JPH07114541A - 文書作成装置と背景パターン作成方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、背景パターン作成機能を備え
た文書作成装置において、作成した文書の全頁に共通の
背景データを作成する場合に、各頁毎の作成処理を行な
うことなく、作成処理のための入力操作回数および背景
データ量の減少化を図ることにある。 【構成】ＣＰＵ１は、通常頁データの全頁共通であり、
図形データまたは文字データからなる背景データを作成
する。ＣＰＵ１は印刷出力時に、作成された背景データ
を所定の印刷用用紙サイズに従った頁範囲に通常頁デー
タの頁毎に背景データを展開する。印刷部６は展開され
た背景データを通常頁データの同一頁に印刷し、通常頁
データの全頁に共通の背景データを印刷する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、特に通常文書の印刷時
に、全頁共通の背景データを各頁毎に印刷する背景パタ
ーン作成機能を備えた文書作成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、日本語ワードプロセッサやパーソ
ナルコンピュータ等の文書作成装置では、通常の文書作
成・編集機能以外に、各種の機能を付加した高性能の装
置が開発されている。例えば、通常の文書データを作成
して印刷する場合に、作成した文書データ以外のデータ
（以下背景データと称する）を同一頁の用紙に印刷でき
る機能が開発されている。

【０００３】背景データには、所定の形状の枠に相当す
る図形データや透かし文字に相当する背景文字データ等
がある。この機能は、文書データの作成と共に、文書デ
ータの各頁毎に背景データを作成し、印刷処理時に同一
頁に文書データと背景データとを合体して印刷する。

【０００４】ところで、通常の文書データを作成して印
刷する場合に、各頁毎に作成した文書データが各頁に対
応する用紙上に印刷される。したがって、背景データも
文書データが各頁毎に作成する必要がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来、文書作成装置の
高性能化を図るために、通常の文書データの同一頁の用
紙に文書データ以外の背景データを作成して印刷する機
能を備えた装置が開発されている。このような機能を利
用して、白紙に文字列を印刷した通常の文書だけでな
く、各種の飾り枠等を有する多様な文書を作成すること
が可能となる。

【０００６】ところで、通常では飾り枠や透かし文字等
の背景データは、特定頁だけでなく、作成した文書の全
頁に印刷する必要性が高い。しかし、前記のように、背
景データを文書データの各頁毎に作成する必要があるた
め、全頁に共通の背景データを印刷したい場合には、各
頁毎に背景データを用意することになる。このため、背
景データ量は増大し、背景データを作成するための入力
操作回数も増大化する。

【０００７】本発明の目的は、背景パターン作成機能を
備えた文書作成装置において、作成した文書の全頁に共
通の背景データを作成する場合に、各頁毎の作成処理を
行なうことなく、作成処理のための入力操作回数および
背景データ量の減少化を図ることにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、頁単位の文書
データからなる通常頁データを作成する通常頁データ作
成手段、通常頁データの全頁共通の背景データを作成す
る背景データ作成手段、通常頁データの頁毎に背景デー
タを展開する背景データ展開手段、通常頁データを頁毎
に展開する通常頁データ展開手段および通常頁データの
全頁に共通の背景データを印刷する印刷制御手段を備え
た文書作成装置である。

【０００９】

【作用】本発明では、背景データ作成手段は、通常頁デ
ータの全頁共通であり、図形データまたは文字データか
らなる背景データを作成する。背景データ展開手段は、
印刷出力時に、作成された背景データを所定の印刷用用
紙サイズに従った頁範囲に通常頁データの頁毎に背景デ
ータを展開する。印刷制御手段は、展開された背景デー
タを通常頁データの同一頁に印刷し、通常頁データの全
頁に共通の背景データを印刷する。

【００１０】

【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。図１は同実施例に係わる文書作成装置の要部を示す
ブロック図、図２，図３および図５はそれぞれ同実施例
の動作を説明するためのフローチャート、図４は同実施
例の動作を説明するための表示画面の一例を示す概念
図、図６は同実施例の濃度調整処理を説明するための図
である。

【００１１】本装置は、文書作成・編集処理、装置全体
の制御および本発明に係わる背景データ作成処理を実行
する制御部を構成するマイクロプロセッサ（ＣＰＵ）
１、入力部２、ＲＯＭ３およびＲＡＭ４を備えている。
ＣＰＵ１は、同実施例の動作に必要な全頁共通の背景デ
ータ作成ルーチン１ａ、頁データ展開ルーチン１ｂ、濃
度調整ルーチン１ｃおよび文書作成ルーチン１ｄを実行
する。ＲＯＭ３は、各ルーチン１ａ〜１ｄを含むＣＰＵ
１の動作に必要な各種プログラム３ａおよび同実施例に
必要な背景データ３ｂの基本データを格納している。Ｒ
ＡＭ４は作成した文書データ４ａおよび全頁共通の背景
データ４ｂを格納するためのバッファメモリとして使用
される。入力部２は、各種データやコマンドの入力およ
びカーソル操作等を行なうキーボードまたはタブレット
式ペン入力装置である。

