JPH07115959B2 - セラミツクスと金属との接合構造 - Google Patents

セラミツクスと金属との接合構造

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JPH07115959B2
JPH07115959B2 JP61247424A JP24742486A JPH07115959B2 JP H07115959 B2 JPH07115959 B2 JP H07115959B2 JP 61247424 A JP61247424 A JP 61247424A JP 24742486 A JP24742486 A JP 24742486A JP H07115959 B2 JPH07115959 B2 JP H07115959B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、セラミックスと金属とを強固にそして高い
信頼性のもとで接合するのに利用されるセラミックスと
金属との接合構造に関するものである。
(従来の技術) 従来のセラミックスと金属との接合構造としては、例え
ば第5図に示すようなものがあった。
すなわち、第5図に示す接合構造は、セラミックスがわ
の軸部51の端部に、先端に平坦面51aを有する嵌合用軸
部51bを形成しておくと共に、金属がわの軸部52の端部
に、底面52aが平坦な閉塞孔52bを有しかつ該閉塞孔52b
の底部に余剰のろう材53を外部に流し出すための貫通孔
52cを一つ以上(図示例では6個)有したスリーブ52dを
形成しておき、前記セラミックスがわの軸部51に形成し
た嵌合用軸部51bと前記金属がわの軸部52に形成したス
リーブ52とを嵌合し、前記嵌合用軸部51bのほぼ全面に
形成された活性金属法による反応層54およびろう付法に
より形成されたろう材53を介して接合させた構造をなす
ものである。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来のセラミックスと金属と
の接合構造にあっては、セラミックスがわの軸部51に形
成した嵌合用軸部51bと金属がわの軸部52に形成したス
リーブ52dとは、ろう材53(および反応層54)を介して
接合されている構造をなすものであるが、前記嵌合用軸
部51bの外周面とスリーブ52dの内周面との間のクリアラ
ンス(例えば、第5図のd1,d2)を一定に制御すること
ができない構成となっていたため、セラミックスがわの
軸部51に形成した嵌合用軸部51bの外周面と金属がわの
軸部52に形成したスリーブ52dの内周面とがろう付工程
において直接接触することがあり、このように直接接触
したときには、前記セラミックスがわの嵌合用軸部51b
は、金属がわのスリーブ52dの内周面から局所的な焼ば
め圧力を受けるようになり、このため、セラミックスが
わの嵌合用軸部51bの外周部に残留応力が発生し、当該
嵌合用軸部51bの強度、すなわち、接合部分の強度を所
望の大きさにすることができなかったり、通常使用条件
以上の極めて過酷な使用条件下では破損したりすること
がありうるという問題点があった。
(発明の目的) この発明は、このような従来の問題点に着目してなされ
たもので、セラミックスがわの軸部と金属がわのスリー
ブを嵌合し、前記軸部とスリーブとの間にろう材を介在
させて接合する構造において、前記軸部の外周面とスリ
ーブの内周面とがろう付工程の際に直接接触するのを防
止し、セラミックスがわの軸部が金属がわのスリーブか
ら局所的な焼ばめ圧力を受けないようにして、セラミッ
クスがわの軸部に多大な残留応力が発生するのを阻止す
ることにより、ろう付後の接合部における強度を増大さ
せかつ接合の信頼性をより高いものにすることを目的と
している。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) この発明は、スリーブおよび前記スリーブによって形成
