JPH07111899A - 酵素活性測定用基質液 - Google Patents
酵素活性測定用基質液Info
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- JPH07111899A JPH07111899A JP25991793A JP25991793A JPH07111899A JP H07111899 A JPH07111899 A JP H07111899A JP 25991793 A JP25991793 A JP 25991793A JP 25991793 A JP25991793 A JP 25991793A JP H07111899 A JPH07111899 A JP H07111899A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 酵素活性測定用発色基質(3,3’,5,
5’−テトラメチルベンチジン等)と、キレート剤(E
DTA等)とを少なくとも含む酵素活性測定用基質液。 【効果】 発色基質の自然発色が抑制されているため、
基質液調製後の長期間(例えば、数カ月間)に亘って酵
素活性測定に使用可能となる。更には、過酸化水素を基
質液に添加した後においても、長時間(例えば、24時
間以上)使用可能となる。
5’−テトラメチルベンチジン等)と、キレート剤(E
DTA等)とを少なくとも含む酵素活性測定用基質液。 【効果】 発色基質の自然発色が抑制されているため、
基質液調製後の長期間(例えば、数カ月間)に亘って酵
素活性測定に使用可能となる。更には、過酸化水素を基
質液に添加した後においても、長時間(例えば、24時
間以上)使用可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、臨床検査を始めとする
微量成分分析等の分野において広く利用可能な酵素活性
測定用の発色基質を含む基質液に関する。
微量成分分析等の分野において広く利用可能な酵素活性
測定用の発色基質を含む基質液に関する。
【0002】
【従来の技術】生化学の分野においては、酵素反応はそ
の基質特異性利用して、各種成分の定性・定量等に広く
用いられている。酵素反応を利用する測定法のうち、例
えば、EIA(Enzyme Immuno Assay 、酵素免疫測定
法)は、臨床検査などの微量成分分析に一般的に広く用
いられている。
の基質特異性利用して、各種成分の定性・定量等に広く
用いられている。酵素反応を利用する測定法のうち、例
えば、EIA(Enzyme Immuno Assay 、酵素免疫測定
法)は、臨床検査などの微量成分分析に一般的に広く用
いられている。
【0003】このEIAにおいては、例えば、生体微量
成分(抗原又は抗体)の量を、酵素で標識した抗体又は
抗原を用いた免疫反応を利用して酵素活性の大小に変換
した後、該酵素活性を基質の発色反応を用いて吸光度の
大小に変換して該吸光度を測定することにより、上記生
体微量成分の量を測定することが可能である。
成分(抗原又は抗体)の量を、酵素で標識した抗体又は
抗原を用いた免疫反応を利用して酵素活性の大小に変換
した後、該酵素活性を基質の発色反応を用いて吸光度の
大小に変換して該吸光度を測定することにより、上記生
体微量成分の量を測定することが可能である。
【0004】従来より、このEIAにおいてはペルオキ
シダーゼ(PEX)等の酵素が用いられ、また、これに
対応してTMB(3,3',5.5'-Tetramethylbenzidine、
3,3’,5,5’−テトラメチルベンチジン)等の発
色基質が用いられている。ペルオキシダーゼと種々の基
質との反応は、通常、過酸化水素の存在下で進行する。
シダーゼ(PEX)等の酵素が用いられ、また、これに
対応してTMB(3,3',5.5'-Tetramethylbenzidine、
3,3’,5,5’−テトラメチルベンチジン)等の発
色基質が用いられている。ペルオキシダーゼと種々の基
質との反応は、通常、過酸化水素の存在下で進行する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来より、酵素活性測
