JPH07113632B2 - 白血球分析方法 - Google Patents

白血球分析方法

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JPH07113632B2
JPH07113632B2 JP3090559A JP9055991A JPH07113632B2 JP H07113632 B2 JPH07113632 B2 JP H07113632B2 JP 3090559 A JP3090559 A JP 3090559A JP 9055991 A JP9055991 A JP 9055991A JP H07113632 B2 JPH07113632 B2 JP H07113632B2
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blood cells
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fluorescence
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伸一 桜庭
紀夫 金子
信之 多田羅
博 大木
功夫 山崎
亮 三宅
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、白血球分析方法に係
り、特に、病院における血液学検査項目のうち白血球を
分類するための白血球分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】白血球分類法について説明する。通常、
血液中の白血球には、正常な白血球として、好中球、好
酸球、好塩基球、単球、リンパ球の5種類のものがあ
る。このうち好中球と好酸球と好塩基球をまとめて顆粒
球という。これらの5種類の白血球は、通常末梢血に現
れる正常な白血球である。これらの正常白血球以外に、
通常末梢血には現れない異常血球として、異型リンパ
球、幼若顆粒球、芽球等がある。
【0003】従来、白血球分類を始めとする血液像検査
は、顕微鏡下で人の目視による血球形態の観察、分類と
いう形で行われてきた。この方法は、顕微鏡観察による
人の判断に基づいて行われるため、分類処理速度が遅
く、また目の疲労も大きい。更に、検査技師間の分類解
釈の相違、処理血球数が少ないことに起因して、統計的
誤差が大きいなどの問題があった。
【0004】そこで、血液像検査の自動処理装置が提案
される。従来の典型的な自動処理装置で利用される方法
としては、顕微鏡画像のパターン認識手法による血球分
類方法である。この方法は、人間の目の代わりにTV撮
像装置を用いて、顕微鏡像を電気信号に変換し、コンピ
ュータ等による画像処理・パターン認識処理を行う。処
理速度は人間よりも速いが、処理血球数を飛躍的に多く
することはできない。血液標本作成のために、メイ・ギ
ムザ染色等による前処理に20〜30分の時間を要し、
全体の処理効率は、人間が処理する場合と大きく変わら
ない。処理血球数が少ないことに起因する統計的誤差
は、特に少数血球の検査では、目視の場合と同様に大き
い。少数血球の例としては、単球、好酸球、好塩基球な
どの正常血球と、異型リンパ球、幼若顆粒球、芽球など
の異常血球がある。
【0005】上記の問題を考慮して、最近ではフローサ
イトメータに代表される手法、すなわち血球にレーザ光
を照射し、血球からの光散乱、光透過、蛍光強度の各信
号を使い、更に従来から行われている血球カウンタによ
る電気抵抗情報を加え、これらのパラメータから血球分
類を行うフロー方式が提案されている。これらの装置に
関しては、特開昭49−89390号、特開昭61−8
8896号、特表昭61−502277号、特開昭54
−14957号等の先行文献が存在する。
【0006】これらの装置の特徴は、血球浮遊液をフロ
ーセル中に流し、一個一個の血球からの散乱情報及び蛍
光情報を用いて処理するため、処理血球の個数が非常に
多く統計的誤差が小さく、前処理時間が短いこと、更に
再現性がよく、目視との相関の良い結果が得られるとい
った利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たフロー方式による白血球分類法には、以下に示す問題
がある。電気インピーダンスや光散乱パラメータ等を利
用した白血球分類法では、血球サイズ情報と血球の全体
的な電気的性質とを利用するため、血球間の微妙な違い
