JPH07113073B2 - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JPH07113073B2
JPH07113073B2 JP1412692A JP1412692A JPH07113073B2 JP H07113073 B2 JPH07113073 B2 JP H07113073B2 JP 1412692 A JP1412692 A JP 1412692A JP 1412692 A JP1412692 A JP 1412692A JP H07113073 B2 JPH07113073 B2 JP H07113073B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特定されたポリマー構造
を有するイソプレン共重合体と他のゴム状重合体よりな
るゴム組成物に関するもので、各種ゴム用途、特にタイ
ヤ用途に適した改良された特性を有する新規ゴム組成物
を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】天然ゴムが各種ゴム用途、特にタイヤ用
途の原料ゴムとしてグリーン強度、反撥弾性、引張り強
度、引裂強度等の加工性、物性で極めて優れるものであ
ること、および天然ゴムがその分子構造としてシス1,
4−結合されたイソプレン重合体であることは良く知ら
れた事実である。一方、合成ポリイソプレンゴムも各種
市販されておりこれらは90モル%以上のシス−1,4
結合を有し、天然ゴムと類似の特性を示すが現在までの
ところでは天然ゴムの特性には到達していない。
【0003】これらの合成ポリイソプレンゴムは遷移金
属化合物と有機金属化合物を組合せたチグラー触媒ない
しは有機リチウム化合物等を触媒とするアニオン重合に
よって合成されるが一般に1,4−結合の高いものほど
天然ゴムに類似の特性を示し好ましいものとされる。こ
の面より1,4−結合の低い、例えば3,4−結合が1
5ないし80モル%のイソプレン重合体はその製法は知
られているものの、実用に供するには不適とされるもの
であった。
【0004】本発明者らは既に、先の特願昭55−17
7696号公報に示したように各種ゴム用途、特にタイ
ヤ用途に従来不適とされた上述の低い割合で1,4−結
合を有する、すなわち比較的高い割合で3,4−結合を
有するイソプレン重合体を含むゴム組成物について検討
し、ある制限下に用いられる当該イソプレン重合体がゴ
ム組成物に極めて優れた特性を付与するものであり、特
に天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリブ
タジエンゴム、1,4−結合80モル%以上のイソプレ
ン重合体等のジエン系重合体の反撥弾性、耐摩耗性ある
いは低発熱性を維持してのウエットスキッド抵抗性の改
良に有効であることを見出している。
【0005】
【発明が解決すべき課題】本発明は、上述の発明に至っ
た検討を更に鋭意進めることによって、イソプレン共重
合体が、ある特定された分子構造、すなわちバイモーダ
ル以上の多モーダルな分子量分布を有し、高分子量側部
分がカップリングによる分岐状ポリマーである時、先述
したと類似の構成及び構成比からなる組成物においてそ
の効果、例えば反撥弾性、特に50℃以上の高温下にお
ける反撥弾性、とウエットスキッド抵抗性のバランスの
改善の効果が更に著しく、また極めて小さく優れた発熱
性を有することを見出し、この知見に基づき、本発明を
なすに至った。
【0006】
【課題解決の手段】すなわち、本発明は、3,4−結合
15〜80モル%、数平均分子量(Mn)50,000
〜2,000,000、分子量分布の形状がバイモーダ
ル以上の多モーダルであり、高分子量側部分がカップリ
ングによる分岐状ポリマーであり、しかも重量平均分子
量(Mw)と数平均分子量の比(Mw/Mn)が1.5
〜5.0であるイソプレン共重合体と他のゴム状重合体
とを重量比10:90ないし90:10の割合で混合し
た原料ゴムと、その100重量部当り20〜120重量
部のカーボンブラックと、必要量の加硫剤とから成るゴ
ム組成物である。
【0007】特に、イソプレン共重合体が、その高分子
量側部分がスズ化合物を用いるカップリングによる分岐
状ポリマーであるとき、あるいは他のゴム状重合体がジ
エン系ゴム状重合体、例えば天然ゴム、スチレン−ブタ
ジエン共重合ゴム、ポリブタジエンゴムあるいは1,4
−結合80モル%以上の合成ポリイソプレンゴムの中か
ら選ばれた少なくとも1種である場合に後述する効果が
