JPH04319355A - 超音波無菌乳化システム - Google Patents
超音波無菌乳化システムInfo
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- JPH04319355A JPH04319355A JP11684091A JP11684091A JPH04319355A JP H04319355 A JPH04319355 A JP H04319355A JP 11684091 A JP11684091 A JP 11684091A JP 11684091 A JP11684091 A JP 11684091A JP H04319355 A JPH04319355 A JP H04319355A
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Landscapes
- Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、懸濁製剤の調製に適し
た超音波乳化システムに関するものである。
た超音波乳化システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】腫瘍局所等に集積させるための薬剤は、
停滞性を有するLPD(リピオドール:商品名)等の液
媒体に治療用薬物を懸濁させたいわゆる懸濁製剤が用い
られる。従来、この種薬剤の調製は、乳鉢に薬物を入れ
、分散媒となる液体を注いではこれを乳棒で擦りつぶし
、攪拌することにより行われていた。
停滞性を有するLPD(リピオドール:商品名)等の液
媒体に治療用薬物を懸濁させたいわゆる懸濁製剤が用い
られる。従来、この種薬剤の調製は、乳鉢に薬物を入れ
、分散媒となる液体を注いではこれを乳棒で擦りつぶし
、攪拌することにより行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、薬剤は
その性質上、調製過程において雑菌を混入させてはなら
ないため、手作業による上記の擦りつぶし、攪拌には細
心の注意を払う必要があり、また、作業時間が長引けば
長引くほど無菌状態の維持は困難で、薬物による被曝の
危険もあった。さらに、この種の薬剤においては、懸濁
した微粒子状の薬物が注入局所内で効能を発揮するため
には、懸濁媒から一気に解放されず、少くとも数時間に
わたって徐々に解放されること、すなわち、徐放化を可
能にしなければならない。この徐放特性は懸濁粒子(薬
物)の粒子径が小さいほどよくなるが、前記のような手
作業ではその微粒子化に限度があり、また、微粒子化を
促進しようとしても、時間的に制約ががあることは前述
した通りである。
その性質上、調製過程において雑菌を混入させてはなら
ないため、手作業による上記の擦りつぶし、攪拌には細
心の注意を払う必要があり、また、作業時間が長引けば
長引くほど無菌状態の維持は困難で、薬物による被曝の
危険もあった。さらに、この種の薬剤においては、懸濁
した微粒子状の薬物が注入局所内で効能を発揮するため
には、懸濁媒から一気に解放されず、少くとも数時間に
わたって徐々に解放されること、すなわち、徐放化を可
能にしなければならない。この徐放特性は懸濁粒子(薬
物)の粒子径が小さいほどよくなるが、前記のような手
作業ではその微粒子化に限度があり、また、微粒子化を
促進しようとしても、時間的に制約ががあることは前述
した通りである。
【0004】本発明の第1の目的は、懸濁製剤を無菌的
に調製する方法及び装置を提供することである。
に調製する方法及び装置を提供することである。
【0005】本発明の第2の目的は、懸濁製剤中の薬物
の徐放機能を高めるため、薬物を懸濁媒中において微粒
子化し、かつ均等に分散させることが可能な懸濁製剤の
調製方法及び装置を提供することである。
の徐放機能を高めるため、薬物を懸濁媒中において微粒
子化し、かつ均等に分散させることが可能な懸濁製剤の
