JPH07116246A - 透析液用薬剤の溶解装置 - Google Patents

透析液用薬剤の溶解装置

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JPH07116246A
JPH07116246A JP5285843A JP28584393A JPH07116246A JP H07116246 A JPH07116246 A JP H07116246A JP 5285843 A JP5285843 A JP 5285843A JP 28584393 A JP28584393 A JP 28584393A JP H07116246 A JPH07116246 A JP H07116246A
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進 小林
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水供給路11が、2方弁12、管路15、循
環用ポンプ14、上下方向に移動自在な循環用接続部3
1を介して溶解タンク30上端部に接続されると共に、
2方弁16、管路18、供給用接続部19を介して容器
1の接続ポート3に接続される。接続ポート3は、排出
用接続部20、管路21、2方弁23,24、管路26
を介して溶解タンク30上端部に接続される。2方弁2
3,24間と、溶解タンク30の下端部間は、2方弁2
5,28、管路27を介して接続されている。溶解作業
時には、水供給路11から水が溶解タンク30内に供給
された後、この水が容器1に供給されて、容器1内の透
析液用薬剤が溶解され、透析液用薬剤と水から成る溶解
液が溶解タンク30に貯留される。 【効果】 溶解作業時に、細菌や塵が透析液用薬剤や溶
解液に混入する機会が少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、散剤、顆粒剤、錠剤、
ペースト状等とされた透析液用薬剤の溶解装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】透析液の調製に使用される透析液用薬剤
は、濃縮液とされて、ポリプロピレン製ハード容器に
充填されたり、散剤、顆粒剤とされて、ハード容器
や、フレキシブルなポリエチレン袋に封入される等し
て、市販されている。
【0003】ところで、透析液を調製する際には、透析
液用薬剤を水で溶解する必要があるが、従来において
は、人手により、透析液用薬剤を溶解用タンクに投入
し、これに水を加えて、溶解していた。又、上記作業
は、クリーンルームのような清浄な雰囲気中ではなく、
普通の室内で行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、透析液用薬
剤の溶解作業時には、空気中の細菌や塵、あるいは、人
に付着していた細菌や塵が、透析液用薬剤及び溶解液に
混入する機会が多く、結果として、最終的に調製される
透析液が、細菌や塵等により汚染される可能性が高いと
いう問題があった。
【0005】又、人手により、透析液用薬剤を溶解用タ
ンクに投入していたので、投入時に、透析液用薬剤がこ
ぼれたり、飛散したりし易く、透析液用薬剤が散剤の場
合には、特に、飛散しやすいという問題もあった。
【0006】更に、透析液用薬剤が濃縮液等であって、
透析液用薬剤が入った容器が重い場合には、容器内の透
析液用薬剤を溶解用タンクに投入するのに、大きな労力
と手間を必要とするという問題もあった。
【0007】本発明は、上記問題を解決できる透析液用
薬剤の溶解装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の特徴とするところは、透析液用薬剤が封入
された容器内に溶解用液体を供給して、透析液用薬剤を
溶解し、透析液用薬剤と溶解用液体からなる溶解液を製
造するものであって、容器に接続・分離自在とされた供
給用接続部及び排出用接続部と、容器に、供給用接続部
を介して、溶解用液体を供給する手段と、容器から、排
出用接続部を介して、排出された未溶解粉末の混ざった
液を、一時的に貯留する溶解タンクとを有する点にあ
