JPH07114682A - 火災報知設備 - Google Patents

火災報知設備

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Publication number
JPH07114682A
JPH07114682A JP28438093A JP28438093A JPH07114682A JP H07114682 A JPH07114682 A JP H07114682A JP 28438093 A JP28438093 A JP 28438093A JP 28438093 A JP28438093 A JP 28438093A JP H07114682 A JPH07114682 A JP H07114682A
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transmitter
fire
receiver
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Application number
JP28438093A
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English (en)
Inventor
Kaoru Takahashi
薫 高橋
Keiichi Takahashi
敬一 高橋
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Nohmi Bosai Ltd
Original Assignee
Nohmi Bosai Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の端末機器をシステムポーリング、ポイ
ントポーリング、セレクティング等する場合、火災報知
設備が大型化し、アドレスを付与すべき端末機器の数が
増加したときに、各アドレスを呼び出す時間が長くなら
ず、また、アドレス用として中途半端なビット数を扱う
ことによる画一的な処理の困難性を排除できる火災報知
設備を提供することを目的とするものである。 【構成】 端末機器をグループ化してシステムポーリン
グ等する場合、複数のグループを複数のトラックに分
け、このトラック毎に、システムポーリングを実行し、
トラック情報をコマンドに含めるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火災感知器等の端末機
器が受信部に接続され、端末機器にアドレスが付与さ
れ、状態の変化があった端末機器を検出する火災報知設
備に関する。
【0002】
【従来の技術】火災感知器等の端末機器が火災受信機等
の受信部に接続され、端末機器にアドレスが付与され、
状態の変化があった端末機器を検出する火災報知設備に
おいて、端末機器のうちで状態が変化したものを受信部
が迅速に把握することを目的として、特開平2ー201
597号に示す火災報知設備が提案されている。
【0003】この従来例は、端末機器を複数のグループ
に分け、端末機器が受信部に応答するタイミングを端末
機器のグループ毎に異ならせ、状態変化した端末機器が
自己の属するグループの応答タイミング時に、その状態
変化した端末機器が受信部に応答し(システムポーリン
グを行ない)、次に、このシステムポーリングにおいて
受信部に応答した端末機器が属するグループ内の端末機
器毎に受信部に応答するタイミングを異ならせ、状態変
化した端末機器が自己の応答タイミング時に受信部に応
答し(ポイントポーリングを行ない)、このポイントポ
ーリングにおいて受信部に応答した端末機器から、受信
部が特定情報を収集する(セレクティングを行なう)も
のである。
【0004】このようにすれば、状態変化した端末機器
についてのみ、所定情報を得る動作を実行することにな
り、状態変化しない端末機器については所定情報を得る
動作を実行しないので、端末機器の全てについて順次、
所定情報を得ようとする場合よりも、端末機器の状態変
化を短時間で把握することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例において、
端末機器に付与するアドレスをたとえば8ビットで構成
した場合には、256個のアドレスを付与することがで
き、たとえば点検機能が付与された端末機器を256個
使用することができる。
【0006】ところが、火災報知設備が大型化し、端末
機器の数が256個を越えると、8ビットのアドレスで
は対応できなくなり、アドレスとして9ビット以上を必
要とし、各アドレスを呼び出す時間が長くなるという問
題があり、一方、マイクロプロセッサは通常8ビットを
単位として動作するので、9ビット、10ビット等の中
途半端なビット数を扱うと、画一的な処理が困難になる
という問題がある。
【0007】本発明は、複数の端末機器をシステムポー
リング、ポイントポーリング、セレクティング等する場
合、火災報知設備が大型化し、アドレスを付与すべき端
末機器の数が増加したときに、各アドレスを呼び出す時
間が長くならず、また、アドレス用として中途半端なビ
ット数を扱うことによる画一的な処理の困難性を排除で
きる火災報知設備を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、端末機器をグ
ループ化してシステムポーリングする場合、複数のグル
ープ等を複数のトラックに分け、トラック情報をコマン
ドに含め、トラック毎に、システムポーリング等を実行
するものである。
【0009】
【作用】本発明は、端末機器をグループ化してシステム
ポーリング等する場合、複数のグループを複数のトラッ
クに分け、このトラック毎に、システムポーリング等を
実行し、トラック情報をコマンドに含めるので、火災報
知設備が大型化し、アドレスを付与すべき端末機器の数
が増加したときに、各アドレスを呼び出す時間が長くな
らず、また、アドレス用として中途半端なビット数を扱
うことによる画一的な処理の困難性を排除できる。
【0010】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示すタイムチャ
ートであり、図2は、上記実施例を適用する火災報知設
備の配線図であり、図3は、上記実施例における別の動
作を示すタイムチャートである。
【0011】図2に示す例では、受信部の一例としての
火災受信機REに、火災感知器S(煙式、熱式、炎式、
ガス式、臭い式等の火災感知器)、発信機P、中継器R
P等の各種の端末機器が接続され、これら端末機器には
それぞれ異なるアドレスが付与され、かつこれら端末機
器は、4つのグループG0、G1、G2、G3に分けら
れている。
【0012】グループG0には、3つの火災感知器Sと
1つの発信機Pとが属し、グループG1には、3つの火
災感知器Sと1つの発信機Pとが属し、グループG2に
は、2つの火災感知器Sと1つの中継器RPと1つの発
信機Pとが属し、グループG3には、3つの火災感知器
Sと1つの発信機Pとが属している。各端末機器のアド
レスは、グループG0の最初のものから順次、アドレス
0、アドレス1、アドレス2、……、アドレス15が付
与されている。アドレス10の中継器RPには、配線間
の短絡によって火災信号を送出するオンオフ式の一般感
知器(アドレスを有しない)が複数接続されている。な
お、この例では、1つのグループ内の端末機器の数を4
としたが、4以外の数でもよく、また、グループの数を
4としたが、4以外のグループ数に分けてもよい。
【0013】また、受信機REには、地区音響接続線L
2を介して複数の地区ベルBが接続され、防排煙接続線
L3を介して複数の防排煙機器ERが接続され、表示機
接続線L4を介して複数の表示機が接続されている。
【0014】上記実施例において、地区ベルB、防排煙
機器ER、表示機AN等の制御系端末機器は、アドレス
が付与されておらず、各端末機器毎または系統毎の個別
の信号線L2〜L4をオンオフすることによって制御さ
れ(いわゆるP配線接続され)、火災感知器S、発信機
P、中継器RP等の監視系端末機器は、2本の共通の電
源兼信号線L1によるシリアル伝送等によってアドレス
を指定され、個別に制御可能である(いわゆるR配線接
続されている)。
【0015】受信機REは、通常システムポーリング、
通常ポイントポーリング、セレクティングを行う前に、
発信機用システムポーリング、発信機用ポイントポーリ
ング、セレクティングを行なうものである。
【0016】ここで、「通常システムポーリング」は、
端末機器が予め複数のグループに分けられ、状態が変化
した端末機器を特定するのではなく、状態が変化した端
末機器が存在するか否かのみを、グループ毎に調べるポ
ーリングであり、つまり、受信機REに応答するタイミ
ングを、端末機器のグループ毎に異ならせ、状態が変化
した端末機器が属するグループに割り当てられた応答タ
イミング時に、状態変化した端末機器が受信機REに応
答する(たとえばパルスの送出で応答する)ポーリング
である。
【0017】「通常ポイントポーリング」は、通常シス
テムポーリングに応答した端末機器を特定するポーリン
グ(すなわち状態変化が生じた端末機器を特定するポー
リング)であり、通常システムポーリングにおいて受信
機REに応答したグループに属する端末機器を受信機R
Eが呼び出し、そのグループ内の端末機器毎に、受信機
REに応答するタイミングを異ならせ(たとえばパルス
の送出で応答するタイミングを異ならせ)、状態が変化
した端末機器が自己に割り当てられた受信機REに対す
る応答タイミング時に、受信機REに応答する(たとえ
ばパルスの送出で応答する)ポーリングである。
【0018】通常ポイントポーリングにおける「セレク
ティング」は、通常ポイントポーリングにおいて受信機
REに端末機器が応答した場合、該当するグループの端
末機器のうち、通常ポイントポーリングにおいて応答し
た端末機器を受信機REが個々に呼び出し、特定情報を
受信機REが収集する(たとえばコード信号で収集す
る)ポーリングである。
【0019】また、「発信機用システムポーリング」
は、端末機器のうちの発信機のみが予め複数のグループ
に分けられ、状態が変化した発信機を特定するのではな
く、状態が変化した発信機が存在するか否かのみを、グ
ループ毎に調べるポーリングであり、つまり、受信機R
Eに応答するタイミングを、発信機のグループ毎に異な
らせ、状態が変化した発信機は自己が属するグループに
割り当てられた応答タイミング時に、受信機REに応答
する(たとえばパルスの送出で応答する)ポーリングで
ある。
【0020】「発信機用ポイントポーリング」は、発信
機用システムポーリングに応答した発信機を特定するポ
ーリングであり、発信機用システムポーリングにおいて
受信機REに応答したグループに属する発信機を呼び出
し、そのグループ内の発信機毎に、受信機REに応答す
るタイミングを異ならせ、状態が変化した発信機が自己
に割り当てられた応答タイミング時に、受信機REに応
答する(たとえばパルスの送出で応答する)ポーリング
である。
【0021】発信機用ポイントポーリングにおける「セ
レクティング」は、発信機用ポイントポーリングにおい
て発信機Pが受信機REに応答した場合、当該グループ
内の発信機Pのうち、発信機用ポイントポーリングにお
いて応答した発信機Pを個々に呼び出し、受信機REが
特定情報を収集する(たとえばコード信号で収集する)
ポーリングである。
【0022】なお、受信機REが複数の端末機器を順
次、呼出して特定情報の送出を要求し、当該端末機器か
らその特定情報を受けたときには、その受信機と当該端
末機器との間に断線が生じていないと判断する。また、
上記特定情報として種別情報を使用した場合、受信機R