大であり、好ましいものである。
【0008】本発明のゴム組成物は従来から知られるゴ
ム組成物に比して種々の優れた特性、例えば改良された
ウエットスキッド抵抗性と高いレベルに維持された反撥
弾性、特に50℃以上の高温下における反撥弾性、耐摩
耗性等を示し、発熱性も大幅に改良されたものである。
本発明において、イソプレン共重合体とは、イソプレン
と共重合可能な他のモノマー成分、例えば、ブタジエ
ン、ピペリレン、スチレン、α−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニル
ベンゼン等を含んだもの、及び該共重合体の少なくとも
10重量%、好ましくは50重量%以上はイソプレン単
位からなるもの(ただしイソプレン100重量%のもの
を除く)をいう。
【0009】本発明に用いるイソプレン共重合体の3,
4−結合は、15〜80モル%好ましくは20〜70モ
ル%である。15モル%未満では、発明の目的とするウ
エットスキッド抵抗性の改良効果が発現せず、一方、8
0モル%を超えると、ある物性、例えば耐摩耗性が極め
て劣るものとなり好ましくない。本発明に用いるイソプ
レン共重合体の他の分子構造で重要なものは分子量と分
子量分布である。分子量はGPC(ゲルパーシエーショ
ンクロマトグラフ)を用いて常法により測定され、分子
量既知のポリスチレン標準サンプルを使用してのキヤリ
ブレーションカーブより求められる。本発明の共重合体
の分子量は、このポリスチレン換算の数平均分子量で5
0,000ないし2,000,000に制限される。
【0010】この範囲外の共重合体は他のゴム状重合体
との混合性ないしは配合における加工性が十分でなく、
一方本発明において低分子量重合体は改良すべき物性面
から好ましくない。好ましい分子量の範囲は100,0
00ないし1,000,000特に好ましくは200,
000ないし800,000である。本発明のイソプレ
ン共重合体は「しやつ解」の効果を受けるものであり、
上述の分子量はこの操作前の分子量を示すものである。
【0011】又本発明に用いるイソプレン共重合体の分
子量分布の形状はバイモーダル以上の多モーダルな分子
量分布であって、高分子量側部分がカップリングによる
分岐状ポリマーであり、しかも重量平均分子量と数平均
分子量の比(Mn/Mn)が1.5〜5.0の分子量分
布のものであることを必要とする。バイモーダル以上の
多モーダルな分子量分布は、重合後に重合体の活性末端
の一部を四塩化ケイ素、四塩化スズ、四塩化炭素ないし
はクロロホルム等の多官能性カップリング剤を用いてカ
ップリング反応せしめることによって得られる。カップ
リング剤としてはスズ化合物が最も好しく、その一例と
しては四塩化スズ、テトラメトキシスズ、トリクロルブ
チルスズ等が挙げられる。
【0012】又、本発明のイソプレン共重合体の重量平
均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/
Mn)は1.5〜5.0に制限される。1.5未満であ
ってはゴム組成物の加工性が不十分であり、一方、5.
0を越える場合には物性面での効果が不十分となり好ま
しくない。上述の分子量分布の形状及びMw/Mnは分
子量と同時にGPCにより測定し求められるものであ
る。
【0013】本発明に用いるイソプレン共重合体は、不
活性希釈剤中でのアニオン重合によって得ることがで
き、アニオン触媒としてはIA金属を用いるのが一般的
である。本発明に用いる共重合体を得るのに特に好まし
い触媒は有機リチウム化合物ないしは有機ナトリウム化
合物とルイス塩基からなる触媒である。上記の有機リチ
ウム化合物としては例えば次のようなものが挙げられ
る。メチルリチウム、エチルリチウム、n−(sec−
またはtert−)ブチルリチウム、アミルリチウム、
フェニルリチウムまたはシクロヘキシルリチウム。又ル
イス塩基としてはエーテル化合物、チオエーテル化合
物、第3級アミン化合物、ホスフイン化合物またはリチ
ウム以外のアルカリ金属のアルコラート化合物、スルホ
ン酸塩、硫酸エステル塩等が挙げられ、目的に合わせて
これらを一種又は二種以上用いる。
【0014】特に好ましい化合物としてはジメチルエー
テル、ジエチルエーテル、ジフエニルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタ
ン、1,2−ジプトキシエタン、トリエチルアミン、
N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、
ジアルキルアリルスルフイド、ヘキサメチルホスホアミ
