JPH0711187B2 - マスコンクリートの断熱養生方法 - Google Patents

マスコンクリートの断熱養生方法

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JPH0711187B2
JPH0711187B2 JP62312917A JP31291787A JPH0711187B2 JP H0711187 B2 JPH0711187 B2 JP H0711187B2 JP 62312917 A JP62312917 A JP 62312917A JP 31291787 A JP31291787 A JP 31291787A JP H0711187 B2 JPH0711187 B2 JP H0711187B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ダムやマッシブな橋脚など、部材断面の大き
なマスコンクリート構造物のひびわれ防止方法に関し、
特に、マスコンクリート構造物の表面に熱伝導率が極め
て小さな材料を吹付け積層して断熱層を形成した断熱養
生方法に関する。
[従来の技術] マスコンクリート工事においては、打設直後(材令5日
前後迄)のコンクリートの引張強度が極めて小さい。こ
のため、マスコンクリート構造物の各部位における温度
差が著しく大きくなると、その部位においてコンクリー
トの引張強度を上回る引張応力が発生して、コンクリー
トの表面にひびわれが生じる。具体的には、このような
ひびわれが発生する場合として、 コンクリートの硬化熱によって内部と表面付近との温
度上昇率に差が生じた場合、 外気温の影響でコンクリートの表面が冷却されて内部
との温度差が生じた場合、 クリーニングパイプ周辺の過冷却により温度差が生じ
た場合、 打設リフト間の冷却速度の差に起因する温度差が生じ
た場合、 などがある。
そして、これらの温度応力に起因するひびれわの発生を
防止する方法として、コンクリートに蓄えられた熱量を
制御する方法(第1の方法)や、断熱保温養生を行って
コンクリートの表面と内部との温度差を制御する方法
(第2の方法)がある。具体的には、次のような方法に
よりコンクリートの温度を制御するものである。
A:第1の方法 a.セメントの種類や使用量の調整 b.打設リフト高さや打上り速度の調整 c.パイプクーリング法 d.プレクーリング法 B:第2の方法 e.断熱養生 f:加熱手段併用の断熱養生 [発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記従来の技術は、施工性・経済性とい
う面で満足できるものではなかった。
例えば、前記第1の方法におけるa及びbの方法は施工
性の面で制約を受けるという問題があり、c及びdの方
法は大規模な設備が必要でランニングコストがかかり、
経済性に欠けるという欠点を有していた。
また、前記第2の方法におけるeの方法としてシートに
よる断熱養生が行われるが、シートの張設に手間がかか
って施工性の面で劣るばかりか、効果も十分ではなかっ
た。さらに、fの方法については、断熱材の設備に手間
がかかるとともにランニングコストがかかり、施工性・
経済性の面で劣るものであった。
本発明の目的は、上記問題点を解決し、断熱材の設置の
手間を軽減でき、コストも低減させることができるマス
コンクリートの断熱養生方法を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 上記従来技術の問題点を解決するために、本発明は、型
枠を所定形状に枠組みし、該型枠内にコンクリートを打
設して養生する方法において、前記型枠の外側面にウレ
タンフォームを所定の厚さで吹き付け積層して第一の断
熱層を形成する第一工程と、前記型枠を取り外した後
に、打設されたコンクリートの表面にウレタンフォーム
を所定の厚さで吹き付け積層して第二の断熱層を形成す
る第二工程と、を含み、コンクリートの表面と内部との
温度差を小さくして養生することを特徴とする。
[作用] 本発明によれば、型枠の表面にウレタンフォームを吹付
けて積層したことにより、熱伝導率の極めて低い第一の
断熱層を形成することができるので、外気温が変化して
も型枠の内部は打設時の温度を保持できる。したがっ
て、打設コンクリートはなだらかな温度変化をし、その
表面と内部との温度差が小さくなって、ひびわれの発生
を抑制することができる。
また、前記第一の断熱層は、型枠の表面にウレタンフォ
ームを吹付けて形成されるので、断熱材の設備の手間を
軽減でき、コストも低減させることができる。
さらに、本発明によれば、型枠を取り外した後にも、コ
ンクリートの表面にウレタンフォームを吹付け積層し、
第二の断熱層を形成するので、型枠を取り外した後も断
熱養生を行うことができ、ひびわれの発生を抑制するこ
とができる。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を図面を参照しながら詳細に説
明する。
第1図は、金属製の型枠(1)が所定形状に枠組みさ
れ、この型枠(1)内にコンクリート(3)が打設され
た状態において、本発明に係るマスコンクリートの断熱
養生方法を適用した実施例を示す概略断面図である。な
お、型枠(1)の枠組み方法や、コンクリート(3)の
打設方法については、従来と同様であるので説明は省略
する。
同図において、型枠(1)の外側全面には硬質ウレタン
フォーム(2)が発泡・吹付けられ、これが厚さ2cm以
上に積層されて断熱層を形成している。この硬質ウレタ
ンフォーム(2)の発泡・吹付けは、ボンベに封入され
た2種類の液体をミキサーノズル(図示せず)で混合・
吐出することによって行われるもので、この方法によれ
ば、コンクリート・木材・金属などへの接着性が良く、
独立気泡を有する断熱層を形成することができる。
ここで、硬質ウレタンフォーム(2)の発泡・吹付けに
使用する機器としてポータブルタイプのものを使用すれ
ば、コンクリート(3)を打設する前後にかかわらず、
現場作業で適切な時期・場所を選んで断熱層を形成する
ことができる。
