JPH07117078B2 - モータファン - Google Patents

モータファン

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JPH07117078B2
JPH07117078B2 JP14033490A JP14033490A JPH07117078B2 JP H07117078 B2 JPH07117078 B2 JP H07117078B2 JP 14033490 A JP14033490 A JP 14033490A JP 14033490 A JP14033490 A JP 14033490A JP H07117078 B2 JPH07117078 B2 JP H07117078B2
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袈裟次 渡辺
展全 児玉
昭男 原田
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sanyo Denki Co Ltd
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sanyo Denki Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は回転子にファンブレードが設けられたモータフ
ァンに関するものである。
[従来の技術] 近年電子機器の小形化が進み、電子機器内部の装置の強
制冷却の目的で、小型のモータファンが広く用いられて
いる。電子機器の小形化にともなって、モータファンの
小形化も進んでいる。しかしながら電子機器の他の部品
と比べて、平均的にモータファンの寿命は短く、長寿命
化が強く望まれている。モータファンは、固定子鉄心が
固定された固定子フレームを備えた固定子と、複数のフ
ァンブレードが周壁部に固定されたカップ状の回転子フ
レームを備えて軸受部を介して固定子フレームに対して
回転自在に支持された回転子とを具備して構成される。
モータファンの寿命を短くする最も大きな原因は、軸受
部に用いられるグリースのような潤滑油がモータの熱に
よって劣化することにある。したがってモータファンの
長寿命化のためには、モータの鉄心及びコイルで発生す
る熱をできる限り外部に排出して、軸受部の温度を下げ
ることが最も有効である。
従来一般のモータや発電機では、モータや発電機の内部
の温度を積極的に下げるために、カップ状の回転子フレ
ームの周壁部または底壁部を内側または外側に切り起し
てファンブレードとし、内部に積極的に外気を流入させ
たり、または回転子フレームの内部から空気を外部に排
出させることが行われている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら小形のモータファンでは、小形化及び薄形
化が強く要求されているために、回転子フレームの周壁
部または底壁部を内側または外側に切り起して冷却用フ
ァンブレードを設けるだけのスペースを確保できない。
そのため従来のモータファンでは、単に回転子フレーム
の一部に窓部を形成する程度の冷却手段しか設けられて
いなかった。そのため軸受部の温度を積極的に下げるこ
とができず、平均的にモータファンの寿命は5年程度で
あった。
本発明の目的は、モータファンを大形化することなくモ
ータ室内の熱を外部に放散させて積極的に軸受部の温度
を低下させることができるモータファンを提供すること
にある。
また本発明の他の目的は、軸受部の近傍に空気の流路を
形成して軸受部を積極的に冷却することができるモータ
ファンを提供することにある。
更に本発明の他の目的は、鉄心からの熱が軸受部に伝達
するのをできる限り阻止できるモータファンを提供する
ことにある。
本発明の他の目的は、モータ室内に大きなゴミが吸入さ
れるのを防止できるモータファンを提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明は、固定子鉄心が固定された固定子フレームを備
