JP2001046470A - 容器入り薬剤 - Google Patents

容器入り薬剤

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JP2001046470A
JP2001046470A JP11228608A JP22860899A JP2001046470A JP 2001046470 A JP2001046470 A JP 2001046470A JP 11228608 A JP11228608 A JP 11228608A JP 22860899 A JP22860899 A JP 22860899A JP 2001046470 A JP2001046470 A JP 2001046470A
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JP11228608A
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Isamu Uchiumi
勇 内海
Tomihisa Haruta
富久 春田
Hiromi Kouhata
弘美 向畑
Hiroshi Futamura
寛 二村
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Nikkiso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成成分同士の接触に伴う変質を確実に防止
しつつも使用する容器の数を減らすことができ、効率良
く製造可能な容器入り薬剤を提供する。 【解決手段】 袋体内に次の袋体を入れることを繰り返
すとともにこれら袋体の各開口部を重ね合わせて多重袋
体5を構成し、外側の袋体と内側の袋体の間に形成され
る収納空間6内に、薬剤の構成成分を所定の割合で収納
するとともに、この多重袋体を、開口部を有する容器7
内に入れて容器の開口部に多重袋体の開口部を接合し、
容器の開口部を封止材8により封止する。使用時には、
カッターによって多重袋体を破断して各収納空間同士を
連通し、構成成分を混合可能な状態にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透析用剤等の薬剤
であって、容器内に収納された状態で保管されたり運搬
されたりする容器入り薬剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を、薬剤の一種である透析用
剤を例に挙げて説明する。透析液の調整に使用される透
析用剤には、粉末状や顆粒状の構成成分をボトル等の容
器内に収納したものがある。これは、小型軽量化を図っ
て運搬を容易にしたり、菌の繁殖を防止する等のためで
ある。このような透析用剤は、例えば、溶解装置で溶解
された後に希釈装置で所定濃度に希釈され、透析液とし
て使用される。
【0003】この透析液の一種に重炭酸型の透析液があ
る。この重炭酸型透析液を調製するための透析用剤は、
例えば、炭酸水素ナトリウムを主成分とするB剤と炭酸
水素ナトリウム以外の成分で構成されたA剤とに分けら
れている。
【0004】ところで、上記のA剤を構成する成分に
は、他の構成成分との接触によって変質してしまうもの
がある。例えば、ブドウ糖は、A剤を構成する他の構成
成分との接触に伴って変質してしまうことがある。この
ため、A剤をブドウ糖と他の構成成分とに分け、それぞ
れを別の容器に収納することが行われている。また、構
成成分の全て又は一部を造粒することも行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、構成成
分を複数の容器に分けて収納すると、構成成分同士の接
触に伴う変質は防止できるものの使用する容器の数が増
えてしまうので、使用済み容器の廃棄処理が問題とな
る。また、透析液を調製する際に多くの容器を開封する
必要があるので溶解作業に手間が掛かってしまうし、万
一、溶解すべき個数を誤ってしまった場合には各構成成
分の濃度が正規の濃度にならず不良となってしまう。
【0006】また、構成成分を造粒すると、複数成分を
同じ容器内に収納しても構成成分の変質は防止できる。
しかし、造粒処理用の設備が必要であるために多額の設
備投資が必要となるし、時間が掛かる造粒工程を経て製
造されることから製造効率を向上させることが難しい。
【0007】本発明は、このような事情に基づいてなさ
れたものであり、構成成分同士の接触に伴う変質を確実
に防止しつつも使用する容器の数を減らすことができ、
その上、効率良く製造可能な容器入り薬剤を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案されたもので、請求項1に記載のもの
は、袋体内に次の袋体を入れることを繰り返すとともに
これら袋体の各開口部を重ね合わせて多重袋体を構成
し、外側の袋体と内側の袋体の間に形成される収納空間
内に、薬剤の構成成分を所定の割合で収納するととも
に、この多重袋体を、開口部を有する容器内に入れて容
器の開口部に多重袋体の開口部を接合し、封止材により
容器の開口部を封止すると共に多重袋体の開口部を封止
することを特徴とする容器入り薬剤である。
【0009】請求項2に記載のものは、区画壁で内部を
区画することにより上下の面が開口した複数の収納室を
有する容器を構成し、各収納室内に、薬剤の構成成分を
入れた状態で容器の上下の面に、破断可能な封止材を止
着して各収納室の開口部を封止したことを特徴とする容
器入り薬剤である。
【0010】請求項3に記載のものは、上面が開口した
凹状の収納室を同一面上に複数形成して容器を構成し、
各収納室内に薬剤の構成成分を入れた状態で容器の上面
に封止材を止着して各収納室の開口部を封止したことを
特徴とする容器入り薬剤である。
【0011】請求項4に記載のものは、収納室の側壁の
一部を当該収納室の外方に膨出することにより、上面開
口を含む突状部を形成したことを特徴とする請求項3に
記載の容器入り薬剤である。
【0012】請求項5に記載のものは、上面が開口した
凹状の収納室を同一面上に複数形成して容器を構成し、
各収納室内に薬剤の構成成分を入れた状態で容器の上面
にシート状の封止材を被せ、この封止材の周縁を、収納
室内を大気圧よりも低い状態で容器の上面に止着して、
隣り合う収納室の間の容器上面に封止材を大気圧で密着
させて各収納室の開口部を封止したことを特徴とする容
器入り薬剤である。
【0013】請求項6に記載のものは、収納室の底部
に、当該収納室内に連通した口部を外部に突出した状態
で設け、該口部の先端開口を封止材により封止したこと
を特徴とする請求項3または5に記載の容器入り薬剤で
ある。
【0014】請求項7に記載のものは、上面が開口した
凹状の収納室を同一面上に複数形成して容器を構成し、
各収納室内に薬剤の構成成分を入れた状態で容器を、可
撓性のあるシート状外皮材で包み、この外皮材の周縁の
開口を、収納室内を大気圧よりも低くした状態で封止し
て、隣り合う収納室の間の容器上面に外皮材を大気圧で
密着させて各収納室の開口部を封止したことを特徴とす
る容器入り薬剤である。
【0015】請求項8に記載のものは、収納室の開口分
に対応する外皮材に、当該収納室内に連通した口部を外
部に突出した状態で設け、該口部の先端開口を封止材に
より封止したことを特徴とする請求項7に記載の容器入