を識別することが困難である。特に、好塩基球、好酸
球、単球に関しては、リンパ球又は好中球と識別するこ
とが困難な場合がある。また、これら少数血球の分類精
度が、統計的に期待される精度よりも悪いことがある。
更に、異常球では幼若顆粒球、異型リンパ球等の正しい
分類比率を知ることができない。加えて、この方法で
は、特殊な試薬を必要としたり、試薬の調合・分析方法
に工夫が必要である。そこで、上記のフロー方式白血球
分類法では、フロー方式の上記問題を改善するため、更
に、予め蛍光色素により血球を染色し、レーザ光による
蛍光強度の大小から白血球分類を行うといった方法が提
案される。蛍光色素の代表的なものにアクリジンオレン
ジがある。この方法では、蛍光色素が、血球種類による
細胞質のRNAや核のDNAに取り込まれる量の違い
を、緑及び赤の蛍光強度の大きさから調べ、血球を分類
する。この方法によれば、蛍光色素の細胞膜透過性の違
いも影響するため、白血球の各血球種の違いを明瞭に知
ることができる。この方法に関して、生理学pH及び低
張溶液を使用し、染料の吸収が平衡に達する前に測定す
る方法は、特開昭50−75473号(特公昭59−8
53号)公報に開示され、染色液を生理学的条件である
等張溶液を使用する方法は特開昭47−3049号公報
に開示される。しかし、上記の等張溶液を使用する方法
の場合には、白血球は顆粒球、単球、リンパ球の3分類
しかできないという不具合があった。一方、低張溶液を
使用する方法の場合には、白血球は正常な血球につき5
分類と幼若顆粒球の検出が可能であるが、低張染色条件
だけでは次のような問題があった。 (1) 白血球細胞に損傷が生じることがある。 (2) 赤の蛍光強度は一般に緑の蛍光強度に比較して
弱く、色素が赤血球にも一部吸収されて赤の蛍光を発
し、白血球からの蛍光信号を妨害する。 (3) 白血球と赤血球の比率は1:500であり、染
色溶液の希釈倍率も小さいため赤血球同時通過が非常に
多く、この赤血球の存在により白血球からの蛍光信号が
影響を受ける。 (4) その結果、特に、単球とリンパ球の区別を正し
く行うことができない場合がある。本発明の目的は、上
記諸問題に鑑み、等張溶液を利用した白血球分類法であ
っても、5種類の正常な白血球の分類を実現し、更に異
常球、特に異型リンパ球、幼若顆粒球の分類、及び血小
板凝集のある標本の検出を可能とする白血球分析方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る白血球分析
方法は、レーザ光を利用するフロー式の白血球分析方法
であり、予め白血球を染色するための分析蛍光染色溶液
として、 (1)アクリジンオレンジ蛍光染料 濃度 0.014
〜0.018mM (2)溶液のpHが生理的pHより高いpH8.4〜
8.9の緩衝液 (3)生理的等張浸透圧 からなる試薬を含むアクリジンオレンジ蛍光染色溶液を
使用し、白血球からの緑色蛍光及び赤色蛍光による蛍光
信号の大小により、血液中の白血球の分類を行うことを
特徴とする。
【0009】上記の如く、本発明の白血球分析方法で使
用する染色剤はアクリジンオレンジであり、一般に異染
性蛍光染料として知られている。この染色剤で白血球を
染色した場合、白血球内に存在する核や細胞質に存在す
る顆粒と結合して、緑色又は赤色の蛍光が発生する。細
胞の核は主としてDNAで構成され、アクリジンオレン
ジと結合すると530nm付近に極大値を有する緑色蛍
光を出す。一方、細胞質に存在する顆粒は、RNAを含
むことから640nm付近に極大を有する赤色蛍光を発
する。レーザ光源としては、アクリジンオレンジの吸収
極大波長480nm付近に発振線があるアルゴンイオン
レーザが適している。
【0010】第1の課題である5種類の正常白血球の分
類することの解決としては、アクリジンオレンジ蛍光染
色溶液の浸透圧を生理的等張浸透圧に設定し、アクリジ
ンオレンジ蛍光染料の濃度を0.014〜0.018m
、染色溶液のpHを生理的正常pHより高く(8.4
〜8.9)設定することで、5種類の正常白血球を分類
できることを見い出した。
【0011】更に、上記染色溶液に、赤血球を溶血さ
せ、かつ、白血球の細胞膜表面を変化させる濃度の赤血
球溶血剤を少量添加することにより、白血球の細胞膜表
面を変化させ、染色溶液の血球への吸収を促進する効果
を持たせた結果、常温でありながら蛍光強度の増大、染
色時間の短縮化が可能となった。溶血剤としては、例え