えた固定子と、複数のファンブレードが周壁部に固定さ
れたカップ状の回転子フレームを備えて軸受部を介して
固定子フレームに対して回転自在に支持された回転子と
を具備してなるモータファンを改良の対象とする。モー
タとしては、直流ブラシレス電動機や、交流誘導電動機
等種々のモータを用いることができる。またこれらのモ
ータはロータ外転型またはロータ内転型のいずれでもよ
い。軸受部は回転子フレームまたは固定子フレームの一
方に設けられるため、軸受部には固定子鉄心または回転
子鉄心のいずれかが固定されることがあり、また軸受部
にはこれらの鉄心が固定されない場合もある。なお本願
明細書において「カップ状」とは、底壁部と該底壁部か
ら起立する周壁部とを有する形状を意味する。
請求項1の発明においては、回転子フレームと固定子フ
レームとによって囲まれるモータ室内と回転子が回転し
たときに回転子フレーム及び固定子フレームの外周面に
沿って生じる空気流の流路とを連通する負気圧発生用連
通路を形成する。また回転子フレームの底壁部にはモー
タ室内と外気とを連通する空気流入路を形成する。そし
て負気圧発生用連通路の前記空気流側の開口面積を、軸
受部の温度を積極的に低下させる空気の流れをモータ室
内に生じさせるように設定する。
請求項2の発明では、負気圧発生用連通路を、回転子フ
レームの周壁部の端面と固定子フレームとの間に形成さ
れる間隙または固定子フレームに周方向に所定の間隔を
あけて形成した複数個の連通孔から構成する。
請求項3の発明では、軸受部の軸受箱に固定子鉄心また
は回転子の回転子鉄心を隣接して配置する場合に、固定
子鉄心または回転子鉄心の径方向内側の端面と軸受箱と
の間に少なくとも1つの空気流通路を形成する。
請求項4の発明では、軸受部の軸受箱に固定子鉄心また
は回転子の回転子鉄心を固定する場合に、これらの鉄心
を高熱抵抗を有する鉄心支持体を介して固定する。
請求項5の発明では、鉄心支持体に厚み方向に貫通する
少なくとも1つの空気流通路を形成する。
請求項6の発明では、回転子フレームの周壁部の端面
に、モータ室内の空気を外部に排出する向きに複数の微
小補助ファンブレードを設ける。
請求項7の発明では、回転子フレームを、回転子磁極が
固定されるフライホイールと該フライホイールの底壁部
との間に所定の空隙を形成するように該フライホイール
の外側に嵌合固定されたファンブレード固定用ハブとか
ら構成する。そして回転子フレームの底壁部を構成する
フライホイール及びハブのそれぞれの底壁部に、それぞ
れ少なくとも1つの貫通孔を形成し、フライホイールに
形成された貫通孔とハブに形成された貫通孔とを重なり
合わないようにする。これらの貫通孔と前記空隙とによ
り、空気流入路が構成される。
請求項8の発明では、フライホイールのボス部に軸受部
の軸受箱の端部が遊嵌される環状の溝部を設ける。
[作用] 請求項1の発明においては、モータ室内の温度を下げる
ために、モータ室内に外気を流入させてモータ室内の空
気を外に排出する手段として、ファンブレードの回転に
よって発生させられた空気流を利用する。ファンブレー
ドの回転によって空気流が発生すると、空気流に沿う回
転子フレーム及び固定子フレームの外周面側の気圧は、
ベルヌーイの定理によって空気流の流速に反比例して減
少する。そのためこの空気流の流路に沿って形成した負
気圧発生用連通路には負気圧が発生し、回転子フレーム
の底壁部に形成した空気流入路を通して外気が室内に流
入し、モータ室内の発熱部の熱を奪った空気は負気圧発
生用連通路を通して排出される。なお回転子フレームの
底壁部に形成する空気流入路の外気側端部を、底壁部の
中心部に近付ける程ファンブレードの回転により発生す
る空気流の流速は遅くなるため、負気圧発生用連通路と
空気流入路との間の気圧差が大きくなって効率的に冷却
を行うことができる。
本発明によれば、ファンブレードの回転により発生する
空気流によって生じる負気圧を利用してモータ室内の空