り薬剤である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、以下の実施形態では、薬剤
の一種である透析用剤、詳しくは、透析用剤のA剤を例
に挙げて説明する。ここで、図1は容器入り透析用剤1
の第1実施形態の断面図、図2は溶解装置2の概略構成
図、図3は接続部材3を接続した容器の断面図である。
【0017】図1に示す容器入り透析用剤1(容器入り
薬剤の一種)は、複数の袋体5a,5b,5cを重ね合
わせて多重袋体5を構成し、外側の袋体と内側の袋体の
間に形成される収納空間6内に、A剤の構成成分を所定
の割合で収納し、この多重袋体5を、開口部を有する容
器7内に入れて容器7の開口部に多重袋体5の開口部を
接合し、容器7の開口部を封止材8により封止したもの
である。
【0018】容器7は、本実施形態では、上面が大きく
開口した有底略円筒体に成型された合成樹脂製の部材で
ある。容器7の円筒部分7aの上端には、外方に突出し
た鍔部7bを形成するとともに、該鍔部7bの外周縁に
肉厚な起立部7cを立設する。そして、これらの鍔部7
bと起立部7cとにより、円筒部分7aの内径よりも少
し大きな開口部を上面に開設するとともに、多重袋体5
の開口部を載せて止着する袋体支持部7dを形成する。
なお、袋体支持部7dは、多重袋体5の開口部を載せて
止着しても、多重袋体5の開口部が容器7の開口部より
も上方へ突出しない上下寸法に設定してある。
【0019】上記した構成からなる容器7の内部に入れ
る多重袋体5は、本実施形態では大きさの異なる袋体、
すなわち横幅と上下長さを少しずつ異ならせた袋体を用
意しておき、最も大きな第1の袋体5aの内部に、2番
目に大きな第2の袋体5bを入れて両袋体の開口部を合
わせ、2番目の袋体5bの内部に3番目の袋体(第3の
袋体)5cを入れて各開口部を合わせて構成される。最
も大きな袋体5aは、容器7の内部の深さよりも小さな
上下寸法で、左右幅も容器7の内部の内法よりも小さく
設定され、容器7内にセットされても、下端部が容器7
の底部から浮上した状態を維持できるようにしてある。
したがって、3つの袋体5a,5b,5cを重ねて開口
部を合わせると、外側に位置する最大袋体5aとその内
側に位置する2番目の袋体5bとの間、2番目の袋体5
bと3番目の袋体5cの間にそれぞれ収納空間6(6
a,6b)が形成され、この収納空間6内に、A剤(薬
剤の一種)の構成成分を所定の割合でそれぞれ収納する
ことができる。勿論3番目の袋体内6cにもA剤の構成
成分を収納できる。
【0020】この多重袋体5を構成する各袋体5a,5
b,5cは、A剤の構成成分が透過しない素材、例えば
合成樹脂製フィルムを袋状に成形したものであり、後述
する溶解装置2のカッターで無理なく破断可能な特性を
有する。なお、この袋体5は、薬剤の構成成分を接触し
ない状態で保管、搬送できばよいので、溶解時に溶剤を
通過させる素材、例えば細かな目の網材などで構成して
もよい。
【0021】本実施形態では、容器7の底部、すなわち
容器7の内面と最も大きな袋体5aとの間も収納空間6
dとしてA剤の構成成分を入れることができる。つま
り、合計4つの収納空間6a,6b,6c,6dのそれ
ぞれにA剤の構成成分を所定量ずつ分けて収納すること
ができる。例えば、容器7の底部(収納空間6d)に最
も割合の多い構成成分を入れ、他の収納空間6a,6
b,6cに残りの構成成分を入れる。
【0022】具体例を挙げると、1000gのA剤を容
器7内に収納する場合、最も大きな袋体5aと2番目の
袋体5bとの間に形成される収納空間6a内に、塩化マ
グネシウムと酢酸ナトリウムとを所定量(例えば合計で
89.5g)秤量して入れ、2番目の袋体5bと3番目
の袋体5cとの間に形成される収納空間6b内に、塩化
カリウムと塩化カルシウムを所定量(例えば合計で4
3.7g)秤量して入れ、3番目の袋体5c内(収納空
間6c)にブドウ糖を所定量(例えば118.2g)入
れることができる。さらに、容器7の底部と最も大きな
袋体5aとの間に形成される収納空間6d内に、最も割
合の多い塩化ナトリウムを所定量(例えば732.8
g)入れることができる。この他に、pH調製剤として
の酢酸又はクエン酸を適宜添加する。
【0023】このように、本実施形態では、多重袋体5
によって区画された複数の収納空間6のそれぞれにA剤
の構成成分が収納されており、隣り合う収納空間6に収
納された構成成分同士は、収納空間6同士を区画する袋
体5a,5b,5cが介在することによって互いに接触
しない。このため、構成成分同士を接触させることなく
同一の容器7内に複数の構成成分を収納できる。従っ
て、保管時や運搬時等において構成成分同士の接触に伴
う変質を確実に防止できる。さらに、同一容器7内に複
数成分を収納する構成であるため、A剤の溶解に使用す
る容器7の数を減らすこともできる。また、隣り合う収
納空間6に収納された構成成分同士が接触しないので、
各構成成分を粉末状態のままで各収納空間6内に収納で
きる。このため、比較的長時間を必要とし手間が掛かる
造粒工程を行わなくても済み、製造設備が簡素化できる
とともに、製造の効率化が図れる。
【0024】なお、本実施形態では、大中小3つの袋体
5a,5b,5cを重ねて多重袋体5を構成したが、分
けて収納する薬剤の構成成分の数により、袋体の数を適
宜選択することができる。例えば、薬剤の構成成分の数
それぞれに分けて収納できるように袋体の数を増加して
もよい。
【0025】次に、上記の容器入り透析用剤1を用いて
A剤の濃厚液を作成する手順について説明する。まず、
図2を参照して透析用剤の溶解装置2について説明す
る。
【0026】例示した溶解装置2は、給水機構11と、
溶解槽12と、貯留槽13と、接続部材3とを備えてい
る。給水機構11は、所定量の水(溶媒)を供給可能な
機構である。溶解槽12は、透析用剤1の各構成成分を
溶解する際に、各構成成分が溶けた液を一時的に貯留す
るものである。貯留槽13は、作成された濃厚液を貯留
するものである。接続部材3は、ターンテーブル14上
に載置された容器7の上面に容器7の開口部を塞ぐよう
にして液密に接続される部材である。
【0027】給水機構11と溶解槽12との間には給水
パイプ15を配設してあり、給水機構11が排出した水
を溶解槽12に供給可能に構成する。また、給水パイプ
15の途中には開閉弁16を取り付けてあり、給水機構
11から排出された水の流れを許容したり、この水の流
れを止めたりする。溶解槽12と接続部材3とは、供給
側循環パイプ17と戻り側循環パイプ18とからなる循
環パイプによって接続してある。供給側循環パイプ17
は溶解槽12から容器7の内部空間へ供給する液状物の
流路を形成する部材であり、戻り側循環パイプ18は容
器7の内部空間から溶解槽12へ流れる液状物の流路を
形成する部材である。この循環パイプは、例えば、耐摩
耗性を有する樹脂製ホースによって構成する。そして、
供給側循環パイプ17の途中には、循環ポンプ21を配
設してある。この循環ポンプ21は、溶解槽12内の液
状物を容器7側に向けて送り出すためのポンプである。
なお、本明細書における「液状物」は、溶媒、スラリ
ー、溶液などを総括する上位概念の言葉として使用す
る。
【0028】接続部材3は、図3に示すように、容器7
の上端開口部を液密に封止する蓋部材22を備える。こ