ばサポニン等が使用され、添加割合として0.025〜
0.035重量%である。
【0012】他の課題である大量赤血球同時通過による
白血球信号への影響の排除については、上記赤血球溶血
剤の作用により赤血球を破壊するので、この赤血球によ
る赤色蛍光信号への妨害効果及び光散乱の影響を減少さ
せることができた。このため問題になっていた単球とリ
ンパ球の分離が良くなり、これら血球の分類正確度と再
現性が向上する。赤血球を十分溶血させる濃度に設定す
れば、白血球からの光散乱情報を利用することができ、
蛍光情報と併せて分類パラメータが増大した分だけ識別
精度が向上する。しかし、更に高濃度では白血球にも影
響が現れ、白血球分類そのものにも影響が現れる。
【0013】また白血球分類の具体的な処理は次の通り
である。先ず血球からの蛍光を、光フィルターで緑色及
び赤色の蛍光に分離し、光検出器で電気信号に変換した
後、データ処理装置で分類作業を行う。次に、各血球か
ら得られた緑色及び赤色蛍光強度信号に関する2次元サ
イトグラムを作ると、正常白血球5種類について各血球
ごとに特徴あるクラスラを有するパターンが生じる。こ
のパターンから各白血球の分類を行う。
【0014】本発明による染色溶液の条件では、正常白
血球の5分類のクラスタばかりでなく、幼若顆粒球、異
型リンパ球などもそれぞれ独自の位置にクラスタを形成
するため、これらの異常球の分類も可能となる。また芽
球が存在する血液標本では、独自のサイトグラムがで
き、これは正常白血球だけのサイトグラムと大きく異な
るため、先の幼若顆粒球及び異型リンパ球と共に異常球
を含む血液標本を見つけることができる。更に、血小板
凝集のある血液標本では、血小板凝集独特のサイトグラ
ムを生じるため、血小板凝集のある検体の検出も可能で
ある。
【0015】
【作用】本発明による白血球分析方法では、上述したア
クリジンオレンジを主成分とした染色溶液を使用した白
血球分類法にて、等張溶液を使用するため、従来行われ
ていた低張条件における白血球破壊が起こらず、正確な
白血球分類を行うことが可能である。しかも等張条件で
は従来3分類しかできなかったものを、本発明では正常
白血球5分類を行うことが可能となった。
【0016】更に、少量の赤血球溶血剤を本発明による
染色溶液に添加することにより、蛍光強度の増大、染色
時間の短縮化が図られ、赤血球の影響を小さくすること
により、単球とリンパ球の識別が容易になった。
【0017】また、本発明の染色溶液を使用することに
より、正常白血球5分類ばかりでなく、異常血球のうち
異型リンパ球及び幼若顆粒球の分類が可能になった。芽
球を始め、血小板凝集のある血液標本にたいしては、正
常白血球5種類とは異なる2次元サイトグラムが生じる
ため、上述の異型リンパ球や幼若顆粒球を含め異常球が
存在する血液標本を検出することが可能である。
【0018】
【実施例】以下に、本発明の実施例を、発明の内容に応
じて実施例1〜実施例3に分けて具体的に説明する。 〔実施例1〕本発明における白血球分類ための染色条件
の代表的な例を下記の表に示す。緩衝液としては、ほう
酸ナトリウム塩酸系緩衝液を使用している。染色溶液の
浸透圧は290mosm/kgと生理的な浸透圧に調製
されている。染色溶液のpHは、生理的はpHより1乃
至それ以上高い値にすることにより、前記特開昭47−
3049号に開示された分析法による生理学的浸透圧条
件では、正常白血球を3種類しか分類できなかったが、
本組成にすることにより、正常白血球を5種類分類する
ことが可能となった。
【0019】
【表1】
【0020】蛍光測定の装置構成は通常のフローサイト
メータと同一構成であり、レーザとしては発振波長48
8nmのアルゴン・イオンレーザを使用する。これは、
アクリジンオレンジの吸収極大波長に一致させるためで
ある。蛍光信号は、先に述べた緑色蛍光及び赤色蛍光波
長帯を光フィルタで選択し、光検出器で電気信号に変換
する。
【0021】上記実施例において、本来、赤血球溶血剤
を添加しなくても、正常白血球の5種類の分類が可能で
ある。しかし、更に赤血球溶血剤として本実施例ではサ
ポニンを使用した。これにより、先に述べた赤血球によ
る散乱、吸収、及び蛍光の影響を改善することができ
る。サポニンの濃度は、表1に示した通り0.025〜
0.035重量%の割合で添加すると効果が大きい。
の濃度は、赤血球を溶血させるとともに、白血球の細胞
膜を変化させる濃度である。即ち、白血球の細胞膜を変