また、型枠の外側面に凹凸があったり、複雑な形状の型
枠であっても、硬質ウレタンフォーム(2)の接着性が
良好であるため、任意の厚さで断熱層を形成することが
できる。
このようにして形成された硬質ウレタンフォーム(2)
の断熱層の熱伝導率は、密度35kg/m3で、0.0017kcal/m
・hr・℃であり、他の物質(コンクリート:1.4kcal/m・
hr・℃,水:0.52kcal/m・hr・℃,静止空気:0.027kcal/
m・hr・℃)に比べて極めて小さい。
したがって、外気温が変化しても型枠(1)内のコンク
リート(3)の温度はほとんど影響を受けず、硬化熱が
発生したコンクリート(3)の表面は緩やかに冷却され
て行き、その温度変化はなだらかなものとなってひびわ
れの発生が抑制される。
こうしてコンクリート(3)が断熱保温養生された後に
型枠(1)を取り外す。
そして、この型枠(1)を取り外した直後に、露出した
コンクリート(3)の表面に、再び硬質ウレタンフォー
ム(4)を厚さ2cm以上に積層し、断熱層を形成する。
この状態を第2図に示す。
この硬質ウレタンフォーム(4)は、第1図において型
枠(1)の外側面に発泡し吹付けたものと同じものを、
同じ方法で積層して断熱層を形成する。そして、この断
熱層によりコンクリート(3)の内部と表面との温度差
を少なくするものである。
このように、本実施例に係るマスコンクリートの断熱養
生方法によれば、型枠(1)の設置期間のみならず、型
枠(1)の取り外し後も、コンクリート(3)の表面の
温度変化をなだらかなものとして、ひびわれを抑制する
ことができ、この温度変化の様子を第3図に示す。
同図は、養生時における打設コンクリートの温度変化を
示すグラフであり、縦軸に温度(℃)をとり、横軸に材
令(日)をとって、材令3日で型枠を取り外すことを条
件としている。
また、同図において、(A)は打設されたマスコンクリ
ート内部の温度変化、(B)は断熱養生手段を施さない
コンクリート表面の温度変化、(C)はウレタンフォー
ムを吹付けた型枠を用いた場合のコンクリート表面の温
度変化であり、(D)はさらに型枠の取り外し後もコン
クリートの表面にウレタンフォームを吹付けた本実施例
におけるコンクリート(3)表面の温度変化を示してい
る。このグラフより次のことがいえる。
まず、断熱手段を施さないコンクリートの表面は、全養
生期間を通じて内部との温度差が大きくひびわれ発生の
可能性が高い。
また、ウレタンフォームを吹付けた型枠を用いた場合の
コンクリートの表面は、型枠の設置期間は内部との温度
差が小さくてひびわれ発生の可能性が低いが、型枠の取
り外し後は断熱手段が無くなり、コンクリートの内部と
表面との温度差が大きくなってひびわれ発生の可能性が
ある。
これに対し、本実施例に係る断熱養生方法を適用したコ
ンクリート(3)の表面は、全養生期間を通じて内部と
の温度差が小さく、ひびわれ発生の可能性が低くなって
いる。
このように、本実施例に係る断熱養生方法によれば、ひ
びわれ発生の可能性が低くなるばかりか、寒冷地におい
て型枠を取り外した後に、コンクリート表面の凍結によ
る品質劣化や、乾燥によるひびわれを防止できる。ま
た、断熱層が形成された型枠は順次転用することが可能
である。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではな
く、発明の要旨の範囲内で種々の変更が可能である。例
えば、型枠に予めウレタンフォームを吹付け積層してお
き、この型枠を所定位置に設置するようにしても良い。
また、紫外線照射や長期使用による断熱性能の劣化が生
じた場合には、ピック等でウレタンフォームを型枠から
容易に除去することができ、新たにウレタンフォームを
吹付け積層することによって、当初の断熱性能を回復す
ることができる。
[発明の効果] 本発明は、以上のように構成したので、次の効果を奏す
ることができる。
型枠にウレタンフォームによる断熱層を形成したの
で、外気温の変化に影響されない断熱養生をすることが
でき、マスコンクリートのひびわれの発生を抑制でき
る。また、断熱材の設置のための手間を軽減でき、経済
性にも優れるという効果がある。
しかも、型枠の取り外し後にも、コンクリートの表面
にウレタンフォームによる断熱層を形成するので、長期
間にわたって充分な断熱養生を行うことができ、ひびわ
れの発生を確実に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本願発明に係る断熱養生方法の実施例におい
て、型枠の設置期間中の状態を示す図である。 第2図は、第1図の型枠を取り外した後における断熱養
生の状態を示す図である。 第3図は、実施例におけるコンクリート表面の温度変化
を、他の養生方法による場合の温度変化と比較して示し
た図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−203771(JP,A) 特開 昭48−19020(JP,A) 特開 昭64−66368(JP,A) 特開 昭63−284365(JP,A) 実開 昭63−284306(JP,U)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】型枠を所定形状に枠組みし、該型枠内にコ
    ンクリートを打設して養生する方法において、 前記型枠の外側面にウレタンフォームを所定の厚さで吹
    き付け積層して第一の断熱層を形成する第一工程と、 前記型枠を取り外した後に、打設されたコンクリートの
    表面にウレタンフォームを所定の厚さで吹き付け積層し
    て第二の断熱層を形成する第二工程と、を含み、 コンクリートの表面と内部との温度差を小さくして養生
    することを特徴とするマスコンクリートの断熱養生方
    法。
  2. 【請求項2】前記第一及び第二の断熱層が、それぞれ2c
    m以上の厚さを有することを特徴とする特許請求の範囲
    (1)記載のマスコンクリートの断熱養生方法。
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