気を排出するため、従来大型の電動機や発電機で設けら
れていた空気排出用の大きな冷却用ファンブレードを設
けることなく、モータ室内の空気を積極的に排出して、
モータファンの軸受部の温度を積極的に低下させること
ができ、モータファンの寿命を大幅に延ばすことができ
る。
請求項2の発明のように、負気圧発生用連通路の形成態
様は任意であり、回転子フレームの周壁部の端面と固定
子フレームとの間に形成される間隙幅を所定の寸法とし
て負気圧発生用連通路を形成すれば、簡単に負気圧発生
用連通路を形成することができる。また固定子フレーム
に周方向に所定の間隔をあけて形成した複数個の連通孔
から負気圧発生用連通路を形成するようにしてもよい。
請求項3のように、固定子鉄心または回転子鉄心の径方
向内側の端面と軸受箱との間に少なくとも1つの空気流
通路を形成すると、鉄心から軸受部への熱伝導を抑制で
きる。またこの空気流通路を通る空気は、鉄心及び軸受
部に接触してこれらの部材から熱を奪い取ることができ
るため、軸受部の温度を効率よく低下させることができ
る。なおこの場合、空気流通路を通る空気の冷却作用と
相俟って鉄心と軸受箱との接触面積を少なくすればする
ほど等価的に熱抵抗を高めることができる。また鉄心の
端面と軸受箱との間だけでなく、鉄心中に積層方向に貫
通する通気孔を形成してもよい。
請求項4の発明のように、高熱抵抗を有する鉄心支持体
を介して軸受部の軸受箱に固定子鉄心または回転子の回
転子鉄心を固定すると、鉄心から軸受部への熱伝達を大
幅に抑制できる。
また請求項5の発明のように、鉄心支持体に厚み方向に
貫通する少なくとも1つの空気流通路を形成すれば、鉄
心支持体の冷却と軸受部の冷却とを同時に行って、軸受
部の温度上昇を確実に抑制できる。
請求項6の発明のように、回転子フレームの周壁部の端
面に、複数の微小補助ファンブレードを設ければ、モー
タファンを大形化することなく、負気圧による空気の排
出に加えて、微小補助ファンブレードによる強制排気を
行うことができ、冷却効率を高めることができる。
また請求項7の発明のように、回転子フレームの底壁部
を構成するフライホイール及びハブのそれぞれの底壁部
に、それぞれ少なくとも1つの貫通孔を形成し、フライ
ホイールに形成された貫通孔とハブに形成された貫通孔
とを重なり合わないようにすれば、空気流入路を通して
大きなゴミがモータ室内に侵入するのを阻止できる。
請求項8の発明のように、フライホイールのボス部に軸
受部の軸受箱の端部が遊嵌される環状の溝部を形成する
と、ボス部と軸受部との間にラビリンス構造が構成さ
れ、負気圧発生用連通路から入ったゴミやチリが軸受部
のベアリングに入り込むのを阻止できる。
[実施例] 以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
第1図(A)及び(B)はブラシレスDCモータを駆動源
として用いたモータファンに本発明を適用した実施例の
一部切り欠き正面図及び一部切り欠き側面図である。こ
れらの図において1は軸線方向の両側に開口するベンチ
ュリケースまたはハウジングであり、ハウジング1の4
つの角部には取付孔2が形成されている。3はアルミダ
イキャスト等により成形してなるモータフレームであ
り、このモータフレーム3は固定子フレーム301と、該
固定子フレーム301からほぼ接線方向ないし放射方向に
延びる固定子フレーム支持部302…とを有して構成され
る。該支持部302の端部は、ハウジング1に固定されて
いる。固定子フレーム301の底壁部303の中央部には、ハ
ウジング1と同心的に突出する円筒状の軸受支持部また
は軸受箱304が突設されている。また固定子フレーム301
の底壁部303の外周部には軸受箱304を囲むように同心的
に突出する円筒状の周壁部305が設けられている。
軸受箱304の外周には、所定形状の鋼板を積層してなる
突極型の固定子鉄心4が嵌合されて固定されている。固
定子鉄心4は4つの突極部401…と鉄心環状部402とを有
しており、各突極部には隣接する突極部の磁極と異なる