調製方法及び装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、薬物を収容し、かつ注射針の刺通可能な
栓体で密封された薬剤バイアルを準備し、クリーンボッ
クス内において、 a) 前記バイアルの栓体に、分散媒たる液を収容し
た注射器の針を刺通して、この液を前記バイアル内に注
入し、 b) 前記液が注入された後のバイアルの栓体に、不
活性ガス供給口に付設された注射針及び放出ガス取入口
に付設された注射針を同時に刺通すことにより前記バイ
アル内の気相を不活性ガスと置換し、 c) 前記気相が不活性ガスと置換された後の前記バ
イアルに機械的振動を伝達することによりそのバイアル
内の液と薬物とを粗混合し、 d) 前記内容物を粗混合した後のバイアルに超音波
を伝達し、かつ温度上昇を抑制しつつ、前記薬物を微粒
子状に破砕し、前記液中に完全に懸濁させる、ことを特
徴とする薬剤の超音波無菌乳化法を構成したものである
。
達成するため、薬物を収容し、かつ注射針の刺通可能な
栓体で密封された薬剤バイアルを準備し、クリーンボッ
クス内において、 a) 前記バイアルの栓体に、分散媒たる液を収容し
た注射器の針を刺通して、この液を前記バイアル内に注
入し、 b) 前記液が注入された後のバイアルの栓体に、不
活性ガス供給口に付設された注射針及び放出ガス取入口
に付設された注射針を同時に刺通すことにより前記バイ
アル内の気相を不活性ガスと置換し、 c) 前記気相が不活性ガスと置換された後の前記バ
イアルに機械的振動を伝達することによりそのバイアル
内の液と薬物とを粗混合し、 d) 前記内容物を粗混合した後のバイアルに超音波
を伝達し、かつ温度上昇を抑制しつつ、前記薬物を微粒
子状に破砕し、前記液中に完全に懸濁させる、ことを特
徴とする薬剤の超音波無菌乳化法を構成したものである
。
【0007】本発明はまた、上記の方法を実施するため
の装置構成として、注射針の刺通可能な栓体で密封した
薬剤バイアルを人手により操作するためのクリーンボッ
クスであって、 a) 薬物を収容した前記バイアルの栓体に、分散媒
たる液を収容した注射器の針を刺通して、この液を前記
バイアル内に注入する操作を行うための空間と、b)
前記液が注入された後のバイアルを嵌合・保持可能に
受入れる垂直スロット部材と、このスロット内を所定の
上端位置まで持上げられた前記バイアルの栓体に突入・
貫通する注射針をそれぞれ有する不活性ガス供給口、及
び放出ガス取入口を有してなる不活性ガス置換台と、c
) 液面上方の気相が前記不活性ガスと置換された前
記バイアルの本体の一部を当接させることにより、機械
的振動を伝達し、そのバイアル内の液と薬物とを粗混合
するための振動面を有するラフミキサと、d) 冷却
用循環水の入口及び出口を有するカップ状容器内に、超
音波ホーンから発射された超音波を前記バイアル中に伝
達するためのバイアル支持及び超音波送出ブロックを装
備し、前記ブロック上に支持したバイアルが前記カップ
状容器内の循環水相内に実質的に没入するように構成さ
れた超音波カップホーン組立体、を配列及び装設したこ
とを特徴とするものである。
の装置構成として、注射針の刺通可能な栓体で密封した
薬剤バイアルを人手により操作するためのクリーンボッ
クスであって、 a) 薬物を収容した前記バイアルの栓体に、分散媒
たる液を収容した注射器の針を刺通して、この液を前記
バイアル内に注入する操作を行うための空間と、b)
前記液が注入された後のバイアルを嵌合・保持可能に
受入れる垂直スロット部材と、このスロット内を所定の
上端位置まで持上げられた前記バイアルの栓体に突入・
貫通する注射針をそれぞれ有する不活性ガス供給口、及
び放出ガス取入口を有してなる不活性ガス置換台と、c
) 液面上方の気相が前記不活性ガスと置換された前
記バイアルの本体の一部を当接させることにより、機械
的振動を伝達し、そのバイアル内の液と薬物とを粗混合
するための振動面を有するラフミキサと、d) 冷却
用循環水の入口及び出口を有するカップ状容器内に、超
音波ホーンから発射された超音波を前記バイアル中に伝
