JPH07111327B2 - 偏光解析装置 - Google Patents

偏光解析装置

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JPH07111327B2
JPH07111327B2 JP61137458A JP13745886A JPH07111327B2 JP H07111327 B2 JPH07111327 B2 JP H07111327B2 JP 61137458 A JP61137458 A JP 61137458A JP 13745886 A JP13745886 A JP 13745886A JP H07111327 B2 JPH07111327 B2 JP H07111327B2
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和夫 佐野
孝雄 宮▲崎▼
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日本鋼管株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、高速で移動する被測定対象、例えば圧延ライ
ン,メッキライン内の鋼板上の塗油膜厚やその他の薄被
膜厚をオンラインで測定するのに利用して好適な偏光解
析装置に関する。
[従来の技術] 数1000Å以下の薄膜の膜厚を測定する手段としてはエリ
プソメトリ手法が一般的である。この手法は、薄膜試料
面で光が反射する際の偏光状態の変化すなわち電気ベク
トルの入射面に平行な成分(p成分)の反射率rPと、直
角な成分(s成分)の反射率rSとの比ρを次の(1)式
で測定し、既に確立された偏光反射率比ρと膜厚dとの
一定の関数にしたがって膜厚dを求めるものである。
ρ=rP/rS=tanψejΔ ……(1) ここで、鋼板上の油膜の厚さを測定する場合を例にし
て、エリプソメトリ手法について詳細に述べる。図7は
入射光71が油膜72の付いた鋼板73に入射した時の反射光
74a,74b,74c,…の状態を示している。入射光71と反射光
74a,74b,74c,…の両方を含む平面が入射面75である。入
射光71は入射面75に対して方位角θをなす直線偏光で、
φなる角度で入射される。そして、入射された光は油
膜72内で多重反射を起こすが、膜厚は反射光74a,74b,74
c,…のビーム径に比べて十分小さいため、これら多重反
射光74a,74b,74c,…は全て空間的に重なりあって1本の
反射光74を形成する。この反射光74は多重反射時に生じ
る位相差のために一般に楕円偏光となっている。多重反
射で生じる位相差は油膜72の厚さdと関係があるから、
楕円形状と膜厚dとの間にもある関係があり、楕円形状
から膜厚dを計算することができる。前記偏光反射率比
ρが楕円形状を表現するパラメータである。
さて、偏光反射率比ρは一般に複素数であるため、2つ
のエリプソパラメータ、つまり振幅比tanψ,および位
相Δを求める必要がある。因みに、エリプソパラメータ
を図7に示す楕円を用いて説明すると、振幅比tanψは
p成分とs成分の振幅の比であるから、楕円に外接する
長方形の対角線とs軸のなす角度がψである。また、位
相差Δはp成分とs成分の位相の差であるから、p成分
の振幅をAp、s成分の振幅をAsとしたとき、p軸と交わ
る値がAp sinΔであり、s軸と交わる値がAs sinΔであ
って、位相Δが0度及び180度に近いほど直線偏光に近
く、90度及び270度に近いほど円偏光に近く、位相Δは
いわば楕円の膨らみに対応するパラメータである。従
来、これら2つのエリプソパラメータψ,Δを高速で求
める手段としては、第5図に示すように偏光子1と検光
子2とをサーボモータ3,4によりサーボ制御して単色光
源5からの光に対する消光点を求め、そのときの偏光子
角および検光子角からエリプソパラメータψ,Δを算出
する手段があった。なお、第5図において6は1/4波長
板,7は光電検出器,8はフィードバック制御回路,9は試料
面である。
また、この手段においては、偏光子,検光子の代りに等