極性となるように巻線5が巻装されている。固定子鉄心
4の鉄心環状部402には鉄心環状部402を4等分する位置
に径方向内側に向かって突出する4つの脚部403…が突
設されている。これらの脚部403…の端面は軸受箱304の
外周面と密接に接触できるように、湾曲面となってい
る。鉄心環状部402と隣接する一対の脚部403と軸受箱30
4の外周面とによって囲まれる4つの空間6が、空気流
通路の一部を構成する。
固定子鉄心4の固定子フレーム301側の端部には、高熱
抵抗で絶縁性を有するプラスチック材料で一体成形して
なるプラスチック成形体7が嵌合されている。尚第1図
(B)には簡略化してプラスチック成形体7の一部だけ
を示している。第1図(C)は固定子鉄心4にプラスチ
ック成形体7を嵌合した上に巻線5を巻回した状態の概
略斜視図を示している。プラスチック成形体7は、軸受
箱304の外周に嵌合される内側筒状部701と、該内側筒状
部から放射状に延びる4本のリブ702…と該リブの外側
端部に結合されて内側筒状部701と同心的に配置された
外側筒状部703と、該外側筒状部に連結されて固定子鉄
心4の一方の端面の一部及び鉄心環状部402の外周面の
一部を覆う鉄心嵌合部704と、該鉄心嵌合部から軸線方
向に起立して延びる端子固定部705…とから構成され
る。内側筒状部701とリブ702と外側筒状部703とによっ
て囲まれた空間706…は、固定子鉄心4の空間6と連通
して、空気流通路を構成する。空間706の鉄心4側の開
口端部には、空間6内に嵌入される縁部が形成されてい
る。第1図(C)では、巻線5によって覆われているた
めに見えないが、鉄心嵌合部704と各端子固定部705との
間は連結されている。巻線5のリード端子が端子固定部
705に植設された端子8に巻き付けられて半田付け固定
される。端子8の先端部は、固定子フレーム301内に収
納固定された回路基板9に設けた貫通孔に挿入され、回
路基板9の裏面に形成した図示しない回路パターンに半
田付けされる。プラスチック成形体7の内側筒状部701
の端部701aは、回路基板9に設けた軸受箱挿入孔内に嵌
合固定される。尚回路基板9には、巻線5への通電制御
回路が構成されている。
軸受箱304内にはベアリング10及び11を介して回転軸12
が回転自在に支持されている。尚ベアリング10はスプリ
ング13によって軸線方向外側に押圧されている。回転軸
12は回転子磁極を構成する永久磁石14が固定されたほぼ
カップ状のフライホイール15の底壁部15aに形成された
ボス部15bに挿入されて固定されている。ボス部15bに
は、軸受箱304の開口端部が遊嵌される環状の溝部15b1
が形成されている。この環状の溝部15b1に軸受箱304の
開口端部が遊嵌された状態でラビリンス構造が構成され
ている。このラビリンス構造により、負気圧発生用連通
路から流入する空気に含まれるほこり、ちりがベアリン
グ11に到達するのを阻止できる。また底壁部15aには固
定子鉄心4に巻回した巻線5に対応する位置に、周方向
に所定の間隔をあけて複数個の貫通孔16が形成されてい
る。フライホイール15の周壁部15cの内周面に固定され
た永久磁石14は、4極の回転子磁極を構成するように着
磁されている。
フライホイール15の外側には、ほぼカップ状のファンブ
レード固定用ハブ17が嵌合固定されている。ハブ17の底
壁部17aの中央部には貫通孔18が形成され、また底壁部1
7aの内側面には貫通孔18と同心的に配置された環状の突
起部17bが形成されている。この突起部17bは、フライホ
イール15の底壁部15aとハブ17の底壁部17aとの間に所定
の空隙Sを形成するために設けられている。ハブ17に形
成した貫通孔18とフライホイール15に形成した貫通孔16
とは、軸線方向から見て重ならないようにそれぞれの径
寸法が定められている。ハブ17の周壁部17cの外周面に
は複数枚のファンブレード19…が固定されている。本実
施例において、ファンブレード19…は、固定子フレーム
