、急変速時においても充分な挟圧力が得られ
るように理想圧Poptより高く設定されている。
前記第3調圧弁220は、前後進切換装置16の後進用ブレ
ーキ70および前進用クラッチ72を作動させるための最適
な第3ライン油圧Pl3を発生させるものである。この第
3調圧弁220は、第1ライン油路80と第3ライン油路88
との間を開閉するスプール弁子222、スプリングシート2
24、リターンスプリング226、およびプランジャ228を備
えている。スプール弁子222の第1ランド230と第2ラン
ド232との間には第3ライン油圧Pl3がフィードバック圧
として絞り234を通して導入される室236が設けられてお
り、スプール弁子222が第3ライン油圧Pl3により閉弁方
向へ付勢されるようになっている。また、スプール弁子
222の第1ランド230側には変速比圧Prが導かれる室240
が設けられており、スプール弁子222が変速比圧Prによ
り閉弁方向へ付勢されるようになっている。第3調圧弁
220内においてはリターンスプリング226の開弁方向付勢
力がスプリングシート224を介してスプール弁子222に付
与されている。また、プランジャ228の端面にスロット
ル圧Pthを作用させるための室242が設けられており、ス
プール弁子222がこのスロットル圧Pthにより開弁方向へ
付勢されるようになっている。また、プランジャ228の
第1ランド244とそれより小径の第2ランド246との間に
は、後進時のみに第3ライン油圧Pl3を導くための室248
が設けられている。このため、第3ライン油圧Pl3は、
前記(1)式と同様な式から、変速比圧Prおよびスロッ
トル圧Pthに基づいて最適な値に調圧されるのである。
この最適な値とは、前進用クラッチ72或いは後進用ブレ
ーキ70において滑りが発生することなく確実にトルクを
伝達できるようにするために必要かつ充分な値である。
また、後進時においては、上記室248内へ第3ライン油
圧Pl3が導かれるため、スプール弁子222を開弁方向へ付
勢する力が増加させられて第3ライン油圧Pl3が高めら
れる。これにより、前進用クラッチ72および後進用ブレ
ーキ70において、前進時および後進時にそれぞれ適した
トルク容量が得られる。
上記のように調圧された第3ライン油圧Pl3は、マニュ
アルバルブ250によって前進用クラッチ72或いは後進用
ブレーキ70へ選択的に供給されるようになっている。す
なわち、マニュアルバルブ250は、車両のシフトレバー2
52の操作と関連して移動させられるスプール弁子254を
備えており、L(ロー)、S(セカンド)、D(ドライ
ブ)レンジのような前進レンジへ操作されている状態で
は、第3ライン油圧Pl3を専ら出力ポート258から出力し
て前進用クラッチ72へ供給すると同時に後進用ブレーキ
70からドレンへの排油を許容する。反対に、R(リバー
ス)レンジへ操作されている状態では第3ライン油圧Pl
3を出力ポート256からリバースインヒビット弁420のポ
ート422aおよび422bへ供給し、更に、そのリバースイン
ヒビット弁420を通して後進用ブレーキ70へ供給すると
同時に前進用クラッチ72からの排油を許容し、N(ニュ
ートラル)、P(パーキング)レンジへ操作されている
状態では、前進用クラッチ72および後進用ブレーキ70か
らの排油を共に許容する。なお、アキュムレータ342お
よび340は、緩やかに油圧を立ち上げて摩擦係合を滑ら
かに進行させるためのものであり、前進用クラッチ72お
よび後進用ブレーキ70にそれぞれ接続されている。ま
た、シフトタイミング弁210は、前進用クラッチ72の油
圧シリンダ内油圧の高まりに応じて絞り212を閉じるこ
とにより、過渡的な流入流量を調節する。
前記第1調圧弁100により調圧された第1ライン油圧Pl1
および第2調圧弁102により調圧された第2ライン油圧P
l2は、CVT14の変速比γを調節するために、変速制御弁
装置260により一次側油圧シリンダ54および二次側油圧
シリンダ56の一方および他方へ供給されている。上記変
速制御弁装置260は変速方向切換弁262および流量制御弁
264から構成されている。なお、それら変速方向切換弁2
62および流量制御弁264を駆動するための第4ライン油
圧Pl4は第4調圧弁170により第1ライン油圧Pl1に基づ
いて発生させられ、第4ライン油路370により導かれる
ようになっている。
上記第4調圧弁170は、第1ライン油路80と第4ライン
油路370との間を開閉するスプール弁子171と、そのスプ
ール弁子171を開弁方向に付勢するスプリング172とを備
えている。上記スプール弁子171の第1ランド173と第2
ランド174との間には、フィードバック圧として作用さ
せるために第4ライン油圧Pl4を導入する室176が設けら
れる一方、スプール弁子171のスプリング172側端部に当
接するプランジャ175の端面側には、開弁方向に作用さ
せる後述の信号圧PsolLを導入する室177が設けられ、ス
プール弁子171の非スプリング172側の端面は大気に開放
されている。このように構成された第4調圧弁170で
は、スプール弁子171が、第4ライン油圧Pl4に対応した
フィードバック圧に基づく閉弁方向の付勢力と、スプリ
ング172による開弁方向の付勢力および信号圧PsolLに基
づく開弁方向の付勢力とが平衡するように作動させられ
る結果、第4ライン油圧Pl4が後述の信号圧PsolLの大き
さに対応した値に調圧される。
第10図に詳しく示すように、変速方向切換弁262は、第
1電磁弁266によって制御されるスプール弁であって、
ドレンに連通するドレンポート278aと、第1接続油路27
0、第1絞り271を備えた第2接続油路272、および第3
接続油路274にそれぞれ連通するポート278b、278d、お
よび278fと、第1ライン油圧Pl1が絞り276を通して供給
されるポート278cと、第1ライン油圧Pl1が供給される
ポート278eと、第2ライン油圧Pl2が供給されるポート2
78gと、移動ストロークの一端(図の上端)である減速
側位置(オン側位置)と移動ストロークの他端(図の下
端)である増速側位置(オフ側位置)との間において摺
動可能に配置されたスプール弁子280と、このスプール
弁子280を増速側位置に向かって付勢するスプリング282
とを備えている。変速方向切換弁子として機能する上記
スプール弁子280には、4つのランド279a,279b,279c,27
9dが設けられている。上記スプール弁子280のスプリン
グ282側の端面は大気に開放されている。しかし、スプ
ール弁子280の下端側の端面には、第1電磁弁266のオン
状態、すなわち閉状態では第4調圧弁170により調圧さ
れた第4ライン油圧Pl4が作用させられるが、第1電磁
弁266のオフ状態、すなわち開状態では絞り284よりも下
流側が排圧されて第4ライン油圧Pl4が作用させられな
い状態となる。第1電磁弁266が図のON側に示す状態と
なると、変速方向切換弁262も図のON側に示す位置とな
り、第1電磁弁266が図のOFF側に示す状態となると、変
速方向切換弁262も図のOFF側に示す位置となるのであ
る。このため、第1電磁弁266がオン状態である期間
は、スプール弁子280が減速側位置に位置させられてド
レンポート278aとポート278bとの間、ポート278eとポー