化させることにより、染色溶液の白血球への吸収を促進
させるものである染色溶液の白血球への吸収が促進さ
れた結果、白血球から得られる蛍光量が増大し、検出感
度を高めることができる。なお、サポニンは、血球カウ
ンタにおいても使用されるが、その濃度は、赤血球を完
全に溶血させる濃度であり、上述の濃度範囲よりも高い
濃度である。
【0022】図1において、本実施例で得られた緑色蛍
光及び赤色蛍光に基づく正常白血球5種類のサイトグラ
ム(図1(a))と、溶血剤の有無による蛍光サイトグ
ラムの変化(図1(b),(c))を示した。図1を比
較することにより、溶血剤を添加しなくても十分に正常
白血球5種類の分類が可能であること、及び溶血剤添加
により各血球の分離が改善されていることが分かる。
【0023】〔実施例2〕赤血球溶血剤によって、光散
乱信号は、白血球細胞からだけのものが検出される。光
散乱信号は、前方散乱光と90度方向側方散乱光を使用
する。前方散乱光は血球のサイズ情報を、側方散乱信号
は細胞の内部情報に対応していることが知られている。
表1の染色条件を満たす染色溶液を使用したときの、光
散乱信号による白血球サイトグラムは、図2に示す如く
なった。図2において、横軸は側方散乱であり、縦軸は
前方散乱である。クラスタとしては、3つ存在する。す
なわち、リンパ球L及び好塩基球Bと、単球Mと、好酸
球E及び好中球Nの3つのクラスタからなるパターンで
ある。
【0024】この光散乱信号によるクラスタ情報と、前
述の蛍光によるサイトグラム情報を利用することによ
り、正常白血球の5分類の分類精度を改善することがで
きる。特に、光散乱信号では単球が独立したクラスタを
形成すること、及び、リンパ球と好塩基球が重なってい
るが、蛍光サイトグラムデータからリンパ球を正しく識
別できることから、好塩基球の数を正確に知ることがで
きる。
【0025】〔実施例3〕実施例1で示した白血球の蛍
光サイトグラムには、正常白血球の5分類ばかりでな
く、異常球が存在する場合、この異常球も特定の位置に
存在することを見い出された。白血球蛍光サイトグラム
における、異常球に関する代表的な特徴パターンを図3
に示す。図3において、(a)は異型リンパ球(AT
L)の出現例を示し、(b)は幼若顆粒球(IMG)の
出現例を示し、(c)は血小板凝集の出現例を示す。
【0026】図3(a)に示す如く、異型リンパ球は、
通常のリンパ球の上部(破線の円で示した箇所)、すな
わち緑色蛍光のより大きい位置に分布する。この事実か
ら、緑色蛍光強度のリンパ球位置の上部をデータ処理で
切り出すことにより、異型リンパ球の個数を決定でき
る。
【0027】図3(b)に示す如く、幼若顆粒球は、好
酸球の右側(破線の楕円で示した箇所)、赤色蛍光の大
なる位置に分布する。よって好中球より小さい緑色蛍光
であって、且つ好酸球より赤色強度が大なる領域を幼若
顆粒球と考えることにより、幼若顆粒球数を知ることが
できる。
【0028】これらの異型リンパ球又は幼若顆粒球に関
しては、実際の顕微鏡による目視結果と統計的誤差内で
識別結果が一致することを確かめた。
【0029】図3(c)に示す如く、血小板凝集が存在
する血液標本では、原点付近から右上がりの通常パター
ンとは異なるサイトグラムが重なって出現する。パター
ン認識手法などで処理することにより、この凝集パター
ンを検出することが可能である。同様なことは、芽球系
異常血球の出現している血液標本でも、通常正常白血球
クラスタと異なるパターンが現れ、パターン認識手法で
異常検体を検出することができる。
【0030】なお、前記実施例では、表1に示した緩衝
剤、溶血剤としてサポニン等を中心に記述してあるが、
その他の試薬において同一効果を有する緩衝剤、溶血剤
であれば本発明に含まれることは明らかである。また本
発明は、本発明による白血球分析方法による試薬を混合
した細胞分析試薬を含むものであり、細胞分析装置で本
試薬を用いて細胞分析を行ことができる。従って本発明
は、白血球の分類のみに限定されず、細胞分析方法とし
て一般的に適用することができるものである。
【0031】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、次の効果を奏する。 (1)生理的等張条件で測定を行うことができるため、
白血球細胞への損傷が少なく、正しい白血球分類が行え
る。 (2)赤血球溶血剤により赤血球による吸収、散乱、蛍
光などの妨害影響を受けないため、各種白血球クラスタ
