JP7207926B2 - 排水システムの改修方法及び排水システム - Google Patents

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Description

本発明は、多層階を備えた建物等に設置した既設の排水システムを改修した排水システムの改修方法及び改修した排水システムに関する。
従来、マンション等の集合住宅やビル等の高層の建物内では、排水システムとして各フロアの床スラブを上下方向に貫通した排水立て管路が設置されている。各フロアに設置された風呂、洗濯機、洗面所等の排水機器に接続された排水横枝管が排水立て管路に接続され、排水機器の排水を各フロアの排水横枝管から排水立て管を通して下方に落下させて排水している。
例えば、特許文献1に記載された排水システムでは、建物の各フロアの床スラブに設けた貫通口を通して排水立て管路と通気立て管が上下方向に設置されている。排水立て管路は各階の床スラブの貫通口に設置された集合継手同士を排水立て管で接続した構成を有している。そして、各フロアに設置された排水機器の排水横枝管が集合継手の接続部に接続され、通気立て管路から分岐された通気横枝管も集合継手の接続部に接続されている。
ところで、このような排水システムが経年劣化し老朽化した場合に排水漏れを防いだり、排水性能を向上させたりために、排水立て管路と排水横枝管を撤去して新たな排水システムを設置する必要がある。この場合、排水性能を向上させる場合には、集合継手や排水立て管路の口径を拡径させる必要があり、床スラブの貫通口を拡径する等の斫り工事が必要になる。
特開2017-166299号公報
しかしながら、床スラブの貫通口を拡径する斫り工事は各フロアに居住者や既存設備等があるため工事の騒音が発生する上に施工に手間がかかり、施工期間が長期になる上にコスト高になるという問題がある。しかも、特許文献1に記載された発明では改修工事について開示がなかった。
また、既設の排水システムの排水立て管路を全て撤去して新設の排水立て管路を設置する場合には撤去工数が多くかかる上に大量の廃棄物がでるという問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、斫り工事等の煩雑な工事をすることなく短期間且つ低コストで改修できて、排水性能を向上できるようにした排水システムの改修方法及び排水システムを提供することを目的とする。
本発明による排水システムの改修方法は、建物の床スラブを貫通して設置された既存の通気立て管路及び排水立て管路を備えた排水システムの改修方法において、既存の排水立て管路を撤去する工程と、既存の排水立て管路の床スラブの貫通口に旋回羽根を内蔵した上部接続管及びその下側の下部接続管を有する集合継手の下部接続管を装着すると共に集合継手に新設の排水立て管を接続して新設の排水立て管路を設置する工程と、集合継手の上部接続管に排水横枝管を接続する工程と、通気立て管路と新設の排水立て管または集合継手とを通気横枝管で接続する工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、既存の排水立て管路を撤去した床スラブの貫通口に集合継手の縮径された下部接続管を装着し、その上下に新設の排水立て管を接続することで新設の排水立て管路を設置し、排水機器に接続された排水横枝管と通気立て管から延びる通気横枝管を上部接続管に接続することで排水システムを改修できる。
本発明による排水システムの改修方法は、建物の床スラブを貫通して設置された既存の通気立て管路及び排水立て管路を備えた排水システムの改修方法において、既存の排水立て管路を撤去する工程と、既存の排水立て管路の床スラブの貫通口に旋回羽根を内蔵した上部接続管及びその下側の下部接続管を有する集合継手の下部接続管を装着すると共に集合継手に新設の排水立て管を接続して新設の排水立て管路を設置する工程と、通気立て管路と新設の排水立て管または集合継手とを通気横枝管で接続する工程と、集合継手の上部接続管に排水横枝管を接続する工程と、を備えたことを特徴とする。
また、新設の排水立て管路の下端部に脚部継手を接続する工程を更に備え、脚部継手の下流側端部の口径は上流側端部の口径より大きく形成されていることが好ましい。
排水立て管路の排水流量が増大した場合、排水立て管の口径が撤去した既設の排水立て管と同一で排水立て管路の排水流量が増大して排水圧が増大しても、脚部継手の下流側端部の口径を上流側端部より大きくすることで、排水流量を増大できるため排水性能を向上できる。
また、通気立て管路と新設の排水立て管または集合継手との接続は床スラブを備えた複数の階または各階で行われてもよい。