ト278fとの間がそれぞれ開かれるとともに、ポート278b
と278cとの間、ポート278dと278eとの間、およびポート
278fと278gとの間がそれぞれ閉じられるが、第1電磁弁
266がオフ状態である期間はスプール弁子280が増速側位
置に位置させられて上記と逆の切換状態となる。
なお、上記変速方向切換弁262には、スプール弁子280と
同軸に配設されてそれに当接可能なプランジャ281と、
リニヤ弁390により発生させられる信号圧PsolLを油路28
5を介して受け入れてスプール弁子280が減速側位置に向
かう方向の推力を発生させる減速用油室283とが設けら
れている。この信号圧PsolLは、第1電磁弁266および第
2電磁弁268のソレノイドS1およびS2の故障時において
変速方向切換弁262を減速側へ切り換えるために用いら
れる。
前記流量制御弁264は第2電磁弁268によって制御される
スプール弁であって、本実施例では変速速度制御弁とし
て機能する。流量制御弁264は、一次側油圧シリンダ54
に一次側油路300を介して連通し且つ第2接続油路272に
連通するポート286aと、第1接続油路270および第3接
続油路274にそれぞれ連通するポート286bおよび286d
と、二次側油路302を介して二次側油圧シリンダ56に連
通するポート286cと、移動ストロークの一端(図の上
端)である増速変速モードにおける流量非抑制側位置と
移動ストロークの他端(図の下端)である増速変速モー
ドにおける流量抑制側位置との間において摺動可能に配
設されたスプール弁子288と、このスプール弁子288を上
記流量抑制側位置に向かって付勢するスプリング290と
を備えている。流量制御弁子として機能する上記スプー
ル弁子288には、各ポート間を開閉するための3つのラ
ンド287a,287b,287cが設けられている。変速方向切換弁
262と同様に上記スプール弁子288のスプリング290側の
端面は大気に開放されているため油圧が作用されていな
い。しかし、スプール弁子288の下端側の端面には、第
2電磁弁268のオン状態、すなわち閉状態では第4調圧
弁170により調圧された第4ライン油圧Pl4が作用させら
れ、オフ状態、すなわち開状態では絞り292よりも下流
側が排圧されて第4ライン油圧Pl4が作用させられない
状態となる。第2電磁弁268が図のON側に示す状態とな
ると、流量制御弁264は図のON側に示す作動位置とな
り、第2電磁弁268が図のOFF側に示す状態となると、流
量制御弁264は図のOFF側に示す作動位置となるのであ
る。このため、第2電磁弁268がオン状態(デューディ
比が100%)である期間は、スプール弁子288が前記流量
非抑制側位置に位置させられてポート286aとポート286b
との間、ポート286cと286dとの間がそれぞれ開かれる
が、第2電磁弁268がオフ状態(デューティ比が0%)
である期間はスプール弁子288が前記流量抑制側位置に
位置させられて上記と逆の切換状態となる。
そして、二次側油圧シリンダ56は、互いに並列な絞り29
6およびチェック弁298を備えたバイパス油路295を介し
て第2ライン油路82と接続されている。そのチェック弁
298は、二次側油圧シリンダ56内を相対的に高圧側とす
る減速変速のときやエンジンブレーキ走行時において、
二次側油圧シリンダ56へ第1ライン油圧Pl1が供給され
たとき、二次側油圧シリンダ56内の作動油が第2ライン
油路82へ大量に流出して二次側油圧シリンダ56内油圧P
out(=Pl1)が低下しないようにするとともに、緩やか
な減速変速のときに第2ライン油圧Pl2から二次側油圧
シリンダ56内へ作動油が供給されるようにするためのも
のである。また、絞り296およびチェック弁298により、
流量制御弁264のデューティ駆動に同期して二次側油圧
シリンダ内油圧Poutに生じる脈動が好適に緩和される。
すなわち、二次側油圧シリンダ内油圧Poutの脈動におい
てスパイク状の上ピークは絞り296により逃がされ、P
outの下ピークはチェック弁298を通して補填されるから
である。なお、チェック弁298は、平面状の座面を備え
た弁座299と、その座面に当接する平面状の当接面を備
えた弁子301と、その弁子301を弁座299に向かって付勢
するスプリング303とを備え、0.2kg/cm2程度の圧力差で
開かれるようになっている。また、一次側油路300にお
いて、第2接続油路272の合流点と分岐油路305の分岐点
との間には、第2絞り273が設けられている。ここで、
絞り273は、急減速変速時の速度を決定するものであ
り、急減速変速時に伝動ベルト44のすべりが発生しない
範囲で最大速度となるように設定される。また、前記絞
り271および絞り296は緩増速時の速度を決定するもので
あり、前記絞り276は急増速変速時の速度を決定するも
のである。
したがって、第1電磁弁266がオンである状態では、第
2電磁弁268の作動状態に拘わらず、CVT14の変速比γが
減速方向へ変化させられる。たとえば、上記第2電磁弁
268がオン状態であるときには、第1ライン油路80内の
作動油は、ポート278e、ポート278f、第3接続油路27
4、ポート286d、ポート286c、二次側油路302を通して二
次側油圧シリンダ56へ流入させられる一方、一次側油圧
シリンダ54内の作動油は、一次側油路300、ポート286
a、ポート286d、第1接続油路270、ポート278b、ドレン
ポート278aを通してドレンへ排出される。これにより、
第11図の(イ)に示すように変速比γは減速方向へ急速
に変化させられる。
また、第1電磁弁266がオン状態であるときに第2電磁
弁268がオフ状態とされたときには、第2ライン油路82
内の作動油はバイパス油路295において並列に設けられ
た絞り296およびチェック弁298を通して二次側油圧シリ
ンダ56内へ供給されるとともに、一次側油圧シリンダ54
内の作動油はそのピストンの摺動部分などに積極的に或
いは必然的に形成された僅かな隙間を通して徐々に排出
される。これにより、第11図の(ハ)に示すように変速
比γは減速方向へ緩やかに変化させられる。
そして、第1電磁弁266がオン状態であるときに第2電
磁弁288がデューティ駆動されるときには、上記(イ)
と(ハ)の中間的な変速状態となるため、第2電磁弁26
8のデューティ比に応じた速度で変速比γが減速側へ変
化させられる。第11図の(ロ)はこの状態を示してい
る。
反対に、第1電磁弁266がオフである状態では、第2電
磁弁268の作動状態に拘わらず、CVT14の変速比γは増速
方向(変速比γの減少方向)へ変化させられる。たとえ
ば、第1電磁弁266がオフである状態であるときに第2
電磁弁268がオン状態とされると、第1ライン油路80内
の作動油は、絞り276、ポート278c、ポート278b、第1
接続油路270、ポート286b、ポート286a、一次側油路300
を通して一次側油圧シリンダ54内へ流入させられるとと
もに、ポート278e、ポート278d、第2接続油路272、一
次側油路300を通して一次側油圧シリンダ54へ流入させ
られる一方、二次側油圧シリンダ56内の作動油は、二次
側油路302、ポート286c、ポート286d、第3接続油路27
