JPH07116171B2 - グリシジルエーテルの製造法 - Google Patents

グリシジルエーテルの製造法

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JPH07116171B2
JPH07116171B2 JP62311663A JP31166387A JPH07116171B2 JP H07116171 B2 JPH07116171 B2 JP H07116171B2 JP 62311663 A JP62311663 A JP 62311663A JP 31166387 A JP31166387 A JP 31166387A JP H07116171 B2 JPH07116171 B2 JP H07116171B2
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基之 鈴木
憲昭 中川
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は塩素含有量の少ない高純度の脂肪族グリシジル
エーテル類を製造する方法に関するものである。本発明
の実施により得られる塩素含有量の少ない高純度の脂肪
族グリシジルエーテル類は、電気・電子材料、塗料分野
などに使用される。
[従来の技術] 従来、脂肪族グリシジルエーテル類の製造法としては
(イ)アルコールに酸性触媒の存在下にエピクロルヒド
リンを開環付加し、そのあとアルカリ水溶液で分子内閉
環させグリシジルエーテルを得る方法(例えば特開昭61
-178974号公報);(ロ)固型アルカリの存在下にアル
コールとエピクロルヒドリンから脱塩化水素で縮合させ
グリシジルエーテルを得る方法(例えば特開昭60-12627
7号、特公昭61-207381号各公報)が知られている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら(イ)の製造方法ではグリシジルエーテル
中の塩素含有量が多く、電気・電子分野、塗料分野など
に満足に使用されるものではない、(ロ)の製造方法で
はグリシジルエーテルの収率が悪く、未反応アルコール
が残存する。とくに多価アルコールの場合はアルコール
基が残存したグリシジルエーテルが生成し、分離、精製
が困難である等の問題点を有する。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは上記問題点を解決すべく鋭意検討した結
果、本発明に到達した。
すなわち、本発明はアルコール類とエピクロルヒドリン
を固型アルカリ金属化合物の存在下に反応させ、グリシ
ジルエーテル類を製造する際に、反応混合物中で粉砕し
た固型アルカリ金属水酸化物の存在下に反応させること
を特徴とする塩素含有量の少ない高純度脂肪族グリシジ
ルエーテル類の製造法である。
本発明において使用されるアルコール類としては1〜6
価のアルコールがあげられる。1価アルコールとして
は、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、t−ブチルア
ルコール、2−エチルヘキシルアルコール、ラウリルア
ルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコー
ル、ベンジルアルコール、アリルアルコール、メタリル
アルコール等の飽和および不飽和アルコールがあげられ
る。またこれらのアルコールのアルキレンオキサイド付
加物も含まれる。2価アルコールとしては、エチレング
リコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキシレングリコールなど、又はこれらのア
ルキレンオキサイド付加物又はグリセリンモノラウリル
エーテル、トリメチロールプロパンモノアリルエーテ
ル、ビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物があ
げられる。3価以上のアルコールとしてはトリメチロー
ルプロパン、トリエチロールプロパン、1,2,6−ヘキサ
ントリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、
ジペンタエリスリトール、又はこれらのアルキレンオキ
サイド付加物、フェノール・ノボラック又はアルキルフ
ェノール・ノボラックのアルキレンオキサイド付加物が
あげられる。
本発明において使用される固型アルカリ金属水酸化物と
しては水酸化ナトリウム、水酸化カリウムがあげられ、
好ましくは水酸化ナトリウムである。これらの固型アル
カリ金属水酸化物の形状は粒状、フレイク状、粉状のい
ずれでも使用される。
本発明ではグリシジルエーテル類を製造する際に、反応
混合物中で粉砕した固型アルカリ金属水酸化物の存在下
に反応させるが、その際使用する粉砕機器としては、粉