本発明による排水システムは、建物の床スラブを貫通して設置された通気立て管路及び新設の排水立て管路を備えた排水システムであって、
旋回羽根を内蔵し拡径された上部接続管と、既設の排水立て管路が撤去された床スラブの貫通口に装着されていて上部接続管より縮径された下部接続管と、を備えた集合継手と、集合継手の上部接続口及び下部接続口に接続された新設の排水立て管と、集合継手の上部接続管に接続されていて排水を排出する排水横枝管と、通気立て管路と新設の排水立て管または集合継手の上部接続管とを接続する通気横枝管と、排水立て管路の下端部に接続されていて、上流側端部の口径より下流側端部の口径の方が大きい脚部継手と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、床スラブの貫通口に集合継手の縮径された下部接続管を装着し、その上下に新設の排水立て管を接続することで新設の排水立て管路を設置し、排水機器に接続された排水横枝管と通気立て管から延びる通気横枝管を上部接続管に接続することで改修した排水システムを得られる。
本発明による排水システムの改修方法及び排水システムは、床スラブに設置されている既存の通気立て管路と新たに設置される排水立て管路の集合継手または排水立て管とを通気横枝管で接続したため、新設の排水立て管及び集合継手の設置位置が通気立て管とずれていたとしても確実に接続することができる。
本発明の実施形態による排水システムの概略図である。 図1に示す排水システムに設置した集合継手の拡大断面図である。 排水立て管路の下端部に接続した脚部継手の断面図である。 通気立て管と新設の排水立て管とを通気横枝管で接続した変形例を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態による排水システム及びその改修方法について添付図面により説明する。
図1に示す排水システム1は、マンション等の高層の建物における各階の住戸の排水システム1を概略的に示すものである。この排水システム1は二管式構造であり、各階の床スラブ2を上下方向に貫通して設置された新設の排水立て管路3と通気立て管路4とを備えている。
排水立て管路3の上端部には伸頂通気管6の下端部が接続されており、この伸頂通気管6の上端部は屋上で大気に開放されている。排水立て管路3の下端部は脚部継手7を介して、排水を下水道または汚水処理槽へ導く横主管8に接続されている。
排水立て管路3は、各階の床スラブ2において既設の排水立て管路(図示せず)を撤去した貫通口2aに下部が嵌挿して設置された集合継手10と、これら集合継手10間に接続された排水立て管11とを有している。各集合継手10は床スラブ2の上方に位置する上部接続管20と貫通口2aに嵌挿された下部接続管21とを有している。
各階の集合継手10において、床スラブ2から上方に突出した上部接続管20には、上端に設けた上部接続口10aと、側部に開口するとともに互いに周方向に所定間隔を開けて設けられた複数、例えば3個の側部接続口10b、10c、10dとが形成されている。集合継手10の床スラブ2から下方に突出した下部接続管21の下端にも下部接続口10eが形成されている。
集合継手10の上部接続口10aには上階の排水立て管11が嵌挿され、下部接続口10eには下階の排水立て管11が嵌挿されている。なお、最上階の集合継手10の上部接続口10aには、伸頂通気管6の下端が接続されている。
集合継手10の側部に設けられた側部接続口10b、10c、10dは例えば同一径で同一高さに形成されている。なお、側部接続口10b、10c、10dは同一径でなくてもよく、排水機器に応じた径にすればよい。
本実施形態による排水システム1では、例えば集合継手10の側部接続口10b、10cに排水横枝管13がそれぞれ接続されている。排水横枝管13には、図1に示すように、各床スラブ2上の床面に設置された浴槽、洗濯機、洗面台等の各種排水機器14,15,16が接続されている。各種排水機器14,15,16から排出された排水は排水横枝管13を介して集合継手10から排水立て管路3に流される。
通気立て管路4は、その上端部が最上階において排水立て管路3の最上段の集合継手10に接続されているため、この集合継手10から伸頂通気管6を介して大気に開放されている。通気立て管路4の下端部は、最下階において排水立て管路3の最下段の集合継手10に接続されている。或いは、通気立て管路4の下端部は排水立て管11の下端部に接続してもよいし、或いは、より下流側の脚部継手7または横主管8に接続してもよい。本実施形態において、通気立て管路4は交換せず、既設のものをそのまま使用するが、新設の通気立て管路に交換してもよい。
