JPH07112793B2 - 車両用自動クラツチの制御装置 - Google Patents
車両用自動クラツチの制御装置Info
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- JPH07112793B2 JPH07112793B2 JP61083123A JP8312386A JPH07112793B2 JP H07112793 B2 JPH07112793 B2 JP H07112793B2 JP 61083123 A JP61083123 A JP 61083123A JP 8312386 A JP8312386 A JP 8312386A JP H07112793 B2 JPH07112793 B2 JP H07112793B2
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- vehicle
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Description
本発明は、車両の駆動系に設けられてクラッチトルクを
電気制御する自動クラッチの制御装置に関し、詳しく
は、急減速時のクラッチ解放制御に関するものである。 この種の車両用自動クラッチを、例えば電磁クラッチを
対象としたものに関して、本件出願人により既に多数提
案されている。その大部分は、発進時等の過渡状態,ク
ラッチ直結後の定常状態において、アクセルペダルやシ
フトレバーの操作,走行条件,エンジン状態等との関係
でクラッチトルクを最適制御し、更にマニュアル変速機
またはベルト式無段変速機との組合わせにおいてそれに
適した制御を行うものである。 特に、近年、エンジンのみならず駆動系のクラッチ,変
速機等の電子制御化が進んで来ており、自動クラッチに
おいても更に一層きめ細かく制御する傾向にある。
電気制御する自動クラッチの制御装置に関し、詳しく
は、急減速時のクラッチ解放制御に関するものである。 この種の車両用自動クラッチを、例えば電磁クラッチを
対象としたものに関して、本件出願人により既に多数提
案されている。その大部分は、発進時等の過渡状態,ク
ラッチ直結後の定常状態において、アクセルペダルやシ
フトレバーの操作,走行条件,エンジン状態等との関係
でクラッチトルクを最適制御し、更にマニュアル変速機
またはベルト式無段変速機との組合わせにおいてそれに
適した制御を行うものである。 特に、近年、エンジンのみならず駆動系のクラッチ,変
速機等の電子制御化が進んで来ており、自動クラッチに
おいても更に一層きめ細かく制御する傾向にある。
従来、上記車両用自動クラッチのクラッチ制御制御に関
しては、例えば特開昭60−161224号公報の先行技術があ
り、発進時にエンジン回転数やスロットル開度に比例し
てクラッチトルクを上昇し、設定車速に達した時点で直
結電流によりクラッチを完全に係合する。そして減速時
は、設定車速以下でクラッチを解放してエンストを防止
することが示されている。
しては、例えば特開昭60−161224号公報の先行技術があ
り、発進時にエンジン回転数やスロットル開度に比例し
てクラッチトルクを上昇し、設定車速に達した時点で直
結電流によりクラッチを完全に係合する。そして減速時
は、設定車速以下でクラッチを解放してエンストを防止
することが示されている。
上記先行技術の特に減速時のクラッチ解放制御は、通常
の制動や惰行の場合には正常に行われて問題は無い。し
かし、急制動等により急激に減速した場合は、車速の変
化速度が非常に大きく、これに対して車速パルスの入力
周期が低速ほど長くなって車速検出に時間がかかること
等から、設定車速でクラッチ解放する動作に遅れを生
じ、エンジン回転数が落込んだり、エンストを招く恐れ
がある。特に、雪道等の路面摩擦抵抗が小さい場合は、
タイヤの早期ロックにより車速としては急激に零になる
ため、この傾向が顕著である。 そこで減速時のクラッチ解放車速を上げて、クラッチ解
放に対し余裕を持たせることが考えられるが、こうする
とエンジンブレーキの効きが比較的高車速で断たれ、エ
ンジンブレーキ性能が低下する不具合がある。 本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、通常
の減速時のエンジンブレーキ性能は充分確保し、更に急
減速時のエンジン回転数の落込みも防ぐようにした車両