の蓋部材22は、円形板の外周縁を起立した浅い皿状体
であり、下向きに開放して容器7の上端開口部と連通す
る窪室23を備える。また、容器7の起立部7cに当接
する下端部にはOリング24を配設して液密性を維持さ
せる。この蓋部材22の中心には、基端部分が供給側循
環パイプ17に連通して上下方向に移動可能に取り付け
られたノズル部材25を取り付ける。また、一端が窪室
23に連通し他端が戻り側循環パイプ18に連通した排
液ポート26も設ける。そして、ノズル部材25の先端
部分(自由端部分)には、カッター27を取り付けてあ
る。このカッター27は、容器7の封止材8や多重袋体
5を破断するための破断部材である。
【0029】上記構成の接続部材3を容器7に取り付け
るには、まず、カッター27を蓋部材22側に寄せ、カ
ッター27を下向きにした状態で蓋部材22を容器7の
上方側から下降する。蓋部材22を下降すると、カッタ
ー27の先端が封止材8に当接するので、この当接状態
からさらに蓋部材22を下降してカッター27により封
止材8を破断させる。蓋部材22を容器7の上端部に載
置したならば、クランプ機構(図示せず)で蓋部材22
と容器7とを固定する。蓋部材22を固定したならば、
カッター27が袋体5aよりも下側に位置するまでノズ
ル部材25を容器7側に押し込んで、多重袋体5(5
a,5b,5c)を破断する。各袋体5a,5b,5c
が破断されると、破断部分を通じて各収納空間6a,6
b,6c,6dが連通し、この破断部分から構成成分が
流出して構成成分同士が混合可能な状態になる。
【0030】このようにして、接続部材3が容器7に接
続されると、溶解槽12から供給側循環パイプ17、容
器7(内部空間)、戻り側循環パイプ18を順次通って
溶解槽12に戻る一連の循環系が形成される。
【0031】溶解槽12と貯留槽13との間には、途中
に三方弁31を設けた排液パイプ32を取り付けてあ
る。この三方弁31は、第1のポートが溶解槽12側に
連通しており、第2のポートが貯留槽13側に連通して
いる。さらに、第3のポートは、廃液ライン33に連通
している。この三方弁31は、容器7内の各構成成分を
溶解している時には、溶解槽12側からの液状物の流れ
を止める。そして、各構成成分が十分に溶かされて濃厚
液が溶解槽12に回収された際に、溶解槽12側のポー
トと貯留槽13側のポートとを連通し、溶解槽12中の
濃厚液を貯留槽13側に供給可能な状態を形成する。さ
らに、濃度異常の溶液等の不要な液体を溶解装置2の外
部に排出する場合には、溶解槽12側のポートと廃液ラ
イン33側のポートとを連通し、不要な液体を廃液ライ
ン33に案内可能な状態を形成する。
【0032】貯留槽13には濃厚液供給パイプ34を接
続してある。この濃厚液供給パイプ34は、一端が貯留
槽13に連通しており他端が図示しない自動希釈装置に
連通している。そして、濃厚液供給パイプ34の途中に
は、濃厚液を貯留槽13側から自動希釈装置側に送るた
めの濃厚液移送ポンプ35を配設してある。ここで、自
動希釈装置は、A剤の濃厚液とB剤(炭酸水素ナトリウ
ムを主成分として含有する薬剤)の濃厚液を希釈・混合
して透析液(血液透析を行う灌流液)とし、この透析液
を透析装置に供給する装置である。
【0033】例示した溶解装置2には、この他に、溶解
状態検出手段としての電導度計36や、容器7内などの
循環系内に残った液状物を溶解槽12に回収するための
残液回収機構(図示せず)を設けてある。ここで、電導
度計36は、供給側循環パイプ17の中を流れる液状物
の電気伝導度と、戻り側循環パイプ18の中を流れる液
状物の電気伝導度を測定する。この電気伝導度は、各構
成成分の溶解終了を判定する際に使用される。例えば、
供給側循環パイプ17の中を流れる液状物の電気伝導度
と、戻り側循環パイプ18の中を流れる液状物の電気伝
導度とが、共に所定の電気伝導度で安定した場合に各構
成成分の溶解が終了したと判断できる。
【0034】次に、容器入り透析用剤1の使用状態、即
ち、溶解装置2による透析用剤(A剤)の溶解作業につ
いて説明する。
【0035】この溶解作業では、最初に、接続部材3を
容器7に接続する。まず、ターンテーブル14上に容器
7を載置し、ターンテーブル14を作動させて容器7を
所定の場所に位置させる。容器7が所定位置に位置した
ならば、図3に示すように、蓋部材22を容器7に固定
し、ノズル部材25を容器7側に押し込んでカッター2
7によって多重袋体5を破断する。多重袋体5を破断し
たならば、開閉弁16を開放状態に切り換え、給水機構
11を作動させて必要な量の水(溶媒)を溶解槽12に
注入する。
【0036】所定量の水を溶解槽12に注入したなら
ば、循環ポンプ21を作動させて溶解槽12の水を容器
7側に送る。循環ポンプ21によって送られた水は、接
続部材3のノズル部材25を通じて容器7の内部空間に
注入される。内部空間に注入された水は、容器7に収納
された各構成成分と混合される。そして、各構成成分の
大粒径の固形物が水に懸濁したスラリーとなる。このス
ラリーで容器7の内部空間が満たされると、スラリー
は、蓋部材22に設けた排液ポート26から戻り側循環
パイプ18へ流出し、戻り側循環パイプ18を通って溶
解槽12に排出される。溶解槽12内に排出されたスラ
リーは、溶解槽12内の水と混合される。その後、この
溶解槽12内の混合液は、循環ポンプ21によって容器
7側へと送られる。
【0037】この状態で循環ポンプ21を継続して作動
させると、各構成成分の固形物が水中に分散した状態の
液状物が、溶解槽12、供給側循環パイプ17、容器
7、及び、戻り側循環パイプ18を順次循環する。この
循環の過程で、各構成成分は徐々に水に溶け込む。そし
て、構成成分(詳しくは、電解質成分)の溶け込み量が
上昇すると、循環系内を循環する液状物の電気伝導度が
上昇する。
【0038】続いて、各構成成分が水に十分に溶けたか
を判定する。この判定は、電導度計36の測定値に基づ
いてなされる。詳しくは、供給側循環パイプ17と戻り
側循環パイプ18を流れる液状物の電気伝導度が、共に
所定の電気伝導度で安定した場合に各構成成分の溶解終
了と判定する。ここで、溶解終了と判定した場合には、
循環ポンプ21の作動を停止させて循環系内における液
状物の循環を停止させる。一方、まだ溶解が終了してい
ないと判定した場合には、循環ポンプ21の作動を継続
させる。
【0039】溶解終了の判定に基づいて循環ポンプ21
の作動を停止させたならば、循環系内に残った液状物を
溶解槽12に回収し、回収後、三方弁31を切り換えて
溶解槽12に貯留された液体(つまり、A剤の濃厚液)
を貯留槽13に移す。なお、この貯留槽13に移された
濃厚液は、適宜、自動希釈装置に送られる。
【0040】そして、溶解槽12内の濃厚液を貯留槽1
3に移し終えたならば、次の容器入り透析用剤1につい
ての溶解作業を上記と同じ手順で繰り返し行う。このよ
うに本実施形態では、容器7の内部空間が溶解装置2に
おける循環系の一部を構成しており、各構成成分を別容
器に移すさずにそのまま溶かすことができる。さらに、
容器7の収納空間6に収納されたA剤の構成成分は所定
割合であり、これらの各構成成分を循環系内で溶解でき
るので、溶解後における各構成成分の濃度が正確であ
る。
【0041】なお、上記の実施形態では、透析用剤を構
成するA剤について説明したが、透析用剤のB剤も同じ
