JPH07116599A - 建築物配管系の漏洩修理工法 - Google Patents

建築物配管系の漏洩修理工法

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JPH07116599A
JPH07116599A JP5268673A JP26867393A JPH07116599A JP H07116599 A JPH07116599 A JP H07116599A JP 5268673 A JP5268673 A JP 5268673A JP 26867393 A JP26867393 A JP 26867393A JP H07116599 A JPH07116599 A JP H07116599A
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秀信 星野
Takashi Ichikawa
貴士 市川
Katsumi Nomura
克巳 野村
Kazutada Takeuchi
一恭 竹内
Yoshinori Fukui
義則 福井
Tatsuhiro Kitamura
達弘 北村
Yoshinori Iso
佳則 磯
Haruo Iwasaki
治男 岩崎
Otoro Wakamatsu
乙郎 若松
Tamotsu Sawada
保 沢田
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Tokyo Gas Co Ltd
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Tokyo Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 建築物に設備されている排水配管の補修に際
し建物全体の自然排水に影響を与えることなく配管系の
漏洩欠陥部を補修施工する。 【構成】 器具排水管21の端部開口を補修開口部と
し、該開口部より排水立管1に至る横引き枝管2の配管
経路を補修ルートとして、上記開口部より補修ルートの
管内に、圧力供給ホースを接続した中空ゴム球7を窄ま
せた状態で管内に導入して補修ルートの配管に生じてい
る腐蝕孔12の先位置まで送り込み、該送り込み位置で
ゴム球7を膨らませて管内面に圧接状態とする第1工程
と、上記開口部よりゴム球7の手前位置に所要量の高粘
度液状樹脂Aを導入させる第2工程と、導入後にゴム球
7を手前側に牽引して樹脂Aを腐蝕孔12の孔内に埋め
込むように引き均す第3工程とを経て補修施工し、各階
の区分住居毎に独立して配管腐蝕孔を閉塞するように修
理施工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マンション,ビル等の
鉄筋コンクリート系建築物に設備されている排水配管を
対象として、その配管経路に生じている腐蝕孔等の欠陥
部を閉塞するように補修する漏洩補修工法に関する。
【0002】
【従来の技術】上述のマンション,ビル等の鉄筋コンク
リート系建築物に設備されている排水配管は、一般的に
金属管が用いられ、金属管の場合には長期間の経年によ
り老朽化が進行すると、配管に生じた錆等によりピンホ
ール等の腐蝕欠陥部が発生して漏水が起る等の問題が発
生する。
【0003】このような問題に対しては、従来よりガス
配管,水道配管,通信管路等の地中埋設配管において開
発されている内面更生修理技術を応用してその補修施工
を行うことが考えられており、建築物配管系を対象とし
た補修技術に関しても、従来例えば特開昭55−107
184号公報に記載の先行技術が知られている。この先
行技術では、補修の前工程で、配管内に探傷器を挿入し
て配管系にピンホール等の欠陥部が生じている位置を事
前に確認し、その欠陥部を樹脂により補修することが提
案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この場合、上述の先行
技術(特開昭55−107184号公報)では欠陥箇所
の周辺部を切り欠いて配管を一部露出させ、その欠陥箇
所に樹脂等の閉塞材を塗布して固化するように補修して
いるが、このように配管を一部露出させて補修する工法
