JP3377870B2 - 火災報知設備 - Google Patents

火災報知設備

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JP3377870B2
JP3377870B2 JP26310594A JP26310594A JP3377870B2 JP 3377870 B2 JP3377870 B2 JP 3377870B2 JP 26310594 A JP26310594 A JP 26310594A JP 26310594 A JP26310594 A JP 26310594A JP 3377870 B2 JP3377870 B2 JP 3377870B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火災感知器、中継器等
の複数の端末機器が火災受信機等の受信部に接続され、
各端末機器にアドレスが付与され、各端末機器と受信部
との間の断線を検出する火災報知設備に関する。
【0002】
【従来の技術】火災感知器等の複数の端末機器が受信部
に接続され、各端末機器にアドレスが付与され、状態の
変化があった端末機器を検出する火災報知設備におい
て、端末機器のうちで状態が変化したものを受信部が迅
速に把握することを目的として、特開平2ー20159
7号に示す火災報知設備が提案されている。
【0003】この従来例は、端末機器を複数のグループ
に分け、端末機器が受信部に応答するスロットを端末機
器のグループ毎に異ならせ、状態変化した端末機器が自
己の属するグループの応答スロット内で、その状態変化
した端末機器が受信部に応答し(システムポーリングを
行ない)、次に、このシステムポーリングにおいて受信
部に応答した端末機器が属するグループ内の端末機器毎
に、受信部に応答するスロットを異ならせ、状態変化し
た端末機器が自己に割り当てられた応答スロット内で受
信部に応答し(ポイントポーリングを行ない)、このポ
イントポーリングにおいて受信部に応答した端末機器を
呼び出し、この端末機器から、所定情報を受信部が収集
する(セレクティングを行なう)ものである。
【0004】このようにすれば、状態変化した端末機器
についてのみ、所定情報を得る動作を実行することにな
り、状態変化しない端末機器については情報を得る動作
を実行しないので、端末機器の全てについて順次、所定
情報を得る場合よりも、端末機器の状態変化を短時間で
把握することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例において
は、同一のアドレスを誤って複数の端末機器に付与した
場合、受信部では、アドレスの重複を検出できず、端末
機器を特定することができないことがあるという問題が
あり、その結果、アドレスを指定して情報を収集した場
合、その収集データの信頼性が低下するという問題があ
る。
【0006】本発明は、複数の端末機器に同一アドレス
が重複して付与されている場合、その重複付与アドレス
を簡便に検出することができる火災報知設備を提供する
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の端末機
器が受信部に接続され、各端末機器にアドレスが付与さ
れ、アドレスに基づいて受信部と端末機器とが送受信す
る火災報知設備において、断線検出するために、受信部
がアドレスに基づいて端末機器を呼び出し、この呼び出
された端末機器が所定の信号を応答し、複数の応答信号
を受信部が受信したときに、同一アドレスが複数の端末
機器に付与されていると判断するものである。
【0008】また、複数の端末機器が受信部に接続さ
れ、各端末機器にアドレスが付与され、アドレスに基づ
いて受信部と端末機器とが送受信する火災報知設備にお
いて、断線検出するために、受信部がアドレスに基づい
て端末機器を呼び出し、この呼び出された端末機器が所
定のスロット内でパルスを応答し、同一のスロット内で
複数の応答パルスを受信部が受信したときに、同一アド
レスが複数の端末機器に付与されていると判断するこ
と、または、同一のスロット内で受信部が受信したパル
スの幅が、所定のパルス幅よりも長いときに、同一アド
レスが複数の端末機器に付与されていると判断するもの
である。
【0009】さらに、複数の端末機器が受信部に接続さ
れ、各端末機器にアドレスが付与され、アドレスに基づ
いて受信部と端末機器とが送受信する火災報知設備にお
いて、受信部が所定アドレスの端末機器に対して、該当
する端末機器のアドレス以外の情報とこれらのサム値と
を、所定の情報信号として、返送するように命令する断
線検出用情報返送コマンドを送出し、受信部が受信した
サム値と受信部自身で把握するサム値とが異なるとき
に、同一アドレスが複数の端末機器に付与されたと判断
するものである。
【0010】なお、呼び出された端末機器が応答するタ
イミングは、端末機器自らが発生した乱数に応じて、ま
たは、端末機器の基準電圧、温度、光電式煙感知器にお
ける無煙時の受光出力等の端末機器が検出する物理量に
応じて、応答タイミングを設定するものである。
【0011】さらに、複数の端末機器が複数のグループ
に分けられ、1つのグループに属する端末機器を受信部
が同時に呼び出して、端末機器が応答するスロットを端
末機器毎に異ならせるものである。
【0012】
【作用】本発明は、受信部がアドレスに基づいて端末機
器を呼び出し、この呼び出された端末機器が所定の信号
で応答し、複数の応答信号を受信部が受信したときに、
同一アドレスが複数の端末機器に付与されていると判断
するので、複数の端末機器に重複して付与されているア
ドレスを受信部が簡便に検出できる。
【0013】そして、所定の応答信号として端末機器が
所定のスロット内でパルスを返送する場合、同一のスロ
ット内で複数の応答パルスを受信部が受信したとき、ま
たは、受信部が受信したパルスの幅が所定のパルス幅よ
りも長いときに、同一アドレスが複数の端末機器に付与
されていると判断し、重複付与アドレスを受信部が簡便
に検出できる。
【0014】また、所定の応答信号として該当する端末
機器のアドレス以外の情報とこれらのサム値とを返送す
る場合、端末機器から受信部が受信した情報信号が受信
部で把握できないような、受信部が受信したサム値と受
信部自身で把握するサム値とが異なるときに、同一アド
レスが複数の端末機器に付与されていると判断し、重複
付与アドレスを受信部が簡便に検出できる。
【0015】そのときに、呼び出された端末機器が応答
するタイミングを、端末機器自らが発生した乱数に応じ
て、または、端末機器の基準電圧、温度、光電式煙感知
器における無煙時の受光出力等の端末機器が検出する物
理量に応じて、応答タイミングをずらすことによって、
同一のスロット内で複数の応答パルスを受信部が受信し