用自動クラッチの制御装置を提供することを目的として
いる。
の制動や惰行の場合には正常に行われて問題は無い。し
かし、急制動等により急激に減速した場合は、車速の変
化速度が非常に大きく、これに対して車速パルスの入力
周期が低速ほど長くなって車速検出に時間がかかること
等から、設定車速でクラッチ解放する動作に遅れを生
じ、エンジン回転数が落込んだり、エンストを招く恐れ
がある。特に、雪道等の路面摩擦抵抗が小さい場合は、
タイヤの早期ロックにより車速としては急激に零になる
ため、この傾向が顕著である。 そこで減速時のクラッチ解放車速を上げて、クラッチ解
放に対し余裕を持たせることが考えられるが、こうする
とエンジンブレーキの効きが比較的高車速で断たれ、エ
ンジンブレーキ性能が低下する不具合がある。 本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、通常
の減速時のエンジンブレーキ性能は充分確保し、更に急
減速時のエンジン回転数の落込みも防ぐようにした車両
用自動クラッチの制御装置を提供することを目的として
いる。
この目的を達成する手段として本発明は、車両の減速時
に設定車速以下となるとクラッチを解放する車両用自動
クラッチの制御装置において、車速の減速度が所定の設
定値以上となると、急減速時と判定してクラッチ解放車
速である上記設定車速を高速側に変更すると共に、高速
側に変更されたクラッチ解放車速以下でクラッチが解放
されると、クラッチ解放車速を上記設定車速に復帰変更
する急減速判定部を備えたことを特徴とする。
に設定車速以下となるとクラッチを解放する車両用自動
クラッチの制御装置において、車速の減速度が所定の設
定値以上となると、急減速時と判定してクラッチ解放車
速である上記設定車速を高速側に変更すると共に、高速
側に変更されたクラッチ解放車速以下でクラッチが解放
されると、クラッチ解放車速を上記設定車速に復帰変更
する急減速判定部を備えたことを特徴とする。
上記構成に基づき、通常の減速時は、低速側設定車速ま
でがクラッチ係合モードとなり、エンジンブレーキを充
分効かせる。一方、急減速の場合は、高速側に変更にな
った設定車速で早めにクラッチ解放モードに移行し、解
放動作の遅れを減じ、エンジン回転数の落込みを生じな
いようになる。 こうして本発明では、通常の減速時のエンジンブレーキ
性能と、急減速時のエンジン回転数の落込み防止とを共
に満すことが可能となる。
でがクラッチ係合モードとなり、エンジンブレーキを充
分効かせる。一方、急減速の場合は、高速側に変更にな
った設定車速で早めにクラッチ解放モードに移行し、解
放動作の遅れを減じ、エンジン回転数の落込みを生じな
いようになる。 こうして本発明では、通常の減速時のエンジンブレーキ
性能と、急減速時のエンジン回転数の落込み防止とを共
に満すことが可能となる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 第1図において、電磁クラッチにベルト式無段変速機を
組合わせた駆動系の全体構成について説明する。エンジ
ン1は、電磁クラッチ2,前後進切換装置3を介して無段
変速機4に連結し、無段変速機4から1組のリダクショ
ンギヤ5,出力軸6,ディファレンシャルギヤ7および車軸
8を介して駆動軸9に伝動構成される。 電磁クラッチ2は、エンジンクランク軸10にドライブメ
ンバ2aを、入力軸11にクラッチコイル2cを具備したドリ
ブンメンバ2bを有する。そしてクラッチコイル2cに流れ
るクラッチ電流により両メンバ2a,2bの間にギャップに
電磁粉を鎖状に結合して集積し、これによる結合力でク
ラッチ接断およびクラッチトルクを可変制御する。 前後進切換装置3は、入力軸11と変速機主軸12との間に
ギヤとハブやスリーブにより同期噛合式に構成されてお
り、少なくとも入力軸11を主軸12に直結する前進位置
と、入力軸11を回転を逆転して主軸12に伝達する後退位
置とを有する。 無断変速機4は、主軸12とそれに平行配置された副軸13
とを有し、主軸12には油圧シリンダ14aを備えたプーリ
間隔可変のプライマリプーリ14が、副軸13には同様に油
圧シリンダ15aを備えたセカンダリプーリ15が設けられ
る。また、両プーリ14,15には駆動ベルト16が巻付けら
れ、両シリンダ14a,15aは油圧制御回路17に回路構成さ
れる。そして両シリンダ14a,15aには伝達トルクに応じ