価的なファラデー素子,KDP素子等の磁気・電気偏光素子
を用いることも可能である。
一方、より高速にエリプソパラメータψ,Δを求める手
段としては、第6図に示す回転検光子2′を用いる手段
(特開昭55−26410号公報参照)が提案されている。こ
の手段は前記手段のようにサーボ制御により消光点を求
めるのではなく、検光子2′をモータ4′により高速の
一定速度で回転させる。そうすると、そのときの透過光
量出力が検光子2′の回転周波数で変調され、その出力
が次の(2)式で表わされるため、基準回転信号sin2θ
からの位相差を求めることにより、エリプソパラメータ
Δを測定するようにしたものである。ただし、この場
合、条件として膜厚変化が小さく、かつ透明膜であり、
他のエリプソパラメータψが大きく変化しないことが仮
定されている。
I=I0/2{1+sin2ψsin(2θ−Δ)} (θ=ωt) ……(2) なお、第6図において10は信号処理回路であり、第5図
と同様の機能を有するものには同一符号を付してある。
また、検光子2′の代りに偏光子1を一定速度で高速回
転させるようにしてもよい。また、特開昭57−166533号
公報には、所定の透過度をもつビームスプリッタ2枚を
用いて、被測定対象面からの反射光を3本のビーム光に
分け、3つの撮像管で3つの偏光方向の強度を色相に変
換して観察する技術が開示されていた。
[発明が解決しようとする問題点] しかるに、上述した2手段には次のような欠点があっ
た。すなわち、前者のフィードバックによる消光式にお
いては、エリプソパラメータψ,Δの測定時間は機構上
1゜当り秒オーダを要することは避けられず、高速の被
測定対象に対しては測定点が大幅にずれてしまう。この
ため、位置ずれによって膜厚や下地の変化が生ずるの
で、消光点を正確にかつ安定して求めるのが困難であっ
た。
一方、回転方式においては、第(2)式のI0に試料の反
射率,光源光量および1/cos2ψの項が含まれているの
で、出力信号Iは被測定対象の反射率に変動が生じた場
合、あるいは微少な角度変動が生じた場合にこれらの変
動の影響を受け易く、このため位相測定の誤差を生じ易
かった。この誤差を小さくしようとすると、高速移動対
象に適用する場合には回転速度0.1%以下の精度で数100
rpsの高速回転が必要となり、技術的に困難であった。
また、この方式では2つのエリプソパラメータψ,Δの
うち同時に求められるのは位相Δのみであり、いわゆる
エリプソメトリ手法が適用可能な吸収率の大きな膜厚測
定,数100Å以上の膜厚測定または屈折率の測定などの
ようにエリプソパラメータψとΔとの両方が必要となる
場合には汎用機能をもつことができなかった。
また、両手段とも機械的な駆動部を有するためめ、構造
が複雑で温度変化等による影響を受け易かった。
ところで、反射光を3つの偏光方向について同時に測定
することが可能になれば、機械的な駆動部なしに楕円の
形状を測定することができる。すなわち、図8に示すよ
うな楕円を例えば方位角0度方向について測定すれば、
楕円をp軸(0度方向)に正投影した大きさI1が測定さ
れる。同様に、方位角45度方向について測定すれば大き
さI2が測定され、方位角−45度方向について測定すれば
大きさI3が測定される。そうすると、幾何学的には図中
太線で示した向かい合う辺が互いに平行な6角形に内接
する楕円として楕円形状が一意に定まる。また、楕円形
状は例えば長軸の長さ、単軸の長さ、長軸の傾きを指定
すれば一意に定められることからわかるように、任意の
3つの独立した量を指定すれば一意に決めることができ
る、という説明もできる。
そこで、特開昭57−166533号公報の技術では、上述した
考え方に基づいて機械的な駆動部をなくしていた。しか
しながら、この公報の技術では、3つのビームを作るた
めに用いたビームスプリッタにおいて、次の点で問題が
あった。
すなわち、この公報の技術では、被測定対象面からの反
射光を第1のビームスプリッタで先ず分割してこれを第
1のビームとし、また第1のビームスプリッタを通過し
た透過光をさらに第2のビームスプリッタで分割してこ