達するためのバイアル支持及び超音波送出ブロックを装
備し、前記ブロック上に支持したバイアルが前記カップ
状容器内の循環水相内に実質的に没入するように構成さ
れた超音波カップホーン組立体、を配列及び装設したこ
とを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明の方法によれば、調製作業はクリーンボ
ックス内で行われるため、ほぼ完全な無菌化が図れる。 また、薬物懸濁用の液を注入した後におけるバイアル中
の気相は不活性ガスで置換されてそのまま密封状態に維
持されるため、作業者が薬物に被曝されず、しかも粗混
合・攪拌及び超音波破砕混合での気液接触によって薬剤
の酸化変質等を生ずることもなく、バイアル中の薬物を
機械的粗攪拌と超音波操作との2段処理により高度に微
粒子化して懸濁媒中で均等分散させること、すなわち好
ましい乳化の促進が可能である。
ックス内で行われるため、ほぼ完全な無菌化が図れる。 また、薬物懸濁用の液を注入した後におけるバイアル中
の気相は不活性ガスで置換されてそのまま密封状態に維
持されるため、作業者が薬物に被曝されず、しかも粗混
合・攪拌及び超音波破砕混合での気液接触によって薬剤
の酸化変質等を生ずることもなく、バイアル中の薬物を
機械的粗攪拌と超音波操作との2段処理により高度に微
粒子化して懸濁媒中で均等分散させること、すなわち好
ましい乳化の促進が可能である。
【0009】そして、本発明の装置構成は上記方法の実
施を支持する装置的基盤をなすものであり、手作業は装
置のクリーンボックス内での最初の液媒体注入操作や、
振動条件をセットしたり、バイアルの移替え、保持を行
う等の補助的作業が主であり、バイアル内の液相の攪拌
混合及び超音波処理等は装置において設定された好まし
い機械的動作において実行される。
施を支持する装置的基盤をなすものであり、手作業は装
置のクリーンボックス内での最初の液媒体注入操作や、
振動条件をセットしたり、バイアルの移替え、保持を行
う等の補助的作業が主であり、バイアル内の液相の攪拌
混合及び超音波処理等は装置において設定された好まし
い機械的動作において実行される。
【0010】
【実施例】図1はクリーンボックス1内での装置配列及
び作業の手順を示す略図であり、作業者はこのベンチ1
において開放された正面扉(図示せず)から手を入れて
種々の操作ができるようになっており、このとき、クリ
ーンボックス内は大気圧より高い所定の圧力で滅菌空気
が満たされるようになっている。クリーンボックス1内
の一端の空所には薬物、例えば抗癌剤として知られたA
DM(アドリアマイシン)2を収容したバイアル3が置
かれており、このバイアル3は注射針の刺通可能なゴム
栓等の栓体4により密封されている。作業者はこの栓体
4に注射器5の針を差込んで懸濁媒としての適当な液体
、例えばLPDを必要量注入する。LPDは油性リンパ
管造影剤として知られ、これを動脈内に投与すると、長
期間にわたり腫瘍内に選択的に停滞させることが可能で
ある。したがって、実施例においては、このようなLP
Dの特性を利用し、これを抗癌剤ADMの担体として腫
瘍に高濃度に集積させる一種の狙撃療法に用いるための
懸濁製剤を調製する。
び作業の手順を示す略図であり、作業者はこのベンチ1
において開放された正面扉(図示せず)から手を入れて
種々の操作ができるようになっており、このとき、クリ
ーンボックス内は大気圧より高い所定の圧力で滅菌空気
が満たされるようになっている。クリーンボックス1内
の一端の空所には薬物、例えば抗癌剤として知られたA
DM(アドリアマイシン)2を収容したバイアル3が置
かれており、このバイアル3は注射針の刺通可能なゴム
栓等の栓体4により密封されている。作業者はこの栓体
4に注射器5の針を差込んで懸濁媒としての適当な液体
、例えばLPDを必要量注入する。LPDは油性リンパ
管造影剤として知られ、これを動脈内に投与すると、長
期間にわたり腫瘍内に選択的に停滞させることが可能で
ある。したがって、実施例においては、このようなLP