Eが当該端末機器から受けた種別情報と、受信機REに
登録されている当該端末機器の種別情報とを受信機RE
が照合し、両種別情報が一致しなければ、当該端末機器
の種別が変更されたと判断する。
【0023】次に、上記実施例の動作について説明す
る。
【0024】まず、図1、図3において、その左上から
右上に動作が進み、その右端からは1つ下段の左端に動
作が進み、このようにして順次、処理が進む。
【0025】なお、図1、図3中、横線の上に受信機R
Eの動作を示し、横線の下に発信機Pまたは発信機P以
外の端末機器の動作を示してある。また、図1、図3に
おいて、破線の枠は、状態変化が生じたことを示す信号
の応答タイミングを示し、破線の枠内に記載がない場合
には、状態変化を示す信号を発信機Pまたは発信機P以
外の端末機器が出力しなかったこと(すなわちポーリン
グに対して応答しなかった)ことを示し、破線の枠内に
パルス波形が記載されている場合には、その破線の枠の
タイミングで受信機REに応答したことを示し、横線の
下の実線の枠内には発信機P等が受信機REに返送した
信号を示してある。
【0026】図1は、上記実施例において、状態変化し
た発信機P等が存在しない場合のタイムチャート(すな
わち、正常時のタイムチャート)であり、図3は、状態
変化した発信機P等が存在する場合のタイムチャートで
ある。
【0027】まず、図1のP1において、通常システム
ポーリングに先立って、動作した発信機Pの有無を判別
するために発信機用システムポーリングを行う。つま
り、全ての端末機器をいくつかにグループ化し(図1に
おいては4つにグループ化し)、受信機REは、発信機
用システムポーリングにおける状態情報返送命令を示す
信号SPAD・CM1を送出し、これに対して状態変化
した発信機(動作した発信機)Pは、その発信機が属す
るグループG0〜G3の各応答タイミング時に(グルー
プ毎に互いに異なる応答タイミングが予め付与されてい
る)、状態変化したことを示すパルスを受信機REに送
ることによって応答する。
【0028】この発信機用システムポーリングにおい
て、状態変化した発信機Pが存在しなければ、その後、
図1のP2において、発信機Pを含めた全端末機器の状
態変化の有無を判別するために通常システムポーリング
を行う。つまり、受信機REは、通常システムポーリン
グにおける状態情報返送命令を示すコードSPAD・C
M2を送出し、これに対し、状態変化した端末機器があ
れば、その端末機器は自己が属するグループG0〜G3
の各応答タイミング時に(グループ毎に互いに異なる応
答タイミングが予め付与されている)、状態変化したこ
とを示すパルスを受信機REに送ることによって応答す
る。
【0029】この通常システムポーリングにおいて、状
態変化した端末機器が存在しなければ、その後、図1の
P3において、アドレス0の端末機器について断線判別
セレクティングを行う。つまり、アドレス0の端末機器
について断線を判別する(すなわち接続の有無を判別す
る)ために、種別情報返送命令を示すコードSAD
(n)・CM3(nはアドレスを示す数で、この場合は
0である)を送出し、これに対して、アドレス0の端末
機器から、自己アドレスと火災感知器の種別とを示すコ
ードSAD(n)・ID(IDは種別で、nは0であ
る)が受信機REに返送されれば、アドレス0の端末機
器との間で断線が生じていないことを受信機REが確認
できる。
【0030】その後、図1のP4において、P1におけ
る発信機用システムポーリングと同じ発信機用システム
ポーリングが再び行われ、図1のP5において、P2に
おける通常システムポーリングと同じ通常システムポー
リングが再び行われ、図1のP6において、P3におけ
る断線判別セレクティングと同様であるが、次のアドレ
スであるアドレス1の端末機器について断線判別セレク
ティングを行い、図1のP7において、P1における発
信機用システムポーリングと同じ発信機用システムポー
リングが行われ、……、これらの動作を繰り返す。すな
わち、発信機用システムポーリング、通常システムポー
リングを繰り返し、これらシステムポーリングが1サイ
クル終了する毎に、アドレスが1つインクリメントされ
た端末機器について断線判別セレクティングを行う。
【0031】上記実施例においては、通常システムポー
リングおよび引き続いて行われる通常ポイントポーリン
グ、セレクティングに時間が長くかかる場合であって
も、通常システムポーリングに先立って、発信機用シス
テムポーリングを必ず実行するので、人間の判断によっ
て操作される発信機Pが動作したときに、その発信機P
からの火災情報を受信機REが迅速に把握でき、大規模
の火災報知設備である程、その効果が大きい。
【0032】上記実施例では、火災現象を監視する監視
系の端末機器と、受信機と、この受信機によって制御さ
れる制御系の端末機器とが設けられた火災報知設備にお
いて、監視系の端末機器のそれぞれに互いに異なるアド
レスが付与され、監視系の端末機器と受信機とがアドレ
スを介してシリアル伝送によって交信し(R配線さ
れ)、制御系の端末機器がそれぞれ独自の信号線によっ
てオンオフ制御されるように受信機と接続され(P配線
され)ている。
【0033】すなわち地区音響接続線L2は、2本の信
号線の間に全ての地区ベルBが接続され、一斉にオンオ
フ制御される。防排煙接続線L3は、1本の共通線と各
防排煙機器ERへの各別の信号線、つまり(防排煙機器
ERの数+1)本の信号線からなり、各防排煙機器ER
は個別にオンオフ制御される。表示機接続線L4は、表
示内容数に基づく複数本の信号線で構成され、これらの
信号線の間に全ての表示機が接続され、所定の信号線の
オンオフ制御によって、共通の内容が各表示機に表示制
御される。そして、監視系端末接続線L1は、2本の信
号線で構成され、2本の信号線の間に全ての火災感知器
Sや発信機P等が接続され、各機器は、個別のアドレス
を持ち、アドレスを付与して信号の送受信を行うことに
よって、個別に情報の授受を行う。なお、上記実施例で
は地区ベルBの制御を一斉に鳴動する方式にしている
が、防排煙接続線L3のように個別に制御して、個別に
鳴動する方式としてもよい。
【0034】このように、監視系の端末機器がR配線接
続され、制御系の端末機器がP配線接続されていると、
監視系の端末機器に接続したR配線は最少2本で済むの
でその配線スペースを少なくすることができ、制御系の
端末機器の数が少ない小規模の火災報知設備の場合に
は、制御系の端末機器に接続されるP配線の本数が少な
いのでその配線スペースを少なくすることができ、ま
た、制御系の端末機器をR配線した場合に中継器が必要
となるが、制御系の端末機器をP配線接続してあるので
中継器を必要とせず、中継器設置用のスペースを有効利
用できる。また、信号線等のスペースが少なくなるだけ
でなく、監視系と制御系とで配線が異なるので、火災監
視を迅速に行うことができるとともに、命令コード等伝
送処理が軽減され、受信機REの負担が少なくなり、判
別が容易となる。
【0035】なお、監視系の端末機器として、火災感知
器、中継器、発信機のうちの少なくとも1つが接続され
ていればよく、制御系の端末機器として、地区音響装
置、防火戸、防煙ダンパ、表示機等の被制御機器のうち
の少なくとも1つが接続されていればよい。
【0036】図3は、上記実施例における発信機用シス
テムポーリング、通常システムポーリングにおいて、状
態変化した発信機P、発信機P以外の端末機器が状態変
化した場合の動作を示すタイムチャートである。
【0037】図3のP10において、発信機用システム
ポーリングが行われ、2つ目のタイミングで発信機Pか
らパルスが返送されているのでグループG1に属する発
信機Pのいずれかが応答し(発信機Pの状態が変化し)
たことが示され、図3のP11において、グループG1
に対して発信機用ポイントポーリングが行われる。つま
り、受信機REが、グループG1に属する発信機Pのい
ずれが応答したかを判別するための発信機用ポイントポ
ーリングを示すコードGAD(g)・CM1を端末機器
に送出し(gはグループを示す数であり、この場合は1
である)、このポーリングに対してグループG1に属す
る4つ目のタイミングで発信機Pからパルスが返送され
ているので、グループG1に属する4つの発信機Pのう
ちで4つ目のアドレス7の発信機P(8番目の発信機
P)が応答したことを意味し、P12において、受信機
REは、アドレス7の発信機Pに対して、セレクティン
グを行い、データを要求する。
【0038】つまり、受信機REは、アドレス7の端末
機器に対する状態情報返送命令を示すコードSAD
(n)・CM0(nはアドレスを示す数であり、この場
合は7である)を送出する。これに対して、アドレス7
の発信機Pは、自己アドレスと送りたいデータとを示す
信号SAD(n)・DA(DAは送りたいデータであっ
て、この場合には火災信号がデータとしてセットされ、
nは7である)を受信機REに送る。
【0039】図3のP13において、受信機REは、受
信したデータDAに基づいて、8番目の発信機Pに対し
て、火災確定命令を示すコードSAD(n)・CM4
(nはアドレスを示す数であり、この場合は7である)
を送出する。これによって、8番目の発信機Pは応答灯
を点灯し、8番目の発信機Pが発報したことを確実に表
示することができる。
【0040】ここで、「火災確定命令」は、「端末機器
のうちで動作が確定した端末機器に対して、その端末機
器が受信機REへ応答することを停止させる命令」であ
る。セレクティングによって端末機器から受信機REが
収集した状態情報に基づいて、その端末機器が火災を検
出したと受信機REが判断し、火災地区等の表示等の警
報処理を行うと(すなわちその端末機器に対する火災が
確定すると)、その端末機器に対する火災確定状態は、
火災復旧操作が行われるまで解除しない。もし、火災確
定後に、その端末機器がシステムポーリングやポイント
ポーリングに応答し続けるようにすると、火災確定が維
持されているにもかかわらず、受信機REはその端末機
器に対して無意味な処理を行うことになり、また、この
無意味な処理よって、動作が確定していない他の端末機
器に対するポーリングやセレクティングの動作が遅れる
ことになる。
【0041】このために、火災が確定した端末機器(す
なわち動作が確定した端末機器)に対して、受信機RE
は火災確定命令をセレクティングによって送出し、それ
以降、その端末機器がシステムポーリング、ポイントポ
ーリングに応答するのを停止させるようにしている。な
お、上記説明では火災が確定した場合について説明した
が、火災感知器で故障(たとえば発光素子の発光停止)
が生じた場合、または中継器においてたとえば2次側の
電路が断線する等して、その動作が確定した場合につい
ても、火災確定命令によってシステムポーリング、ポイ
ントポーリングに対する応答を停止させるようにしてよ
い。
【0042】発信機Pの場合には、その押釦が押される
と受信機REがその火災地区またはアドレスを表示し、
警報するので、その発信機Pは動作が確定する。
【0043】したがって、受信機REから火災確定命令
SAD(7)・CM4を受信した8番目の発信機Pは、
それ以降のシステムポーリング、ポイントポーリングに
対する応答を停止する。なお、火災に対する処理が終了
して設備の復旧時に、P14における火災復旧命令SP
AD・CM6を受信機REが送出すると、上記のように
火災確定命令を受けた発信機Pは、火災復旧信号によっ
て復旧する。
【0044】上記発信機用システムポーリング、発信機
用ポイントポーリング、セレクティング等が終了した後
に、通常システムポーリング、通常ポイントポーリン
グ、セレクティング等が行われる。