では、補修施工に手数と時間を要する問題がある。
【0005】一方、マンション等の建築物に設備されて
いる排水系配管は、上層階と下層階とを連通する排水立
管に対し、各階毎に、横引き枝管が分岐され、この横引
き枝管に各階の区分住居内に備える洗面器,浴槽,台所
流し台,便器等の排水器具がそれぞれ器具排水管を介し
て連通された形態になっており、このような形態の排水
配管は、給水管と異なって、重力作用による自然流下方
式で器具排水管より横引き枝管へ、さらに横引き枝管よ
り排水立管へと建物全体の配管系が自然排水されるよう
な連通状態に確保されている。このため建築物排水配管
に生じている漏洩欠陥部の補修に際しては、排水立管を
介して上層階,下層階の区分住居に支障が派生したり、
また各階では他の区分住居者の日常生活に支障が生じな
いように独立したルートの補修工法が望まれている。
【0006】本発明は、上述の要望を満足できる建築物
排水管の漏洩補修工法を提供することを目的とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、建築物に設備される排水配管で上層階と
下層階とを連通する排水立管より、各階毎に横引き枝管
が分岐され、該横引き枝管に、各階の区分住居内に備え
る排水器具がそれぞれ器具排水管を介して連通されてい
る形態の配管系において、次のような手段を採用した。
【0008】すなわち本発明では、上記配管系において
区分住居内の排水器具と器具排水管との接続を分離して
器具排水管の分離口を補修開口部とし、該開口部より排
水立管に至る経路を補修ルートとして、上記開口部より
補修ルートの管内に、圧力供給ホースを接続した中空ゴ
ム球を窄ませた状態で管内に導入して補修ルートの配管
に生じている腐蝕孔の先位置まで送り込み、該送り込み
位置でゴム球を膨らませて管内面に圧接状態とする第1
工程と、上記開口部よりゴム球の手前位置に所要量の液
状樹脂を導入させる第2工程と、導入後にゴム球を手前
側に牽引して樹脂を腐蝕孔に埋め込むように引き均す第
3工程とを経て補修施工し、建物全体の配管系には影響
を与えないで各階の区分住居毎に独立して配管腐蝕孔を
閉塞するように修理施工することを特徴とするものであ
る。
【0009】
【作用】このような漏洩補修工法によれば、配管の補修
ルートが、各階の区分住居毎に独立した補修ルートとな
り、この際に、補修ルートの管内は、第1工程において
ゴム球により配管に生じている腐蝕孔の先位置で管内を
閉塞してあり、第2工程においてゴム球の手前位置に所
要量の液状樹脂を導入し、これを第3工程で手前に牽引
して腐蝕孔に樹脂を埋め込むように引き均す補修方式と
しているので、他の上層階,下層階の区分住居には全く
影響を与えず、建物全体の自然排水を確保した状態で建
築物排水管の漏洩補修を行うことができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図1は、マンション等の建築物に設備されてい
る排水系配管の系統図の1例を示し、上層階と下層階と
を連通する排水立管1を主管にして、各階毎に、上記排
水立管1より左右方向へ延びる横引き枝管2が分岐さ
れ、この横引き枝管2に、各階の区分住居内に備える洗
面器31,便器32,小便器33,浴槽34,台所の流
し台35等の排水器具に接続される器具排水管21,2
2,23,24,25等が分岐接続されてありこれらの
器具排水管21〜25には、有害な下水ガスが排水器具
31〜35を通して住居内に上昇するのを防止するトラ
ップ26がそれぞれの排水器具の近くに設けられ、また
排水立管1の下端は、敷地下水管11を介して公共下水
管に連通した配管系統になっている。
【0011】上記の排水系配管には、周知のように通気
立管4,通気枝管41を備えていて配管内の空気を抜
き、各配管内の排水は、重力の作用による自然流下方式
で下方へ排水され、通常はトラップ26より下流の配管
内は空の状態になっているものである。
【0012】図2は、上述の配管系に漏洩欠陥部が生じ
ているか否かを事前に検査する漏洩検知の1施工例を示
すものであり、図示の実施例では、各階の区分住居内に
備える排水器具のうち洗面器31の器具排水管21を検