Dの特性を利用し、これを抗癌剤ADMの担体として腫
瘍に高濃度に集積させる一種の狙撃療法に用いるための
懸濁製剤を調製する。
【0011】作業者はADMを収容したバイアル3中に
LPDを注入すると、このバイアル3を隣接位置にある
不活性ガス置換台6の垂直スロット7に嵌入し、さらに
、押上げてその栓体4に不活性ガス置換台6の上端にセ
ットされた2本の注射針8a、8bを突入させる。注射
針8aは不活性ガス(この場合、N2 )の供給口9a
に装備され、注射針8bは放出ガス取入口9bに装備さ
れたものであり、この状態でバイアル3内の気相は不活
性ガス(N2 )と置換される。
LPDを注入すると、このバイアル3を隣接位置にある
不活性ガス置換台6の垂直スロット7に嵌入し、さらに
、押上げてその栓体4に不活性ガス置換台6の上端にセ
ットされた2本の注射針8a、8bを突入させる。注射
針8aは不活性ガス(この場合、N2 )の供給口9a
に装備され、注射針8bは放出ガス取入口9bに装備さ
れたものであり、この状態でバイアル3内の気相は不活
性ガス(N2 )と置換される。
【0012】バイアル3内の気相が不活性ガスに置換さ
れると、作業者はバイアル3を不活性ガス置換台6から
取出して、これを機械的振動装置であるラフミキサ10
の上端に設けられた振動台11上にあてがう。この振動
台11はその軸心が自転しないで偏心回転することによ
り、バイアル3に機械的振動を与えるものであり、作業
者はバイアル3内の液相を効果的に粗混合及び攪拌する
ため、このバイアル3を傾けて最下端に位置した角部を
振動台11に当接するように保持する。
れると、作業者はバイアル3を不活性ガス置換台6から
取出して、これを機械的振動装置であるラフミキサ10
の上端に設けられた振動台11上にあてがう。この振動
台11はその軸心が自転しないで偏心回転することによ
り、バイアル3に機械的振動を与えるものであり、作業
者はバイアル3内の液相を効果的に粗混合及び攪拌する
ため、このバイアル3を傾けて最下端に位置した角部を
振動台11に当接するように保持する。
【0013】バイアル3中の液相がラフミキサ10によ
り一定時間粗混合及び攪拌されると、作業者はバイアル
3をクリーベンチ1内の終端に設けられたカップ12内
のバイアル支持及び超音波送出ブロック13上にセット
する。カップ12は超音波ホーン14上に設置され、下
端の近傍に冷却水入口15を、またそのやや上方に冷却
水出口16を有し、その下半部を占めるバイアル支持及
び超音波送出ブロック13上に支持したバイアル3に超
音波を伝達するようになっている。超音波ホーン14は
超音波発生及び設定回路17により駆動及び制御される
ようになっている。
り一定時間粗混合及び攪拌されると、作業者はバイアル
3をクリーベンチ1内の終端に設けられたカップ12内
のバイアル支持及び超音波送出ブロック13上にセット
する。カップ12は超音波ホーン14上に設置され、下
端の近傍に冷却水入口15を、またそのやや上方に冷却
水出口16を有し、その下半部を占めるバイアル支持及
び超音波送出ブロック13上に支持したバイアル3に超
音波を伝達するようになっている。超音波ホーン14は
超音波発生及び設定回路17により駆動及び制御される
ようになっている。
【0014】バイアル3はカップ12内において超音波
を伝達され、粗混合及び攪拌された液相内の薬物(AD
M)の微粒子化及び分散を促進され、その粒子サイズを
10〜30ミクロンとされる。この粒子サイズは従来の
乳鉢法によるものの1/2以下であり、徐放効果は顕著
に改善された。すなわち、ADM/LPD懸濁液から水
相(蒸留水)へのADM放出性を実験した結果を示す図
2のグラフにおいて、曲線Aは本発明の典型的な実施例
において調製したADM/LPD懸濁液、Bは従来の乳
鉢法(瑪瑙乳鉢による)ADM/LPD懸濁液、そして
、CはAと同様な本発明によるADM/LPD懸濁液で
あって、レシチンを含有するものである。図において、
縦軸はADMの放出率(%)、横軸は時間であり、従来
