JPH07117149B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JPH07117149B2
JPH07117149B2 JP63209524A JP20952488A JPH07117149B2 JP H07117149 B2 JPH07117149 B2 JP H07117149B2 JP 63209524 A JP63209524 A JP 63209524A JP 20952488 A JP20952488 A JP 20952488A JP H07117149 B2 JPH07117149 B2 JP H07117149B2
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friction element
gear
clutch
orifice
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和宏 高取
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は自動変速機のエンジンブレーキ要求時における
変速制御装置に関するものである。
(従来の技術) 自動変速機としては、通常の4速自動変速機(主変速
機)と副変速機とをタンデムに組み合わせて5速化した
ものを本願出願人は先に特願昭62−215148号により提案
済である。この多段自動変速機は、主変速機の第1速乃
至第3速と副変速機の減速状態とで第1速乃至第3速
を、又主変速機の第3速及び第4速と副変速機の直結状
態とで第4速及び第5速を夫々選択し得るようにしたも
のである。
そして副変速機はダイレクトクラッチとリダクションブ
レーキの2個の摩擦要素を具え、前者の締結と後者の解
放とで直結状態を、又締結、解放の逆転で減速状態を夫
々得るが、これら状態制御は第6図の油圧回路により行
うのが常識的である。即ち、1は3−4シフト弁で、ば
ね1aで図示位置に弾支されたスプール1bを具え、このス
プール位置において回路2のライン圧を回路3によりダ
イレクトクラッチD/Cへその作動圧PD/Cとして供給する
と共に、リダクションブレーキRD/Bの回路4をドレーン
する。よって、ダイレクトクラッチD/Cの締結及びリダ
クションブレーキRD/Bの解放により副変速機は直結状態
となるが、ダイレクトクラッチ圧PD/Cは逆止弁5及びオ
リフィス7で構成されるワンウェイオリフィス7と、ア
キュムレータ背圧PA/Cを供給されているアキュムレータ
8との作用により上昇速度を制限され、変速ショックを
軽減することができる。
シフトソレノイド9をONしてプランジャ9aによりドレン
ポート9bを閉じると、回路10のパイロット圧PPがスプー
ル1bを図中左行させ、回路2のライン圧を回路4よりリ
ダクションブレーキRD/Bにその作動圧PRD/Bとして供給
すると共に、ダイレクトクラッチD/Cの回路3をドレン
する。よってリダクションブレーキRD/Bの締結及びダイ
レクトクラッチD/Cの解放により副変速機は減速状態と
なるが、回路3のダイレクトクラッチ圧PD/Cは逆止弁11
及びオリフィス12で構成されるワンウェイオリフィス13
とアキュムレータ8との作用により抜け速度を制限さ
れ、変速ショックを軽減することができ、又回路4のリ
ダクションブレーキ圧PRD/Bは逆止弁14及びオリフィス1
5で構成されるワンウェイオリフィス16により上昇速度
を制限され、リダクションブレーキがこれに並列に設け
られたリダクションワンウェイクラッチより先に締結し
て変速機出力トルクの引き込み(変速ショック)を生じ
させるのを防止することができる。
ここで、副変速機を直結状態から減速状態に切り換えて
行うダウンシフト変速時における変速ショックを、第4
速から第3速への4→3変速時における変速ショックに
つき論ずるに、アクセルペダルを踏み込んだ状態での4