れを第2のビームとし、また第2のビームスプリッタを
通過した透過光を第3のビームとしている。その結果、
各ビームの履歴は、第1のビームは反射1回、第2のビ
ームは透過1回(屈折2回)と反射1回、第3のビーム
は透過2回(屈折4回)、というように互いに相異なる
履歴となる。
このように、反射・屈折の回数と条件(反射角・屈折
角)がいずれも異なるため、3本のビームは、反射・屈
折により生じる偏光成分間の位相差の変化量の総和、す
なわち入射面内の偏光成分と前記入射面に垂直な偏光成
分との位相差の変化量の総和が、やはり相異なることに
なる。
各ビーム(仮にi番目とする)の最終的光量Iiは、一般
に次の式で表わされる。
Ii=Io[Ai・tan2ψ+Bi・tanψ・cos(Δ−φi)+C
i] ここで、Ioは比例係数、tanψとΔは後述のエリプソパ
ラメータで、それぞれ被測定対象面の振幅比と位相差を
表わし、φiは上記偏光成分の位相差の変化量の総和、
Ai,Bi,Ciは光学系により定まる係数を表わす。
この式で、未知数IoとtanψとΔの3つであり、3本の
ビームを用いることにより、数学的には解くことができ
る。
しかし、未知数Δについてはcos(Δ−φi)の形で式
中に現れており、φiが異なる場合は繰り返し計算が必
要で、計算に時間がかかり、メモリ容量も多く必要であ
った。
また、cos(Δ−φi)を三角関数の和の公式で、 {cosΔcosφi+sinΔsinφi} と変形すると、未知数Δはy=cosΔとおくことによ
り、 というように未知数yにより表わすことも可能である
が、未知数tanψとyの式の平方根の積の項が出現し、
却って解きにくくなるという問題があった。
またこの公報の技術では、図で見る限りビームスプリッ
タが通常の薄いオプティカルフラットであり、これでは
多重反射が避けられないと考えられる。多重反射が発生
すると、精密測定(〜数十nm)においてはエリプソパラ
メータへの影響が無視できなくなり、何らかの対策が必
要になる。しかしながらこの公報にはこの対策について
特に記載がない。これはこの公報の技術が測定対象面の
偏光状況の可視化を目的としており、その限りにおいて
は多重反射の影響が顕著ではなかったためと考えられ
る。
そこで本発明は、簡単な計算で短時間に、被測定対象に
直線偏光が入射したときの反射光の偏光状態を精密に求
めることができ、高速で移動する被測定対象の膜厚測定
に適用することによって測定精度の向上を図り得る偏光
解析装置を提供しようとするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、上記問題点を解決し目的を達成するために、
被測定対象面に所定の入射角で入射する入射光を入射面
に対して一定の方位角の直線偏光に変換する偏光子と、
被測定対象面からの反射光を3本のビーム光に分離する
ビームスプリッタ部と、このビームスプリッタ部により
得られ検光子を通過した各ビーム光の光量強度に対応す
る電気信号を出力する3つの光電変換器と、これら光電
変換器からの各電気信号を入力し所定の演算処理を施し
て振幅比および位相差の2つのエリプソパラメータを求
める演算処理部とを有する偏光解析装置において、ビー
ムスプリッタ部は、多重反射光がビーム光に重ならない
寸法の光学素子で形成され、3本のビーム光のうちの2
本のビーム光を光電変換器に導く光学系については、ビ
ームスプリッタ部における反射回数および透過回数が等
しく、かつ、対応する反射の反射角と対応する透過の入
射角とがそれぞれ等しく、さらに、検光子の方位角が入
射面に対して互いに対称とし、3本のビーム光のうちの
残る1本のビーム光を光電変換器に導く光学系について
は、検光子の方位角が入射面に平行または垂直としたも
のである。
[作用] このような手段を講じた本発明であれば、偏光子により
一定の方位角を有する直線偏光となった光が被測定対象
面に所定の入射角で入射されると、被測定対象面からの
反射光は、ビームスプリッタ部で3本のビーム光に分離
され、それぞれ検光子を通過して光電変換器に導かれ
る。このとき、ビームスプリッタ部では多重反射光が測
定用のビーム光に重なることはない。