法による懸濁液Bが例えば1000倍の容積を有する蒸
留水に静かに注入された後、その水相を20rpmで回
転させた場合には、30分以内でほぼ75%が放出され
、以後ほとんど放出されないのに比して、本発明による
懸濁液Aでは30分後でほぼ35%が放出され、それ以
後少しづつ放出されるという徐放化が見られ、さらに、
レシチンを含有したC懸濁液では最初の2時間程度でほ
ぼ30%が緩やかに放出されるとともに、以後緩やかな
がら目に見える形で徐放されていくことが分かる。
を伝達され、粗混合及び攪拌された液相内の薬物(AD
M)の微粒子化及び分散を促進され、その粒子サイズを
10〜30ミクロンとされる。この粒子サイズは従来の
乳鉢法によるものの1/2以下であり、徐放効果は顕著
に改善された。すなわち、ADM/LPD懸濁液から水
相(蒸留水)へのADM放出性を実験した結果を示す図
2のグラフにおいて、曲線Aは本発明の典型的な実施例
において調製したADM/LPD懸濁液、Bは従来の乳
鉢法(瑪瑙乳鉢による)ADM/LPD懸濁液、そして
、CはAと同様な本発明によるADM/LPD懸濁液で
あって、レシチンを含有するものである。図において、
縦軸はADMの放出率(%)、横軸は時間であり、従来
法による懸濁液Bが例えば1000倍の容積を有する蒸
留水に静かに注入された後、その水相を20rpmで回
転させた場合には、30分以内でほぼ75%が放出され
、以後ほとんど放出されないのに比して、本発明による
懸濁液Aでは30分後でほぼ35%が放出され、それ以
後少しづつ放出されるという徐放化が見られ、さらに、
レシチンを含有したC懸濁液では最初の2時間程度でほ
ぼ30%が緩やかに放出されるとともに、以後緩やかな
がら目に見える形で徐放されていくことが分かる。
【0015】次に、図3〜図9を参照して本発明の方法
を実施するための装置構成例につき説明する。図3〜図
5において、装置本体20は上半部がクリーンボックス
21、下半部がボンベ等収納室22となっており、クリ
ーンボックス21には透明な正面ドア23の後方におい
て前述した不活性ガス置換台6、ラフミキサ10、並び
にカップ12及びホーン14からなるカップホーン組立
体24が配置されている。また、カップホーン組立体2
4の駆動及び制御を行う超音波発生及び設定回路17も
作業者がその設定つまみ等を操作するため、このクリー
ンボックス21内に配置されている。これらの配置は図
1の略図における左端が正面側となり、右端、すなわち
カップホーン組立体24配置側が背面側となるようにし
て奥行きを持たせ、クリーンボックスのクリーン効果を
よく維持できるようになっている。特に、図4及び図5
から明らかな通り、クリーンボックス21の背面の一部
は装置本体の背面より前方に位置し、この部分背面板2
1aの背後には下部収納室22に収納された窒素ボンベ
25の上端が位置している。下部収納室22には窒素ボ
ンベ25の他、冷却水循環用のサーキュレータ26が配
置されている。
を実施するための装置構成例につき説明する。図3〜図
5において、装置本体20は上半部がクリーンボックス
21、下半部がボンベ等収納室22となっており、クリ
ーンボックス21には透明な正面ドア23の後方におい
て前述した不活性ガス置換台6、ラフミキサ10、並び
にカップ12及びホーン14からなるカップホーン組立
体24が配置されている。また、カップホーン組立体2
4の駆動及び制御を行う超音波発生及び設定回路17も
作業者がその設定つまみ等を操作するため、このクリー
ンボックス21内に配置されている。これらの配置は図
1の略図における左端が正面側となり、右端、すなわち
カップホーン組立体24配置側が背面側となるようにし
て奥行きを持たせ、クリーンボックスのクリーン効果を
よく維持できるようになっている。特に、図4及び図5
から明らかな通り、クリーンボックス21の背面の一部
は装置本体の背面より前方に位置し、この部分背面板2
1aの背後には下部収納室22に収納された窒素ボンベ
25の上端が位置している。下部収納室22には窒素ボ