→3変速時はダイレクトクラッチ圧PD/Cがワンウェイオ
リフィス13及びアキュムレータ8の作用により第7図に
示す如く途中に棚を作って低下され、その間にワンウェ
イオリフィス16を介し徐々に上昇するリダクションブレ
ーキ圧PRD/BによりブレーキRC/Bを締結させることで、
先ずリダクションワンウェイクラッチを係合、次にブレ
ーキRC/Bを締結させて変速機出力トルク(To)波形を図
示の如きものとなし、変速ショックを防止する。
(発明が解決しようとする課題) しかし、運転者が手動(セレクトレバーのレンジ切り換
えや、押し釦スイッチの操作)でエンジンブレーキを要
求するエンジンブレーキ指令にともなう4→3変速時
は、アクセルペダルを釈放しているため同じ変速制御を
行うと第8図中点線で示すリダクションブレーキ圧P
RD/Bの上昇遅れがそのまま同図に点線で示す変速機出力
トルクToの波形から明らかなようにエンジンブレーキ遅
れとなって現れ(リダクションワンウェイクラッチはこ
の間アイドリング回転中のエンジンを逆駆動不可のため
エンジンブレーキ不能)、違和感を与える。
本発明はかかる変速時上記の上昇遅れを解除することに
より上述の問題を解決することを目的とする。
(課題を解決するための手段) この目的のため本発明変速制御装置は、 或る摩擦要素の締結と、他の摩擦要素の解放とで高速段
を選択し、前記或る摩擦要素の解放と、前記他の摩擦要
素の締結又はこの摩擦要素に並列に設けたワンウェイク
ラッチの係合とで低速段を選択する自動変速機におい
て、 前記高速段から低速段へのダウンシフト変速時この変速
がエンジンブレーキ指令にともなうものでなければ前記
他の摩擦要素の締結を、前記ワンウェイクラッチの係合
まで遅らせる遅延手段を設け、 前記ダウンシフト変速時この変速がエンジンブレーキ指
令にともなうものであれば前記他の摩擦要素の締結遅延
を解除する遅延解除手段を設けたものである。
(作用) 自動変速機に或る摩擦要素の締結と他の摩擦要素の解放
とで高速段を選択し、これら摩擦要素の締結、解放を逆
転させることで低速段へのダウンシフト変速を行う。
このダウンシフト変速がエンジンブレーキの指令されて
いない時のものであれば、遅延手段が上記他の摩擦要素
の締結を、ワンウェイクラッチの係合まで遅らせる。よ
って、当該他の摩擦要素がこれに並列に設けられたワン
ウェイクラッチより先に締結されることはなく、前記或
る摩擦要素の解放で先ず当該ワンウェイクラッチが係合
され、次で他の摩擦要素が締結されることとなり、変速
機出力トルクの引き込み(変速ショック)を生ずること
なしに当該変速を終了させることができる。
しかして上記のダウンシフト変速がエンジンブレーキの
指令されている時のものであれば、遅延解除手段が上記
他の摩擦要素を遅延なしに締結させる。よって、当該変
速時他の摩擦要素が速かに締結され、その遅れにともな
うエンジンブレーキの遅れをなくして、エンジンブレー
キの要求に対応したダウンシフト変速にもかかわらず、
エンジンブレーキが遅れて発生するような違和感をなく
すことができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。
第1図は本発明装置の一実施例を示し、第2図はこれに
より変速制御すべき変速歯車列である。
先ず、第2図の変速歯車列を説明するに、11は入力軸、
22は出力軸を夫々示す。これら入出力軸21,22を同軸突
合せ関係に設け、入力軸21上に同心に主遊星歯車変速機
構23を、又出力軸22上に同心に副遊星歯車変速機構24を
夫々配置する。
主遊星歯車変速機構23は、本願出願人が1987年に発行し
た「オートマチックトランスミッションRE4RO1A型整備
要領書」(A261CO7)中第1−53頁に記載の変速機構と
同じもので、2個の第1及び第2遊星歯車組25,26をタ
ンデムに具え、これらは夫々第1及び第2サンギヤ25s,
