JPH07112301A - パイプ状部材の加工方法及び加工装置 - Google Patents

パイプ状部材の加工方法及び加工装置

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JPH07112301A
JPH07112301A JP26216493A JP26216493A JPH07112301A JP H07112301 A JPH07112301 A JP H07112301A JP 26216493 A JP26216493 A JP 26216493A JP 26216493 A JP26216493 A JP 26216493A JP H07112301 A JPH07112301 A JP H07112301A
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pipe
shaped member
center
held
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JP26216493A
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Ryuichi Kobayashi
隆一 小林
Yoshio Arai
芳雄 荒井
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Fuji Kiki Kogyo KK
Original Assignee
Fuji Kiki Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パイプ状の部材の端部を加工する場合の加工
工程を減少でき大幅にコストの低減を図ることができる
パイプ状部材の加工方法及び加工装置を得る。 【構成】 パイプ10は先ずセンタ保持具22により保
持され、この保持状態のままで外周保持具26により保
持される。次いで、センタ保持具22による保持を解除
し、バイト52をセンタ保持具22に代えて同軸的に位
置させて内周面を加工する。したがって、従来の如く一
旦パイプ10の外周面を加工する必要がなく、加工工程
が減少されてコストの低減も図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパイプ状部材の軸線方向
端部を加工するためのパイプ状部材の加工方法及び加工
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】パイプ状の部材、例えば、画像記録装置
に用いられる高精度に加工された精密搬送ローラは、軽
量かつ化学的に強靱でありさらに安価である等の理由に
より、合成樹脂材によって製作される場合が多い。この
場合、単に合成樹脂材のみを用いて搬送ローラを形成し
たのでは剛性が不足するため、一般に、合成樹脂製のパ
イプの内周に薄肉の金属製パイプを設けた構成となって
いる。
【0003】ここで、このようなパイプを加工して精密
な搬送ローラを製作する場合には、パイプの両端部に金
属製の軸部材を固着し、この軸部材を基準として(支軸
として)外周面の所定の部位を切削や研削加工してい
る。
【0004】しかし、このようにして搬送ローラを製作
するとパイプ内周の中心と軸部材の回転軸とがずれた場
合、パイプの肉厚が周面に沿って均等に切削または研削
加工ができない恐れがある。
【0005】さらにここで、パイプの両端部に金属製の
軸部材をパイプ内周の中心と軸部材の回転軸とを一致さ
せて固着するために、パイプの両端部の端面及び内周面
を加工し、例えば軸部材嵌合用内面を形成する必要があ
る。ここで、図5(A)乃至図5(I)には、このよう
なパイプ両端部の従来の加工工程が概略的にパイプ端部
の断面図にて示されている。
【0006】すなわち、図5(A)に示す如き金属製の
芯部を有する合成樹脂製のパイプ70の両端部を加工し
て、図5(G)に示す如き軸部材の嵌合用内面72を形
成する場合には、先ず、図5(B)に示す如くパイプ7
0の軸線方向両端部の内周壁をセンタ保持具74により
同軸的に保持し、さらに、この保持状態で図5(C)に
示す如くパイプ70の端部外周部分を旋盤等(切削歯7
6)により切削して内外周を同芯状に形成する(図5
(D)図示状態)。次いで、図5(E)に示す如くこの
パイプ70の軸線方向両端部の外周面を別の新たなチャ
ック78により保持し、この保持状態で図5(F)に示
す如くバイト80等によってパイプ70の軸線方向端部