査開口部としている。この開口部は、洗面器31のトラ
ップ26に通じる器具排水管21の端部を接続金具21
aの位置で分離して器具排水管21の先端を開口させ、
この開口部に接続金具21aを介して検査治具5を取付
ける。しかして器具排水管21の先端開口部(接続金具
21aの位置)よりこれが接続される横引き枝管2を経
て排水立管1の手前に至る経路が検査ルートとされる。
【0013】上記検査治具5には、目盛51aを付した
計測管51を有し、この計測管51を通して、検査ルー
トの配管経路となる器具排水管21より横引き枝管2の
管内に、耐圧ホース6を接続した中空ゴム球7を挿通さ
せる。このゴム球7は、これを窄ませた状態では管内径
よりも小さく縮小して管内を開通移動し、また膨脹させ
た状態では管内径よりも拡大して内壁面に気密に密着す
ることで管内を遮断閉塞できる径を有している。また、
ゴム球7に接続された耐圧ホース6は、その接続端部が
ゴム球7の中空内と連通しており、ホース6の基端部は
リール61に巻かれて端部に加圧空気を吹込むポンプ6
2が接続されている。
【0014】上述の漏洩検知の作業手順を説明すると、
上記ゴム球7を、ホース6を介して管内に挿入し、この
際に、所要圧の空気を計測管51の端部開口より管内に
吹き込んでゴム球7の移動を助長し、ゴム球7を検査ル
ート経路の管内の所要位置まで移動させる。所要位置に
移動したらゴム球7の移動を停止し、ポンプ62により
ホース6を介してゴム球7の中空内に所要の空気圧
(1.5〜2.0kg/cm2 )を付加することでゴム
球7を膨脹させる。これによりゴム球7が管内面に気密
に密着することで管内が遮断閉塞状態に確保され、この
状態の後、計測管51の端部開口を通して水道蛇口8よ
り水を閉塞区間までの検査ルートの管内に充満させ、こ
の水は、計測管51の端部開口まで満水状態とする。
【0015】この満水した水の減少有無を、計測管51
に付した目盛51aにより確認計測し、水が減少しない
場合は検査ルートの配管に漏洩が発生していないことが
確認でき、水が減少する場合は、漏洩が発生しているこ
とが確認できる。漏洩ありと確認された場合、ゴム球7
を所要距離づつ検査ルート手前側へ順に移動して上述の
確認作業を繰り返し、検査ルート経路の管内に発生して
いる漏洩個所の位置を検索する。確認作業の後、ゴム球
7の中空内より空気を抜くと、ゴム球7が窄んで管内が
開通状態となり、管内に充満した水は、重力作用による
自然流下で排水立管1の方へ自然排水させる。
【0016】図3は、本発明による漏洩補修工法の1施
工例を示すもので、前述の漏洩検査により検査ルートの
配管経路に腐蝕孔12が生じていることが確認されてい
る。本発明による工法では、前述の漏洩検査と同様に、
洗面器31に通じる器具排水管21の端部開口を補修開
口部とし、器具排水管21の先端開口部(接続金具21
aの位置)より、これが接続される横引き枝管2を経て
排水立管1の手前に至る経路が補修ルートとされる。
【0017】前述の漏洩検査で補修ルートの管内に導入
されているゴム球7を、配管に生じている腐蝕孔12よ
り先の位置に止め、この位置においてゴム球7を或る程
度に膨らませて管内面に密着状態とさせる。(第1工
程) この場合、ゴム球7は、検査工程で用いたものを共用し
て使用することでゴム球7の多角利用が図れる。また、
この補修工法では、ゴム球7に接続された加圧供給用の
ホース6を牽引ロープとして用いるが、ゴム球7には予
めホース6の他に別の牽引ロープを並列して設けておい
てもよい。
【0018】次いで、検査治具5を補修治具として、そ
の先端開口部よりゴム球7の手前位置の管内に、所要量
の高粘度液状樹脂Aを導入させる。(第2工程) この樹脂Aの導入は、上記開口部に接続される送風機5
2から低圧の空気を管内に吹き込んで、微圧(100m
mAg程度)により樹脂Aに流動性を与えて管内を移送
させる。この場合に、管内に吹き込んだ空気の流通を確
保し得るように前述のゴム球7は、これを或る程度に膨
らませて管内面との間に通気性を確保しておく。なお上
述の樹脂Aの導入手段としては、別に樹脂供給ホースを
用意し、これを開口部より管内に引き込み、ホースを通