される一端閉塞孔をそなえ且つ前記閉塞孔の底部に外部
と連通する少なくとも1つの貫通孔を設けた金属がわの
前記スリーブと、セラミックスがわの軸部とを嵌合する
と共に、前記スリーブの先端開口部に位置する内周面と
セラミックスがわの軸部の外周面との間に前記スリーブ
の内周面と軸部の外周面との間のクリアランスを保持す
るリング状スペース部材を配設し、前記スリーブの内周
面と軸部の外周面との間および前記閉塞孔の底部と軸部
の先端部との間には、前記リング状スペース部材で流れ
が停止され且つ余剰量が前記貫通孔へと流れるろう材を
介在させて、前記金属がわの閉塞孔の底部とセラミック
スがわの軸部の先端部との接合部分でのみ化学的な結合
を伴なって反応層を介して接合していると共に前記スリ
ーブの内周面と軸部の外周面との接合部分では化学的な
結合を伴なわない状態で機械的に接合してなる構造をな
すことを特徴としているものである。
この発明によるセラミックスと金属との接合構造が適用
されるセラミックスの形状は、その全体が軸状をなすも
のに限定されないことは当然であり、セラミックスより
なる部材の一部に軸部を有するものであっても構わな
い。そして、セラミックスの材質においても特に限定さ
れず、窒化物系,炭化物系,酸化物系,複合系等々のも
のや、強化用繊維を複合化させたものなどにも適用する
ことが可能である。
また、金属においてもその全体が軸状をなすものに限定
されないことは当然であり、金属よりなる部材の一部に
前記セラミックスがわの軸部と嵌合するスリーブを有す
るものであっても構わない。そして、金属の材質におい
ても特に限定されないものであり、例えば炭素鋼,合金
鋼,ステンレス鋼等の鋼材やその他の金属および強化繊
維を含んだ金属にも適用することが可能である。
この発明によるセラミックスと金属との接合構造におい
ては、嵌合状態にある前記セラミックスがわの軸部の外
周面と前記金属がわのスリーブの先端開口部に位置する
内周面との間に、当該軸部の外周面とスリーブの内周面
との間のクリアランスを保持するリング状スペース部材
を配設するようにしているが、この場合、リングが1本
に限定されないことはいうまでもない。また、このリン
グ状スペース部材の素材としては、銅あるいは銅合金な
どの低弾性材料を用い、セラミックスがわに対して大き
な圧力を加えることがないようにすることが望ましい。
また、セラミックスに近い熱膨張係数の材料(Mo,W,コ
バール,インバーなど)もしくはセラミックスのリング
を用いて、金属スリーブからの締め付け力がセラミック
ス側に伝わりにくくすることも望ましく、その他、セラ
ミックスおよび金属の材質、使用温度、ろう材およびろ
う付条件等を考慮して選択することが望ましい。
また、ろう材としては、例えば、ニッケルろう,銀ろ
う,パラジウムろう,金ろう等が用いられるが、特に限
定されない。
さらに、この発明においては、セラミックスがわの軸部
の先端面と、金属がわの一端閉塞スリーブの底面との接
合部分でのみ、化学的な結合を伴なって反応層を介して
接合してなるものとしており、このために、活性金属
(Ti,Zr等)をセラミックスがわの軸部の先端面部にの
み用いるようにしている。そして、軸部の外周面とスリ
ーブの内周面とにおいて、化学的な結合を生じていない
ものとし機械的に接合しているものとする場合には、当
該軸部の外周面にあらかじめ不活性化処理を施しておく
ことも望ましい。そして、活性金属による化学的な接合
を得る場合には、セラミックスとしては、前記活性金属
を用いたときに反応生成物の形成が可能である窒化物系
(Si3N4等),炭化物系(SiC等)および酸化物系(Al2O
3,ZrO2等)を用いる。
また、前記軸部の先端面と一端閉鎖スリーブの底面との
間に、低弾性材料もしくは低熱膨張材料のうち少なくと
も一層以上を介在させるようにすることが望ましい。こ
の場合、低弾性材料としては、例えば、Al,Cu,Ni等の単
