JPH07113332A - 大空間構造物の構築装置 - Google Patents

大空間構造物の構築装置

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JPH07113332A
JPH07113332A JP5261004A JP26100493A JPH07113332A JP H07113332 A JPH07113332 A JP H07113332A JP 5261004 A JP5261004 A JP 5261004A JP 26100493 A JP26100493 A JP 26100493A JP H07113332 A JPH07113332 A JP H07113332A
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beams
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large space
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Mamoru Kawaguchi
衞 川口
Kimimasa Hirasawa
仁正 平沢
Tatsuo Hatato
龍夫 畑戸
Makoto Kurosaka
誠 黒坂
Noboru Nishigaki
登 西垣
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MIYAJI KENSETSU KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 大空間構造物に連結された支柱に、その軸線
に対し傾斜した方向から荷重が作用した場合において
も、その荷重をジャッキ装置の軸方向に沿って支持する
ようにした構築装置を提供することを目的とする。 【構成】 構築現場に設置される構台と、この構台の上
部から下方に向けて垂設された複数のジャッキ装置と、
これらのジャッキ装置と前記支柱とを係合可能に連結す
る複数のビーム16とからなり、前記各ジャッキ装置
は、前記構台に対して揺動自在に取り付けられていると
ともに、前記複数のビームを介して前記支柱に対し揺動
自在に連結され、また、前記複数のビームの内の少なく
とも一つには、各ジャッキ装置間の偏荷重を検出するた
めの荷重検出手段が設けられているとともに、前記偏荷
重を抑制する偏荷重調整機構が設けられていることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大屋根等の大空間構造
物を、低位置にて組み上げたのちに、所定の高さに据え
付けるようにした大空間構造物の構築装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】大屋根等の大空間構造物を、低位置にて
組み上げたのちに、所定の高さに据え付けるようにした
大空間構造物の構築装置について、本願出願人は、特願
平3ー42810号においてすでに提案した。
【0003】この技術は、組み上げられた大空間構造物
を跨ぐようにして構台を構築し、この構台にジャッキ装
置を取り付けるとともに、このジャッキ装置の昇降ロッ
ドを構台の下方に垂下させるとともに、この昇降ロッド
の下端部近傍に、前記大空間構造物に取り付けられた支
柱を連結し、この支柱を前記ジャッキ装置によって上昇
させることにより、前記大空間構造物を所定高さまで吊
り上げて据え付けるようにしたものである。
【0004】そして、この構築装置においては、吊り上
げられる大空間構造物の重量が大きいために、吊り上げ
操作に用いられるジャッキ装置を複数(例えば4基)設
けて、一つのジャッキ装置にかかる負担を軽減してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
先の提案にかかる大空間構造物の構築装置においては、
つぎのような改善すべき問題点が残されている。
【0006】すなわち、複数のジャッキ装置を用いて支
柱を移動させるようにしているが、何らかの原因で、吊
り上げロッドに作用する荷重が、この吊り上げロッドの
軸線に対して傾斜した方向に作用した場合、この荷重を
支持するジャッキ装置に対しても傾斜した方向から荷重
が作用することとなる。
【0007】そして、このような荷重がジャッキ装置に
加わると、ジャッキ装置による有効な荷重支持が行なえ
ないばかりでなく、昇降ロッドに曲げ応力が発生してそ
の円滑な作動を阻害してしまう。また、各ジャッキ装置
に加わる荷重が不均一になることにより、各ジャッキ装