して管内のゴム球7の手前位置に所要量の高粘度樹脂を
導入する方式としてもよい。
【0019】上記樹脂Aの導入後、ゴム球7を、これに
接続したホース6を牽引ロープとして手前側に牽引さ
せ、ゴム球7の球面で液状樹脂Aを腐蝕孔12に埋め込
むように引き均らす。(第3工程) これにより腐蝕孔12が樹脂Aにより孔埋めされて閉塞
され、また腐蝕孔12の周辺管内に樹脂Aのライニング
膜が形成されるように補修施工される。
【0020】
【発明の効果】本発明による漏洩補修工法によれば、配
管の補修ルートが各階の区分住居毎に独立した補修ルー
トとなり、この際に、補修ルートの管内は、第1工程に
おいてゴム球により配管に生じている腐蝕孔の先位置で
管内を閉塞してあり、第2工程においてゴム球の手前位
置に所要量の高粘度液状樹脂を導入し、これを第3工程
で手前に牽引して腐蝕孔に樹脂を埋め込むように引き均
す補修方式としているので、他の上層階,下層階の区分
住居には全く影響を与えず、建物全体の自然排水を確保
した状態で建築物排水管の漏洩補修を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される建築物配管系の1例を示す
排水配管の系統図。
【図2】上述の配管系において配管系に漏洩欠陥部が生
じているか否かの漏洩検査を行う施工1例の管路断面
図。
【図3】本発明による漏洩補修工法の1施工例を示す管
路断面図。
【符号の説明】
1 排水立管 11 敷地下水管 12
腐蝕孔 2 横引き枝管 21〜25 器具排水管 26
トラップ 31 洗面器 32 便器 33
小便器 34 浴槽 35 流し台 4
通気立管 14 通気枝管 5 検査治具 51
計測管 51a 目盛 6 耐圧ホース 61
リール 62 ポンプ 7 ゴム球
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 390024877 トーセツ株式会社 東京都港区浜松町2丁目9番3号 (72)発明者 星野 秀信 東京都国分寺市戸倉4−1−15 (72)発明者 市川 貴士 埼玉県川越市三光町21−1 (72)発明者 野村 克巳 東京都板橋区東新町2−6いづみ荘 (72)発明者 竹内 一恭 神奈川県大和市福田2−21−12 (72)発明者 福井 義則 神奈川県川崎市中原区井田1387 (72)発明者 北村 達弘 東京都世田谷区桜丘4−5−10バームハイ ツ105 (72)発明者 磯 佳則 東京都狛江市岩戸北3−6−19 (72)発明者 岩崎 治男 神奈川県横浜市磯子区汐見台3−3−3305 −546 (72)発明者 若松 乙郎 東京都練馬区上石神井3−19−2 (72)発明者 沢田 保 神奈川県座間市入谷4−2923−7座間ハイ ツ4−514

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物に設備される排水配管で上層階と
    下層階とを連通する排水立管より、各階毎に横引き枝管
    が分岐され、該横引き枝管に、各階の区分住居内に備え
    る排水器具がそれぞれ器具排水管を介して連通されてい
    る形態の配管系において、 上記区分住居内の排水器具と器具排水管との接続を分離
    して器具排水管の分離口を補修開口部とし、該開口部よ
    り排水立管に至る経路の配管内を補修ルートとして、上
    記開口部より補修ルートの管内に、圧力供給ホースを接
    続した中空ゴム球を窄ませた状態で管内に導入して補修
    ルートの配管に生じている腐蝕孔の先位置まで送り込
    み、該送り込み位置でゴム球を膨らませて管内面に圧接
    状態とする第1工程と、上記開口部よりゴム球の手前位
    置に所要量の液状樹脂を導入させる第2工程と、導入後
    にゴム球を手前側に牽引して樹脂を腐蝕孔に埋め込むよ
    うに引き均す第3工程とを経て補修施工し、建物全体の
    配管系には影響を与えないで各階の区分住居毎に独立し
    て配管腐蝕孔を閉塞するように修理施工することを特徴
    とする建築物配管系の漏洩補修工法。
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