体もしくは合金が使用され、低熱膨張材料としては、例
えばMo,W,コバール,インバー等が使用される。
(実施例1) 第1図はこの発明の第1実施例によるセラミックスと金
属との接合構造を示すものである。
第1図に示す接合構造は、セラミックスがわの軸部1の
端部に、先端に平坦な端面1aを有する細径の嵌合用軸部
1bをそなえたものを用いると共に、金属がわの軸部2の
端部に、底面2aが平坦である閉塞孔2bを有しかつ該閉塞
孔2bの底部に余剰のろう材3を外部に流し出すための貫
通孔2cを等間隔で6個有したスリーブ2dをそなえたもの
を用いているものである。
そして、前記セラミックスがわの軸部1に形成した細径
の嵌合用軸部1bと前記金属がわの軸部2に形成したスリ
ーブ2dとを当該嵌合用軸部1bの外周面とスリーブ2dの内
周面との間にリング状スペース部材4を配設した状態で
嵌合し、セラミックスがわのとくに端面1aで形成された
活性金属法による反応層5およびろう付法により嵌合部
分のほぼ全体に形成されたろう材3を介して接合させた
構造をなすものである。
この場合、上記リング状スペース部材4は、ろう付工程
においてセラミックスがわの嵌合用軸部1bの外周面と金
属がわのスリーブ2dの内周面とが直接接触して当該嵌合
用軸部1bが局所的な焼ばめ圧力を受けるのを阻止する役
割を有するものである。また、活性金属法による反応層
5は、セラミックスがわの軸部1の端面と金属がわのス
リーブ2dの底面2aとの間でろう材3を介して化学的な結
合を生じさせるはたらきを有するものである。さらに、
スリーブ2dの底部に設けた貫通孔2cは、ろう材3が閉塞
孔2bの開口部分より流出せず、スペース部材4のところ
でちょうど停止すると共に、余剰のろう材3が流出しう
るようにする役割をもつものである。
次に、第1図に示したセラミックスと金属との接合構造
を得る具体的手順について第2図を含めて説明する。
まず、セラミックスとしては常圧焼結窒化珪素質焼結体
(Si3N4)を用い、軸部1の外径が17.0mm,細径の嵌合用
軸部1bの外径が12.0mm,嵌合長さが7.15mmであるものを
用いた。
また、金属としてはニッケル・クロム・モリブデン鋼
(SNCM439)を用い、軸部2の外径が17.0mm、スリーブ2
dの内径が12.4mm(すなわち、嵌合用軸部1bの外周面と
の間で200〜300μmのクリアランスが得られる内径)、
閉塞孔2bの深さが7.2mm、貫通孔2cの直径(6個とも)
が1.0mmであるものを用いた。
次に、金属がわのスリーブ2dの底部にろう材(BAg−8,7
2%Ag−28%Cu)3を入れ(ただし、第2図は反転後の
状態を示す。)、その上部に活性金属としてTi箔5′を
置いた状態とした。
また、セラミックスがわの嵌合用軸部1bの外周面(すな
わち、端面1aを除く面)にはあらかじめ不活性化処理を
施しておくとともに、当該外周部分に厚さ0.2mmの銅製
リングからなるスペース部材4を挿入する。
次いで、前記セラミックスがわの嵌合用軸部1bと金属が
わのスリーブ2dとを嵌合し、セラミックスがわが下方と
なるように第2図に示す状態でろう付治具にセットす
る。続いて、真空もしくは脱酸素雰囲気中で荷重を加え
ながらろう付熱処理を行う。このろう付熱処理におい
て、温度が上昇し、ろう材3の融点を超える温度に達す
ると、Ti箔5′と接するセラミックスがわの端面1aで
は、上記ろう材3が溶融すると共にTiが窒化珪素と反応
して第1図に示した反応層5が形成され、窒化珪素より
なる軸部1とろう材3と金属よりなる軸部2とが互いに
化学的に結合される。
一方、セラミックスがわの嵌合用軸部1bの外周面と金属
がわのスリーブ2dの内周面とにおいては、窒化珪素の方
が金属よりも小さな熱膨張係数を有するため、ろう付セ
ット時、つまり常温におけるクリアランスに比べ、ろう
材溶融時におけるクリアランスの方がさらに広がるの
で、溶融したろう材3が前記拡大したクリアランスに充