【0045】すなわち、図3のP20において通常シス
テムポーリングが行われ、グループG2に属する火災感
知器S等の端末機器の状態が変化し、図3のP21にお
いて、通常ポイントポーリングが行われる。つまり、P
20において受信機REが、通常システムポーリングに
よる状態情報返送命令を示すコードSPAD・CM2を
送出し、3つ目のタイミングでパルスが返送され、P2
1において、通常ポイントポーリングによる状態情報返
送命令GAD(g)・CM2をグループG2の端末機器
に送出し(gはグループを示す数であり、この場合は2
である)、2つ目のタイミングで端末機器からパルスが
返送されているので、グループG2に属する4つの端末
機器のうち、2つ目の端末機器(10番目の端末機器)
の状態が変化したことを意味し、図3のP22におい
て、受信機REは、10番目の端末機器(アドレス9の
端末機器)に対して、セレクティングを行い、データを
要求する。すなわち、受信機REは、応答信号を受けた
端末機器のアドレスと状態情報返送命令SAD(n)・
CM0(nはアドレスを示す数であり、この場合は9で
ある)とを送出する。これに対して、アドレス9の端末
機器は、自己アドレスと送りたいデータとを示すコード
SAD(n)・DA(この場合nは9で、DAは送りた
いデータである)を受信機REに送る。
【0046】図3のP22において、受信機REは、受
信したデータDAに基づいて、そのデータDAの信号レ
ベルに対する必要な動作を行う。この信号レベルについ
て説明すると、通常、火災感知器は、たとえば煙感知器
の場合には、1種から3種のレベルがあり、具体的には
減光率換算で5%/mの煙濃度が1種、10%/mが2
種、15%/mが3種のレベルであると設定されてい
る。そして、受信機RE内の後述する記憶手段には、火
災警報すべき火災判別レベルがアドレス毎に格納され、
レベル毎に連動情報(被制御端末機器の動作等の情報)
が格納され、レベルに応じた動作が行われる。受信機R
Eは、アドレス9の端末機器からのデータが火災警報す
べき信号(たとえば2種レベルの信号)か否かを判別
し、端末機器から受信したデータがたとえば1種レベル
の信号であれば、図3のP23において、アドレス9の
端末機器にそのレベルの信号は必要ない旨を示すレベル
停止命令SAD(n)・CM5(この場合nは9であ
る)を送出する。
【0047】ここで、「レベル停止命令」は、「セレク
ティングにおいて火災感知器から受信した煙等のレベル
信号を判別し、この受信したレベル信号が所望の火災判
別レベルのレベル信号でない場合には、受信したレベル
信号に関してその後、応答信号の送出をその火災感知器
に停止させる命令」である。したがって、レベル停止命
令を受けた火災感知器Sは、応答を停止されたレベルに
関して、その後、応答しない。
【0048】1種の火災相当レベル(5%の煙濃度で火
災判別するためのレベル)、2種の火災相当レベル(1
0%の煙濃度で火災判別するためのレベル)、3種の火
災相当レベル(15%の煙濃度で火災判別するためのレ
ベル)等、複数の判別レベルを有し、各判別レベルで火
災判別し、対応するレベル信号を送出する多信号型火災
感知器に対して、上記レベル停止命令を使用すると有効
である。つまり、多信号型火災感知器から受けた信号の
レベルを受信機REが判別し、この受信したレベル信号
の火災相当レベルが所望の火災相当レベルに対応するレ
ベル信号ではない場合には、受信したレベル信号に関し
て、その後、応答信号の送出を多信号型火災感知器に停
止させるレベル停止命令を送出し、そのレベル停止命令
を受けた多信号型火災感知器は、その火災相当レベルで
はシステムポーリング、ポイントポーリングで受信機R
Eに応答しない。したがって、受信機REが火災と判別
するレベルよりも低い煙濃度で多信号型火災感知器がオ
ン、オフを繰り返していたとしても、これによる無駄な
応答信号が受信機REへ送られないので、受信機REに
おける処理の遅延を防止できる。
【0049】上記実施例においては、複数の端末機器を
システムポーリング、ポイントポーリング、セレクティ
ングする場合、動作が確定した端末機器に火災確定命令
を送り、システムポーリング、ポイントポーリングにお
ける受信機REへの応答を停止するようにしているが、
「動作が確定した端末機器」としては、受信機REに火
災信号を送出した発信機Pの他に、受信機REに火災信
号を送出した蓄積型火災感知器、受信機REによる蓄積
が終了した非蓄積型火災感知器がある。
【0050】このように、複数の端末機器をシステムポ
ーリング、ポイントポーリング、セレクティングする場
合、動作が確定した端末機器に火災確定命令を送り、受
信部への応答を停止するので、端末機器の動作が確定し
た後に、煙等の検出レベルが火災相当レベルの近傍等で
増減を繰り返しても、受信機への応答が行われず、受信
機の処理が遅延しない。なお、設備の復旧時に受信部が
端末機器に火災復旧命令信号を送出し、この火災復旧命
令によって、火災確定命令を受けた端末機器は復旧す
る。また、レベル停止命令を受けた多信号型火災感知器
も、火災復旧命令によって復旧する。
【0051】図4は、上記実施例における火災受信機R
Eの一例と、その受信機REに接続される機器の例とを
示すブロック図である。
【0052】受信機REは、マイクロプロセッサMPU
1と、RAM11、RAM13〜RAM19と、ROM
11〜ROM13と、IF11〜IF14と、信号送受
信部TRX1と、操作部OPと、表示部DPと、機器制
御部ERCとを有する。
【0053】ROM11は、図7、図10〜図17に示
すフローチャートに関するプログラム等の記憶領域であ
る。マイクロプロセッサMPU1とROM11とは、通
常システムポーリングを行う通常システムポーリング手
段、通常ポイントポーリングを行う通常ポイントポーリ
ング手段、セレクティングを行うセレクティング手段、
発信機用システムポーリングを行う発信機用システムポ
ーリング手段、発信機用ポイントポーリングを行う発信
機用ポイントポーリング手段の例である。
【0054】ROM12は、発信機P、火災感知器S、
中継器RP等の端末機器の各アドレス、および初期設定
状態における端末機器の種別等を記憶する端末機器マッ
プテーブル用記憶領域である。ROM13は、端末機器
からの火災信号に基づいて防排煙機器ER等の被制御機
器等を連動制御する連動制御テーブルの記憶領域であ
る。
【0055】RAM11は、作業用領域である。RAM
13は、発信機用システムポーリング時または通常シス
テムポーリング時に、パルスを受けたタイミングに基づ
いて、応答信号を送出した発信機Pまたは発信機P以外
の端末機器が属するグループのグループ番号gを記憶す
る領域である。RAM14は、発信機用ポイントポーリ
ング時または通常ポイントポーリング時に、パルスを受
けたタイミングに基づいて、応答信号を送出した発信機
Pまたは発信機P以外の端末機器のグループ内における
番号mを記憶する領域である。
【0056】RAM15は、発信機用システムポーリン
グまたは通常システムポーリングにおいて実行する制御
内容を記憶する記憶領域である。RAM16は、セレク
ティングにおいて制御すべき端末機器番号とその制御内
容(たとえば、試験命令、火災確定命令、レベル停止命
令)を記憶する領域である。RAM17は、各端末機器
から収集した状態情報の記憶領域である。RAM18
は、実際に接続されている端末機器の種別(ID)の記
憶領域である。すなわち、初期設定時には、ROM12
に記憶されている端末機器番号、種別がロードされ、そ
れ以後は、その内容が断線監視セレクティングによって
収集される種別情報に応じて変更される。RAM19
は、断線監視セレクティングによって断線状態であると
判断された端末機器のアドレスを記憶する領域である。
【0057】図5は、上記実施例における光電式煙感知
器Sを示すブロック図である。
【0058】光電式煙感知器Sは、マイクロプロセッサ
MPU2、RAM21〜RAM25、ROM21〜RO
M23、IF21〜IF24、信号送受信部TRX2、
クロック発生源CL、煙検出用の発光ダイオードLD、
ホトダイオードPD、テストランプTL、動作確認灯と
しての発光ダイオードLEDを有する。
【0059】ROM21は、図8、図18〜図21に示
すフローチャートに関するプログラム等の記憶領域であ
り、ROM22は、端末機器自身の自己アドレス端末番
号、端末機器の種別ID等の記憶領域であり、ROM2
3は、火災、故障等の各種判別基準の記憶領域である。
なお、ROM22の代りにディップスイッチ等を使用し
てもよい。
【0060】RAM21は、作業用領域であり、RAM
22は、現在の状態情報を記憶する領域であり、RAM
23は、受信機REに送出した状態情報を記憶する領域
であり、RAM24は、各種フラグの記憶領域である。
RAM25は、後述する初期設定時(S1)に自己の端
末機器番号から算出される伝送上必要な端末機器のグル
ープ番号g、グループ内の番号m、伝送上のアドレスn
の記憶領域である。信号送受信部TRX2は、信号送受
信部TRX1と同様のものである。
【0061】図6は、上記実施例における発信機Pを示
すブロック図である。
【0062】発信機Pは、マイクロプロセッサMPU
3、RAM31〜RAM35、ROM31、ROM3
2、IF32〜IF34、信号送受信部TRX3、火災
時に操作されるべき押しボタン式等のスイッチSW、応
答ランプとしての発光ダイオードLEDを有する。
【0063】ROM31は、図9、図22〜図25に示
すフローチャートに関するプログラムの記憶領域であ
り、ROM32は、発信機Pの自己アドレス、種別等の
記憶領域である。なお、ROM32の代りにディップス
イッチ等を使用してもよい。
【0064】RAM31は、作業用領域であり、RAM
32は、現在の状態情報を記憶する領域であり、RAM
33は、受信機REに送出した状態情報を記憶する領域
である。また、RAM34は、各種フラグの記憶領域で
あり、RAM35は、伝送上必要な発信機Pのグループ
番号g、グループ内の番号m、伝送上のアドレスnの記
憶領域である。信号送受信部TRX3は、信号送受信部
TRX1と同様のものである。
【0065】図7は、上記実施例における火災受信機R
Eの基本動作を示すフローチャートである。
【0066】まず、初期設定を行ない(S1)、断線判
別セレクティングを行うためのアドレスLを「0」にセ
ットする(S2)。そして、通常システムポーリングに
先立って、発信機用システムポーリングを行い(S
3)、この発信機用システムポーリングに対して発信機
から応答があったときに(S4)、応答のあったグルー
プに対して発信機用ポイントポーリングを行い(S
5)、この発信機用ポイントポーリングに対して発信機
から応答があったときに(S6)、応答のあった発信機
に対してセレクティングを行い(S7)、制御割り込み
があったときに制御割込処理を行い(S8、S9)、発
信機用システムポーリング(S3)に戻る。
【0067】一方、発信機用システムポーリングを行っ
たときに発信機Pから応答がなければ(S4)、いずれ
の発信機Pも動作していないということになり、通常シ
ステムポーリングを行い(S11)、この通常システム
ポーリングに対して端末機器から応答があれば(S1
2)、応答のあったグループに対して通常ポイントポー
リングを行い(S13)、この通常ポイントポーリング
に対して端末機器から応答があったときに(S14)、
応答のあった端末機器に対してセレクティングを行い
(S15)、ステップS8に進む。発信機用ポイントポ
ーリング、通常ポイントポーリングで応答がなかった場
合には(S6、S14)、システムポーリングでノイズ
等によって誤った応答があったと判断し、断線判別セレ
