JPH07113797A - ヘパリン親和性物質の分離、精製用充填剤 - Google Patents

ヘパリン親和性物質の分離、精製用充填剤

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JPH07113797A
JPH07113797A JP5280042A JP28004293A JPH07113797A JP H07113797 A JPH07113797 A JP H07113797A JP 5280042 A JP5280042 A JP 5280042A JP 28004293 A JP28004293 A JP 28004293A JP H07113797 A JPH07113797 A JP H07113797A
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sulfated
cyclodextrin
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heparin affinity
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JP5280042A
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Kimitaka Ishimura
公敬 石村
Kazuhiro Fukunaga
和弘 福永
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Kaken Pharmaceutical Co Ltd
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Kaken Pharmaceutical Co Ltd
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  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ヘパリン親和性物質の分離、精製
用充填剤を提供することにある。 【構成】 硫酸化シクロデキストリン類を水系溶媒ある
いは有機溶媒に不溶性の担体に固定化した充填剤、その
充填剤を含有するカラム、およびこれらを用いてクロマ
トグラフィー法によりヘパリン親和性物質を分離精製す
ることを特徴とするものである。 【効果】 本発明は、ヘパリン親和性物質を選択的に分
離、精製、濃縮あるいは定量するのに有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硫酸化シクロデキスト
リン類を固定化した充填剤およびヘパリン親和性物質を
クロマトグラフィーの手法により分離精製する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ヘパリンは、食用獣の肝、肺、あるいは
腸粘膜から得られたムコ多糖で、ウロン酸とグルコサミ
ンが交互に1,4結合し、ウロン酸の70〜90%はイ
ズロン酸で残りがグルクロン酸であり、グルコサミンの
アミノ基の大部分は硫酸化され、一部がアセチル化さ
れ、ごく一部が置換されておらず、グルクロン酸はβ結
合し、グルコサミンとイズロン酸はα結合している化合
物として知られている。
【0003】すでにヘパリンを固定化した充填剤を含有
するカラムによるクロマトグラフィーは、酸性線維芽細
胞成長因子、塩基性線維芽細胞成長因子、肝細胞成長因
子、軟骨由来成長因子、骨由来成長因子、血小板由来成
長因子、腫瘍増殖因子−α、腫瘍増殖因子−β、上皮成
長因子、腫瘍壊死因子−α、インスリン様成長因子−
1、インスリン様成長因子−2、インターロイキン−
1、インターロイキン−2、インターフェロン−α、イ
ンターフェロン−γおよびオステオゲニン等の成長因子
類、アンチトロンビン〓、第IX因子、第X因子、プロ
トロンビン、第XI因子、第X〓因子および第X〓a
子等の凝固因子類、リゾチーム、トロンビン、エンドヌ
クレアーゼ、DNAポリメラーゼ、RNAポリメラー
ゼ、DNAリガーゼ、トリレトロウイルス逆転写酵素お