ンベ25の他、冷却水循環用のサーキュレータ26が配
置されている。
【0016】装置本体20の正面(図3)において、ク
リーンボックス21と下部収納室22との中間には電源
スイッチ27、超音波タイマスタートスイッチ28、超
音波タイマ回転ダイヤル29、窒素注入完了ランプ30
、サーキュレータ電源スイッチ31、サーキュレータ温
度表示器32が配列され、装置背面(図5)のクリーン
ボックス下部位置には窒素注入時間タイマダイヤル33
及び窒素用ソレノイドバルブ34が配置されている。
リーンボックス21と下部収納室22との中間には電源
スイッチ27、超音波タイマスタートスイッチ28、超
音波タイマ回転ダイヤル29、窒素注入完了ランプ30
、サーキュレータ電源スイッチ31、サーキュレータ温
度表示器32が配列され、装置背面(図5)のクリーン
ボックス下部位置には窒素注入時間タイマダイヤル33
及び窒素用ソレノイドバルブ34が配置されている。
【0017】図6〜図8は不活性ガス置換台6の詳細を
示す図である。この不活性ガス置換台6は基盤35上に
背面支柱壁36を立設し、この壁面に前述したバイアル
嵌入スロット7の構体を装着し、上部にそれぞれ注射針
8a、8bを有する窒素ガス供給口9a及びガス放出口
9bを設置したものである。スロット7の一方の側壁3
7は図8に示すように、スプリング38によりバイアル
3の側面を常時押圧するようになっており、バイアルは
スロット7の低位置に嵌め込まれた後、持上げられると
、注射針8a、8bが栓体4を貫通し、バイアル3はこ
れらの注射針8a、8bと前述した側壁37の押圧効果
によりこの位置に保持されるようになっている。また、
この押し上げ時、バイアル3はスロット7の底板39に
支持されたリミットスイッチ40を肩部以下で押圧し、
これによって窒素用ソレノイドバルブ34を開放するよ
うになっている。
示す図である。この不活性ガス置換台6は基盤35上に
背面支柱壁36を立設し、この壁面に前述したバイアル
嵌入スロット7の構体を装着し、上部にそれぞれ注射針
8a、8bを有する窒素ガス供給口9a及びガス放出口
9bを設置したものである。スロット7の一方の側壁3
7は図8に示すように、スプリング38によりバイアル
3の側面を常時押圧するようになっており、バイアルは
スロット7の低位置に嵌め込まれた後、持上げられると
、注射針8a、8bが栓体4を貫通し、バイアル3はこ
れらの注射針8a、8bと前述した側壁37の押圧効果
によりこの位置に保持されるようになっている。また、
この押し上げ時、バイアル3はスロット7の底板39に
支持されたリミットスイッチ40を肩部以下で押圧し、
これによって窒素用ソレノイドバルブ34を開放するよ
うになっている。
【0018】図9はカップホーン組立体24の詳細を示
す縦断面図であり、カップ12内のバイアル支持及び超
音波送出ブロック13の下端ディスク部はOリングシー
ル41、42によりカップ12に対して二重シール状に
固定され、下端面がホーン14に連接している。冷却水
入口15から入った水はブロック13の横通路及び中央
垂直通路を通って上端から流出し、入口15よりやや高
い位置の出口16から、及び上端のオーバーフローポー
ト43よりカップ12外に排出されるようになっている
。
す縦断面図であり、カップ12内のバイアル支持及び超
音波送出ブロック13の下端ディスク部はOリングシー
ル41、42によりカップ12に対して二重シール状に
固定され、下端面がホーン14に連接している。冷却水
入口15から入った水はブロック13の横通路及び中央
垂直通路を通って上端から流出し、入口15よりやや高
い位置の出口16から、及び上端のオーバーフローポー
ト43よりカップ12外に排出されるようになっている
。
【0019】以上述べた装置構成において、薬物を収容
したバイアル3中に分散媒としての液体を注入し、前述
の如く不活性ガス置換台6において不活性ガス置換を行
い、ラフミキサ10により粗混合を行った後、電源スイ
ッチ27をONにする。電源がONにされると、クリー