26s、第1及び第2リングギヤ25R,26R、これらサンギ
ヤ及びリングギヤに噛合するピニオン25P,26P、これら
ピニオンを回転自在に支持する第1及び第2キャリア25
C,26Cよりなる単純遊星歯車組とする。
サンギヤ25SをバンドブレーキB/Bにより固定可能とする
他、リバースクラッチR/Cにより入力軸21に結合可能と
する。キャリア25CはハイクラッチH/Cにより入力軸21に
結合可能とする他、ローワンウェイクラッチL/OWCによ
り入力軸21と逆の方向へ回転不能とすると共に、ローリ
バースブレーキLR/Bにより固定可能とする。キャリア25
Cは更にフォワードクラッチF/Cにより、ローワンウェイ
クラッチL/OWCと同方向に配置したフォワードワンウェ
イクラッチF/OWCのアウタレースに結合可能とし、フォ
ワードワンウェイクラッチのインナレースをリングギヤ
26Rに結合する。又リングギヤ26Rはオーバーランクラッ
チOR/Cによりキャリア25Cに結合可能とし、サンギヤ26S
を入力軸1に結合する。
副遊星歯車変速機構24は第3遊星歯車組27を具え、これ
を第3サンギヤ27S、第3リングギヤ27R、これらに噛合
するピニオン27P、及びピニオン27Pを回転自在に支持す
る第3キャリア27Cよりなる単純遊星歯車組とする。主
遊星歯車変速機構23の出力要素であるキャリア26Cにリ
ングギヤ27Rを結合し、キャリア27Cを出力軸22に結合す
る。リングギヤ27Rは更にダイレクトクラッチD/Cにより
適宜サンギヤ27Sに結合可能とする。そして、サンギヤ2
7SをリダクションワンウェイクラッチRD/OWCにより入力
軸21と逆の方向の回転を阻止する他、リダクションブレ
ーキRD/Bにより適宜固定可能とする。
上記実施例の歯車変速装置は、前記クラッチやブレーキ
を次表に示す組合せで作動させる(○印で示す)ことに
より前進第1速乃至第5速及び後退の変速段を得ること
ができる。
先ず、主遊星歯車変速機構23の作用を説明するに、フォ
ワードクラッチF/Cを作動させると、これによりフォワ
ードワンウェイクラッチF/OWC及びローワンウェイクラ
ッチL/OWCを介してリングギヤ27Rが入力軸21と逆方向の
回転を阻止される。このため入力軸21からサンギヤ26S
への回転はピニオン26Pをリングギヤ26R内で転動させ、
キャリア26Cを入力軸21と同方向に減速して正転させる
1速状態となる。この時の変速比はサンギヤ26Sとリン
グギヤ26Rのギヤ比をα2とすると、 である。しかしてこの1速状態でキャリア26Cが入力軸2
1と同方向へ高速で逆駆動される時、ワンウェイクラッ
チF/OWC,L/OWCの開放により入力軸21に逆駆動力が伝わ
らず、エンジンブレーキは得られない。エンジンブレー
キの希望時は、前記表中△印で示すようにオーバーラン
クラッチOR/C及びローリバースブレーキLR/Bを作動させ
てワンウェイクラッチF/OWC及びL/OWCの解放をころす必
要がある。
フォワードクラッチF/C及びバンドブレーキB/Bを作動さ
せると、バンドブレーキB/Bによりサンギヤ25Sが固定さ
れて反力受けの用をなし、フォワードクラッチF/C及び
フォワードワンウェイクラッチF/OWCの作動と相俟って
入力軸21からサンギヤ26Sへの動力がキャリア26Cを1速
状態より高速で正転させ、2速状態が得られる。この時
の変速比はサンギヤ25Sとリングギヤ25Rとのギヤ比をα
1とすると、 である。しかして、逆駆動力はフォワードワンウェイク
ラッチF/OWCの解放により入力軸21に至らず、エンジン
ブレーキが得られない。エンジンブレーキの希望時は、
前記表中△印で示すようにオーバーランクラッチOR/Cを
作動させてフォワードワンウェイクラッチF/OWCの解放
をころす必要がある。
フォワードクラッチF/C及びハイクラッチH/Cを作動させ
ると、これらによりリングギヤ26Rが入力軸21と共に回
転するようになり、入力軸21に結合されているサンギヤ