301側(矢印方向)に空気を送風するように向きが定め
られている。また本実施例においては、フライホイール
15とハブ17とによってカップ状の回転子フレーム20が構
成され、フライホイール15の底壁部15aとハブ17の底壁
部17aとにより回転子フレーム20の底壁部20aが構成さ
れ、フライホイール15の周壁部15cとハブ17の周壁部17c
とにより回転子フレーム20の周壁部20bが構成される。
回転子フレーム20の周壁部20bの端面20b1と固定子フレ
ーム301の周壁部305の端面との間の間隙Gは、回転子フ
レーム20と固定子フレーム301とによって囲まれるモー
タ室R内と回転子が回転したときに回転子フレーム20及
び固定子フレーム301の周壁部305の外周面に沿って流れ
る空気流の流路とを連通する負気圧発生用連通路を形成
している。この間隙Gの軸線方向の幅寸法は、負気圧発
生用連通路の空気流側の開口面積を決定する。本実施例
ではこの幅寸法を軸受部(304,10,11)の温度を積極的
に低下させる空気の流れをモータ室R内に生じさせるよ
うに設定する。従来のモータファンにおいて回転子フレ
ームの周壁部の端面と固定子フレームとの間に形成され
ていた間隙幅(1mm程度)の2倍以上にこの間隙Gの幅
寸法を設定することが好ましい。
モータが回転して図示の矢印方向に空気流が発生する
と、空気流に沿う回転子フレーム20及び固定子フレーム
301の外周面側の気圧は、空気流の流速に反比例して減
少する。そのためこの空気流の流路に沿って形成した負
気圧発生用連通路(間隙G)には負気圧が発生し、回転
子フレーム20の底壁部に形成した空気流入路(16,18,
S)を通して外気がモータ室R内に流入する。この実施
例では、空気流入路の出口(貫通孔16)が巻線5に対応
した位置に形成されているため、巻線5は外気によって
直接冷却される。流入した外気は、固定子鉄心4と永久
磁石14との間の通路及び固定子鉄心4の内側に形成され
た空気流通路(6,706)とを通って間隙Gから排出され
る。本実施例では、最も気圧が高い回転子フレーム20の
底壁部20aの中央部に空気流入路の入口(貫通孔18)を
形成してあるため、貫通孔18と間隙Gとの間の気圧差が
最も大きくなり、効率よく外気をモータ室R内に取込む
ことができる。また空気流通路(6,706)は、軸受箱304
の外周に添って形成されるため、軸受箱304から直接熱
を奪うことができる利点がある。
性能を確認するために、上記の構成のモータファンでモ
ータ部の直径を60mmとし、間隙Gの幅寸法を4mmとし、
ハブ17に形成した貫通孔18の直径を20mmとし、フライホ
イール15に形成した8個の貫通孔16の直径を8mmとし
て、外気温25℃の下で2時間の連続運転を行ったとこ
ろ、ベアリング10及び11の温度は外気温よりも約3℃だ
け高くなることが確認された。比較のために貫通孔16及
び18を有しておらず、間隙Gの幅寸法を従来のモータフ
ァンと同様に1mmにしたモータファンについて同様の試
験を行ったところ、軸受部の温度は外気温よりも13℃近
く高くなることが確認された。ベアリングの温度を10℃
〜15℃下げると、モータファンの寿命が2倍近く延びる
ことが経験的に判っている。したがって本実施例の構成
を用いることにより、従来寿命が5年であったモータフ
ァンの寿命を8年以上に延ばすことが可能になった。
上記実施例においては、間隙Gの幅寸法を全周に亘って
一定としたが、この間隙Gの幅寸法は一定である必要は
ない。間隙Gの形状は、軸受部の温度を積極的に低下さ
せる空気の流れをモータ室R内に生じさせるのに必要な
負気圧を得ることができるものであればいかなる形状で
も良く、例えば第2図に示すように固定子フレーム301
の周壁部305の端部に周方向に所定の間隔をあけて凹部3
06を形成し、間隙Gの幅寸法を場所によって変えるよう
にしてもよい。
間隙Gの幅寸法を変える場合には、回転子フレーム20の
周壁部20bの端部に凹部306と同様の凹部を設けても良
い。この場合には、第3図(A)及び(B)に示すよう