填された状態となる。このとき、金属とろう材とは化学
的に結合されるが、ろう材とセラミックスとは、Tiが存
在しないため、あるいは万一Tiが存在したとしてもセラ
ミックスがわの嵌合用軸部1bの外周面を不活性化処理し
ているため、直接反応せず、化学的に結合しない。ま
た、セラミックスがわの嵌合用軸部1bの外周面と金属が
わのスリーブ2aの内周面との間に低弾性金属である銅製
のリングからなるスペース部材4を挿入させているた
め、冷却によりスリーブ2dの径が元に戻ったときでも、
前記嵌合用軸部1bとスリーブ2dとは一定のクリアランス
を保ったままとなり、直接接触することはない。さら
に、セラミック嵌合用軸部1bの外周面とスリーブ2dの内
周面との間に充填された過剰のろう材3によって、径方
向の締付け力が常温状態で維持される。
次に、このようにして得られたセラミックスと金属との
接合体の継手部分における強度を調べるために、金属が
わの軸部2をチャックにより固定すると共に、セラミッ
クスがわの軸部1に対して30Kgfの曲げ荷重を加える保
証試験を行なったところ、保証試験のクリア率は第1表
に示すように8/10であった。
(実施例2) 第3図はこの発明の第2実施例によるセラミックスと金
属との接合構造を示すものである。
第3図に示す接合構造は、セラミックスがわの軸部1の
端部に、先端に平坦な端面1aを有する細径の嵌合用軸部
1bをそなえたものを用いると共に、金属がわの軸部2の
端部に、底面2aが平坦である閉塞孔2bを有しかつ該閉塞
孔2bの底部に余剰のろう材3を外部に流し出すための貫
通孔2Cを等間隔で形成したスリーブ2dをそなえたものを
用いているものである。
そして、前記セラミックスがわの軸部1に形成した細径
の嵌合用軸部1bと前記金属がわの軸部2に形成したスリ
ーブ2dとを当該嵌合用軸部1bの外周面とスリーブ2dの内
周面との間にリング状スペース部材4を配設した状態で
嵌合し、セラミックスがわのとくに端面1aで形成された
活性金属法による反応層5,低弾性率の材料からなる板材
6,セラミックスと金属の熱膨張係数の中間の値をもつ低
熱膨張係数の材料からなる板材7およびろう付法により
嵌合部分のほぼ全体に形成されたろう材3を介して接合
させた構造をなすものである。
この場合、上記リング状スペース部材4は、ろう付工程
においてセラミックスがわの嵌合用軸部1bの外周面と金
属がわのスリーブ2dの内周面とが直接接触して当該嵌合
用軸部1bが局所的な焼ばめ圧力を受けるのを阻止する役
割を有するものである。また、活性金属法による反応層
5は、セラミックスがわの軸部1の端面と金属がわのス
リーブ2dの底面2aとの間でろう材3を介して化学的な結
合を生じさせるはたらきを有するものである。さらに、
前記中間材としての低弾性率の材料からなる板材6およ
び低熱膨張係数の材料からなる板材7は、セラミックス
と金属との熱膨張差によって発生する熱応力を緩和させ
るはたらきを有するものであり、前記板材6,7のいずれ
か一方だけ、もしくは両方を組み合わせた多層の状態と
して介在させることができる。この場合、低弾性率の材
料からなる板材6としては、例えば、Al、Cu、Niおよび
それらの合金等が用いられ、低熱膨張係数の材料からな
る板材7としてはMo,W,,コバール,インバー等が用いら
れる。
次に、第3図に示したセラミックスと金属との接合構造
を得る具体的手順について説明すれば、例えば、実施例
1と同じ材質,寸法の軸部1,2を各々有するセラミック
スおよび金属を使用し、金属がわのスリーブ2dの底部
に、ろう材(BAg−8)3を置いたのち、低熱膨張係数
の材料からなる板材7および低弾性率の材料からなる板
材6のうちの少なくともいずれか一方を単相でもしくは
両方を必要に応じて多層で置き、次いでその上部に活性
金属としてTi箔5を置いた状態とする。他方、セラミッ
クスがわの嵌合用軸部1bの外周面に不活性化処理を施し