定用の発色基質を含む基質液を調製する場合、通常は、
該基質溶液の調製と同時に徐々に発色反応が進行(自然
発色)するため、基質液は調製後速やかに酵素活性の測
定に使用する必要があった。この基質液の使用が遅れた
場合、バックグラウンドが高くなって測定値のバラツキ
の原因となるため、基質液の調製は、測定のバッチ毎
に、酵素活性測定系に添加ないし分注する直前(例え
ば、数十分前程度)に実際の測定に必要な量(比較的少
量ずつ)行わなければならず、酵素活性測定の操作は、
実際には煩雑なものとなっていた。
定用の発色基質を含む基質液を調製する場合、通常は、
該基質溶液の調製と同時に徐々に発色反応が進行(自然
発色)するため、基質液は調製後速やかに酵素活性の測
定に使用する必要があった。この基質液の使用が遅れた
場合、バックグラウンドが高くなって測定値のバラツキ
の原因となるため、基質液の調製は、測定のバッチ毎
に、酵素活性測定系に添加ないし分注する直前(例え
ば、数十分前程度)に実際の測定に必要な量(比較的少
量ずつ)行わなければならず、酵素活性測定の操作は、
実際には煩雑なものとなっていた。
【0006】更には、この基質液の実際の調製において
は、予想される消費量よりも多めの量を調製せざるを得
ないため、多くの場合に実際に消費されなかった基質液
が残り、この基質液(自然発色が進行している)は廃棄
せざるを得なかった。
は、予想される消費量よりも多めの量を調製せざるを得
ないため、多くの場合に実際に消費されなかった基質液
が残り、この基質液(自然発色が進行している)は廃棄
せざるを得なかった。
【0007】発色基質の安定化技術としては、チオ硫酸
塩などの還元剤を基質液に添加することが知られている
(特開平4−262796号公報)。しかしながら、こ
のように還元性物質を基質液に添加した場合、測定値の
変動が見られる場合があった。
塩などの還元剤を基質液に添加することが知られている
(特開平4−262796号公報)。しかしながら、こ
のように還元性物質を基質液に添加した場合、測定値の
変動が見られる場合があった。
【0008】したがって、本発明の目的は、上記した従
来技術の欠点を解消した基質液を提供することにある。
来技術の欠点を解消した基質液を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、酵素活性測定用基質
の自然発色を効果的に抑制した基質液を提供することに
ある。
の自然発色を効果的に抑制した基質液を提供することに
ある。
【0010】本発明の更に他の目的は、酵素活性測定の
際の発色操作の煩雑さを解消した酵素活性測定用基質液
を提供することにある。
際の発色操作の煩雑さを解消した酵素活性測定用基質液
を提供することにある。
【0011】本発明の更に他の目的は、バックグラウン
ド上昇によるバラツキの低減を可能とした酵素活性測定
用基質液を提供することにある。
ド上昇によるバラツキの低減を可能とした酵素活性測定
用基質液を提供することにある。
【0012】本発明の更に他の目的は、実際の測定に消
費されずに廃棄されていた廃棄量の低減により、有効利
用性を高めた酵素活性測定用基質液を提供することにあ
る。
費されずに廃棄されていた廃棄量の低減により、有効利
用性を高めた酵素活性測定用基質液を提供することにあ
る。
【0013】
【問題点を解決するための手段】本発明者は鋭意研究の
結果、酵素活性測定用発色基質を含む基質液にキレート
剤を含有させることが、該発色基質の自然発色を効果的
に抑制し、上記目的の達成に極めて効果的であることを
見いだした。
結果、酵素活性測定用発色基質を含む基質液にキレート
剤を含有させることが、該発色基質の自然発色を効果的
に抑制し、上記目的の達成に極めて効果的であることを
見いだした。
【0014】本発明の酵素活性測定用基質液は上記知見
に基づくものであり、より詳しくは、酵素活性測定用発
色基質と、キレート剤とを少なくとも含むことを特徴と
するものである。
に基づくものであり、より詳しくは、酵素活性測定用発
色基質と、キレート剤とを少なくとも含むことを特徴と
するものである。
【0015】本発明によれば、自然発色し易い発色基質