よびプロコラーゲン(タイプ〓)N−プロテイナーゼ等
の酵素類、β−リポタンパク質等のリポタンパク質類、
ビトロネクチン等の細胞接着因子類、リポタンパク質リ
パーゼ等のリパーゼ類、補体因子類、あるいはエストロ
ゲンレセプターおよびアンドロゲンレセプター等のステ
ロイドレセプター類等の分離精製に有効であることが知
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ヘパリ
ンは中性では安定であるもののpHが6より低くなると
分解すること、グリコサミノグリカンの混合物であり均
一な物質ではないため構造については確定的でなく、ム
コ多糖であるため構成の単糖の数が多く5×103〜2
0×103程度の広い分子量分布を示すことから構成成
分の量比や広範囲にわたり分子量にばらつきがあるこ
と、さらにヘパリンを固定化した充填剤を含有するカラ
ムに通液できるpHは通常5〜10であるため許容pH
範囲が狭いこと等の問題がある。
【0005】これらのことから、クロマトグラフ用の充
填剤としての使用性および汎用性を充分に保有し、さら
にヘパリン親和性物質を選択的に分離精製、濃縮あるい
は定量する機能を保有し、より広範囲のpHに安定でし
かも分子量の均一化がより容易であることにおいて極め
て効果的であり、ヘパリンよりも有利に置き換え得る物
質を固定化した充填剤を作製し、この充填剤そのものに
よる、あるいはこの充填剤を含有するカラムによる新規
でかつ有効性の高いクロマトグラフィーの手法が望まれ
る。そこで、このような機能特性を有する充填剤を作製
し、この充填剤そのものを用いたバッチモードクロマト
グラフィーによる、あるいはこの充填剤を含有するカラ
ムを用いたカラムクロマトグラフィーによるヘパリン親
和性物質の分離精製方法、充填剤、およびこの充填剤を
含有するカラムを提供する目的で鋭意検討を進めてき
た。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、この目的
を達成するために鋭意検討した結果、硫酸化シクロデキ
ストリン類を水系溶媒あるいは有機溶媒に不溶性の担体
に固定化した充填剤、あるいはこの充填剤を含有するカ
ラムを用いてヘパリン親和性物質を分離精製させること
により、本発明を完成した。すなわち、本発明は、硫酸
化シクロデキストリン類を水系溶媒あるいは有機溶媒に
不溶性の担体に固定化した充填剤、これらの充填剤を含
有するカラムおよびこれらを用いてクロマトグラフィー
法によりヘパリン親和性物質を分離精製することを特徴
とするものである。本発明で用いられる硫酸化シクロデ
キストリン類としては、硫酸化α−シクロデキストリ
ン、硫酸化β−シクロデキストリン、硫酸化γ−シクロ
デキストリン、硫酸化ヒドロキシプロピル−α−シクロ
デキストリン、硫酸化ヒドロキシプロピル−β−シクロ
デキストリン、硫酸化ヒドロキシプロピル−γ−シクロ
デキストリン等のシクロデキストリンの硫酸エステル誘
導体またはそれらの塩が挙げられ、異なる硫酸エステル
化度の混合物あるいは単一の硫酸エステル化度のいずれ
のものを用いてもよい。
【0007】塩としては水溶性の金属塩、例えばナトリ
ウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩またはトリメチル
アンモニウム塩等が挙げられる。本発明で用いられる硫
酸化シクロデキストリン類におけるスルホニル基の数
は、1ないし1分子中に存在し得る水酸基の数と同数の
範囲内にあればよい。本発明で用いられる硫酸化シクロ
デキストリン類は、これ自身の形で固定化用担体に化学
結合するか、あるいはこの一部分に導入基を施しこの導
入基を介して固定化用担体に化学結合することができ、
この導入基としては、アミノ基、カルボキシル酸あるい
はメルカプト基等が挙げられ、適宜選択して用いること
ができる。
【0008】本発明で用いられる固定化用担体として
は、例えば、有機合成高分子系、シリカゲル系、アガロ
ース系、デキストラン系、セルロース系、ポリアクリル
アミド系、シリカビーズ系、ガラス系、金属系、ケイソ
ウ土、セライト、アルミナ、チャーコール等が挙げら