ように構成することができる。さらに、各構成成分を透
析液の濃度まで短時間で溶解するようにした場合には、
多重袋体5で区画された収納空間6にA剤とB剤とを分
けて入れることで、これらのA剤とB剤とを同一容器7
内に収納することもできる。
【0042】ところで、上記した第1実施形態では、多
重袋体5によって区画形成された複数の収納空間6内に
薬剤の各構成成分を収納したものを例示したが、本発明
は、この構成に限定されるものではない。以下、他の実
施形態について説明する。
【0043】図4に示す容器入り薬剤の第2の実施形態
は、区画壁41で内部を区画することにより上下の面が
開口した複数の収納室42(42a〜42f)を有する
容器43を構成し、各収納室42内にA剤の構成成分を
入れた状態で容器43の上下の面に、破断可能な封止材
44,45を止着して各収納室42の開口部を封止した
カートリッジ状のものである。
【0044】本実施形態における容器43は、上下が開
口した円筒体の内部に、円筒体の中心から90度位相を
変えて3つの区画壁41…を半径方向に設けることによ
り内部片半に大容量の収納室42(42a,42b)を
2つ形成し、他の片半には、上記中心から45度ずつ位
相を変えて3つの区画壁41…を半径方向に設けること
により小容量の収納室42(42c〜42f)を4つ形
成してある。なお、この容器43は、外周壁及び各区画
壁41を一体成型することにより構成されている。
【0045】上記した構成からなる容器43の収納室4
2内に、A剤の構成成分を入れるには、容器43の下面
に、下側封止材45としてシールフィルムを接着あるい
は溶着等により止着して各収納室42の下面開口を塞
ぎ、この状態で各収納室42内に、薬剤の構成成分を入
れる。例えば、1000gのA剤では、大容量の収納室
42の一方に塩化ナトリウムを732.8g、他方にブ
ドウ糖を118.2g入れ、小容量の収納室42内に、
塩化カリウムを17.6g、塩化カルシウムを26.1
g、塩化マグネシウムを12.0g、酢酸ナトリウムを
77.5g入れる。また、pH調製剤(酢酸やクエン
酸)を何れかの構成成分に添加する。そして、すべての
収納室42内にA剤の構成成分を入れたならば、容器4
3の上面に、上側封止材44としてのシールフィルムを
止着して各収納室42の上面開口を塞ぐ。
【0046】この様にして各収納室42内にA剤の構成
成分を所定量入れて封止すると、保管時や搬送時に、各
構成成分が他の構成成分と接触しないので、構成成分同
士の接触に伴う変質を確実に防止できる。また、各構成
成分を粉末状態のまま各収納室42内に収納できる。そ
して、粉末状態のまま収納すると、造粒工程を行わなく
ても済むため、製造設備が簡素化できるし、製造の効率
化が図れる。また、同一の容器43に複数種類の構成成
分を収納できるので、使用する容器43の数を減らすこ
とができる。さらに、この容器43は上下面が平坦な円
柱状の外形であるため、容器43を積み重ねて梱包した
際に必要な容積が少なくて済むし、安定性も高い。
【0047】次に、上記した構成からなる透析用剤を使
用する場合について説明する。溶解装置2の基本的な構
成は、前記実施形態の場合と同様であるが、接続部材の
構成を容器43に合わせて変更する。すなわち、図5に
示すように、本実施形態に係る容器43に使用する接続
部材46は、容器43の一方の面に当接する第1接続部
材(上側蓋部材)47と他方の面に当接する第2接続部
材(下側蓋部材)48とからなり、両方の接続部材4
7,48の間に容器43を挟んで溶解する。
【0048】第1接続部材47と第2接続部材48は、
いずれも円形板の外周縁を起立した浅い皿状体であり、
起立した外周縁の先端に、容器43の外周壁に当接して
液密状態を維持するOリング49,50を備え、ほぼ中
心に接続管51,52を有する。ここで、第1接続部材
47の接続管51には溶解装置2(図3参照)の供給側
循環パイプ17と戻り側循環パイプ18の一方が接続さ
れ、第2接続部材48の接続管52には供給側循環パイ
プ17と戻り側循環パイプ18の他方が接続される。本
実施形態では、第1接続部材47の接続管51に戻り側
循環パイプ18を接続し、第2接続部材48の接続管5
2に供給側循環パイプ17を接続してある。
【0049】そして、第1接続部材47には、収納室4
2に対応した位置にカッター53を取り付けてある。な
お、このカッター53は、容器43の上下寸法よりも長
い。従って、第2接続部材48を容器43の下面に当接
させ、カッター53を下に向けた状態で第1接続部材4
7を下降して容器43の上面側に近付けると、先ずカッ
ター53が上面の上側封止材44を破断して収納室42
内に進入し、さらに第1接続部材47を下降するとカッ
ター53が収納室42内を貫通して下面の下側封止材4
5も破断する。さらに、第1接続部材47を十分に下降
させると外周縁の下端が容器43の上面外周縁に載る。
この状態で第1接続部材47と第2接続部材48をクラ
ンプ機構(図示せず)により固定して第1,第2接続部
材48により容器43を挟み込むと、各Oリング49,
50が容器43に圧接して液密状態となり、容器43の
セットが終了する。この様にしてカッター53によりシ
ールフィルムで構成した封止材44,45を破断する
と、図5中点線で示すように、破断したシールフィルム
が垂れ下がって溶解液が十分に通過可能な流路が封止材
44,45に開設される。
【0050】この状態で溶解装置2を作動すると、供給
側循環パイプ17を通じて送られてきた水が第2接続部
材48の接続管52から各収納室42に供給される。そ
して、この水が各構成成分と混合されてスラリーとな
る。このスラリーで容器43の内部空間が満たされる
と、スラリーは、第1接続部材47の接続管51から戻
り側循環パイプ18へ流出し、戻り側循環パイプ18を
通って溶解槽12に排出される。以後は、先の実施形態
と同様にして各構成成分の溶解が行われる。つまり、各
構成成分が十分溶けるまで液状物の循環を継続し、十分
に溶解されたならば、液状物(つまり、A剤の濃厚液)
を溶解槽12に回収する。
【0051】この第2実施形態でも、容器43の各収納
室42に収納されたA剤の構成成分は所定割合であり、
各構成成分の溶解時には容器43の内部空間が溶解装置
2の循環系の一部を構成するので、溶解後における各構
成成分の濃度が正確である。
【0052】図6に示す第3の実施形態は、上面が開口
した凹状の収納室61を同一面上に複数形成して容器6
2を構成し、各収納室61内に薬剤の構成成分を入れた
状態で容器62の上面に封止材(シールフィルム63)
を止着して各収納室61の開口部を封止したトレータイ
プである。
【0053】本実施形態における容器62は、長方形の
板材の一端に、平面形状略長方形の凹部を板材の幅方向
に形成して大容量の収納室61aとし、板材の長手方向
のほぼ中央に、平面形状略長方形の凹部を板材の幅方向
に形成して中容量の収納室61bとし、板材の他端残余
部分に、平面形状略長方形の小さな凹部を複数形成して
それぞれ小容量の収納室61c〜61fとしてある。こ
の容器62に薬剤の構成成分を入れる場合には、混合比
率の多い構成成分を所定量秤量して大容量の収納室61
a内に入れ、次に混合比率の多い構成成分を所定量秤量
して中容量の収納室61b内に入れ、他の構成成分を所
定量秤量して小容量収納室61c〜61f内に入れる。
例えば、500gのA剤では、大容量の収納室61aに