ド、アルキルベンゼンスルホン酸カリウム、アルキルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、カリウムブトオキシド、
ナトリウムブトオキシド等がある。
【0015】本発明のゴム組成物の原料ゴムを構成する
第2の成分である他のゴム状重合体として好ましいもの
はジエン系ゴム状重合体である。特に好ましいジエン系
ゴム状重合体としては天然ゴム、スチレン−ブタジエン
共重合ゴム、ポリブタジエンゴム又は1,4−結合80
%以上の合成ポリイソプレンゴムが挙げられ、これらの
中から一種又は二種以上を用いることができる。
【0016】上述のジエン系ゴム状重合体はその分子構
造、例えば分子量、分子量分布、分岐の度合、共重合体
にあってはモノマー成分の構成比率、その分布、あるい
は各モノマー成分の結合様式(ミクロ構造)及びその分
布等によって種々のものがあるが、一般にゴム状重合体
であればいかなる分子構造のものであっても良い。イソ
プレン共重合体と他のゴム状重合体の原料ゴム中の組成
比は重量比で10:90ないし90:10好しくは2
0:80ないし80:20に限定される。この範囲内に
おいて本発明は既述した効果を発現する。この範囲をは
ずれてのイソプレン共重合体比率の増大は、反撥弾性、
耐摩耗性等の著しい低下をもたらし好ましくない。一
方、逆に他のゴム状重合体の比率の著しい増大は本発明
の目的とするイソプレン共重合体によるゴム組成物の改
良効果が十分発現されず好ましくない。
【0017】本発明の原料ゴムを構成する上記成分は他
のゴム組成物を構成する成分とともにオープンロール、
インターナルミキサー等で混合されてもよいし、又、あ
らかじめ原料ゴム成分のみをこれらゴム混合機で混合す
るかあるいは溶液状で混合し、これより溶剤を除去する
方法によっても良い。好ましい方法の一例は重合時にい
わゆるin situ(その場)に原料ゴムを混合する
ことであり、直列ないしは並列に連結した2以上の反応
域において異なる重合体を得る重合を行ない一挙に本発
明の原料ゴムを得る方法である。
【0018】本発明のゴム組成物は上述の原料ゴムとカ
ーボンブラックおよび加硫剤よりなる。使用されるカー
ボンブラックの種類と量は本発明のゴム組成物の用途に
合せ自由に選択でき、一般にはFEF級、HAF級、I
SAF級、GPF級ないしはSAF級と通称されるカー
ボンブラックの中から選択される。又、その量は原料ゴ
ム100重量部に対し20ないし120重量部であるこ
とが必要である。20重量部未満では引張強度、耐摩耗
性等が十分でなく、逆に120重量部を超えると反撥弾
性の著しい低下をもたらし好ましくない。
【0019】又、加硫剤としてはイオウ及びキノンジオ
キシム、ヂチオモルホリン、アルキルフエノールジスル
フイド等の各種イオウ化合物が例として挙げられ、特に
好ましいものはイオウである。その使用量は組成物の用
途に合せ自由に変えられ、例えばイオウを加硫剤として
用いる場合には原料ゴム100重量部に対し0.3ない
し6.0重量部の範囲内で選択される量が用いられる。
【0020】本発明のゴム組成物には、使用に際して更
に、必要に応じてプロセス油、カーボンブラック以外の
他の充填剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、酸化防止剤、オ
ゾン劣化防止剤、ワックス等を加えることができる。プ
ロセス油としては通常ゴム配合用として用いられている
石油留分のうちの高沸点部分から成るもので、その炭水
素分子の化学構造によってパラフイン系、ナフテン系お
よびアロマチック系として知られるプロセス油を目的、
用途に合わせ用いることができ、その量も自由に選択で
きる。又、カーボンブラック以外の充填剤としては、ケ
イ酸、ケイ酸塩、炭酸カルシウム、酸化チタン、各種ク
レー類などが用いられる。
【0021】本発明のゴム組成物は上述の各成分をゴム
工業用として公知の混合機、例えばオープンロール、イ
ンタナールミキサー等を用い公知の種々の方法によって
混練することによって得られるものであり、加硫工程を
経て得られるゴム製品は従来から知られるゴム組成物か
ら得られるゴム製品に比して優れた物性、例えば改良さ
れた反撥弾性特に高温での反撥弾性とウエットスキッド
抵抗性の関係を示し、又発熱性も大幅に改良されたもの
であり、例えば低燃費タイヤ用として好適に用いられ
る。
【0022】
【実施例】次に実施例によって本発明の効果を説明する
が、これらは本発明を限定するものではない。なお、参