ンボックスにおけるバリヤファン(図示せず)が動作し
、超音波タイマダイヤル29がOFF、窒素注入完了ラ
ンプ30及びサーキュレータ電源31のOFFランプが
点灯する。ここでカップ12内にバイアル3をセットし
、電気回路17をON操作するに際しては、カップ12
内に冷却水が循環していることを確認してからこれらの
操作を行い、次いで超音波タイマダイヤル29をセット
すると、超音波発生器がこの設定時間内において動作す
る。サーキュレータ26は超音波によるバイアル3の過
熱を防止するものであるが、逆にLPDのADMに対す
る親和性を冷却しすぎて弱めないようにするため、30
℃程度に維持するものである。なお、窒素注入完了ラン
プ30が消えているときは、窒素注入中(タイマ設定時
間中)であることを示している。
したバイアル3中に分散媒としての液体を注入し、前述
の如く不活性ガス置換台6において不活性ガス置換を行
い、ラフミキサ10により粗混合を行った後、電源スイ
ッチ27をONにする。電源がONにされると、クリー
ンボックスにおけるバリヤファン(図示せず)が動作し
、超音波タイマダイヤル29がOFF、窒素注入完了ラ
ンプ30及びサーキュレータ電源31のOFFランプが
点灯する。ここでカップ12内にバイアル3をセットし
、電気回路17をON操作するに際しては、カップ12
内に冷却水が循環していることを確認してからこれらの
操作を行い、次いで超音波タイマダイヤル29をセット
すると、超音波発生器がこの設定時間内において動作す
る。サーキュレータ26は超音波によるバイアル3の過
熱を防止するものであるが、逆にLPDのADMに対す
る親和性を冷却しすぎて弱めないようにするため、30
℃程度に維持するものである。なお、窒素注入完了ラン
プ30が消えているときは、窒素注入中(タイマ設定時
間中)であることを示している。
【0020】
【発明の効果】本発明は、以上述べた通り、懸濁製剤の
効能を飛躍的に高めるように、懸濁物質(薬物)を無菌
状態において再現性よく極微粒子化することができる、
作業者にとって安全な超音波無菌乳化システムを提供す
るものである。
効能を飛躍的に高めるように、懸濁物質(薬物)を無菌
状態において再現性よく極微粒子化することができる、
作業者にとって安全な超音波無菌乳化システムを提供す
るものである。
【図1】本発明の方法の実施例を示す略図である。
【図2】本発明による懸濁製剤と従来の方法による懸濁
製剤の水相へのADM放出性を比較して示すグラフであ
る。
製剤の水相へのADM放出性を比較して示すグラフであ
る。
【図3】本発明の装置実施例の正面図である。
【図4】図3の装置の右側面図である。
【図5】図3の装置の平面図である。
【図6】図3の装置に用いられる不活性ガス置換台の正
面図である。
面図である。
【図7】図6の置換台の右側面図である。
【図8】図6の置換台の頂面図である。
【図9】図3の装置において用いられるカップホーン組
立体を示す縦断面図である。
立体を示す縦断面図である。
1 クリーンボックス
2 ADM(アドリアマイシン)
3 バイアル
4 栓体
5 注射器
6 不活性ガス置換台
7 垂直スロット
8a、8b 注射針
9a 不活性ガスの供給口
9b 放出ガス取り入れ口
10 ラフミキサ
11 振動台
12 カップ
13 バイアル支持及び超音波送出ブロック14
ホーン 15 冷却水入口 16 冷却水出口 17 超音波発生及び設定回路
ホーン 15 冷却水入口 16 冷却水出口 17 超音波発生及び設定回路
Claims (2)
- 【請求項1】 薬物を収容し、かつ注射針の刺通可能
な栓体で密封された薬剤バイアルを準備し、クリーンボ
ックス内において、 a) 前記バイアルの栓体に、分散媒たる液を収容し
た注射器の針を刺通して、この液を前記バイアル内に注
入し、 b) 前記液が注入された後のバイアルの栓体に、不
活性ガス供給口に付設された注射針及び放出ガス取入口
に付設された注射針を同時に刺通すことにより前記バイ
