JPH07112942B2 - 建築用無機質板 - Google Patents

建築用無機質板

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JPH07112942B2
JPH07112942B2 JP18598989A JP18598989A JPH07112942B2 JP H07112942 B2 JPH07112942 B2 JP H07112942B2 JP 18598989 A JP18598989 A JP 18598989A JP 18598989 A JP18598989 A JP 18598989A JP H07112942 B2 JPH07112942 B2 JP H07112942B2
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正敏 大村
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  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、建築用無機質板に関する。
〔従来技術及びその課題〕
従来、建築用無機質板としては、例えば石綿スレート
板、木毛セメント板、パルプセメント板などセメントを
主成分とし、他に種々の混合材料を添加したものが加え
られている。
これら建築用無機質板は、軽量化・補強等の目的で、有
機質繊維の添加が行われているが、例えば最大40wt%の
木毛(有機質繊維)を含有する木毛セメント板は、木毛
を添加することにより、板の軽量化及び強度の向上がな
されるものの、セメントが有する不燃性能を維持するこ
とができず、難燃材としての認定しか得られない。しか
し、建築基準法による内装材に関する制限では準不燃材
料以上の防火性能を有する板材を使用している所が多く
木毛セメント板以上の防火性能が要求される。また、セ
メント及び石綿を主原料とする石綿スレート板は、不燃
板として認定されており、軽量化を図るための混和材料
として有機質繊維を加える場合、その量はセメントと石
綿の合計量に対して最高でも6%以下と限定されてい
る。(JIS A−5403,石綿スレート板)そのため本来の
軽量化が図れず、重く、釘打ちしにくく、施工性の悪い
ものであった。
さらに、セメント等の無機質混合材、水及び有機質繊維
を混合しペーストとした時に、有機質繊維中に吸収され
た水分が、硬化の際、放出されずに、繊維中に含有(保
持)されたままで無機質板を形成してしまう。このた
め、このような無機質板が氷点以下の温度にさらされる
と、含有してる水分が氷結し、その際の膨張により組織
が破壊されてしまい、割れや膨れや剥れを生じさせる原
因となる。またこの有機質繊維が温度や含水率の影響で
膨張したり収縮することにより、反りを生じたり、無機
質板の寸度安定性が悪い等の問題点を有していた。
〔問題点を解決するための手段〕
このような現状に鑑み、本発明者は、セメントの有する
不燃性能を維持しつつ、温度変化に対する寸度安定性に
優れ、軽量で強固な無機質板を提供すべく、これに混入
する有機質繊維の吸水性と防火性能に着目し、鋭意研究
を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、有機質繊維中に存在する水酸基をア
セチル化処理したアセチル処理有機質繊維の、細胞孔内
及び/または内壁面内に不燃性無機化合物が固着または
付着され かつ、該アセチル化処理有機質繊維の外周部にも、前記
不燃性無機化合物が固着または付着してなる改良有機質
繊維を、無機質混合材に添加し、硬化してなる建築用無
機質板である。
本発明で用いる有機質繊維とは、例えば、松、杉、桧等
の針葉樹または、ラワン、カポール、栗、ポプラ等の広
葉樹材をチップした後、常法に従い解繊した繊維であ
り、長さ1−30mm、太さ直径2−300μ程度のものが大
半を占める。この繊維は、木材の細胞や導管孔からなる
細胞孔が、数本−数十本束になったような形をしてお
り、繊維外周部の細胞壁は引き裂かれたり、割れ目を生
じたりしているものが多い。
本発明で添加する改良有機質繊維は、まず、このような
有機質繊維を常法に従いアセチル化処理し、次いでアセ
チル化処理有機質繊維の、細胞孔、導管孔等の空隙部
に、不燃性無機化合物がその孔壁に沿って覆う形で層状
になるかまたは充填された形で固着または付着すること
により防火性能を有する改良有機質繊維を得る。この
際、有機質繊維の重量比に対する不燃性無機化合物の重
量割合は、33重量%以上が必要である。33重量%以下で
は防火性能が不十分であり好ましくない。
本発明で用いる不燃性無機化合物としては、例えばカル
シウム化合物、マグネシウム化合物、アルミニウム化合
物、バリウム化合物、鉛化合物、亜鉛化合物、ケイ酸化
合物等が挙げられる。
本発明で添加する改良有機質繊維を製造するには、例え
ば、前述の有機質繊維中の水酸基をアセチル基に置換す
るアセチル化処理するために、該有機質繊維を無触媒下
でまたは触媒として例えば酢酸ナトリウム、酢酸カリウ