の内周壁を加工する。これにより、図5(G)に示す如
くパイプ70の軸線方向端部の内周壁に嵌合用内面72
が形成される。
【0007】このように、パイプ両端部の従来の加工工
程においては、一旦パイプの端部外周部分を切削して内
外周を同芯状に形成した後に、このパイプの外周面を別
の新たなチャック等により保持して内周壁を加工する構
成であるため、加工工程が多くて煩雑であり、これに起
因してコスト高になったり加工の自動化を阻害してい
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、パイプ状部材の端部を加工する場合の加工工程を
減少でき大幅にコストの低減を図ることができるパイプ
状部材の加工方法及び加工装置を得ることが目的であ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るパ
イプ状部材の加工方法は、パイプ状部材の軸線方向両端
部の内周壁をセンタ保持具により同軸的に保持し、前記
パイプ状部材を前記センタ保持具により保持したままで
前記パイプ状部材の軸線方向両端部の外周面を外周保持
具により保持し、前記パイプ状部材を前記外周保持具に
より保持したままで前記センタ保持具による保持を解除
し、次いで、前記パイプ状部材の軸線方向端部の内周壁
を加工するために回転する加工具の回転軸と前記パイプ
状部材の内周の中心とが一致するように前記加工具を配
置して前記加工具によって前記パイプ状部材の軸線方向
端部の内周壁を加工する、ことを特徴としている。
【0010】請求項2の発明に係るパイプ状部材の加工
装置は、パイプ状部材の軸線方向両端部の内周壁を同軸
的に保持するセンタ保持具と、前記センタ保持具を前記
パイプ状部材保持状態及び解除状態との間で移動させる
駆動装置と、前記センタ保持具による保持状態のままで
前記パイプ状部材の軸線方向両端部の外周面を保持する
外周保持具と、前記パイプ状部材が前記外周保持具によ
り保持され前記センタ保持具による前記パイプ状部材の
保持解除状態において前記パイプ状部材の軸線方向端部
に前記パイプ状部材の内周の中心と回転軸とが一致する
ように配置して前記パイプ状部材の軸線方向端部の内周
壁を回転して加工する加工具と、を備えている。
【0011】
【作用】請求項1に記載のパイプ状部材の加工方法で
は、加工前のパイプ状部材は、先ず軸線方向両端部の内
周壁がセンタ保持具により同軸的に保持される。さら
に、この保持状態のままでパイプ状部材の軸線方向両端
部の外周面が外周保持具により保持され、その後にセン
タ保持具による保持が解除される。すなわち、この保持
状態では、パイプ状部材はその内周の中心(軸線)を基
準として外周保持具により保持される。
【0012】次いで、この外周保持具による保持状態の
ままで、センタ保持具に代えて内周壁加工具の回転軸と
パイプ状部材の内周の中心とが一致するように内周壁加
工具が配置されて内周壁が加工される。
【0013】このように、請求項1に記載のパイプ状部
材の加工方法では、従来の加工工程の如くパイプ状部材
の端部外周部をチャックにより保持して端部内周壁を加
工する前にパイプ状部材の端部外周部分を切削して内外
周を同芯状に形成する必要がないため、加工工程が減少
され、コストが低減される。さらに、一連の加工工程を
自動化することも可能となる。
【0014】請求項2に記載のパイプ状部材の加工装置
では、先ず、加工前のパイプ状部材の軸線方向両端部の
内周壁がセンタ保持具により同軸的に保持される。さら
に、この保持状態のままで軸線方向両端部の外周面が外
周保持具により保持され、その後にセンタ保持具による
保持が解除される。すなわち、この保持状態では、パイ
プ状部材はその内周の中心(軸線)を基準として外周保
持具により保持される。
【0015】次いで、この外周保持具による保持状態の
ままで、センタ保持具に代えて内周壁加工具の回転軸と
パイプ状部材の内周の中心とが一致するように内周壁加
工具が配置されて内周壁が加工される。
【0016】このように、請求項2に記載のパイプ状部
材の加工装置では、従来の加工工程の如くパイプ状部材
の端部外周部をチャックにより保持して端部内周壁を加
工する前にパイプ状部材の端部外周部分を切削して内外
周を同芯状に形成する必要がないため、加工工程が減少
され、コストが低減される。さらに、一連の加工工程を
自動化することも可能となる。
【0017】
【実施例】図1(A)乃至図1(H)には、本発明のパ
イプ状部材の加工方法が適用されて加工されたパイプ1