また、ビームスプリッタ部にて分離された3本のビーム
光のうちの2本のビーム光を光電変換器に導く光学系に
ついては、ビームスプリッタ部における反射回数および
透過回数が等しく、かつ、対応する反射の反射角と対応
する透過の入射角とがそれぞれ等しく、さらに、検光子
の方位角が入射面に対して互いに対称となっており、残
る1本のビーム光を光電変換器に導く光学系について
は、検光子の方位角が入射面に平行または垂直となって
いる。
しかして、各光電変換器からの各電気信号は演算処理部
に入力され、所定の演算処理が施されて、振幅比および
位相の2つのエリプソパラメータが求められる。
[実施例] 第1図および第2図は本発明の一実施例の構成を示す図
であって、第1図は光学系の構成を示す模式図、第2図
は信号処理系の構成を示すブロック図である。第1図に
おいて11はコリメートされた単色光源であって、この光
源11から出射された光は偏光子1により一定の方位角θ
を有する直線偏光に形成された後、試料面9に所定角度
φを有して入射する。なお、試料面9において、入射
面は紙面と平行とし、光進行方向をZ方向とする。そし
て。入射面内に光進行方向Zと90゜をなす座標軸をP
軸、上記P方向およびZ方向と直交する座標軸をS軸と
し、上記P,SおよびZ方向が右手直交座標系を作るもの
とする。また、偏光子角および検光子角は全てP軸を0
゜とし、S軸を90゜とする。
一方、試料面9からの反射光(反射角φ)は、ビーム
径制限用のアパーチャ12を通過したのち、材質,形状の
等しい3つのオプティカルフラット(ビームスプリッタ
部)13a,13b,13cにより3本のビーム光に分岐される。
上記オプティカルフラット13a〜13cは、光学的に等方で
透明なものを使用し、かつ互いに平行に固定し、その厚
さ及び間隔は多重反射光が検出されないように十分大き
く設定する。これにより、多重反射光が前記3本のビー
ム光に重なってエリプソパラメータの測定精度に影響を
及ぼすことはない。
ここで、上記3本のビーム光について、2つのオプティ
カルフラット13a,13bを透過したビーム光をch1に設定
し、オプティカルフラット13aを透過しオプティカルフ
ラット13bにて反射したビーム光をch2に設定し、オプテ
ィカルフラット13aにて反射しオプティカルフラット13c
を透過したビーム光をch3に設定する。なお、ch2のビー
ム光とch3のビーム光とは互いに平行になるものとす
る。上記チャンネルch1〜ch3の各ビーム光は、固定の透
過方位角α〜αを有する検光子14a〜14cを通過し、
同一の焦点距離を有する集光レンズ15a〜15cにより集光
され、焦点位置に配置されたピンホール16a〜16cを通
り、干渉フィルタ17a〜17cにて外乱光の除去を行なった
後、光電検出器18a〜18cに入力し、これら光電検出器18
a〜18cにより光量強度に対応する電気信号I1〜I3に変換
される。そして、上記電気信号I1〜I3は第2図に示す信
号処理回路により一定の演算処理が施されてエリプソパ
ラメータψ,Δが算出される。第2図において、光電検
出器18a〜18cからそれぞれ出力されるch1,ch2,ch3の電
気信号I1〜I3は、増幅器19a〜19cにて増幅され、ローパ
スフィルタ20a〜20cにてノイズ成分が除去された後、サ
ンプルアンドホールド回路(以下S/H回路と略称する)2
1a〜21cに入力する。S/H回路21a〜21cは、第1,第2の演
算手段としてのマイクロコンピュータ(以下マイコンと
略称する)22から出力されたゲート信号G1〜G3により各
チャンネルch1,ch2,ch3の出力信号を同時にサンプリン
グしたのちホールドするものであって、同時にサンプリ
ングされた各チャンネルch1〜ch3の出力すなわちI1〜I3
はマイコン22に与えられる。そして、マイコン22では以
下に示す演算処理が実行され、エリプソパラメータψ,
Δがディジタル情報として出力端子23から出力され、ま
た、A/D変換器24を介すことによりアナログ情報として
出力端子25から出力される。なお、26は後述する各チャ
ンネルゲイン,固有値ψ0σ2|および最低光量レベ