砕機、混合機およびホモジナイザー等の装置を使用する
ことができる。粉砕機、混合機の例としては、コーンミ
ル、ロールクラッシャー、スクリュー中砕機、エッジラ
ンナー、リングロールミル、ロッドミル、ボールミル、
衝撃微粉砕機、ジエット粉砕機、塔式摩砕機、コロイド
ミル、スクリュー混合機等があげられる。
ホモジナイザーの例としてはポッターエルビイエムホモ
ジナイザー、アッターワークマンホモジナイザー、ワー
リングブレンダー等があげられる。
本発明での粉砕方法としては(イ)反応容器中に粉砕機
器を設置し、反応混合物を粉砕する方法(図1);
(ロ)反応容器の外に粉砕機器を設置し、反応容器から
反応混合物を粉砕機器を通して循環する方法(図2)及
び(ハ)複数の粉砕機器を設置し、反応混合物を連続に
反応さす方法(図3)が好ましい。
本発明でのアルコール類、エピクロルヒドリン、固型ア
ルカリ金属水酸化物の反応前の混合の順序としては
(イ)アルコール類とエピクロルヒドリンを混合し、次
いで固型アルカリ金属水酸化物を混合していく方法(図
4);(ロ)アルコール類と固型アルカリ金属水酸化物
を混合粉砕しエピクロルヒドリンを反応さす方法(図
5)及び(ハ)三者同時に混合反応さす方法(図6)が
好ましい。
本発明において使用されるアルコール類の水酸基に対す
るエピクロルヒドリンの使用量は1〜4倍モルが好まし
い。1倍モル未満では未反応水酸基が残存して好ましく
なく、4倍モルをこ越えての使用は過剰となって必要な
い。とくに好ましくは1〜3倍モルである。
共存させるアルカリ金属化合物の使用量はアルコール類
の水酸基に対して1〜4倍モル、好ましくは1.5〜3倍
モルである。1倍モル未満ではアルコール類とエピクロ
ルヒドリンの反応が十分進まず未反応ヒドロキシル基が
残存して好ましくなく、4倍モルをこえての使用は過剰
となって必要ない。
反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは20〜90℃であ
る。反応時間は0.2〜10hrs.で十分である。好ましくは
1〜4hrs.である。
反応は必要により触媒や溶剤の存在下に行われる。触媒
としては第4級アンモニウム塩が好ましい。第4級アン
モニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムクロラ
イド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベ
ンジルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルト
リブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモ
ニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムハイドロ
サルフェイト、トリオクチルアンモニウムクロライド、
n−ラウリルピリジニウムクロライド等があげられる。
溶剤としてはベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサ
ン、エチルエーテル、2−メトキシエチルエーテルなど
を使用して反応を行うことが出来る。反応は通常窒素な
どの不活性気体雰囲気下に行われる。
前述の方法で製造された反応混合物からグリシジルエー
テルを単離する方法は、反応混合物中に存在する副生ア
ルカリ金属塩および過剰のアルカリ金属水酸化物を水洗
または濾過等で分離しついで未反応エピクロルヒドリ
ン、溶剤、水等を減圧又は常圧で留去し、得られたグリ
シジルエーテルを蒸留するかまたは吸着剤処理して精製
することが出来る。
[実施例] 以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。以下において、部およ
び%はそれぞれ重量部および重量%を示す。
実施例(および比較例)において使用した原料、装置名
は次の通りである。
略号 :化合物名,組成. EH :エピクロルヒドリン 1,6-HG:1,6−ヘキシレングリコール BTMAC :ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド(7
5% aq.soln) 商品名:PP-400[三洋化成工業(株)製ポリオキシプロ
ピレングリコール 分子量 400] 装置名:小型ホモジナイザー[特殊機化工業(株)製M
型];T.K.ホモミックラインフロー[特殊機化工(株)
製 1-5KW30型] 実施例1 小型ホモジナイザーを備えた51ステンレス反応器に1,6-
HG590部、EH1400部、BTMAC5部を加え、攪下に30〜45℃
でフレーク状水酸化ナトリウム600部を0.5hr.かけて加
え、その後2hrs.同温度で攪した。ついで水800部を加