る。
【0009】尚、容器振動付加手段と、容器容量制御手
段とを有することもある。
【0010】又、容器と接続部の接続部分を内有するカ
バーと、カバー内に清浄空気を供給する手段とを有する
こともある。
【0011】更に、又、溶解タンク、接続部等から成る
溶解用回路内を陽圧とする手段と、その陽圧を用いて容
器と各接続部の接続状態を確認する手段とを有すること
もある。
【0012】又、透析液作成容量を調節する手段と、透
析液作成濃度を調節する手段とを有することもある。
【0013】
【作用】透析液用薬剤の溶解作業時には、容器に供給用
接続部、排出用接続部が接続されて、供給用接続部から
溶解用液体が、供給用接続部を介して、本体内に供給さ
れ、透析液用薬剤が溶解される。本体内における、透析
液用薬剤と溶解用液体とから成る溶解液は、排出用接続
部を介して、溶解タンクに排出される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1〜図4の図
面に基づき説明する。図1に示す溶解装置は、容器1内
の透析液用薬剤を溶解するもので、まず、その容器1に
ついて説明する。図2にも示すように、容器1には、重
炭酸塩系又は酢酸系の透析液用薬剤が封入されており、
透析液用薬剤は、散剤、顆粒剤、錠剤、ペースト状等と
されている。容器1は、本体2と、接続ポート3と、漏
出防止弁4と、シール材5等から成る。
【0015】本体2は、透析液用薬剤が収容されるもの
で、正面視において、ほぼ正方形状とされている。本体
2は、2枚の透明シートから構成され、このシートの周
囲が溶着されて、密閉状とされている。シートは、ポリ
エチレンやポリ塩化ビニル等の合成樹脂製とされるか、
あるいは、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、アルミ箔、セロハン、ポリプロピレン、塩化ビニリ
デン等を基材として、これらを組み合わせたラミネート
フィルムにより形成される。
【0016】接続ポート3は、実施例では、例えば、ポ
リエチレン等の硬質の合成樹脂により構成されており、
本体2の2枚のシートを溶着する際に、両シート間に挟
み込まれて、固定される。接続ポート3は、本体2の上
端部の左右両側に配設されて、本体2から上方に突設さ
れると共に、本体2の上部内に挿入されている。接続ポ
ート3は、内径が1〜5cmとされた円筒状の筒部7
と、筒部7の上端部から径方向外方に突出するフランジ
部8と、筒部7の上下方向中途部から径方向外方に突設
されたリング部9とから成る。
【0017】漏出防止弁4は、合成樹脂製フィルムから
成り、接続ポート3の下端部に上端部が外嵌固着されて
いる。
【0018】シール材5は、接続ポート3の上端部に剥
離あるいは突き破り可能に接着されて、接続ポート3を
開放可能に閉鎖している。
【0019】次に、透析液用薬剤の溶解装置について説
明すると、11は水供給路で、透析液用薬剤の溶解用の
水を供給するものであって、溶解用の水としては、イオ
ン交換水、逆浸透膜を通過させた水、水道水等が使用さ
れる。水供給路11は、2方弁12、管路15、循環用
ポンプ14を介して溶解タンク30に接続されると共
に、2方弁16、濃度計17、管路18、供給用接続部
19を介して、容器1の接続ポート3に接続される。
又、2方弁12と並列に微量注入用ポンプ13が配設さ
れている。
【0020】又、容器1の接続ポート3は、排出用接続
部20、管路21、濃度計22、2方弁23,24、管
路26を介して、溶解タンク30の上端部に接続されて
いる。溶解タンク30には、濃度計33及び上下方向に
移動調整自在とされた液面レベルセンサー32が備えら
れ、又、溶解タンク30内部には、循環用接続部31が
上端部から上下方向に移動自在に挿入されている。循環
用接続部31は、管路15を介して循環用ポンプ14に
接続されている。更に、溶解タンク30の下端部は、2
方弁29を介して、管路41に接続され、2方弁23,
24間と、溶解タンク30と2方弁29間は、2方弁2
5,28、管路27を介して、接続されている。
【0021】管路41は、2方弁43を介して、貯留タ
ンク46に接続され、2方弁29,43間は、2方弁4