クティングを行い(S16)、ステップS8に進む。通
常システムポーリングで応答がなかったときも(S1
2)、断線判別セレクティングを行う(S16)。
【0068】図8は、上記実施例における端末機器の1
つである光電式煙感知器Sの基本動作を示すフローチャ
ートである。
【0069】まず、初期設定を行い(S20)、受信機
REから受信したコマンドにアドレス指定がなく、その
部分が通常システムポーリングを示すコマンドSPAD
であれば(S21、S22)、システム処理を行い(S
23)、クロックパルスが発生されていれば(S2
4)、発光、受光等のセンサ処理(すなわち煙検出動
作)を行い(S25)、ステップS21に戻る。一方、
受信機REからのコマンドがSPADでなく、自己が属
するグループを指定するポイントポーリングを示すコマ
ンドGAD(g)であれば(S22、S26)、ポイン
ト処理を行い(S27)、受信機REからの信号がコマ
ンドGAD(g)でなく、自己のアドレスを指定するセ
レクティングを示すコマンドSAD(n)であれば(S
28)、セレクティング処理を行う(S29)。
【0070】図9は、上記実施例において、発信機Pの
基本動作を示すフローチャートである。
【0071】まず、初期設定を行い(S500)、受信
機REから受信したコマンドにアドレス指定がなく、そ
の部分がシステムポーリングを示すコマンドSPADで
あれば(S501、S502)、システム処理を行い
(S503)、押しボタンを押圧操作することによっ
て、スイッチSWから信号が発生した場合には(S50
4)、入力処理を行い(S505)、ステップS501
に戻る。一方、受信機REからのコマンドがSPADで
なく、自己が属するグループを指定したポイントポーリ
ングを示すコマンドGAD(g)であれば(S502、
S506)、ポイント処理を行い(S507)、受信機
REからの信号がGAD(g)でなく、自己のアドレス
を指定したセレクティングを示すコマンドSAD(n)
であれば(S508)、セレクティング処理を行う(S
509)。
【0072】図10は、上記実施例の火災受信機REに
おける発信機用システムポーリング(S3)の具体例を
示すフローチャートである。
【0073】発信機Pの状態変化についての状態情報返
送命令を示す発信機用システムポーリングコマンドSP
AD・CM1を受信機REが送出し(S31)、グルー
プ番号を示す変数gを「0」にセットし(S32)、応
答したグループ番号を格納する。つまり、グループG0
に属する発信機Pの応答タイミングが到来し(S3
3)、発信機Pからの応答によるパルスを受けたとき
(S34)、RAM13にそのときの変数gである
「0」を格納する(S35)。そして変数gを1インク
リメントし(S37)、上記動作S33〜S37の動作
を、変数gが最終値Gに達するまで繰り返し(S3
6)、リターンする。
【0074】図11は、上記実施例の火災受信機REに
おける通常システムポーリング(S11)の具体例を示
すフローチャートである。
【0075】端末機器の状態変化についての状態情報返
送命令を示す通常システムポーリングコマンドSPAD
・CM2を受信機REが送出し(S41)、グループ番
号を示す変数gを「0」にセットし(S42)、応答し
たグループ番号を格納する。つまり、グループG0に属
する端末機器の応答タイミングが到来し(S43)、端
末機器からの応答によるパルスを受けたとき(S4
4)、RAM13にそのときの変数gである「0」を格
納する(S45)。そして変数gを1インクリメントし
(S47)、上記動作S33〜S37の動作を変数gが
最終値Gに達するまで繰り返し(S46)リターンす
る。
【0076】図12は、上記実施例の火災受信機REに
おける発信機用ポイントポーリング(S5)の具体例を
示すフローチャートである。
【0077】受信機REは、発信機用システムポーリン
グに応答した発信機Pが属するグループ(RAM13に
格納されている)について、グループ内の発信機Pに対
する状態情報返送命令を示す発信機用ポイントポーリン
グコマンドGAD(g)・CM1を送出し(S51)、
グループ内における端末機器としての発信機Pの番号を
示す変数mを「0」にセットし(S52)、応答した発
信機Pのグループ内の番号mを発信機Pのアドレスnに
変換して格納する。つまり、m番の発信機Pの応答タイ
ミングが到来し、発信機Pからの応答によるパルスを受
けたとき(S53、S54)、そのときの変数mをその
グループの先頭アドレスに加算したものを、応答した発
信機PのアドレスnとしてRAM14に格納し(S5
5)、変数mを1インクリメントし(S57)、変数m
が最終値Mに達するまで、上記動作S53〜S57を繰
り返す(S56)。そして、発信機システムポーリング
に応答した全てのグループg(このグループgの番号は
RAM13に格納されている)に対する発信機ポイント
ポーリングが終了したら(S58、S59)、リターン
する。
【0078】図13は、上記実施例の火災受信機REに
おける通常ポイントポーリング(S13)の具体例を示
すフローチャートである。
【0079】受信機REは、通常システムポーリング
(S11)に応答した発信機Pが属するグループについ
て、そのグループの端末機器に対して状態情報返送命令
を示す通常ポイントポーリングコマンドGAD(g)・
CM2を送出し(S61)、グループ内における端末機
器の番号を示す変数mを「0」にセットし(S62)、
応答したグループ内の端末機器の番号mを端末機器のア
ドレスnに変換して格納する。つまり、m番の端末機器
の応答タイミングが到来し、その端末機器から応答パル
スを受けたとき(S63、S64)、そのときの変数m
をそのグループの先頭アドレスに加算したものを、セレ
クティングすべき端末機器のアドレスnとしてRAM1
4に格納し、変数mを1インクリメントし(S65、S
67)、変数mが最終値Mに達するまで、上記S63〜
S67の動作を繰り返し(S69)、リターンする。
【0080】図14は、上記実施例の火災受信機REに
おけるセレクティング(S7、S15)の具体例を示す
フローチャートである。
【0081】まず、受信機REは、発信機用ポイントポ
ーリング(S5)または通常ポイントポーリング(S1
3)で応答し、RAM14に記憶されている発信機Pま
たは発信機P以外の端末機器のアドレスのうち、先頭か
ら読み出したアドレスnを指定して状態情報返送命令を
示すセレクティングコマンドSAD(n)・CM0を送
出する(S71)。指定した(すなわちセレクティング
で呼び出した)アドレスnの端末機器から受信があり、
それが火災情報(火災現象の物理量変化に関する信号、
たとえば2種レベル信号や、発信機Pの動作信号など火
災動作に関する信号)であれば(S72、S74)、ア
ドレスnが付与されている端末機器の種別IDをRAM
18から読み出す(S75)。
【0082】そして、火災情報がIDによる火災判別レ
ベルに達しており(たとえばIDが2種の感知器である
場合、2種の火災相当レベルの信号が出力されてお
り)、蓄積が不要であれば(S76、S77)、確実に
火災と判断されるので、アドレスnの端末機器は火災が
確定する。そのアドレスnの端末機器がシステムポーリ
ングやポイントポーリングに応答することを阻止する火
災確定命令を示すコマンドSAD(n)・CM4をRA
M16にセットし(S78)、アドレスnの火災信号に
よって制御すべき制御機器(連動させる被制御機器が各
端末機器毎に予め設定され、多信号型火災感知器の場合
はレベル信号のレベル毎に予め設定されている)を、R
OM13の連動テーブルから読み出し、それを機器制御
部ERCへ送出する(S79)。
【0083】そして、アドレスnの端末機器の状態をR
AM17へ格納し、表示部DPへその状態を表示する
(すなわち火災地区またはアドレスnを表示する)とと
もに、図示しない主音響装置を鳴動し(S80)、先頭
のnをRAM14から消去する(S81)。なお、受信
した火災情報が、その端末機器のIDに対応する火災判
別レベルに達していなければ(S76)、不要なレベル
のオンオフに関する応答を停止させるレベル停止命令S
AD(n)・CM5をRAM16にセットし(S8
4)、ステップS80に進む。また蓄積を必要とする場
合には(S77)、蓄積開始をRAM10へ格納し(S
85)、ステップS80に進む。そして、RAM14内
にアドレスnが残っていれば、残ったアドレスnに対す
る処理が終了するまで、ステップS71〜S81の動作
を繰り返す(S82)。
【0084】図15は、上記実施例における火災受信機
REによる断線判別セレクティング(S16)の具体例
を示すフローチャートである。
【0085】まず、受信機REは、断線判別を行うべき
端末機器のアドレスL(アドレスnと同じものを使用す
るが、別個に格納する必要上から区別している)をRA
M19から読み出し、断線判別のために種別情報を要求
する断線判別セレクティングコマンドSAD(L)・C
M3を送出し(S91)、端末機器から信号を受信した
ときに(S92)、アドレスLの端末機器の種別IDを
RAM18から読み出し(S93)、アドレスLの端末
機器から受信した種別がRAM18から読み出した種別
と一致しなければ(S94)、アドレスLの端末機器か
ら受信した種別をRAM18に格納し、アドレスLの端
末機器の種別が変更されたことを表示部DPに表示する
(S95)。
【0086】そして、端末機器のアドレスLを1インク
リメントし(S96)、そのアドレスLが最終のアドレ
スになったときに、アドレスLを「0」に戻す(S9
8)。なお、端末機器からの信号を所定時間内に受信し
なければ(S99)、アドレスLの端末機器が接続異常
であると判断し、この旨をRAM17に格納し、アドレ
スLの端末機器が接続異常である旨の信号(すなわち断
線状態である旨の信号)を表示部DPに送出する(S9
9a)。
【0087】図16は、上記実施例における火災受信機
REによる制御割込処理(S19)の具体例を示すフロ
ーチャートである。
【0088】まず、全端末機器に共通のコマンド(たと
えば復旧命令のコマンド)がRAM15に格納されてい
れば(S100)、その共通のコマンドを読み出し、そ
のコマンドを通常システムポーリングによって送出し
(S101)、送出されたコマンドをRAM15から消
去し(S102)、全端末機器に対するその他の共通コ
マンドがRAM15に残っていれば、コマンドの読出、
送出、消去を繰り返し(S103)、次に、アドレスに
よって指定された端末機器に対して送出する火災確定命
令やレベル停止命令等のコマンドをRAM16から読み
出し、そのコマンドをセレクティングによって送出し
(S104)、送出されたコマンドをRAM16から消
去し(S105)、端末機器を指定するその他のコマン
ドがRAM16に残っていれば、コマンドの読出、送
出、消去を繰り返す(S106)。
【0089】図17は、上記実施例における火災受信機
REによる制御割込であって、任意に発生する制御割込
の具体例を示すフローチャートである。
【0090】火災受信機REによる制御割込は、操作部
OPからの入力情報を処理する動作主であり、詳細には
説明しないが、内部処理によって火災感知器の蓄積が完
了した場合にも発生する。火災感知器の蓄積が完了した
場合(S111)、蓄積完了によって火災と確定された
アドレスnの端末機器に対する火災確定命令のコマンド
SAD(n)・CM4をRAM16にセットし、そのア
ドレスnの端末機器に対応して連動制御されるべき被制
御端末機器の情報を、ROM13の連動テーブルから読
み出し、機器制御部ERCへ動作命令の信号を送出する
(S115)。そして、アドレスnの端末機器の状態を
RAM17に格納するとともに、火災地区またはアドレ