を液状のまま長期間保存することが可能となるため、従
来煩雑であった発色(酵素活性測定)前の操作を著しく
簡便化できる。すなわち、従来においては酵素活性測定
のバッチ毎に、酵素活性測定系に添加ないし分注する直
前に少量ずつ行っていた基質液の調製を、ある程度の量
を一括して行うことが可能となるため、酵素活性の測定
操作が著しく簡便化される。
を液状のまま長期間保存することが可能となるため、従
来煩雑であった発色(酵素活性測定)前の操作を著しく
簡便化できる。すなわち、従来においては酵素活性測定
のバッチ毎に、酵素活性測定系に添加ないし分注する直
前に少量ずつ行っていた基質液の調製を、ある程度の量
を一括して行うことが可能となるため、酵素活性の測定
操作が著しく簡便化される。
【0016】上述した本発明の基質液には、必要に応じ
て、過酸化水素を添加してもよい。このように過酸化水
素を添加した場合にも、本発明の基質液は充分な安定性
を示すため、(ペルオキシダーゼ等の酸化酵素の反応に
必要とされる)過酸化水素の添加操作をも簡略化するこ
とが可能となり、基質液を更に無駄なく使用することが
可能となる。
て、過酸化水素を添加してもよい。このように過酸化水
素を添加した場合にも、本発明の基質液は充分な安定性
を示すため、(ペルオキシダーゼ等の酸化酵素の反応に
必要とされる)過酸化水素の添加操作をも簡略化するこ
とが可能となり、基質液を更に無駄なく使用することが
可能となる。
【0017】以下、本発明を更に詳細に説明する。以下
の説明において、「%」および「部」は、特に断らない
限り重量基準とする。
の説明において、「%」および「部」は、特に断らない
限り重量基準とする。
【0018】(発色基質)本発明においては、酵素活性
の測定に利用可能な発色基質であれば、特に制限なく使
用できる。ここに「発色基質」とは、酵素反応の基質で
あって、該酵素反応により380〜780nm(好まし
くは400〜700nm)の範囲のいずれかの波長にお
いて検出可能な吸光度(ないし透過率)の変化を与える
基質をいう。
の測定に利用可能な発色基質であれば、特に制限なく使
用できる。ここに「発色基質」とは、酵素反応の基質で
あって、該酵素反応により380〜780nm(好まし
くは400〜700nm)の範囲のいずれかの波長にお
いて検出可能な吸光度(ないし透過率)の変化を与える
基質をいう。
【0019】上記発色基質としては、EIA用酵素の活
性測定用の発色基質が好ましく用いられる。
性測定用の発色基質が好ましく用いられる。
【0020】EIAに用いられる酵素としては、より具
体的には例えば、ペルオキシダーゼ(PEX)、アルカ
リフォスファターゼ(ALP)、β−ガラクトシダーゼ
(β−Gal)、リンゴ酸脱水素酵素、アセチルコリン
エステラーゼ、グルコースオキシダーゼ等が挙げられ
る。これらのEIA用酵素に対応する発色基質として
は、例えば、TMB(3,3',5,5'-Tetramethylbenzidin
e、3,3’,5,5’−テトラメチルベンチジン)、
OPD(o-Phenylenediamine、オルトフェニレンジアミ
ン)、ABTS(2,2’−Amino−bis(3−
ethylbenzothiazoline−6−su
lfonic acid、2,2’−アジノ−ビス(3
−エチルベンズチアリゾリン−6−スルフォン酸)等の
ペルオキシダーゼ用基質;4MUP(4−メチルウンベ
リフェリルホスフェイト)、NADP(4−ニトロフェ
ニルホスフェイト)等のアルカリフォスファターゼ用基
質;4MUG(4−メチルウンベリフェリルβ−D−ガ
ラクトシド)、2−ニトロフェニルβ−D−ガラクシド
等のβ−ガラクトシダーゼ用基質;acetyl−β
[methyl−thio]choline iodi
de等のアセチルコリンエステラーゼ用基質が好ましく
用いられる。本発明においては、これらの酵素活性測定
用基質の中で、酵素活性の測定が容易な点から、酸化酵
素活性測定用基質(特にペルオキシダーゼ活性測定用基
質)が更に好ましく用いられる。
体的には例えば、ペルオキシダーゼ(PEX)、アルカ
リフォスファターゼ(ALP)、β−ガラクトシダーゼ