2、管路44を介して、ドレン路52に接続されてい
る。貯留タンク46は圧力計47を備えると共に、2方
弁49、濃度計50、圧力計51を介して、次段の装置
に接続されている。又、貯留タンク46は2方弁48、
管路45を介してドレン路52に接続されている。
【0022】53はカバーで、容器1及び容器1の接続
ポート3と各接続部19,20の接続部分を内有するも
ので、下方に開口している。38は空気ポンプで、空気
清浄器39及び空気乾燥器40を備え、乾燥し且つ清浄
な圧縮空気を供給する。空気ポンプ38は、3方弁37
を介して、カバー53と空気タンク35に接続されてい
る。空気タンク35は、圧力センサー36を備え、又、
管路34を介して、溶解タンク30に接続されると共
に、管路55及び開閉弁56を介して、貯留タンク46
にも接続されている。尚、空気タンク35の圧力状態に
より空気ポンプ38が適宜作動せしめられる。
【0023】図3に示すように、供給用接続部19及び
排出用接続部20は、容器1の接続ポート3に分離可能
に接続されるもので、供給用接続部19は、接続ポート
3から本体2内の底部まで挿脱自在に挿入されるノズル
57を有し、又、排出用接続部20は、接続ポート3か
ら本体2内の上部又は上下方向中間部まで挿脱自在に挿
入され且つノズル57に外嵌されるノズル58と、各接
続部19,20を接続ポート3に解除自在に固定するチ
ャック59と、ノズル58と接続ポート3間をシールす
るシール材60等から成る。尚、チャック59による固
定により、容器1は排出用接続部20に保持されるが、
これとは、別個に、容器1を保持するようにしてもよ
い。
【0024】図5及び図6に示すように、カバー53内
には、容器1の容量を制御する容器容量制御装置61が
備えられている。容器容量制御装置61は、容器1の本
体2を振動させる容器振動付加装置としての機能も有す
るもので、容器容量制御装置61では、本体2の前後
に、前後方向に面状を呈する可動押え板62と、固定押
え板63が、夫々、配設される。可動押え板62から
は、上下一対のブラケット64が前方に突設され、各ブ
ラケット64が上下一対のガイド部材65に前後方向に
摺動自在に備えられている。又、両ブラケット64の対
向部分にはラック66が固設され、各ラック66がピニ
オン67、駆動ギヤー68を介して、電動モーター69
に連動連結されている。固定押え板63は、固定側に、
上下一対のブラケット70を介して、固定されている。
【0025】上記のように構成した実施例によれば、容
器1内の透析液用薬剤を水により溶解する場合には、ま
ず、3方弁37の操作により、空気ポンプ38とカバー
53とを連通させ、空気ポンプ38から、乾燥した清浄
な圧縮空気をカバー53内に供給しながら、カバー53
内に容器1をセットし、この状態で、容器1の接続ポー
ト3からシール材5を剥離すると共に、図3及び図4に
示すように、接続ポート3に、供給用接続部19及び排
出用接続部20を接続する。上記のように、接続作業を
清浄空気下で行うので、細菌や塵の透析液用薬剤への混
入を少なくできる。その後、3方弁37を操作して、空
気ポンプ38とカバー53との連通状態を遮断する。
【0026】次に、2方弁16,23〜25,28を開
放操作した状態で、開閉弁56を開放操作すると共に、
3方弁37を操作して、空気ポンプ38から空気タンク
35内に圧縮空気を送る等して、溶解タンク30、貯留
タンク46内の圧力を陽圧として、これを圧力センサー
36、圧力計47により確認する。これにより、溶解タ
ンク30、管路15,18,21,26,27、供給用
接続部19、排出用接続部20、容器1等から成る溶解
用回路、及び貯留タンク46内に外部から空気が侵入し
ないようにして、空気の侵入による溶解用回路や貯留タ
ンク46の汚染を防止しておく。
【0027】その後、開閉弁56を閉鎖操作する。又、
2方弁16,25,28,29を閉鎖しておく。更に、
容器容量制御装置61では、可動押え板62を後方に移
動させて、可動押え板62と固定押え板63間で、容器
1の容量を規定以下にしておく。
【0028】まず、2方弁12の操作により、水供給路