たり、または、受信部が受信するパルスの幅を長くした
り、または、情報信号を重ねて受信部が認識できなくな
るようにすることができる。
【0016】さらに、複数の端末機器を複数のグループ
に分け、1つのグループに属する端末機器を受信部が同
時に呼び出し、各端末機器が応答するスロットを端末機
器毎に異ならせることによって、一度呼出しすれば、複
数のアドレスの重複を検出することができる。
【0017】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示すタイムチャ
ートであり、図2は、上記実施例を適用する火災報知設
備の配線図である。
【0018】図2に示す例では、受信部の一例としての
火災受信機REに、火災感知器S(煙式、熱式、炎式、
ガス式、臭い式等の火災感知器)、発信機P、中継器R
P等の各種の端末機器が接続され、これら端末機器には
互いに異なるアドレスが付与され、しかもこれら端末機
器は、4つのグループG0、G1、G2、G3に分けら
れている。グループG0〜G3のそれぞれに4つの端末
機器が属している。各端末機器のアドレスは、グループ
G0の最初のものから順次、アドレス0、アドレス1、
アドレス2、……、アドレス15が付与されている。
【0019】ここで、「通常システムポーリング」は、
状態が変化した端末機器が存在するか否かのみを、グル
ープ毎に調べるポーリングであり、つまり、受信機RE
に応答するスロットを、端末機器のグループ毎に異なら
せ、状態が変化した端末機器が自己の属するグループに
割り当てられた応答スロット内で受信機REに応答する
(たとえばパルスの送出で応答する)ポーリングであ
る。
【0020】「通常ポイントポーリング」は、通常シス
テムポーリングに応答した端末機器を特定するポーリン
グであり、通常システムポーリングにおいて受信機RE
に応答したグループに属する端末機器を受信機REが呼
び出し、そのグループ内の端末機器毎に、受信機REに
応答するスロットを異ならせ(たとえばパルスの送出で
応答するスロットを異ならせ)、状態が変化した端末機
器が自己に割り当てられた受信機REに対する応答スロ
ット内で、受信機REに応答する(たとえばパルスの送
出で応答する)ポーリングである。
【0021】通常ポイントポーリングに対応する「セレ
クティング」は、通常ポイントポーリングにおいて受信
機REに端末機器が応答した場合、該当するグループの
端末機器のうち、通常ポイントポーリングにおいて応答
した端末機器を受信機REが個々に呼び出し、特定情報
を受信機REが収集する(たとえばコード信号で収集す
る)ポーリングである。
【0022】また、「発信機用システムポーリング」
は、状態が変化した発信機が存在するか否かのみを、発
信機に対してのみグループ毎に調べるポーリングであ
り、つまり、受信機REに応答するスロットを、グルー
プ毎に異ならせ、状態が変化した発信機は自己が属する
グループに割り当てられた応答スロット内で、受信機R
Eに応答する(たとえばパルスの送出で応答する)ポー
リングである。
【0023】「発信機用ポイントポーリング」は、発信
機用システムポーリングに応答した発信機を特定するポ
ーリングであり、発信機用システムポーリングにおいて
受信機REに応答したグループに属する発信機を呼び出
し、そのグループ内の発信機毎に、受信機REに応答す
るスロットを異ならせ、状態が変化した発信機が自己に
割り当てられた応答スロット内で、受信機REに応答す
る(たとえばパルスの送出で応答する)ポーリングであ
る。
【0024】発信機用ポイントポーリングに対応する
「セレクティング」は、発信機用ポイントポーリングに
おいて発信機Pが受信機REに応答した場合、当該グル
ープ内の発信機Pのうち、発信機用ポイントポーリング
において応答した発信機Pを個々に呼び出し、受信機R
Eが特定情報を収集する(たとえばコード信号で収集す
る)ポーリングである。
【0025】また、「断線判別ポーリング」は、複数の
端末機器をグループ化し、受信部が断線検出するために
そのグループに属する端末機器を同時に呼び出し、この
呼び出された端末機器がパルスで応答し、上記同時に呼
び出された端末機器の間で、受信部へ応答するスロット
が互いに異なるポーリングである。
【0026】次に、上記実施例の動作について説明す
る。
【0027】図1は、本発明の一実施例を示すタイムチ
ャートである。
【0028】この図1において、その左上から右上に動
作が進み、その右端からは1つ下の段の左端に動作が進
み、このようにして順次、処理が進む。
【0029】なお、図1中、横線の上に受信機REの動
作を示し、横線の下に端末機器の動作を示してある。
【0030】また、図1の発信機用システムポーリン
グ、通常システムポーリングにおいて、破線の枠は、状
態変化が生じたことを示す信号の4つのグループに対す
る応答スロットSL0、SL1、SL2、SL3を示
し、スロットSL0〜SL3内に記載がない場合には、
状態変化を示す信号を端末機器が出力しなかったこと
(すなわちポーリングに対して応答しなかった)ことを
示し、スロットSL0〜SL3内にパルス波形が記載さ
れている場合には、そのパルス波形が記載されているス
ロットで受信機REに応答したことを示してある。
【0031】一方、図1の断線判別ポーリングにおい
て、破線の枠は、断線が生じていないことを示す信号の
応答スロットSL0、SL1、SL2、SL3を示し、
4つのグループに対する応答スロットを示すものであ
る。なお、スロットSL0〜SL3内にパルス波形の記
載がない場合には、断線が生じている(すなわち断線判
別ポーリングに対して応答しなかった)ことを示し、ス
ロットSL0〜SL3内にパルス波形が記載されている
場合には、そのパルス波形が記載されているスロットで
受信機REに応答したことを示してある。
【0032】図1は、上記実施例において、状態変化し
た端末機器が存在しない場合のタイムチャート(すなわ
ち状態変化に関しては正常時のタイムチャート)であ
る。
【0033】まず、図1のP1において、通常システム
ポーリングに先立って、動作した発信機Pの有無を判別
するために発信機用システムポーリングを行う。つま
り、全ての端末機器をいくつかにグループ化し(図1に
おいては4つにグループ化し)、受信機REは、発信機
用システムポーリングにおける状態情報返送命令を示す
信号SPAD・CM1を送出し、これに対して状態変化
した発信機(動作した発信機)Pは、その発信機が属す
るグループG0〜G3の各応答スロット内で(グループ
毎に互いに異なる応答スロットが予め付与されてい
る)、状態変化したことを示すパルスを受信機REに送
ることによって応答する。
【0034】この発信機用システムポーリングにおい
て、状態変化した発信機Pが存在しないので、その後、