ておくとともに厚さ0.2mmの銅製リングからなるスペー
ス部材4を挿入した状態とし、次いで前記嵌合用軸部1b
とスリーブ2dとを嵌合してセラミックスがわが下方とな
るようにろう材治具にセットして非酸化性雰囲気中でろ
う付熱処理を行なう。このろう付熱処理後においては、
セラミックス1と、中間材6,7と、金属2とは反応層5
およびろう材3を介して化学的に結合している。また、
嵌合用軸部1bの外周面とスリーブ2dの内周面とは実施例
1と同様に化学的に結合していない。さらに、リング状
スペース部材4を用いているため、実施例1のときと同
様の効果が得られる。
このようにして得られたセラミックスと金属との接合体
の継手部分の強度を実施例1の場合と同様にして調べた
ところ、保証試験のクリア率は第1表に示すように13/1
5であり、中間材6,7を用いることによって信頼性がさら
に向上した継手を得ることができた。
そして、上記実施例1,2においては、嵌合用軸部1bの外
周面とスリーブ2dの内周面とは化学的に結合しておら
ず、端面1aおよび底面2aの部分でのみ化学的な結合を生
じさせるようにしているため、従来の第5図に示したご
とく嵌合用軸部51bの外周面とスリーブ52dの内周面とを
化学的に結合させている場合のように嵌合用軸部51bに
引張の残留応力を発生させるという不具合を防止でき、
破壊強度の高い嵌合用軸部1bとすることが可能となる。
(比較例) 比較のために、第5図に示した従来のセラミックスと金
属との接合構造において、セラミックスおよび金属の材
質,寸法は実施例1と同じにし、銅製リングからなるス
ペース部材4を用いずにそれ以外は実施例1と同様の手
順でセラミックスと金属との接合体を製作した。
次いで、このようにして得られた接合体の継手部分の強
度を実施例1の場合と同様にして調べたところ、保証試
験のクリア率は第1表に示すように13/27であった。
(適用例) 第4図はこの発明によるセラミックスと金属との接合構
造を適用した例を示すものであり、図に示す符号10は窒
化珪素質焼結体製のタービン、20は構造用合金鋼からな
る軸体である。この接合構造は第1図に示したものと同
じであるので、同一符号を付して説明を省略する。な
お、この場合にも、第3図に示したと同じように、低弾
性率の材料からなる板材6および/または低熱膨張係数
よりなる板材7を単層ないしは多層とした中間材を設け
ても良いことはいうまでもない。
[発明の効果] 以上説明してきたように、この発明によれば、スリーブ
および前記スリーブによって形成される一端閉塞孔をそ
なえ且つ前記閉塞孔の底部に外部と連通する少なくとも
1つの貫通孔を設けた金属がわの前記スリーブと、セラ
ミックスがわの軸部とを嵌合すると共に、前記スリーブ
の先端開口部に位置する内周面とセラミックスがわの軸
部の外周面との間に前記スリーブの内周面と軸部の外周
面との間のクリアランスを保持するリング状スペース部
材を配設し、前記スリーブの内周面と軸部の外周面との
間および前記閉塞孔の底部と軸部の先端部との間には、
前記リング状スペース部材で流れが停止され且つ余剰量
が前記貫通孔へと流れるろう材を介在させて、前記金属
がわの閉塞孔の底部とセラミックスがわの軸部の先端部
との接合部分でのみ化学的な結合を伴なって反応層を介
して接合していると共に前記スリーブの内周面と軸部の
外周面との接合部分では化学的な結合を伴なわない状態
で機械的に接合してなる構造としたから、前記セラミッ
クスがわの軸部の外周面と前記金属がわのスリーブの内
周面とがろう付工程の際に直接接触するのを防止するこ
とが可能であり、それゆえ前記軸部がスリーブから局所
的な焼ばめ圧力を受けることがないようにすることがで
きることから、セラミックがわの軸部に残留応力が発生
するのを阻止することができると共に、スリーブの内周
面と軸部の外周面との間のクリアランス部分および閉塞
孔の底部と軸部の先端部との間のクリアランス部分には