0の断面図が示されている。図2には本発明の第1実施
例に係るパイプ加工装置20の主要部概略構成を示す斜
視図が示されている。また、図3には本発明の第1実施
例に係るパイプ加工装置20の外周保持具の概略構成を
示す断面図が示されている。
【0018】図1(A)に示す如く加工前のパイプ10
は、合成樹脂製の外パイプ部12の内周に金属製の芯部
14を一体に固着した構成とされており、軸線方向両端
部が開口している。また、このパイプ10の軸線方向端
部には、後述する加工が施されることにより、図1
(F)に示す如く芯部14の内周壁に嵌合用内面16が
形成される。
【0019】一方、前記パイプ10の軸線方向端部を加
工し嵌合用内面16を形成するためのパイプ加工装置2
0は、センタ保持具22を備えている。このセンタ保持
具22はパイプ10の軸線方向両端部に対応させること
ができ、駆動装置24によってパイプ10の軸線方向に
沿って移動可能とされている。駆動装置24の作動によ
りセンタ保持具22がパイプ10の端部に接近移動して
嵌合することにより、センタ保持具22がパイプ10
(芯部14)の内周壁に係合してパイプ10を同軸的に
保持することができる構成である。
【0020】また、パイプ加工装置20では、パイプ1
0の軸線方向両端部にそれぞれ対応して、外周保持具2
6が配置されている。ここで、図3にはパイプ10の一
方の端部に配置された外周保持具26の構成が概略的に
断面図にて示されている。
【0021】外周保持具26は、互いに独立して構成さ
れる三個の保持ピン28を備えている。なお、図3には
三個の保持ピン28のうち一つの保持ピン28のみを詳
細に示しているが、他の保持ピン28も同様の構成であ
る。
【0022】保持ピン28は、先端部が球形に形成され
た角柱の部材で、ピン保持具30によって軸線周りに回
転が阻止されかつ軸線方向に沿ってのみスライド移動可
能に支持されており、前述のセンタ保持具22により保
持されたパイプ10の外周面に対向し軸線がパイプ10
の軸線(芯部14の中心)に対し放射状となって位置し
かつ互いに等間隔に配置されている。すなわち、保持ピ
ン28は、その軸線方向に移動することにより、パイプ
10(芯部14の中心)に対し接離する構成である。
【0023】保持ピン28の他端部には、スクリューシ
ャフト32が同軸でかつ一体に固着されている。スクリ
ューシャフト32の周囲には送りネジ部34が形成され
ている。このスクリューシャフト32及び保持ピン28
は、送りネジ部34が送りギヤ36に螺合して保持され
ている。なお、スクリューシャフト32の送りネジ部3
4の形状は、角ねじ、台形ねじ、三角ねじ、あるいはボ
ールねじ等種々のものが適用可能である。
【0024】送りギヤ36は、ギヤ部38と保持部40
が一体に形成された構成とされており、保持部40がベ
アリング42によって支持されている。一方、送りギヤ
36の軸芯部分には、前記スクリューシャフト32の送
りネジ部34に対応する螺子部44が形成されている。
この螺子部44にスクリューシャフト32の送りネジ部
34が螺合して保持されている。したがって、送りギヤ
36が回転することにより、送りネジ部34すなわちス
クリューシャフト32が保持ピン28と共に軸線方向に
移動する構成である。
【0025】また、送りギヤ36にはギヤ46が噛み合
っている。ギヤ46は、トルクモータ48の回転軸に固
着されており、トルクモータ48によって正逆両方向に
回転される。また、トルクモータ48は、制御装置50
によってそれぞれ独立して作動される。したがって、ト
ルクモータ48が回転した場合には、ギヤ46によって
送りギヤ36が回転し、これによりスクリューシャフト
32が保持ピン28と共に軸線方向に移動し、パイプ1
0(外パイプ部12)の外周面に接離する構成である。
保持ピン28がパイプ10に接近して外パイプ部12の
外周面に当接することにより、パイプ10の軸線方向両
端部を、前述のセンタ保持具22による保持状態のまま
で保持できる。換言すれば、保持ピン28は、パイプ1
0の外パイプ部12が芯部14の中心に対し偏心したり
あるいは真円でない場合であっても、パイプ10の芯部
14の中心を基準として外パイプ部12の外周面に当接
し保持できる構成である。
【0026】さらに、パイプ加工装置20では、前述の
センタ保持具22と同様に、パイプ10の軸線方向端部
に対応して、パイプ加工具としてのバイト52を配置す
ることが可能とされている。バイト52は、アーム54
によってセンタ保持具22と一体的に連結されており、