図1のP2において、発信機Pを含めた全端末機器の状
態変化の有無を判別するために通常システムポーリング
を行う。つまり、受信機REは、通常システムポーリン
グにおける状態情報返送命令を示すコードSPAD・C
M2を送出し、これに対し、状態変化した端末機器があ
れば、その端末機器は自己が属するグループG0〜G3
の各応答スロット内で(グループ毎に互いに異なる応答
スロットが予め付与されている)、状態変化したことを
示すパルスを受信機REに送ることによって応答する。
【0035】この通常システムポーリングにおいて、状
態変化した端末機器が存在しないので、その後、図1の
P3において、グループG0に属する端末機器について
断線判別ポーリングを行う。
【0036】つまり、グループG0に属する端末機器に
ついて断線を判別する(すなわち接続の有無を判別す
る)ために、断線判別ポーリングのコマンドGAD
(0)・CM3を送出し、これに対して、グループG0
に属する端末機器は、自己の応答スロット(スロットS
L0〜SL3のうちの1つのスロット)で、受信機RE
にパルスを返送する。受信機REが、パルスを受信すれ
ば、この受信パルスに対応するスロットに応じた端末機
器との間で断線が生じていないことを受信機REが確認
できる。
【0037】その後、図1のP4において、P1におけ
る発信機用システムポーリングと同じ発信機用システム
ポーリングが再び行われ、図1のP5において、P2に
おける通常システムポーリングと同じ通常システムポー
リングが再び行われ、図1のP6において、P3におけ
る断線判別ポーリングと同様であるが、次のグループで
あるグループG1に属する4個の端末機器について断線
判別ポーリングを同時に行い、図1のP7において、P
1における発信機用システムポーリングと同じ発信機用
システムポーリングが行われ、……、これらの動作を繰
り返す。すなわち、発信機用システムポーリング、通常
システムポーリングを繰り返し、これらシステムポーリ
ングが1サイクル終了する毎に、グループ数が1つイン
クリメントされたグループに属する4個の端末機器につ
いて断線判別ポーリングを同時に行う。
【0038】ところで、図1のP6において、断線判別
ポーリングのコマンドGAD(1)・CM3を送出し、
これに対して、グループG1に属する端末機器は、自己
の応答スロット(スロットSL0〜SL3のうちの1つ
のスロット)で、受信機REにパルスを返送する。全て
のスロットSL0〜SL3において受信機REがパルス
を受信しているので、受信機REは、グループG1に属
する全ての端末機器との間で断線が生じていないことを
確認できる。
【0039】しかし、P6のスロットSL2において
は、1つのスロット内で2つのパルスを受信しているの
で、互いに異なる2つの端末機器からそれぞれ応答パル
スを受信していることになる。つまり、1つのスロット
には1つの端末機器のみが応答できるようにしてあるに
もかかわらず、2つの端末機器が応答しているので、2
つの端末機器に同一のアドレスが付与されていることに
なり、これを火災受信機REが認識する。
【0040】なお、受信機REに応答すべきスロットが
端末機器毎に定められ、このスロットは端末機器毎に互
いに異なる。また、1つのスロットには、複数の応答タ
イミングが容易され、このうちの予め定められた1つの
タイミング時にパルスを受信機REに返送する。たとえ
ば1つのスロットが2.5msであり、このスロットが
たとえば10個のタイミングに分割されていたとする
と、0.25ms毎に新しい応答タイミングが発生す
る。また、端末機器がたとえば基準電圧(3V)を検出
できる火災感知器である場合、その検出した電圧データ
をA/D変換し、デジタル値(10進法)の最も小さい
位の値を、応答タイミングの選択に利用すれば、10種
類のタイミングを設定することができる。たとえば、検
出した基準電圧が3.10Vであれば、この最も小さい
位の値が「0」であるので、1番目のタイミングで応答
パルスを出力し、検出した基準電圧が3.15Vであれ
ば、この最も小さい位の値が「5」であるので、6番目
のタイミングで応答パルスを出力するようにする。1つ
のスロットに100種類のタイミングを設定できるなら
ば、検出した電圧データをA/D変換したデジタル値
(10進法)の下2桁を、タイミング選択用として利用
すればよい。
【0041】上記実施例においては、複数の端末機器を
グループ化し、受信部が断線検出するために、同一のグ
ループに属する端末機器を同時に呼び出し、この呼び出
された端末機器が所定のスロット内でパルス応答し、同
時に呼び出された端末機器の間で、タイミングが互いに
異なるように設定し、呼び出された端末機器が受信部に
応答するスロット内のタイミングを、端末機器毎に異な
らせ、同一のスロット内で複数のパルスを受信部が受信
したときに、同一アドレスが複数の端末機器に付与され
たと判断するので、複数の端末機器に同一アドレスが重
複して付与されている場合、その重複付与アドレスを簡
便に検出することができる。また、4個の端末機器につ
いての断線検出がほぼ同時に完了し、つまり、1つの端
末機器当りの断線検出時間を短くすることができ、した
がって、端末機器の呼出の順番が遅くても、その端末機
器の断線を受信機REが迅速に検出することができる。
【0042】なお、図1においては、1つのグループに
属する端末機器の数は4個であるが、実際には16個等
多数の端末機器が1つのグループに属していることが好
ましく、また、端末機器を4以外のグループ数に分けて
もよい。さらに、断線判別ポーリングにおけるグループ
分けと、発信機用システムポーリング、通常システムポ
ーリングにおけるグループ分けとを異ならせるようにし
てもよい。つまり、断線判別ポーリングにおけるたとえ
ばグループG0の個数に属する端末機器と、システムポ
ーリングにおけるグループG0に属する端末機器の個数
とが異なるように、端末機器のグループ化を行ってもよ
い。この場合、各端末機器が属するグループとグループ
内における端末機器の順番とを、断線判別ポーリングの
場合とシステムポーリングの場合とで個別に設定する。
【0043】また、上記実施例においては、通常システ
ムポーリングに先立って、発信機用システムポーリング
を必ず実行するので、人間の判断によって操作される発
信機Pが動作したときに、その発信機Pからの火災情報
を受信機REが迅速に把握でき、大規模の火災報知設備
である程、その効果が大きい。
【0044】図3は、上記実施例における火災受信機R
Eの一例と、その受信機REに接続される機器の例とを
示すブロック図である。
【0045】ROM11は、図5、図7に示すフローチ
ャートに関するプログラム等の記憶領域である。
【0046】また、マイクロプロセッサMPU1とRO