通気立て管路4の口径は排水立て管路3の口径より小さくてよい。通気立て管路4の材質は特に限定しないが、排水立て管11と同様に、耐火性の塩化ビニル樹脂により形成するのが好ましい。また、熱を受けた時に閉塞機能をもつシートが適宜箇所に巻き付けられているのが好ましい。
各階の通気立て管路4からフレキシブル(可撓性)な通気横枝管18(通気手段)が集合継手10の他の側部接続口10dにそれぞれ接続されており、排水立て管路3に空気を供給したり排気したりする。通気横枝管18の一端は通気立て管路4に接続され、他端は集合継手10の側部接続口10dに接続されている。通気横枝管18の口径は適宜設定できるが、通常、排水横枝管13より小径に設定される。なお、側部接続口10dは他の側部接続口10b,10cと同一高さでもよいが、好ましくはより高い位置に形成されている。
通気横枝管18は例えば可撓性のある合成樹脂製やゴム製等からなる。そのため、既設の通気立て管路4に対して新設の排水立て管路3の高さ等の設置位置が既設の排水立て管路に対してずれていても、フレキシブルな通気横枝管18を介して異なる高さ位置にある集合継手10の側部接続口10dに容易に接続できる。
次に集合継手10の構造を図2に基づいて説明する。
本実施形態の集合継手10は例えば樹脂製(金属製でもよい)であり、上部接続口10aを有する上部接続管20と下部接続口10eを有する下部接続管21とを有している。集合継手10の上部接続管20と下部接続管21は断面形状が例えば卵型に形成されている。上部接続管20と下部接続管21は同軸であり同一の中心軸線Oを有している。
集合継手10は、上部接続管20の部分が下部接続管21の部分より拡径された排水集合部としての中空部を有しており、下部接続管21はその上端部に拡径された中間部22が形成され、中間部22から下方に向けて縮径されたテーパ管状にテーパ管部21aが形成されている。下部接続管21の下端部に下部接続口10eが形成されている。上部接続管20の側面には周方向に所定間隔を開けて側部接続口10b、10c、10dが設置されている。
しかも、下部接続管21は床スラブ2の貫通口2aに上方の階から嵌挿され、中間部22は貫通口2a内に位置し、テーパ管部21aは下方の階に突出している。そして、床スラブ2の貫通口2aと貫通口2a内に位置する下部接続管21の中間部22及びテーパ管部21aの上部との隙間はモルタルMで充填固定されている。本実施形態では、改修工程においてモルタルMを斫ることのないように、モルタルMの開口内径とこれに嵌合する新設の集合継手10の下部接続管21の外径とが同一寸法以下に形成されている。
新設の集合継手10を床スラブ2の貫通口2aに嵌挿し固定した状態で、上部接続管20は床スラブ2の上方に設置されている。上部接続管20の内部には、通気横枝管18を接続する側部接続口10dと排水横枝管13を接続する側部接続口10bに対向する位置に堰止め板23が設置されている。堰止め板23は、その設置角度を鉛直方向から例えば-30°~+30°の範囲内としている。
堰止め板23の設置角度が+30°より大きいと、旋回された排水の旋回流が十分に堰き止められずに、通気横枝管18への逆流を発生するおそれが生じる。また、設置角度が-30°よりも小さいと受け止めた排水の跳ね返りが大きくなり、排水の流れを乱すおそれがあり、管内の圧力変動が大きくなるおそれがある。
側部接続口10b、10c、10dは、上部接続管20の周壁から中心軸線Oに直交する径方向の外側に向けてそれぞれ筒状に突出している。側部接続口10b、10c、10dの数量および延在方向は、このような態様に限られず、任意に変更することができる。
上部の排水立て管11が接続されている上部接続管20の上部接続口10aの内周面には、排水立て管11との間に位置する縦ブッシュ25と、パッキン等の縦シール部材26と、縦リング27と、が設けられている。縦ブッシュ25は、嵌合部25aと、旋回羽根25bと、旋回羽根支持脚部25cと、を備えている。嵌合部25aは、縦ブッシュ25の上端部より小径で上部接続管20内に嵌合する筒状である。
旋回羽根25bは、例えば、管軸方向にみた旋回羽根25bの投影面積が排水立て管11の内部横断面積に対して5%~30%の大きさで、傾斜角が20°~50°となるように旋回羽根支持脚部25cに支持されている。旋回羽根支持脚部25cは、旋回羽根25bの水平方向の幅と略同じ幅で嵌合部25aの下端からほぼ延出し、下端縁が旋回羽根25bの傾斜に沿うように傾斜されている。旋回羽根支持脚部25cは、旋回羽根支持面が断面円弧状に形成され、旋回羽根25bを下端縁から少し上側で支持している。