スnを表示部DPに表示し(S116)、リターンす
る。
【0091】蓄積完了でない場合(S111)、操作部
OPからの入力による割込みなので、操作部OPから入
力情報を読み込み(S112)、システムを火災警報状
態から監視状態に戻す場合の火災復旧入力があれば(S
113)、RAM17内の全ての状態情報を監視状態に
戻すためにクリアし、火災復旧命令を示すコマンドSP
AD・CM4をRAM15へセットし、表示部DPの火
災表示を消去し、機器制御部ERCへ復旧信号を送出し
(S114)、リターンする。
【0092】また、操作部OPからの入力情報が、蓄積
状態に入った端末機器(火災感知器)の蓄積を解除する
蓄積復旧入力であれば(S117)、RAM17内の全
ての蓄積中端末機器を監視状態に変更し、RAM15に
蓄積復旧命令を示すコマンドSPAD・CM7をセット
し(S118)、リターンする。
【0093】一方、操作部OPからの入力情報が、地区
音響の鳴動を停止する地区音響停止入力であれば(S1
19)、機器制御部ERCへ地区音響停止信号を送出し
(S120)、リターンする。また、操作部OPからの
入力情報が、火災感知器等の端末機器の試験を開始する
遠隔試験入力であれば(S121)、操作部OPから入
力されたアドレスnの端末機器に対する遠隔試験命令を
示すコマンドSAD(n)・CM8を、RAM16にセ
ットし(S122)、リターンする。さらに、操作部O
Pからの入力情報が、端末機器の試験を自動的に行う自
動試験入力であれば(S123)、全ての端末機器に自
動的に遠隔試験処理を実行させ、表示部DPに試験結果
を表示し(S124)、リターンする。操作部OPから
の入力情報がその他の入力であれば、操作部OPからの
入力に応じた処理を行う(S125)。
【0094】図18は、上記実施例における光電式煙感
知器Sが実行するシステム処理(図8に示すS23)の
具体例を示すフローチャートである。
【0095】受信機SEから受けたコマンドが、システ
ムポーリングを示すコマンドSPADであり(S2
2)、状態変化情報を要求する状態情報返送命令CM2
であれば(S131)、現在の状態情報をRAM22か
ら読み出し、送出済の状態情報をRAM23から読み出
す(S132)。そして、両状態情報が不一致であれ
ば、光電式煙感知器Sの状態が変化したことを意味し、
ことのときにRAM24を参照し(S133、S13
4)、システムポーリング、ポイントポーリングに関し
て、レベル停止フラグや火災確定フラグ等の応答停止フ
ラグがなければ(S135)、この光電式煙感知器Sが
属するグループの番号gをRAM25から読み出し(S
136)、システムポーリングに対する応答タイミング
を示すスロット番号sを「0」にセットする(S13
7)。
【0096】このスロット番号sとグループ番号gとが
一致したときが(S138)、応答タイミングが到来し
たときであり、このときに応答パルスを送出し(S13
9)、受信機REに応答する。スロット番号sとグルー
プ番号gとが一致しなければ(S138)、その番号s
に対する送出タイミングがタイムアップしたときにスロ
ット番号を1インクリメントし(S140、S14
1)、スロット番号sとグループ番号gとを照合する
(S138)。
【0097】一方、受信機REから受けたコマンドが、
状態情報返送命令CM2でなく(S131)、火災復旧
命令CM6であれば(S142)、RAM22、23、
24のそれぞれに格納されている現在の状態情報、送出
済の状態情報、各種フラグを消去し(S143)、その
他の命令であれば、その他の命令に応じた処理を実行す
る(S144)。
【0098】図19は、上記実施例における光電式煙感
知器Sが実行するポイント処理(S27)の具体例を示
すフローチャートである。
【0099】受信機REから受信したコマンドが、自己
の属するグループgを指定したポイントポーリングのコ
ードGAD(g)であり(S26)、状態変化情報を要
求する状態情報返送命令CM2であれば(S151)、
現在の状態情報をRAM22から読み出し、送出済の状
態情報をRAM23から読み出す(S152)。そし
て、両状態情報が不一致であれば、この光電式煙感知器
Sの状態が変化したことを意味し、この時に、RAM2
4を参照し(S153、S154)、応答停止フラグが
格納されていなければ(S155)、RAM22の状態
情報を受信機REに送出してもよい状態であるので、こ
の光電式煙感知器Sのグループ内での番号mをRAM2
5から読み出し(S156)、スロット番号sを「0」
にセットする(S157)。
【0100】このスロット番号sとグループ内番号mと
が一致したときに(S158)、応答パルスを受信機R
Eに送出し(S159)、受信機REに応答する。スロ
ット番号sとグループ内番号mとが一致しなければ(S
158)、そのスロット番号sに対する送出タイミング
がタイムアップしたときにスロット番号sを1インクリ
メントし(S160、S161)、スロット番号sとグ
ループ内の番号gとを照合する(S158)。一方、受
信機REから受けたコマンドが、CM2でなく(S15
1)、その他の命令であれば、その命令に応じた処理を
行う(S162)。
【0101】図20は、上記実施例における光電式煙感
知器Sが実行するセレクティング処理(S29)の具体
例を示すフローチャートである。
【0102】受信機REから受けたコマンドが、火災感
知器Sのアドレスnを指定するコマンドSAD(n)で
あり(図8に示すS28)、セレクティングによる状態
情報返送命令CM0であれば(S171)、端末機器の
アドレスnをRAM25から読み出し、現在の状態情報
を示すデータDA(たとえば2種相当レベル信号)をR
AM22から読み出し、この光電式煙感知器Sの状態変
化を示すコードSAD(n)・DAを信号送受信部TR
X2から送出し(S172)、RAM23に送出済とな
ったデータDAを格納する(S173)。受信機REか
ら受けたコマンドが、状態情報返送命令CM0でなく種
別情報を要求するコマンドCM3(すなわち断線判別セ
レクティング)であれば(S171、S174)、端末
機器のアドレスnをRAM25から読み出し、この感知
器Sの種別情報IDをROM22から読み出し、信号送
受信部TRX2から種別情報を示すコードSAD(n)
・IDを送出する(S175)。
【0103】一方、受信機REから受信したコマンド
が、火災確定命令CM4であれば(S176)、動作確
認灯LEDにオン信号を送ってLEDを点灯させるとと
もに(S177)、それ以降の状態情報に基づくシステ
ムポーリング、ポイントポーリングに関する受信機RE
への応答を停止する火災確定フラグをRAM24に格納
する(S178)。また、受信機REから受けたコマン
ドがレベル停止命令を示すコマンドCM5であれば(S
179)、停止されるべき状態のデータDA(たとえば
1種相当レベル信号)をRAM23から読み出し、その
状態に関してのみ、システムポーリング、ポイントポー
リングに関する受信機REへの応答を停止するレベル停
止フラグをRAM24に格納する(S180)。
【0104】受信機REから受けたコマンドが、遠隔試
験命令を示すコマンドCM8であれば(S181)、試
験フラグをRAM23に格納し(S182)、試験処理
を行い(S183)、その他の命令であれば、その命令
に応じた処理を行う(S162)。
【0105】図21は、上記実施例における光電式煙感
知器Sが実行するセンサ処理(S25)の具体例を示す
フローチャートである。
【0106】まず、現在の状態情報をRAM22から読
み出し、故障中でなく(S191、S192)、定常値
監視処理を行うことを示す定常値フラグが、RAM24
に格納されていなければ(S193、S194)、火災
判別処理を行う。火災判別処理は、発光ダイオードLD
にオン信号を送り(S195)、インターフェースIF
23からセンサレベルを読み込み、これをSLVとし
(S196)、ROM23に格納されている火災判別基
準を読み出し、上記SLVを火災判別基準と比較する
(S197)。この光電式煙感知器Sが多信号型である
場合、火災判別基準として1種から3種の複数の火災相
当レベルの基準値を有している。
【0107】この光電式煙感知器Sは、通常状態か、1
種火災状態か、2種火災状態か、3種火災状態かを判別
し、光電式煙感知器Sが検出した状態に変化があれば
(S198)、その現在の状態を示すデータDA(たと
えば1種相当レベル信号)をRAM22に格納し(S1
99)、次に定常値監視処理を行う定常値フラグをRA
M24に格納する(S200)。
【0108】RAM24に定常値フラグが格納されてい
る場合には(S194)、火災判別処理を行わず、光電
式煙感知器Sの機能を確認するための定常値(通常状態
のノイズ光の量であって、汚れや劣化によって変動する
ノイズ光量)を検出し、定常値が所定の範囲内にあるか
を確認する定常値監視処理を行い(S201)、範囲外
であれば異常と判別し、異常があれば(S202)、故
障データをRAM22に格納し(S203)、RAM2
4に格納されている定常値フラグを消去する(S20
4)。
【0109】図22は、上記実施例における発信機Pが
実行するシステム処理(S503)の具体例を示すフロ
ーチャートである。
【0110】受信機REから受けたコマンドが、システ
ムポーリングのコマンドSPADであり(図9に示すS
502)、発信機Pのみに状態変化情報を要求する状態
情報返送命令CM1であれば(S531)、現在の状態
情報をRAM32から読み出し、送出済の状態情報をR
AM33から読み出し(S532)、両状態情報が不一
致であれば、その発信機Pの状態が変化したことを意味
し、RAM34を参照し(S533、S534)、シス
テムポーリング、ポイントポーリングに対する火災確定
フラグ等の応答停止フラグが格納されていなければ(S
535)、この発信機Pが属するグループの番号gをR
AM35から読み出し(S536)、システムポーリン
グに対する応答タイミングを示すスロット番号sを
「0」にセットする(S537)。
【0111】このスロット番号sとグループ番号gとが
一致したときに(S538)、応答パルスを送出し(S
539)、受信機REに応答する。スロット番号sとグ
ループ番号gとが一致しなければ(S538)、その番
号sに対する送出タイミングがタイムアップしたとき
に、スロット番号sを1インクリメントし(S540、
S541)、スロット番号sとグループ番号gとを照合
する(S538)。
【0112】一方、受信機REから受けたコマンドが、
状態情報返送命令CM1でなく(S531)、火災復旧
命令CM6であれば(S542)、RAM32、33、
34にそれぞれ格納されている現在の状態情報、送出済
の状態情報、各種フラグを消去し(S543)、その他
の命令であれば、その命令に応じた処理を行なう(S5
44)。
【0113】このシステム処理(S503)において
は、発信機Pのみに状態変化情報を要求する状態情報返
送命令CM1に応答するだけでなく、通常の状態変化情
報を要求する状態情報返送命令CM2にも応答してもよ
い。その場合、通常、発信機Pは、発報と同時に火災確
定となり、一旦、火災確定するとその後は受信機RE応
答できなくなるので、二重に応答するという不具合はな
い。
【0114】図23は、上記実施例における発信機Pが
実行するポイント処理(S507)の具体例を示すフロ
ーチャートである。
【0115】受信機REから受信したコマンドが、自己
の属するグループgを指定するポイントポーリングのコ
マンドGAD(g)であり(S506)、発信機Pのみ
に状態変化情報を要求する状態情報返送命令CM1であ
れば(S551)、現在の状態情報をRAM32から読