は塩化ナトリウムを366.4g入れ、中容量の収納室
61bにはブドウ糖を59.1g入れる。そして、各収
納室61(61a〜61f)内に所定の構成成分を秤量
して入れたならば、容器62の上面に封止材としてのシ
ールフィルム63を被せ、このシールフィルム63を板
材の上面に接着或いはヒートシール等により止着して、
各収納室61の開口部をそれぞれ封止する。
【0054】この様にして、各収納室61内に、A剤の
構成成分を所定量入れて収納室61の開口部を封止する
と、収納室61のそれぞれが閉ざされた収納空間を構成
するので、保管時や搬送時に、各構成成分が他の構成成
分と接触しない。このため、構成成分同士の接触に伴う
変質を確実に防止できるし、各構成成分を粉末状態のま
ま各収納室61内に収納できる。そして、粉末状態のま
ま収納すると、造粒工程を行わなくても済み、製造設備
が簡素化でき、製造の効率化が図れる。また、同一の容
器62に複数種類の構成成分を収納できるので、使用す
る容器62の数を減らすことができる。さらに、この容
器62はトレータイプであるため、容器62を積み重ね
て梱包した際に、安定性が高く収納効率も良い。
【0055】次に、上記した構成からなる容器入り透析
用剤を使用する場合について説明する。溶解装置2の基
本的な構成は、前記実施形態の場合と同様であるが、接
続部材の構成を容器62に合わせて変更する。すなわ
ち、図7に示すように、本実施形態に係る容器62に使
用する接続部材64は、容器62を収納する上面開放箱
状のホルダ65と、このホルダ65の上面に被せる蓋6
6とからなり、ホルダ65の上端周縁と蓋66の下端周
縁には容器62の縁に圧接して液密状態を維持するOリ
ング67,68を備える。蓋66は、容器62を覆い得
る大きさと形状の板状体であり、上面のほぼ中央に溶解
液入口69を突設し、下面には、容器62の各収納室6
1(61a〜61f)に対応する位置に、カッター70
を取り付けた溶解液供給ノズル71を設け、各溶解液供
給ノズル71と上記溶解液入口69との間を流路により
連通し、一側には溶解液出口72を設けてある。
【0056】ホルダ65内に容器62を収納すると、容
器62の外周縁がホルダ65の上端周縁上に載り、この
状態で蓋66を被せると、各収納室61に対応する位置
に設けたカッター70がシールフィルム63を破断して
溶解液供給ノズル71が当該収納室61内に入り込み、
蓋66を十分に降ろすと蓋66の下端外周縁が容器62
の外周縁に載り、上下のOリング67,68が容器62
の外周縁を挟み込んで液密状態となる。この状態で供給
側循環パイプ17からの水(溶媒)を溶解液入口69か
ら供給すると、溶解液供給ノズル71から噴出した水が
それぞれの収納室61内に注入される。そして、水と収
納室61内に収納された構成成分とが混合されてスラリ
ーとなり、溶解液出口72から戻り側循環パイプ18側
へと流出する。以後は、先の実施形態と同様に、液状物
中の固形成分が十分に溶解されるまで液状物の循環を継
続し、十分に溶解が行われたならば溶液を溶解槽12に
回収する。
【0057】この第3実施形態でも、容器62の各収納
室61に収納されたA剤の構成成分は所定割合であり、
各構成成分の溶解時には容器62が溶解装置2の循環系
の一部を構成するので、溶解後における各構成成分の濃
度が正確である。
【0058】図8に示す容器入り薬剤の第4の実施形態
は、第3実施形態と同様のトレータイプの容器74であ
り、収納室75の側壁の一部を当該収納室75の外方に
膨出することにより、上面開口を含む突状部76を形成
してある。なお、各収納室75内に薬剤の構成成分を入
れて上面に封止材としてのシールフィルム77を被せて
止着する構成は第3実施形態と同じである。収納室75
及び突状部76について具体的に説明すると、長方形の
板材の一端に、幅広な大容量の収納室75aを形成し、
その隣りに幅を少し狭くした中容量の収納室75bを形
成し、その隣りに幅をさらに狭くした小容量の収納室7
5c,75dを2つ形成し、各収納室75(75a〜7
5d)の側壁のほぼ中央部分を当該収納室75の外方に
膨出して突状部76(76a〜76d)を形成する。こ
の突状部76は、側壁の少なくとも上端部分を膨出する
ので、収納室75の開口部も外方に突出する。
【0059】次に、上記した構成からなる容器入り透析
溶剤を使用する場合について説明する。溶解装置2の基
本的な構成は、前記実施形態の場合と同様であるが、図
9に示すように、接続部材78は、各収納室75に対応
する位置に、カッター79を備えた溶解液供給ノズル8
0を突設し、各突状部76に対応する位置に、カッター
81を突設した液排出口82を開設し、各溶解液供給ノ
ズル80と溶解液入口83との間を分岐流路83´で連
通してある。したがって、突状部76を下に向けた状態
で容器62を接続部材78に接続すると、両カッター7
9,81がシールフィルム77を破断して溶解液供給ノ
ズル80が収納室75内に連通するとともに、液排出口
82が突状部76に連通する。この状態で溶解装置2を
作動すると、供給側循環パイプ17からの水(溶媒)は
溶解液入口83に供給され、その後、分岐流路83´で
分岐して各溶解液供給ノズル80から噴出する。そし
て、溶解液供給ノズル80から噴出した水がそれぞれの
収納室75内に注入されて、水と構成成分とが混合され
たスラリーとなり、このスラリーが溶解液出口84(8
4a〜84d)から戻り側循環パイプ18側へと流出す
る。以後は、先の実施形態と同様に、液状物中の固形成
分が十分に溶解するまで循環を継続し、溶液を溶解槽1
2に回収する。
【0060】なお、接続部材78に合流流路を設けて、
各収納室75から排出されたのスラリーを合流流路内で
合流させ、合流後のスラリーを単一の溶解液出口から戻
り側循環パイプ18側へと流出させるようにしてもよ
い。
【0061】この構成では、各収納室75の下端に位置
する突状部76から収納室75内の液が残らず排出され
るので、収納室75内に残って無駄になる液を減少でき
る。また、先の実施形態と同様に、各構成成分の溶解時
には容器62が溶解装置2の循環系の一部を構成するの
で、溶解後における各構成成分の濃度が正確である。
【0062】図10及び図11に示す第5の実施形態
は、第3及び第4実施形態と同様のトレータイプの容器
85であり、各収納室86の底部に、当該収納室86内
に連通した供給用の口部87と排出用の口部88を外部
に突出した状態で設け、各口部87,88の先端開口を
シールフィルムやゴム栓などの封止材89により封止し
たものである。なお、各収納室86内に薬剤の構成成分
を入れて上面に封止材としてのシールフィルム90を被
せて止着する構成は第3及び第4実施形態と同じであ
る。
【0063】この様な構成からなる容器入り透析用剤を
使用する場合について説明する。溶解装置2の基本的な
構成は、前記実施形態の場合と同様であるが、接続部材
の構成を容器85に合わせて変更する。図面に示す容器
85では口部87,88の封止材89,89としてシー
ルフィルムを使用しているため、図11(b)に示すよ
うに、中空針91を突設したカプラー92によって接続
部材を構成する。そして、供給側循環パイプ17側のカ
プラー92aを図中上方に位置する供給用の口部87
に、戻り側循環パイプ18側のカプラー92bを図中下
方に位置する排出用の口部88にそれぞれ装着すると、