置間の作動具合も異なり、この結果、吊り上げロッドの
移動方向がその軸線からずれてしまって、前述した不具
合を助長してしまうおそれがある。
【0008】本発明は、前述した従来の問題点に鑑みて
なされたもので、構築される大空間構造物に連結された
支柱に、その軸線に対し傾斜した方向から荷重が作用し
た場合においても、その荷重をジャッキ装置の軸方向に
沿って支持するようにした大空間構造物の構築装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明に係わる大空間構造物の構築装置は、特
に、構築現場に設置される構台と、この構台の上部から
下方に向けて垂設された複数のジャッキ装置と、これら
のジャッキ装置と前記支柱とを係合可能に連結する複数
のビームとからなり、前記各ジャッキ装置は、前記構台
に対して揺動自在に取り付けられているとともに、前記
複数のビームを介して前記支柱に対し揺動自在に連結さ
れ、また、前記複数のビームの内の少なくとも一つに
は、各ジャッキ装置間の偏荷重を検出するための荷重検
出手段が設けられているとともに、この荷重検出手段か
らの検出信号に基づき前記支柱とジャッキ装置との上下
方向の相対的な位置調整を行なうことにより、前記偏荷
重を抑制する偏荷重調整機構が設けられていることを特
徴とする。
【0010】
【作用】本発明に係わる大空間構造物の構築装置は、支
柱にその軸方向に対して傾斜した方向の荷重が作用する
と、各ジャッキ装置が構台および支柱に対して揺動させ
られることにより、前記荷重の作用方向に沿わされる。
【0011】これによって、各ジャッキ装置の作動方向
と荷重の作用方向とが一致させられることにより、これ
らのジャッキ装置の円滑な作動が確保される。
【0012】また、各ジャッキ装置間に作用する荷重が
不均一であると、ジャキ装置に設けられている荷重検出
手段によってその荷重が検出されて、この検出結果に応
じて荷重調整機構が作動させられることにより、ジャッ
キ装置と支柱との上下方向の相対位置が調整されて、各
ジャッキ装置に作用する荷重が均一化される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照して説明する。まず、本実施例が適用された大空間構
造物の構造について説明する。本実施例が適用される大
空間構造物は、図1に示すように、球殻状の大屋根1で
あり、この大屋根1は、平面的に見て中央部に配設され
る円形の中央屋根トラス2と、この中央屋根トラス2を
中心として放射状に配設される多数の大屋根トラス3
と、これらの各大屋根トラス3の外周端部に配設される
柱脚4とによって構成されており、前記各大屋根トラス
3は、水平方向から見て上方へ湾曲した形状となされて
いる。
【0014】そして、これらの中央屋根トラス2と各大
屋根トラス3、および、各大屋根トラス3と柱脚4と
は、それぞれヒンジ結合されるようになっているととも
に、前記各柱脚4の下端は、環状に形成されている基礎
5の上部にヒンジ結合されるようになっている。
【0015】そして、前記中央屋根トラス2と大屋根ト
ラス3との結合部の下方に、大屋根1を押し上げるため
のジャッキ装置6を備えた構築装置7が、周方向に間隔
おいて複数配置されている。
【0016】この構築装置7は、図5に示すように、地
面上に設置される矩形上に組み上げられた下梁8と、こ
の下梁8の4隅にそれぞれ立設された支柱9と、これら
の各支柱9上に取り付けられた矩形状の上梁10と、こ
の上梁10上に受け梁11を介して取り付けられた前記
ジャッキ装置6とによって構成され、前記下梁8、各支
柱9、および、上梁10とによって構台12が構成され
ている。
【0017】前記ジャッキ装置6は、図7に示すよう
に、平面視で矩形状に配設された4個の油圧シリンダー
13と、この油圧シリンダー13に挿通された昇降ロッ
ド14とによって構成されており、図5および図6に示
すように、これらの油圧シリンダー13を2個1組とし
て、各組の昇降ロッド14の下端間には、ヒンジ15を
介して取り付けられた一対の第1の反力受け梁16が設
けられ、また、図6に示すように、これらの第1の反力
受け梁16の長さ方向中間部下方には、スイベルジョイ
ント17を介して、ほぼ平行に垂設された一対の第2の
反力受け梁18が設けられ、さらに、これらの第2の反
力受け張り18の両端部間には、これらに掛け渡される
ようにして載置されるとともに、後述する支柱19へヒ
ンジ20を介して接続させられる一対の第3の反力受け
梁21が設けられており、これらの第1〜第3の反力受
け梁16・18・21、および、ヒンジ15・スイベル