4、ポート278f、ポート278gを通して第2ライン油路82
へ排出される。これにより、第11図の(ヘ)に示すよう
に変速比γが速やかに増速方向へ変化させられる。
また、第1電磁弁266がオフである状態であるときに第
2電磁弁268がオフ状態とされると、第1接続油路270が
流量制御弁264によって閉じられるので、第1ライン油
路80内の作動油は専ら第1絞り271を備えた第2接続油
路272を通して一次側油圧シリンダ54へ供給されるとと
もに、二次側油圧シリンダ56内の作動油は絞り296を通
して第2ライン油路82へ徐々に排出される。このため、
上記第1絞り271および絞り296の作用により、第11図の
(ニ)に示すように変速比γが緩やかに増速方向へ変化
させられる。
そして、第1電磁弁266がオフ状態であるときに第2電
磁弁268がデューティ駆動されたときには、上記(ヘ)
と(ニ)の中間的な変速状態となるため、第2電磁弁26
8のデューティ比に応じた速度で変速比γが増速側へ変
化させられる。第11図の(ホ)はこの状態を示してい
る。
ここで、CVT14における第1ライン油圧Pl1は、正駆動走
行時(駆動トルクTが正の時)には第12図に示すような
油圧値が望まれ、また、エンジンブレーキ走行時(駆動
トルクTが負の時)には第13図に示すような油圧値が望
まれる。第12図および第13図は、いずれも入力軸30が一
定の軸トルクで回転させられている状態で、変速比γを
全範囲内で変化させたときに必要とされる油圧値を示し
たものである。本実施例では、一次側油圧シリンダ54と
二次側油圧シリンダ56の受圧面積が等しいので、第12図
の正駆動走行時には一次側油圧シリンダ54内の油圧Pin
>二次側油圧シリンダ56内の油圧Pout、第13図のエンジ
ンブレーキ走行時にはPout>Pinであり、いずれも駆動
側油圧シリンダ内油圧>被駆動側油圧シリンダ内油圧と
なる。正駆動走行時における上記Pinは駆動側の油圧シ
リンダの推力を発生させるものであるので、その油圧シ
リンダに目標とする変速比γを得るための推力が発生し
得るように、また動力損失を少なくするために、第1ラ
イン油圧Pl1は上記Pinに必要且つ充分な余裕油圧αを加
えた値に調圧されることが望まれる。しかし、上記第12
図および第13図に示す第1ライン油圧Pl1を一方の油圧
シリンダ内油圧に基づいて調圧することは不可能であ
り、このため、本実施例では、前記第1調圧弁100には
第2プランジャ148が設けられ、Pinおよび第2ライン油
圧Pl2のうちの何れか高い油圧に基づく付勢力が第1調
圧弁100のスプール弁子140へ伝達されるようになってい
る。これにより、たとえば第14図に示すような、Pin
示す曲線とPoutを示す曲線とが交差する無負荷走行時に
おいては、第1ライン油圧Pl1がPinおよび第2ライン油
圧Pl2の何れか高い油圧値に余裕値αを加えた値に制御
される。これにより、第1ライン油圧Pl1は必要かつ充
分な値に制御され、動力損失が可及的に小さくされてい
る。因に、第14図の破線に示す第1ライン油圧Pl1′は
第2プランジャ148が設けられていない場合のものであ
り、変速比γが小さい範囲では不要に大きな余裕油圧が
発生させられている。
前記余裕値αは、CVT14の変速比変化範囲全域内におい
て所望の速度で変速比γを変化させて所望の変速比γを
得るに足る必要かつ充分な値であり、(2)式から明ら
かなように、スロットル圧Pthに関連して第1ライン油
圧Pl1が高められている。前記第1調圧弁100の各部の受
圧面積およびリターンスプリング144の付勢力がそのよ
うに設定されているのである。このとき、第1調圧弁10
0により調圧される第1ライン油圧Pl1は、第15図に示す
ように、PinもしくはPoutとスロットル圧Pthとにしたが
って増加するが、スロットル圧Pthに対応した最大値に
おいて飽和させられるようになっている。これにより、
変速比γが最小値となって一次側可変プーリ40のV溝幅
の減少が機械的に阻止された状態で一次側油圧シリンダ
54内の油圧Pinが増大しても、それよりも常に余裕値α
だけ高く制御される第1ライン油圧Pl1の過昇圧が防止
されるようになっている。
第1図に戻って、第1調圧弁100のポート150bから流出
させられた作動油は、ロックアップクラッチ圧油路92に
導かれ、ロックアップクラッチ圧調圧弁310により流体
継手12のロックアップクラッチ36を作動させるために適
した圧力のロックアップクラッチ油圧Pclに調圧される
ようになっている。すなわち、上記ロックアップクラッ
チ圧調圧弁310は、フィードバック圧としてロックアッ
プクラッチ油圧Pclを受けて開弁方向に付勢されるスプ
ール弁子312と、このスプール弁子312を閉弁方向に付勢
するスプリング314と、スロットル圧Pthが供給される室
316と、その室316の油圧を受けてスプール弁子312を閉
弁方向に付勢するプランジャ317とを備えており、スプ
ール弁子312が上記フィードバック圧に基づく推力とス
プリング314の推力とが平衡するように作動させられて
ロックアップクラッチ圧油路92内の作動油を流出させる
ことにより、スロットル圧Pthに応じて高くなるロック
アップクラッチ油圧Pclを発生させる。これにより、エ
ンジン10の実際の出力トルクに応じた必要且つ充分な係
合力でロックアップクラッチ36が係合させられる。上記
ロックアップクラッチ圧調圧弁310から流出させられた
作動油は、絞り318および潤滑油路94を通してトランス
ミッションの各部の潤滑のために送出されるとともに、
戻し油路78に還流させられる。
第3電磁弁330はそのオフ状態において絞り331よりも下
流側をドレンに排圧し且つオン状態において前記第4ラ
イン油路370の第4ライン油圧Pl4と同じ圧力の信号圧P
sol3を発生させる。第4電磁弁246はそのオフ状態にお
いて絞り344よりも下流側をドレンに排圧し且つそのオ
ン状態において第4ライン油圧Pl4と同じ圧力の信号圧P
sol4を発生させる。リニヤ弁390は、減圧弁形式の弁機
構を有しており、第16図に詳しく示すように、第4ライ
ン油圧Pl4を元圧として調圧することにより出力信号圧P
solLを発生させるためにバルブボデー397のシリンダボ
ア398内に摺動可能に嵌め入れられたスプール弁子391
と、電子制御装置460から供給される駆動電流(制御信
号値)IsolLによって励磁されるリニヤソレノイド392
と、このリニヤソレノイド392の励磁状態に関連してス
プール弁子391を昇圧側へ付勢するコア393と、スプール
弁子391を降圧側へ付勢するスプリング394と、スプール
弁子391を降圧側へ付勢するために前記出力信号圧PsolL
が導かれるフィードバック油室395とを備えている。上
記スプール弁子391は、コア393から付与される昇圧側へ
の付勢力とスプリング394から付与される降圧側への付
勢力とが平衡する位置へ移動するように作動させられる
ことにより、第17図に示す出力特性に従い、電子制御装
置460から供給される駆動電流IsolLに基づいて出力信号
圧PsolLを変化させる。このようにして第4ライン油圧P
l4を元圧として調圧された信号圧PsolLは、リニヤ圧390
の出力ポート396から第1リレー弁380のポート382bへ供
給される。
