JP2627089B2 - 屋根構造 - Google Patents

屋根構造

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鉄筋コンクリート建造物の屋根施工におい
て、釘で瓦を固定する屋根構造に関する。
〔従来技術およびその課題〕 従来、鉄筋コンクリート工法により作られる建造物の
屋根部は、屋根基面がコンクリートにて構成されるた
め、その上に瓦を固定する場合、該屋根基面の施工に際
し予め桟木を埋め込み、この桟木の部分に釘を打ち瓦を
固定する方法(前者)、または、屋根基面の上に無機発
泡骨材(パーライト)を混入した軽量モルタルを打つこ
とにより釘打ちを可能にし、この軽量モルタル層に釘を
打ち瓦を固定する方法(実開昭54−170616号公報参照)
(後者)などが知られている。
しかし、前者の方法は、桟木を埋め込むのに手間が掛
かり、さらに瓦を固定していく際に、桟木のある位置に
正確に釘を打たなくてはならず、施工が非常に困難であ
つた。また、桟木自体が長期耐久性がなく腐食により釘
保持力が低下する等の問題を有していた。後者の方法
は、軽量モルタルを打つことにより釘打ちは可能になる
ものの、無機発泡骨材が破壊され易く、しかも復元力が
ないため釘打ちにより壊れてしまい、釘の保持力が低く
釘がすぐに抜けてしまう。また、軽量モルタルの価格が
高いという問題を有していた。
〔問題点を解決するための手段とその作用〕
このような現状に鑑み、本発明者は、コンクリート基
面上でも容易に施工することができ、釘打ちが可能でし
かも釘の保持力が高く、瓦を確実に固定することができ
る屋根構造を提供すべく研究を重ねた結果、本発明を完
成するに至つた。
すなわち、本発明は、 野地基面に瓦を釘で固定する、特にコンクリート建造
物の屋根構造において、 野地基面の表層に、セメントを主成分とする無機混合
材に、セメント対し3〜40重量%の後述する処理を施こ
した木質繊維を添加混合した屋根下地層を設け、この木
質繊維に次のような処理を施こしたものである。
(a) 木質繊維中に存在する水酸基をアセチル化処理
するか、 (b) 木質繊維の細胞孔内および/または内壁内に不
燃性無機化合物が固着または附着され、かつ、木質繊維
の外周部にも前記不燃性無機化合物が固着または附着さ
れた不燃性化処理が施こされるか、 (c) さらに(a)(b)両者の処理を木質繊維に施
こす、ものである。
本発明の屋根構造は上記構成を採用することにより、
次のような利点を有する。
イ.(a)のアセチル化処理を施こすことにより、木質
繊維が水分を吸収しなくなり、屋根下地層の割れおよび
膨れを防止できる。
ロ.(b)の不燃化処理を施こすことにより、屋根下地
層の不燃化処理が可能となる。
ハ.(a)(b)の利点を併有できる。
〔構成の説明〕
以下、本発明の構成について説明する。
本発明の屋根構造は第1図,第2図に示すように、 屋根を構成する野地基面1の表層に、セメントcを主
成分とする無機質混合材に、セメントcに対し3−40重
量%の後述する処理を施こした木質繊維fを添加混合し
た混合材よりなる屋根下地層が設けられ、その上に、瓦
3を釘4で固定してなる屋根構造である。
本発明で用いる、セメントを主成分とする無機質混合
材としては、ポルトランドセメント,白色セメント,高
炉セメント,シリカセメント,フライアツシユセメント
等のセメントに対し砂を50−300重量%加え、必要に応
じて減水剤、硬化促進剤を添加混合し、水で混練したも
のを用いることができる。
また、このセメントを主成分とする無機質混合材に添
加する木質繊維としては、例えば、松,杉,桧等の針葉
樹または、ラワン,カポール,栗,ポプラ等の広葉樹材
をチツプにした後、常法に従い解織した繊維であり、こ
れら繊維は第3図のように長さ1〜30mm,太さ直径2〜3
00μ程度のものをが大半を占める。この木質繊維fは、
導管及び仮導管11または細胞が束になつたような形をし
ており、繊維外周部の細胞壁に引き裂かれたり、割れ目
12を生じたりしているものが多い。また、この木質繊維
は水分を吸収する性質を有するため、屋根下地層として
硬化した後、この木質繊維が水分を吸収することにより
割れや膨れを生じる可能性がある。このため木質繊維の
吸水性を抑制する目的でアセチル化処理を施した木質繊
維を用いるのが好ましい。
さらに、セメントを主成分とする無機質混合材は不燃
性であるのに対し、木質繊維な可燃性である。このため
木質繊維の添加量を増加させるにしたがい不燃性能が低
下する。このため不燃性能を有する木質繊維として、第