26Sとリングギヤ26Rの一体回転によりキャリア26Cが入
力軸21と同一の回転を行う3速(直結)選択状態が得ら
れる。この状態でもフォワードワンウェイクラッチF/OW
Cは逆駆動時解放されてエンジンブレーキを得られなく
するため、エンジンブレーキの要求時はオーバーランク
ラッチOR/Cを作動させてフォワードワンウェイクラッチ
F/OWCの解放をころす必要がある。
ハイクラッチH/C及びバンドブレーキB/Bを作動させる
と、ハイクラッチH/Cの作動でキャリア25Cが入力軸21と
共に回転し、バンドブレーキB/Bの作動でサンギヤ25C
固定されるため、サンギヤ25S上でのピニオン25Pの転動
を介し、リングギヤ25R、従ってキャリア26Cは増速下に
正転し、変速比が の4速(増速)選択状態を得るとこができる。
リバースクラッチR/C及びローリバースブレーキLR/Bを
作動させると、リバースクラッチR/Cの作動でサンギヤ2
5Sが入力軸21と共に回転し、ローリバースブレーキLR/B
の作動でキャリア25Cが固定されるため、リングギヤ2
5R、従ってキャリア26Cは入力軸21と逆方向に逆転さ
れ、変速比が の後退選択状態を得ることができる。
次に,副遊星歯車変速機構24の作用を説明するに、リダ
クションブレーキRD/Bを作動させると、サンギヤ27S
固定され、キャリア26Cからリングギヤ27Rへの回転動力
はピニオン27Pをサンギヤ27Sの周りに転動させつつキャ
リア27C、従って出力軸22へ減速下に伝達され、減速状
態が得られる。この時の変速比は、サンギヤ27Sとリン
グギヤ27Rのギヤ比をα3とすると1+α3になる。
ダイレクトクラッチD/Cを作動させると、サンギヤ27S
リングギヤ27Rに結合されてキャリア26Cの回転動力がそ
のままキャリア27Cより出力軸22へ伝達される直結状態
を得ることができる。
なお、リダクションブレーキRD/Bを作動状態から非作動
状態に切換える時、ダイレクトクラッチD/Cの作動前に
サンギヤ27Sがキャリア26C及びリングギヤ27Rと逆の方
向へ回転すると、ダイレクトクラッチD/Cの摩耗を早め
るだけでなく、これを作動した時のショックが大きくな
り、変速ショックの原因となる。しかして、ワンウェイ
クラッチRD/OWCはリングギヤ27Rの上記の回転を防止
し、上述の問題を解消するのに有用である。
変速装置全体としては前記の表から明らかなように、主
変速機構23の1速と副変速機構24の減速状態とで、変速
比が の第1速(超低速段)を得ることができ、副変速機構24
はこのままに保持して主変速機構23を第2速、第3速
(直結)状態にすることで夫々、変速比が 及び1+α3の第2速及び第3速を得ることができる。
そして、主変速機構23を第3速(直結)状態のままに保
持し、副変速機構24を直結状態にすることで、変速比が
1の第4速(直結変速段)を得ることができ、副変速機
構24を直結状態のままに保持して主変速機構23を4速
(増速)状態にすることで、変速比が の第5速を得ることができる。
又、後退の変速段は副変速機構24の減速状態で主変速機
構23を後退状態にすることにより得ることができ、この
時の変速比は となる。
更に前記の表に示した変速比の例は、ギヤ比α1,α2
α3を夫々遊星歯車組25〜27の強度上及び耐久上好まし
いとされる0.4〜0.6の範囲内において、0.44,0.6,0.41
と定めた場合の値であるが、この変速比の例からも明ら
かなように適切な変速比を得ることができると共に、最
低速段(第1速)と最高速段(第5速)との間の変速比
幅が大きくなるような態様で歯車変速装置の5速化を達
成することができる。
次に第1図の変速制御回路を説明するに、図中第6図に
おけると同様部分は同一符号にて示す。
本例では、リダクションブレーキ圧PRD/Bの供給速度を
制限する遅延手段としてのワンウェイオリフィス16に並
列にバイパス回路17を設け、このバイパス回路中に遅延