M11とは、複数の端末機器をグループ化し、受信部が
断線検出するために上記グループに属する端末機器を同
時に呼び出し、この呼び出された端末機器が所定のスロ
ット内でパルス応答し、同時に呼び出された端末機器の
間で、スロットが互いに異なるように設定されている断
線検出手段の例であり、また、同一のスロット内で複数
のパルスを受信部が受信したときに、同一アドレスが複
数の端末機器に付与されたと判断するアドレス重複付与
判別手段の例でもある。
【0047】さらに、マイクロプロセッサMPU1とR
OM11とは、通常システムポーリングを行う通常シス
テムポーリング手段、通常ポイントポーリングを行う通
常ポイントポーリング手段、セレクティングを行うセレ
クティング手段、発信機用システムポーリングを行う発
信機用システムポーリング手段、発信機用ポイントポー
リングを行う発信機用ポイントポーリング手段の例であ
る。
【0048】ROM12は、発信機P、火災感知器S、
中継器RP等の端末機器の各アドレス、および初期設定
状態における端末機器の種別等を記憶する端末機器マッ
プテーブル用記憶領域である。ROM13は、端末機器
からの火災信号に基づいて防排煙機器ER等の被制御機
器等を連動制御する連動制御テーブルの記憶領域であ
る。
【0049】RAM11は、作業用領域である。RAM
13は、発信機用システムポーリング時または通常シス
テムポーリング時に、パルスを受けたスロットに基づい
て、応答信号を送出した発信機Pまたは発信機P以外の
端末機器が属するグループのグループ番号gを記憶する
領域である。
【0050】RAM14は、断線判別ポーリング時に、
パルスを受けたスロットに基づいて、応答信号を送出し
た端末機器のアドレスn(つまり、応答信号を送出した
端末機器のグループ内における番号mにそのグループの
先頭アドレスを加えた数n)を記憶する領域である。ま
た、RAM14は、発信機用ポイントポーリング時、通
常ポイントポーリング時に、パルスを受けたスロットに
基づいて、応答信号を送出した端末機器のグループ内に
おける番号mを記憶する領域である。
【0051】RAM15は、発信機用システムポーリン
グまたは通常システムポーリングにおいて実行する制御
内容を記憶する記憶領域である。RAM16は、セレク
ティングにおいて制御すべき端末機器番号とその制御内
容(たとえば、試験命令、火災確定命令、レベル停止命
令)を記憶する領域である。RAM17は、各端末機器
から収集した状態情報の記憶領域である。RAM18
は、実際に接続されている端末機器の種別(ID)の記
憶領域である。
【0052】RAM19は、断線判別ポーリング時に、
火災受信機REが呼び出すグループの番号Lを記憶する
領域である。
【0053】図4は、上記実施例における光電式煙感知
器Sを示すブロック図である。
【0054】光電式煙感知器Sは、マイクロプロセッサ
MPU2、RAM21〜RAM25、ROM21〜RO
M23、IF21〜IF24、信号送受信部TRX2、
クロック発生源CL、煙検出用の発光ダイオードLD、
ホトダイオードPD、テストランプTL、動作確認灯と
しての発光ダイオードLED、定電圧回路AVEからの
基準電圧検出部A/Dを有する。
【0055】ROM21は、図6、図8、図9に示すフ
ローチャートに関するプログラム等の記憶領域であり、
ROM22は、端末機器自身の自己アドレス端末番号、
端末機器の種別ID等の記憶領域であり、ROM23
は、火災、故障等の各種判別基準の記憶領域である。な
お、ROM22の代りにディップスイッチ等を使用して
もよい。
【0056】RAM21は、作業用領域であり、RAM
22は、現在の状態情報を記憶する領域であり、RAM
23は、受信機REに送出した状態情報を記憶する領域
であり、RAM24は、各種フラグの記憶領域である。
RAM25は、後述する初期設定時(S1)に自己の端
末機器番号から算出される伝送上必要な端末機器のグル
ープ番号g、グループ内の番号m、伝送上のアドレスn
の記憶領域である。これらの番号g、m、nは、ROM
22内の自己のアドレスおよびシステム全体のグループ
の割り当てによって、電源投入時等に算出され、格納さ
れる。信号送受信部TRX2は、信号送受信部TRX1
と同様のものである。
【0057】なお、マイクロプロセッサMPUとRO
21とは、呼び出された端末機器が受信部に応答する
スロット内のタイミングを、端末機器毎に異ならせるタ
イミング設定手段の例である。
【0058】図5は、上記実施例における火災受信機R
Eの基本動作を示すフローチャートである。
【0059】まず、初期設定を行ない(S1)、断線判
別ポーリングを行うためのグループ番号Lを「0」にセ
ットする(S2)。そして、通常システムポーリングに
先立って、発信機用システムポーリングを行い(S
3)、この発信機用システムポーリングに対して発信機
Pから応答があったときに(S4)、応答のあったグル
ープに対して発信機用ポイントポーリングを行い(S
5)、この発信機用ポイントポーリングに対して発信機
Pから応答があったときに(S6)、この応答のあった
発信機に対してセレクティングを行い(S7)、制御割
り込みがあったときに制御割込処理を行い(S8、S
9)、発信機用システムポーリング(S3)に戻る。
【0060】一方、発信機用システムポーリングを行っ
たときに発信機Pから応答がなければ(S4)、いずれ
の発信機Pも動作していないということになり、通常シ
ステムポーリングを行い(S11)、この通常システム
ポーリングに対して端末機器Pから応答があれば(S1
2)、応答のあったグループに対して通常ポイントポー
リングを行い(S13)、この通常ポイントポーリング
に対して端末機器から応答があったときに(S14)、
応答のあった端末機器に対してセレクティングを行い
(S15)、ステップS8に進む。
【0061】発信機用ポイントポーリング、通常ポイン
トポーリングで応答がなかった場合には(S6、S1
4)、システムポーリングでノイズ等によって誤った応
答があったと判断し、断線判別ポーリングを行い(S1
6)、ステップS8に進む。通常システムポーリングで
応答がなかったときも(S12)、断線判別ポーリング
を行う(S16)。なお、断線判別ポーリングの詳しい
動作については、図7で説明する。
【0062】図6は、上記実施例における端末機器の1
つである光電式煙感知器Sの基本動作を示すフローチャ
ートである。
【0063】まず、初期設定を行い(S20)、受信機
REから受信したコマンドにアドレス指定がなく、その
部分が通常システムポーリングを示すコマンドSPAD
であれば(S21、S22)、システム処理を行い(S
23)、クロックパルスが発生されていれば(S2
4)、発光、受光等のセンサ処理(すなわち煙検出動