パイプ10の軸線方向両端部が前述の外周保持具26に
より保持されかつセンタ保持具22による保持が解除さ
れた状態において、アーム54が軸56回りに回転する
ことにより、バイト52がセンタ保持具22に代わって
パイプ10(芯部14)の軸線方向端部にバイト52の
回転軸とパイプ10の内面の中心とが一致するようにバ
イト52を配置することが可能である。バイト52は駆
動装置58によってパイプ10の軸線方向に沿って移動
可能とされると共に芯部14内を芯部14の軸線回りに
回転されるようになっており、これにより、芯部14の
軸線方向端部の内周壁を切削して嵌合用内面16を形成
することができる構成である。
【0027】次に本第1実施例の作用を説明する。上記
構成のパイプ加工装置20によってパイプ10の軸線方
向端部を加工し溝16を形成する際には、先ず、図1
(A)に示す如き加工前のパイプ10がセンタ保持具2
2により保持される。すなわち、駆動装置24によって
センタ保持具22がパイプ10の軸線方向に沿って接近
移動されてパイプ10(芯部14)の内周壁に係合して
同軸的に保持される(図1(B)図示状態)。
【0028】さらに、このセンタ保持具22による保持
状態のままで外周保持具26が作動される。すなわち、
トルクモータ48が制御装置50によってそれぞれ独立
して作動されてギヤ46が回転され、このギヤ46の回
転によって送りギヤ36が回転される。これにより、ス
クリューシャフト32が保持ピン28と共に軸線方向に
移動し、パイプ10(外パイプ部12)の外周面に接近
し、保持ピン28がパイプ10の外パイプ部12の外周
面に当接する。これにより、パイプ10の軸線方向両端
部が、前述のセンタ保持具22による保持状態のままで
保持される(図1(C)及び図2図示状態)。すなわ
ち、仮にパイプ10の外パイプ部12が芯部14の中心
に対し偏心したりあるいは真円でない場合であっても、
パイプ10は、保持ピン28によって芯部14の中心を
基準として外パイプ部12の外周面が保持される。
【0029】さらにその後に、駆動装置24によってセ
ンタ保持具22が前述とは逆方向(パイプ10から離間
する方向)に移動されて、パイプ10(芯部14)の保
持が解除される(図1(D)図示状態)。この保持状態
では、パイプ10はその芯部14の中心(軸線)を基準
として外周保持具26(保持ピン28)によって保持さ
れた状態となる。
【0030】次いで、外周保持具26による保持状態の
ままで、アーム54が軸56回りに回転する。これによ
り、センタ保持具22に代わってバイト52の回転軸と
パイプ10の内面の中心とが一致するようにバイト52
が配置される。ここで、駆動装置58によってバイト5
2がパイプ10の軸線方向に沿って接近移動されて図1
(E)に示す如く芯部14の内周壁に対向し、芯部14
の軸線回りに回転されて芯部14の内周壁が加工され
る。これにより、図1(F)に示す如く、パイプ10の
端部に固着される軸部材等の嵌入用の嵌合用内面16が
形成される。
【0031】さらに、図1(G)に示す如くパイプ10
の端部の端面をフェイスカッター等により切削や研削加
工する。
【0032】その後は、図1(H)に示す如くパイプ1
0の両端部に軸部材を組付け、この軸部材を基準として
(支軸として)外パイプ部12の外周面の所定の部位を
切削や研削加工して製品化される。
【0033】このように、本第1実施例に係るパイプ加
工装置20では、従来の加工工程の如くパイプ10の端
部外周部をチャックにより保持して端部内周壁を加工す
る前にパイプ10の端部外周部分を切削して内外周を同
芯状に形成する必要がないため、加工工程が減少され、
コストが低減される。さらに、一連の加工工程を自動化
することも可能となる。
【0034】なお、本第1実施例においては、ピン保持
具30によって支持された外周保持具26の保持ピン2
8は、角柱に形成されて軸線周りの回転が阻止される構
成としたが、保持ピン28の形状(回り止めの構成)は
これに限らず、軸線周りの回転が阻止されかつ軸線方向
に移動可能であれば他の構成であってもよい。
【0035】例えば、保持ピン28の外周に軸線方向に
沿って凸部を設けると共にピン保持具30に凸部に対応
する凹部を設け、両者をスライド移動可能に入り込ませ
る構成としても、あるいは、保持ピン28自体をスプラ
イン状に形成する構成としてもよい。また、保持ピン2
8とピン保持具30との間にリニアボールベアリング等
を配置し、これにより保持ピン28の回り止めとする構
成としてもよい。
【0036】次に本発明の第2実施例を説明する。な