前記リング状スペース部材によって流れが停止され且つ
余剰量が前記貫通孔に流れるろう材で充満されることと
なり、嵌合用軸部の外周面とスリーブの内周面とは化学
的に結合しておらず、軸部の先端部と閉塞孔の底部との
接合部分でのみ化学的な結合を生じさせるようにしてい
ることから、接合精度が著しく高いと共に接合強度が非
常に大きなものとなり、しかも過酷な条件下でも信頼性
の高いセラミックスと金属との接合継手を得ることがで
き、嵌合用軸部の外周面とスリーブの内周面とを化学的
に結合させている場合のように嵌合用軸部に引張の残留
応力の発生させるという不具合を防止でき、破壊強度の
高い嵌合用軸部とすることが可能になるという非常にす
ぐれた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)(b)はこの発明の第1実施例によるセラ
ミックスと金属との接合構造を示す各々断面説明図およ
び右側面説明図、第2図は第1図の接合構造を得る途中
の状態を示す断面説明図、第3図はこの発明の第2実施
例によるセラミックスと金属との接合構造を示す断面説
明図、第4図はこの発明による接合構造の適用例を示す
断面説明図、第5図(a)(b)は従来のセラミックス
と金属との接合構造を示す各々断面説明図および右側面
説明図である。 1……セラミックスがわの軸部、1a……端面、1b……嵌
合用軸部、2……金属がわの軸部、2a……底面、2b……
閉塞孔、2c……貫通孔、2d……スリーブ、3……ろう
材、4……リング状スペース部材、5……反応層、6…
…低弾性率の材料からなる板材(中間材)、7……低熱
膨張係数の材料からなる板材(中間材)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スリーブおよび前記スリーブによって形成
    される一端閉塞孔をそなえ且つ前記閉塞孔の底部に外部
    と連通する少なくとも1つの貫通孔を設けた金属がわの
    前記スリーブと、セラミックスがわの軸部とを嵌合する
    と共に、前記スリーブの先端開口部に位置する内周面と
    セラミックスがわの軸部の外周面との間に前記スリーブ
    の内周面と軸部の外周面との間のクリアランスを保持す
    るリング状スペース部材を配設し、前記スリーブの内周
    面と軸部の外周面との間および前記閉塞孔の底部と軸部
    の先端部との間には、前記リング状スペース部材で流れ
    が停止され且つ余剰量が前記貫通孔へと流れるろう材を
    介在させて、前記金属がわの閉塞孔の底部とセラミック
    スがわの軸部の先端部との接合部分でのみ化学的な結合
    を伴なって反応層を介して接合していると共に前記スリ
    ーブの内周面と軸部の外周面との接合部分では化学的な
    結合を伴なわない状態で機械的に接合してなることを特
    徴とするセラミックスと金属との接合構造。
  2. 【請求項2】金属がわの閉塞孔の底部とセラミックスが
    わの軸部の先端部との間に、低弾性材料もしくは低熱膨
    張材料のうち少なくとも一層以上を介在させてなる特許
    請求の範囲第1項に記載のセラミックスと金属との接合
    構造。
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JPS6077180A (ja) * 1983-09-30 1985-05-01 株式会社東芝 接合体
JPS61186272A (ja) * 1985-02-14 1986-08-19 日本特殊陶業株式会社 セラミツクス軸と金属スリ−ブとの接合方法

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JPS63103873A (ja) 1988-05-09

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