(β−Gal)、リンゴ酸脱水素酵素、アセチルコリン
エステラーゼ、グルコースオキシダーゼ等が挙げられ
る。これらのEIA用酵素に対応する発色基質として
は、例えば、TMB(3,3',5,5'-Tetramethylbenzidin
e、3,3’,5,5’−テトラメチルベンチジン)、
OPD(o-Phenylenediamine、オルトフェニレンジアミ
ン)、ABTS(2,2’−Amino−bis(3−
ethylbenzothiazoline−6−su
lfonic acid、2,2’−アジノ−ビス(3
−エチルベンズチアリゾリン−6−スルフォン酸)等の
ペルオキシダーゼ用基質;4MUP(4−メチルウンベ
リフェリルホスフェイト)、NADP(4−ニトロフェ
ニルホスフェイト)等のアルカリフォスファターゼ用基
質;4MUG(4−メチルウンベリフェリルβ−D−ガ
ラクトシド)、2−ニトロフェニルβ−D−ガラクシド
等のβ−ガラクトシダーゼ用基質;acetyl−β
[methyl−thio]choline iodi
de等のアセチルコリンエステラーゼ用基質が好ましく
用いられる。本発明においては、これらの酵素活性測定
用基質の中で、酵素活性の測定が容易な点から、酸化酵
素活性測定用基質(特にペルオキシダーゼ活性測定用基
質)が更に好ましく用いられる。
【0021】本発明の基質液における発色基質の濃度は
特に制限されないが、基質の溶解性と測定感度とのバラ
ンスの点からは、0.01〜1mg/ml程度、更には
0.1〜0.5mg/ml程度が好ましく用いられる。
特に制限されないが、基質の溶解性と測定感度とのバラ
ンスの点からは、0.01〜1mg/ml程度、更には
0.1〜0.5mg/ml程度が好ましく用いられる。
【0022】(キレート剤)本発明において、「キレー
ト剤」とは、金属イオンに配位してキレート化合物を与
える多座配位子をいう。
ト剤」とは、金属イオンに配位してキレート化合物を与
える多座配位子をいう。
【0023】本発明において用いられるキレート剤は特
に制限されないが、基質液の保存性ないし発色反応時の
操作性の点からは、水溶性キレート化合物を形成可能な
キレート剤が好ましく用いられる。このような水溶性キ
レート化合物を形成可能なキレート剤としては、例え
ば、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)ないしその塩
等のポリアミノカルボン酸ないしその塩;酒石酸等のオ
キシカルボン酸ないしその塩;縮合リン酸ないしその塩
等が特に好ましく用いられる。
に制限されないが、基質液の保存性ないし発色反応時の
操作性の点からは、水溶性キレート化合物を形成可能な
キレート剤が好ましく用いられる。このような水溶性キ
レート化合物を形成可能なキレート剤としては、例え
ば、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)ないしその塩
等のポリアミノカルボン酸ないしその塩;酒石酸等のオ
キシカルボン酸ないしその塩;縮合リン酸ないしその塩
等が特に好ましく用いられる。
【0024】本発明の基質液におけるキレート剤の濃度
は特に制限されないが、該キレート剤の溶解性と保存性
とのバランスの点からは、1mM〜30mM程度、更に
は2.5mM〜20mM程度(特に5mM〜15mM程
度)が好ましく用いられる。
は特に制限されないが、該キレート剤の溶解性と保存性
とのバランスの点からは、1mM〜30mM程度、更に
は2.5mM〜20mM程度(特に5mM〜15mM程
度)が好ましく用いられる。
【0025】本発明の基質液におけるキレート剤と発色
基質とのモル濃度の比は特に制限されないが、キレート
剤ないし発色基質の溶解性と基質液の保存性とのバラン
スの点からは、キレート剤/発色基質の比が0.1×1
03 〜100×103 程度、更には1×103 〜50
×103 程度が好ましく用いられる。
基質とのモル濃度の比は特に制限されないが、キレート
剤ないし発色基質の溶解性と基質液の保存性とのバラン
スの点からは、キレート剤/発色基質の比が0.1×1
03 〜100×103 程度、更には1×103 〜50
×103 程度が好ましく用いられる。