れ、適宜選択して用いることができる。硫酸化シクロデ
キストリン類の固定化用担体への固定化方法としては、
共有結合方法が好ましく、固定化条件としては、温度は
4〜50℃、特に20〜45℃が好ましく、pHは2〜
14が好ましく、時間は2〜96時間、特に8〜24時
間が好ましく、溶液は1M以下の炭酸塩、ホウ酸塩、リ
ン酸塩、あるいは水酸化ナトリウムを含む水系緩衝液お
よび水溶液、あるいはこれらに水溶性有機溶媒を混合し
てもよく、それぞれ適宜選択して用いることができる。
【0009】固定化用担体の形状は、球状、板状、ある
いは破砕状等が挙げられるが、特に球状のものが好まし
く、その粒子径は、0.5〜1000μmまた、好まし
くは5〜500μmである。孔径としては、3×104
オングストローム以下のものを用い、好ましくは50〜
4000オングストロームのものを用いるとよい。固定
化用担体を活性化処理する際は、エポキシ活性化処理、
臭化シアン活性化処理、スルホニルクロリドによる活性
化処理、カルボネート活性化処理あるいはカルボニルイ
ミダゾールによる活性化処理等が挙げられるが、特にエ
ポキシ活性化処理が好ましい。
【0010】本発明で用いられる硫酸化シクキストリン
類を固定化した充填剤における硫酸化シクロデキストリ
ン類の固定化量は担体の湿潤体積1mlに対して10-9
〜1gあればよく、適宜選択して用いることができる。
本発明で得られた充填剤を用い、カラム処理あるいはバ
ッチ処理し、ヘパリン親和性物質を分離精製することが
でき、カラムの材質としては、ステンレススチール製、
ガラス製、ポリマー製等が挙げられる。
【0011】本発明において分離精製されるヘパリン親
和性物質としては、例えば、酸性線維芽細胞成長因子、
塩基性線維芽細胞成長因子、肝細胞成長因子、軟骨由来
成長因子、骨由来成長因子、血小板由来成長因子、腫瘍
増殖因子−α、腫瘍増殖因子−β、上皮成長因子、腫瘍
壊死因子−α、インスリン様成長因子−1、インスリン
様成長因子−2、インターロイキン−1、インターロイ
キン−2、インターフェロン−α、インターフェロン−
γおよびオステオゲニン等の成長因子類、アンチトロン
ビン〓、第IX因子、第X因子、プロトロンビン、第X
I因子、第X〓因子、第X〓a因子等の凝固因子類、リ
ゾチーム、トロンビン、エンドヌクレアーゼ、DNAお
よびRNAポリメラーゼ、DNAリガーゼ、トリレトロ
ウイルス逆転写酵素、プロコラーゲン(タイプ〓)N−
プロテイナーゼ等の酵素類、β−リポタンパク質等のリ
ポタンパク質類、ビトロネクチン等の細胞接着因子類、
リポタンパク質リパーゼ等のリパーゼ類、補体因子類あ
るいはエストロゲンレセプターおよびアンドロゲンレセ
プター等のステロイドレセプター類等をはじめ、天然源
由来のもの、人工的に合成されたもの、あるいは組み換
えDNA技術により製造されたもの等を挙げることがで
きる。分離精製の条件としては、温度は4〜80℃が好
ましく、pHは2〜12が好ましく、流速は10-3〜1
3cm/分の線速度が好ましく、溶離液は0〜5Mの
塩濃度のpH2〜12の適当な水系溶媒、あるいはこれ
らに80%以下の水溶性有機溶媒を混合した水系溶媒が
好ましく、それぞれ適宜選択して用いることができる。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する
【0012】
【実施例】
【参考例1】 硫酸化β−シクロデキストリンナトリウ
ム塩の合成 10.0gのβ−シクロデキストリンを500mlのジ
メチルホルムアミド(DMF)に溶解後、この溶液に3
0gの(CH33NSO3を加えて70℃で16時間攪
拌した。この反応混合物を室温に冷却し、DMFをデカ
ントして捨て1lのアセトンを添加した。析出した結晶
を濾取し、風乾した。風乾した結晶は、100mlの水
を加えて溶解し、続いて150mlの30%酢酸ナトリ
ウム水溶液を添加し室温で4時間攪拌後、その溶液に
1.5lのエタノールを加えた。一晩放置後析出した結
晶を濾取し、その結晶を150mlの水で溶解後、室温
で5時間透析膜を用いて透析した。透析膜中の溶液は、
約150mlまで50℃で減圧濃縮を行い、1lのエタ
ノールを加えて析出する結晶を濾取し、60℃で減圧乾