ム等の酢酸金属塩水溶液を含浸させ、乾燥させた後、無
水酢酸、無水クロル酢酸等の酢酸無水物反応液中に浸漬
し、100−150℃で数分ないし数時間加熱反応させること
により、有機質繊維中の水酸基アセチル基と置換し、次
いで過剰の反応液を排出した後、洗浄して、乾燥させ
る。
こうして得られたアセチル化処理有機質繊維に、水溶性
無機塩の水溶液(以下、第1液と略す。)を混合するこ
とにより第1液を含浸させた後、有機質繊維を乾燥させ
有機質繊維の表面乾燥状態にするか、若しくは絶乾状態
とし、必要であれば、表面に析出した第1液の成分結晶
を除去した後、第1液と反応して水不溶性の不燃性無機
化合物を生成するような化合物液(以下、第2液と略
す。)をブレンダー、スプレー等を使って添加混合する
ことにより、第2液を含浸させ、有機質繊維中で第1液
と第2液とが反応することにより不燃性無機化合物が生
成し、さらにこの化合物が水不溶性のため、細胞孔内及
び/または繊維外周部に固着または付着される。また、
この反応は、第2液の添加混合時加温し、40℃以上好ま
しくは50℃以上の雰囲気下で行うと反応の効率がよい。
こうして得られた改良有機質繊維を、セメントを主成分
とする無機質混合材に該混合材比20%を上限として添加
し、成形硬化することにより本発明の建築用無機質板を
得ることができる。この際用いる無機質混合材としては
ポルトランドセメント、白色セメント、高炉セメント、
シリカセメント、フタイアッシュセメント等を主成分と
し、必要の応じて減水材、硬化促進材等の混合材料を添
加したものを用いることができる。
本発明の無機質板の製造は、セメント系物質を主とする
一般的に公知の無機質板の製造方法に従い得ることがで
きる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
参考例1 ラジアータパインのチップを160℃、7kg/cm2で3分間煮
沸し、デファイブレーター式リファイナーで解繊した
後、乾燥した木繊維を、無水酢酸に浸漬し、120℃で1
時間加熱反応を行った。反応終了後、直ちに水洗し、乾
燥させることによりアセチル化木繊維を得た。この際、
アセチル化による重量増加率は17%であった。
次いで、このアセチル化木繊維を、塩化バリウムを主成
分とする水溶液に10分間浸漬し拡散処理した後、液をし
ぼり、含水率7%まで熱風乾燥し、次いでブレンダー装
置にて、リン酸アンモニウムを主成分とする水溶液を添
加混合し、前述アセチル化木繊維の細胞孔等の孔内及び
/または外周部に水不溶性リン酸バリウムとリン酸水素
バリウムからなる不燃性無機化合物を生成する。次に11
5℃の熱風乾燥所で含水率7%まで乾燥した。この生成
物による重量増加率は36%であった。
次に本発明無機質板の製造方法の1例を説明する。
スラグ40重量%、セメント15重量%、炭酸カルシウム15
重量%、ケイ酸粉末10重量%、参考例1で得た改良アセ
チル化木繊維18重量%、グラスファイバー2重量%を、
ウェットミキサーで原料の7倍量の水を加えたチェスト
でさらに撹拌して、このスラリーを丸網式ウェットマシ
ンに送り、抄造した。これらをメーキングロールで巻き
取り、切断して平らな生原版とし、これを常法に従い乾
燥させることにより本発明の無機質板を得た。
〔効果〕 本発明の建築用無機質板は、有機質繊維にアセチル化処
理を施すため、このアセチル化処理繊維中に水分が吸収
されにくく、温度・含水率の変化に対する寸度安定性に
優れるため、無機質混合材に添加し得られた無機質板
は、氷点以下の温度においても含有水分の氷結膨張によ
る割れや膨れや剥れ等を生ずることなく、また無機質板
の含水率や温度変化に対する寸度安定性にも優れたもの
である。
さらに、この有機質繊維はアセチル化処理に加え、細胞
孔内及び/または繊維周辺に不燃性無機化合物を固着ま
たは付着したものであるため、得られた無機質板は、防
火性能を落とすことなく無機質板の強度の向上及び軽量
化が可能となり、さらに釘打ちも容易に行え現場での施
工性も良好である等優れた特性を有する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機質繊維中に存在する水酸基をアセチル
    化処理したアセチル化処理有機質繊維の細胞孔内及び/
    または内壁面内に、不燃性無機化合物が固着または付着
    され、 かつ、該アセチル化処理有機質繊維の外周部にも、前記
    不燃性無機化合物が固着または付着してなる改良有機質
    繊維を、無機質混合材に添加し、硬化してなる建築用無
    機質板。
  2. 【請求項2】有機質繊維が針葉樹または広葉樹をチップ
    にした後、常法により解繊したものである。特許請求の
    範囲第1項記載の建築用無機質板。
JP18598989A 1989-07-20 1989-07-20 建築用無機質板 Expired - Fee Related JPH07112942B2 (ja)

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