アル内の気相を不活性ガスと置換し、 c) 前記気相が不活性ガスと置換された後の前記バ
イアルに機械的振動を伝達することによりそのバイアル
内の液と薬物とを粗混合し、 d) 前記内容物を粗混合した後のバイアルに超音波
を伝達し、かつ温度上昇を抑制しつつ、前記薬物を微粒
子状に破砕し、前記液中に完全に懸濁させる、ことを特
徴とする薬剤の超音波無菌乳化法。 - 【請求項2】 注射針の刺通可能な栓体で密封した薬
剤バイアルを人手により操作するためのクリーンボック
スであって、 a) 薬物を収容した前記バイアルの栓体に、分散媒
たる液を収容した注射器の針を刺通して、この液を前記
バイアル内に注入する操作を行うための空間と、b)
前記液が注入された後のバイアルを嵌合・保持可能に
受入れる垂直スロット部材と、このスロット内を所定の
上端位置まで持上げられた前記バイアルの栓体に突入・
貫通する注射針をそれぞれ有する不活性ガス供給口、及
び放出ガス取入口を有してなる不活性ガス置換台と、c
) 液面上方の気相が前記不活性ガスと置換された前
記バイアルの本体の一部を当接させることにより、機械
的振動を伝達し、そのバイアル内の液と薬物とを粗混合
するための振動面を有するラフミキサと、d) 冷却
用循環水の入口及び出口を有するカップ状容器内に、超
音波ホーンから発射された超音波を前記バイアル中に伝
達するためのバイアル支持及び超音波送出ブロックを装
備し、前記ブロック上に支持したバイアルが前記カップ
状容器内の循環水相内に実質的に没入するように構成さ
れた超音波カップホーン組立体、を配列及び装設したこ
とを特徴とする薬剤の超音波無菌乳化システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11684091A JPH04319355A (ja) | 1991-04-18 | 1991-04-18 | 超音波無菌乳化システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11684091A JPH04319355A (ja) | 1991-04-18 | 1991-04-18 | 超音波無菌乳化システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04319355A true JPH04319355A (ja) | 1992-11-10 |
Family
ID=14696931
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11684091A Pending JPH04319355A (ja) | 1991-04-18 | 1991-04-18 | 超音波無菌乳化システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04319355A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07116246A (ja) * | 1993-10-20 | 1995-05-09 | Nissho Corp | 透析液用薬剤の溶解装置 |
US9434656B2 (en) | 2011-03-30 | 2016-09-06 | Nichias Corporation | Wet blanket |
-
1991
- 1991-04-18 JP JP11684091A patent/JPH04319355A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07116246A (ja) * | 1993-10-20 | 1995-05-09 | Nissho Corp | 透析液用薬剤の溶解装置 |
US9434656B2 (en) | 2011-03-30 | 2016-09-06 | Nichias Corporation | Wet blanket |
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