ルI3minをプリセットするプリセット回路である。
マイコン22においては、各チャンネルch1〜ch3の出力I1
〜I3を、Jonesマトリックス法を用いて計算する。すな
わち、先ず、被測定対象のエリプソパラメータψ,Δを
次の(3)式で定義する。
rP/rS=tanψejΔ ……(3) なお、上式において、rPはP偏光電気ベクトル(入射面
内)の被測定対象における振幅反射率、rSはS偏光電気
ベクトル(入射面に垂直方向)の被測定対象における振
幅反射率である。
また、オプティカルフラット13a〜13cのP偏光電気ベク
トルとS偏光電気ベクトルとの振幅透過率比σおよび
振幅反射率比σを(4)式および(5)式で定義す
る。
σ=tS′/tP′=|σ1|ejψ1 ……(4) σ=rS′/rP′=|σ2|ejψ2 ……(5) ただし、 ψ=ψ+ψ ……(6) とする。なお、上記(4)〜(6)式において、tP′お
よびtS′はオプティカルフラット13a〜13cのPおよびS
偏光振幅透過率、rP′およびrS′はオプティカルフラッ
ト13a〜13cのPおよびS偏光振幅反射率、ψ1はσ
1の位相すなわちtS′とtP′,rS′とrP′の位相
差、ψはσとσとの位相の和である。
以上の定義から、各チャンネルch1〜ch3の光量強度出力
I1〜I3は、 I1=K1τ1|rS|2|tP′|4I0(tan2ψcos2α1cos2θ +2tanψ|σ1|2sinα1cosα1cosθsinθcos(Δ −2ψ)+|σ1|4sin2α1sin2θ} ……(7) I2=K2τ2|rS|2|tP′|2|rP′|2I0{tan2ψcos2α2cos2
θ +2tanψ|σσ2|sinα2cosα2cosθsinθcos(Δ −ψ)+|σσ2|2sin2α2sin2θ} ……(8) I3=K3τ3|rS|2|tP′|2|rP′|2I0{tan2ψcos2α3cos2
θ +2tanψ|σσ2|sinα3cosα3cosθsinθcos(Δ −ψ)+|σσ2|2sin2α3sin2θ} ……(9) で表わされる。なお、(7)〜(9)式においてK1〜K3
は各チャンネルch1〜ch3の検出回路ゲイン、τ〜τ
は各チャンネルch1〜ch3の検光子14a〜14cおよび光電検
出器18a〜8cの透過率、I0は入射光強度、θは偏光子1
の方位角,α〜αは各チャンネルch1〜ch3の検光子
14a〜14cの方位角である。
ここで、偏光子方位角θを90゜以外の角度θに設定
し、各チャンネルch1〜ch3の検光子方位角α〜α
全て0゜と設定したとき、任意の反射光(ψ0)に
対し各出力I1〜I3が一定値(IGtan2ψ0cos2θ)とな
るように、各チャンネルch1〜ch3の検出回路ゲインK1〜
K3を調節する。すなわち、 K1τ1|rS|2|tP′|4I0cos2θ0tan2ψ =K2τ2|rS|2|tP′|2|rS′|2I0cos2θ0tan2ψ =K3τ3|rS|2|tP′|2|rS′|2I0cos2θ0tan2ψ =IGcos2θ0tan2ψ ……(10) となるので、この(10)式を用いて前記(7)〜(9)
式を変形すると、 I1=IG{tan2ψcos2α1cos2θ +2tanψ|σ1|2sinα1cosα1cosθsinθ ×cos(Δ−2ψ)+|σ1|4sin2α1sin2θ} ……
(7′) I2=IG{tan2ψcos2α2cos2θ +2tanψ|σσ2|sinα2cosα2cosθsinθ ×cos(Δ−ψ)+|σσ2|2sin2α2sin2θ} ……
(8′) I3=IG{tan2ψcos2α3cos2θ +2tanψ|σσ2|sinα3cosα ×cosθsinθ×cos(Δ−ψ) +|σσ2|2sin2α3sin2θ} ……(9′) となる。
今、偏光子方位角θ=45゜、検光子方位角α=0゜,
α=45゜,α=−45゜と設定すると、各チャンネル
ch1〜ch3の出力I1〜I3は、 で表わされる。したがって、上記(11)〜(13)式よ
り、 となる。ここで、ψと|σσ2|とはオプティカルフ
ラット13a〜13cにて決定される固定値である。例えば、