4図のように細胞孔内及び/または内壁面内に、不燃性
無機化合物13が固着または附着され、かつ、該木質繊維
5fの外周部にも、前記不燃性無機化合物13が固着または
附着したものを用いるのが好ましい。また、前記アセチ
ル化処理を施しさらに不燃性無機化合物による不燃化処
理を施した改良木質繊維を用いることがさらに好まし
い。
木質繊維の、繊維中に存在する水酸基をアセチル化処
理した木質繊維を製造するには、例えば、該木質繊維を
無触媒下で、または触媒として例えば酢酸ナトリウム、
酢酸カリウムまたは酢酸金属塩水溶液を含浸させ、乾燥
させた後、無水酢酸、無水クロル酢酸等の酢酸無水物反
応液中に浸漬し、 100−150℃で数分ないし数時間加熱反応させることに
より、有機繊維中の水酸基をアセチル基と置換する。次
いで過剰の反応液を排出した後、洗浄し、乾燥させるこ
とにより製造することができる。
また、木質繊維の、細胞孔、導管孔等の空隙部に、不
燃性無機化合物がその孔壁に沿つて覆う形で層状になる
か又は充填された形で固着または附着することにより防
火性能を有する木質繊維を得る。この際、木質繊維の重
量比に対する不燃性無機化合物の重量割合は、33重量%
以上が必要である。33重量%以下では防火性能が不充分
であり好ましくない。また、この際用いる不燃性無機化
合物としては、例えばカルシウム化合物、マグネシウム
化合物、アルミニウム化合物、バリウム化合物、鉛化合
物、亜鉛化合物、ケイ酸化合物などが挙げられる。
本発明で添加する防火性能を有する改良木質繊維を製
造するには、例えば、前述の解繊して得られた木質繊維
に、水溶性無機塩の水溶液(以下、第1液と略す。)を
混合することにより第1液を含浸させる。次に有機質繊
維を乾燥させ有機質繊維の表面乾燥状態にするか、若し
くは絶乾状態とし、必要であれば、表面に析出した第1
液の成分結晶を除去した後、第1液と反応して水不溶性
の不燃性無機化合物を生成するような化合物液(以下、
第2液と略す。)をブレンダー,スプレー等を使つて添
加混合することにより、第2液を含浸させる。すると、
有機質繊維中で第1液と第2液とが反応し、不燃性無機
化合物が生成し、さらにこの化合物が水不溶性のため、
細胞孔内及び/または繊維外周部に固着または付着され
る。また、この反応は、第2液の添加混合時加温し、40
℃以上好ましくは50℃以上の雰囲気下で行うと反応の効
率がよい。また、この不燃化処理の木質繊維として既に
アセチル化処理された木質繊維を用いることにより、ア
セチル化処理及び不燃化処理の両処理が施された木質繊
維を得ることができる。
本発明において、この木質繊維を前記無機質混合材に
添加混合するには、例えば、予めセメント粉とセメント
に対し3−40重量%の木質繊維とを混合する。木質繊維
の量が3%より少ないと釘打ちができない。また、40%
より多いと強度が低下し好ましくない。この混合操作に
よりセメントがが木繊維の導管,仮導管及び細胞壁の割
れ目部分に入り込み、その後の混合状態が良好となり、
硬化後の強度も高くなる。ついでこのセメント粉と木質
繊維との混合物に砂及びその他の添加剤を混合し、水に
より混練することにより混合材を得ることができる。こ
の混合材をポンプ圧送して打ち込みを行う。また、現場
打ち込みに際してコンクリートミキサーにより予め練り
込まれたセメント混練物に木質繊維を所定量添加し、混
合撹拌した後、混合物を圧送し打ち込みを行うこともで
きる。
本発明において、屋根下地層として用いるセメントを
主成分とする無機混合材と木質繊維との混合材は、屋根
下地層以外にも用いることができる。例えば、コンクリ
ートよりなる床スラブ上に、木質のフロアーを直貼りす
る際、床スラブ上にこの混合材を打ち込み床下地層を構
成することにより、木質フロアーを釘により簡単に固定
することができる。該床下地層を構成することにより、
床スラブによる遮音効果と床下地層の有する吸音効果が
相まつて防音効果を向上させることもできる。また、コ
ンクリートの打ち放しによる壁面に対し、木下地を形成
した後、化粧板を釘打ちにより固定する方法がとられて
いたが、木下地に代えこの混合材を打ち込む(塗布す
る)ことにより、壁下地層を構成し、その上に化粧板を
釘で固定し表面を化粧することにより意匠性及び施工効
率を向上させることができる。該壁下地層を構成するこ
とにより、コンクリート壁による遮音効果と壁下地層の
有する吸音効果が相まつて防音効果を向上させることも
できる。
〔発明の効果〕
(a)本発明の屋根構造は、鉄筋コンクリート工法によ