各中空針91,91がシールフィルムで構成された封止
材89,89を破って突入するので、溶解装置2の循環
パイプを各収納室86に連通することができる。この状
態で溶解装置2を作動すると、供給側循環パイプ17か
ら供給される水(溶媒)が供給用の口部87からそれぞ
れの収納室86内に注入され、収納室86内では注入さ
れた水と構成成分とが混合してスラリーとなる。このス
ラリーは、排出用の口部88から戻り側循環パイプ18
側へと順次流出する。以後は、先の実施形態と同様に、
液状物中の固形成分が十分に溶解するまで循環を継続
し、溶液を溶解槽12に回収する。そして、この構成で
は、排出用の口部88が供給用の口部87よりも下側に
位置するように配置すると、収納室86内に液が殆ど残
らない。
【0064】図12及び図13に示す第6の実施形態
は、第3乃至第5実施形態と同様のトレータイプの容器
95であり、また、収納室96(96a〜96e)の底
部に口部を設ける構成は第5実施形態と同様であるが、
口部97,98を設ける収納室96はいずれか1つの収
納室96でよい点、および容器95の上面に封止材とし
て被せたシールフィルム99の止着構成が異なる。すな
わち、シールフィルム99の周縁を、収納室96内を大
気圧よりも低い状態で容器95の上面に止着して、隣り
合う収納室96の間の容器上面にシールフィルム99を
大気圧で密着させて各収納室96の開口部を封止する。
【0065】この様な構成からなる容器入り透析用剤を
使用する場合について説明する。溶解装置2の基本的な
構成は、前記第5実施形態の場合と同様であるが、カプ
ラー92は1セットでよい。供給側循環パイプ17側の
カプラー92aを上方に位置する供給用の口部97に、
戻り側循環パイプ18側のカプラー92bを下方に位置
する排出用の口部98にそれぞれ装着すると、中空針9
1,91がシールフィルム100,100を破って突入
するので、溶解装置2の循環パイプを収納室96に連通
することができ、この状態で水(溶媒)を収納室96内
に供給すると、収納室96内の圧力の方が大気圧より高
くなるので、シールフィルム99と容器上面との間に隙
間が生じ、この隙間によりすべての収納室96が連通す
る。
【0066】そして、水を連続的に供給すると、収納室
96内に注入された水は、口部97,98が設けられた
収納室96内の構成成分と混合される。そして、混合物
の一部は、シールフィルム99と容器上面との間の隙間
を通じて他の収納室96へ流入し、他の構成成分と混合
される。また、混合物の他の一部は、排出用の口部98
から戻り側循環パイプ18側へ流出する。液状物の循環
を継続すると、容器95の内部は液状物で満たされた状
態となってシールフィルム99は容器の外側に向けて膨
らみ、この状態で液状物が溶解装置2の循環系を循環す
る。即ち、容器95内の各構成成分は、液状物中に分散
した状態で溶解装置2の循環系内を循環する。以後は、
先の実施形態と同様に、液状物中の固形成分が十分に溶
解するまで循環を継続し、その後、溶液を溶解槽12に
回収する。
【0067】なお、例示した実施形態では供給用の口部
97と排出用の口部98とを同じ収納室96に設けた
が、供給用の口部97と排出用の口部98とを遠く離し
て配置するために別の収納室96に設けても良い。液状
物を容器95の内部空間全体に行き渡らせ易くなるから
である。
【0068】図14に示す第7の実施形態は、第3乃至
第6実施形態と同様のトレータイプの容器103である
が、容器103の全体をシート状の封止材(外皮材10
5)で包んで封止材の内部を減圧する点で異なる。すな
わち、各収納室104内にA剤の構成成分を入れた状態
で容器103を、可撓性のあるフィルム製袋状の外皮材
105内に収納し、この外皮材105の周縁の開口を、
収納室104内を大気圧よりも低くした状態で封止し、
これにより隣り合う収納室104の間の容器上面に外皮
材105を大気圧で密着させて各収納室104の開口部
を封止する。この様な構成からなる容器103は、外皮
材105が大気圧で容器上面に密着しているので、保管
時は勿論のこと搬送時に振動しても、各収納室104内
の構成成分が他の構成成分と混合されることはない。し
たがって、構成成分同士の接触に伴う構成成分の変質を
確実に防止できるし、各構成成分を粉末状態のまま各収
納室104内に収納できる。そして、粉末状態のまま収
納すると、造粒工程を行わなくても済み、製造設備が簡
素化でき、製造の効率化が図れる。また、同一の容器1
03に複数種類の構成成分を収納できるので、使用する
容器103の数を減らすことができる。
【0069】そして、この容器103に入れた透析用剤
を使用する場合、外皮材105を破って容器103を取
り出して使用してもよいが、図15に示すように、外皮
材105に溶解液供給用の口部106と溶解液排出用の
口部107を設け、各口部106,107の開口をシー
ルシートや栓材等の封止部材108で封止しておき、使
用時には、前記第5及び第6実施形態と同様に、このシ
ールシートを破断するようにしてもよい。
【0070】この構成では、容器103を外皮材105
で包む構成であるので、使用に伴う容器103の破損が
生じ難いし、容器103と外皮材105とを容易に分離
することもできる。このため、使用後の容器103を容
易に再利用できる。また、使用後における容器103と
外皮材105との分別が容易であるので、容器103の
廃棄も効率よく行える。また、使用済みの容器103に
関し、容器103同士を同じ向きに重ねると、容器10
3同士の凹凸部分が丁度嵌合するので、使用済み容器1
03を纏める際のスペースを少なくすることができる。
【0071】ところで、上記した各実施形態は、薬剤の
一種である透析用剤のA剤を例に挙げて説明したが、透
析用剤を構成するA剤とB剤とを同一容器内に収納する
こともできる。
【0072】図16に示す第8の実施形態は、第6実施
形態と同様のトレータイプの容器111であるが、各収
納室をB剤用の第1ブロック112とA剤用の第2ブロ
ック113とに分けるとともに、第1ブロック112と
第2ブロック113との間の容器上面111aについて
もシールフィルム(止着材)114を止着して、第1ブ
ロック112と第2ブロック113とを別個独立の収納
空間として構成している点が異なっている。そして、A
剤用の第2ブロック113は複数の収納室115(11
5a〜115e)で構成し、これら複数の収納室115
内を大気圧よりも低い状態で容器の上面に止着して、隣
り合う収納室115の間の容器上面にシールフィルム1
14を大気圧で密着させて各収納室115の開口部を封
止している。また、口部に関し、B剤用の第1ブロック
112は単一の収納室116で構成されているため同じ
収納室116内に供給用の口部117と排出用の口部1
18を設けている。一方、A剤用の第2ブロック113
は複数の収納室115で構成されているので供給用の口
部119を収納室115aに排出用の口部120を収納
室115eにそれぞれ設け、口部119と口部120と
の距離を長くして構成成分を効率よく溶解できるように
している。
【0073】この様な構成からなる容器入り透析用剤で
は、第1ブロック112と第2ブロック113とが別個
独立の収納空間であるため、運搬時、保管時及び使用時
(構成成分の溶解時)において、A剤とB剤とが接触し
ない。このため、A剤とB剤とを同じ容器111内に収