ジョイント17・ヒンジ20を介して、前記ジャッキ装
置6が前記支柱19に対して揺動自在に連結されてい
る。
【0018】一方、前記各油圧シリンダー13は、前記
受け梁11との間に設けられた球面軸受け22を介し
て、前記受け梁11に揺動自在に支持されている。した
がって、前記ジャッキ装置6は、前記支柱19が構台1
2に対して揺動させられた際に、この支柱19とともに
前記構台12に対して揺動させられるようになってい
る。
【0019】一方、前記4基のジャッキ装置6の内、対
角線上に配置されている2基のジャッキ装置6には、図
8に示すように、これらのジャッキ装置6に作用する荷
重を検出する荷重検出器23が設けられ、かつ、この荷
重検出器23と前記第1の反力受け梁16との間には、
ジャッキ装置6間に生じる偏荷重を均一化するための偏
荷重調整機構24が設けられている。
【0020】前記荷重検出器23は、本実施例において
は、ロードセルが用いられており、また、前記偏荷重調
整機構24は、本実施例においては、油圧シリンダーが
用いられており、そのシリンダー本体25が前記第1の
反力受け梁16へ、ヒンジ15を介して回動自在に連結
され、また、その内部のピストン26が、前記化縦検出
器23を介して昇降ロッド14に連結されている。そし
て、この荷重調整機構24は、前記昇降ロッド14に対
するその軸方向のヒンジ15の位置を調整することによ
り、第1の反力受け梁16を回動させることにより、こ
の第1の反力受け梁16、前記第2の反力受け梁18お
よび第3の反力受け梁21の角度を調整して、これらの
各梁16・18・21の全てを、前記支柱19の軸に対
して直交させ、これによって、ジャッキ装置6間の偏荷
重を小さくするようにしている。
【0021】また、前記各油圧シリンダー13は、図9
に示すように、シリンダー本体27と、このシリンダー
本体27内に摺動可能に装着され、前記シリンダー本体
27内に供給される作動油によって昇降させられるとと
もに、前記昇降ロッド14が摺動可能に挿通されたラム
28と、このラム28および前記シリンダー本体27の
下方に一体に設けられ、前記ラム28に挿通された昇降
ロッド14の固定およびその解除をなす一対のクランプ
29・30とによって構成されている。
【0022】そして、この油圧シリンダー13は、ラム
28に設けられたクランプ29によって昇降ロッド14
を固定し、かつ、シリンダー本体27に設けられたクラ
ンプ30によって昇降ロッド14の固定を解除した状態
において、前記ラム28を上昇させることによって、昇
降ロッド14の上昇を行ない、前記ラム28の上昇限に
おいて両クランプ29・30による昇降ロッド14の固
定を行なったのちに、ラム28に設けられているクラン
プ29による昇降ロッド14の固定を解除し、この状態
で前記ラム28を下降限まで下降させ、ついで、このラ
ム28に設けられているクランプ29による昇降ロッド
14の固定を行なったのちに、シリンダー本体27に設
けられているクランプ30による昇降ロッド14の固定
を解除して、前記ラム28を上昇させるという操作を繰
り返すことにより、前記昇降ロッド14を間欠的に上昇
させるようになっている。
【0023】さらに、本実施例においては、前記クラン
プ29・30は、図10および図11に示すように、前
記昇降ロッド14にしまりばめ状態で被嵌されたロック
スリーブ31と、このロックスリーブ31の内側に形成
された油圧室32とによって構成されており、前記油圧
室32内への作動油の供給がなされていない状態におい
て、図10に示すように、ロックスリーブ31が昇降ロ
ッド14を締めつけて固定した状態となされ、油圧室3
2内へ作動油が供給された際に、前記ロックスリーブ3
1が周方向に膨張させられることによって、昇降ロッド
14の固定を解除するようになされている。
【0024】一方、前記支柱19は、図7に示すよう
に、その断面形状が正方形状に形成されているととも
に、図5および図7に示すように、平行な一対の側壁
に、前記第3の反力受け梁21に取り付けられているヒ
ンジ20が連結される、ブラケット33が一体に設けら
れている。
【0025】ついで、このような構成を有する構築装置
7を用いて、大屋根1を構築する際の作業の一例につい
て説明する。まず、地上近くの低位置にて中央屋根トラ
ス2および複数の大屋根トラス3を組み上げるととも
に、これらの大屋根トラス3の一端部を中央屋根トラス
2にヒンジ結合し、また、各大屋根トラス3の他端部を
基礎5上にヒンジ結合された柱脚4に同じくヒンジ結合
することにより、大屋根1を仮組みし、かつ、前記中央