の分化が明瞭で、血球分類の正確度が向上する。 (3)染色時間を短縮でき、且つ採血後比較的短時間で
も各白血球の分画が可能である。 (4)蛍光強度が増大する。これは、信号検出能力を向
上させ、低出力レーザの使用を可能とする。 (5)赤血球を溶血させるため、白血球分類に光散乱の
情報も利用できる。 (6)以上の効果により、白血球正常5分類を高正確度
で且つ再現性良く分類識別することができる。 (7)異常白血球である異型リンパ球、幼若顆粒球の分
類を可能とし、更に芽球を含む異常血球検体や血小板凝
集検体の検出が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】白血球蛍光サイトグラムと溶血剤有無の効果を
示す説明図である。
【図2】光散乱信号による白血球サイトグラムの一例を
示す説明図である。
【図3】異常球が存在する血液標本の場合のサイトグラ
ムの一例を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜庭 伸一 茨城県勝田市市毛882番地 株式会社 日 立製作所 那珂工場内 (72)発明者 金子 紀夫 茨城県勝田市市毛882番地 株式会社 日 立製作所 那珂工場内 (72)発明者 多田羅 信之 茨城県勝田市市毛882番地 日立計測エン ジニアリング株式会社内 (72)発明者 大木 博 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (72)発明者 山崎 功夫 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (72)発明者 三宅 亮 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−70166(JP,A) 特開 平4−122857(JP,A) 特公 昭59−853(JP,B2)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を利用するフロー式の白血球分
    析方法において、予め白血球を染色するための分析蛍光
    染色溶液として、 (1)アクリジンオレンジ蛍光染料 濃度 0.014
    〜0.018mM (2)溶液のpHが生理的pHより高いpH8.4〜
    8.9の緩衝液 (3)生理的等張浸透圧 からなる試薬を含むアクリジンオレンジ蛍光染色溶液を
    使用し、白血球からの緑色蛍光及び赤色蛍光による蛍光
    信号の大小により、血液中の白血球の分類を行うことを
    特徴とする白血球分析方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の白血球分析方法におい
    て、前記アクリジンオレンジ蛍光染色溶液に含まれる前
    記試薬の浸透圧が290±10mosm/kgであるこ
    とを特徴とする白血球分析方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の白血球分析方法に
    おいて、前記アクリジンオレンジ蛍光染色溶液に、赤血
    球を溶血させ、かつ、白血球の細胞膜表面を変化させる
    濃度の赤血球溶血剤を添加したことを特徴とする白血球
    分析方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の白血球分析方法におい
    て、前記溶血剤としてサポニンを使用し、このサポニン
    を0.025〜0.035重量%の割合で添加したこと
    を特徴とする白血球分析方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載され
    た白血球分析方法において、前記アクリジンオレンジ蛍
    光染色溶液を用いて、5種類の正常白血球を分類するこ
    とを特徴とする白血球分析方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項に記載され
    た白血球分析方法において、蛍光信号のサイトグラムの
    正常検体との違いをパターン認識を用いて検出し、異常
    球として異型リンパ球と幼若顆粒球を分類し、更に血小
    板凝集のある血液標本を検出することを特徴とする白血
    球分析方法。
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