作)を行い(S25)、ステップS21に戻る。一方、
受信機REからのコマンドがSPADでなく、自己が属
するグループを指定して行うポイントポーリングまたは
断線判別ポーリングのコマンドGAD(g)であれば
(S22、S26)、応答パルスを送出する等のポイン
ト処理を行い(S27)、受信機REからの信号がコマ
ンドGAD(g)でなく、自己のアドレスを指定するセ
レクティングを示すコマンドSAD(n)であれば(S
28)、セレクティング処理を行う(S29)。なお、
ポイント処理の詳しい動作については、図8で説明す
る。
【0064】図7は、上記実施例の火災受信機REにお
ける断線判別ポーリング(S16)の具体例を示すフロ
ーチャートである。
【0065】受信機REは、RAM19に格納されてい
るグループ番号Lを読み出し、このグループ番号Lを変
数gに代入し、接続状態情報返送命令を示す断線判別ポ
ーリングコマンドGAD(g)・CM3を送出し(S5
1)、グループ内における端末機器の番号mを「0」に
セットし(S52)、断線判別ポーリングにおいて応答
しなかった端末機器のグループ内の番号mを端末機器の
アドレスnに変換して格納する。
【0066】つまり、m番の端末機器の応答スロットが
到来し、その端末機器からの応答によるパルスを受ける
ことができないときに(S53、S54)、そのときの
変数mをそのグループgの先頭アドレスに加算したもの
を、応答できなかった端末機器のアドレスnとしてRA
M14に格納し(S55)、変数mを1インクリメント
し(S57)、変数mが最終値M(このMは、1つのグ
ループに属する端末機器の数である)に達するまで、上
記動作S53〜S57を繰り返す(S56)。なお、m
番の端末機器の応答スロットが到来し、その端末機器か
らの応答によるパルスを受けたときには(S53、S5
4)、m番の端末機器からの応答パルスの数を検出し、
これが複数であれば(S54a)、その端末機器が断線
していないものの、1つの端末機器にアドレスが重複付
与されているので、変数mにそのグループgの先頭アド
レスを加算し、この加算した値をnとしてRAM10に
格納する(S54b)。
【0067】一方、m番の端末機器からの応答パルスが
1つであれば(S54a)、その端末機器が断線してお
らず、また、アドレスの重複付与もないので、その端末
機器のアドレスを格納する必要はなく、そのアドレスを
格納せずに変数mを1インクリメントする(S57)。
【0068】変数mが最終値Mに達したら(S56)、
RAM14に格納されている各nの端末機器が接続異常
であることを示すデータをRAM17に格納し、nの端
末機器が接続異常であることを示す情報を表示部DPに
送出する(S60)。また、RAM10に格納されてい
る各nの端末機器に付与されているアドレスが他の端末
機器にも重複して付与されていることを示すアドレス重
複付与情報をRAM17に格納し、nの端末機器に関す
るアドレス重複付与情報を表示部DPに送出する(S6
1)。そして、RAM19に格納されている変数Lを1
インクリメントし(S62)、変数Lが設定されている
グループ数の最大値に達していれば(S63)、その変
数Lを0に初期化し(S64)、リターンする。
【0069】図8は、上記実施例における光電式煙感知
器Sが実行する応答パルス発生等のポイント処理(S2
7)の具体例を示すフローチャートである。
【0070】受信機REから受信したコマンドが、自己
の属するグループgを指定した断線判別ポーリングまた
はポイントポーリングのコードGAD(g)であり(S
26)、しかも状態変化情報を要求する状態情報返送命
令CM2であれば(S151)、現在の状態情報をRA
M22から読み出し、送出済の状態情報をRAM23か
ら読み出す(S152)。そして、両状態情報が不一致
であれば、この光電式煙感知器Sの状態が変化したこと
を意味し、この時に、RAM24を参照し(S153、
S154)、応答停止フラグが格納されていなければ
(S155)、RAM22の状態情報を受信機REに送
出してもよい状態であるので、この光電式煙感知器Sの
グループ内での番号mをRAM25から読み出し(S1
56)、スロット番号sを「0」にセットする(S15
7)。
【0071】このスロット番号sとグループ内番号mと
が一致したときに(S158)、応答パルスを受信機R
Eに送出し(S159)、受信機REに応答する。スロ
ット番号sとグループ内番号mとが一致しなければ(S
158)、そのスロット番号sに対する送出スロットが
タイムアップしたときにスロット番号sを1インクリメ
ントし(S160、S161)、スロット番号sとグル
ープ内の番号gとを照合する(S158)。
【0072】一方、受信機REから受けたコマンドが、
状態情報返送命令CM2でなく(S151)、接続状態
返送命令CM3であれば、その端末機器が属するグルー
プ内におけるその端末機器の番号mをRAM25から読
み出し(S156)、スロット番号sを「0」にセット
し(S157)、このスロット番号sとグループ内番号
mとが一致したときに(S158)、その端末機器が接
続されていることを示す(その端末機器に断線が生じて
はいないことを示す)応答パルスを受信機REに送出し
(S159)、受信機REに応答することによって、そ
の端末機器が断線していないことを受信機REに知らせ
る。スロット番号sとグループ内番号mとが一致しなけ
れば(S158)、そのスロット番号sに対する送出ス
ロットがタイムアップしたときにスロット番号sを1イ
ンクリメントし(S160、S161)、スロット番号
sとグループ内の番号mとを照合する(S158)。
【0073】また、受信機REから受けたコマンドが、
断線判別ポーリングのコマンドCM3である場合には
(S162)、感知器Sにおける特定数値としての基準
電圧を検出部A/DからマイクロプロセッサMPU2が
読み込み、この読み込んだ基準電圧値に応じた待ち時間
を設定し(S163)、この設定された待ち時間だけ待
ち(S164)、自己のスロットで応答パルスを発生す
る(S159)。
【0074】たとえば、1つのスロット内に10個のタ
イミングが設定され、基準電圧の下1桁に応じて待つと
し、基準電圧が3.11Vであるならば、基準電圧の下
1桁は「1」であり、その端末機器に対応するスロット
の最初から2つ目のタイミングで応答パルスを発生す
る。このときに、その端末機器と同一のアドレスが別の
端末機器に重複して付与されていたとし、その別の端末
機器の基準電圧が3.13Vであったとすると、基準電
圧の下1桁は「3」であり、そのスロットの最初から4
つ目のタイミングで応答パルスを発生し、したがって、
同一のスロットにおいて2つのパルスを火災受信機RE
が受信する。よって、火災受信機REは、2つのパルス
を受信したスロットに対応するアドレスが重複付与され