燥することにより、20.5gの白色粉末が得られた。
得られた硫酸化β−シクロデキストリンナトリウム塩化
合物の元素分析から得られた硫黄の含量は14.95%
であり、マススペクトルから得られた硫酸基の平均置換
度は10.7であった。また粉末X線回折パターンはア
モルファスのパターンを示した。
【0013】
【実施例1】AF−Epoxy Toyopearl 6
50M(東ソー株式会社製)1.0gに水10mlを加
えて膨潤させた後、水100mlで洗浄し、その湿重量
1.0gを秤量し、それに参考例1で調製した硫酸化β
−シクロデキストリンナトリウム塩120mgを0.0
5N NaOH水溶液4mlに溶解した溶液を加え45
℃で18時間振盪攪拌後、蒸留水100ml、3M N
aCl水溶液100ml、蒸留水100mlで洗浄し、
1M エタノールアミン10mlを加え16時間放置
し、蒸留水100mlで洗浄することにより、湿潤体積
1mlに対して硫酸化β−シクロデキストリンが1.1
mg固定化された硫酸化β−シクロデキストリン固定化
充填剤を製造した。
【0014】
【実施例2】7mlのSepharose6B(ファル
マシアバイオテク株式会社製)をガラスフィルター上に
て蒸留水500mlで洗浄後、テトラヒドロホウ酸ナト
リウム10mgを含む1MNaOH水溶液5mlと1,
4−ブタンジオール−ジグリシジルエーテル5mlから
なる混合液に加え、23℃で10時間ゆっくり攪拌後、
蒸留水500mlで洗浄することによりエポキシ活性化
Sepharose6Bを得た。得られたエポキシ活性
化Sepharose6Bを3mlとり、蒸留水100
mlで洗浄し、それに参考例1で調製した硫酸化β−シ
クロデキストリンナトリウム塩120mgを0.005
N NaOH水溶液4mlに溶かした溶液を加え40℃
で16時間振盪攪拌後、蒸留水100ml、3M Na
Cl水溶液100ml、0.1M酢酸水溶液100m
l、および蒸留水100mlで洗浄し、1Mエタノール
アミン10mlを加え16時間放置し、蒸留水100m
lで洗浄することにより、湿潤体積1mlに対して硫酸
化β−シクロデキストリンが1.1mg固定化された硫
酸化β−シクロデキストリン固定化充填剤を製造した。
【0015】
【実施例3】シリカ20gを500mlの三頸丸底フラ
スコに入れ、減圧下150℃で4時間加熱し、乾燥し、
冷却後減圧を解除し、直ちに塩化カルシウム管付き還流
冷却器と攪拌器を装着し、脱水トルエン300ml,3
−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン20m
l、脱水トリエチルアミン0.5mlを加え、攪拌下1
6時間還流後ガラスフィルター上でトルエン、アセト
ン、エーテル各1lで順次洗浄し減圧乾燥することによ
りエポキシ活性化シリカを得た。上記で得られたエポキ
シ活性化シリカ1.0gに水10mlを加えて膨潤させ
た後、水100mlで洗浄し、その湿重量1.0gを秤
量し、それに参考例1で調製した硫酸化β−シクロデキ
ストリンナトリウム塩120mgを0.005NNaO
H水溶液4mlに溶かした溶液を加え40℃で16時間
振盪攪拌後、蒸留水100ml、3M NaCl水溶液
100ml、蒸留水100mlで洗浄し、1M エタノ
ールアミン10mlを加え4時間放置し、蒸留水100
mlで洗浄することにより、湿潤体積1mlに対して硫
酸化β−シクロデキストリンが1.1mg固定化された
硫酸化β−シクロデキストリン固定化充填剤を製造し
た。
【0016】
【実施例4】実施例1で得られた硫酸化β−シクロデキ
ストリン固定化充填剤をカラム(内径4.6mm、長さ
50mm)に充填し、硫酸化β−シクロデキストリン固
定化充填剤含有カラムを製造した。
【0017】
【試験例1】実施例4で得られたカラムを用い、20m
Mトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)で平衡化後、20
mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)に溶解した濃度
が100μg/mlのヘパリン親和性物質であるリゾチ