解除手段としてのオリフィスキャンセル弁15を挿置す
る。この弁はスプール18aを具え、このスプールをばね1
8bにより図示の右限位置に弾支する。スプール18aはこ
の位置でバイパス回路17を遮断し、室18cへの圧力供給
によりばね18bに抗して図中左行される時バイパス回路1
7を開通するものとする。そして、室18cにはIIIレンジ
圧PIIIを供給することとし、このIIIレンジ圧は運転者
が第3速以下の変速段でのエンジンブレーキを手動で指
令する時発生する圧力である。
本例では、前述した如くダイレクトクラッチ圧PD/Cを排
除しながらリダクションブレーキ圧PRD/Bを供給して行
う第5速又は第4速から第3速以下への変速時、例えば
4→3変速時、この変速が通常の自動変速レンジでのも
の(足踏みダウンシフト変速)であれば、IIIレンジ圧P
IIIの発生はなく、オリフィスキャンセル弁18は図示の
状態にあってバイパス回路17を遮断する。よって、リダ
クションブレーキ圧PRD/Bはワンウェイオリフィス16に
より第7図に示す如く上昇速度を制限されてリダクショ
ンブレーキRD/Bの締結を遅延させる。これにより、ダイ
レクトクラッチ圧PD/Cの低下にともなうダイレクトクラ
ッチD/Cの解放時、先ずリダクションワンウェイクラッ
チRD/OWCの係合を介し減速状態への切換(4→3ダウン
シフト変速)がなされ、その後にリダクションブレーキ
RD/Bが締結されて動力伝達を引継ぐ結果、変速機出力ト
ルクの引込み(変速ショック)の発生を防止することが
できる。
しかして、上記の4→3ダウンシフト変速がエンジンブ
レーキ指令にともなうものである場合、IIIレンジ圧PII
Iが存在するためオリフィスキャンセル弁18はスプール1
8aを図中左行されてバイパス回路17を開通する。これが
ためリダクションブレーキ圧PRD/Bはバイパス回路17を
介し第8図中実線で示す如く速かに上昇してリダクショ
ンブレーキRD/Bを迅速に締結させる。よって、リダクシ
ョンワンウェイクラッチRD/OWCの係合を介することなく
当該ダウンシフト変速を行い得ることとなり、第8図中
実線で示す変速機出力トルク波形から明らかなようにエ
ンジンブレーキが変速後遅れて発生する違和感をなくす
ることができる。
第3図及び第4図は同様の作用効果を達成するための他
の構成例を示す。本例では、第1図における回路からワ
ンウェイクラッチ16、バイパス回路17及びオリフィスキ
ャンセル弁18を省略し、代りにダイレクトクラッチD/C
をダイレクトクラッチソレノイド31によりダイレクトク
ラッチ制御弁32によっても制御可能としたものである。
ダイレクトクラッチ制御弁32はスプール32aを具え、こ
のスプールをばね32bにより図示の右限位置に弾支す
る。スプール32aはこの位置でライン圧PLを3−4シフ
ト弁1に向かわせ、室32cへの圧力供給によりばね32bに
抗して図中左行される時3−4シフト弁1のライン圧
(PL)供給ポートをドレンするものとする。又室32cに
は、ダイレクトクラッチソレノイド31のONでそのブラン
ジャ31aがドレンポート31bを閉じる時、回路10のパイロ
ット圧PPを供給されるものとする。
本例では、ソレノイド9,10を第4図の制御プログラムに
従ってON,OFFすることにより前述した例と同様の作用効
果を達成することができる。即ち、先ずステップ40で運
転状態に応じた要求変速段を決定し、これが現在の選択
変速段と異なるか一致しているかにより変速すべきか否
かをチェックする。変速すべきでなければ、変速不要で
あるからステップ41で後述のタイマTMをリセットして制
御をそのまま終了する。変速すべきならステップ42で副
変速機構24の状態切換えをともなう変速、つまり本発明
による変速制御が必要な変速か否かをチェックし、本発
明による制御が不要な変速ならステップ43で副変速機構
24に対し通常の変速制御を行った後、ステップ41を実行