なお、旋回羽根25bは建築物の規模や排水機器14、15、16の数に応じ高排水性能が要求される場合に適用されるので、高排水性能が要求されない建築物の場合は省略しても良い。
縦リング27は、縦ブッシュ25の上端部に外嵌され、縦シール部材26の縦ブッシュ25からの離脱を防止する。縦ブッシュ25、縦シール部材26、縦リング27は、予め組み立てて一体化したのち、縦ブッシュ25の嵌合部25aを上部接続管20に嵌合し、接着することができる。排水横枝管13や通気横枝管18を接続する側部接続口10b、10c、10dの先端部には、縦ブッシュ25、縦シール部材26、縦リング27と同様な構成の横ブッシュと横シール部材と横リングとが設けられている。
下部接続管21は上部接続管20より小径に形成されており、下部接続管21には旋回羽根25bは配設されていない。しかも、本実施形態では、新設の集合継手10の下部接続管21は床スラブ2の貫通口2aから撤去した既設の排水立て管路と略同一寸法以下の外径形状を有していて、貫通口2aのモルタルMを斫ることなく貫通口2aに装着できる。
集合継手10では、上階の排水立て管11からの排水と複数の排水横枝管13からの排水が合流するが、合流された排水は旋回羽根25bで旋回されることにより排水と空気が分離されるので、排水立て管路3での圧力変動を抑制することができる。
また、通気立て管路4が各階において通気横枝管18を介して集合継手10に接続されているため、集合継手10への空気の補充や集合継手10からの空気の逃がしを円滑に行なえる。そのため、排水立て管路3内での排水の圧力変動をより一層抑制することができる。
次に、図3により、排水立て管路3の下端部に接続した脚部継手7について説明する。
排水立て管路3の下端部には最下階の床スラブ2の貫通口2aに嵌挿された集合継手10が装着されている。この集合継手10の床スラブ2の下方に延びるテーパ状の下部接続管21には脚部継手7が接続されている。
脚部継手7は、排水立て管路3の下端部の集合継手10と横主管8とを接続している。脚部継手7には排水立て管路3の集合継手10の下部接続管21との接続部にアダプタ32が形成されている。脚部継手7は、内部に下部接続管21が装着される上流側の第一端部33と、横主管8が装着される下流側の第二端部34と、第一端部33及び第二端部34の間に形成された略円弧状に湾曲された曲管部35と、を備えている。
曲管部35の上流側端部35bと下流側端部35cの口径に対して第一端部33と第二端部34は段付きで拡径した円環形状を有している。第一端部33は、集合継手10の下部接続管21の下端部が嵌合される受け口である。第二端部34は、横主管8の配管路37が嵌合される受け口である。曲管部35の湾曲部分の下側には、下方に向けて突出する被支持部35aが設けられている。被支持部35aは、例えば図示しない支持金具により支持される。
しかも、脚部継手7は、曲管部35の下流側端部35c及び第二端部34が上流側端部35b及び第一端部33より拡径された管状に形成されており、曲管部35の上流側端部35bの口径D1より下流側端部35cの口径D2の方が大きく、例えば1.5倍に設定されている。この場合、第二端部34の口径も第一端部33の口径より大きく設定され、横主管8の口径も脚部継手7の下流側端部の口径D2と同等以上であることが好ましい。
そのため、排水立て管路3を流れ落ちる排水の流量が改修前よりも増大して水圧が上昇した場合でも、脚部継手7の下流側端部35cが上流側端部35b及び排水立て管路3の下端部より口径が拡大しているため、脚部継手7で排水流量が増大してスムーズに排水できる。
脚部継手7の下流側に接続された横主管8は、排水立て管路3を流れる排水を脚部継手7を介して水平方向に導いて敷地外に排出する。横主管8は、配管路37と、掃除用継手38とを備えている。横主管8の呼び径は排水立て管路3の呼び径よりも大きく設定されている。掃除用継手38には掃除用継手38の周面部に掃除口39が形成され、掃除口39には蓋体40が着脱可能に装着されている。
本実施形態による排水システム1は上述した構成を有しており、次に排水システム1の改修方法について説明する。
既設のマンション等の高層の建物において、排水システム1を修理や交換したり排水流量を増大したりする必要等のために改修工事を行うことがある。このような排水システム1の改修に際して、図1に示すように、既設の通気立て管路4をそのままにして先ず既設の排水立て管路を撤去する。