本実施例では、上記各信号圧Psol3、Psol4、PsolLの組
み合わせにより後述のロックアップクラッチの係合およ
び急解放制御、アキュムレータの背圧制御、Nレンジの
ライン油圧ダウン制御、高車速時のライン油圧ダウン制
御、リバースインヒビット制御など複数種類の制御が実
行されるようになっている。また、上記信号圧P
solLは、第1電磁弁266および第2電磁弁268のソレノイ
ド故障時において変速方向切換弁262を減速側へ切り換
えるためにも使用されるようになっている。
ロックアップクラッチ36の係合および急解放制御に関連
するロックアップクラッチ制御弁320およびロックアッ
プクラッチ急解放弁400について説明する。このロック
アップクラッチ制御弁320は、ロックアップクラッチ油
圧Pclに調圧された油路92内の作動油を、流体継手12の
係合側油路322および解放側油路324へ択一的に供給して
ロックアップクラッチ36を係合状態または解放状態とす
るものであり、また、ロックアップクラッチ急解放弁40
0はロックアップクラッチ36の解放時に流出する作動油
をオイルクーラ339を通さずにドレンさせることにより
速やかにロックアップクラッチ36を解放させるものであ
る。
ロックアップクラッチ制御弁320は、2位置作動形式の
スプール弁であって、ロックアップクラッチ36を係合さ
せるとき(図のオン側)はロックアップクラッチ油圧P
clが供給されるポート321cとポート321d、ポート321bと
ドレンポート321a、ポート321eとポート321fを連通さ
せ、ロックアップクラッチ36を解放されるとき(図のオ
フ側)はポート321cとポート321b、ポート321dとポート
321e、ポート321fとドレンポート321gを連通させるスプ
ール弁子326と、スプール弁子326を解放側(オフ側)へ
付勢するスプリング328とを備えている。スプール弁子3
26の下端面側(非スプリング328側)には、第3電磁弁3
30がオン状態のときに発生させられる信号圧Psol3が導
入される室332が配設されている。
ロックアップクラッチ急解放弁400は、2位置作動形式
のスプール弁であって、絞り401を介してクラッチ圧油
路92と連通するポート402a、解放側油路324と連通する
ポート402b、ロックアップクラッチ制御弁320のポート3
21bと連通するポート402c、ロックアップクラッチ制御
弁320のポート321fと連通するポート402d、係合側油路3
22と連通するポート402e、ロックアップクラッチ制御弁
320のポート321dと連通するポート402fと、通常時(図
のオフ側)は上記ポート402bとポート402c、ポート402e
とポート402fを連通させ、急解放時(図のオン側)は上
記ポート402aとポート402b、ポート402dとポート402eを
連通させるスプール弁子406と、このスプール弁子406を
急解放側位置へ向かって付勢するスプリング408とを備
えている。上記スプール弁子406の下端側の室410は、第
4電磁弁346がオン状態であるときに発生させられる信
号圧Psol4が導かれるようになっている。図に示すよう
に、第3電磁弁330のオン側およびオン側位置とロック
アップクラッチ制御弁320のオン側およびオフ側位置と
は作動的に対応させられており、また、第4電磁弁346
のオン側およびオフ側位置とスックアップクラッチ急解
放弁400のオン側およびオフ側位置とは作動的に対応さ
せられている。
したがって、第4電磁弁346がオフ状態であるときに第
3電磁弁330がオン状態とされると、スプール弁子326が
図のオン側に示す位置とされてロックアップクラッチ36
を係合させるための第3油路が形成されるので、ロック
アップクラッチ圧油路92内の作動油がポート321c、ポー
ト321d、ポート402f、ポート402e、および係合側油路32
2を通って流体継手12へ供給され、流体継手12から流出
する作動油は解放側油路324、ポート402b、ポート402
c、ポート321bを経て、ポート321aからドレンされる。
これにより、ロックアップクラッチ36が係合させられ
る。
反対に、第4電磁弁346がオフ状態であるときに第3電
磁弁330がオフ状態とされると、ロックアップクラッチ3
6を解放させるための第1油路が形成されるので、ロッ
クアップクラッチ圧油路92内の作動油がポート321c、ポ
ート321b、ポート402c、ポート402b、および解放側油路
324を通って流体継手12へ供給され、流体継手12から流
出する作動油は係合側油路322、ポート402e、ポート402
f、ポート321d、ポート402e、およびオイルクーラ339を
経てドレンされる。これにより、第1の解放モードとさ
れて、ロックアップクラッチ36が解放させられる。
また、本実施例では、第3電磁弁330および第4電磁弁3
46がオン状態とされると、ロックアップクラッチ36を解
放させるための第4油路が形成されるので、この第2の
解放モードでは、ロックアップクラッチ圧油路92内の作
動油がポート402a、ポート402b、および解放側油路324
を通って流体継手12へ供給され、流体継手12から流出す
る作動油は係合側油路322、ポート402e、ポート402d、
ポート321f、ポート321e、およびオイルクーラ339を経
てドレンされ、ロックアップクラッチ36が解放させられ
るのである。これにより、たとえロックアップクラッチ
制御弁320のスプール弁子326がオン側に固着したり或い
はロックアップクラッチ急解放弁400のスプール弁子406
がオフ側に固着して、解放を目的として前記第1の解放
モード或いは前記第2の解放モードの一方のモードを選
択しても、ロックアップクラッチ36が係合状態に維持さ
れる場合には、他方のモードに切り換えることによりエ
ンジンストールが防止され且つ車両の再発進が可能とな
る。また、ロックアップクラッチ制御弁320のスプール
弁子326がオフ側に固着したり或いはロックアップクラ
ッチ急解放弁400のスプール弁406がオン側に固着して、
解放を目的として前記第1の解放モード或いは上記第2
の解放モードの一方のモードを選択しても、ロックアッ
プクラッチ36の急解放状態に維持される場合には、他方
のモードに切り換えることによりオイルクーラ339を経
て作動油をドレンさせることができ、オイルの過熱が好
適に防止され得る。
そして、上記のようなロックアップクラッチ36の解放時
において車両急制動の場合のように急な解放を要する場
合には、第3電磁弁330がオフ状態とされているときに
第4電磁弁346がオン状態とされる。これにより、ロッ
クアップクラッチ36を急解放させるための第2油路が形
成されるので、ロックアップクラッチ圧油路92内の作動
油は専らポート402aからポート402bおよび解放側油路32
4を経て流体継手12に流入し、流体継手12から流出する
作動油は係合側油路322、ポート402e、ポート402d、ポ
ート321fを経てポート321gからドレンされる。これによ
り、流通抵抗の大きいオイルクーラ339を経ないでドレ
ンされるので、速やかにロックアップクラッチ36が解放
される。第18図は、上記ロックアップクラッチ36のモー
ドと第3電磁弁330および第4電磁弁346の作動状態との
関係を示している。
なお、係合時および解放時においてオイルクーラ339を