11と管路15を連通させ、溶解タンク30に水を供給
し、液面レベルセンサー32により、水が所定量供給さ
れたことを検出した際に、2方弁12を閉鎖して、2方
弁16を開放し、管路15,18を連通させ、溶解タン
ク30への水の供給を停止する。尚、液面レベルセンサ
ー32の代わりに、水供給路11に定流量弁を備え、タ
イマーにより、所定時間、溶解タンク30に水を供給す
ることで、水を所定量供給する場合もある。又、容器1
内の透析液用薬剤の量を感知するセンサーを備えて、透
析液用薬剤の量に応じて、水の供給量を自動的に設定す
る場合もある。
【0029】ところで、溶解タンク30への水の供給時
には、溶解タンク30内の圧力を、圧力センサー36で
検出する。この場合、溶解タンク30に供給される水量
が増大するにつれて、圧力センサー36による検出値が
増大すれば、溶解タンク30等から成る溶解用回路が密
閉状態の閉鎖系となっていることを確認できる。
【0030】次に、循環用ポンプ14により、溶解タン
ク30内の水を、管路15、2方弁16、管路18、濃
度計17、供給用接続部19、容器1、排出用接続部2
0、管路21、濃度計22、2方弁23,24、管路2
6、溶解タンク30等から成る循環回路に上記の順で、
循環させる。これにより、透析液用薬剤を水で溶解し
て、透析液用薬剤と水から成る溶解液を溶解タンク30
に導く。
【0031】上記の場合において、容器1の容量を制御
せずに、本体2内に水を供給していくと、排出用接続部
20以降の配管径の圧力損失に応じて、容器2が膨れて
いく。この状態では、容器2内の透析液用薬剤は容器2
内下部に沈積した状態になり、本体2内から排出用接続
部20を介して外に出ない惧れがある。
【0032】然し、実施例では、容器容量制御装置61
の可動押え板62の移動により、容器1のフレキシブル
な本体2の大きさを適宜規制して、本体2の容量を適当
に制御、即ち、本体2の容量を予め、締めておくこと
で、容器2は配管と同じ様なイメージになり、未溶解の
透析液用薬剤がスムースに排出用接続部20以降に流れ
て、溶解タンク30に流れ込み、大量の低濃度液と接触
できる機会が与えられて、効率のよい溶解が可能とな
る。
【0033】又、上記の場合において、容器1を振動さ
せることなく、図7(a)に示すように、透析液用薬剤
71が封入された本体2内の底部に、供給用接続部19
から水が供給されると、図7(b)で示すように、本体
2内の透析液用薬剤71が上昇し、上部には、乾燥状態
の透析液用薬剤71が、上下方向中間部には、水が浸透
して、湿潤化した透析液用薬剤72が、又、下部には、
水73が位置する。更に、水が供給されると、図7
(c)で示すように、本体2内の水73の量が増大し
て、この水73の中に透析液用薬剤が少量落下し、又、
本体2内の乾燥状態の透析液用薬剤71が上昇すると共
に、その量が減少し、更に、湿潤化した透析液用薬剤7
2が上昇すると共に、その量が増大する。そして、水の
流量、排出用接続部20の形状によっては、乾燥状態の
透析液用薬剤71に水が十分浸透しないまま、この乾燥
状態の透析液薬剤71が上昇し、排出用接続部20に入
り込む。その結果、排出用接続部20が詰まる現象が発
生する。特に、透析液用薬剤71がB剤(重炭酸ナトリ
ウム)であって、そのCO2 発生時に、上記現象が現れ
易い(発生したCO2 が下から透析液用薬剤を押し上げ
る)。
【0034】そこで、実施例では、容器1の本体2内に
水が供給されて、水圧により、本体2が膨れた際、即
ち、可動・固定押え板62,63に本体2が当接した際
に、可動押え板62を前後方向に僅かの距離だけ往復移
動させ、可動押え板62により本体2を押圧すること
で、本体2に振動を付与している。これにより、水を本
体2内に所定量供給した際に、図7(d)に示すよう
に、上昇した乾燥状態の透析液用薬剤や湿潤化した透析
液用薬剤が、水の中に一挙に落下して、混合74され
る。従って、乾燥状態の透析液用薬剤71が排出用接続
部20に入り込んで、詰まることはない。
【0035】上記のように、本体2の容量制御、本体2
への振動付加、により、透析液用薬剤に水が浸透して、
透析液用薬剤が溶解し易いように、即ち、透析液用薬剤