屋根トラス2と大屋根トラス3とのヒンジ結合部分の下
方に、複数の構築装置7を設置する。このとき、これら
の構築装置7に、最先の支柱19を装着して、その下端
部を前記構築装置7の下梁8上に支持させておく。
【0026】ついで、前記ジャッキ装置6の昇降ロッド
14を最下降位置に下降させ、一対の第3の反力受け梁
21を、ヒンジ20を介して前記支柱19の各ブラケッ
ト33に連結して、ジャッキ装置6とし中19との連結
を行なう。
【0027】これよりシリンダー本体27に設けられて
いるクランプ29に作動油を供給してその固定状態を解
除するとともに、ラム28に設けられているクランプ3
0から作動油を抜いて固定状態としたのちに、前記ラム
28を上昇限まで上昇させることにより、支柱19を昇
降ロッド14とともにラム28のストローク分だけ上昇
させる。
【0028】ついで、両クランプ29・30を固定状態
としたのちに、ラム28に設けられているクランプ29
による昇降ロッド14の固定を解除し、続いて、前記ラ
ム28を下降限まで下降させる。このとき、昇降ロッド
14は、シリンダー本体27に設けられているクランプ
29によって固定されていることから、この昇降ロッド
14およびこの昇降ロッド14に係合させられている支
柱19が、前述した上昇位置に保持される。
【0029】そして、このような両クランプ29・30
およびラム28の作動を繰り返して、昇降ロッド14を
その上昇限まで上昇させる。この上昇限までのストロー
クは、前記支柱19の長さより若干長い距離に設定され
ている。
【0030】ついで、前記構築装置7の下梁8上に、前
述のようにして押し上げられた支柱19と同軸となるよ
うに他の支柱19を配置したのちに、ラム28を下降さ
せて、他の支柱19上に最先の支柱19を載置して、両
者のを突き合わせて相互に連結し、さらに、上方の支柱
19と第3の反力受け梁21に取り付けられているヒン
ジ20との連結を解除する。これによって、両支柱19
が構築装置7の下梁8によって支持された状態となされ
る。
【0031】これより、ラム28を更に下降させること
により、前記第3の反力受け梁21のヒンジ20を、下
方の支柱19の各ブラケット33の下面に位置させれこ
れらを連結し、これより前述の操作を繰り返すことによ
り、この下方の支柱19を最先の支柱19とともに上昇
させる。
【0032】このような操作を継続すると、最先の支柱
19の先端が、その上方に位置させられている中央屋根
トラス2と大屋根トラス3とのヒンジ結合部分に当接さ
せられるが、この状態が生じた時点で、前記ヒンジ結合
部分を前記支柱19の先端部に連結し、以降同様にして
支柱19の押し上げ操作と、支柱19の継ぎ足し操作と
を繰り返すことにより、図3に示すように、前記仮組さ
れた大屋根1を徐々に上方へ押し上げる。
【0033】このとき、前記中央屋根トラス2と各大屋
根トラス3、各大屋根トラス3と柱脚4、および、これ
らの柱脚4を基礎5とが、それぞれヒンジ結合されてい
ることにより、このヒンジ結合部分において、これらが
相対回動させられることにより、円滑な上昇が行なわれ
る。
【0034】そして、中央屋根トラス2が所定高さに押
し上げられた状態において、前記各柱脚4が垂直状態と
なされるとともに、各大屋根トラス3が所定角度傾斜し
た状態となされる。
【0035】これより、各柱脚4を、テンションリング
等によって周方向に相互に連結するとともに、各大屋根
トラス3間等の、その他の必要箇所を固定ないしは連結
することにより大屋根1を据え付け、ついで、最先端の
支柱19の先端と大屋根1との連結を解除したのちに、
ジャッキ装置6により、前記支柱19を前述した手順と
逆の手順で下方より順次取り外しつつ下降させ、全ての
支柱19を撤去して大屋根1の構築作業を完了する。こ
のとき、本実施例において用いたジャッキ装置6によれ
ば、最上昇位置からさらに上げ越しをすることなく、即
座に下降操作に移行することができるために、前記大屋
根1に不要な応力が生じることはない。
【0036】そして、このような構築作業に際して、何
らかの原因で、前記押し上げられる支柱19に、その軸
方向に対して傾斜した方向の荷重が作用することがあ
る。このような荷重が作用すると、前記支柱19は荷重
の作用方向に傾斜させられることとなるが、前記ジャッ
キ装置6が構台12に対して球面軸受け22によって支
持されているとともに、各ジャッキ装置6から反力受け
梁16・18・21を経て前記支柱19に至るまでの連
結構造が、互いに直交する回転軸を備えたヒンジ15お
よびヒンジ20と、これらの各ヒンジ15・20の回転
軸と平行な2つの回転軸を有するスイベルジョイント1