経て図示しないオイルタンクへ還流させられる作動油
は、オイルクーラ339の上流側に設けられたクーラ油圧
制御弁338によってリリーフされることにより一定値以
下に調圧されるようになっている。また、バイバス油路
334は、ロックアップクラッチ36の係合中においても作
動油をオイルクーラ339にて冷却するために作動油の一
部をオイルクーラ339へ導くものである。絞り336および
337は、ロックアップクラッチ36の係合中にオイルクー
ラ339へ導く作動油の割合を設定するためのものであ
る。
次に、アキュムレータの背圧制御、Nレンジでのライン
油圧ダウン制御、高車速時のライン油圧ダウン制御、リ
バースインヒビット制御などに関連する第1リレー弁38
0および第2リレー弁440について説明する。第1リレー
弁380は、第2リレー弁440のポート442cと連通するポー
ト382a、信号圧PsolLが供給されるポート382b、第2調
圧弁102の室136およびリバースインヒビット弁420の室4
35と連通するポート382c、およびドレンポート382dと、
図のオン側状態においてポート382aとポート382b、ポー
ト382cとドレンポート382dを連通させ、図のオフ側状態
においてポート328aをドレンさせるとともにポート382b
とポート382cを連通させるスプール弁子384と、そのス
プール弁子384をオフ側状態に向かって付勢するスプリ
ング386とを備え、スプール弁子384の非スプリング側に
設けられた室388に信号圧Psol4が作用されないときには
スプール弁子384がオフ側に示す位置とされて信号圧P
solLが第2調圧弁102の室136およびリバースインヒビッ
ト弁420の室435へ供給されるが、室388に信号圧Psol4
作用されたときにはスプール弁子384がオン側に示す位
置とされて信号圧PsolLが第2リレー弁440のポート442c
へ供給される。図中において、第1リレー弁380におい
て示されているオンおよびオフ状態は、第4電磁弁346
のオンおよびオフ状態と対応している。
第2リレー弁440は、第2調圧弁102の室133と絞り443を
介して連通し且つ互いに常時連通しているポート442bお
よび442c、第4調圧弁170と連通しているポート442d、
ドレンポート442eと、図のオン側状態においてポート44
2dをドレンポート442eと連通させ、図のオフ側状態にお
いてポート442dとドレンポート442eとの間を遮断するス
プール弁子444と、そのスプール弁子444をオフ側状態に
向かって付勢するスプリング446とを備え、スプール弁
子444の非スプリング側に設けられた室448に信号圧P
sol3が作用されないときにはスプール弁子444がオフ側
に示す位置とされ、室448に信号圧Psol3が作用されたと
きにはスプール弁子444がオン側に示す位置とされる。
これにより、ポート442cおよび442bを通して第2調圧弁
102の室133へ供給されている信号圧PsolLが、スプール
弁子444がオンからオフ位置へ切換えられることにより
分岐されて第4調圧弁170の室177にも供給される。図中
において、第2リレー弁440において示されているオン
およびオフ状態は、第3電磁弁330のオンおよびオフ状
態と対応している。
次に、前進用クラッチ72および後進用ブレーキ70にそれ
ぞれ設けられたアキュムレータ342および340の背圧制御
を説明する。前記リニヤ弁390の駆動により出力される
信号圧PsolLは、第17図に示すようにその駆動電流IsolL
に対応じて変化させられ、背圧制御のために第1リレー
弁380がオン状態とされ且つ第2リレー弁440がオフ状態
とされると、油路348を介して第4調圧弁170へ供給され
る。
ここで、アキュムレータ340、342の背圧制御は、N→D
シフト或いはN→Rシフト時のシフトショック(係合シ
ョック)を軽減するために行うもので、クラッチ係合時
に油圧シリンダ内油圧の上昇を所定時間抑制してショッ
クを緩和する。そこで前進用クラッチ72用のアキュムレ
ータ342の背圧ポート366および後進用ブレーキ70用のア
キュムレータ340の背圧ポート368に供給されている第4
ライン油圧Pl4を第4調圧弁170によりを変化させ、アキ
ュムレータ342、340による緩和作用を制御する。
上記第4調圧弁170では、第4ライン油圧Pl4が信号圧P
solLに対応した圧に調圧される。すなわち、N→Dシフ
トおよびN→Rシフト時において第1リレー弁380およ
び第2リレー弁440を通して信号圧PsolLが第4調圧弁17
0の室177へ供給されている間は、第4ライン油圧Pl4
リニヤ弁390の駆動電流IsolLに対応した値に制御される
ので、シフトショック(係合ショック)を軽減するため
に適した背圧を発生させるようにリニヤ弁390が駆動さ
れる。また、前進用クラッチ72内の油圧が第3ライン油
圧Pl3まで上昇することにより、第4調圧弁170へ供給さ
れている信号圧PsolLが第2リレー弁440により遮断され
て室177内が大気に開放されると、第4ライン油圧Pl
4は、スプリング172の開弁方向の付勢力に対応して比較
的低い4kg/cm2程度の一定の圧力に制御される。この一
定の圧力に調圧された第4ライン油圧Pl4は、専ら変速
方向切換弁262および流量制御弁264の駆動油圧(パイロ
ット油圧)として利用される。したがって、本実施例で
は、上記第4調圧弁170が変速方向切換弁262および流量
制御弁264を駆動するための弁駆動油圧を発生させる弁
駆動油圧発生装置として機能している。
次に、遠心油圧を補償するための第2ライン油圧Pl2
低下制御に関連した部分を説明する。低圧側油圧シリン
ダ内の遠心油圧により伝動ベルト44に過負荷が加えられ
ることを防止するために、高車速状態において第4電磁
弁346および第1リレー弁380がオフ状態とされ且つリニ
ヤ弁390がオン状態とされると、第3電磁弁330および第
2リレー弁440の作動状態に関わらず、CVT14の出力軸38
が高速回転時において主として二次側油圧シリンダ56へ
供給する第2ライン油圧Pl2が低下させられる。すなわ
ち、第1リレー弁380のポート382bおよび382cを通して
信号圧PsolL(=Pl4)が第2調圧弁102の室136へ供給さ
れると、次式(3)に従って第2ライン油圧Pl2が調圧
され、通常の第2ライン油圧に比較して低くされる。こ
れにより、二次側油圧シリンダ56内の遠心油圧の影響が
解消されて伝動ベルト44の耐久性が高められる。このよ
うな第2ライン油圧Pl2の低下制御は、後述のリバース
禁止制御や、シフトレバー252がNレンジへ操作された
ときにおいても実行される。なお、第4電磁弁346がオ
ン状態とされるか或いはリニヤ弁390がオフ状態とされ
れば、第2ライン油圧Pl2は前記(1)式に従って通常
通り制御される。
Pl2=〔A4・Pth+W−A1・Pr−(A2−A1)・Psol5〕/
(A3−A2) ・・・(3) 前進走行中においてリバースを禁止するために設けられ
たリバースインヒビット弁420は、マニュアルバルブ250
がRレンジにあるときにその出力ポート256から第3ラ
イン油圧Pl3が供給されるポート422aおよび422b、後進
用ブレーキ70の油圧シリンダと油路423を介して連通す