の溶解速度を早めるようにしているが、これを更に助長
するために、循環用ポンプ14の流量を制御している。
尚、本体2の容量制御、本体2への振動付加、循環用ポ
ンプ14の流量制御は、上記循環の初期のみ行うが、循
環終了まで行うこともある。
【0036】又、上記循環時には、循環用接続部25を
適当に上下方向に移動させて、溶解タンク30内のどの
深さから液体をとるかを選択することにより、溶解タン
ク30内の溶解液の濃度の均一化が可能となる。
【0037】上記循環を行っている際、2方弁24を閉
鎖し、2方弁25,28を操作し、管路27に連通させ
ることにより、定期的に水及び循環液を溶解タンク30
の下側から循環させる。
【0038】上記循環により、溶解タンク30内に溶解
液が貯留される。ところで、溶解タンク30が外部に開
放されている等して、溶解タンク30内の圧力が大気圧
と同じか、それ以下であるとすると、透析液用薬剤が重
炭酸ナトリウムを含む場合には、溶解タンク30内の溶
解液から炭酸ガスが大量に発生し、溶解液中のHCO3
の量が減少して、溶解液のPHが上昇する。然しなが
ら、実施例では、溶解タンク30への水の供給前に、溶
解タンク30内の圧力を陽圧とし、又、溶解液が貯留さ
れた溶解タンク30内の圧力は、溶解液の量だけ、水の
供給前の圧力よりも高い。従って、溶解タンク30内の
溶解液からの炭酸ガスの発生を抑制できて、溶解液中の
HCO3 の量の減少及び、溶解液のPHの上昇を防止で
きる。
【0039】ところで、容器1には、透析液用薬剤が定
量封入されていることが望ましいが、工程上難しい現状
がある。又、溶解装置の溶解方法により、希釈し過ぎた
場合に、フィードバックして、目標濃度にするのは不可
能である。
【0040】そこで、実施例では、容器1内の透析液用
薬剤の封入量を、誤差を考慮して、所定範囲に設定し、
その最低限の封入量に対応した水で、初期の溶解を行
い、配管系に組み込まれた濃度計17,22,33によ
り、溶解液の濃度を検出し、各測定濃度データから平均
値、標準偏差を計算し、透析液用薬剤の封入量が設定範
囲内であることを確認した後、目標濃度と平均値から、
水の追加量を計算し、微量注入ポンプ13にて注入す
る。尚、計算にて算出された微量注入追加量は計算通り
入れることは無く、80〜100%の範囲でパラメータ
設定された値で注入する(希釈し過ぎを防ぐため)。そ
して、濃度計17,22,33により検出された溶解液
の濃度が計算により目標濃度になった時点で、目標濃度
液作成完了とみなす。
【0041】次に2方弁29,43を操作して、溶解タ
ンク30、貯留タンク46を連結させ、溶解タンク30
内の溶解液を貯留タンク46へ送る。
【0042】この際、溶解タンク30内の溶解液が減少
するにつれて、溶解タンク30内の圧力は低下すること
になるはずであるが、溶解タンク30内に水を供給した
際に、溶解タンク30及び空気タンク35内の圧力は、
水の供給前よりも、供給された水量分だけ上昇してお
り、又、上記水量は、溶解タンク30内の溶解液量とほ
ぼ同じ量である。又、溶解液が供給される前の貯留タン
ク46内の圧力は、水の供給前の溶解タンク30内の圧
力と同じ陽圧である。従って、溶解タンク30、貯留タ
ンク46内の圧力は大気圧以下とはならない。それ故、
溶解タンク30等から成る溶解用回路、及び貯留タンク
46内に外部から空気が侵入せず、空気の侵入による溶
解用回路や貯留タンク46の汚染の惧れはない。尚、溶
解タンク30内の溶解液の減少量は、貯留タンク46内
の溶解液の増加量となって、その分、貯留タンク46内
の圧力は溶解タンク30の圧力よりも高圧となるが、2
方弁56の開放操作により、空気タンク35を介して、
貯留タンク46内から溶解タンク30内に空気がスムー
ズに移動して、溶解タンク30と貯留タンク46内は同
圧となる。
【0043】尚、管路26,27内の溶解液は、2方弁
24,25,28の開閉操作により溶解タンク30へ排
出させる。又、容器1内の溶解液は、落差圧により溶解
タンク30へ排出される。
【0044】又、容器1内に封入されている透析液用薬
剤の量が現状(例えば、透析原液10リットル分)か
ら、変更された場合、例えば、容器1内に封入されてい