ていると判断できる。
【0075】受信したコマンドが断線判別ポーリングの
コマンドCM3でもない場合には(S162)、その他
の命令に応じた処理を行う(S165)。
【0076】上記動作において、特定数値としての基準
電圧の読み込みをコマンドCM3の受信後に行っている
が、別のタイミングで基準電圧の読み込みを行ってもよ
く、たとえば、感知器Sの電源投入直後に基準電圧を読
み込んでRAM等に格納してもよい。
【0077】図9は、上記実施例における光電式煙感知
器Sが実行するセレクティング処理(S29)の具体例
を示すフローチャートである。
【0078】受信機REから受けたコマンドが、火災感
知器Sのアドレスnを指定するコマンドSAD(n)で
あり、セレクティングによる状態情報返送命令CM0で
あれば(S171)、端末機器のアドレスnをRAM2
5から読み出し、現在の状態情報を示すデータDA(た
とえば煙濃度が10%/mのときの火災信号である2種
相当レベル信号)をRAM22から読み出し、この光電
式煙感知器Sの状態変化を示すコードSAD(n)・D
Aを信号送受信部TRX2から送出し(S172)、R
AM23に送出済となったデータDAを格納する(S1
73)。
【0079】一方、受信機REから受信したコマンド
が、火災確定命令CM4であれば(S176)、動作確
認灯LEDにオン信号を送ってLEDを点灯させるとと
もに(S177)、それ以降の状態情報に基づくシステ
ムポーリング、ポイントポーリングに関する受信機RE
への応答を停止する火災確定フラグをRAM24に格納
する(S178)。また、受信機REから受けたコマン
ドがレベル停止命令を示すコマンドCM5であれば(S
179)、停止されるべき状態のデータDA(たとえば
煙濃度が5%/mのときの火災信号である1種相当レベ
ル信号)をRAM23から読み出し、その状態に関して
のみ、システムポーリング、ポイントポーリングに関す
る受信機REへの応答を停止するレベル停止フラグをR
AM24に格納する(S180)。
【0080】受信機REから受けたコマンドが、遠隔試
験命令を示すコマンドCM8であれば(S181)、試
験フラグをRAM23に格納し(S182)、試験処理
を行い(S183)、その他の命令であれば、その命令
に応じた処理を行う(S184)。
【0081】なお、上記実施例において、基準電圧の他
に、温度、光電式煙感知器における無煙時の受光出力等
の端末機器が検出する物理量に応じて、スロットにおけ
る応答タイミングを設定するようにしてもよい。
【0082】そして、マイクロプロセッサMPU2のプ
ログラム上の処理として、乱数を発生させ、この乱数に
基づいて応答タイミングを設定するようにしてもよい。
この場合、応答毎に乱数を発生させるようにすると、タ
イミングの偶然の重なりが排除される確率が高くなる。
【0083】また、スロット内で受信部が受信したパル
スの数が1つでも、そのパルスの幅が所定のパルス幅よ
りも長いときには、2つのパルスが少しだけずれて発生
したと考え、この場合に、同一アドレスが複数の端末機
器に付与されたと判断するようにしてもよい。
【0084】さらに、受信部が所定アドレスの端末機器
に対して、少なくとも2つの所定情報およびこれらのサ
ム値を返送するように命令し、この命令を受けた端末機
器が少なくとも2つの所定情報およびこれらのサム値を
受信部に返送するスロット内のタイミングを、端末機器
毎に異ならせるようにしてもよい。このようにすると、
同一アドレスが複数の端末機器に付与されていた場合、
複数の端末機器が同一のスロット内で少しずれて信号を
送出するので、端末機器が送出したサム値が変化し、し
たがって、受信部が受信したサム値が、受信部自身で把
握しているサム値と異なり、同一アドレスが複数の端末
機器に付与されたと受信部が判断することができる。
【0085】図10は、本発明における他の実施例を示
すタイムチャートである。
【0086】このタイムチャートにおいて、システムポ
ーリングに関しては図1に示すタイムチャートと同じで
あるが、断線判別セレクティングの手法が図1に示すタ
イムチャートとは異なる。
【0087】すなわち、図1のP13において、アドレ
ス0の端末機器について断線判別ポーリングを行い、つ
まり、情報返送命令を示すコマンドSAD(0)・CM
3を、アドレス0の端末機器に送出し、このアドレス0
の端末機器は、自己アドレスと種別情報IDとアドレス
0の端末機器が有するサム値SSとを、受信機REに返
送する。この場合、受信機REが、それらのデータを正
常に受信できれば、アドレス0の端末機器との間で断線
が生じていないことを受信機REが確認できたことにな
る。なお、サム値SSは、端末機器の自己アドレス、種
別情報等を合計した値であり、各端末機器のそれぞれの
サム値を火災受信機REは予め知っており、受信したサ
ム値SSと火災受信機REが知っているサム値とを照合
することによって、端末機器から受信した返送情報が正
しいものであるか否かが判別される。
【0088】その後、図1のP4における発信機用シス
テムポーリング、図1のP5における通常システムポー
リングが再び行われ、図1のP16において、P13に
おける断線判別ポーリングと同様であるが、次のアドレ
スであるアドレス1の端末機器に、情報返送命令を示す
コマンドSAD(1)・CM3を送出し、このアドレス
1の端末機器は、自己アドレスとIDとアドレス1の端
末機器が有するサム値SSとを、受信機REに返送す
る。
【0089】ここで、アドレス1が付与されている端末
機器が複数存在し、それらの端末機器の間で、火災受信
機REに応答するタイミングがずれていたとする。この
ように、同一アドレスが付与されている端末機器の間
で、火災受信機REに返送すべき情報の送出タイミング
がずれると、返送すべき情報が互いに同じであっても、
それを受信する火災受信機REは、受信信号として正常
な信号を受信することができず、受信機REは、アドレ
ス1が複数の端末機器に付与されていたと判断する。も
し、アドレス1の端末機器から返送信号を受信すべきタ
イミングに、信号を全く受信できなければ、アドレス1
の端末機器との間で断線が生じていたと受信機REが確
認できる。
【0090】図11は、図10に示した断線判別セレク
ティングにおける受信機REの動作(S16)を示すフ
ローチャートである。
【0091】まず、受信機REは、断線判別を行うべき
端末機器のアドレスL(アドレスnと同じものを使用す
るが、別個に格納する必要上から区別している)をRA
M19から読み出し、断線判別のために種別情報を要求
する断線判別セレクティングコマンドSAD(L)・C
M3を送出し(S91)、端末機器から信号を受信した
ときに(S92)、応答信号のサム値SUMを算出し
(S92a)、このサム値SUMと端末機器から受信し