るポート422c、およびドレンポート422dと、移動ストロ
ークの上端である第1位置(非阻止位置)と下端である
第2位置(阻止位置)との間で摺動可能に配設されたス
プール弁子424と、このスプール弁子424を第1位置に向
かって開弁方向に付勢するスプリング426と、上記スプ
ール弁子424の下端に当接し且つそれよりも小径のプラ
ンジャ428とを備えている。上記スプール弁子424にはそ
の上端部から小径の第1ランド430、それより大径の第
2ランド432、およびそれと同径の第3ランド434が形成
されており、上記第1ランド430の端面側に設けられた
室435にはオフ状態の第1リレー弁380を通して信号圧P
solLが供給されるようになっている。第1位置にあるス
プール弁子424の第1ランド430と第2ランド432との間
に位置する室436と、同じく第1位置にあるスプール弁
子424の第2ランド432と第3ランド434との間に位置す
る室437には、Rレンジに操作されたときだけマニュア
ルバルブ250から第3ライン油圧Pl3が作用されるように
なっている一方、上記スプール弁子424とプランジャ428
との間の室438には後進用ブレーキ70内の油圧が作用さ
れるとともに上記プランジャ428の端面に設けられた室4
39には第3ライン油圧Pl3が常時供給されている。な
お、このプランジャ428の第3ライン油圧Pl3が作用する
受圧面積は、前記スプール弁子424の第1ランド430およ
び第2ランド432が室436内の油圧を受ける受圧面積差と
略同等とされている。
このように構成された上記リバースインヒビット弁420
は、スプリング426の付勢力、後進用ブレーキ70内の油
圧および第3ライン油圧Pl3に基づく開弁方向の推力よ
りも信号圧PsolLおよび第3ライン油圧Pl3に基づく閉弁
方向の推力が上まわると、スプール弁子434がスプリン
グ426の付勢力に抗して移動させられてポート422bとポ
ート422cとの間が遮断されてポート422cとドレンポート
422dとの間が連通させられるので、後進用ブレーキ70が
ドレンへ開放され、前後進切換装置16の後進ギヤ段の成
立が阻止される。すなわち、第4電磁弁346がオフ状態
であるときにリニヤ弁390がオン状態とされて信号圧P
solLが発生させられると、シフトレバー252がRレンジ
へ操作されていることを条件として前後進切換装置16の
後進ギヤ段の成立が阻止されるのである。しかし、上記
リバースインヒビット弁420は、上記第4電磁弁346がオ
ン状態とされること、リニヤ弁390がオフ状態とされる
こと、シフトレバー252がRレンジ以外のレンジへ操作
されることのいずれか1つが行われると、スプール弁子
434がスプリング426の付勢力に従って移動させられて後
進用ブレーキ70がマニュアルバルブ250のポート256と連
通させられる。したがって、後述の電子制御装置460に
よって第4電磁弁346がオフ状態且つリニヤ弁390がオン
状態とされている状態でシフトレバー252がDレンジか
らNレンジを通り越してRレンジへ誤作動された場合に
は、後進用ブレーキ70の係合が阻止されて前後進切換装
置16がニュートラル状態に維持される。
第1リレー弁380がオフ状態、すなわち第4電磁弁346が
オフ状態であるときには、信号圧PsolLが第1リレー弁3
80を通して第2調圧弁102の室136へ供給されるので、第
2ライン油圧Pl2が信号圧PsolLに応じて所定圧低下させ
られる。これにより、Nレンジでは、伝動ベルト44に対
する挟圧力がすべりを発生しない範囲で可及的に低くさ
れ、ベルトの騒音レベルが低下させられるのに加えて、
伝動ベルト44の耐久性が高められる。
また、第1リレー弁380すなわち第4電磁弁346がオン状
態である場合には第2リレー弁440すなわち第3電磁弁3
30の作動状態に拘わらず、信号圧PsolLが第1リレー弁3
80および第2リレー弁440を通して第2調圧弁102の室13
3へ供給されるので、第2ライン油圧Pl2は次式(4)に
したがいリニヤ弁390から出力される信号圧PsolLに基づ
いて所定圧高められる。これにより、急制動時などの急
減速変速時、シフトレバー252のDレンジからLレンジ
への操作による急減速変速時、シフトレバー252のNレ
ンジからDまたはRレンジへの操作によるアキュムレー
タ背圧制御時において、第2ライン油圧Pl2が高められ
る。したがって、上記のようなCVT14の伝動ベルト44の
滑りが発生するおそれがある状態においては、伝動ベル
ト44の張力(伝動ベルト44に対する挟圧力)が一時的に
高められてトルク伝達容量が大きくされる。
Pl2=〔A4・Pth+(A4′−A4)PsolL+W−A1・Pr〕/
(A3−A2) ・・・(4) 第19図は、上述の第3電磁弁330、第4電磁弁346、リニ
ヤ弁390の作動の組合わせとそれによって得られる作動
モードとをそれぞれ示している。
第2図に戻って、電子制御装置460は、第1図の油圧制
御回路における第1電磁弁266、第2電磁弁268、第3電
磁弁330、第4電磁弁346、リニヤ弁390を選択的に駆動
することにより、CVT14の変速比γ、流体継手12のロッ
クアップクラッチ36の係合状態、第2ライン油圧Pl2
上昇あるいは低下などを制御する。電子制御装置460
は、CPU、RAM、ROM等から成る所謂マイクロコンピュー
タを備えており、それには、駆動輪24の回転速度を検出
する車速センサ462、CVT14の入力軸30および出力軸38の
回転速度をそれぞれ検出する入力軸回転センサ464およ
び出力軸回転センサ466、エンジン10の吸気配管に設け
られたスロットル弁の開度を検出するスロットル弁開度
センサ468、シフトレバー252の操作位置を検出するため
の操作位置センサ470、ブレーキペダルの操作を検出す
るためのブレーキスイッチ472、エンジン10の回転速度N
eを検出するためのエンジン回転センサ474、第2調圧弁
102の出力圧、すなわち第2ライン油圧を検出する油圧
センサ476から、車速SPDを表す信号、入力軸回転速度N
inを表す信号、出力軸回転速度Noutを表す信号、スロッ
トル弁開度θthを表す信号、シフトレバー252の操作位
置Psを表す信号、ブレーキ操作を表す信号、エンジン回
転速度Neを表す信号、油圧センサ476の出力圧Psns(基
本油圧Pmec)を表す信号がそれぞれ供給される。電子制
御装置460内のCPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつROM
に予め記憶されたプログラムに従って入力信号を処理
し、前記第1電磁弁266、第2電磁弁268、第3電磁弁33
0、第4電磁弁346、リニヤ弁390を駆動するための信号
を出力する。
電子制御装置460においては、電源投入時において初期
化が実行され、その後図示しないメインルーチンが実行
されることにより、各センサからの入力信号等が読み込
まれる一方、その読み込まれた信号に基づいて入力軸30
の回転速度Nin、出力軸38の回転速度Nout、CVT14の変速
比γ、車速SPD等が算出され、且つ入力信号条件に従っ
て、ロックアップクラッチ36のロックアップクラッチ係
合制御および急解放制御、CVT14の変速制御、アキュム
レータ背圧制御、リバース禁止制御、第2ライン油圧低