お、前記第1実施例と基本的に同一の部品には第1実施
例と同一の符号を付与しその説明を省略している。
【0037】図4には本発明のパイプ状部材の加工方法
が適用された第2実施例に係るパイプ加工装置60の要
部概略構成図が示されている。
【0038】パイプ加工装置60では、前述の第1実施
例に示した外周保持具26の保持ピン28に代えて、三
個の保持ジョー62が配置されている。各保持ジョー6
2は、軸64によって回転可能に支持されており、先端
部分はカム状に形成されている。これらの保持ジョー6
2は、前述のセンタ保持具22により保持されたパイプ
10の外周面に対向しており、軸64回りに回転するこ
とにより、パイプ10(芯部14の中心)に対し接離す
る構成である。
【0039】保持ジョー62の軸64は、前述の第1実
施例と同様に、トルクモータ(図示省略)の回転軸に連
結されている。なお、このトルクモータは、無励磁作動
型の電磁ブレーキを備えており、通電時は電磁ブレーキ
が開放されると共に回転され、保持ジョー62がパイプ
10の外周面に接近移動して当接し、さらにこの状態で
通電を解除することにより、電磁ブレーキが作用してパ
イプ10を保持できるようになっている。また、このト
ルクモータもそれぞれ独立して作動され、各保持ジョー
62は、パイプ10の外パイプ部12が芯部14の中心
に対し偏心したりあるいは真円でない場合であっても、
パイプ10の芯部14の中心を基準として外パイプ部1
2の外周面に当接し保持できる構成である。
【0040】次に本第2実施例の作用を説明する。上記
構成のパイプ加工装置60によってパイプ10の軸線方
向端部を加工し溝16を形成する際には、前述の第1実
施例と同様に、先ず、図1(A)に示す如き加工前のパ
イプ10がセンタ保持具22によって同軸的に保持され
る(図1(B)図示状態)。
【0041】さらに、このセンタ保持具22による保持
状態のままで、保持ジョー62が作動される。すなわ
ち、無励磁作動型の電磁ブレーキを備えたトルクモータ
に通電されて電磁ブレーキが開放されると共に回転さ
れ、保持ジョー62がパイプ10の外周面に接近移動し
て当接し、さらにこの状態で通電を解除することによ
り、電磁ブレーキが作用し、これにより、パイプ10の
軸線方向両端部が、前述のセンタ保持具22による保持
状態のままで保持ジョー62によって保持される(図1
(C)図示状態)。この場合にも、各保持ジョー62は
それぞれ独立して作動されるため、仮にパイプ10の外
パイプ部12が芯部14の中心に対し偏心したりあるい
は真円でない場合であっても、パイプ10は、保持ジョ
ー62によって芯部14の中心を基準として外パイプ部
12の外周面が保持される。
【0042】さらにその後に、センタ保持具22による
パイプ10(芯部14)の保持が解除される(図1
(D)図示状態)。この保持状態では、パイプ10はそ
の芯部14の中心(軸線)を基準として保持ジョー62
によって保持された状態となる。
【0043】次いで、図1(E)に示す如く、保持ジョ
ー62による保持状態のままで、前述の第1実施例と同
様にセンタ保持具22に代わってバイト52の回転軸と
パイプ10の内周の中心とが一致するようにバイト52
が配置され、芯部14の内周壁が加工される。これによ
り、図1(F)に示す如くパイプ10の端部に固着され
る軸部材等の嵌入用の嵌合用内面16が形成される。
【0044】このように、本第2実施例に係るパイプ加
工装置60においても、従来の加工工程の如くパイプ1
0の端部外周部をチャックにより保持して端部内周壁を
加工する前にパイプ10の端部外周部分を切削して内外
周を同芯状に形成する必要がないため、加工工程が減少
され、コストが低減される。さらに、一連の加工工程を
自動化することも可能となる。
【0045】また、本第2実施例のパイプ加工装置60
では、保持ジョー62が軸64によって支持され先端部
分はカム状に形成され、無励磁作動型の電磁ブレーキを
備えたトルクモータによって回転される構成としたが、
この軸64の位置や保持ジョー62の先端部分の形状を
適切に設定することによって、くさび効果によりパイプ
10に食い込む方向に力を作用させることができ、より
一層強固にパイプ10を保持することが可能である。
【0046】さらに、強固にパイプ10を保持するもの
としては、このような保持ジョー62によってパイプ1
0(外パイプ部12)の外周面を保持するに限らず、ト
グル・ジョイント・リンク機構を用いてパイプ10を保
持する構成としてもよい。