【００１２】さらに、本装置は、表示部５、印刷部６、
ワークバッファ７およびビットマップメモリ８を備えて
いる。表示部５は例えば液晶表示画面を有するディスプ
レイ装置である。印刷部６はＣＰＵ１の制御により、頁
単位の文書データ４ａと背景データ４ｂを印刷処理する
プリンタである。ワークバッファ７は、表示処理または
印刷処理時に使用されるワークメモリであり、ＣＰＵ１
が頁データ展開ルーチン１ｂを実行するときに使用され
る。ビットマップメモリ８は、表示処理または印刷処理
時のパターンデータを展開するための表示・印刷バッフ
ァメモリである。

【００１３】次に、同実施例の動作を説明する。まず、
ＣＰＵ１は、入力部２から入力された各種文字データや
コマンドに従って文書作成ルーチン１ｄを実行し、指定
された文書データ４ａを作成し、ＲＡＭ４に格納する。
文書データ４ａは頁単位に管理されて、表示部５の表示
画面に表示される。また、入力部２からの印刷コマンド
により、ＣＰＵ１は印刷部６を制御して各頁の文書デー
タを印刷する。ここで、文書データ４ａを各頁毎に割り
当て頁データを、便宜的に通常頁（ページ）データと称
する。通常頁データは文字列データだけでなく、下線や
図形等の特殊データも含む。

【００１４】次に、作成した通常頁データの各頁に共通
の背景データを作成するための処理に移行する（図２の
フローチャート）。まず、入力部２からの背景データモ
ードを指定することにより、ＣＰＵ１は、図４（Ａ）に
示すように、表示部５に背景データの設定用メニュー画
面を表示させる（ステップＳ１）。背景データの基本デ
ータ３ｂは予めＲＯＭ３に格納されている。

【００１５】入力部２のカーソルにより、設定用メニュ
ー画面から背景データの種類が指定されると、ＣＰＵ１
はＲＯＭ３から指定された種類の背景データ３ｂの基本
データを取出す（ステップＳ２）。ここで、背景データ
として、図４（Ａ）に示す模様データだけでなく、同図
（Ｂ）に示すように、文字列データも用意されている。
文字列データを指定する場合には、ＣＰＵ１は同図
（Ｃ）に示すように、詳細情報設定画面を表示させる
（ステップＳ３のＹＥＳ）。

【００１６】詳細情報設定画面は、作成する背景文字デ
ータの濃度、色指定、フォントおよび文字列の各指定を
行なうための画面である。濃度、色指定、フォントの指
定はカーソルにより指定し、文字列の指定は入力部２か
らの文字データ入力により指定される（ステップＳ
４）。

【００１７】ＣＰＵ１は、全頁共通の背景データ作成ル
ーチン１ａを実行することにより、設定用メニュー画面
から指定された種類の背景模様データまたは背景文字デ
ータに基づいて、全頁共通の背景データを作成し、ＲＡ
Ｍ４に格納する（ステップＳ５）。

【００１８】次に、入力部２から印刷モードが指定され
ると、ＣＰＵ１は指定された文書名の文書データの印刷
処理を実行する（ステップＳ６のＹＥＳ）。ＣＰＵ１は
印刷すべき文書名の通常頁データがＲＡＭ４に格納され
ているか否かを判定し、格納されていなければ印刷処理
は終了となる（ステップＳ７のＮＯ）。したがって、全
頁共通の背景データが作成されて、ＲＡＭ４に格納され
ていても、背景データのみの印刷処理は実行されない。

【００１９】通常頁データがＲＡＭ４に格納されている
場合には、ＣＰＵ１は全頁共通の背景データがＲＡＭ４
に格納されているか否かを判定する（ステップＳ７のＹ
ＥＳ，Ｓ８）。背景データが無い場合には、ＣＰＵ１は
通常の印刷処理を実行する。即ち、ＣＰＵ１は頁データ
展開ルーチン１ｂを実行し、ＲＡＭ４に格納された通常
頁データを頁単位にビットマップメモリ８に展開する
（ステップＳ８のＮＯ，Ｓ１０）。印刷部６はビットマ
ップメモリ８に展開されたパターンデータに従って、作
成された文書データを頁単位に印刷処理する（ステップ
Ｓ１１）。