り建築される建造物の屋根部のような、コンクリートか
らなる野地基面に対しても、釘打ちにより瓦を固定する
ことができる屋根構造であり、屋根下地材として木質繊
維の添加混入した混合材を用いるため、任意個所に釘に
よる瓦を固定することができ、さらに木質繊維の復元性
が高いため、釘の保持力が高く、同時に屋根下地層自体
の割れも防止される。また、木質繊維としてアセチル化
処理木質繊維を用いることにより、繊維が水分を吸収す
ることによる、屋根下地層の割れ及び膨れを防止するこ
とができる。
(b)さらに、不燃化処理を施した改良木質繊維を用い
ることにより、屋根の軽量化を図るため、セメントに対
する木質繊維の添加量を増加させても、屋根下地層の不
燃性能を低下させることがない。
(c)また、一般にコンクリート層が遮音効果に優れて
いることは公知であるが、本発明の野地基面の上に打ち
込む屋根下地層は木質繊維を含有するため、吸音効果に
優れた特性を有する。このため、コンクリートスラブに
よる野地基面が有する遮音効果と屋根下地層の有する吸
音効果が相まつて優れた防音効果を有するものとなる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 ラジアータパインのチツプを160℃、7kg/cm2で3分間
煮沸し、デフアイブレーター式リフアイナーで解織した
後、乾燥した木繊維を、無水酢酸に浸漬し、120℃で1
時間加熱反応を行つた。反応終了後、直ちに水洗し、乾
燥させることによりアセチル化木繊維を得た。この際、
アセチル化による重量増加率は17%であつた。
実施例2 実施例1で得たアセチル化処理木繊維を、塩化バリウ
ムを主成分とする水溶液に10分間浸漬し拡散処理した
後、液をしぼり,含水率7%まで熱風乾燥し、次いでブ
レンダー装置にて、リン酸アンモニウムを主成分とする
水溶液を添加混合し、記木繊維の細胞孔等の孔内及び/
または外周部に水不溶性リン酸バリウムとリン酸水素バ
リウムからなる不燃性無機化合物を生成する。次に115
℃の熱風乾燥で含水率7%まで乾燥した。この生成物に
よる重量増加率は36%であつた。
実施例3 セメント15重量%、実施例1で得たアセチル化処理木
繊維6重量%とをミキサーにて混合し、次いで、川砂40
重量%及び原料と同量の水を加えウエツトミキサーでさ
らに攪拌して混合材とした後、この混合材をポンプ圧送
をし、コンクリートよりなる野地基面上に打ち込みを行
つた。
2日後、この屋根下地層の上に、平板瓦を釘打ち固定
により葺き上げ施工した。
【図面の簡単な説明】
第1図:本発明屋根構造の側面図、 第2図:屋根下地層の断面図、 第3図:木質繊維のスケルトン化した見取図、 第4図:同じく不燃処理した場合のスケルトン化した見
取図、 1:屋根基面 2:屋根下地層 3:瓦 4:釘 c:セメント f:木質繊維 11:導管または仮導管 12:割れ目 13:不燃性無機化合物

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】野地基面に瓦を釘で固定する、特にコンク
    リート建造物の屋根構造において、 野地基面の表層にセメントを主成分とする無機混合材
    に、セメントに対し3〜40重量%の木質繊維を添加混合
    し、かつ、前記木質繊維は無機質混合材中の水分に対す
    る耐湿水処理および/あるいは不燃性を附与する処理を
    施こしてある、 ことを特徴とする屋根構造。
  2. 【請求項2】木質繊維として繊維中に存在する水酸基を
    アセチル化処理した木繊維を用いることを特徴とする請
    求項1に記載の屋根構造。
  3. 【請求項3】木質繊維として、繊維の細胞孔内及び/ま
    たは内壁面内に、不燃性無機化合物が固着または付着さ
    れ、 かつ該木質繊維の外周部にも、前記不燃性無機化合物が
    固着または附着してなる改良木質繊維を用いる請求項1
    記載の屋根構造。
  4. 【請求項4】木質繊維として、繊維中に存在する水酸基
    をアセチル化処理した木質繊維の、細胞孔内及び/また
    は内壁面内に、不燃性無機化合物が固着または附着さ
    れ、 かつ、該有機質繊維の外周部にも、前記不燃性無機化合
    物が固着または附着してなる改良木質繊維を、用いるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の屋根構造。
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