そして、各階の床スラブ2の貫通口2a内に集合継手10の下部接続管21を嵌合する。貫通口2aと下部接続管21との隙間はモルタルMで埋められている。その際、本実施形態による集合継手10では、図2に示すように、床スラブ2の上側に位置する集合継手10の排水集合部としての上部接続管20が従来の排水立て管路の集合継手より拡径されて形成されている。
そして、各床スラブ2の貫通口2aに設置した各集合継手10の上部接続口10aと下部接続口10eに排水立て管11を接続する。これによって、新設の排水立て管路3が設置される。新設の排水立て管路3は、既設の排水立て管路と比較して、集合継手10では上部接続管20の部分で拡径され、下部接続管21と排水立て管11の部分では略同一外径以下とされている。
次に、既設の通気立て管路4に一端が接続されたフレキシブルな通気横枝管18の他端を各階の集合継手10における側部接続口10dに接続する。その際、新設の排水立て管路3の各集合継手10の設置位置は、撤去した既設の排水立て管路と比較して高さや位置がずれることがある。その場合でも、通気横枝管18はフレキシブルであるため高さ方向や水平方向の位置ずれを吸収して各集合継手10の側部接続口10dに接続できる。
また、新設の排水立て管路3の集合継手10の側部接続口10b、10cには、各階に設置された浴槽、洗濯機、洗面台等の排水機器14,15,16の排水横枝管13の端部を接続する。排水横枝管13は既設のものを取り付けてもよいし、新設のものを取り付けてもよい。新設の排水横枝管13を集合継手10に取り付ける際、既設のものよりも大きな口径や小さな口径のものを用いてもよい。
また、新設の排水立て管路3の下端部、例えば集合継手10の下部接続管21に新設の脚部継手7を取りつける。この脚部継手7は曲管部35の下流側端部35cの口径D2が上流側端部35bの口径D1より大きく、例えば1.5倍に設定されている。また、横主管8を既設の横主管から新設の横主管8に交換してもよい。
本実施形態による改修された排水システム1によれば、マンション等の建物の各階のフロアに設置された浴槽、洗濯機、洗面台等の排水機器14,15,16の排水が排水横枝管13を介して集合継手10の側部接続口10b、10cから上部接続管20内に流れ落ちる。集合継手10では、上階の排水立て管11からの排水と複数の排水横枝管13からの排水が合流する。
合流された排水は旋回羽根25bで旋回されることにより旋回力を与えられ、排水は上部接続管20の内壁面に沿って旋回流として下方に流れて中心軸線O上に空気芯を形成することができ、排水と空気が分離される。そのため、排水は旋回流として排水立て管路3内をスムーズに流れ、圧力変動を抑制することができる。
しかも、通気立て管路4が各階において通気横枝管18を介して集合継手10に接続されているため、集合継手10への空気の補充や集合継手10からの空気の逃がしを円滑に行なえ、排水立て管路3内の圧力変動をより一層抑制することができる。
そして、排水立て管路3から脚部継手7に流れ落ちる排水は、脚部継手7の上流側端部35bの口径D1よりも下流側端部の口径D2が例えば1.5倍と拡径されているため、大量且つスムーズに排出され、下水道または汚水処理槽へ送られる。その際、排水機器14、15、16から集合継手10に供給される排水流量が増大して排水立て管路3内の排水圧力が増大しても、その下側の脚部継手7に流れ落ちる排水流量を増大して圧力負荷を低減できるため、排水流量が増大しても無理なくスムーズに排水できる。
上述したように、本実施形態による排水システム1及びその改修方法によれば、従来の排水システムよりも排水性能を向上させることができる。
また、集合継手10の上部接続管20を膨らみのある拡径した中空部に形成したことで内部空間を拡径できて、必要な排水流量と通気を確保できる。そのため、集合継手10と通気立て管路4との間で通気のやり取りを可能にして排水性能が向上する。しかも、上部接続管20内に旋回羽根25bを内蔵させたため、水の流れが整頓されて水と空気の層を明確に分離できる。これにより水と空気の接触面積が安定するため、内部圧力の変動値も安定し、急激な排水性能の変動を抑制する。
また、排水立て管路3の最下端部に下流側端部35cの口径を拡径させた脚部継手7を設けたため、排水の方向転換をスムーズにして排水流量を向上させ、管内圧力変動値の急激な上昇を防止する。
また、既存の通気立て管路4を改修後も使用することで施工費、施工時間を大幅に削減できる上に、部分改修とすることで廃棄物の量を削減できる。
しかも、排水立て管路3への空気の補充、逃がしを行う通気立て管路4と排水の旋回機能を有する集合継手10の協働により排水性能を高めることができる。そのため、排水負荷が大きくても、排水立て管路3のサイズダウンが可能である。