する。
本発明による制御が必要な変速なら、ステップ44,45で
運転者がIII,II又はIレンジを選択し、且つアクセルペ
ダルを釈放したエンジンブレーキ指令中か否かをチェッ
クし、エンジンブレーキ指令中であればステップ46でシ
フトソレノイド9をONに切換える。これにより3−4シ
フト弁1はスプール1bの左行で、ダイレクトクラッチD/
Cを解放、リダクションブレーキRD/Bを締結し、対応す
る変速を可能ならしめる。ところでこの際リダクション
ブレーキ圧PRD/Bは、ワンウェイオリフィス16(第1図
参照)の省略により速かに上昇し、前述した例と同様の
目的を達成することができる。
エンジンブレーキが指令されていない変速であれば、ス
テップ47でダイレクトクラッチソレノイド31のONにより
ダイレクトクラッチ制御弁32のスプール32aを左行させ
る。しかし、未だシフトソレノイド9はONせず、3−4
シフト弁1を図示位置に保つため、ダイレクトクラッチ
圧PD/Cは弁32で通常通り排除されるものの、リダクショ
ンブレーキ圧PRD/Bは3−4シフト弁1の図示位置によ
って上昇を遅延され、リダクションブレーキRD/Bの締結
を遅らせて前述した例と同様の作用効果を達成すること
ができる。
その後、ステップ48で歩進されるタイマTMが設定時間TM
Sを示す時ステップ49がステップ50を選択し、ここでシ
フトソレノイド9をONして3−4シフト弁1の左行によ
りリダクションブレーキRD/Bを締結し、対応する変速を
終了させることができる。
なお本例では、ステップ45においてアクセルペダル釈放
時に限りエンジンブレーキ指令中と判別してステップ46
を実行することから、アクセルペダルを踏込んだパワー
オン走行中はたとえIII,II又はIレンジ選択中と雖もス
テップ47〜50によりリダクションブレーキの締結を遅ら
せて変速ショック軽減作用を達成することができる。
第5図は第1図の回路に、ワンウェイオリフィス13をバ
イパスする回路19を追加し、このバイパス回路19を開閉
するオリフィスキャンセル弁部18dをスプール18aに一体
に設けたものである。バイパス回路19及び弁部18dを追
加した根拠を以下に述べる。
第1図の回路においてエンジンブレーキ指令中の4→3
変速をエンジンブレーキ指令がない時と同様に行うので
は、ダイレクトクラッチ圧PD/Cが第9図中点線(第7図
と同じ)の如くに低下され、その抜け棚がそのままリダ
クションブレーキRD/Bとのインターロック成分となり、
変速機出力トルクTOの第9図中点線(第8図中実線)で
示すような大きな引き込みを生じ、大きな変速ショック
の発生原因となる。そこで本例は、かかるエンジンブレ
ーキ指令中の変速時、ダイレクトクラッチ圧PD/Cの抜け
速度を制限するワンウェイオリフィス13を無効にして上
述の問題をもなくすよう、IIIレンジ圧PIIIが発生する
エンジンブレーキ指令中、この圧力PIIIによりオリフィ
スキャンセル弁18でバイパス回路17を開く時同時に弁部
18dでバイパス回路19をも開く構成とする。
よって、当該変速時ダイレクトクラッチ圧PD/Cは第9図
中実線の如く速かに排除され、変速機出力トルク波形を
実線の如きものとなしてトルクの大きな引き込み及びこ
れにともなう変速ショックを防止することができる。し
かも、弁部18dをオリフィスキャンセル弁スプール18aに
一体に形成したことで、構成の複雑化をともなうことな
しに上記の作用効果を達成可能である。
(発明の効果) かくして本発明変速制御装置は上述の如く、高速段(図
示例では副変速歯車機構24の直結状態)から低速段(副
変速歯車機構24の減速状態)へのダウンシフト変速時、
この変速がエンジンブレーキ指令中のものでなければ他
の摩擦要素(リダクションブレーキRD/B)の締結を、ワ
ンウェイクラッチ(リダクションワンウェイクラッチRD
/OWC)の係合まで遅らせ、エンジンブレーキ指令中のダ
