JPH0711494Y2 - 車載用機器のブラケット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔概要〕 車載用機器を着脱自在に保持する接続具付きのブラケッ
トに関し、 奥行寸法や接続具位置の異なる機器でも共通のブラケッ
トを使用可能とすることを目的とし、 前面に車載用機器挿脱用の開口を有した箱型のブラケッ
ト本体と、該本体内に挿入された車載用機器と外部機器
とを接続する嵌合式の接続具と、該本体とは独立したブ
ラケット背面板とを備え、該本体と背面板には、該背面
板を該本体内部で奥行の異なる位置に固定可能とする背
面板固定部を設けるよう構成する。

〔産業上の利用分野〕

本考案は、車載用機器を着脱自在に保持する接続具付き
のブラケットに関する。

車載用機器を保持するブラケットには該機器を車体に固
定する保持機能しかないものもあるが、該機器をワンタ
ッチで着脱できるようにした接続具付きのブラケットも
ある。このブラケットはクイックリリースブラケット
（QRB）或いはスリーブケース等と呼ばれ、高価な車載
用機器（例えばオーディオ機器）を駐車中に取外してお
くことで、その盗難を未然に防止できるセキュリティ効
果がある。

〔従来の技術〕

第４図は従来のQRBの一例を示す斜視図で、10はQRB、20
はその中に収容される車載用機器である。QRB10は車体
の一部、例えばパネルに形成された開口から全体を内部
に挿入し、機器挿脱用の開口11を前面に向けて固定され
る。QRB10は箱型で、背面板12の内面にはコネクタやア
ンテナジャック等の着脱自在な接続具13が取付けられて
いる。車載用機器20はQRB10の開口11から内部へ挿入さ
れ、定位置まで挿入すると機器側の接続具（図示せず）
がQRB10の接続具13と嵌合し、アンテナや電源、スピー
カ等の外部機器と接続される。この機器20には可搬用の
ハンドル21があり、これはQRB10とのロック機構（図示
せず）の操作にも兼用される。つまり、機器20をQRB10
に挿入してハンドル21を下げるとロック状態になる。逆
に、ハンドル21を上げるとロック解除となり、その状態
でハンドル21を引くとQRB10から機器20を取り外すこと
ができる。

〔考案が解決しようとする課題〕

上述したQRB10は収容する機器20の形状に合わせて幅
Ｘ、高さＹ、奥行Ｚが規定されている。従って、寸法の
異なる機器には別のQRBを用意する必要がある。また寸
法は同じでも接続具12の位置が異なれば、やはり別のQR
Bを用意する必要があり、在庫管理が大変になる。

本考案は、奥行と接続具位置を可変できる構造にして、
複数種類の車載用機器で１種類のQRBを共用できるよう
にするものである。

〔課題を解決するための手段〕

第１図は本考案の原理図で、（ａ）は分解斜視図、
（ｂ）は背面板単体の正面図である。

本考案のクイックリリースブラケット（QRB）10は、車
載用機器挿脱用の開口11を有する箱型のブラケット本体
14と、接続具13を取付けるブラケット背面板12とを独立
させ、該背面板12を本体14内の奥行の異なる位置に固定
できるようにしてある。背面板12から上下に突出させた
ボルト15と、本体14の上下面に形成したスリット16はそ
の固定部である。このボルト15にナットを締結させれば
任意の位置で固定できる。

尚、本図の例では、背面板12には接続具13を取付ける取
付部17が、各接続具13A,13Bについてそれぞれ複数個所
に形成してある。接続具13Aは例えばアンテナジャック
で、17A,17A′はその取付部である。接続具13Bは例えば
多ピン式のコネクタで、17B,17B′はその取付部であ
る。各取付部17は使用時に離脱する捨て蓋121と、その
左右に形成した一対のネジ穴122、122からなる。31はア
ンテナケーブル、32はコネクタケーブルである。

〔作用〕

第１図の構成であると、背面板12は本体14内の奥行の異
なる位置に固定できるので、開口11を共通にする車載用
機器であれば、異なる奥行の機種に本QRB10を共用でき
る。

尚、本図の構成では、接続具13は取付部17の位置を選択
できるので，接続具の位置が異なる機種にも本QRB10を
共用できる。

〔実施例２〕 第２図は本考案の一実施例を示す側面図で、41は車両の
パネルである。このパネル41にはQRB10を挿入する定形
の開口42が形成してある。QRB10の開口11の周辺にはツ
バ部18が形成してあり、これをパネル41に当接させた状
態で本体14の一部から切り起こしたツメ19を工具で突出
させ、固定する。背面板12は予め接続具13を取付けた状
態で本体14に固定されている。33は第２図のボルト15に
締結させた固定用のナットである。尚、このナット33が
突出してパネル41の開口42からQRB10を挿入できない場
合は、本体14の一部を１点鎖線14′のように凹陥させて
もよい。背面板12の位置は奥行Ｚ方向に可変できる。ま
た接続具13の位置も背面板12上で選択できる。これらの
構造は第１図で説明したものを採用している。

第３図は本考案の他の実施例を示す要部断面図である。
本例は背面板12の固定部を背面板12から切り起こした双
方向のツメ15A,15Bと、本体14の奥行Ｚ方向に不連続に
形成した複数の係止穴16で構成している。本例のツメ15
は本体14から突出させないようにすることができるの
で、第２図の１点鎖線14′のように本体の一部を凹陥さ
せる必要がない。

〔考案の効果〕

以上述べたように本考案によれば、１種類のブラケット
で複数種類の車載用機器に対応できるので、在庫管理が
容易になり、且つ汎用性を持つので安価になる利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の原理図、 第２図は本考案の一実施例を示す側面図、 第３図は本考案の他の実施例を示す断面図、 第４図は従来のクイックリリースブラケットの構造図で
ある。 図中、10はブラケット、11は開口、12は背面板、13は接
続具、14は本体、15,16は背面板固定部、17は接続具取
付部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】前面に車載用機器挿脱用の開口（11）を有
   した箱型のブラケット本体（14）と、 該本体内に挿入された車載用機器と外部機器とを接続す
   る嵌合式の接続具（13）と、 該本体とは独立したブラケット背面板（12）とを備え、 該本体と背面板には、該背面板を該本体内部で奥行の異
   なる位置に固定可能とする背面板固定部（15,16）を設
   けてなることを特徴とする車載用機器のブラケット。