たライン圧を供給してプーリ押付力を付与し、プライマ
リ圧により駆動ベルト16のプーリ14,15に対する巻付け
径の比率を換えて無段階に変速制御するように構成され
ている。 次いで、電磁クラッチ2と無段変速機4の電子制御系に
ついて説明する。エンジン1のエンジン回転数センサ1
9,無段変速機4のプライマリプーリとセカンダリプーリ
の回転数センサ21,22,エアコンやチョークの作動状況を
検出するセンサ23,24を有する。また、操作系のシフト
レバー15は、前後進切換装置3に機械的に結合してお
り、リバース(R),ドライブ(D),スポーティドラ
イブ(Ds)の各レンジを検出するシフト位置センサ26を
有する。更に、アクセルペダル27にはアクセル踏込み状
態を検出するアクセルスイッチ28を有し、スロットル弁
側にスロットル開度センサ29を有する。 そして上記スイッチおよびセンサの種々の信号は、電子
制御ユニット20に入力し、マイコン等を使用してソフト
的に処理される。そして電子制御ユニット20から出力す
る電磁クラッチ制御信号が電磁クラッチ2に、変速制御
信号およびライン圧制御信号が無段変速機4の油圧制御
回路17に入力して、各制御動作を行うようになってい
る。 第2図において、制御ユニット20の主に電磁クラッチ制
御系について説明する。 先ず、センサ21,22,29のプライマリプーリ回転数Np,セ
カンダリプーリ回転数Nsおよびスロットル開度θの各信
号は、変速速度制御部30に入力し、変速速度di/dtに応
じた制御信号を出力する。また、センサ19のエンジン回
転数Ne,スロットル開度θ,実変速比i(Ns/Np)の信号
は、ライン圧制御部31に入力し、目標ライン圧に応じた
制御信号を出力する。そしてこれらの制御信号は、無段
変速機4に入力して、所定のライン圧に制御すると共に
変速制御する。 電磁クラッチ制御系においては、エンジン回転数Neとシ
フト位置センサ26のR,D,Dsの走行レンジの信号が入力す
る逆励磁モード判定部32を有し、例えばNe<300rpmの場
合、またはパーキング(P),ニュートラル(N)レン
ジの場合に逆励磁モードと判定し、出力判定部33により
通常とは逆向きの微少電流を流す。そして電磁クラッチ
2の残留磁気を除いて完全に解放する。また、この逆励
磁モード判定部32の判定出力信号,アクセルスイッチ28
の踏込み信号およびセカンダリプーリ回転数センサ22の
車速V信号が入力する通電モード判定部34を有し、発進
等の走行状態を判別し、この判別信号が、発進モード.
ドラッグモードおよび直結モードの各電流設定部35,36,
37に入力する。 発進モード電流設定部35は、通常発進またはエアコン,
チョーク使用の発進の場合において、エンジン回転数Ne
等との関係で発進特性を各別に設定する。そしてスロッ
トル開度θ,車速V,R,D,Dsの各走行レンジにより発進特
性を補正して、クラッチ電流を設定する。ドラッグモー
ド電流設定部36は、R,D,Dsの各レンジにおいて低車速で
アクセル開放の場合に微少のドラッグ電流を定め、電磁
クラッチ2にドラッグトルクを生じてベルト,駆動系の
ガタ詰めを行い、発進をスムーズに行う。またこのモー
ドでは、Dレンジのクラッチ解放後の車両停止直前まで
は零電流に定め、惰行性を確保する。直結モード電流設
定部37は、R,D,Dsの各レンジにおいて車速Vとスロット
ル開度θの関係により直結電流を定め、電磁クラッチ2
を完全係合し、かつ係合状態での節電を行う。これらの
電流設定部35,36,37の出力信号は、出力判定部33に入力
し、その指示に従ってクラッチ電流を定めるのであり、
各モードのマップは第3図のようになる。 なお、スロットル開度センサ29およびアクセルスイッチ
28の各信号は、スロットル弁開度設定部38に入力し、両
者の偏差に応じスロットルアクチュエータ18を動作し
て、図示省略したスロットル弁の開度を設定するように
なっている。 上記電磁クラッチ制御系において、急減速時のクラッチ
解放制御の実施例を、第4図において説明する。 先ず、セカンダリプーリ回転数センサ22からの車速信号
Vが入力する減速度検出部40を有し、ここで減速度G
(=−dv/dt)を算出する。この減速度Gは、急減速判
定部41に入力し、設定値G1に対してG≧G1の場合に急減
速と判定する。また、クラッチ解放車速設定部42を有
し、第3図のモードマップでアクセル解放の減速時のク