み出し、送出済の状態情報をRAM33から読み出す
(S552)。そして、両状態情報が不一致であれば、
その発信機Pの状態が変化したことを意味し、RAM3
4を参照し(S553、S554)、応答停止フラグが
なければ(S535)、RAM32の状態情報は受信機
REに送出してよい情報であるので、この発信機Pのグ
ループ内番号mをRAM35から読み出す(S556)
とともに、スロット番号sを「0」にセットする(S5
57)。
【0116】このスロット番号sとグループ内番号mと
が一致したときに(S558)、応答パルスを送出し
(S559)、受信機REに応答する。スロット番号s
とグループ内番号mとが一致しなければ(S558)、
その番号sに対する応答タイミングが終了したときに、
スロット番号を1インクリメントし(S560、S56
1)、スロット番号sとグループ内番号gとを照合する
(S558)。一方、受信機REから受信したコマンド
が、状態変化を送出する状態情報返送命令CM2ではな
く(S551)、その他の命令であれば、その命令に応
じた処理を行う(S562)。
【0117】このポイント処理(S507)において
も、システム処理(S503)の場合と同様に、発信機
Pのみに状態変化情報を要求する状態情報返送命令CM
1だけに応答するのではなく、通常の状態変化情報を要
求する状態情報返送命令CM2にも応答してもよい。
【0118】図24は、上記実施例における発信機Pが
実行するセレクティング処理(S509)の具体例を示
すフローチャートである。
【0119】受信機REから受けたコマンドが、発信機
Pのアドレスnを指定するセレクティングコマンドSA
D(n)であり(S508)、セレクティングによる状
態情報返送命令CM0であれば(S571)、端末機器
のアドレスnをRAM35から読み出し、現在の状態情
報を示すデータDAをRAM32から読み出し、信号送
受信部TRX3からこの発信機Pの状態変化を示すコマ
ンドSAD(n)・DAを送出し(S572)、RAM
33に送出済となったデータDAを格納する(S57
3)。受信機REから受けたコマンドが、状態情報返送
命令CM0でなく種別情報を要求するコマンドCM3
(すなわち断線判別セレクティング)であれば(S57
1、S574)、端末機器のアドレスnをRAM35か
ら読み出し、この発信機Pの種別情報IDをROM32
から読み出し、種別情報を示すコマンドSAD(n)・
IDを、信号送受信部TRX3から送出する(S57
5)。
【0120】一方、受信機REから受信したコマンド
が、火災確定命令CM4であれば(S576)、応答灯
LEDにオン信号を送ってLEDを点灯させるとともに
(S577)、それ以降の状態情報に基づくシステムポ
ーリング、ポイントポーリングに関する応答を停止する
火災確定フラグをRAM34に格納する(S578)。
受信機REから受けたコマンドが、遠隔試験命令CM8
であれば(S580)、試験フラグをRAM33に格納
し(S581)、試験処理を行い(S582)、その他
の命令であれば、その命令に応じた処理を行う(S58
3)。
【0121】図25は、上記実施例における発信機Pが
実行する入力処理(S505)の具体例を示すフローチ
ャートである。
【0122】火災を発見した人が、発信機Pに設けられ
ている押しボタン式スイッチSWを操作すると、このス
イッチSWからスイッチ入力があり(S504)、この
ときに、スイッチSWの動作を示すデータDAをRAM
32に格納し(S599)、リターンする。
【0123】図26は、本発明の他の実施例を示すタイ
ムチャートである。
【0124】このタイムチャートは、システムポーリン
グにおいて、発信機Pや火災感知器S等の端末機器が非
常に多い場合に、端末機器に関する多数のグループを複
数のトラックに分け、このトラックを使用してシステム
ポーリングする例である。
【0125】図27は、図26に示す実施例で使用され
る火災受信機RE1を示す回路図である。
【0126】火災受信機RE1は、基本的には、図4に
示す受信機REと同じであるが、RAM12が付加され
ている点が、受信機REとは異なる。RAM12は、発
信機用システムポーリング、通常システムポーリング、
発信機用ポイントポーリング、通常ポイントポーリング
等を行うために、端末機器をグループ化したときに、こ
れらのグループを複数のトラックに分け、このトラック
毎に付与された番号tを記憶する領域である。
【0127】なお、図26以下の実施例で用いられる火
災感知器と発信機とは、図5、図6における火災感知器
S、発信機Pと同様の構成であるが、図26以下の実施
例で用いられる火災感知器は、その中のRAM25が、
トラック番号tをも記憶する点で、図5における火災感
知器Sとは異なる。図26以下の実施例で用いられる発
信機は、その中のRAM35が、トラック番号tをも記
憶する点で、図6における発信機Pとは異なる点であ
る。
【0128】図26に示す実施例は、端末機器のグルー
プが8つ設けられ、最初の4つのグループがトラック0
に属し、残りの4つのグループがトラック1に属し、各
グループに端末機器が4つ属している。
【0129】図26のP1aにおいて、トラック0の端
末機器について発信機用システムポーリングが行われ、
このトラック0に属する発信機のみが応答する発信機用
システムポーリングのコマンドはSPAD・CM1
(0)である。
【0130】このコマンドに限らないが、コマンド中の
「SPAD」がたとえば8ビットで構成され、「CM1
(0)」が8ビットで構成されている。すなわち、コマ
ンドのグループ指定やアドレス指定等を行う構成は、コ
マンド全体の前半8ビットで指定され、コマンド全体の
後半8ビットの一部を使用して、トラックtの指定が行
われ、「CM1(0)」は、トラック0に関する発信機
用状態返送命令であり(なお、「CM1」は通常の発信
機用状態情報返送命令である)、「CM2(1)」は、
トラック1の通常状態情報返送命令である(なお、「C
M2」は通常状態情報返送命令である)。
【0131】そして、P2aにおいて、トラック0の端
末機器について通常システムポーリングが行われ、この
トラック0の端末機器についての通常システムポーリン
グのコマンドはSPAD・CM2(0)であり、この後
に、P3aにおいて、アドレス0の端末機器について断
線判別セレクティングが行われる。
【0132】このようにして、トラック0に属する発信
機のポーリングと、トラック0に属する端末機器のポー
リングとが終了した後に、トラック1に属する発信機の
ポーリングと、トラック1に属する端末機器のポーリン
グとが行われる。つまり、P4aにおいて、トラック1
に属する発信機について発信機用システムポーリングが
行われ、このトラック1に属する発信機についての発信
機用システムポーリングのコマンドはSPAD・CM1
(1)である。そして、P5aにおいて、トラック1の
端末機器について通常システムポーリングが行われ、こ
のトラック1に属する端末機器について行われる通常シ
ステムポーリングのコマンドはSPAD・CM2(1)
であり、この後に、P6aにおいて、アドレス1の端末
機器について断線判別セレクティングが行われる。
【0133】このようにして、トラック0、1につい
て、発信機、端末機器のシステムポーリングが終了する
と、上記の動作を繰り返す(断線判別セレクティングは
順次アドレスを1インクリメントして行われる)。つま
り、P7aにおいて、P1aと同様にトラック0につい
ての発信機用システムポーリングが行われ、その後、P
2aと同様のトラック0について通常システムポーリン
グが行われ、………、これらの動作を繰り返す。
【0134】上記のように、発信機または端末機器に関
する多数のグループを複数のトラックに分け、このトラ
ックを使用してシステムポーリングすると、発信機また
は端末機器が非常に多いが、そのアドレス設定領域が少
ない場合に有利である。つまり、複数のトラックのうち
の1つのトラックを、コマンドによって指定することに
よって、トラックが実質的なアドレスとして機能し、ア
ドレスを実質的に複数個倍に拡張できる。
【0135】図28は、図26に示す実施例における発
信機用システムポーリング、通常システムポーリングに
おいて、状態変化した発信機、端末機器が存在した場合
の動作を示すタイムチャートである。
【0136】図28のP10aにおいて、トラック0に
ついて発信機用システムポーリングを示すコードSPA
D・CM1(0)を受信機RE1が送出したときに、グ
ループG1の応答タイミング時に発信機が応答すると
(グループG1に属する発信機のいずれかが押される
と)、P11aにおいて、そのグループG1に対して発
信機用ポイントポーリングを示すコードGAD(1)・
CM1(0)を受信機RE1が送出し、このときに4つ
目の発信機が応答すると、P12aにおいて、8番目
(アドレス7)の発信機に対して、状態情報返送命令S
AD(7)・CM0(0)を受信機RE1が送出し、8
番目の発信機が自己アドレスとデータDAとを送出する
ので、8番目の発信機が操作されたことを受信機RE1
が確認する。
【0137】この結果、P13aにおいて、応答した発
信機に対して火災確定命令SAD(7)・CM4(0)
を受信機RE1が送出し、これによって、システムポー
リング、ポイントポーリングに対して8番目の発信機が
受信機RE1に応答することを停止され、また、発信機
は応答灯の点灯を行う。P14aにおいて、消火活動が
行われて鎮火した後に、全ての端末機器に対して受信機
RE1が火災復旧命令SPAD・CM6を出したとき
に、火災確定命令が出されていた発信機が復旧し、再度
の発報時に応答できるようになる。
【0138】一方、P20aにおいて、トラック1に属
する端末機器について通常システムポーリング行うコマ
ンドSPAD・CM2(1)を受信機RE1が送出した
ときに、グループG2の応答タイミングで端末機器が応
答すると(トラック1のグループG2に属する端末機器
のいずれかが状態変化すると)、P21aにおいて、そ
のグループG2に対して通常ポイントポーリングを行う
コマンドGAD(2)・CM2(1)を送出したとき
に、その2つ目の端末機器が応答する。したがって、P
22aにおいて36番目の端末機器(トラック1のアド
レス9、1トラックに16個の端末機器が属する)に対
して状態情報返送命令を示すコマンドSAD(9)・C
M0(1)を送出し、36番目の端末機器が状態変化の
情報DAを送出するので、受信機RE1は状態変化の内
容を確認できる。
【0139】ここで、P23aにおいて、受信機RE1
がその端末機器に対してレベル停止命令SAD(9)・
CM5(1)を送出したとする。つまり、これは、応答
信号を送出したときに使用した火災相当レベルは不要な
火災相当レベルであったことになり、その火災相当レベ
ルに関しては、その後、その36番目の端末機器に、応
答信号の送出を停止させる。そして、P30aにおい
て、アドレス0の端末機器について断線判別セレクティ
ングを行い、次に、P40aにおいて、受信機RE1が
トラック1について発信機用システムポーリングを行
い、その後、受信機RE1がトラック1について通常シ
ステムポーリングを行う。以下、上記動作を繰り返す。
【0140】図29は、火災受信機RE1の基本動作を
示すフローチャートである。
【0141】このフローチャートは、図7に示す受信機
REの基本動作と基本的には同じであるが、ステップS
7a、S7b、S7cが付加されている点が、図7に示
す受信機REの基本動作とは異なる。
【0142】つまり、図29において、受信機RE1
は、セレクティング(S7)、または断線判別セレクテ
ィング(S16)の後に、トラック番号tがその最終番
号T(上記実施例においてはトラックの最終番号T=1