【００２０】背景データがＲＡＭ４に格納されている場
合には、ＣＰＵ１は頁データ展開ルーチン１ｂにより、
ＲＡＭ４に格納された背景データを頁単位にビットマッ
プメモリ８に展開する（ステップＳ８のＹＥＳ，Ｓ
９）。さらに、ＣＰＵ１は、ビットマップメモリ８に通
常頁データを頁単位にビットマップメモリ８に展開する
（ステップＳ１０）。したがって、ビットマップメモリ
８には、同一頁に対応する領域に通常頁データと背景デ
ータとが合成された状態で展開される。

【００２１】印刷部６は、ビットマップメモリ８に展開
されたパターンデータに従って印刷処理を実行すること
により、頁単位に作成された文書データを印刷すると共
に、その用紙の全頁に共通の背景データを背景模様また
は背景文字列を印刷する。したがって、例えばＡ４サイ
ズの用紙に、図４（Ａ）に示す背景模様（例えば０１）
または同図（Ｂ）に示す背景文字列（例えば０２）を印
刷すると共に、同一用紙上に該当する頁の文書データ
（例えば文字列のみからなる）をいわば重ね印刷する。

【００２２】ここで、背景データの作成処理について、
図３のフローチャートを参照して具体的に説明する。Ｃ
ＰＵ１は、背景データ作成ルーチン１ａを実行すること
により、ＲＯＭ３から図形データ（模様）または文字デ
ータ（文字列）からなる背景データの基本データを入力
し、ワークバッファ７を使用して特定の座標系（例えば
１０００×１０００）で背景データを作成する（ステッ
プＳ１２，Ｓ１３）。

【００２３】次に、ＣＰＵ１は文書作成時に指定された
用紙サイズ（Ａ４）を認識し、特定の座標系と用紙サイ
ズに応じた座標系とのＸ方向，Ｙ方向の倍率を測定す
る。この測定結果に基づいて、指定された用紙サイズに
背景データを展開するように、特定の座標系に対して拡
大または縮小する座標変換処理を実行する（ステップＳ
１４）。そして、印刷処理時に、ＣＰＵ１は作成した背
景データを、ビットマップメモリ８の用紙サイズに応じ
た頁範囲に展開する（ステップＳ１５）。これにより、
指定された用紙サイズの一面に背景データを印刷するこ
とが可能となる。

【００２４】次に、同実施例の変形例として、背景デー
タの濃度調整処理について、図５と図６を参照して説明
する。まず、ＣＰＵ１は描画すべき背景データ（ここで
は背景文字データＡ）をワークバッファ７に展開する
（ステップＳ２０）。ＣＰＵ１は濃度調整ルーチン１ｃ
を実行することにより、指定された背景データの濃度調
整処理を実行する。ここで、図６（Ｂ）に示すように、
設定用メニュー画面の一部により、薄い、やや濃い、濃
い等の濃度が指定される。背景文字データの場合には、
前記図４（Ｃ）に示す画面により指定される。

【００２５】ＣＰＵ１は予め濃度毎にタイルパターン
（ディザパターン）を用意し、指定された濃度に対応す
るタイルパターンを選択する（ステップＳ２１）。そし
て、図６（Ａ）に示すように、ＣＰＵ１はワークバッフ
ァ７の背景データとタイルパターンＴＰとのビット毎の
アンド（ＡＮＤ）処理を実行し、処理結果をビットマッ
プメモリ８に展開する（ステップＳ２２，Ｓ２３）。

【００２６】このような濃度調整処理により、選択した
タイルパターンＴＰに従って、例えばメッシュ処理を施
して、指定された濃度「やや薄い」に相当する背景デー
タを印刷することができる。ここでは、背景文字データ
について説明したが、背景模様データの場合でも同様の
濃度調整処理により、濃度を変化させることができる。

【００２７】このようにして、予め用意した背景データ
の基本データを使用して、指定した図形または文字列か
らなる背景データを作成し、この背景データを通常頁デ
ータの各頁毎に展開する。したがって、１文書におい
て、通常頁データの存在する全頁に対して、共通の背景
データを印刷することができる。このとき、前記のよう
に、背景データの濃度調整処理を行なうことが可能であ
る。