ラッチ解放車速として設定された設定時のV3,V4の高い
方、またはそれより高速側に設定車速V5を定め、急減速
判定の場合にこの設定車速V5を通電モード判定部34に入
力する。そして通電モード判定部34は、この設定車速V5
で直結モード電流設定部37からドラッグモード電流設定
部36へモード切換えし、零モードにするようになってい
る。 次いで、このように構成された制御装置の作用について
説明する。 先ず、通常の減速時には、通電モード判定部34に設定さ
れた車速V4,V2で直結モードからドラッグモードに切換
わり、零電流またはドラッグ電流になって電磁クラッチ
2は解放する。このとき、特にDsレンジではクラッチ解
放車速V2が低いことで、エンジンブレーキが充分効くこ
とになる。 一方、急減速時は、減速度検出部40の出力により急減速
判定部41で急減速が判定されるが、これを第5図のフロ
ーチャートを参照して説明すると、以下のようになる。
即ち、一定時間毎に割込みを行ってタイマインタラプト
ルーチンに入る。そして、前回の割込み時での車速V1か
ら現在の車速V2を減じることで、減速時Gを求める。現
在の車速V2はV1に格納して次回の割込みに備える。こう
して算出された減速度Gが設定値G1より大きいときは、
急減速と判定する。 かかる急減速時には、クラッチ解放車速設定部42で高速
側に変更されたクラッチ解放設定車速V5が通電モード判
定部34に入力することで、この車速V5で第3図の破線の
ように早めにドラッグモードに切換わって零電流にな
り、電磁クラッチ2を解放する。そしてこのモード切換
えが行われた時点で、急減速時の制御が終了して再び定
常制御に戻り、停車直前の車速V2またはV3で第3図のよ
うにドラッグトルクを生じ、アクセル踏込みを検出した
場合は発進モードに移行する。 以上、本発明の一実施例について述べたが、上記実施例
に限定されるものではない。また、電磁クラッチ以外の
種々の自動クラッチにも適用できる。
組合わせた駆動系の全体構成について説明する。エンジ
ン1は、電磁クラッチ2,前後進切換装置3を介して無段
変速機4に連結し、無段変速機4から1組のリダクショ
ンギヤ5,出力軸6,ディファレンシャルギヤ7および車軸
8を介して駆動軸9に伝動構成される。 電磁クラッチ2は、エンジンクランク軸10にドライブメ
ンバ2aを、入力軸11にクラッチコイル2cを具備したドリ
ブンメンバ2bを有する。そしてクラッチコイル2cに流れ
るクラッチ電流により両メンバ2a,2bの間にギャップに
電磁粉を鎖状に結合して集積し、これによる結合力でク
ラッチ接断およびクラッチトルクを可変制御する。 前後進切換装置3は、入力軸11と変速機主軸12との間に
ギヤとハブやスリーブにより同期噛合式に構成されてお
り、少なくとも入力軸11を主軸12に直結する前進位置
と、入力軸11を回転を逆転して主軸12に伝達する後退位
置とを有する。 無断変速機4は、主軸12とそれに平行配置された副軸13
とを有し、主軸12には油圧シリンダ14aを備えたプーリ
間隔可変のプライマリプーリ14が、副軸13には同様に油
圧シリンダ15aを備えたセカンダリプーリ15が設けられ
る。また、両プーリ14,15には駆動ベルト16が巻付けら
れ、両シリンダ14a,15aは油圧制御回路17に回路構成さ
れる。そして両シリンダ14a,15aには伝達トルクに応じ
たライン圧を供給してプーリ押付力を付与し、プライマ
リ圧により駆動ベルト16のプーリ14,15に対する巻付け
径の比率を換えて無段階に変速制御するように構成され
ている。 次いで、電磁クラッチ2と無段変速機4の電子制御系に
ついて説明する。エンジン1のエンジン回転数センサ1
9,無段変速機4のプライマリプーリとセカンダリプーリ
の回転数センサ21,22,エアコンやチョークの作動状況を
検出するセンサ23,24を有する。また、操作系のシフト
レバー15は、前後進切換装置3に機械的に結合してお
り、リバース(R),ドライブ(D),スポーティドラ
イブ(Ds)の各レンジを検出するシフト位置センサ26を
有する。更に、アクセルペダル27にはアクセル踏込み状
態を検出するアクセルスイッチ28を有し、スロットル弁
側にスロットル開度センサ29を有する。 そして上記スイッチおよびセンサの種々の信号は、電子
制御ユニット20に入力し、マイコン等を使用してソフト
的に処理される。そして電子制御ユニット20から出力す