たサム値SSとを比較し、両サム値が一致すれば(S9
2b)、アドレスLの端末機器の種別IDをRAM18
から読み出し(S93)、アドレスLの端末機器から受
信した種別がRAM18から読み出した種別と一致しな
ければ(S94)、アドレスLの端末機器から受信した
種別をRAM18に格納し、アドレスLの端末機器の種
別が変更されたことを表示部DPに表示する(S9
5)。
【0092】一方、受信機REが算出したサム値SUM
と端末機器から受信したサム値SSとが一致しなければ
(S92b)、そのアドレスnが複数の端末機器に重複
して付与されていると判断し、この旨を示すアドレス重
複付与情報をRAM17に格納し、表示部DPに送出す
る(92c)。
【0093】そして、端末機器のアドレスLを1インク
リメントし(S96)、そのアドレスLが最終のアドレ
スになったときに、アドレスLを「0」に戻す(S9
8)。なお、端末機器からの信号を所定時間内に受信し
なければ(S99)、アドレスLの端末機器が接続異常
であると判断し、この旨をRAM17に格納し、アドレ
スLの端末機器が接続異常である旨の信号(すなわち断
線状態である旨の信号)を表示部DPに送出する(S9
9a)。
【0094】図12は、上記実施例における光電式煙感
知器Sが実行するセレクティング処理(S29に対応す
るS29a)の具体例を示すフローチャートである。
【0095】まず、受信機REから受けたコマンドが、
火災感知器Sのアドレスnを指定するコマンドSAD
(n)であり(図8に示すS28)、セレクティングに
よる状態情報返送命令CM0であれば(S271)、端
末機器のアドレスnをRAM25から読み出し、現在の
状態情報を示すデータDA(たとえば2種相当レベル信
号)をRAM22から読み出し、この光電式煙感知器S
の状態変化を示すコードSAD(n)・DAを信号送受
信部TRX2から送出し(S272)、RAM23に送
出済となったデータDAを格納する(S273)。受信
機REから受けたコマンドが、状態情報返送命令CM0
でなく種別情報を要求するコマンドCM3(すなわち断
線判別セレクティング)であれば(S271、S27
4)、特定数値(たとえば端末機器自身が発生する乱
数、端末機器が検出する基準電圧、温度、無煙時の受光
出力等の物理量)を読み出し、この特定数値に応じたタ
イマ時間を設定し(S174a)、その待ち時間が経過
したときに(S174b)、端末機器のアドレスnをR
AM25から読み出し、この感知器Sの種別情報IDを
ROM22から読み出し、信号送受信部TRX2から種
別情報を示すコードSAD(n)・IDを送出する(S
275)。
【0096】ここで、一般には、あるアドレスが複数の
端末機器に重複して付与されている場合、同一の返送信
号が受信機REに返送され、アドレスが重複付与されて
いることを受信機REが認識することができないが、上
記実施例においては、特定数値に応じて待ち時間が設定
されているので、同一のアドレスが付与されている複数
の端末機器の間で、待ち時間が異なることがあり、この
場合に、受信機REは、返送信号を正常に受信できず、
アドレス重複付与を認識することができる。
【0097】一方、受信機REから受信したコマンド
が、火災確定命令CM4であれば(S276)、動作確
認灯LEDにオン信号を送ってLEDを点灯させるとと
もに(S277)、それ以降の状態情報に基づくシステ
ムポーリング、ポイントポーリングに関する受信機RE
への応答を停止する火災確定フラグをRAM24に格納
する(S278)。また、受信機REから受けたコマン
ドがレベル停止命令を示すコマンドCM5であれば(S
279)、停止されるべき状態のデータDA(たとえば
1種相当レベル信号)をRAM23から読み出し、その
状態に関してのみ、システムポーリング、ポイントポー
リングに関する受信機REへの応答を停止するレベル停
止フラグをRAM24に格納する(S280)。
【0098】受信機REから受けたコマンドが、遠隔試
験命令を示すコマンドCM8であれば(S281)、試
験フラグをRAM23に格納し(S282)、試験処理
を行い(S283)、その他の命令であれば、その命令
に応じた処理を行う(S262)。
【0099】上記実施例においては、火災受信機REが
受信部の一例であるとして説明したが、中継器が端末機
器の監視制御を割り当てられた場合、この中継器は、火
災受信機REの上記動作と同様の動作を実行する。した
がって、端末機器の監視制御を割り当てられた中継器は
上記受信部の一例である。
【0100】
【発明の効果】本発明によれば、複数の端末機器に同一
アドレスが重複して付与されている場合、その重複付与
アドレスを簡便に検出でき、信頼性の高い火災報知設備
が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すタイムチャートであ
る。
【図2】上記実施例を適用する火災報知設備の配線図で
ある。
【図3】上記実施例における火災受信機REの一例を示
すブロック図である。
【図4】上記実施例における光電式煙感知器Sを示すブ
ロック図である。
【図5】上記実施例における火災受信機REの基本動作
のフローチャートである。
【図6】上記実施例における光電式煙感知器Sの基本動
作のフローチャートである。
【図7】火災受信機REにおける断線判別ポーリングの
フローチャートである。
【図8】光電式煙感知器Sが実行する応答パルス発生の
フローチャートである。
【図9】上記実施例におけるセレクティング処理のフロ
ーチャートである。
【図10】本発明における他の実施例を示すタイムチャ
ートである。
【図11】図10に示した断線判別セレクティングにお
ける受信機REの動作(S16)を示すフローチャート
である。
【図12】上記実施例における光電式煙感知器Sが実行
するセレクティング処理(S29に対応するS29a)
の具体例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
RE…火災受信機RE、 S…火災感知器、 GAD(n)・CM3…断線判別ポーリングのコマン
ド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08B 17/00 - 31/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の端末機器が受信部に接続され、上
    記各端末機器にアドレスが付与され、上記アドレスに基
    づいて上記受信部と上記端末機器とが送受信する火災報
    知設備において、 上記受信部が断線検出するために上記アドレスに基づい
    て上記端末機器を呼び出し、この呼び出された端末機器
    が所定の信号で応答し、この応答した信号を上記受信部