納することができ、尚且つ、A剤とB剤とを別々の循環
系で溶解することができる。このため、使用する容器1
11の個数を一層少なくすることができる。また、A剤
用の第2ブロック113を構成する各収納室115は、
保管時や運搬時において大気圧で密着されたシールフィ
ルム114により、それぞれが閉ざされた収納空間を構
成している。このため、各収納室115に収納された構
成成分同士は接触しない。このため、構成成分同士の接
触に伴う変質を確実に防止することができる。そして、
構成成分の溶解時には、収納室115内の圧力が上昇す
るので、シールフィルム114が容器111の外側に膨
らんで各収納室115が連通する。このため、各構成成
分を容易に溶解することができる。
【0074】なお、上記の第2〜第7実施形態におい
て、各構成成分を透析液の濃度まで短時間で溶解するよ
うにした場合には、各収納室に透析用剤の各構成成分を
分けて収納することにより、A剤とB剤とを同一容器内
に収納することができる。
【0075】また、上記の各実施形態では、容器入り薬
剤の一種である透析用剤を例に挙げて説明したが、本発
明はこの透析用剤に限定されるものではない。互いの接
触により変質の虞がある複数の構成成分を含んだ容器入
り薬剤であれば本発明を適用することが出来る。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、以
下の効果を奏する。請求項1に記載の発明によれば、多
重袋体によって区画された複数の収納空間のそれぞれに
薬剤の構成成分が収納されるので、隣り合う収納空間同
士の間には袋体が介在し、この袋体によって隣り合う収
納空間に収納された構成成分同士の接触を防止すること
ができる。従って、構成成分同士を接触させずに同一の
容器内に複数の構成成分が収納でき、保管時や運搬時等
において構成成分同士の接触に伴う変質を確実に防止し
つつ、使用する容器の数を減らすことができる。
【0077】また、隣り合う収納空間に収納された構成
成分同士が接触しないので、各構成成分を粉末状態のま
ま各収納空間内に収納できる。このため、比較的長時間
を必要とし手間が掛かる造粒工程を行わなくても済む。
その結果、製造設備が簡素化できるし、製造の効率化が
図れる。
【0078】さらに、各収納空間に収納された構成成分
は所定割合であり、これらの各成分を容器内で溶解でき
るので、各構成成分を別容器に移すことなくそのまま溶
かすことができる。このため、溶解後における各構成成
分の濃度が正確である。
【0079】請求項2に記載の発明によれば、内部が区
画壁によって区画され、上下の開口面が封止材により封
止された複数の収納室のそれぞれに薬剤の構成成分が収
納されるので、隣り合う収納室同士の間には区画壁が介
在し、この区画壁によって隣り合う収納室に収納された
構成成分同士の接触を防止することができる。従って、
構成成分同士を接触させずに同一の容器内に複数の構成
成分が収納でき、保管時や運搬時等において構成成分同
士の接触に伴う変質を確実に防止しつつ、使用する容器
の数を減らすことができる。
【0080】また、隣り合う収納室に収納された構成成
分同士が接触しないので、各構成成分を造粒せずに粉末
状態のまま各収納室内に収納できる。このため、比較的
長時間を必要とし手間が掛かる造粒工程を行わなくても
済む。その結果、製造設備が簡素化できるし、製造の効
率化が図れる。
【0081】さらに、上下の開口面を封止する封止材を
破断するだけで各構成成分を溶解することができるの
で、溶解時の作業を容易に行うことができる。
【0082】請求項3及び請求項4に記載の発明によれ
ば、上面が開口した凹状の収納室を同一面上に複数形成
して容器を構成し、各収納室内に薬剤の構成成分を入れ
た状態で容器の上面に封止材を止着して、この封止材に
よって各収納室の開口部を封止したので、封止状態の各
収納室はそれぞれ閉ざされた収納空間を形成する。この
ため、各収納室に収納された構成成分同士の接触を防止
することができる。そして、構成成分同士を接触させず
に同一の容器内に複数の構成成分が収納できるので、保
管時や運搬時等において構成成分同士の接触に伴う変質
を確実に防止しつつ、使用する容器の数を減らすことが
できる。
【0083】また、各収納室同士が閉ざされた収納空間
を構成するので、各収納室には粉末状態の構成成分を収
納することができる。このため、比較的長時間を必要と
し手間が掛かる造粒工程を行わなくても済み、製造設備
の簡素化が図れるとともに、製造の効率化が図れる。
【0084】請求項5に記載の発明によれば、収納室内
を大気圧よりも低い状態で容器の上面に止着して、隣り
合う収納室の間の容器上面に封止材を大気圧で密着させ
て各収納室の開口部を封止したので、封止状態の各収納
室はそれぞれ閉ざされた収納空間を形成する。このた
め、各収納室に収納された構成成分同士の接触を防止す
ることができる。そして、構成成分同士を接触させずに
同一の容器内に複数の構成成分が収納できるので、保管
時や運搬時等において構成成分同士の接触に伴う変質を
確実に防止しつつ、使用する容器の数を減らすことがで
きる。
【0085】また、各収納室が閉ざされた収納空間を構
成するので、各収納室には粉末状態の構成成分を収納す
ることができる。このため、比較的長時間を必要とし手
間が掛かる造粒工程を行わなくても済み、製造設備の簡
素化が図れるとともに、製造の効率化が図れる。
【0086】さらに、収納室を溶解装置に接続するなど
によって、収納室内の密閉状態が解かれると収納室内の
圧力が上昇するので、簡単な操作によって容器上面と封
止材との密着状態を解くことができ、構成成分同士を混
合可能な状態にすることができる。このため、構成成分
の溶解作業が容易である。
【0087】請求項6に記載の発明によれば、収納室の
底部に、当該収納室内に連通した口部を外部に突出した
状態で設け、該口部の先端開口を封止材により封止した
ので、口部にカプラー等の接続部材を接続するなどして
口部の先端開口における封止状態を解くことにより、収
納室内の密閉状態が解かれて収納室内の圧力が上昇し、
容器上面と封止材との密着状態を解くことができ、構成
成分同士を混合可能な状態にすることができる。このた
め、構成成分の溶解作業を一層容易に行うことができ
る。
【0088】請求項7及び請求項8に記載の発明によれ
ば、上面が開口した凹状の収納室を同一面上に複数形成
して容器を構成し、各収納室内に薬剤の構成成分を入れ
た状態で容器を、可撓性のあるシート状外皮材で包み、
この外皮材の周縁の開口を、収納室内を大気圧よりも低
くした状態で封止して、隣り合う収納室の間の容器上面
に外皮材を大気圧で密着させて各収納室の開口部を封止
したので、封止状態の各収納室はそれぞれが閉ざされた
収納空間を形成する。このため、各収納室に収納された
構成成分同士の接触を防止することができる。そして、
構成成分同士を接触させずに同一の容器内に複数の構成
成分が収納できるので、保管時や運搬時等において構成
成分同士の接触に伴う変質を確実に防止しつつ、使用す
る容器の数を減らすことができる。
【0089】また、各収納室が閉ざされた収納空間を構
成するので、各収納室には粉末状態の構成成分を収納す
ることができる。このため、比較的長時間を必要とし手
間が掛かる造粒工程を行わなくても済み、製造設備の簡
素化が図れるとともに、製造の効率化が図れる。