【0026】(液状成分)本発明の基質液は、上記した
発色基質とキレート剤とに加えて、液状成分を含む。こ
の液状成分としては、通常、水が用いられるが、必要に
応じて他の水溶性液体(アルコール、ジメチルホルムア
ミド等)を含んでもよい。また、水に代えて、緩衝液
(緩衝物質と水とからなる)を液状成分として用いても
よい。このような緩衝液としては、例えば、酢酸−クエ
ン酸緩衝液等が好ましく用いられる。
発色基質とキレート剤とに加えて、液状成分を含む。こ
の液状成分としては、通常、水が用いられるが、必要に
応じて他の水溶性液体(アルコール、ジメチルホルムア
ミド等)を含んでもよい。また、水に代えて、緩衝液
(緩衝物質と水とからなる)を液状成分として用いても
よい。このような緩衝液としては、例えば、酢酸−クエ
ン酸緩衝液等が好ましく用いられる。
【0027】(添加剤)本発明の基質液は、必要に応じ
て添加剤を更に含有していてもよい。このような添加剤
としては、例えば、界面活性剤、防腐剤等が挙げられ
る。
て添加剤を更に含有していてもよい。このような添加剤
としては、例えば、界面活性剤、防腐剤等が挙げられ
る。
【0028】(pH範囲)本発明の基質液のpHは、特
に制限されないが、活性を測定すべき酵素の至適pHに
近い範囲、より具体的にはpH4〜6程度が好ましい。
に制限されないが、活性を測定すべき酵素の至適pHに
近い範囲、より具体的にはpH4〜6程度が好ましい。
【0029】以下、実施例により本発明を更に具体的に
説明する。
説明する。
【0030】
【実施例】実施例1 (長期保存安定性の試験)下記組成からなる基質液を調
製し、4℃で所定の期間保存した。このように保存した
後の基質液を用い、ペルオキシダーゼ活性を測定した。
製し、4℃で所定の期間保存した。このように保存した
後の基質液を用い、ペルオキシダーゼ活性を測定した。
【0031】発色基質: 0. 17mg/ml TM
B・2HCl キレート剤: 10mM EDTA 緩衝液: 0. 1M 酢酸・クエン酸緩衝液 pH: 5. 0 ペルオキシダーゼ活性の測定は、以下のようにして行っ
た。
B・2HCl キレート剤: 10mM EDTA 緩衝液: 0. 1M 酢酸・クエン酸緩衝液 pH: 5. 0 ペルオキシダーゼ活性の測定は、以下のようにして行っ
た。
【0032】すなわち、一定量のペルオキシダーゼ
(0.44μg/mlのHRP)を5μlずつ分注した
96ウェル−イムノプレート(ポリスチレン製のマイク
ロプレート)の各ウェルに、過酸化水素水を添加(終濃
度:0.006%)した上記組成の基質液を100μl
加え、室温(25℃)で30分間上記ペルオキシダーゼ
と反応させた後、4. 5M H2 SO4 を50μl加え
て酵素−基質反応を停止させ、分光光度計(機種名:N
J2000、日本インターメッド社製)を用いて450
nmの吸光度を測定した。
(0.44μg/mlのHRP)を5μlずつ分注した
96ウェル−イムノプレート(ポリスチレン製のマイク
ロプレート)の各ウェルに、過酸化水素水を添加(終濃
度:0.006%)した上記組成の基質液を100μl
加え、室温(25℃)で30分間上記ペルオキシダーゼ
と反応させた後、4. 5M H2 SO4 を50μl加え
て酵素−基質反応を停止させ、分光光度計(機種名:N
J2000、日本インターメッド社製)を用いて450
nmの吸光度を測定した。
【0033】このようにして得られた吸光度と、基質液
調製後の上記保存期間との関係を下記(表1)に示す。
表1には、3個のウェルについて得られた値の平均値を
示した。
調製後の上記保存期間との関係を下記(表1)に示す。
表1には、3個のウェルについて得られた値の平均値を
示した。
【0034】
【表1】
【0035】上記表1に示したように、本発明の基質液
は、4℃で10ヶ月間保存した後も実質的に劣化が見ら
れなかった。すなわち、このようにして保存した後に
も、酵素活性の測定に好適に用いることが可能であっ
た。
は、4℃で10ヶ月間保存した後も実質的に劣化が見ら
れなかった。すなわち、このようにして保存した後に
も、酵素活性の測定に好適に用いることが可能であっ
た。