に回転子フレーム20の周壁部20bの端部に設ける凹部20c
によって、周壁部20bの端面にモータ室R内の空気を外
部に排出する向きに複数の微小補助ファンブレード21を
形成するのが好ましい。本実施例においては、ハブ17の
周壁部17cの端部を加工して微小補助ファンブレードを
形成しているため、加工が非常に簡単である。この微小
補助ファンブレード21を設けると、間隙Gの最大幅寸法
を多少小さくしても、軸受部の冷却に必要な空気の流れ
を形成することができる。
上記各実施例においては、回転子鉄心4の脚部403の端
面を軸受部の軸受箱304上に直接接触させているが、鉄
心4側から軸受部への熱伝達をできる限り阻止するため
には、固定子鉄心4を軸受箱304に接触させないことが
望ましい。第4図(A)及び(B)は、固定子鉄心4を
軸受箱304に直接接触させずに、しかも固定子鉄心4か
らの熱をできる限り阻止するために、プラスチックのよ
うに高熱抵抗の材料からなる鉄心支持体70によって鉄心
4を支持した実施例を示している。本実施例の固定子鉄
心4は、第1図の実施例の鉄心と異なって鉄心環状部40
2の内側に脚部を有していない。鉄心支持体70は、第1
図の実施例で用いたプラスチック成形体7を変形したも
のであり、内側筒状部71の外周にリブ72…が設けられ、
これらのリブ72…の先端に内側筒状部71と同心状に外側
筒状部73が設けられている。内側筒状部71及び外側筒状
部73は、鉄心環状部402の内側に形成された貫通孔404の
ほぼ中央部を越える位置まで延びる軸線方向の長さを有
している。固定子鉄心4は、軸受箱304に嵌合された鉄
心支持体70の外側筒状部73に貫通孔404を嵌合させるこ
とにより支持されている。内側筒状部71,外側筒状部73
及びリブ72によって囲まれる空間76は固定子鉄心4の貫
通孔404と共に空気流通路を構成する。鉄心支持体70の
その他の構成は、第1図のプラスチック成形体7と同じ
である。尚鉄心支持体70の内側筒状部71及び外側筒状部
73を貫通孔404の端部まで完全に延ばしても良いのは勿
論である。
本実施例によれば、高熱抵抗を有する鉄心支持体70を介
して軸受部の軸受箱304に固定子鉄心4を固定している
ので、鉄心4からベアリング10及び11への熱伝達を大幅
に抑制できる。また鉄心支持体70に厚み方向に貫通する
少なくとも1つの空気流通路(空間76)を形成すれば、
鉄心支持体70の冷却とベアリングの冷却を同時に行っ
て、軸受部の温度上昇を確実に抑制できる利点がある。
上記各実施例は、本発明をロータ外転型のDCモータファ
ンに提供したものであるが、本発明をロータ内転型のDC
モータファンに適用できるのも勿論である。尚ロータ内
転型のDCモータファンに本発明が適用される場合には、
回転子磁極(永久磁石)が軸受部に隣接して配置される
ため、軸受部の温度の上昇は低いが、本発明を適用する
と確実に軸受部の温度上昇を阻止できる。
第5図(A)及び(B)は、ロータ内転型のくま取り型
の単相交流誘導電動機を駆動源とするモータファンに本
発明を適用した場合の実施例の一部切欠き平面図及び一
部切欠き側面図を示している。尚第5図において,第1
図の実施例と同様の部分には、第1図に用いた符号を10
倍または100倍した符号を付してある。本実施例におい
ては、モータフレーム30の固定子フレーム31の中央部に
設けたボス34に固定軸120の一端が固定されており、フ
ライホイール150の中央部に固定された筒状の軸受箱151
がベアリング10及び11を介して固定軸120に回転自在に
軸支されている。固定子鉄心40は固定子フレーム30の周
壁部35内に圧入されて固定されており、また周壁部35の
端部には周方向に所定の間隔をあけて複数個の凹部36…
が形成されており、この凹部36…の軸線方向の開口部が
鉄心40の外周面により閉じられて、負気圧発生用連通路
が構成されている。フライホイール150の底壁部150aに
はカゴ型回転子140が固定されている。カゴ型回転子140