る電磁クラッチ制御信号が電磁クラッチ2に、変速制御
信号およびライン圧制御信号が無段変速機4の油圧制御
回路17に入力して、各制御動作を行うようになってい
る。 第2図において、制御ユニット20の主に電磁クラッチ制
御系について説明する。 先ず、センサ21,22,29のプライマリプーリ回転数Np,セ
カンダリプーリ回転数Nsおよびスロットル開度θの各信
号は、変速速度制御部30に入力し、変速速度di/dtに応
じた制御信号を出力する。また、センサ19のエンジン回
転数Ne,スロットル開度θ,実変速比i(Ns/Np)の信号
は、ライン圧制御部31に入力し、目標ライン圧に応じた
制御信号を出力する。そしてこれらの制御信号は、無段
変速機4に入力して、所定のライン圧に制御すると共に
変速制御する。 電磁クラッチ制御系においては、エンジン回転数Neとシ
フト位置センサ26のR,D,Dsの走行レンジの信号が入力す
る逆励磁モード判定部32を有し、例えばNe<300rpmの場
合、またはパーキング(P),ニュートラル(N)レン
ジの場合に逆励磁モードと判定し、出力判定部33により
通常とは逆向きの微少電流を流す。そして電磁クラッチ
2の残留磁気を除いて完全に解放する。また、この逆励
磁モード判定部32の判定出力信号,アクセルスイッチ28
の踏込み信号およびセカンダリプーリ回転数センサ22の
車速V信号が入力する通電モード判定部34を有し、発進
等の走行状態を判別し、この判別信号が、発進モード.
ドラッグモードおよび直結モードの各電流設定部35,36,
37に入力する。 発進モード電流設定部35は、通常発進またはエアコン,
チョーク使用の発進の場合において、エンジン回転数Ne
等との関係で発進特性を各別に設定する。そしてスロッ
トル開度θ,車速V,R,D,Dsの各走行レンジにより発進特
性を補正して、クラッチ電流を設定する。ドラッグモー
ド電流設定部36は、R,D,Dsの各レンジにおいて低車速で
アクセル開放の場合に微少のドラッグ電流を定め、電磁
クラッチ2にドラッグトルクを生じてベルト,駆動系の
ガタ詰めを行い、発進をスムーズに行う。またこのモー
ドでは、Dレンジのクラッチ解放後の車両停止直前まで
は零電流に定め、惰行性を確保する。直結モード電流設
定部37は、R,D,Dsの各レンジにおいて車速Vとスロット
ル開度θの関係により直結電流を定め、電磁クラッチ2
を完全係合し、かつ係合状態での節電を行う。これらの
電流設定部35,36,37の出力信号は、出力判定部33に入力
し、その指示に従ってクラッチ電流を定めるのであり、
各モードのマップは第3図のようになる。 なお、スロットル開度センサ29およびアクセルスイッチ
28の各信号は、スロットル弁開度設定部38に入力し、両
者の偏差に応じスロットルアクチュエータ18を動作し
て、図示省略したスロットル弁の開度を設定するように
なっている。 上記電磁クラッチ制御系において、急減速時のクラッチ
解放制御の実施例を、第4図において説明する。 先ず、セカンダリプーリ回転数センサ22からの車速信号
Vが入力する減速度検出部40を有し、ここで減速度G
(=−dv/dt)を算出する。この減速度Gは、急減速判
定部41に入力し、設定値G1に対してG≧G1の場合に急減
速と判定する。また、クラッチ解放車速設定部42を有
し、第3図のモードマップでアクセル解放の減速時のク
ラッチ解放車速として設定された設定時のV3,V4の高い
方、またはそれより高速側に設定車速V5を定め、急減速
判定の場合にこの設定車速V5を通電モード判定部34に入
力する。そして通電モード判定部34は、この設定車速V5
で直結モード電流設定部37からドラッグモード電流設定
部36へモード切換えし、零モードにするようになってい
る。 次いで、このように構成された制御装置の作用について
説明する。 先ず、通常の減速時には、通電モード判定部34に設定さ
れた車速V4,V2で直結モードからドラッグモードに切換
わり、零電流またはドラッグ電流になって電磁クラッチ
2は解放する。このとき、特にDsレンジではクラッチ解
放車速V2が低いことで、エンジンブレーキが充分効くこ
とになる。 一方、急減速時は、減速度検出部40の出力により急減速
判定部41で急減速が判定されるが、これを第5図のフロ
ーチャートを参照して説明すると、以下のようになる。
即ち、一定時間毎に割込みを行ってタイマインタラプト
ルーチンに入る。そして、前回の割込み時での車速V1か