【0036】比較例1 EDTAを添加しなかった以外は、実施例1と同様の組
成を有するTMB基質液を作製した。この場合、TMB
基質液は、その作製段階で既に自然発色し、酵素活性の
測定に使用することは不可能であった。したがって、こ
の基質液を用いた吸光度の測定を行うことは不可能であ
った。
成を有するTMB基質液を作製した。この場合、TMB
基質液は、その作製段階で既に自然発色し、酵素活性の
測定に使用することは不可能であった。したがって、こ
の基質液を用いた吸光度の測定を行うことは不可能であ
った。
【0037】実施例2 (過酸化水素添加後の保存安定性)下記組成を有する基
質液(実施例1と同様)に、終濃度0. 006%になる
ように過酸化水素水を添加した後、室温(25℃)で所
定時間保存した。このように保存した後の基質液を用
い、実施例1と同様にしてペルオキシダーゼ活性を測定
した。
質液(実施例1と同様)に、終濃度0. 006%になる
ように過酸化水素水を添加した後、室温(25℃)で所
定時間保存した。このように保存した後の基質液を用
い、実施例1と同様にしてペルオキシダーゼ活性を測定
した。
【0038】発色基質: 0. 17mg/ml TM
B・2HCl キレート剤: 10mM EDTA 緩衝液: 0. 1M 酢酸・クエン酸緩衝液 ペルオキシダーゼ活性の測定は、以下のようにして行っ
た。
B・2HCl キレート剤: 10mM EDTA 緩衝液: 0. 1M 酢酸・クエン酸緩衝液 ペルオキシダーゼ活性の測定は、以下のようにして行っ
た。
【0039】すなわち、一定量のペルオキシダーゼ
(0.44μg/ml)を5μl分注した96ウェル−
イムノプレートの各ウェルに、上記のように過酸化水素
水を添加した基質液を100μl加え、25℃で30分
間上記ペルオキシダーゼと反応させた後、4. 5M H
2 SO4 を50μl加えて酵素−基質反応を停止させ、
分光光度計を用いて450nmの吸光度を測定した。
(0.44μg/ml)を5μl分注した96ウェル−
イムノプレートの各ウェルに、上記のように過酸化水素
水を添加した基質液を100μl加え、25℃で30分
間上記ペルオキシダーゼと反応させた後、4. 5M H
2 SO4 を50μl加えて酵素−基質反応を停止させ、
分光光度計を用いて450nmの吸光度を測定した。
【0040】このようにして得られた吸光度と、過酸化
水素添加後の基質液の上記保存期間との関係を下記(表
2)に示す。表2には、3個のウェルについて得られた
値の平均値を示した。
水素添加後の基質液の上記保存期間との関係を下記(表
2)に示す。表2には、3個のウェルについて得られた
値の平均値を示した。
【0041】
【表2】
【0042】上記表1に示したように、本発明の基質液
は、室温で24時間保存した後も実質的に劣化が見られ
なかった。すなわち、このようにして保存した後にも、
酵素活性の測定に好適に用いることが可能であった。
は、室温で24時間保存した後も実質的に劣化が見られ
なかった。すなわち、このようにして保存した後にも、
酵素活性の測定に好適に用いることが可能であった。
【0043】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、酵素活
性測定用発色基質と、キレート剤とを少なくとも含む酵
素活性測定用基質液が提供される。
性測定用発色基質と、キレート剤とを少なくとも含む酵
素活性測定用基質液が提供される。
【0044】本発明の基質液においては、上記発色基質
の自然発色が効果的に抑制されているため、該基質液の
調製後の長期間(例えば、数カ月間)に亘って酵素活性
測定に使用可能である。また、本発明の基質液は、過酸
化水素を添加した後においても長時間(例えば、24時
間以上)使用可能とすることができる。
の自然発色が効果的に抑制されているため、該基質液の
調製後の長期間(例えば、数カ月間)に亘って酵素活性
測定に使用可能である。また、本発明の基質液は、過酸
化水素を添加した後においても長時間(例えば、24時
間以上)使用可能とすることができる。
【0045】したがって、本発明の基質液を用いれば、
該基質液のある程度の量を一括して作製できるため、酵