え、有機層と水層を分離した。有機層からエピクロルヒ
ドリンと水を留去し、さらに3mmHgで減圧蒸留すると140
〜155℃で前留分145部、主留分940部のグリシジルエー
テルを得た。各留分文の分析値は下記の通りである。
主留分 1,6HG−ジグリシジルエーテル 99.5% 1,6HG−モノグリシジルエーテル 0.5%(ガスクロマ
ト法) 全塩素含有量 70ppm 前留分 1,6HG−ジグリシジルエーテル 83% 1,6HG−モノグリシジルエーテル 17% 参考例1 攪拌機を備えた51の4ツ口コルベン、固型水酸化ナトリ
ウム(東ソ−製)を用いた以外は実施例1と同様に実施
した。蒸留結果は前留分364部、主留分632部を得た。各
留分文の分析値は下記の通りである。
主留分 1,6HG−ジグリシジルエーテル 97.5% 1,6HG−モノグリシジルエーテル 2.5% 全塩素含有量 100ppm 前留分 1,6HG−ジグリシジルエーテル 48.0% 1,6HG−モノグリシジルエーテル 48.5% 1,6HG 3.5% 実施例2 外部にT.K.ホモミックラインフローと内部に小型攪拌機
を備えた51ステンレス製反応器にPP-400 1200部、粒状
水酸化ナトリウム480部を加え、粉砕する。ついで温度4
0〜60℃でEH840部を0.2hr.かけて加え、更に同温度で3h
rs.攪拌循環させた。ついで水800部を加え、有機層と水
層を分離し、有機層からEHと水を留去し、さらに10mmHg
で減圧トッピングした。常温まで冷却後、吸着剤(キヨ
ワード600)10部を加え濾過すると淡黄色のPP-400ジグ
リシジルエーテル1495部が得られた。
このものの分析値は下記の通りである。
エポキシ当量 271(エポキシ基純度94.5%) 全塩素含有量 0.02% 参考例2 攪拌機を備えた51の4ツ口コルベンにPP-400 1200部、B
F3‐エーテラート1部を加え、温度50〜60℃でEH610部
を1hr.かけて滴加した。更に同温度で3hrs.攪拌しさら
に50%水酸化ナトリウム水溶液800部を加え同温度で3hr
s.攪拌した。ついで水層部分を分離し、EHと水を留去さ
らに10mmHgで減圧下120℃で減圧トッピングした。常温
まで冷却後、吸着剤(キヨワード600)10部を加え濾過
すると無水透明のPP-400ジグリシジルエーテル1510部が
得られた。このものの分析値は下記の通りである。
エポキシ当量 305(エポキシ基純度78%) 全塩素含有量 3.1% 実施例3〜6 アルコールの種類、EHおよび固型アルカリの量、粉砕方
法、触媒(BTMAC)の使用の有無および生成グリシジル
エーテルのエポキシ純度および全塩素含有量を一覧表に
記す。
なお反応温度、反応時間、あと処理条件等は実施例2と
同様におこなった。
[発明の効果] 本発明の方法により製造したグリシジルエーテルは塩素
含有量が少なく高純度である。このため樹脂の原料とし
て使用した場合に反応性に影響を与えたり、基材金属を
腐食させたりするような問題がない。
上記効果を奏することから本発明の方法により製造した
グリシジルエーテルは電気・電子材料、塗料分野などに
使用される。
【図面の簡単な説明】
図1および図2は本発明の実施例に用いた反応装置の概
略図である。図3〜図6はフローシートである。 1:粉砕機器、2:反応器、3:攪拌機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−126277(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルコール類とエピクロルヒドリンを固型
    アルカリ金属水酸化物の存在下に反応させ、グリシジル
    エーテル類を製造する際に、反応混合物中で粉砕した固
    型アルカリ金属水酸化物の存在下に反応させることを特
    徴とする塩素含有量の少ない高純度脂肪族グリシジルエ
    ーテル類の製造法。
  2. 【請求項2】アルコール類が多価アルコールである、特
    許請求の範囲第1項記載の製造法。
  3. 【請求項3】反応混合物中での粉砕を、反応容器の外に
    粉砕機器を設置し、反応容器から反応混合物を粉砕機器
    を通して循環する特許請求の範囲第1項または第2項記
    載の製造法。
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JP5761775B2 (ja) * 2010-01-07 2015-08-12 株式会社Adeka ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物のジβ−メチルグリシジルエーテル及びそれを用いた硬化性樹脂組成物

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