下制御、第2ライン油圧上昇制御、ソレノイドフェイル
制御などが順次あるいは選択的に実行される。
第1図は、上記電子制御装置460による第2ライン油圧
最適制御の構成を示す機能ブロック線図である。図にお
いて、CVT14の油圧制御回路は、前述のように、伝動ベ
ルト44の挟圧力を付与するために基本油圧Pmecをスロッ
トル圧Pthおよび変速比圧Prに基づいて調圧する第2調
圧弁102と、駆動電流値IsolLに応じて連続的に変化する
出力信号圧PsolLを第2調圧弁102に供給し、その第2調
圧弁102により調圧される基本油圧Pmecをずらすリニヤ
弁390とを備えており、電子制御装置460は予め記憶され
た関係からそれぞれ算出した基本油圧Pmecおよび最適圧
力Poptの差が解消されるようにリニヤ弁390の出力信号
圧PsolLを調節するものである。そして、上記電子制御
装置460は、出力信号圧PsolLの第2調圧弁102に対する
供給を停止させる出力信号圧停止手段478と、その出力
信号圧停止手段478により第2調圧弁102に対する出力信
号圧PsolLの供給を停止させた状態で、油圧センサ476に
より実際の基本油圧Pmecを検出させ、その実際の基本油
圧Pmecに基づいて前記基本油圧Pmecを算出するための関
係を構成する学習手段480とを備えている。
以下において、電子制御装置460の主要な制御作動を第2
0図のフローチャートに従って説明する。この制御にお
いては、第2ライン油圧Pl2を理想圧Poptと一致させる
最適制御と、この最適制御において使用される基本油圧
Pmecを算出するための関係を修正する学習制御とが含ま
れている。
第20図において、ステップS1の初期処理にて駆動電流値
IsolLなどの内容が零にクリヤされた後、ステップS2に
おいて基本油圧Pmecを算出するための関係を実際の基本
油圧Pmecに基づいて修正する学習ステップが完了したか
否かが判断される。当初は、上記ステップS2の判断が否
定されるので、ステップS3の学習ルーチンが実行された
後、ステップS4において駆動電流IsolLの内容が零にク
リアされ、そして、ステップS11において駆動電流値I
solLが出力される。この場合には、駆動電流値IsolL
内容が零にクリアされているので、第2調圧弁102によ
り調圧される第2ライン油圧Pl2は基本油圧Pmecと同じ
となる。したがって、上記ステップS3が前記学習手段48
0に対応し、上記ステップS4が学習ルーチンの実行中に
は駆動電流値IsolLの内容を零にして第2ライン油圧Pl2
を基本油圧Pmecと同じとする出力信号圧停止手段478に
対応している。
上記ステップS3の学習ルーチンは、基本油圧Pmecを算出
するための関係〔Pmec=map(r,θth)〕を、各θth
ついて実際のPmecをそれぞれ求めることにより構成する
ものであり、たとえば第21図に示すように実行される。
図のステップSS100においては、油圧センサ476の出力圧
Psnsが変速比圧(算出値)Prより大きいか否かが判断さ
れる。このステップは、第22図に示す図において、上記
油圧センサ476の出力圧Psnsすなわち実際の基本油圧P
mecが、変速比圧Prを示す2点鎖線より上の領域かある
いは下の領域かを判断するものである。上記ステップS1
00の判断が否定された場合には、実際の基本油圧Pmec
上記変速比圧Prを示す2点鎖線より下の領域にある状態
であるので、ステップS101乃至S133において、第22図の
変速比圧Prを示す2点鎖線より下の領域における油圧セ
ンサ476の出力圧Psns(=実際の基本油圧Pmec)が読み
込まれる。すなわち、ステップS101において、データマ
ップmap(r,θth)を構成するデータPmec(θ0)の内容
が零であるか否か、すなわちスロットル開度θ=0%で
あるときの第22図の2点鎖線より下の領域における出力
圧Psnsの読込みが完了したか否かが判断される。当初
は、読込みが完了していないので、ステップS102におい
て実際のスロットル弁開度θthが0%であるか否かが判
断される。スロットル弁開度θthが0%であれば、ステ
ップS103においてそのときの基本油圧を表す油圧センサ
476の出力圧Psnsが読みこまれてデータPmec(θ0)が決
定される。スロットル弁開度θthが0%でなければ、上
記ステップS103の次のステップが実行される。次のステ
ップでは、上記ステップS101、S102、S103と同様のステ
ップS104、S105、およびS106、・・・・S132、S133、お
よびS134が順次実行され、10%、20%、・・・100%の
スロットル弁開度θthについて実際の出力圧Psnsが読み
込まれることによりデータPmec(θ1)、Pmec(θ2)、
・・・Pmec(θ10)がそれぞれ決定される。
また、前記ステップS100における判断が肯定された場合
には、ステップS135乃至S167において、第22図の上記変
速比圧Prを示す2点鎖線より上の領域における実際の基
本油圧Pmecが0%、10%、・・・100%のスロットル弁
開度θthについてそれぞれ読み込まれてデータP
mec *(θ0)、Pmec *(θ1)・・・Pmec *(θ10)が決定
される。ここで、第22図の上記変速比圧Prを示す2点鎖
線より上の領域における関係は、次式(5)で表される
ことから、 Pmec=C1+C2Pth−C・Pr ・・・(5) 上式(5)においてPmec *=Pmec+C・Prと置くと、P
mec *=f(θth)として取り扱うことができるので、各
スロットル弁開度θthについて実際の基本油圧Pmecを読
み込んで、データマップmap(r,θth)を構成するので
ある。
以上の学習ルーチンが繰り返し実行されて、全てのデー
タが揃うと、たとえば第22図の実線に示すデータマップ
map(r,θth)が構成されるので、ステップS2において
学習完了と判断され、前記第20図のステップS5乃至S10
の第2ライン油圧最適制御ルーチンが実行される。な
お、図示しないステップにおいて、入力軸回転速度
Nin、出力軸回転速度Nout、エンジン回転速度Ne、スロ
ットル弁開度θthなどの車両の状態パラメータが読み込
まれるとともに、CVT14の実際の変速比γが上記入力軸
回転速度Ninおよび出力軸回転速度Noutに基づいて予め
算出される。
第20図のステップS5においては、第23図に示す予め記憶
された関係から上記エンジン回転速度Neおよびスロット
ル弁開度θthに基づいてエンジン10の出力トルク、換言
すればCVT14の入力トルクTinが算出される。続くステッ
プS6においては、たとえば第24図に示す予め記憶された
関係から実際の変速比γに基づいて、一次側可変プーリ
40の有効径Din、すなわち伝動ベルト44の掛り径Dinが算
出される。次いで、ステップS7では、予め記憶された次
式(6)に示す関係から、実際の入力トルクTin、実際
の伝動ベルト44の掛り径Dinおよび出力軸回転速度Nout
に基づいて最適油圧(理想圧)Poptが算出される。な
お、次式(6)右辺第2項は遠心油圧の補正項であり、
右辺第3項は余裕値である。また、次式(6)のC1およ
びC2は定数である。
Popt=C1・Tin/Din−C2・Nout 2+ΔP ・・・(6) 次いで、ステップS8では、ステップS3において予め学習