7を介して行なわれていて、各反力受け梁16・18・
21が支柱19の軸線を通る直交する2平面において回
動自在となされていることから、前述した支柱19の傾
動動作に追随して傾動させられる。
【0037】したがって、支柱19とジャッキ装置6と
が平行状態に保持されることにより、前記ジャキ装置6
に作用する荷重の方向が、ジャッキ装置6に対してその
軸線方向となされ、この結果、各ジャッキ装置6の昇降
ロッド14に不要な曲げ荷重が作用することが抑制さ
れ、円滑な作動が確保される。
【0038】また、前述した各ジャッキ装置6の傾動動
作により、これらのジャッキ装置6に作用する荷重が不
均一になるが、この偏荷重が、対角線上に配置された荷
重検出器23によって検出されるとともに、その検出結
果に基づいて偏荷重調整機構24がそれぞれ作動させら
れることにより、前記各反力受け梁16・18・21が
支柱19に対して相対回動させられて、それぞれ、前記
支柱19の軸線と直交するように姿勢調整され、これに
よって、前記偏荷重が解消される。したがって、構築装
置7によって支柱19に与えられる押し上げ力の方向
も、この支柱19の軸線方向に沿わされることとなり、
この点からも、円滑な押し上げ操作が得られる。
【0039】一方、何らかの原因で、前記ジャッキ装置
6への作動油の供給が停止した場合、ジャッキ装置6の
各クランプ29・30のロックスリーブ31が即座に昇
降ロッド14を把持し、この昇降ロッド14の移動を拘
束することから、作動油の供給系に異常が生じた場合に
おいても、支柱19の下降が自動的に防止されて、安全
が確保される。
【0040】一方、前述の構築方法により大屋根1を構
築すると、構築装置7によって継ぎ足しつつ押し上げら
れる支柱19によって、大屋根1が所定高さに押し上げ
られ、かつ、押し上げ時におけるジャッキ装置6の支柱
19に対する掴み換え時において、前記支柱19や大屋
根1の荷重が、前記支柱19、および、構築装置7を構
成する下梁8を介して地面に支持されることから、前記
支柱19を保持しておくための係止機構が不要となっ
て、構築装置7の構成が簡素化される。
【0041】そして、構築装置7およびこれによって押
し上げられる支柱19が、構築される大屋根1の下方に
配設されるものであるから、これらと前記大屋根1との
干渉が解消されるばかりでなく、設置可能なジャッキ装
置6の大きさの制限が緩和され、この結果、ジャッキ装
置6の能力の選択範囲が広がり、押し上げ可能な大屋根
1の大きさの制限が緩和される。
【0042】なお、前記実施例おいて示した各構成部材
の諸形状や寸法等は一例であって、適用する大空間構造
物の種類や形状等に基づき種々変更可能である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わる大
空間構造物の構築装置は、低位置にて組み上げられた大
空間構造物を、この大空間構造物に取り付けられた支柱
を上方に移動させて所定高さに据え付けるようにした構
築装置であって、構築現場に設置される構台と、この構
台の上部から下方に向けて垂設された複数のジャッキ装
置と、これらのジャッキ装置と前記支柱とを係合可能に
連結する複数のビームとからなり、前記各ジャッキ装置
は、前記構台に対して揺動自在に取り付けられていると
ともに、前記複数のビームを介して前記支柱に対し揺動
自在に連結され、また、前記複数のビームの内の少なく
とも一つには、各ジャッキ装置間の偏荷重を検出するた
めの荷重検出手段が設けられているとともに、この荷重
検出手段からの検出信号に基づき前記支柱とジャッキ装
置との上下方向の相対的な位置調整を行なうことによ
り、前記偏荷重を抑制する偏荷重調整機構が設けられて
いることを特徴とするもので、つぎのような優れた効果
を奏する。
【0044】支柱にその軸方向に対して傾斜した方向の
荷重が作用した場合においても、各ジャッキ装置を、構
台に対して揺動させるとともに支柱と平行状態とし、こ
れによって、前記荷重の作用方向をジャッキ装置の軸線
とを一致させることにより、ジャッキ装置に不要な曲げ
応力が作用することを防止し、これによって、各ジャッ
キ装置の円滑な作動を確保することができる。
【0045】また、各ジャッキ装置間に偏荷重が生じた
場合、ジャキ装置に設けられている荷重検出手段によっ
てその荷重を検出し、この検出結果に応じて荷重調整機
構を作動させることにより、ジャッキ装置と支柱とを平
行状態に保持して、各ジャッキ装置に作用する荷重を均
一化することができる。これによって、支柱に与える移
動のための駆動力の方向を、前記支柱の軸方向とするこ