ら現在の車速V2を減じることで、減速時Gを求める。現
在の車速V2はV1に格納して次回の割込みに備える。こう
して算出された減速度Gが設定値G1より大きいときは、
急減速と判定する。 かかる急減速時には、クラッチ解放車速設定部42で高速
側に変更されたクラッチ解放設定車速V5が通電モード判
定部34に入力することで、この車速V5で第3図の破線の
ように早めにドラッグモードに切換わって零電流にな
り、電磁クラッチ2を解放する。そしてこのモード切換
えが行われた時点で、急減速時の制御が終了して再び定
常制御に戻り、停車直前の車速V2またはV3で第3図のよ
うにドラッグトルクを生じ、アクセル踏込みを検出した
場合は発進モードに移行する。 以上、本発明の一実施例について述べたが、上記実施例
に限定されるものではない。また、電磁クラッチ以外の
種々の自動クラッチにも適用できる。
以上説明したとおり本発明によれば、車速の減速度が所
定の設定値以上となると、急減速判定部が急減速時と判
定してクラッチ解放車速である設定車速を高速側に変更
するので、車両の急減速時には通常の減速時に比べて高
い車速で早めにクラッチが解放されるから、車両の給減
速時におけるクラッチ解放動作の遅れを未然に防止して
エンジン回転数の落込みやエンストを確実に防止するこ
とができる。同時に、急減速時においても車速がクラッ
チ解放車速に低下するまでの間はクラッチが解放されな
いので、エンジンブレーキを作用させることができ、安
全である。 ここで、急減速判定部は、急減速時と判定してクラッチ
解放車速である設定車速を高速側に変更した後、高速側
に変更されたクラッチ解放車速以下に車速が低下してク
ラッチが解放されると、再びクラッチ解放車速を通常の
設定車速に復帰変更するので、車速の減速度が所定の設
定値より小さい通常の減速時にはエンジンブレーキを充
分に作用させることができ、安全である。
定の設定値以上となると、急減速判定部が急減速時と判
定してクラッチ解放車速である設定車速を高速側に変更
するので、車両の急減速時には通常の減速時に比べて高
い車速で早めにクラッチが解放されるから、車両の給減
速時におけるクラッチ解放動作の遅れを未然に防止して
エンジン回転数の落込みやエンストを確実に防止するこ
とができる。同時に、急減速時においても車速がクラッ
チ解放車速に低下するまでの間はクラッチが解放されな
いので、エンジンブレーキを作用させることができ、安
全である。 ここで、急減速判定部は、急減速時と判定してクラッチ
解放車速である設定車速を高速側に変更した後、高速側
に変更されたクラッチ解放車速以下に車速が低下してク
ラッチが解放されると、再びクラッチ解放車速を通常の
設定車速に復帰変更するので、車速の減速度が所定の設
定値より小さい通常の減速時にはエンジンブレーキを充
分に作用させることができ、安全である。
第1図は本発明の制御装置の実施例を示す全体の構成
図、第2図は電子制御系の全体のブロック図、第3図は
各モードのマップ図、第4図は要部のブロック図、第5
図はフローチャート図である。 2……電磁クラッチ、34……通電モード判定部、36……
ドラッグモード電流設定部、37……直結モード電流設定
部、40……減速度検出部、41……急減速判定部、42……
クラッチ解放車速設定部。
図、第2図は電子制御系の全体のブロック図、第3図は
各モードのマップ図、第4図は要部のブロック図、第5
図はフローチャート図である。 2……電磁クラッチ、34……通電モード判定部、36……
ドラッグモード電流設定部、37……直結モード電流設定
部、40……減速度検出部、41……急減速判定部、42……
クラッチ解放車速設定部。
Claims (1)
- 【請求項1】車両の減速時に設定車速以下となるとクラ
ッチを開放する車両用自動クラッチの制御装置におい
て、 車速の減速度が所定の設定値以上となると、急減速時と
判定してクラッチ解放車速である上記設定車速を高速側
に変更すると共に、高速側に変更されたクラッチ解放車
速以下でクラッチが解放されると、クラッチ解放車速を
上記設定車速に復帰変更する急減速判定部を備えたこと
を特徴とする車両用自動クラッチの制御装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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