別途、方位角Θの直線偏光をビームスプリッタに入射
させ、このときの3出力I1,0,I2,0,I3,0から上記固定
値ψ0,|σσ2|は、 と求まる。なお、被検査対象が透明で屈折率がnの既知
のガラスなどの場合は、そのときの出力I1,I2,I3から として求めることも可能である。ただし(18)(19)式
においてφは入射角である。
したがって、(14)(15)式のψ0,|σσ2|に(18)
(19)式を代入すれば2つのエリプソパラメータψ,Δ
を同時に求めることができる。実際上、ψは0゜に近
い小さな値であり、|σσ2|はビームスプリッタへの
入射角によって変化し、70゜では2近傍の値となる。
(14)(15)式から明らかなように、cos(Δ−ψ),
tanψは出力I1〜I3から無次元された形で求められ、か
つ出力I1〜I3は同時に検出されるので、光源や被測定対
象による光量変動の影響は全く受けないことになる。
また、前記条件すなわちθ=45゜,α=0゜,α
45゜,α=−45゜は、θ≠0,90゜,α=0゜,α
=−α(α≠0,90゜)の条件であれば、同様にして
ψ,Δを求めることが可能である。この場合、(14)
(15)式は、 となる。
また、本装置では被測定対象の傾きによる測定誤差を除
去するために、光電検出器18a〜18cの前方にピンホール
16a〜16cを設け、測定視野角を小さくしている。つま
り、被測定対象が傾き、入射角ψが±10゜変化する
と、膜厚測定誤差は数10Åに達するため、本装置では測
定視野を±0.2゜以下に絞っている。これは、集光レン
ズ15a〜15cの焦点距離をf,ピンホール径をDとすると、 D≦0.7×10-3f ……(22) の条件で決定される。こうすることにより、被測定対象
が0.2゜以上傾いた場合には、反射光はピンホール16a〜
16cによって遮蔽されるため、光量レベルが低下する。
したがって、3チャンネルの光電出力I1〜I3のうちの1
つ例えばI3をモニタし、最低限界レベルI3minを設定し
て、I3<I3minを満たす場合には測定値として採用しな
いようにする。このような対策を施し、かつ光電検出器
18a〜18cの安定性を1%以下に保持することにより、±
5Åの測定精度が可能となる。
かくして、本実施例によれば、2つのエリプソパラメー
タψ,Δの両方を、光電検出器18a〜18cの応答時間を除
けば光速で求めることが可能となり、これにより、5m/s
ec以上の高速で移動する被測定対象に対しても、時間ず
れの生じるおそれがなく、ある1点の膜厚あるいは複素
屈折率を正確に求めることができる。
また、本実施例によれば、測定の本質に係わる光学系は
全て固定されており、機械的な可動部やファラデー素
子,KDP素子等の磁気・電気偏光素子を必要としない。こ
のため、構造が単純かつ堅囲である上、温度変化等によ
る誤差の影響を受けるおそれはない。また、測定量は無
次元化されるため、光量変動の影響を全く受けない。さ
らに、受光器(光電検出器18a〜18c)の視野を0.2゜以
下に絞っているので、被測定対象の角度変動による影響
を低減させることが可能である。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではない。
例えば、前記実施例では干渉フィルタ17a〜17cにより外
乱光の除去を行なっていたが、第3図に示す如く干渉フ
ィルタ17a〜17cを用いないで、光源11と偏光子1との間
に超音波またはチョッパなどの変調器31を設け、この変
調器31を変調器駆動回路32により駆動して入射光を変調
することにより外乱光を除去するようにしてもよい。但
し、この場合、第4図に示す如く、信号処理系では変調
器駆動回路32から出力される変調基準信号33を同期検波
回路34a〜34cに与えて、各チャンネルch1〜ch3の出力を
同期検波する必要がある。
また、前記実施例では3つのオプティカルフラット13a
〜13cの法線が入射面内に存在する場合を示したが、法
線が入射面に対して直角方向となるようにしても同様に
測定することができる。この場合、反射光はオプティカ
ルフラット13a〜13cから水平方向(紙面に垂直方向)に