    が検出したときに断線が生じていないと認識する断線検
    出手段と;上記呼び出された端末機器が上記受信部に応
    答するタイミングを、上記端末機器毎に異ならせるタイ
    ミング設定手段と;上記端末機器が応答した信号を上記
    受信部が複数受信したときに、同一アドレスが複数の上
    記端末機器に付与されていると判断するアドレス重複付
    与判別手段と;を有することを特徴とする火災報知設
    備。
  2. 【請求項2】 複数の端末機器が受信部に接続され、上
    記各端末機器にアドレスが付与され、上記アドレスに基
    づいて上記受信部と上記端末機器とが送受信する火災報
    知設備において、 上記受信部が断線検出するために上記アドレスに基づい
    て上記端末機器を呼び出し、この呼び出された端末機器
    が所定のスロット内でパルス応答し、上記受信部がその
    パルス応答を検出したときに断線が生じていないと認識
    する断線検出手段と;上記呼び出された端末機器が上記
    受信部に応答する上記スロット内のタイミングを、上記
    端末機器毎に異ならせるタイミング設定手段と;同一の
    上記スロット内で複数のパルスを上記受信部が受信した
    ときに、同一アドレスが複数の上記端末機器に付与され
    ていると判断するアドレス重複付与判別手段と;を有す
    ることを特徴とする火災報知設備。
  3. 【請求項3】 複数の端末機器が受信部に接続され、上
    記各端末機器にアドレスが付与され、上記アドレスに基
    づいて上記受信部と上記端末機器とが送受信する火災報
    知設備において、 上記受信部が断線検出するために上記アドレスに基づい
    て上記端末機器を呼び出し、この呼び出された端末機器
    が所定のスロット内でパルス応答し、上記受信部がその
    パルス応答を検出したときに断線が生じていないと認識
    する断線検出手段と;上記呼び出された端末機器が上記
    受信部に応答する上記スロット内のタイミングを、上記
    端末機器毎に異ならせるタイミング設定手段と;同一の
    スロット内で上記受信部が受信したパルスの幅が、所定
    のパルス幅よりも長いときに、同一アドレスが複数の上
    記端末機器に付与されていると判断するアドレス重複付
    与判別手段と;を有することを特徴とする火災報知設
    備。
  4. 【請求項4】 複数の端末機器が受信部に接続され、上
    記各端末機器にアドレスが付与され、上記アドレスに基
    づいて上記受信部と上記端末機器とが送受信する火災報
    知設備において、 上記受信部が所定アドレスの端末機器に対して、所定の
    情報信号を返送するように命令する断線検出用情報返送
    コマンドを送出する情報収集手段と;上記断線検出用情
    報返送コマンドを受けた端末機器が上記受信部に上記所
    定の情報信号を返送するタイミングを、上記端末機器毎
    に異ならせるタイミング設定手段と;上記端末機器から
    上記受信部が受信した上記所定の情報信号が、上記受信
    部で把握できないときに、同一アドレスが複数の上記端
    末機器に付与されていると判断するアドレス重複付与判
    別手段と;を有することを特徴とする火災報知設備。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 上記情報収集手段は、該当する端末機器のアドレス以外
    の情報とこれらのサム値とを、上記所定の情報信号とし
    て返送させる手段であり、上記アドレス重複付与判別手
    段は、上記受信部が受信した上記サム値と、上記受信部
    自身が把握するサム値とが異なるときに、同一アドレス
    が複数の上記端末機器に付与されていると判別する手段
    であることを特徴とする火災報知設備。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項4のいずれか1項にお
    いて、 上記タイミング設定手段は、上記端末機器自らが発生す
    る乱数に応じて、上記応答タイミングを設定する手段で
    あることを特徴とする火災報知設備。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項4のいずれか1項にお
    いて、 上記タイミング設定手段は、上記端末機器が検出する物
    理量に応じて、上記応答タイミングを設定する手段であ
    ることを特徴とする火災報知設備。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 上記端末機器が検出する物理量は、端末機器の基準電
    圧、温度、光電式煙感知器における無煙時の受光出力の
    少なくとも1つであることを特徴とする火災報知設備。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項8のいずれか1項にお
    いて、 上記複数の端末機器が複数のグループに分けられ、1つ
    の上記グループに属する端末機器を上記受信部が同時に
    呼び出して、上記同時に呼び出された複数の端末機器の
    それぞれが応答するスロットを、上記端末機器毎に異な
    らせていることを特徴とする火災報知設備。
  10. 【請求項10】 請求項1〜請求項9のいずれか1項に
    おいて、 状態が変化した端末機器を上記受信部が調べるために上
    記受信部が上記端末機器を呼び出し、状態が変化した上
    記端末機器が、上記受信部からの状態変化呼出に応じて
    応答する火災報知設備であって、 上記受信部に状態変化を応答するスロットを上記グルー
    プ毎に異ならせ、状態が変化した上記端末機器が自己の
    属するグループの応答スロットにおいて、上記受信部に
    応答するシステムポーリングを行なうシステムポーリン
    グ手段と;このシステムポーリングにおいて上記受信部
    に応答した上記端末機器が属するグループ内の上記端末
    機器が上記受信部に応答するスロットを上記端末機器毎
    に異ならせ、状態が変化した上記端末機器が自己の応答
    するスロット内で上記受信部に応答するポイントポーリ
    ングを行なうポイントポーリング手段と;上記ポイント
    ポーリングにおいて上記受信部に応答した上記端末機器
    を呼び出し、この端末機器から上記受信部が所定情報を
    収集するセレクティングを行なうセレクティング手段
    と;を有することを特徴とする火災報知設備。
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