は、第1図の実施例の固定子鉄心4と同様にして脚部14
3…を介して軸受箱151の外周面上に固定されている。60
は空気流通道路を構成する空間である。フライホイール
150の底壁部150aの巻線50に対応する部分とカゴ型回転
子140の基部に対応する部分とには、それぞれ周方向に
所定の間隔をあけて空気流入路を構成する貫通孔152及
び153が形成されている。
ロータ内転型のモータを駆動源として用いる場合に、回
転軸を回転子側に固定し且つ軸受箱を含む軸受部を固定
子側に固定した場合に、回転子磁極を軸受箱の外側に回
転自在に配置すれば、軸受部の外側に空気流通路を形成
することができる。
[発明の効果] 請求項1の発明によれば、ファンブレードの回転により
発生する空気流によって生じる負気圧を利用してモータ
室内の空気を排出するため、従来大型の電動機や発電機
で設けられていた空気排出用の大きな冷却用ファンブレ
ードを設けることなく、モータ室内の空気を積極的に排
出して、モータファンの軸受部の温度を積極的に低下さ
せることができ、モータファンの寿命を大幅に延ばすこ
とができる。
請求項3の発明によれば、固定子鉄心または回転子鉄心
の径方向内側の端面と軸受箱との間に少なくとも1つの
空気流通路を形成しているため、鉄心から軸受部への熱
伝導を抑制することができ、またこの空気流通路を通る
空気が鉄心及び軸受部に接触してこれらの部材から熱を
奪い取ることができるため、軸受部の温度を効率よく低
下させることができる。
請求項4の発明によれば、高熱抵抗を有する鉄心支持体
を介して軸受部の軸受箱に固定子鉄心または回転子の回
転子鉄心を固定するので、鉄心から軸受部への熱伝達を
大幅に抑制できる。
また請求項5の発明によれば、鉄心支持体に厚み方向に
貫通する少なくとも1つの空気流通路を形成するので、
鉄心支持体の冷却と軸受部の冷却とを同時に行うことが
でき、軸受部の温度上昇を確実に抑制できる利点があ
る。
更に請求項6の発明によれば、回転子フレームの周壁部
の端面に、複数の微小補助ファンブレードを設けるた
め、モータファンを大形化することなく、負気圧による
空気の排出に加えて、微小補助ファンブレードによる強
制排気を行うことができ、冷却効率を高めることができ
る。
また請求項7の発明によれば、フライホイールに形成さ
れた貫通孔とハブに形成された貫通孔とを重なり合わな
いように形成するため、空気流入路を通して大きなゴミ
がモータ室内に直接侵入するのを阻止できる利点があ
る。
また請求項8の発明によれば、フライホイールのボス部
の溝部に軸受箱の開口端部を遊嵌させてラビリンス構造
を構成しているので、負気圧発生用連通路から流入する
空気に含まれる、ほこりやちりがベアリングに到達する
のを阻止できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は本発明をDCモータファンに適用した実施
例の一部切欠き平面図、第1図(B)は第1図(A)の
実施例の一部切欠き側面図、第1図(C)はプラスチッ
ク成形体と固定子鉄心との関係を示す斜視図、第2図は
本発明の他の実施例の一部切欠き側面図、第3図(A)
及び(B)は本発明の更に他の実施例の一部切欠き側面
図及び部分断面図、第4図(A)は本発明の更に他の実
施例の一部切欠き平面図、第4図(B)は第4図(A)
の実施例の一部切欠き側面図、第5図(A)は交流誘導
電動機を駆動源とするモータファンに本発明を適用した
実施例の一部切欠き平面図、第5図(B)は第5図
(A)の実施例の一部切欠き側面図である。 1,100…ハウジング、301,31…固定子フレーム、304…軸
受箱、4,40…固定子鉄心、5,50…巻線、6,60…空間、7
…プランスチック成形体、8…端子、9…回路基板、1
0,11…ベアリング、12…回転軸、14…永久磁石、15…フ
ライホイール、16,18…貫通孔(空気流入路)、17…フ
ァンブレード固定用ハブ、19,190…ファンブレード、20
…回転子フレーム、20a…回転子フレームの底壁部、20b