により構成されたmap(r,θth)から実際のスロットル
弁開度θthおよび変速比rに基づいて基本油圧Pmecが算
出されると、ステップS9において、次式(7)に示す予
め記憶された関係から上記の値Pmecおよび前記ステップ
S7において算出された理想圧Poptに基づいてリニヤ弁39
0の出力信号圧PsolLが決定された後、スナップS10にお
いて、第17図に示す予め記憶された関係からその出力信
号圧PsolLを得るための駆動電流値IsolLが決定される。
なお、次式(7)のC8は定数である。
PsolL=C8(Pmec−Popt) ・・・(7) そして、上記のようにして決定された駆動電流値IsolL
はステップS11において出力されるのである。
上述のように、本実施例によれば、学習手段480におい
て、出力信号圧停止手段478により第2調圧弁102に対す
る出力信号圧PsolLの供給を停止させた状態で、油圧セ
ンサ476により実際の基本油圧Pmec(出力圧Psns)が検
出され、その実際の基本油圧Pmecに基づいて基本油圧P
mecを算出するための関係〔データマップmap(r,
θth)〕が構成される。このため、第2調圧弁102の固
体差により基本油圧Pmecの出力特性が変化しても、学習
された関係から算出される基本油圧Pmecは実際の基本油
圧Pmecと好適に近似させられるので、第2調圧弁102の
固体差などに起因する制御油圧調圧精度の低下が防止さ
れるのである。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、
本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例の油圧制御回路では、リニヤ弁
390の駆動電流値IsolLを零にセットすることにより第2
調圧弁102に対する出力信号圧PsolLの供給が停止されて
いたが、リニヤ弁390と第2調圧弁102の室136との間に
出力信号圧PsolLの供給を阻止する開閉弁を設けてもよ
いのである。
また、前述の実施例の学習ルーチンでは、実際の基本油
圧Pmecについて学習していたが、それに替えて或いはそ
れに加えて実際のスロットル弁開度θthを学習するよう
にしてもよいのである。
また、前述の実施例では、学習ルーチンは第20図のフロ
ーチャートの実行開始、すなわちイグニッションキーの
操作などに応答して実行されていたが、車両の走行開始
に応答して実行されてもよいし、エンジン10の始動回数
が一定の値に到達したことを条件として実行されてもよ
い。
また、前述の実施例では、各スロットル弁開度θthにつ
いての実際の基本油圧Pmecが読込みが完了することによ
り学習ルーチンが終了と判断されて、第2ライン油圧最
適制御が開始されるように構成されていたが、一部の基
本油圧Pmecが読み込みまれると、その付近に関するマッ
プを利用して第2ライン油圧最適制御が実行されるよう
にしてもよいのである。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であ
り、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変
更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、第2図の実施例の主要構成を示す図であっ
て、第2図の電子制御装置の機能を説明するブロック線
図である。第2図は本発明の一実施例の油圧制御装置が
備えられた車両用自動変速機を示す骨子図である。第3
図は第2図の装置を作動させるための油圧制御装置を詳
細に示す回路図である。第4図は第3図の第2調圧弁を
詳しく示す図である。第5図は第3図の第1調圧弁を詳
しく示す図である。第6図は第3図のスロットル弁開度
検知弁の出力特性を示す図である。第7図は第3図の変
速比検知弁の出力特性を示す図である。第8図は第4図
の第2調圧弁の出力特性を示す図である。第9図は第2
ライン油圧の理想特性を示す図である。第10図は、第3
図の変速制御弁装置を詳しく説明する図である。第11図
は、第3図の変速制御弁装置における第1電磁弁および
第2電磁弁の作動状態と第2図のCVTのシフト状態との
関係を説明する図である。第12図、第13図、第14図は、
第2図のCVTの変速比と各部の油圧値との関係を説明す
る図であって、第12図は正トルク走行状態、第13図はエ
ンジンブレーキ走行状態、第14図は無負荷走行状態をそ
れぞれ示す図である。第15図は、第5図の第1調圧弁に
おける一次側油圧シリンダ内油圧または第2ライン油圧
に対する出力特性を示す図である。第16図は、第3図の
リニヤ弁の構成を詳しく説明する図である。第17図は、
第3図のリニヤ弁の出力特性を示す図である。第18図
は、第3図の油圧回路において第3電磁弁および第4電
磁弁の作動の組み合わせとロックアップクラッチの作動
状態との対応関係を示す図である。第19図は、第3図の
油圧回路において第3電磁弁、第4電磁弁、およびリニ
ヤ弁の作動状態の組み合わせと各制御モードとの対応関
係を示す図である。第20図は、第2図の電子制御装置の
作動を説明するフローチャートである。第21図は、第20
図の学習ルーチンを詳しく説明するフローチャートであ
る。第22図は、第21図の学習ルーチンにより形成される
マップの例を示す図である。、第23図は、第20図におい
て用いられるエンジン回転速度およびスロットル弁開度
とCVTの入力トルクとの関係を示す図である。第24図
は、第20図において用いられる変速比と一次側可変プー
リの掛り径との関係を示す図である。 14:CVT(車両用ベルト式無段変速機) 44:伝動ベルト 102:第2調圧弁(調圧弁) 390:リニヤ弁 476:油圧センサ 478:出力信号停止手段 480:学習手段 PsolL:出力信号圧

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】伝動ベルトを介して動力が伝達される車両
    用ベルト式無段変速機において、該伝動ベルトに挟圧力
    を付与するために基本油圧を少なくともスロットル圧お
    よび変速比圧に基づいて調圧可能な調圧弁と、制御信号
    値に応じて連続的に変化する出力信号圧を前記調圧弁に
    供給し、該調圧弁により調圧される油圧を、前記基本油
    圧より低い最適圧力とするリニヤ弁とを備え、予め記憶
    された関係からそれぞれ算出した基本油圧および最適圧
    力の差が解消されるように該リニヤ弁の出力信号圧を調
    節する形式の油圧制御装置であって、 前記調圧弁により調圧された油圧を検出する油圧センサ
    と、 前記出力信号圧の前記調圧弁に対する供給を停止させる
    出力信号圧停止手段と、 該出力信号圧停止手段により前記調圧弁に対する出力信
    号圧の供給を停止させた状態で、前記油圧センサにより
    実際の基本油圧を検出させ、該基本油圧に基づいて前記
    基本油圧を算出するための関係を構成する学習手段と、 を含むことを特徴とする車両用ベルト式無段変速機の油
    圧制御装置。
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