考実施例として記載したものは本発明のイソプレン共重
合体に代えてイソプレン単独重合体を用いたものであ
る。
【0023】
【参考実施例1】容量10lの反応器を使用し、ヘキサ
ン中にてn−ブチルリチウムと1,2−ジメトキシエタ
ンの存在下、温度50℃にてイソプレンをバッチ重合し
た。重合の進行とともに温度は80℃まで上昇し、イソ
プレンの99.5モル%は重合体に転化した。得られた
活性末端を有する重合体に更に、使用したn−ブチルリ
チウムに対しモル比で1/8の四塩化スズを添加しカッ
プリング反応を起さしめてイソプレン単独重合体Aを得
た。このものの分析値は3,4−結合41モル%、数平
均分子量410,000、分子量分布はバイモーダルで
Mw/Mnは1.7であった。
【0024】この重合体A67重量部と天然ゴム(RS
S3号)33重量部を原料ゴムとし、これにアロマチッ
クプロセス油(比重0.951、VGC0.961)5
重量部、カーボンブラック(HAF級)50重量部、ス
テアリン酸2重量部、酸化亜鉛5重量部、酸化防止剤B
(ジフエニルアミンとアセトンとの反応生成物)1重量
部、硫黄1.7重量部及び加硫促進剤(n−tert−
ブチル−2−ベンゾチアジルスルフエンアミド)1重量
部を配合し実験室用小型バンバリーミキサー及び8イン
チロールにて混練した。得られた未加硫ゴム組成物は1
50℃にて加硫し物性測定に供した。その結果を表1に
示す。
【0025】
【参考実施例2】1,2−ジメトキシエタンの代りにテ
トラメチレンジアミンを用い、モル比で1/6の四塩化
スズを用いた以外は参考実施例1において重合体Aを得
たのと同様にして重合体Bを得た。このものの分析値は
3,4−結合50モル%、数平均分子量470,000
分子量分布はバイモーダルでMw/Mn1.8であっ
た。この重合体B67重量部と天然ゴム33重量部を原
料ゴムとして用いる以外は全く参考実施例1と同様にし
てゴム組成物を得た。その加硫後の物性を表1に示す。
【0026】
【参考実施例3】重合体B33重量部と天然ゴム67重
量部を原料ゴムとして用いる以外は全く参考実施例1と
同様にしてゴム組成物を得た。その加硫後の物性を表1
に示す。
【0027】
【実施例1】モノマーとしてイソプレン単独に代えてイ
ソプレンとブタジエンを混合して用いた以外は参考実施
例1において重合体Aを得たのと同様にして重合体Cを
得た。このものの分析値は結合イソプレン72重量%、
結合ブタジエン28重量%、イソプレン部の3,4−結
合38モル%、数平均分子量360,000分子量分布
はバイモーダルでMw/Mnは1.8であった。この重
合体C67重量部と天然ゴム33重量部を原料ゴムとし
て用いる以外は全く参考実施例1と同様にしてゴム組成
物を得た。その加硫後の物性を表1に示す。
【0028】
【実施例2】モノマーとしてイソプレン単独に代えてイ
ソプレン、ブタジエンおよびスチレンを混合して用いた
以外は参考実施例2において重合体Bを得たと同様にし
て重合体Dを得た。このものの分析値は結合イソプレン
57重量%、結合ブタジエン29重量%、結合スチレン
14重量%であり、イソプレン部の3,4−結合46モ
ル%、数平均分子量325,000、分子量分布バイモ
ーダルでMw/Mn1.8であった。この重量体D67
重量部と天然ゴム33重量部を原料ゴムとして用いる以
外は全く参考実施例1と同様にしてゴム組成物を得た。
その加硫後の物性を表1に示す。
【0029】
【実施例3】重合体D33重量部と天然ゴム67重量部
を原料ゴムとして用いる以外は全く参考実施例1と同様
にしてゴム組成物を得た。その加硫後の物性を表1に示
す。
【0030】
【比較例1〜3】比較例1〜3は原料ゴムとして各々、
重合体A100重量部、重合体B100重量部および天
然ゴム100重量部を単独で用い、他は全く参考実施例
1と同様にしてゴム組成物を得た。その加硫後の物性を
表1に示す。
【0031】
【比較例4】1,2−ジメトキシエタンを使用せずし
て、他は参考実施例1と同様にして重合体Eを得た。こ
のものの分析値は3,4−結合9モル%、数平均分子量
410,000、分子量分布はバイモーダルでMw/M
nは1.8であった。この重合体E67重量部と天然ゴ
ム33重量部を原料ゴムとして用いる以外は参考実施例
1と同様にしてゴム組成物を得た。その加硫後の物性を
表1に示す。
【0032】
【比較例5】参考実施例1と同じ反応器と重合条件に
て、但しバッチ重合を連続重合に変え、カップリング反
応を実施せずしてイソプレン単独重合体Fを得た。この
ものの分析値は3,4−結合44モル%、数平均分子量