素活性測定の際の発色反応操作が著しく簡便化されるの
みならず、実際の測定に消費されずに廃棄される基質液
の廃棄量を低減できるため、基質液の有効利用性を高め
ることができる。また、本発明においては、基質液の自
然発色が効果的に抑制されているため、バックグラウン
ド上昇による測定値のバラツキの低減が可能となる。
該基質液のある程度の量を一括して作製できるため、酵
素活性測定の際の発色反応操作が著しく簡便化されるの
みならず、実際の測定に消費されずに廃棄される基質液
の廃棄量を低減できるため、基質液の有効利用性を高め
ることができる。また、本発明においては、基質液の自
然発色が効果的に抑制されているため、バックグラウン
ド上昇による測定値のバラツキの低減が可能となる。
【0046】
Claims (8)
- 【請求項1】 酵素活性測定用発色基質と、キレート剤
とを少なくとも含むことを特徴とする酵素活性測定用基
質液。 - 【請求項2】 前記発色基質が、酵素免疫測定法(EI
A)用酵素の活性測定用発色基質である請求項1記載の
基質液。 - 【請求項3】 前記発色基質が、酸化酵素の活性測定用
発色基質である請求項1記載の基質液。 - 【請求項4】 前記発色基質が、ペルオキシダーゼ活性
測定用発色基質である請求項3記載の基質液。 - 【請求項5】 前記ペルオキシダーゼ活性測定用発色基
質が、3,3’,5,5’−テトラメチルベンチジン
(TMB)である請求項4記載の基質液。 - 【請求項6】 前記キレート剤が、水溶性キレート化合
物を形成するキレート剤である請求項1記載の基質液。 - 【請求項7】 前記キレート剤が、エチレンジアミン四
酢酸(EDTA)又はその塩である請求項6記載の基質
液。 - 【請求項8】 過酸化水素を更に含有する請求項3記載
の基質液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25991793A JPH07111899A (ja) | 1993-10-18 | 1993-10-18 | 酵素活性測定用基質液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25991793A JPH07111899A (ja) | 1993-10-18 | 1993-10-18 | 酵素活性測定用基質液 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07111899A true JPH07111899A (ja) | 1995-05-02 |
Family
ID=17340728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25991793A Pending JPH07111899A (ja) | 1993-10-18 | 1993-10-18 | 酵素活性測定用基質液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07111899A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5792618A (en) * | 1996-09-27 | 1998-08-11 | Moss, Inc. | Liquid single-component substrates for detection or assay of horseradish peroxidase |
-
1993
- 1993-10-18 JP JP25991793A patent/JPH07111899A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5792618A (en) * | 1996-09-27 | 1998-08-11 | Moss, Inc. | Liquid single-component substrates for detection or assay of horseradish peroxidase |
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