ウンシフト変速であれば当該摩擦要素を速かに締結させ
る構成としたから、エンジンブレーキ指令中でないダウ
ンシフト変速時先ずワンウェイクラッチ(リダクション
ワンウェイクラッチRD/OWC)が係合され、その後他の摩
擦要素が締結されることとなり、変速機出力トルクの引
き込みを生ずることなしに、従って大きな変速ショック
なしに当該変速を終了させることができ、又エンジンブ
レーキ指令中のダウンシフト変速時はエンジンブレーキ
の効き遅れを防止して違和感をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明変速制御装置の一実施例を示す油圧回路
図、 第2図は同装置により変速制御すべき歯車変速機構のス
ケルトン図、 第3図は本発明変速制御装置の他の例を示す油圧回路
図、 第4図は同例におけるソレノイドのON,OFF制御プログラ
ムを示すフローチャート、 第5図は本発明の更に他の例を示す油圧回路図、 第6図は従来の変速制御油圧回路図、 第7図乃至第9図は夫々自動変速機の変速時における摩
擦要素締結圧及び出力トルクの時系列変化タイムチャー
トである。 D/C…ダイレクトクラッチ(或る摩擦要素) RD/B…リダクションブレーキ(他の摩擦要素) 1…3−4シフト弁、8…アキュムレータ 9…シフトソレノイド 13,16…ワンウェイオリフィス(16…遅延手段) 17…バイパス回路 18…オリフィスキャンセル弁(遅延解除手段) 18d…オリフィスキャンセル弁部 19…バイパス回路 21…入力軸、22…出力軸 23…主遊星歯車変速機構 24…副遊星歯車変速機構 25…第1遊星歯車組、25S…第1サンギヤ 25R…第1リングギヤ、25C…第1キャリア 26…第2遊星歯車組26S…第2サンギヤ 26R…第2リングギヤ27C…第2キャリア 27…第3遊星歯車組、27S…第3サンギヤ 27R…第3リングギヤ、27C…第3キャリア R/C…リバースクラッチ H/C…ハイクラッチ F/C…フォワードクラッチ OR/C…オーバーランクラッチ B/B…バンドブレーキ LR/B…ローリバースブレーキ F/OWC…フォワードワンウェイクラッチ L/OWC…ローワンウェイクラッチ RD/OWC…リダクションワンウェイクラッチ(ワンウェイ
クラッチ) 31…ダイレクトクラッチソレノイド、32…ダイレクトク
ラッチ制御弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】或る摩擦要素の締結と、他の摩擦要素の解
    放とで高速段を選択し、前記或る摩擦要素の解放と、前
    記他の摩擦要素の締結又はこの摩擦要素に並列に設けた
    ワンウェイクラッチの係合とで低速段を選択する自動変
    速機において、 前記高速段から低速段へのダウンシフト変速時この変速
    がエンジンブレーキ指令にともなうものでなければ前記
    他の摩擦要素の締結を、前記ワンウェイクラッチの係合
    まで遅らせる遅延手段を設け、 前記ダウンシフト変速時この変速がエンジンブレーキ指
    令にともなうものであれば前記他の摩擦要素の締結遅延
    を解除する遅延解除手段を設けたことを特徴とする自動
    変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記遅延手段を前記の
    他の摩擦要素の作動油路に挿置した締結圧供給速度制限
    用オリフィスとし、前記遅延解除手段をこのオリフィス
    に並列に設けたオリフィスキャンセル弁とし、前記或る
    摩擦要素の締結圧抜け速度制限用オリフィスに並列にオ
    リフィスキャンセル弁を設け、前記両オリフィスキャン
    セル弁を前記エンジンブレーキ指令に応答して開くよう
    一体化した自動変速機の変速制御装置。
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