である)に達していなければ(S7a)、トラック番号
tを1インクリメントし(S7b)、トラック番号tが
最終番号Tになれば(S7a)、トラック番号tを0に
リセットし(S7c)、制御割込の処理(S8、S9)
に移る。
【0143】また、通常ポーリングの1サイクル(通常
システムポーリング、通常ポイントポーリング、セレク
ティングで構成されるサイクル)の途中で発信機用ポー
リング(発信機用システムポーリング、発信機用ポイン
トポーリングの少なくとも1つ)を実行するようにして
もよい。たとえば、通常システムポーリングと通常ポイ
ントポーリングとの間に、発信機用ポーリングを実行す
るようにしてもよく、1つの通常ポイントポーリングと
次の通常ポイントポーリングとの間に、発信機用ポーリ
ングを実行するようにしてもよい。
【0144】このように、通常ポーリングの1サイクル
の途中で発信機用ポーリングを実行することによって、
発信機用ポーリングを実行した直後に発信機が押された
場合、発信機が押された事実を、図1〜図29に示す実
施例よりも早く、受信機が知ることができる。
【0145】なお、防排煙機器ER、火災感知器S、発
信機P等と同じ信号線に、ベルB等の制御系の端末機器
を接続し、これら制御系の端末機器にアドレスを付与す
るようにして、同様に情報収集や命令制御してもよい。
【0146】さらに、発信機用システムポーリングの代
わりに、監視系の端末機器等の特定端末機器を対象とし
た特定端末機器用システムポーリングを実行するように
してもよく、発信機用ポイントポーリングの代わりに、
監視系の端末機器等の特定端末機器を対象とした特定端
末機器用ポイントポーリングを実行するようにしてもよ
い。この場合における監視系の特定端末機器は、発信
機、火災感知器、ガス漏れ検知器等である。
【0147】上記各実施例では、発信機用システムポー
リング、通常システムポーリングの区別なく、複数の端
末機器で構成されたグループを、そのシステムポーリン
グによって特定し、このときに応答したグループ内の発
信機または端末機器のみが応答の機会を与えられるポイ
ントポーリングによって、発信機または端末機器を特定
し、セレクティングによって、この特定された発信機ま
たは端末機器から情報を収集するようにしている。この
ような上記各実施例の特徴を、図30、図31に示す方
式に採用するようにしてもよい。
【0148】図30は、複数の端末機器で構成されてい
るグループの1つを、システムポーリングによって特定
し、次に、この特定されたグループに属する端末機器の
1つ1つに対してセレクティングを行うことによって、
情報を収集するタイムチャートである。
【0149】このタイムチャートは、図1〜図29に示
した実施例において、ポイントポーリングを省略し、シ
ステムポーリングにおいて応答したグループに属する端
末機器の全てについてセレクティングを行ったものであ
る。
【0150】つまり、P1bに示すシステムポーリング
において応答したグループに属する端末機器の全てにつ
いて、P2b、P3b、P4b、P5b、P6bに示す
セレクティングを行い、ポイントポーリングを省略した
ものである。
【0151】図31は、システムポーリングを省略し、
全ての端末機器に対してポイントポーリングを行い、こ
れによって応答した端末機器のみに対してセレクティン
グを行うことによって、情報を収集するタイムチャート
である。
【0152】つまり、システムポーリングを省略し、P
1c、P2c等に示すように、全ての端末機器に対して
ポイントポーリングを行い、これによって応答した端末
機器のみに対して、P3cに示すように、セレクティン
グを行うことによって、情報を収集するタイムチャート
である。
【0153】上記各実施例では、発信機用システムポー
リングを実行することによって、発信機等の優先順位の
高い種別の端末機器が動作したときに、その種別の情報
を受信部が迅速に把握でき、発信機の火災情報を受信部
が迅速に把握できる。したがって、複数の発信機、複数
の火災感知器、さらには防排煙機器等の各種の端末機器
にアドレスが付与されて受信部と接続されている複数の
端末機器を、複数のグループに分け、状態が変化した端
末機器が属するグループを、その応答するタイミングに
応じて検出するシステムポーリングにおいて、たとえば
発信機のみ、発信機と火災感知器のみ(火災監視を行う
もののみ)等の特定の種別の端末機器のみが応答する特
定端末機器用システムポーリングを、通常システムポー
リングの前に実行すること、またはシステムポーリング
に応答したグループについて、応答するタイミングに応
じて、状態が変化した端末機器を特定するポイントポー
リングにおいて、上記特定の種別の端末機器のみが応答
する特定端末機器用システムポーリングを、通常ポイン
トポーリングの前に行うこと、またはこれらを組み合わ
せて実行することによって、端末機器の数が膨大であっ
ても、発信機等の即座に認識すべき種別の端末機器の火
災情報を受信部が迅速に把握することができる。
【0154】また、上記各実施例では、端末機器の動作
が確定した後に、その動作が確定した端末機器に対し
て、受信部への応答を停止させる火災確定命令を受信部
が送出するので、たとえば検出レベルが火災判別レベル
の近傍で増減を繰り返しても、端末機器が受信部に頻繁
に応答することがなく、したがって、受信部は、余分な
情報を収集することがなく、新たに動作する端末機器に
ついての情報を迅速に収集することができる。
【0155】なお、システムポーリングとポイントポー
リングとセレクティングとを実行するときに、火災確定
命令送出手段(端末機器のうちで動作が確定した端末機
器に対して、受信部への応答を停止させる火災確定命令
を送出する手段)を使用するようにしているが、この代
わりに、システムポーリングで受信部に応答した端末機
器が属するグループの端末機器から所定情報を収ンする
セレクティングとシステムポーリングとを実行しポイン
トポーリングを実行しないときに、火災確定命令送出手
段を使用するようにしてもよく、また、ポイントポーリ
ングとセレクティングとを実行しシステムポーリングを
実行しないときに、火災確定命令送出手段を使用するよ
うにしてもよい。
【0156】さらに、上記各実施例では、多信号型火災
感知器から受信部が受信した火災情報が所望の火災判別
レベルではないと判断した場合に、受信部から当該火災
感知器にレベル停止命令を送出するので、その後、多信
号型火災感知器の不要なレベルの信号を受信部が収集す
ることがなく、受信部への不要な応答を減少させてい
る。つまり、火災受信機は、不要なレベルに対するレベ
ル停止命令を送出するレベル停止手段を有し、火災感知
器は、レベル停止命令を受けたときに、該当レベルに関
する応答を停止するレベル停止手段を有している。
【0157】この火災感知器のレベル停止手段は、受信
部からレベル停止命令を受けたときに、基準レベルを所
定記憶手段から読み出し、検出レベルと読み出した基準
レベルとを比較し、検出レベルが基準レベルを越えてい
ることが判明した場合に、状態変化が生じた旨の応答を
受信部に行うことを阻止する手段である。この手段の代
わりに、受信部からレベル停止命令を受けたときに、基
準レベルを所定記憶手段から読み出す動作自体を阻止す
る手段を用いるようにしてもよい。このようにしても、
読み出しが停止された基準レベルに関して、結果的に
は、状態変化が生じた旨の応答を阻止する上記動作と同
じ動作を行ったことになる。
【0158】また、受信部が判別した結果、不要なレベ
ルであると判断される場合でも、その不要なレベルにつ
いて多信号型火災感知器から火災情報を受信していれば
こそ、受信機が受信したレベルが不要なレベルであると
判断できるものであり、したがって、レベルを停止した
火災感知器がどれであるかを火災受信機が記憶しておけ
ば、応答のあった感知器に関する配線は断線していなか
ったことを、後で確認することができる。
【0159】なお、火災現象に基づく環境変化を検出し
センサレベルを出力する検出手段と、この検出手段から
出力されたセンサレベルと、互いに異なる複数のレベル
とを比較して火災判別を行なう火災判別手段と、この判
別手段の結果としての状態変化を、受信部からのポーリ
ング時に受信部に応答する応答手段と、受信部からアド
レス指定されてレベル停止命令を受信し、この受信した
レベル停止命令によって指定されたレベルに関する応答
を停止するレベル停止手段とによって、火災感知器を構
成するようにしてもよい。
【0160】上記実施例では、システムポーリングする
場合に、グループを複数のトラックに分け、このトラッ
クを識別する情報をコマンド内に格納し、このトラック
毎にシステムポーリングを実行するので、1トラック分
のアドレスに対応する端末機器の数よりも設置すべき端
末機器の数が多くなっても、アドレスの長さは同じであ
り、つまり、アドレスの長さを所定長よりも長くしなく
ても、設置可能な端末機器の数を増加することができ
る。
【0161】また、通常、マイクロプロセッサは、4ビ
ット単位、8ビット単位で情報を処理するが、アドレス
としてたとえば8ビット使用していた場合、端末機器の
数を増加すると、アドレスが9ビット等のように、マイ
クロプロセッサから見て中途半端なビット数になり、マ
イクロプロセッサによる処理が困難になるが、上記のよ
うに、アドレスの長さを所定長よりも長くする必要がな
いので、マイクロプロセッサによる処理の困難性を排除
できる。
【0162】なお、システムポーリングとセレクティン
グとを実行し、ポイントポーリングを実行しない場合
に、システムポーリングにおける複数のグループを複数
のトラックに分け、このトラック毎にシステムポーリン
グを実行するようにしてもよく、ポイントポーリング、
セレクティングを実行し、システムポーリングを実行し
ない場合に、複数の端末機器を複数のトラックに分け、
このトラック毎にポイントポーリングを実行するように
してもよい。
【0163】上記実施例においては、(特定端末機器用
システムポーリング、通常システムポーリング、特定端
末機器用ポイントポーリング、通常ポイントポーリング
等を行うために、)端末機器で構成される複数のグルー
プを複数のトラックに分け、このトラック毎に番号tを
付与しているが、この代わりに、発信機等の特定端末機
器で構成されるグループのみを複数のトラックに分け、
このトラック毎に番号tを付与するようにしてもよく、
特定端末機器を含まない端末機器で構成されるグループ
のみを複数のトラックに分け、このトラック毎に番号t
を記憶するようにしてもよい。
【0164】また、上記各実施例では、システムポーリ
ングに応答したグループに対してポイントポーリングを
行って端末機器を特定し、セレクティングによって情報
を収集するようにしているが、通常ポイントポーリング
を省略し、通常システムポーリングで応答したグループ
内の全端末機器に順次循環的にセレクティングするよう
にしてもよく、また、通常システムポーリングを行わ
ず、各グループを順次循環的に通常ポイントポーリング
して状態の変化した端末機器にセレクティングするよう
にしてもよい。さらには、特定端末機器用ポイントポー
リングを省略し、特定端末機器用システムポーリングで
応答したグループ内の全特定端末機器に順次循環的にセ
レクティングするようにしてもよく、また、特定端末機
器用システムポーリングを行わず、各グループを順次循
環的に特定端末機器用ポイントポーリングして状態の変
化した特定端末機器にセレクティングするようにしても
よい。このようにしても、発信機を押したことを受信部
が迅速に把握でき、また、このようにした場合に、上記
レベル停止、上記火災確定等を適用するようにしてもよ
い。
【0165】また、通常システムポーリング、通常ポイ