【0090】また、容器を外皮材で包む構成であるた
め、使用に伴う容器の破損が生じ難く容器の再利用が容
易である。また、容器と外皮材とが容易に分離できるの
で、廃棄の効率化に寄与する。また、使用済みの容器を
同じ向きに重ねることにより、使用済みの容器を少ない
容積で纏めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の容器入り透析用剤を説明する断
面図である。
【図2】溶解装置を説明するブロック図である。
【図3】第1実施形態の透析用剤の使用状態を説明する
図である。
【図4】第2実施形態を説明する図であり、(a)は容
器入り透析用剤の平面図、(b)は(a)のA−A断面
図である。
【図5】第2実施形態の透析用剤の使用状態を説明する
図である。
【図6】第3実施形態を説明する図であり、(a)は容
器入り透析用剤の平面図、(b)は(a)のB−B断面
図である。
【図7】第3実施形態の透析用剤の使用状態を説明する
図である。
【図8】第4実施形態を説明する図であり、(a)は容
器入り透析用剤の平面図、(b)は左側面図である。
【図9】第4実施形態の透析用剤の使用状態を説明する
図であり、(a)は接続部材を取り付けた状態の平面
図、(b)は(a)のC−C断面図である。
【図10】第5実施形態を説明する図であり、容器入り
透析用剤の平面図である。
【図11】(a)は図10のD−D断面図、(b)はカ
プラーを接続した状態における同断面図である。
【図12】第6実施形態を説明する図であり、容器入り
透析用剤の平面図である。
【図13】(a)は図12のE−E断面図、(b)はカ
プラーを接続し、液状物を循環させた状態における同断
面図である。
【図14】第7実施形態を説明する図であり、(a)は
外皮材により容器を包んだ状態、(b)は封止材の内部
を減圧した状態で外皮材の開口を封止した状態をそれぞ
れ示す。
【図15】口部を設けた外皮材により容器を包み、封止
材の内部を減圧した状態で外皮材の開口を封止した状態
を説明する図である。
【図16】第8実施形態を説明する図あり、容器入り透
析用剤の平面図である。
【符号の説明】
1 容器入り透析用剤 2 溶解装置 3 接続部材 5 多重袋体 6 収納空間 7 容器 8 封止材 11 給水機構 12 溶解槽 13 貯留槽 14 ターンテーブル 15 給水パイプ 16 開閉弁 17 供給側循環パイプ 18 戻り側循環パイプ 21 循環ポンプ 22 蓋部材 23 蓋部材の窪室 24 Oリング 25 ノズル部材 26 排液ポート 27 カッター 31 三方弁 32 排液パイプ 33 廃液ライン 34 濃厚液供給パイプ 35 濃厚液移送ポンプ 36 電導度計 41 区画壁 42 収納室 43 容器 44,45 封止材 46 接続部材 47 第1接続部材 48 第2接続部材 49,50 Oリング 51,52 接続管 53 カッター 61 収納室 62 容器 63 シールフィルム 64 接続部材 65 ホルダ 66 蓋 67,68 Oリング 69 溶解液入口 70 カッター 71 溶解液供給ノズル 72 溶解液出口 74 容器 75 収納室 76 突状部 77 シールフィルム 78 接続部材 79 カッター 80 溶解液供給ノズル 81 カッター 82 液排出口 83 溶解液入口 83´ 分岐流路 84 溶解液出口 85 容器 86 収納室 87 供給用の口部 88 排出用の口部 89 封止材 90 シールフィルム 91 中空針 92 カプラー 95 容器 96 収納室 97,98 口部 99,100 シールフィルム 103 容器 104 収納室 105 外皮材 106 溶解液供給用の口部 107 溶解液排出用の口部 108 封止部材 111 容器 112 第1ブロック 113 第2ブロック 114 シールフィルム 115,116 収納室 117〜120 口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 向畑 弘美 石川県金沢市北陽台3−1 日機装株式会 社金沢製作所内 (72)発明者 二村 寛 石川県金沢市北陽台3−1 日機装株式会 社金沢製作所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 袋体内に次の袋体を入れることを繰り返
    すとともにこれら袋体の各開口部を重ね合わせて多重袋
    体を構成し、 外側の袋体と内側の袋体の間に形成される収納空間内
    に、薬剤の構成成分を所定の割合で収納するとともに、
    この多重袋体を、開口部を有する容器内に入れて容器の
    開口部に多重袋体の開口部を接合し、 封止材により容器の開口部を封止すると共に多重袋体の
    開口部を封止することを特徴とする容器入り薬剤。
  2. 【請求項2】 区画壁で内部を区画することにより上下
    の面が開口した複数の収納室を有する容器を構成し、 各収納室内に、薬剤の構成成分を入れた状態で容器の上
    下の面に、破断可能な封止材を止着して各収納室の開口
    部を封止したことを特徴とする容器入り薬剤。
  3. 【請求項3】 上面が開口した凹状の収納室を同一面上
    に複数形成して容器を構成し、 各収納室内に薬剤の構成成分を入れた状態で容器の上面
    に封止材を止着して各収納室の開口部を封止したことを
    特徴とする容器入り薬剤。
  4. 【請求項4】 収納室の側壁の一部を当該収納室の外方
    に膨出することにより、上面開口を含む突状部を形成し
    たことを特徴とする請求項3に記載の容器入り薬剤。
  5. 【請求項5】 上面が開口した凹状の収納室を同一面上
    に複数形成して容器を構成し、 各収納室内に薬剤の構成成分を入れた状態で容器の上面
    にシート状の封止材を被せ、 この封止材の周縁を、収納室内を大気圧よりも低い状態
    で容器の上面に止着して、隣り合う収納室の間の容器上
    面に封止材を大気圧で密着させて各収納室の開口部を封
    止したことを特徴とする容器入り薬剤。
  6. 【請求項6】 収納室の底部に、当該収納室内に連通し
    た口部を外部に突出した状態で設け、該口部の先端開口
    を封止材により封止したことを特徴とする請求項3また
    は5に記載の容器入り薬剤。
  7. 【請求項7】 上面が開口した凹状の収納室を同一面上
    に複数形成して容器を構成し、 各収納室内に薬剤の構成成分を入れた状態で容器を、可
    撓性のあるシート状外皮材で包み、 この外皮材の周縁の開口を、収納室内を大気圧よりも低
    くした状態で封止して、隣り合う収納室の間の容器上面
    に外皮材を大気圧で密着させて各収納室の開口部を封止
    したことを特徴とする容器入り薬剤。
  8. 【請求項8】 収納室の開口分に対応する外皮材に、当
    該収納室内に連通した口部を外部に突出した状態で設
    け、該口部の先端開口を封止材により封止したことを特
    徴とする請求項7に記載の容器入り薬剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102946840A (zh) * 2010-06-23 2013-02-27 甘布罗伦迪亚股份公司 由粉末材料制备医疗溶液
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