とにより、円滑な移動操作を確保することができ、この
点からも、構築作業を円滑なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構築装置の一実施例によって構築され
る大空間構造物の一構造例を示す一部を省略した平面図
である。
【図2】本発明の構築装置の一実施例を用いた大空間構
造物の構築手順を示すもので、大空間構造物を押し上げ
る直前の状態を示す概略図である。
【図3】本発明の構築装置の一実施例を用いた大空間構
造物の構築手順を示すもので、大空間構造物の押し上げ
途中の状態を示す概略図である。
【図4】本発明の構築装置の一実施例を用いた大空間構
造物の構築手順を示すもので、大空間構造物を所定高さ
まで押し上げた状態を示す概略図である。
【図5】本発明の構築装置の一実施例を示す正面図であ
る。
【図6】本発明の構築装置の一実施例を示す側面図であ
る。
【図7】本発明の構築装置の一実施例を示す平面図であ
る。
【図8】本発明のジャッキ装置に取り付けられる荷重検
出器と偏荷重調整機構を示す拡大した縦断面図である。
【図9】本発明の構築方法の実施に用いられるジャッキ
装置のクランプの一構造例を示す縦断面図である。
【図10】本発明の構築方法の実施に用いられるジャッ
キ装置のクランプの一構造例を示す縦断面図である。
【図11】本発明の構築方法に用いられるジャッキ装置
の作用を示す概略図である。
【符号の説明】
1 大屋根(大空間構造物) 6 ジャッキ装置 7 構築装置 13 油圧シリンダー 14 昇降ロッド 15 ヒンジ 16 第1の反力受け梁(ビーム) 17 スイベルジョイント 18 第2の反力受け梁(ビーム) 19 支柱 20 ヒンジ 21 第3の反力受け梁(ビーム) 22 球面軸受け 23 荷重検出器 24 偏荷重調整機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平沢 仁正 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 畑戸 龍夫 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 黒坂 誠 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 西垣 登 東京都豊島区巣鴨2―11―1 宮地建設工 業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低位置にて組み上げられた大空間構造物
    を、この大空間構造物に取り付けられた支柱を上方に移
    動させて所定高さに据え付けるようにした構築装置であ
    って、構築現場に設置される構台と、この構台の上部か
    ら下方に向けて垂設された複数のジャッキ装置と、これ
    らのジャッキ装置と前記支柱とを係合可能に連結する複
    数のビームとからなり、前記各ジャッキ装置は、前記構
    台に対して揺動自在に取り付けられているとともに、前
    記複数のビームを介して前記支柱に対し揺動自在に連結
    され、また、前記複数のビームの内の少なくとも一つに
    は、各ジャッキ装置間の偏荷重を検出するための荷重検
    出手段が設けられているとともに、この荷重検出手段か
    らの検出信号に基づき前記支柱とジャッキ装置との上下
    方向の相対的な位置調整を行なうことにより、前記偏荷
    重を抑制する偏荷重調整機構が設けられていることを特
    徴とする大空間構造物の構築装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002030810A (ja) * 2000-07-19 2002-01-31 Taisei Corp 構造物の構築方法および構築装置
US6595186B2 (en) 2001-09-18 2003-07-22 Nissan Motor Co., Ltd. Control system and method for an internal combustion engine
JP2010180660A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Taihei Dengyo Kaisha Ltd 重量物昇降装置
JP2018115427A (ja) * 2017-01-16 2018-07-26 株式会社大林組 屋根架構の施工方法

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