ントポーリング、セレクティング、特定端末機器用ポイ
ントポーリングの組合せで端末機器、特定端末機器を特
定するようにしてもよい(つまり特定端末機器用システ
ムポーリングを省略するようにしてもよい)。さらに、
通常システムポーリング、特定端末機器用システムポー
リング、通常ポイントポーリング、セレクティングの組
合せで端末機器、特定端末機器を特定するようにしても
よい。このようにしても、発信機を押したことを受信部
が迅速に把握でき、また、このようにした場合に、上記
レベル停止、上記火災確定等を適用するようにしてもよ
い。なお、通常システムポーリング、特定端末機器用シ
ステムポーリング、通常ポイントポーリング、セレクテ
ィングの組合せで端末機器、特定端末機器を特定する場
合における「通常ポイントポーリング」は、通常システ
ムポーリングまたは特定端末機器用システムポーリング
において受信部に応答した端末機器が属するグループ内
の端末機器が受信部に応答するタイミングを端末機器毎
に異ならせ、状態が変化した端末機器が自己の応答する
タイミング時に受信部に応答するポーリングである。
【0166】
【発明の効果】本発明によれば、複数の端末機器をシス
テムポーリング、ポイントポーリング、セレクティング
等する場合、火災報知設備が大型化し、アドレスを付与
すべき端末機器の数が増加したときに、各アドレスを呼
び出す時間が長くならず、また、アドレス用として中途
半端なビット数を扱うことによる画一的な処理の困難性
を排除できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すタイムチャートであ
る。
【図2】上記実施例を適用する火災報知設備の配線図で
ある。
【図3】上記実施例における別の動作を示すタイムチャ
ートである。
【図4】上記実施例における火災受信機REの一例と、
その受信機REに接続される機器の例とを示すブロック
図である。
【図5】上記実施例における光電式煙感知器Sを示すブ
ロック図である。
【図6】上記実施例における発信機Pを示すブロック図
である。
【図7】上記実施例における火災受信機REの基本動作
を示すフローチャートである。
【図8】上記実施例における端末機器の1つである光電
式煙感知器Sの基本動作を示すフローチャートである。
【図9】上記実施例において、発信機Pの基本動作を示
すフローチャートである。
【図10】上記実施例の火災受信機REにおける発信機
用システムポーリング(S3)の具体例を示すフローチ
ャートである。
【図11】上記実施例の火災受信機REにおける通常シ
ステムポーリング(S11)の具体例を示すフローチャ
ートである。
【図12】上記実施例の火災受信機REにおける発信機
用ポイントポーリング(S5)の具体例を示すフローチ
ャートである。
【図13】上記実施例の火災受信機REにおける通常ポ
イントポーリング(S13)の具体例を示すフローチャ
ートである。
【図14】上記実施例の火災受信機REにおけるセレク
ティング(S7、S15)の具体例を示すフローチャー
トである。
【図15】上記実施例における火災受信機REによる断
線判別セレクティング(S16)の具体例を示すフロー
チャートである。
【図16】上記実施例における火災受信機REによる制
御割込処理(S19)の具体例を示すフローチャートで
ある。
【図17】上記実施例における火災受信機REによる制
御割込であって、任意に発生する制御割込の具体例を示
すフローチャートである。
【図18】上記実施例における光電式煙感知器Sが実行
するシステム処理(図8に示すS23)の具体例を示す
フローチャートである。
【図19】上記実施例における光電式煙感知器Sが実行
するポイント処理(S27)の具体例を示すフローチャ
ートである。
【図20】上記実施例における光電式煙感知器Sが実行
するセレクティング処理(S29)の具体例を示すフロ
ーチャートである。
【図21】上記実施例における光電式煙感知器Sが実行
するセンサ処理(S25)の具体例を示すフローチャー
トである。
【図22】上記実施例における発信機Pが実行するシス
テム処理(S503)の具体例を示すフローチャートで
ある。
【図23】上記実施例における発信機Pが実行するポイ
ント処理(S507)の具体例を示すフローチャートで
ある。
【図24】上記実施例における発信機Pが実行するセレ
クティング処理(S509)の具体例を示すフローチャ
ートである。
【図25】上記実施例における発信機Pが実行する入力
処理(S505)の具体例を示すフローチャートであ
る。
【図26】本発明の他の実施例を示すタイムチャートで
ある。
【図27】図26に示す実施例で使用される火災受信機
RE1を示す回路図である。
【図28】図26に示す実施例における発信機用システ
ムポーリング、通常システムポーリングにおいて、状態
変化した発信機、端末機器が存在した場合の動作を示す
タイムチャートである。
【図29】火災受信機RE1の基本動作を示すフローチ
ャートである。
【図30】複数の端末機器で構成されているグループの
1つを、システムポーリングによって特定し、次に、こ
の特定されたグループに属する端末機器の1つ1つに対
して、セレクティングを行って情報を収集するタイムチ
ャートである。
【図31】全ての端末機器に対してポイントポーリング
を行い、これによって応答した端末機器のみに対してセ
レクティングを行うことによって、情報を収集するタイ
ムチャートである。
【符号の説明】
RE、RE1…火災受信機、 P…発信機、 S…火災感知器、 L1…信号線、 L2…地区音響接続線、 L3…防排煙接続線、 L4…表示機接続線、 OP…操作部、 DP…表示部、 ER…防排煙機器、 ERC…機器制御部、 SPAD・CM1…発信機用システムポーリングのコマ
ンド、 SPAD・CM2…通常システムポーリングのコマン
ド、 GAD(g)・CM1…グループgの発信機用ポイント
ポーリングのコマンド、 GAD(g)・CM2…グループgの通常ポイントポー
リングのコマンド、 SAD(n)・CM0…アドレスn端末機器用セレクテ
ィングのコマンド、 SAD(L)・CM3…アドレスL端末機器用断線判別
用セレクティングのコマンド、 SAD(n)・CM4…アドレスn端末機器用火災確定
のコマンド、 SAD(n)・CM5…アドレスn端末機器用レベル停
止のコマンド、 SAD(n)・CM6…アドレスn端末機器用火災復旧
のコマンド、 SAD(n)・CM7…アドレスn端末機器用蓄積復旧
のコマンド、 SAD(n)・CM8…アドレスn端末機器用遠隔試験
のコマンド、 SAD(n)・ID…アドレスn端末機器用種別情報I
D送出コマンド、 SAD(n)・DA…アドレスn端末機器が火災受信機
に送るデータ、 SPAD・CM1(t)…トラック番号tの発信機用シ
ステムポーリングのコマンド、 SPAD・CM2(t)…トラック番号tの通常システ
ムポーリングのコマンド、 GAD(g)・CM1(t)…トラック番号tのグルー
プgの発信機用ポイントポーリングのコマンド、 GAD(g)・CM2(t)…トラック番号tのグルー
プgの通常ポイントポーリングのコマンド。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発信機、火災感知器等の複数の端末機器
    が受信部に接続され、上記各端末機器にアドレスが付与
    され、状態の変化があった上記端末機器を検出する火災
    報知設備において、 上記複数の端末機器を複数のグループに分け、上記受信
    部に応答するタイミングを上記グループ毎に異ならせ、
    状態が変化した上記端末機器が属するグループの上記応
    答タイミング時に、上記状態が変化した上記端末機器が
    上記受信部に応答するシステムポーリングを行なうシス
    テムポーリング手段と;このシステムポーリングにおい
    て上記受信部に応答した上記端末機器が属するグループ
    内の上記複数の端末機器が上記受信部に応答するタイミ
    ングを上記端末機器毎に異ならせ、状態が変化した上記
    端末機器が自己の応答タイミング時に応答するポイント
    ポーリングを行なうポイントポーリング手段と;このポ
    イントポーリングで上記受信部に応答した上記端末機器
    から、上記受信部が所定情報を収集するセレクティング
    を行なうセレクティング手段と;を有し、 上記システムポーリングにおける上記複数のグループを
    複数のトラックに分け、このトラック毎に、上記システ
    ムポーリングを実行することを特徴とする火災報知設
    備。
  2. 【請求項2】 発信機、火災感知器等の複数の端末機器
    が受信部に接続され、上記各端末機器にアドレスが付与
    され、状態の変化があった上記端末機器を検出する火災
    報知設備において、 上記複数端末機器を複数のグループに分け、上記受信部
    に応答するタイミングを上記グループ毎に異ならせ、状
    態が変化した上記端末機器が属するグループの上記応答
    タイミング時に、上記状態が変化した上記端末機器が上
    記受信部に応答するポーリングを行なうシステムポーリ
    ング手段と;このシステムポーリングで上記受信部に応
    答した上記端末機器が属するグループの各端末機器か
    ら、上記受信部が順次、所定情報を収集するセレクティ
    ングを行なうセレクティング手段と;を有し、 上記システムポーリングにおける上記複数のグループを
    複数のトラックに分け、このトラック毎に、上記システ
    ムポーリングを実行することを特徴とする火災報知設
    備。
  3. 【請求項3】 発信機、火災感知器等の複数の端末機器
    が受信部に接続され、上記各端末機器にアドレスが付与
    され、状態の変化があった上記端末機器を検出する火災
    報知設備において、 上記複数の端末機器が上記受信部に応答するタイミング
    を上記端末機器毎に異ならせ、状態が変化した上記端末
    機器が上記応答タイミング時に、上記受信部に応答する
    ポーリングを行なうポイントポーリング手段と;このポ
    イントポーリングで上記受信部に応答した上記端末機器
    から、上記受信部が特定情報を収集するセレクティング
    を行なうセレクティング手段と;を有し、 上記複数の端末機器を複数のトラックに分け、このトラ
    ック毎に、上記ポイントポーリングを実行することを特
    徴とする火災報知設備。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれか1つにお
    いて、 上記受信部が上記端末機器に送るアドレス、コマンドの
    うち、上記コマンドに上記トラックの情報が設定されて
    いることを特徴とする火災報知設備。
JP28438093A 1993-10-19 1993-10-19 火災報知設備 Pending JPH07114682A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004355544A (ja) * 2003-05-30 2004-12-16 Nohmi Bosai Ltd 火災報知設備
JP4676645B2 (ja) * 2001-05-11 2011-04-27 ホーチキ株式会社 防災監視設備

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JP4676645B2 (ja) * 2001-05-11 2011-04-27 ホーチキ株式会社 防災監視設備
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