反射するものとなり、ここで偏光面が90゜回転する。し
たがって、前記(14)(15)式は次の(23)(24)式に
変換される。
さらに、前記実施例では被測定対象を高速で移動する対
象物とした場合を示したが、静止した対象物であっても
よく、半導体,エレクトロニクス産業分野において、従
来より低価格で高速の膜厚測定装置として応用可能であ
る。このほか、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変
形実施可能であるのは勿論である。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明によれば、簡単な計算で短
時間に、被測定対象面に直線偏光が入射したときの反射
光の偏光状態を精密に求めることができ、高速で移動す
る被測定対象面の膜厚測定に適用することによって測定
精度の向上を図り得る偏光解析装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における光学系の構成を示す
模式図、第2図は同実施例における信号処理系の構成を
示すブロック図、第3図は本発明の他の実施例における
光学系の構成を示す模式図、第4図は他の実施例におけ
る信号処理系の構成を示すブロック図、第5図および第
6図は従来例における光学系を示す模式図、第7図は鋼
板上の油膜を例にしたエリプソメトリ手法の説明図、第
8図は楕円形状の測定に対する考え方を示す図である。 1……偏光子、9……被測定面、11……単色光源、12…
…アパーチャ、13a〜13c……オプティカルフラット、14
a〜14c……検光子、15a〜15c……集光レンズ、16a〜16c
……ピンホール、17a〜17c……干渉フィルタ、18a〜18c
……光電検出器、22……マイコン、31……変調器、32…
…変調器駆動回路。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定対象面に所定の入射角で入射する入
    射光を入射面に対して一定の方位角の直線偏光に変換す
    る偏光子と、前記被測定対象面からの反射光を3本のビ
    ーム光に分離するビームスプリッタ部と、このビームス
    プリッタ部により得られ検光子を通過した各ビーム光の
    光量強度に対応する電気信号を出力する3つの光電変換
    器と、これら光電変換器からの各電気信号を入力し所定
    の演算処理を施して振幅比および位相差の2つのエリプ
    ソパラメータを求める演算処理部とを有する偏光解析装
    置において、 前記ビームスプリッタ部は、多重反射光が前記ビーム光
    に重ならない寸法の光学素子で形成され、 前記3本のビーム光のうちの2本のビーム光を前記光電
    変換器に導く光学系については、前記ビームスプリッタ
    部における反射回数および透過回数が等しく、かつ、対
    応する反射の反射角と対応する透過の入射角とがそれぞ
    れ等しく、さらに、前記検光子の方位角が前記入射面に
    対して互いに対称とし、 前記3本のビーム光のうちの残る1本のビーム光を前記
    光電変換器に導く光学系については、前記検光子の方位
    角が前記入射面に平行または垂直としたことを特徴とす
    る偏光解析装置。
  2. 【請求項2】ビームスプリッタ部は、被測定対象面から
    の反射光を2本のビームに分岐する第1のオプティカル
    フラットと、この第1のオプティカルフラットを透過し
    たビーム光を反射する第2のオプティカルフラットと、
    前記第1のオプティカルフラットにて反射したビーム光
    を透過する第3のオプティカルフラットとから構成され
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の偏光解
    析装置。
  3. 【請求項3】3本のビーム光のうちの残る1本のビーム
    光を光電変換器に導く光学系については、検光子の方位
    角を前記入射面に平行として、 演算処理部は、次の(I)式に基づき振幅比tanψを算