る透析液用薬剤が、透析原液5リットル分相当なら、循
環用接続部31及び液面レベルセンサー32を上下方向
に移動調整することで、対応できる。
【0045】上記実施例によれば、容器1内の透析液用
薬剤を溶解用タンク30に人手により投入するのではな
く、密閉された容器1内に水を直接供給し、容器1内で
透析液用薬剤を溶解して、溶解液を溶解タンク30に排
出するようにしているので、溶解作業時に、細菌や塵等
により汚染される可能性が低い。
【0046】又、上記のような溶解作業を行うので、溶
解作業時に、容器1内の透析液用薬剤がこぼれたり、飛
散する惧れもないと共に、溶解作業時に、大きな労力と
手間を必要とすることもない。
【0047】更に、容器1の本体2がフレキシブルとさ
れているので、容器1の保管スペースとして、大きなス
ペースが必要でないと共に、使用済容器1を廃棄する場
合にも、嵩張ることがない。
【0048】尚、透析液用薬剤の溶解方法としては、上
記のような溶解方法以外に、下記のような溶解方法を選
択する場合もある。
【0049】(その他の溶解方法1)まず、2方弁1
2,16の操作により、水供給路11と管路18を連通
させ、溶解用水の圧力により、水供給路11、2方弁1
6、濃度計17、管路18、供給用接続部19を介し
て、容器1に水を所定量供給して、容器1内の透析液用
薬剤を溶解する。そして、容器1から溶解液を、排出用
接続部20、管路21、濃度計22、2方弁23,2
4、管路26を介して、溶解タンク30に排出させる。
【0050】図8は本発明の第2実施例を示すもので、
容器1の本体2を振動させる容器振動付加装置75が、
容器容量制御装置61とは別個に、カバー53内に備え
られている。容器振動付加装置71では、本体2の前後
に配設される前後一対のソレノイド76が、可動・固定
押え板63,64に一体に、又は、別個に備えられてい
る。各ソレノイド76は、有底円筒状とされた電磁石7
7と、電磁石77に前後方向に移動自在に備えられた可
動鉄心78と、可動鉄心78の先端部に備えられ且つ容
器1の本体2に当接する振動板79と、コイルバネ80
とから成る。各コイルバネ80は、可動鉄心78に捲周
されて、振動板79と電磁石77の底部間に弾発状に介
装され、可動鉄心78及び振動板79を本体2側に付勢
している。
【0051】上記実施例では、各ソレノイド76の電磁
石77に断続的に通電し、可動鉄心78を前後方向に往
復移動させて、振動板79により容器1の本体2を押圧
することで、本体2に振動を付与する。
【0052】図9は本発明の第3実施例を示し、第1実
施例の変形例であって、循環用ポンプ14にシール性の
あるものを用いると共に、2方弁12と循環用ポンプ1
4間と、2方弁16間に流量カウンタ81が介装されて
いる。
【0053】図10は本発明の第4実施例を示し、容器
1が左右一対の接続ポート3を有する。供給用接続部1
9と排出用接続部20は、夫々、別個とされ、各接続部
19,20は、ノズル82,83と、チャック84,8
5と、シール材86,87等から成る。
【0054】図11は本発明の第5実施例を示し、容器
1が上下端部に接続ポート3を有し、下側接続ポート3
に供給用接続部19が接続され、上側接続ポート3に排
出用接続部20が接続される。
【0055】図12は本発明の第6実施例を示し、容器
1の接続ポート3が単一とされ、この接続ポート3に供
給用接続部19と排出用接続部20が接続される。
【0056】図13は本発明の第7実施例を示し、容器
1の本体2内が2つの収容部88に区画されて、各収容
部88に、同一、又は、異なる透析液用薬剤が収容され
る共に、本体2には、各収容部88にのみ連通可能な左
右一対の接続ポート3が備えられ、各接続ポート3に、
夫々、第1実施例同様に、供給用接続部19、排出用接
続部20が接続されている。
【0057】尚、実施例では、容器に、供給用接続部及
び排出用接続部が接続される接続ポートを備えたが、容
器に接続ポートを備えず、容器に、容器の開口を閉鎖し
且つ両接続部が突き刺されるゴム栓か、あるいは突き破
り可能なシール材を備えてもよい。
【0058】又、実施例の2方弁の代わりに、適宜、3
方弁により機能を集積して、1つにまとめてもよい。