以上、本発明の実施形態による排水システム1及びその改修方法について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。なお、以下に、本発明の変形例について説明するが、上述した実施形態と同一または同様な部材、部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。
例えば、上述した説明では、通気立て管路4に一端部が接続されたフレキシブルな通気横枝管18の他端部を集合継手10の側部接続口10dに接続した。しかし、本実施形態では、このような構成に限定されるものではない。例えば図4に示す変形例のように、集合継手10の上流側に接続された排水立て管11にチーズ継手30等を連結してチーズ継手30に通気横枝管18の他端部を接続してもよい。
また、上述の実施形態では、新設の排水立て管11の口径を既設の排水立て管と同一に設定したが、小さく設定してもよい。これにより排水立て管11の配管スペースを有効活用できる上に施工の自由度が向上する。
また、新設の排水立て管11の口径を床スラブ2の貫通口2aの範囲内で既設の排水立て管より大きく設定してもよい。これにより、より大流量の排水を排出させることができる。また、新設の集合継手10の下部接続管21が貫通口2aを貫通する貫通面積を小さくしてその隙間にモルタルMを追加充填することで躯体強度を向上できる。
上述した実施形態による排水システム1では、通気立て管路4を各階で通気横枝管18を介して排水立て管路3に接続したが、排水負荷が小さい場合には、各階でなく1フロア飛ばしたり2フロア分飛ばしたりして、排水立て管路3の集合継手10や排水立て管11に接続してもよい。
通気立て管路4は中途部において複数箇所(複数階)で排水立て管路3に接続することが好ましいが、建物が低層の場合には中途部において1箇所だけで排水立て管路3に接続してもよい。
1 排水システム
2 床スラブ
2a 貫通口
3 排水立て管路
4 通気立て管路
7 脚部継手
8 横主管
10 集合継手
10a 上部接続口
10b、10c、10d 側部接続口
10e 下部接続口
11 排水立て管
13 排水横枝管
14、15、16 排水機器
18 通気横枝管
20 上部接続管
21 下部接続管
25b 旋回羽根
35 曲管部
35b 上流側端部
35c 下流側端部

Claims (4)

  1. 建物の床スラブを貫通して設置された既存の通気立て管路及び排水立て管路を備えた排水システムの改修方法において、
    前記既存の排水立て管路を撤去する工程と、
    前記既存の排水立て管路の床スラブの貫通口に旋回羽根を内蔵するとともに側部に複数の側部接続口が形成された上部接続管及びその下側の下部接続管を有する集合継手の下部接続管を装着すると共に前記集合継手に新設の排水立て管を接続して新設の排水立て管路を設置する工程と、
    前記集合継手の上部接続管に排水横枝管を接続する工程と、
    前記通気立て管路と前記集合継手の前記側部接続口とを可撓性の通気横枝管により接続する工程と、
    を備えたことを特徴とする排水システムの改修方法。
  2. 前記新設の排水立て管路の下端部に脚部継手を接続する工程を更に備え、
    前記脚部継手の下流側端部の口径は上流側端部の口径より大きく形成されている請求項1に記載された排水システムの改修方法。
  3. 前記通気立て管路と前記集合継手との接続は前記床スラブを備えた複数の階または各階で行われる請求項1または2に記載された排水システムの改修方法。
  4. 建物の床スラブを貫通して設置された通気立て管路及び新設の排水立て管路を備えた排水システムであって、
    側部に複数の側部接続口が形成されるとともに旋回羽根を内蔵し拡径された上部接続管と、既設の排水立て管路が撤去された床スラブの貫通口に装着されていて前記上部接続管より縮径された下部接続管と、を備えた集合継手と、
    前記集合継手の上部接続口及び下部接続口に接続された新設の排水立て管と、
    前記集合継手の上部接続管に接続されていて排水を排出する排水横枝管と、
    前記通気立て管路と前記集合継手の上部接続管の前記側部接続口とを接続する可撓性の通気横枝管と、
    前記排水立て管路の下端部に接続されていて、上流側端部の口径より下流側端部の口径の方が大きい脚部継手と、
    を備えたことを特徴とする排水システム。
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