ーム溶液を流速0.5ml/minで連続的に送液し、
カラムからの溶出液を波長280nmで前端分析を行
い、対照として同カラムを用い3M NaClを含む2
0mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)で平衡化後、
3M NaClを含む20mMトリス−塩酸緩衝液(p
H7.5)に溶解した濃度が100μg/mlのリゾチ
ーム溶液についても同様に行い、両者のブレイクスルー
カーブの差より固定化された硫酸化β−シクロデキスト
リン1mg当りのリゾチームの保持量を求めた。また、
ヘパリンが固定化されているTSKgel Hepar
in−5PW充填剤(東ソー株式会社製)を含有した実
施例4で得られるカラムを用いて比較実験を行った。そ
の結果を表1に示した。
【0018】 表1 ──────────────────────────────────── 固定化リガンド リガンド固定化量 リガンド1mg当りの (mg/mlゲル) リゾチーム保持量(mg ) ──────────────────────────────────── 硫酸化β−シクロデキストリン 1.1 5.5 ヘパリン 5〜6 3.3〜4.0 ──────────────────────────────────── 表1に示すように、硫酸化β−シクロデキストリン固定
化充填剤含有カラム中の硫酸化β−シクロデキストリン
は、ヘパリン固定化充填剤含有カラム中のヘパリンより
もヘパリン親和性物質を高容量保持できた。
【0019】
【試験例2】実施例4で得られたカラムを用い、20m
Mトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)により、流速1m
l/min、温度25℃でカラムを平衡化した後、15
0μgの塩基性線維芽細胞成長因子、150μgのリゾ
チームおよび150μgのアルブミンを含む溶液150
μlあるいは150μgの塩基性線維芽細胞成長因子、
15単位のトロンビンおよび150μgのアルブミンを
含む溶液150μlをそれぞれ通液し、非保持成分を2
0mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)で充分に洗浄
除去した後、3M NaClを含む20mMトリス−塩
酸緩衝液(pH7.5)を用い保持成分をNaClの濃
度勾配により溶出させ波長280nmでHPLC法によ
り分離した。その結果を図1に示した。
【0020】硫酸化β−シクロデキストリンを固定化し
た充填剤を含有するカラムは、ヘパリン親和性物質の塩
基性線維芽細胞成長因子、リゾチームおよびトロンビン
と非ヘパリン親和性物質のアルブミンを含む溶液からヘ
パリン親和性物質のみ親和性を示し、ヘパリン親和性物
質と非ヘパリン親和性物質との分離精製のみならず、さ
らにヘパリン親和性物質の各々の物質も分離精製でき
た。
【0021】
【発明の効果】本発明は、ヘパリン親和性物質を選択的
に分離、精製、濃縮あるいは定量するのに有用である。
【0022】
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例2における硫酸化β−シクロデキストリ
ンを固定化した充填剤含有カラムに対するヘパリン親和
性物質の親和性と分離精製を示すクロマトグラムであ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硫酸化シクロデキストリン類を固定化用担
    体に固定化してなることを特徴とする分離、精製用充填
    剤。
  2. 【請求項2】硫酸化シクロデキストリン類を固定化した
    請求項1記載の充填剤を含有することを特徴とするカラ
    ム。
  3. 【請求項3】硫酸化シクロデキストリン類を固定化した
    請求項1記載の充填剤を用いるヘパリン親和性物質の分
    離、精製方法。
JP5280042A 1993-10-13 1993-10-13 ヘパリン親和性物質の分離、精製用充填剤 Pending JPH07113797A (ja)

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