【0059】更に、実施例では、空気ポンプに、空気清
浄器、空気乾燥器を備えたが、この代わりに、空気清
浄器を備える空気ポンプ、空気清浄器及び空気乾燥
器、空気清浄器を備えてもよい。
【0060】又、実施例では、溶解用液体として、水を
使用したが、その他の液体を使用する場合もある。
【0061】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
溶解作業時に、細菌や塵が透析液用薬剤や溶解液に混入
する機会が少なく、最終的に調製される透析液が、細菌
や塵等により汚染される可能性が低い。又、溶解作業時
に、容器内の透析液用薬剤がこぼれたり、飛散したりす
る惧れもないと共に、溶解作業時に、大きな労力と手間
を必要とすることもない。
【0062】請求項2によれば、溶解用液体による、透
析液用薬剤の溶解速度を早めることができる。
【0063】請求項3によれば、供給用接続部や排出用
接続部の容器への接続時に、細菌や塵が透析液用薬剤に
混入する惧れをより少なくできる。
【0064】請求項4によれば、空気の侵入による溶解
用回路の汚染を防止できると共に、容器と各接続部の接
続状態を確認できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す回路図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す容器の断面図であ
る。
【図3】本発明の第1実施例を示す溶解装置と容器の接
続部分の断面図である。
【図4】図3のA−A線矢視断面図である。
【図5】本発明の第1実施例を示す容器容量制御装置の
断面図である。
【図6】図5の一部斜視図としたB矢視図である。
【図7】本発明の第1実施例を示す透析液用薬剤の溶解
の様子を示す説明図である。
【図8】本発明の第2実施例を示す容器振動付加装置の
断面図である。
【図9】本発明の第3実施例を示す回路図である。
【図10】本発明の第4実施例を示す要部の断面図であ
る。
【図11】本発明の第5実施例を示す要部の説明図であ
る。
【図12】本発明の第6実施例を示す要部の説明図であ
る。
【図13】本発明の第7実施例を示す要部の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 容器 2 本体 3 接続ポート 11 水供給路 14 循環用ポンプ 19 供給用接続部 20 排出用接続部 30 溶解タンク 35 空気タンク 36 圧力センサー 38 空気ポンプ 39 空気清浄器 53 カバー 61 容器容量制御装置 75 容器振動付加装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透析液用薬剤が封入された容器内に溶解用
    液体を供給して、透析液用薬剤を溶解し、透析液用薬剤
    と溶解用液体からなる溶解液を製造するものであって、 容器に接続・分離自在とされた供給用接続部及び排出用
    接続部と、 容器に、供給用接続部を介して、溶解用液体を供給する
    手段と、 容器から、排出用接続部を介して、排出された未溶解粉
    末の混ざった液を、一時的に貯留する溶解タンクとを有
    することを特徴とする透析液用薬剤の溶解装置。
  2. 【請求項2】容器振動付加手段と、容器容量制御手段と
    を有する請求項1記載の透析液用薬剤の溶解装置。
  3. 【請求項3】容器と接続部の接続部分を内有するカバー
    と、カバー内に清浄空気を供給する手段とを有する請求
    項1〜2の何れかに記載の透析液用薬剤の溶解装置。
  4. 【請求項4】溶解タンク、接続部等から成る溶解用回路
    内を陽圧とする手段と、その陽圧を用いて容器と各接続
    部の接続状態を確認する手段とを有する請求項1〜3の
    何れかに記載の透析液用薬剤の溶解装置。
  5. 【請求項5】透析液作成容量を調節する手段と透析液作
    成濃度を調節する手段とを有する請求項1〜4の何れか
    に記載の透析液用薬剤の溶解装置。
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