【００２８】言換えれば、文書の各頁毎に背景データを
作成する方式に対して、本発明の方式であれば、作成時
に指定した種類の背景データを自動的に文書の全頁に印
刷することになる。したがって、各頁毎に背景データを
用意する必要がないため、背景データ量を減少させるこ
とができる。また、最初に背景データの種類を指定すれ
ば、各頁毎に背景データの作成処理に必要な入力操作は
不要であるため、結果的に入力操作回数の減少化を図る
ことができる。

【００２９】

【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、背
景パターン作成機能を備えた文書作成装置において、作
成時に指定した種類の背景データを通常頁データが存在
する文書の全頁に展開する処理を行なう。したがって、
各頁毎に背景データを作成する処理は不要となるため、
背景データ量および背景データの作成処理に必要な入力
操作回数の減少化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係わる文書作成装置の要部を
示すブロック図。

【図２】同実施例の動作を説明するためのフローチャー
ト。

【図３】同実施例の動作を説明するためのフローチャー
ト。

【図４】同実施例の動作を説明するための表示画面の一
例を示す概念図。

【図５】同実施例の動作を説明するためのフローチャー
ト。

【図６】同実施例の濃度調整処理を説明するための図。

【符号の説明】

１…ＣＰＵ、２…入力部、３…ＲＯＭ、４…ＲＡＭ、５
…表示部、６…印刷部、７…ワークバッファ、８…ビッ
トマップメモリ。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 頁単位の文書データからなる通常頁デー
   タを作成する通常頁データ作成手段と、 図形データまたは文字データからなり、前記通常頁デー
   タの全頁共通の背景データを作成する背景データ作成手
   段と、 前記通常頁データの出力時に、前記通常頁データの頁毎
   に前記背景データを展開し、かつ前記頁毎に前記通常頁
   データを展開する頁データ展開手段と、 この頁データ展開手段により展開されたデータに基づい
   て、前記背景データを前記通常頁データの同一頁に出力
   し、前記通常頁データの全頁に共通の前記背景データを
   出力する出力制御手段とを具備したことを特徴とする文
   書作成装置。
2. 【請求項２】 頁単位の文書データからなる通常頁デー
   タを作成する通常頁データ作成手段と、 図形データまたは文字データからなり、前記通常頁デー
   タの全頁共通の背景データを作成する背景データ作成手
   段と、 前記通常頁データの印刷出力時に、前記背景データ作成
   手段により作成された前記背景データを所定の印刷用用
   紙サイズに従った頁範囲に前記通常頁データの頁毎に前
   記背景データを展開する背景データ展開手段と、 前記通常頁データの印刷出力時に、前記通常頁データ作
   成手段により作成された前記通常頁データを前記頁毎に
   展開する通常頁データ展開手段と、 展開された前記背景データを前記通常頁データの同一頁
   に印刷し、前記通常頁データの全頁に共通の前記背景デ
   ータを印刷する印刷制御手段とを具備したことを特徴と
   する文書作成装置。
3. 【請求項３】 頁単位の文書データからなる通常頁デー
   タを作成する通常頁データ作成手段と、 図形データまたは文字データからなり、前記通常頁デー
   タの全頁共通の背景データを作成する背景データ作成手
   段と、 前記通常頁データの出力時に、前記背景データ作成手段
   により作成された前記背景データに所定の濃度に応じた
   濃度調整処理を実行して、前記通常頁データの頁毎に前
   記背景データを展開する背景データ展開手段と、 前記通常頁データの出力時に、前記通常頁データ作成手
   段により作成された前記通常頁データを前記頁毎に展開
   する通常頁データ展開手段と、 展開された前記背景データを前記通常頁データの同一頁
   に出力し、前記通常頁データの全頁に共通の前記背景デ
   ータを前記通常頁データとは異なる濃度で出力する出力
   制御手段とを具備したことを特徴とする文書作成装置。
4. 【請求項４】 頁単位の文書データからなる通常頁デー
   タを作成する通常頁データ作成手段を備えた文書作成装
   置において、 図形データまたは文字データからなり、前記通常頁デー
   タの全頁共通の背景データを作成するステップと、 前記通常頁データの出力時に、前記背景データの有無を
   判定するステップと、 前記通常頁データの出力時に、前記背景データが作成さ
   れている場合に前記通常頁データの頁毎に前記背景デー
   タを展開するステップと、 前記通常頁データの出力時に、前記背景データを展開し
   た後または前記背景データが存在しない場合に前記頁毎
   に前記通常頁データを展開するステップと、 展開された前記背景データを前記通常頁データの同一頁
   に出力し、前記通常頁データの全頁に共通の前記背景デ
   ータを出力するステップとからなることを特徴とする背
   景パターン作成方法。