390,000、分子量分布はモノモーダルでMw/M
n2.0であった。この重合体F67重量部と天然ゴム
33重量部を原料ゴムとして用いる以外は全く参考実施
例1と同様にしてゴム組成物を得た。その加硫後の物性
を表1に示す。
【0033】表1の実施例1〜3と比較例1〜5の物性
を比較することによって、C〜Dを限定された比率で天
然ゴムと混合して用いた実施例の組成物は、天然ゴム単
独からなる組成物の長所である高い反撥弾性、小さくて
良好な発熱性等を失なうことなく、その欠点であるウエ
ットスキッド抵抗性を著しく改良するものであることが
分かった。
【0034】又、実施例1、2、3と比較例4、5の物
性を比較することによって、この改良が特定のポリマー
構造を有するイソプレン共重合体によって達成されるも
のであることが分かった。又これらの組成物の加硫もど
りについてもディスクレオメーターを用いて160℃の
条件下で測定を行なった。その結果実施例1〜3又は参
考実施例1〜3の組成物がほとんど加硫もどりを示さな
かったのに対し比較例3の組成物の加硫もどりは通常知
られるように著しく大きく、本発明の組成物がこの面で
も著しく優れたものであることが分かった。
【0035】
【参考実施例4〜6】実施例4〜6では原料ゴムとして
参考実施例1の天然ゴムに代えて参考実施例4ではスチ
レン−ブタジエン共重合ゴム(日本合成ゴム社製、乳化
重合SBR♯1502)、参考実施例5ではポリブタジ
エンゴム(旭化成工業社製、ジエン35)、参考実施例
6ではシス−1,4−ポリイソプレンゴムを用いた以外
は参考実施例1と同様にし、これにアロマチックプロセ
ス油(比重0.951、VGC0.961)15重量
部、カーボンブラック(HAF−HS級)60重量部、
ステアリン酸3重量部、酸化亜鉛5重量部、酸化防止剤
B(ジフエニルアミンとアセトンとの反応生成物)1重
量部、硫黄1.8重量部及び加硫促進剤(n−tert
−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフエンアミド)1.
2重量部を配合し実験室用小型バンバリーミキサー及び
8インチロールにて混練した。得られた未加硫ゴム組成
物は160℃にて加硫し物性測定に供した。その結果を
表2に示す。
【0036】
【比較例6〜8】比較例6〜8では参考実施例4〜6で
用いたスチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリブタジエ
ンゴム、シス−1,4−ポリイソプレンゴムの各々、単
独を原料ゴムとして用い他は参考実施例4〜6と全く同
様にしてゴム組成物を調製した。その加硫後の物性を表
2に示す。
【0037】表2の参考実施例4と比較例6、参考実施
例5と比較例7、参考実施例6と比較例8を各々比較す
ることにより表1に示された天然ゴムの場合と同様にス
チレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリブタジエンゴム、
シス−1,4−ポリイソプレンゴムの場合にも重合体Aを
ある限定された比率で混合することにより、各々の持つ
長所を失なうことなく、その欠点であるところを改良
し、バランスのとれた物性を示す組成物が得られたこと
が分かる。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】本発明は、高い反撥弾性、小さくて良好
な発熱性を失なうことなく、ウエットスキッド抵抗性を
著しく改良するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3,4−結合15〜80モル%、数平均
    分子量(Mn)50,000〜2,000,000、分
    子量分布の形状がバイモーダル以上の多モーダルであ
    り、高分子量側部分がカップリングによる分岐状ポリマ
    ーであり、しかも重量平均分子量(Mw)と数平均分子
    量の比(Mw/Mn)が1.5〜5.0であるイソプレ
    ン共重合体と他のゴム状重合体とを重量比10:90な
    いし90:10の割合で混合した原料ゴムと、その10
    0重量部当り20〜120重量部のカーボンブラック
    と、必要量の加硫剤とから成るゴム組成物。
  2. 【請求項2】 イソプレン共重合体の高分子量側部分が
    スズ化合物を用いるカップリングによる分岐状ポリマー
    である請求項1記載のゴム組成物。
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