…回転子フレームの周壁部、G…間隙(負気圧発生用連
通路)、R…モータ室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 児玉 展全 東京都豊島区北大塚1丁目15番1号 山洋 電気株式会社内 (72)発明者 原田 昭男 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 金子 保夫 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−86998(JP,A) 実開 平2−99297(JP,U)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定子鉄心が固定された固定子フレームを
    備えた固定子と、 複数のファンブレードが周壁部に固定されたカップ状の
    回転子フレームを備え軸受部を介して前記固定子フレー
    ムに対して回転自在に支持された回転子とを具備してな
    るモータファンにおいて、 前記回転子フレームと前記固定子フレームとによって囲
    まれるモータ室内と前記回転子が回転したときに前記回
    転子フレーム及び固定子フレームの外周面に沿って流れ
    る空気流の流路とを連通する負気圧発生用連通路が形成
    され、 前記回転子フレームの底壁部には前記モータ室内と外気
    とを連通する空気流入路が形成され、 前記負気圧発生用連通路の前記空気流側の開口面積は前
    記軸受部の温度を積極的に低下させる空気の流れを前記
    モータ室内に生じさせるように設定されていることを特
    徴とするモータファン。
  2. 【請求項2】前記負気圧発生用連通路は、前記回転子フ
    レームの前記周壁部の端面と前記固定子フレームとの間
    に形成された間隙または前記固定子フレームに周方向に
    所定の間隔をあけて形成された複数個の連通孔からなる
    請求項1に記載のモータファン。
  3. 【請求項3】前記軸受部の軸受箱には前記固定子鉄心ま
    たは前記回転子の回転子鉄心が隣接して配置され、 前記固定子鉄心または前記回転子鉄心の径方向内側の端
    面と前記軸受箱との間には少なくとも1つの空気流通路
    が形成されている請求項1に記載のモータファン。
  4. 【請求項4】前記軸受部の軸受箱には前記固定子鉄心ま
    たは前記回転子の回転子鉄心が高熱抵抗を有する鉄心支
    持体を介して固定されている請求項1に記載のモータフ
    ァン。
  5. 【請求項5】前記鉄心支持体には厚み方向に貫通する少
    なくとも1つの空気流通路が形成されている請求項4に
    記載のモータファン。
  6. 【請求項6】前記回転子フレームの前記周壁部の端面に
    は前記モータ室内の空気を外部に排出する向きに複数の
    微小補助ファンブレードが設けられている請求項1,2,3,
    4または5のいずれかに記載のモータファン。
  7. 【請求項7】前記回転子フレームは、回転子磁極が固定
    されるフライホイールと該フライホイールの底壁部との
    間に所定の空隙を形成するように該フライホイールの外
    側に嵌合固定されたファンブレード固定用ハブとからな
    り、 前記回転子フレームの底壁部を構成する前記フライホイ
    ール及び前記ハブのそれぞれの底壁部にはそれぞれ少な
    くとも1つの貫通孔が形成され、前記フライホイールに
    形成された前記貫通孔と前記ハブに形成された貫通孔と
    は重なり合わないように形成されている請求項1に記載
    のモータファン。
  8. 【請求項8】前記フライホイールのボス部には前記軸受
    部の軸受箱の端部が遊嵌される環状の溝部が形成されて
    いる請求項1,2,3,4,5,6または7に記載のモータファ
    ン。
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