    出し、 次の(II)式に基づき位相差Δを算出する、 ただし、 I2…3本のビーム光のうちの2本のビーム光に対応する
    電気信号の1つで検光子方位角がαのもの。 I3…3本のビーム光のうちの2本のビーム光に対応する
    電気信号の1つで検出子方位角が−αのもの。 I1…3本のビーム光のうちの残る1本のビーム光に対応
    する電気信号。 σ…ビームスプリッタ部における入射面に平行な偏光
    成分と入射面に垂直な偏光成分の振幅透過率比。 σ…ビームスプリッタ部における入射面に平行な偏光
    成分と入射面に垂直な偏光成分の振幅反射率比。 ψ…3本のビーム光のうちの2本のビーム光がビーム
    スプリッタ部にて生ずる入射面に平行な偏光成分と入射
    面に垂直な偏光成分の位相差。 θ…入射光における偏光子の方位角。 ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の偏光解析
    装置。
  4. 【請求項4】入射光における偏光子の方位角を入射面に
    対して45度とし、3本のビーム光のうちの2本のビーム
    光を光電変換器に導く光学系については、各々の検光子
    の方位角を入射面に対してそれぞれ逆方向に45度とし、
    3本のビーム光のうちの残る1本のビーム光を光電変換
    器に導く光学系については、検光子の方位角を前記入射
    面に平行として、 演算処理部は、次の(III)式に基づき振幅比tanψを算
    出し、 次の(IV)式に基づき位相差Δを算出する、 ただし、 I2…3本のビーム光のうちの2本のビーム光に対応する
    電気信号の1つで検光子方位角が45゜のもの。 I3…3本のビーム光のうちの2本のビーム光に対応する
    電気信号の1つで検光子方位角が−45゜のもの。 I1…3本のビーム光のうちの残る1本のビーム光に対応
    する電気信号。 σ…ビームスプリッタ部における入射面に平行な偏光
    成分と入射面に垂直な偏光成分の振幅透過率比。 σ…ビームスプリッタ部における入射面に平行な偏光
    成分と入射面に垂直な偏光成分の振幅反射率比。 ψ…3本のビーム光のうちの2本のビーム光がビーム
    スプリッタ部にて生ずる入射面に平行な偏光成分と入射
    面に垂直な偏光成分の位相差。 ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の偏光解析
    装置。
  5. 【請求項5】入射光における偏光子の方位角を入射面に
    対して45度とし、3本のビーム光のうちの2本のビーム
    光を光電変換器に導く光学系については、各々の検光子
    の方位角を入射面に対してそれぞれ逆方向に45度とし、
    3本のビーム光のうちの残る1本のビーム光を光電変換
    器に導く光学系については、検光子の方位角を前記入射
    面に垂直として、 演算処理部は、次の(V)式に基づき振幅比tanψを算
    出し、 次の(VI)式に基づき被測定対象面の位相差Δを算出す
    る、 ただし、 I2…3本のビーム光のうちの2本のビーム光に対応する
    電気信号の1つで検光子方位角が45゜のもの。 I3…3本のビーム光のうちの2本のビーム光に対応する
    電気信号の1つで検光子方位角が−45゜のもの I1…3本のビーム光のうちの残る1本のビーム光に対応
    する電気信号。 σ…ビームスプリッタ部における入射面に平行な偏光
    成分と入射面に垂直な偏光成分の振幅透過率比。 σ…ビームスプリッタ部における入射面に平行な偏光
    成分と入射面に垂直な偏光成分の振幅反射率比。 ψ…3本のビーム光のうちの2本のビーム光がビーム
    スプリッタ部にて生ずる入射面に平行な偏光成分と入射
    面に垂直な偏光成分の位相差。 ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の偏光解析
    装置。
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