【0047】なお、前記各実施例においては、保持ピン
28や保持ジョー62によって外パイプ部12の外周面
が保持されたパイプ10の芯部14の内周壁を、回転す
るバイト52によって切削して嵌合用内面16を形成す
る構成としたが、これに限らず、保持ピン28や保持ジ
ョー62によって保持されたパイプ10自体を保持状態
のままで回転させることにより、芯部14の内周壁を固
定したバイト52によって切削して嵌合用内面16を形
成する構成としてもよい。
【0048】また、前記各実施例においては、パイプ1
0の軸線方向端部を加工して嵌合用内面16を形成する
構成としたが、これに限らず、保持ピン28や保持ジョ
ー62によって保持されたパイプ10の内周壁に螺子を
形成する(螺子切りする)場合やこれらを複数箇所に形
成する場合であっても当然に適用可能である。
【0049】さらに、前記各実施例においては、本発明
をパイプ10の軸線方向端部を加工して嵌合用内面16
等を形成する際に適用した構成を示したが、このような
パイプ10に限らず、他のパイプ状の部材の軸線方向端
部を加工する場合であっても適用可能である。例えば、
歯車やスピンドルに軸を固着するための嵌合用内面を形
成する場合等であっても本発明を適用することができ、
加工工程が減少されてコストが低減され、さらに一連の
加工工程を自動化することも可能となる。
【0050】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係るパイプ状
部材の加工方法及び加工装置は、パイプ状部材の端部を
加工する場合の加工工程を減少でき大幅にコストの低減
を図ることができ、さらに一連の加工工程を自動化する
ことも可能になるという優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)乃至(H)は本発明のパイプ状部材の加
工方法が適用された加工工程を示すパイプ端部の断面図
である。
【図2】本発明の第1実施例に係るパイプ加工装置の主
要部の概略構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施例に係るパイプ加工装置の外
周保持具の概略構成を示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施例に係るパイプ加工装置(外
周保持具)の主要部の概略構成図である。
【図5】(A)乃至(I)は従来の加工工程を示すパイ
プ端部の断面図である。
【符号の説明】
10 パイプ 12 外パイプ部 14 芯部 16 嵌合用内面 20 パイプ加工装置 22 センタ保持具 24 駆動装置 26 外周保持具 28 保持ピン 52 バイト(加工具) 60 パイプ加工装置 62 保持ジョー(外周保持具)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パイプ状部材の軸線方向両端部の内周壁
    をセンタ保持具により同軸的に保持し、前記パイプ状部
    材を前記センタ保持具により保持したままで前記パイプ
    状部材の軸線方向両端部の外周面を外周保持具により保
    持し、前記パイプ状部材を前記外周保持具により保持し
    たままで前記センタ保持具による保持を解除し、次い
    で、前記パイプ状部材の軸線方向端部の内周壁を加工す
    るために回転する加工具の回転軸と前記パイプ状部材の
    内周の中心とが一致するように前記加工具を配置して前
    記加工具によって前記パイプ状部材の軸線方向端部の内
    周壁を加工する、ことを特徴とするパイプ状部材の加工
    方法。
  2. 【請求項2】 パイプ状部材の軸線方向両端部の内周壁
    を同軸的に保持するセンタ保持具と、前記センタ保持具
    を前記パイプ状部材保持状態及び解除状態との間で移動
    させる駆動装置と、前記センタ保持具による保持状態の
    ままで前記パイプ状部材の軸線方向両端部の外周面を保
    持する外周保持具と、前記パイプ状部材が前記外周保持
    具により保持され前記センタ保持具による前記パイプ状
    部材の保持解除状態において前記パイプ状部材の軸線方
    向端部に前記パイプ状部材の内周の中心と回転軸とが一
    致するように配置して前記パイプ状部材の軸線方向端部
    の内周壁を回転して加工する加工具と、を備えたパイプ
    状部材の加工装置。
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